上尾駅
上尾駅(あげおえき)は、埼玉県上尾市柏座一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)高崎線の駅である。
| 上尾駅 | |
|---|---|
|
西口(2010年6月) | |
|
あげお Ageo | |
|
◄宮原 (4.2 km) (1.7 km) 北上尾► | |
| 所在地 | 埼玉県上尾市柏座一丁目1-18 |
| 所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
| 所属路線 | ■高崎線 |
| キロ程 |
8.2km(大宮起点) 上野から尾久経由で35.1 km |
| 電報略号 | アケ |
| 駅構造 | 地上駅(橋上駅) |
| ホーム | 2面3線 |
| 乗車人員 -統計年度- |
40,591人/日(降車客含まず) -2009年- |
| 開業年月日 | 1883年(明治16年)7月28日 |
| 備考 | みどりの窓口 有 |
駅構造
単式ホーム1面1線(1番線)と島式ホーム1面2線(2・3番線)の計2面3線のホームを持つ地上駅で、橋上駅舎を有している。新駅舎の一部供用開始により、上り、下りホームにはエスカレーター各2基、上下ホームともエレベーターが設置されている。
みどりの窓口、びゅうプラザ、指定席券売機、自動改札機が設置されている。改札内にはKIOSK、そば店、トイレがある。コンビニエンスストアNEWDAYS、上りホームKIOSK、改札外KIOSKは、駅舎改良工事のため閉店した。
駅舎は東西自由通路と一体化され、自由通路は東西両広場のペデストリアンデッキと連結しており、バスターミナルや商業施設群と連絡する。なお、自由通路・ペデストリアンデッキ部にはエスカレーターは設置されておらず、東口のエレベーターは駅舎から離れた場所に設置されている。
西口では、2008年12月20日から新しいエレベーターの供用を開始し、同時に旧エレベーターが閉鎖された。自由通路には西口の立体駐輪場との連絡通路があったが、自由通路拡幅に伴い2008年8月1日に閉鎖された。
| 1 | ■高崎線(上り) | 大宮・赤羽・上野方面 |
| ■湘南新宿ライン(東海道線直通) | 池袋・新宿・横浜方面 | |
| 2 | ■高崎線 | (待避線) |
| 3 | ■高崎線(下り) | 熊谷・高崎・前橋方面 |
- 下り通勤快速、下り快速、上下特急の前を走っていた普通が、当駅2番線で接続待ち合わせや通過待ちをする場合がある。朝ラッシュ時には、普通列車と特急列車の利用者を分離する目的で上り(上野行・新宿行)特急列車は接続列車がなくても2番線に入線する(上り特別快速の待避は2009年3月14日改正で桶川駅に変更)。
- 下りホームは夕方ラッシュ時における降車客対策を目的としてホームから旅客を分離する空中回廊が設置されていたが、新駅舎改良工事のため閉鎖・解体された。
-
改札口
-
自由通路、西口を望む
-
自由通路、東口を望む
駅舎改修工事
上尾市では、当駅の橋上駅舎化完成から37年が経過し、老朽化が著しいこと、バリアフリーなどの時代の要求に応えることが難しくなったことから、駅舎の近代化改修を計画しており、2007年6月23日に着工した。この工事により東西自由通路の拡幅と全面バリアフリー化がなされ、同時に駅外観デザインも一新される。2008年9月13日より下りホーム(2・3番線)の一部階段、エスカレーターが封鎖され、ホーム中程に新築された階段・エスカレーター・エレベーターの供用を開始した。
計画概要
- 自由通路の拡幅
- 東西自由通路を南側(大宮寄り)に拡幅し、現行の8mから20mとする。これにより、駅全体が南へ拡張される。自由通路の拡幅により、(1)駅が利用しやすくなる、(2)通路が通行しやすくなる、(3)催し物を開催する場所が確保される、(4)修学旅行や団体の待ち合わせ場所として利用できる、などの効果がある。
- バリアフリー化
- 2000年(平成12年)11月に施行された交通バリアフリー法により、上下ホームにエスカレーター2基とエレベーター1基をそれぞれ設置する。
- 改札内トイレは、段差のない多目的トイレ(手すり、ベビーベッド付き、オストメイト対応)とする。
- 東西広場と自由通路を結ぶ階段にエスカレーターを設置、東口では駅舎から離れた旧中山道寄りにのみ設置されているエレベーターを駅舎の近くに1基増設する。西口は大幅に改修され、自由通路の中央に西口広場からの階段と上下エスカレーターを設置、階段の奥にあって場所が判りにくいエレベーターも、目立つ位置に移動する。設置されるエレベーターは、内部の安全確保のため、スケルトンタイプとする。
- その他
- 工事期間 - 2007年(平成19年)度から3年6か月。
- 総工費 - 40億6,600万円(上尾市負担額 36億5,100万円)
- 内訳 - 撤去費 3億5,800万円、建設費 32億9,300万円
- 財源 - 市場公募債の発行を検討。
なお、自由通路の拡幅や駅舎改修の費用は、交通バリアフリー法に基づきJR東日本が負担し、上尾市の負担はバリアフリー設備の設置にとどめるべきとして、上尾市中心の改修事業に反対する市議会議員も数名いる。これに対し上尾市長は、駅舎改修を施さずにバリアフリー設備を設置することは不可能としている。駅舎改修は2008年2月3日投票の上尾市長選でも争点になったが、選挙では改修推進派の候補者が当選した。
JR東日本では、これに合わせ駅構内商業施設(駅ナカ店舗)を開発する計画を発表[1]、「E'site上尾」が2010年3月14日に開業した[2]。
利用状況
2010年度の1日平均乗車人員は40,491人。JR東日本の駅の中では100番目である。これはJR東日本高崎支社管内および高崎線内の宮原駅以北では1位、高崎線全体(高崎線として運行されている列車が発着する駅を含む)でも大宮駅、上野駅、赤羽駅、浦和駅に次ぐ5位にあたる。また、電車特定区間外のJR東日本の駅としては仙台駅に次ぐ2位にあたる。
なお、前年よりマイナス100名だったが、上位駅の西荻窪駅がランクを下げたことから、2010年度で初めてトップ100圏内にランクインした。
駅周辺
高崎線は南東から北西に走っており、北東側を東口、南西側を西口としている。東口と西口にはそれぞれ駅前広場があり、東口広場の上と西口広場の南東側には再開発に併せペデストリアンデッキが構築されている。このデッキは駅前バスターミナルと商業施設群に連結している。
東口から約100メートルを隔てて、江戸時代からの五街道の一つ中山道が線路と平行に通る(埼玉県道164号鴻巣桶川さいたま線、旧中山道)。かつてはこの道が国道17号であったが、そのさらに東側に大宮バイパスが建設されると、国道17号および中山道の名称はそちらに移された。それに伴い、旧国道17号は旧中山道となり、国道から県道に変更された。
かつての上尾宿はこの旧中山道沿いにあったが、現在はその面影をとどめるものはない。上尾宿の発展により街の中心は東口であったが、西口の開発時期が遅かったことから大規模店舗は駅西口付近に集中している。なお、西口駅前広場は駅改修工事に合わせて再整備される予定である。街の賑わいは東西ほぼ同じである。駅の北側には高層マンションが林立する。
東口の南の方に氷川鍬神社という小さな神社がある。かつて、駅から旧中山道に出る道がこの神社の敷地を割いて作られたが、丸広百貨店上尾店の陰になって駅から見えない。
交番は東西両口にあり、警察官が常駐する。
東口
- アリコベール - デパート館「丸広百貨店」・ホテル館・サロン館・プラザ館が、それぞれ駅前広場を取り囲む形で立ち並ぶ、東武鉄道系列の商業施設群。プラザ館以外は駅とペデストリアンデッキで連絡している。
- 旧中山道(埼玉県道164号鴻巣桶川さいたま線)
- 上尾市役所
- 上尾市図書館
- 上尾宮本町郵便局
- ベルーナ本社
- 埼玉りそな銀行上尾支店
- 国道17号(中山道)
西口
路線バス
駅の東西両広場はバスターミナルとなっており、市内交通の拠点である。東口よりも西口の方がバス路線数・本数ともに多い。東武バスウエスト大宮営業事務所(東口)・東武バスウエスト上尾営業所(西口)・朝日自動車菖蒲営業所・丸建自動車「けんちゃんバス」の路線が発着し、上尾市内循環バス「ぐるっとくん」(東武バスウエスト・協同観光バス・丸建自動車に運行委託)も発着する。かつては東武バスが一円に路線網を保有していたが、東口では基幹路線を除いて朝日自動車に移管された。けんちゃんバスは21世紀に入ってから参入したもので、急速に路線網を拡大した。
そのほか、国際興業の深夜中距離バス「ミッドナイトアロー上尾・鴻巣」が当駅東口を経由する(降車専用)。
西口
1番乗り場
- 尾01:上尾駅西口 - 弁財入口 - 今泉 - 西上尾第一団地(東武バスウエスト)
- 尾01:上尾駅西口 - 弁財入口 - 今泉 - 西上尾第一団地 - 西上尾第二団地センター(東武バスウエスト)
- 尾08:上尾駅西口 - 弁財入口 - 今泉 - 西上尾車庫(東武バスウエスト)
- 尾08:上尾駅西口 - 弁財入口 - 今泉 - 西上尾車庫 - 畔吉 - 西上尾車庫(東武バスウエスト)
2番乗り場
- 尾01:上尾駅西口 - 市民体育館前 - 西上尾第一団地「急行」(東武バスウエスト)
- 尾01:上尾駅西口 - 市民体育館前 - 愛宕神社前 - 西上尾第一団地(東武バスウエスト)
- 尾01:上尾駅西口 - 市民体育館前 - 愛宕神社前 - 西上尾第二団地センター - 西上尾第一団地(東武バスウエスト)
3番乗り場
- 尾01:上尾駅西口 - 市民体育館前 - 愛宕神社前 - 西上尾第二団地センター(東武バスウエスト)
- 尾10:上尾駅西口 - 市民体育館前 - 愛宕神社前 - 西上尾第二団地センター - 平方 - リハビリセンター(東武バスウエスト)
5番乗り場
- 扇02:上尾駅西口 - 秀明英光高校(東武バスウエスト)
- 8・9:上尾駅西口 - 向山 - 日産入口 - 第一団地 - 上尾駅西口(丸建自動車:けんちゃんバス)
6番乗り場
- 扇01:上尾駅西口 - 日産ディーゼル前 - 平方 - リハビリセンター(東武バスウエスト)
- 川越06:上尾駅西口 - 日産ディーゼル前 - 平方 - 埼玉医大 - 市役所前 - 本川越駅 - 川越駅(東武バスウエスト)
- 扇02:上尾駅西口 - 日産ディーゼル前 - 平方 - リハビリセンター入口 - 指扇駅(東武バスウエスト)
上尾協和ビル前乗り場
- ぐるっとくん平方循環
- ぐるっとくん大石循環
駐輪場前乗り場
- ぐるっとくん大谷循環
- ぐるっとくん東西循環
※4番乗り場は欠番。
東口
1番乗り場
- 大51:上尾駅東口 - 下上尾 - 白樺通り入口 - 宮原駅入口 - 裏参道 - 大宮駅東口(東武バスウエスト、深夜バスも運行)
- 尾52:上尾駅東口 - 下上尾 - 白樺通り入口 - 吉野町車庫(東武バスウエスト)
2番乗り場
- 上尾車庫行きや(大宮駅東口より運行していた時代の)鴻巣駅東口行きが発着していたが、2009年時点では使用されていない。
3番乗り場
- 上尾駅東口 - がんセンター北口 - 伊奈役場(朝日自動車)
- 上尾駅東口 - 上平支所前 - 羽貫駅前 - 伊奈学園総合高等学校(朝日自動車)
- 上尾駅東口 - 沼南駅前 - 尾山台団地センター - 東大宮駅(朝日自動車)
- 上尾駅東口 - 南平塚 - 県営砂団地 - 東大宮駅(朝日自動車)
4番乗り場
- 上尾駅東口 - 二ツ宮 - がんセンター前(朝日自動車)
- 上尾駅東口 - 火の見下 - 浄水場前 - 平塚住宅前 - 上尾駅東口(朝日自動車)
5番乗り場
- 6:上尾駅東口 - がんセンター - 丸山駅 - 蓮田駅西口(丸建自動車:けんちゃんバス)
- 7:上尾駅東口 - 日本薬科大学前 - 南部大公園 - 蓮田駅西口(丸建自動車:けんちゃんバス)
- 上尾駅東口 - 水上公園入口 - アッピーランド - 上尾駅東口(ぐるっとくん原市循環:協同観光・丸建自動車)
- 上尾駅東口 - アッピーランド - 北上尾駅入口 - 市役所前 - 上尾駅東口(ぐるっとくん上平循環:協同観光・丸建自動車)
6番乗り場
- 送迎バス用の乗り場であり、路線バスの発着はない。
歴史
上尾は中山道の宿場町であったが、沿道の他の宿場と比べると小さかった。1883年(明治16年)に、日本で3番目の鉄道である日本鉄道(現・高崎線)の開業とともに上尾駅が開業し、町の発展を促進した。中山道が駅の東を通っていたため、出口はこの東に向けて設けられた。
1960年(昭和35年)の利用者数は1日平均13,996人であった。駅西側の宅地開発がこの頃から始まり、利便性を高めるため、駅の北に東西を結ぶ宏栄橋が1971年(昭和46年)9月に架けられた。1967年(昭和42年)に駅自体の橋上化工事が始まり、1968年(昭和43年)2月に東西を結ぶ自由通路が完成し、同年6月10日に新駅舎での営業が開始された。
1973年(昭和48年)には日本国有鉄道(国鉄)の労働組合による遵法闘争に怒った乗客が暴動を起こし、駅舎や電車を破壊するという騒動が起きている(上尾事件)。
国鉄分割民営化により、夕ラッシュ時に停車駅を減らした快速「タウン」(後に通勤快速)の運転が開始されたが、当駅は通過となった。そのため、上尾市は同じく通過駅となった桶川駅を有する桶川市とともに、JRに対して通勤快速の停車を長年要望し続け、2004年(平成16年)10月16日のダイヤ改正によって、下り2本に限って2駅への停車が実現した。
年表
- 1883年(明治16年)7月28日 - 日本鉄道により開業。当駅は高崎線内で最も古い駅の一つである。なお、この時大宮駅はまだ設けられておらず、東京側の隣駅は浦和駅であった。
- 1906年(明治38年)11月1日 - 鉄道国有化にともない国有鉄道の駅となる。
- 1935年(昭和10年) - 駅舎を改築する。
- 1967年(昭和42年) - 橋上化の工事開始。
- 1968年(昭和43年)6月10日 - 新駅舎の営業開始。
- 1969年(昭和44年)12月8日 - 新駅舎完成。
- 1973年(昭和48年)3月13日 - 上尾事件発生。
- 1983年(昭和58年)9月 - 東口再開発事業が完了。商業施設群『アリコベール』完成。自由通路と上下ホーム幅が拡幅される。
- 1985年(昭和60年)3月14日 - 新特急が上尾駅に停車する。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化でJR東日本の駅となる。
- 1995年(平成7年)2月 - 西口にペデストリアンデッキが完成。
- 2001年(平成13年)11月18日 - ICカードSuica供用開始。
- 2002年(平成14年)3月 - 「JR上尾駅改修等に係る研究会」発足(官民各団体20名)。
- 2003年(平成15年)3月24日 - 研究会が「JR上尾駅改修等に係る提言書」を市に提出。
- 2004年(平成16年)10月16日 - 通勤快速の一部停車が実現。
- 2007年(平成19年)4月19日 - 臨時市議会で駅舎改修の工事委託契約を承認。
- 2007年(平成19年)6月23日 - 駅舎改修工事着工(期間:3年6か月)。
- 2010年(平成22年)6月1日この日から発車メロディーが「上尾市歌」に変更
- 2011年(平成23年)頃 - 新駅舎完成予定。
隣の駅
関連項目
外部リンク
| このテンプレートはTemplate‐ノート:湘南新宿ラインでの議論を受けて廃止されました。 代わりに{{湘南新宿ライン}}を使用してください。 |