チキン南蛮
チキン南蛮(チキンなんばん)は、鶏肉のから揚げを南蛮酢とタルタルソースで味付けした揚げ物料理。鶏南蛮(とりなんばん)とも呼ばれるが蕎麦料理(かしわ南蛮)とは異なる。


鶏肉に胸肉を使用する店もあるが、脂肪分が多くボリューム感もあるもも肉を使う料理店も多い。
丼飯の上に載せたものは「チキン南蛮丼」と呼ぶ。
発祥説
「直ちゃん」をチキン南蛮の元祖とする説と[1]タルタルソースのチキン南蛮を考案した「おぐら」を元祖とする両説がある[2]。
かつて宮崎県延岡市内にあった洋食店「ロンドン」で昭和30年代に出されていた賄い料理がその原型で、衣を付けて揚げた鶏肉を甘酢にさっと浸したものだった。[要出典]この店で働いていた後藤直が、大衆食堂お食事の店「直ちゃん」で商品として鶏の胸肉をい一品150円で売り出した。タルタルソースは使用しない[3]。
現在の主流となったタルタルソースのチキン南蛮を考案したのは、同じくロンドンで働いていた甲斐義光とされる[要出典]。宮崎市の「おぐら」2号店としてオープンした「洋食屋ロンドン」にて1965年(昭和40年)に販売された。
これらは地元料理として親しまれ定着していった。
延岡市では2009年(平成21年)7月8日に、「直ちゃん」と延岡市に本社を置く「株式会社おぐら」の関係者や大学関係者、料理研究家などによる「チキン南蛮発祥の地宣言シンポジウム」が開催された[4]。
タルタルソースのチキン南蛮は宮崎県下の惣菜屋や飲食店では定番メニューとなり、各家庭でタルタルソースが作られるなど、宮崎のご当地料理・家庭料理として広まっている。なお、スーパーマーケットなどの調味料コーナーには、チキン南蛮用のタルタルソースや南蛮漬けのタレが必ずといってよいほどに売られており、鶏肉は胸肉かもも肉が使用される。
参考文献
- 「チキン南蛮発祥の地宣言 延岡」『宮崎日日新聞』 2009年6月27日。ウェブ上で公開されていない箇所に由緒が記載されている。
- 「チキン南蛮 延岡に活力 きょう7月8日「発祥の地」シンポ開催」 『宮崎日日新聞』 2009年7月8日付 P.15。ウェブでは公開されていない。一面を使って「延岡発祥のチキン南蛮」の特集記事を掲載。チキン南蛮誕生の経緯、直ちゃんと延岡おぐら関係者の声やそれぞれの料理方法、チキン南蛮を愛する有名人の声などが掲載されている。
脚注
- ^ 「宮崎観光資産フォトスケッチ 6 チキン南蛮(延岡市)」宮崎日日新聞 MIYANICHI e PRESS 2009年5月2日付
- ^ 朝日新聞 1997年9月11日付 夕刊、らうんじ面、P.3
- ^ 「元祖チキン南蛮の直ちゃん」(宮崎県情報サイト パワナビ パワーUPなお店)
- ^ 「チキン南蛮延岡発祥 観光資源活用へシンポ」宮崎日日新聞 MIYANICHI e PRESS、2009年7月9日付
関連項目
- 農山漁村の郷土料理百選 - 別枠の「御当地人気料理特選」として選定されている。