ふらんす亭
ふらんす亭(~てい)とはステーキとカレーを主力商品としたチェーン系レストラン。
概要
関東を主に、全国27都道府県、130店舗以上をチェーン展開する飲食店。(2007/1現在)
発端
フランス料理の店でないのに「ふらんす亭」という名の由来は、創業者の松尾満治が22歳の時に修行をした長崎県佐世保市の高級レストランの名である。
松尾が大学入学のため佐世保から東京に向かう途中に立ち寄ったレストランは、味が美味しいのはもちろん、飛び込みでカレーライスしか注文しなかった松尾に対しても対応が良く、恥をかかせない温かみのあるレストランであったという。そこで松尾は頼み込んで1年間の期限付で修行をさせてもらう。 そのレストランの名前が「ふらんす亭」であった。
修行を終え、東京で店を開く時、松尾は「ふらんす亭」の名前を使うことを許される。佐世保のふらんす亭は現在はなくなったが、ふらんす亭という名前は、味・サービスともに妥協したくない、という強い思いがこめられている。
沿革
- 1978年(昭和53)12月 - 東京下北沢に『ふらんす亭』開業
- 1980年(昭和55)3月 - 『有限会社松蔵』設立
- 1999年(平成11)3月 - 『有限会社松蔵』と『株式会社ベンチャー・リンク』との合弁会社『株式会社ふらんす亭』設立
- 2002年(平成14)2月 - 『源火』第1号店、新宿に開店
- 2002年(平成14)3月 - 『じゃんけん』第1号店、所沢に開店
- 2003年(平成15)9月 - 『Grill Chef』第1号店、久留米に開店
- 2004年(平成16)1月 - 『和カフェ・パリ蔵』第1号店、京都に開店
- 2004年(平成16)7月 - 『イタリアキッチン・ミセスコング』第1号店、柏に開店
- 2005年(平成17)10月 - 『キッチンふらんす亭』直営店第1号店、経堂店開店
- 2006年(平成18)9月 - 『株式会社ふらんす亭』は物流事業運営子会社である『株式会社フードデザイン』を統合、社名を『株式会社フードデザイン』に変更
- 2006年(平成18)9月 - ファンド(山田MTSキャピタル)に事業譲渡
- 2008年(平成20)4月 - 『スターゼン』の100%子会社に
- 2010年(平成22)4月 - 『エムグラントフードサービス』に業務委託
経営
株式会社フードデザイン(前株式会社ふらんす亭)は、「ふらんす亭」を主力に、「キッチンふらんす亭」、ラーメン「源火」、「居酒屋じゃんけん」、「cafeパリ蔵」、「イタリア食堂Mrs.KONG」をプロデュースしている。
メニュー
薄切りステーキ
主力商品は「サービスレモンステーキ」。薄切りの肉にふらんす亭特製のレモンソースをかけたものである。次いで「サービスねぎ塩焼き」。こちらは薄切り肉に特製のねぎ塩ソースがかかっている。2006年のグランドメニュー変更で登場した「サービス八丁みそ焼き」も主力の薄切りステーキに新たに加わった。各Sサイズ120g(薄切り肉4~5枚程)、Mサイズ160g(薄切り肉5~7枚程)のラインナップである。
また、上位の「サーロインレモンステーキ」、「サーロインねぎ塩焼き」そして「サーロイン八丁みそ焼き」が存在し、これらはふらんす亭の「サーロインステーキ」と同じ肉を使用している。各シングル(100g)、ダブル(200g)のラインナップである。
粗挽きハンバーグ
ハンバーグは9種存在するが、人気であるのは「和風ハンバーグ」、「ガーリックハンバーグ」、「てりやきマヨネーズハンバーグ」で、これらは「選べるコンビプレート」から選択することもできる。上記3つとほぼ同等に人気である「おろししそハンバーグ」、他に「イタリアンチーズハンバーグ」、「デミたまハンバーグ」などがある。各Mサイズ(180g)とLサイズ(270g)がある。
焙煎カレー
ふらんす亭のカレーは黒カレーである。大手ショッピングセンターではレトルトで販売されているところもある。ふらんす亭の店頭においても購入できる店舗もある。
メニューには「チーズたっぷりカレー」、「半熟卵とビーフの元気カレー」そして単品「カレー」が存在する。カレーを目当てに来店するリピーターも少なくない。
ステーキ
「THE・サーロインステーキ」、「バリューステーキ」、「サイコロステーキ」、「チキンステーキ」、「豊熟もち豚のロースステーキ」がある。
「THE・サーロインステーキ」はS(150g)、M(230g)、L(300g)の3サイズがある。ふらんす亭のサーロインステーキは牛の腰の部位で、詳細はふらんす亭のメニュー表にも記載されている。
「バリューステーキ」はM(150g)、L(300g)の2サイズである。「バリューステーキ」はサーロインステーキより安価であるが、やや硬い肉である。
「サイコロステーキ」は150gの1サイズのみで、「バリューステーキ」と同じ肉である。また、コンビプレートの2番(ガーリックハンバーグ&サイコロステーキ)、コンビプレートの3番(豊熟もち豚のロースステーキ&サイコロステーキ)のサイコロステーキは70gである。
「チキンステーキ」は、鶏のモモ肉である。
コンビプレート
1つの鉄判に2つの料理が盛られたセットである。サラダ、スープ、ライスが付属する。
- P1(コンビプレート1番) てりやきマヨネーズハンバーグ&「とろっ」オムレツ
- P2(コンビプレート2番) ガーリックハンバーグ&サイコロステーキ(和風ソース)
- P3(コンビプレート3番) 豊熟もち豚のロースステーキ&(きのこクリームソース)サイコロステーキ(和風ソース)
- P4(コンビプレート4番) THE・サーロインステーキ(和風ソース)&グリルチキンステーキ
調理
シズル感
ふらんす亭の調理(主とする鉄板で提供される料理の調理)は客に提供されるときにも「ジュージュー」と音がしている状態で提供されるように調理されている。この「ジュージュー」という音、そして鉄板からソースがはねており調理したばかりの出来たて感のことを「シズル感」と呼び、提供の際の重要事項と考えられている。
鉄判
料理が提供される際に、ステーキ・ハンバーグ等は鉄板で提供されるが、ふらんす亭ではこの鉄板のことを特に「鉄判」と記す。発音は鉄板に同じで意味も同じであるが、小判型の鉄板という意味で「鉄判」と記す。