大岡越前 (テレビドラマ)

TBSで放送された日本のテレビドラマ

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大岡越前』(おおおかえちぜん)は、1970年 - 1999年TBS系列の『ナショナル劇場』で月曜20時から放送されたテレビドラマ。制作はC.A.L。全シリーズ一貫して主演加藤剛(全402話+スペシャル1本)。

製作

江戸南町奉行大岡忠相を主人公とした日本時代劇である。題名は公募によって決められ、6万余の応募の中から決まった。「水戸黄門」、「江戸を斬る」と交互に放送され、約30年の間月曜20時を支えたTBSの看板番組である。また、2006年3月20日には、ナショナル劇場50周年記念特別企画の1つとして、最終回にあたる2時間スペシャルも放送された。

各部の主な出演者・概要

放送日はTBSおよび同時ネット局を基準とする。 登場人物については大岡越前 (ナショナル劇場) の登場人物も参照のこと。

第1部

大岡越前 第1部
ジャンル テレビドラマ
脚本 稲垣俊
池上金男
津田幸夫
加藤泰
宮川一郎
監督 内出好吉
山内鉄也
出演者 加藤剛
竹脇無我
宇津宮雅代
土田早苗
加藤治子
大坂志郎
天知茂
片岡千惠藏
製作
製作総指揮 松下幸之助
プロデューサー 西村俊一
制作 TBS
放送
放送国・地域  日本
放送期間1970年3月16日 - 1970年9月21日
放送時間月曜日20:00 - 20:56
放送枠パナソニック ドラマシアター
放送分56分
回数全28
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大岡越前 第1部」(おおおかえちぜん だい1ぶ)は1970年3月16日から1970年9月21日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L.。全28話。

概要

伊勢の山田奉行の大岡忠相は、殺生禁断の場で密漁する紀伊大納言吉宗を召し捕るが、白州では、公儀の名を騙る善悪の判断がつかない狂人として無罪放免にした。それから4年目の享保元年12月、八代将軍の座に就いた吉宗から、忠相に山田奉行解任と江戸出府の命が下り、忠相は親友の医師・榊原伊織と共に江戸に向かう。登城の沙汰が下り、死をも覚悟していた忠相だったが、吉宗から江戸町奉行を命じられる。忠相は与力の神山左門、同心の村上源次郎、岡っ引きの辰三、鳶の伊三郎、政吉らの協力を得て、江戸の町の治安を守るため、事件を鮮やかに裁いていく。また、忠相が浪人姿で町の様子を見て回っていたとき、吉本作左ヱ門の養女雪絵と知り合い、互いに惹かれあい、ひょんな経緯で吉宗の目の前で結婚することになった。そして、「天一坊事件」の発生で、天一坊側の首謀者・山内伊賀亮と対決する。

レギュラー出演者

スタッフ

作品リスト

解説

  • この部は、町火消しの創設や目安箱小石川養生所の設置など、享保の改革で実際に行われた施策を取り扱いながら、病死した忠相の許嫁(村上源次郎の娘(千春の姉)千歳)に似た吉本作左ヱ門の養女・雪絵との出会いから結婚に至るまでを、話数をかけてゆっくりと描いている。
  • 第1部は、御上が定めた御定法(法律)の遵守しようとする忠相に対し、この御定法では救済されない人々による問題提起(例えば、第1部第10話「裁かれる者は....」で描かれた、貧しく薬も買えない病苦で自殺しようとした義母の自殺を幇助する娘の問題提起など)から、享保の改革で行われた施策などで、根本的に弱者を作らないように奔走する話が多い。また、弱者を救済する義賊であっても、御定法を破った以上は御定法で裁き(例えば、第1部第16話「義賊木鼠小僧」など)、超法規的措置で例外を作って解決することがほとんどない。ただし、御定法をただ守ることだけが正しいのか、また、冤罪問題、罪を犯す者の弱さなど、人が人を裁く難しさに、忠相自身が苦悩する姿も描かれている。
  • この部では、大岡政談で有名なエピソードである「三方一両損」や「子争い」も扱われているが、後の部のように単独で1話使うのではなく、数分程度の寸劇で使われている(「三方一両損」は第10話、「子争い」は第21話で数分程度の寸劇で済ましている)。
  • 第1話から第7話までは、配役・脚本担当紹介のタイトルバックのみ横文字紹介で、配役紹介では写真入りのバックが使われていた。エンディングは縦書き紹介で、スタッフの前にゲストや端役が紹介されていた。
  • 冒頭の第1話は、講談の大岡政談の終盤にある「(徳川)天一坊」の中の「大岡、若さまを召捕る」を翻案したもので、この部の最後に、大岡政談と同様に天一坊事件を扱うが、大岡政談終盤のエピソードを大胆にも冒頭に移動させている。
    • 第1話では、忠相の町奉行就任が決まった際に、伊織に内与力(奉行直属の家臣の与力)になるよう依頼するが、伊織は「町人の目から見て忠相を助けたい。懐刀よりも転ばぬ先の杖になる」と言って断る。
    • 同様に、与力の神山左門は同心の村上源次郎に「与力というものはお奉行に仕えるのではない。奉行所に仕えるのだ」と告げるように、町奉行の組織(内与力との違い)について簡単な説明も描かれている。
  • 第2話「町火消誕生」で、伊織が作っていたポンプは「龍吐水」である。享保年間にオランダから伝わったという説もあり、蘭方医である伊織が作るのも不自然ではない(ただし、龍吐水は、明和年間に幕府が町々に給付した説が有力である)。
    • 第2話は、政治的な駆け引きにより町火消を誕生させるなど、忠相のしたたかな面が描かれている。
  • 第3話「謎の父子鶴」のオープニング・エンディングの配役やスタッフの紹介はノーカットでDVDボックスに収録されている。
    • なお、第3話「謎の父子鶴」劇中の謎かけに使われた「難波の葦は伊勢の浜荻」の「浜荻」を、「はまはぎ」と誤読して使われている(正しくは「はまおぎ」)。
    • この回で、忠相が町の様子を見て回る事情が説明される。
  • 第10〜11話において、小石川養生所を設立するエピソードがある。2013年12月に時代劇専門チャンネルが主催したトークショーにおいて、加藤剛は、大岡忠相の行った優れた政策として小石川養生所の設立を挙げており、さらに加藤剛が通った高校が東京都立小石川高等学校であり、高校時代は小石川養生所跡の「小石川植物園(御薬園跡及び養生所跡)」の脇を歩いて通学し、休みの日には植物園で写生などをしていたとのことで、不思議な縁を感じたとのことである。
    • 第11話「呑舟先生はどこだ」では、海野呑舟と雪絵の亡き実父が旧知の仲であることがわかる。当初。養生所の名称は伊織の案では「施薬院」であったが、呑舟に「貧乏人に薬を施せばそれで良いのか」「侍ならでは上から目線な奢り」と一喝される。忠相により「養生所」という名前がひねり出され、呑舟は「命を養う」という意図に感心し、養生所の肝煎になることを引き受ける。この際、忠相と雪絵が恋仲にあることを呑舟は察し、今は亡き友の娘の幸せに目を細める。第1部は総じてファンの評価が高いが、その中でも評価の高い回の1つとなっている。なお、この回では、本放送放映時の小石川養生所跡を映している。
  • 第12話「すっとび辰の片思い」では、辰三の片思いの話から、忠相が雪絵に「千歳殿の瓜二つで見初めたが、雪絵という人物に惚れた」と告白する。なお、第4話「慕情の人」で、雪絵から紙入れを盗んだスリが、源次郎の伝で紺屋で働くことになった後日談にもなっている。
  • 第14話「地獄の使者」では、潜入捜査をした神山左門と忠相らの連絡に使い鳩(伝書鳩)が使われる。当時は大坂堂島の米相場の連絡に使われていたことがナレーションで説明される。なお、使い鳩は池波正太郎の小説「雲霧仁左衛門」でも扱われるが、この部の放送は、小説「雲霧仁左衛門」の連載前である。
  • 第16話「義賊木鼠小僧」では、小間物屋佐七(木鼠小僧)をお白州で裁いた直後、加藤剛の目に涙がたまっていることが視認できる。本作もファンの評価が高い。なお、本作は、アメリカで1938年ギャング映画として公開された「汚れた顔の天使」(原題:Angels with Dirty Faces)に近い作品だが、さらに類似した作品が第3部第6話「狐火の五千両」として作られている。
  • 第27話「天一坊事件(前篇)」は、オープニングのサブタイトルは「天一坊事件」とだけ記載されている。
  • ポスターの書体は第1部と第3部〜第11部、第13部、第14部は縦文字である。
  • 葉村彰子の項にあるように、この作品から、葉村彰子(集団ペンネーム)が登場。二作品提供されており、いずれも脚本としてで、原案ではない。

再放送と欠番

  • 本放送に用いた素材は第3話を除き残っていない。第3話のDVDボックスの収録時間から、本放送の放送時間はCM等を除けば約48分と推測される。
  • 再放送にあたって、放送時間が他の番組よりも若干長いため、上述の第3話を除いてオープニングとエンディングを短くする加工を行い、放送時間を約47分にカットしている。DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材は、これを用いている。
    • 現存する再放送素材の中で、一番オープニングが長いのが最終回の第28話で、次いで26話である。
    • さらに、ナレーションや本編中の差別的表現を削除し、放送時間を約45分程度にカットした再放送素材も存在している。
  • 第1話は、地上波において長年再放送されなかった(地域によって差があり、1990年頃までは再放送した地域もある)。理由は山田奉行時代の忠相と伊織がお忍びで禁漁区で漁をしていた吉宗に対し、「白痴狂人」、「気違いを通り越して手のつけようのない馬鹿」などの差別的な表現を用いた発言をしているためである。
  • 第3話は、第1話よりも早い段階で、再放送されない状況になっていた。忠相が町の様子を見て回る描写がないまま第4話が放送されていた。
  • 他にも3話分(第11話・第13話・第17話)が欠番扱いである。差別的な表現や事実と異なる表現が含まれているためである。
  • 2006年3月に発売されたDVDボックスは全話収録されていた。2008年5月に時代劇専門チャンネルにおいて第1話が放送された。CS放送のTBSチャンネルでは、2003年に放送された際には全話放送された。
  • TBSチャンネルにおいて2012年1月18日より開始された第1部の再放送では、当初アナウンスされた2011年12月時点では、ホームページ上で、第1話から最終回まで、全話がオリジナルネガからの素材による放送とされていた。しかし、のちにこの表現が変更され、第1部をオリジナルネガからの素材による放送、という趣旨の文言に変更された。実際の放送では、欠番扱いとなっていた第1話・第3話・第11話・第13話・第17話は放送せず、ナレーションや差別的表現部分などを削除した回もあった(ただし、番組冒頭では「制作時の事情を考慮し…」というメッセージが表示された)。
  • 時代劇専門チャンネルで2013年10月から全15部を放送することが決定し、第1部は全28話、欠番扱いされた作品も含めて、初めてのハイビジョンによる放送となった。9月7日に先行4話が放送され、そこにはTBSチャンネルで2012年に再放送された際除外されていた第1話、第3話がともにリストアップされた。また2013年9月、時代劇専門チャンネルでの放送開始に先行して、CATV局J:COM加入世帯で視聴可能な自主放送「J:COMテレビ」にて第1部・第1話などが、上記のTBSチャンネルでの放映時と同様のメッセージと共に放送された。
    • 時代劇専門チャンネルのホームページでは、第3話の放送時間のみDVDボックスと同様に1分長く表記されていたが、実際は、ノーカットのオープニングと、エンディングでのゲストの配役紹介がノーカットで放送されたことによる(上述のDVDボックスの部分も合わせて参照のこと)。そのオープニングでは、口笛が強調されたテーマ曲で、主要キャストの顔写真が切り替わる際、CM入りに使われる十手の写真が挿入されていた。第3話では、加藤・竹脇・十手・土田ら・十手・中村・大坂・十手・片岡千恵蔵・十手、という流れであり、キャリアや主役などとの間を埋める形で十手の写真が用いられている。

エピソード

  • 2013年12月に時代劇専門チャンネルが主催したトークショーにおいて、「大岡越前」の配役が決まり、加藤剛が片岡千惠藏と初めての挨拶をした際、「良い息子だ」と言われたとともに、麻雀ができるか(正確には、牌を返す仕草で「これはできるのか?」と)聞かれたとのこと。なお、加藤剛は麻雀ができない(ので仕草が何を指すのかも分からなかった)。撮影の休憩時間には、出演者で、麻雀の卓を囲んでいたとのこと。

第2部

大岡越前 第2部
ジャンル テレビドラマ
脚本 葉村彰子
加藤泰
監督 内出好吉
山内鉄也
出演者 加藤剛
竹脇無我
宇津宮雅代
土田早苗
松山英太郎
加藤治子
大坂志郎
志村喬
天知茂
片岡千惠藏
製作
製作総指揮 松下幸之助
プロデューサー 西村俊一
制作 TBS
放送
放送国・地域  日本
放送期間1971年5月17日 - 1971年11月22日
放送時間月曜日20:00 - 20:56
放送枠パナソニック ドラマシアター
放送分56分
回数全28
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大岡越前 第2部」(おおおかえちぜん だい2ぶ)は1971年5月17日から1971年11月22日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L.。全28話。

概要

江戸町奉行の大岡忠相は、庶民たちの生活という現実と、それを縛る法との矛盾をなくすため、尽力していく。親友の医師・榊原伊織、同心の村上源次郎や与力の神山左門らの協力、義賊だった三次を改心させ密偵とし、妻・雪絵ら家族に支えられて、江戸の町に起こる事件を解決していく。時代は享保の大飢饉と米騒動、はしか、赤痢、インフルエンザなど流行病への対策などに負われる。初孫を待ちわびる忠高たちに板挟みになる雪絵だったが、妊娠したことが分かった。また伊織は自らの医術の限界を忠相に打ち明け、長崎で医学修業することを決意し、村上源次郎の娘・千春と結婚して長崎へ旅立っていった。

レギュラー出演者

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 榊原伊織:竹脇無我
  • 雪絵:宇津宮雅代
  • 千春:土田早苗
  • 加代:武原英子
  • 以禰:望月真理子(第2話から)
  • 政吉:里見浩太朗
  • 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第2話から)
  • すっとびの辰:高橋元太郎
  • 徳川吉宗:山口崇
  • 大岡妙:加藤治子
  • 鳶の伊三郎:中村竹弥
  • 村上源次郎:大坂志郎
  • 海野呑舟:志村喬
  • 神山左門:天知茂
  • 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)

スタッフ

作品リスト

解説

  • 連座制の廃止、キリスト教に関係のない漢訳洋書の輸入制限の緩和、上米の制(に対する不満)など、享保の改革で実際に行われた施策が第1部に引き続き扱われている。
  • 第2話から、猿の三次がレギュラーになる。第2話では義賊として登場したが捕縛され改心し、小間物屋をしながら忠相の密偵を務める。
  • 第6話「権三と助十」は、大岡政談の1つ「小間物屋彦兵衛(権三助十)」を翻案したものである。
    • 第1部第18話「復讐の十手」で、中山新八郎の拷問による自白を戒めていた村上源次郎が、この回では、拷問による自白で小間物屋彦兵衛を冤罪にしてしまうため、若干不整合がある。
    • 権三役の財津一郎が、「てなもんや三度笠」以降ギャグにしている「キビシ〜ッ!」というセリフがある。
    • 後の部でもたびたびリメイクされる。
  • 第10話「下手人は火あぶり」では子役時代の声優堀川亮が、第16話「朝顔」でも子役時代の声優池田秀一が出演している。
  • 第11話「騒乱」では、享保の大飢饉の原因や米価の高騰への対応なども描写されている(忠相の役宅に投げ込まれた投書が落語の「三方一両損」のサゲであったりする)。
    • この時期の、片岡千惠藏と近衛十四郎の共演も見所の1つであろう。
  • 第21話「勇気ある挑戦」にて、吉宗が、第1部第1話冒頭で自分を狂人と罵った榊原伊織が江戸に来ていることを初めて知る。
    • 伊織が目安箱に投げ込んだ文を直接読んだ吉宗は、激怒しつつも、伊織の主張を一部認め、キリスト教に関係のない漢訳洋書の輸入制限の緩和策をとることになる。
    • 呑舟から、流行性感冒(インフルエンザ)に効く薬として、「コールツバスト(あるいは「キナキナ」)」が挙げられていたが、キナ(quina)を指し、解熱作用に効くキナ樹皮のことである。後にキニーネの原材料としても使われていた。
  • 第22話「幻術師」は、後述の通り、幻術師の道場に「唯一神霊教」という記述があり、本放送直後に類似名の宗教団体神霊教の抗議によって欠番となり、C.A.Lのサイトでもあらすじが分からない状態になっているが、概ね以下のような内容である。なお、この話の中で、幻斉が享保の改革における上米の制が小手先の策だと批判する描写がある。また、子供が生まれないことで悩む雪絵の描写もある(この次の回で懐妊が判明する)。
    • 日野幻斉という祈祷師の祈祷を受ければ、必ず子宝が授かることが町中で話題になっていた。しかし一般の町人は相手にされず、祈祷を受けるには名だたる御屋敷の添え状が必要。源次郎と辰三は、大番組三百俵石川家の御新造様が、憔悴しきった顔で幻斉の道場から出るのを目撃する。その後、その御新造様は先祖代々の墓の前で自殺する。寺からの知らせで源次郎・辰三・伊織が駆けつけるが、御新造様は死亡する。
    • 源次郎はその内容を、忠相や忠高に話す。忠高によれば、幻斉の祈祷により子宝に恵まれた旗本も多いという。しかし、伊織は何かカラクリがあるのではないかと疑問を持つ。このとき、忠相と雪絵の間に子供が生まれないことも話題になり、雪絵はその話を聞いてしまう。
    • 忠相もこれまでの記録を調べ、カラクリを明かした場合、幸せな親子がどうなるか危惧し、悩んだ末、源次郎と辰三に命じて、幻斉の道場を見張らせる。すると、幻斉の道場に尾張家の紋が入った駕籠が入る。尾張大納言宗春にも子供がいない。幻斉は側室の於京の方に子宝の祈祷(妊娠したように腹に帯を巻く)を施す。幻斉は、宗春に偽者の赤子を与えるつもりなのだ。
    • 幻斉は尾張大納言宗春と面会し、次期将軍になるようそそのかす発言をする。幻斉はその子供を将軍にし、将軍出生の秘密を知る幕府の影の実力者になる野望を持っていた。幻斉のこの企みを本能的に伊織は感づいて、忠相に警告する。
    • 雪絵は、子供が生まれない悩みから、吉本雪絵と旧姓を名乗って幻斉の道場を訪れ、それを伊織と三次に目撃される。雪絵は幻斉と対面するがすぐに返される。幻斉は雪絵の正体を調べるために影の者に追跡させる。
    • 雪絵が帰宅途中に伊織が呼び止める。影の者の追跡に気付いた伊織はそれを追い返す。幻斉の元で働く巫女は、影の者に大岡夫妻の暗殺を指示する。影の者は、大岡夫妻就寝中を狙って暗殺を謀るが、失敗し忠相に殺される。この顛末を源次郎は、忠高・妙夫妻に話してしまう。
    • 忠高は、雪絵を追い詰めたと思い、夫婦で偽名を使って幻斉の道場に乗り込む。羽織の紋で幻斉には大岡忠高夫妻とばれてしまう。人質として閉じ込められる。幻斉は宗春と対面するため、尾張藩上屋敷に向かう。
    • 幻斉の訪問前に忠相は宗春と対面し、幻斉と縁を切るように説得する。尾張藩上屋敷に幻斉が到着すると、幻斉の前に現れたのは忠相。幻斉は忠相や尾張藩の者により殺されるが、忠相には父母が人質になっていることを告げる。
    • 幻斉の屋敷に急ぐ忠相、人質となった忠高夫妻の下には南蛮火薬が仕掛けられている。三次の手によって忠高夫妻は窮地から逃れられるが、幻斉の屋敷は大爆発となり消滅する。
    • 全面的に解決した団欒のひととき、忠相夫妻は必ず子供を作ると宣言する。
    • (ナレーション:幻斉のからくりを見破った忠相は、子宝だけは神頼み。口では約束したものの、神仏幻術で授かるものならば祈りもしようと言いたかった)
  • ポスターの書体が第2部、第12部、第15部のみ横文字である。

再放送と欠番

  • 本放送に用いた素材は、本放送直後に欠番となった第22話「幻術師」のみ残っており、第2部において唯一カットされていない(放送時間は第1部第3話と同様で約48分)、ただし、下記の理由によって現状では再放送できない状況となっている。その他の回は第1部と同様にオープニングとエンディングを短くする加工を行い、放送時間を約47分にカットしている。DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材は、これを用いている。
    • さらに、ナレーションや本編中の差別的表現を削除し、放送時間を約45分程度にカットした再放送素材も存在している。
  • 第5話「生きていた男」、第21話「勇気ある挑戦」、第22話「幻術師」は欠番になり、再放送されていない。2012年にTBSチャンネルでは引き続き欠番扱いとして放送はされなかった。なお、2006年11月21日発売のDVDボックスには、当初全話収録されていたが、現在販売されているDVDボックスには第22話「幻術師」は削除された。時代劇専門チャンネルの放送では、第22話以外は放送された。
  • 第22話「幻術師」は、劇中に幻術師の教団として「唯一神霊教」が登場する(ただし台詞には無く、教団の門にその記述があるだけである)、実際に存在する類似名の宗教団体の神霊教が本放送直後に抗議したため、欠番とすることにした。なお、DVDボックスには当初「幻術師」が収録されたが、改めて神霊教の抗議があり、抗議以降流通しているDVDボックスからは削除されている。この抗議によって、時代劇専門チャンネルでも放送が見送られた。
  • 2013年6月29日よりNHK BSプレミアムの名作時代劇第1弾として放送されたが、放送時間が約45分程度の再放送素材が使われた。エンディングの後に出演者の顔写真が紹介されていた。

第3部

大岡越前 第3部
ジャンル テレビドラマ
脚本 葉村彰子
加藤泰
監督 内出好吉
山内鉄也
出演者 加藤剛
竹脇無我
宇津宮雅代
土田早苗
松山英太郎
加藤治子
志村喬
大坂志郎
天知茂
片岡千惠藏
製作
製作総指揮 松下幸之助
プロデューサー 西村俊一
制作 TBS
放送
放送国・地域  日本
放送期間1972年6月12日 - 1973年1月15日
放送時間月曜日20:00 - 20:56
(1972年10月以降は20:55まで)
放送枠パナソニック ドラマシアター
放送分56→55分
回数全31
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大岡越前 第3部」(おおおかえちぜん だい3ぶ)は1972年6月12日から1973年1月15日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L.。全31話。

概要

第2部最終回で医学修業のため榊原伊織・千春夫妻が長崎に旅立ってから6年経過し、長男・忠宣も6歳となった。小石川養生所を預かる海野呑舟の体調が優れず、長崎から伊織・千春夫妻を呼び戻した。大岡忠相は息子の忠宣の成長とともに、父親としての魅力も増し、家庭人として、庶民のひとりとしての忠相を、“夫婦の愛、親子の愛、友情”などをテーマに描がれている。この部では、爆死した池田良助の息子・池田大助を内与力にした。また、伊織をはじめ、同心・村上源次郎や与力・神山左門らの協力を得て、事件の解決にあたる。

レギュラー出演者

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 榊原伊織:竹脇無我
  • 雪絵:宇津宮雅代
  • 千春:土田早苗
  • 加代:武原英子
  • 以禰:望月真理子
  • 政吉:里見浩太朗
  • 猿(ましら)の三次:松山英太郎
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 池田大助:原田大二郎
  • 大岡忠宣大川辰五郎
  • おはな:田坂都
  • おきん:桜むつ子
  • 大岡妙:加藤治子
  • い組の伊三郎:中村竹弥
  • 徳川吉宗:山口崇
  • 海野呑舟:志村喬
  • 村上源次郎:大坂志郎
  • 神山左門:天知茂
  • 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)

スタッフ

  • 脚本:葉村彰子加藤泰さわさかえ大西信行稲垣俊池田一朗宮川一郎石川孝人飛鳥ひろし津田幸夫
  • 音楽:山下毅雄
  • ナレーター:芥川隆行
  • 題字:朝比奈宗源
  • 撮影:萩屋信、平山善樹、脇治吉、柾木兵一、河原崎隆夫、原田裕平、玉木照芳、木村誠司
  • 美術:鈴木孝俊、塚本隆治、宇佐美亮、中島哲二、角井博
  • 録音:渡部芳丈、草川石文、小野岡道秀
  • 照明:井上義一、佐々木政一、真城喩、伊勢晴夫、林春海、藤井光春、椹木儀一
  • 編集:河合勝巳
  • 助監督:居川靖彦、髙倉祐二、上杉尚棋、渡辺譲、古市真也、内沢豊、曽根勇
  • 邦楽監修:中本敏生
  • 擬斗:近江雄二郎、土井淳之祐、谷明憲
  • 衣裳:上野徳三郎
  • 美粧・結髪:東和美粧
  • 装置:青木茂雄、曽根美装
  • 装飾:関西美工、川本宗春
  • スプリクター:竹田宏子、小池光子、石田芳子、浅野秀子、川島庸子、土橋喜久子、野口多喜子、平井宇津江
  • 制作進行:上田耕太郎、今井正夫、持田久仁、山田勝、河野荘一、藤野清、北村良一
  • 演技事務:松岡茂、上ノ山敏
  • 衣裳制作:東京衣裳
  • 現像:東洋現像所
  • 協力:俳優座
  • 制作協力:東映
  • プロデューサー:西村俊一、郡進剛
  • 特技:宍戸大全
  • 監督:内出好吉小野登鎌田房夫山内鉄也松尾正武

作品リスト

解説

  • この部は、第2部最終話から6年経過した設定となり、この部のみ忠相の息子忠宜が登場する。
  • また、第2部最終話で医学の修業のため長崎に旅立った榊原伊織・千春夫妻が、第1話で江戸に戻ってくる。
  • 独り身になった村上源次郎は、家事手伝いのため、おきんを雇っている。
  • この部から、役宅に奉公するおはなが登場する。図らずも、第2話「江戸わずらい」では、江戸わずらい(脚気)の解決のヒントを与えることになる。
  • 大岡忠相や大岡政談を扱った他の時代劇などには登場する「池田大助」が登場する唯一の部である。なお、「池田大助」は、上方落語「佐々木政談」を江戸の古典落語に翻案し、登場する奉行を大岡忠相に替え、後に3代目三遊亭金馬が「池田大助」と改題し、野村胡堂の時代小説などでも使われ、一般に定着したものである。
    • ただし、落語「池田大助」は、作中では頓知頓才の子供で、忠相が近習に取り立てた際の名前を題とした噺だが、このドラマの池田大助は、第1話で爆死した池田良助の息子という設定である。
  • 猿の三次は、第2部の小間物屋から料理屋に商売を変えている。料理屋の暖簾には「めし」と大きく書かれ、端に「三次」と書かれた将棋の駒が描かれており、後に定着する「たぬき」ではない。
  • 第1話の殺陣のシーンで、越前が頭突きを披露している。
  • 第2話「江戸わずらい」は、タイトルの通り「脚気」がテーマである。上述で触れたが、おはなが養生所のニワトリに白米だけを与えたことにより、ニワトリも脚気と同じ症状になったことから、玄米にあって白米にない「ヌカ」という解決策が見つかる。
    • エンディングナレーションにて、「脚気」の解決はオランダの医師アイクマン(クリスティアーン・エイクマン)の研究によるものと紹介がある。
    • エイクマンが脚気の原因を発見した経緯は、インドネシアに赴いた際、ニワトリに与える米を変えてみて、精米した白米を与えたニワトリに脚気の症状が現れたことから、玄米に含まれる特定の成分が精米には含まれていないことを断定し、ビタミンの発見への道標を作った。したがって、この回はエイクマンのエピソードを翻案したものと見られる。
    • この回では、初期の「大岡越前」では少ない(が、娯楽時代劇ではよく見られる)「○○屋も悪よのぅ」「××様も」というやりとりが見られる。
  • 第3話「天下の果し合い」は、南町奉行の結束の固さや、吉宗と尾張大納言宗春との刀ではなく腕による「果たし合い」、忠高の身分に分け隔てなく接する描写など、ファンの評価は高い。
    • 水戸黄門で使用されているものに酷似した三つ葉葵(尾州三つ葵)の印籠を、尾張大納言宗春が腰につけている場面が出てくる(第2部第22話「幻術師」にも、尾州三つ葵が描かれた駕籠が登場する)。
  • 第6話「狐火の五千両」は、第14部第11話でそのままリメイクされている。なお、本作はアメリカで1938年ギャング映画として公開された「汚れた顔の天使」(原題:Angels with Dirty Faces)と結末が類似している。「汚れた顔の天使」は、本作以外の時代劇・刑事ドラマでも多く流用されているため、日本人好みの結末と思われる。ただし、狐火の五郎蔵を演じた木村功やその妻お栄を演じた岩崎加根子の無駄のない会話や、五千両が発見されたとき村上源次郎が忠相の左肩を抱えるように、「言葉にしない」所作による演技で、「大岡越前」のファンの間でも評価の高い作品である。
  • 第10話「江戸のごみ」では、潜入捜査中の神山左門が池田大助をかばうために、大助を殴りつける。左門の真意が分からない大助を諭すように、村上源次郎が神山左門を「かみそり左門」と呼ばれるようになった経緯を語る。
  • 第14話「忠相旅日記」において、忠相が地方御用掛に命じられ、武蔵野新田の支配について言及がなされている。史実でも、享保7年(1722年)に大岡忠相は、地方御用掛を拝命して農政にも携わり、役人集団を率いて武蔵野新田や上総国新田の支配、小田原藩領の酒匂川普請などに携わっている。
  • 第15話「天狗の眠り」の劇中にて「曼陀羅華(まんだらげ)」「キチガイナスビ」と称されるチョウセンアサガオを麻酔薬に使用する話が登場する。エンディング前のナレーションにて、本種を精製して世界初の全身麻酔手術に成功した江戸時代の医学者・華岡青洲も紹介されている。
  • 第16話より、朝比奈宗源による題字が変更となる。
    • それ以前のタイトルの「越」には、点が多いという視聴者の指摘があり修正している。
    • 後述するが、第4部以降、さらにタイトル文字が書き直されるため、題字としては使用期間が短かった。
  • 第20話「ゆすり」において、忠相は15年前の貨幣偽造の罪を自首した男を時効にする判例を作り、10年以上の罪については今でいう公訴時効とした。徳川吉宗の時代に大岡忠相も編纂に参加した公事方御定書が成立し、「旧悪」という時効制度ができる(ただし、時効は12か月である)。また、このエピソードでは伊織が刑死者の腑分けを提案しており、エンディング前のナレーションにて、宝暦4年(1754年)に日本で初めて刑死者の解剖を行った山脇東洋が紹介されている。なお、第14話やこのエピソードを担当している脚本の稲垣俊氏は、「大岡越前」第1部から第3部にかけて、実際に大岡忠相の関わった施策を扱った回を多く担当している傾向がある。
    • 上述の通り、この回で伊織が提案した腑分けは、史実通り宝暦年間に山脇東洋によって行われたことが紹介されるが、後の部(第6部第24話「死体が歩いた長屋露地」)にて、伊織と親しい医師・新三郎(おらんだ新三)が腑分けを行うエピソードがある。
  • 第21話「人情大工裁き」は、古典落語(与太郎噺)「大工調べ」の翻案である。ただし、大家が質の鑑札無しで、久造の大工道具を質草に取ったことを咎める大岡裁きについては、この時代「質屋」なる金融業を開く場合には、盗品の取引を防ぐため、鑑札(株)が必須だが、この場合は大家が質屋を開いた訳ではないため、質の鑑札は不要と考える落語家もいる。なお、この回を担当した脚本の大西信行氏は、寄席研究家正岡容の門下である。
  • 第30〜31話「享保太平記」は、大岡政談の中で、大岡忠相が唯一町奉行時代に裁いたとされる白子屋事件や、忠相の実母(このドラマでは妙)が北条氏重の娘であるという史実を織り交ぜ、エンディングナレーションでは後に忠相が寺社奉行に出世することを言及していることから、初期「大岡越前」最終話とも言える大作となっている。
  • 与力の神山左門、鳶の伊三郎と政吉夫婦が出演する最後のシリーズである。(但し伊三郎のみ最終回スペシャルでは伊吹吾郎で復活している)
  • 本シリーズより、第1話のタイトルがないまま本編に入る形になる。この流れは、1973年9月24日放送の「江戸を斬る 梓右近隠密帳」、1974年4月1日放送の「水戸黄門 第5部」へと継承されていく。

再放送と欠番

  • 第15話までは、第1〜2部と同様にオープニングとエンディングを短くする加工を行い、放送時間を約47分にカットしている。DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材は、これを用いている。
    • さらに、ナレーションや本編中の差別的表現を削除し、放送時間を約45分程度にカットした再放送素材も存在している。
    • 2013年にTBSチャンネルで放送されたものと、2013〜2014年に時代劇専門チャンネルで放送されたものでは、使用されている放送素材が違う。前者において顕著なのは、第16話のエンディング短縮、第17話のエンディングナレーションカットだが、そのいずれもが、2014年時代劇専門チャンネル再放送においては、第16話では十手の写真を挟んでからエンディングに入り、第17話ではこれに加えて、ナレーションもカットされずに放送されている。なお、TBSチャンネル放送時の素材は約46分であるのに対し、時代劇専門チャンネル放送時の素材は約47分と、そもそも素材自体が1分長いものを使用している。
  • 1972年10月6日(第16話)放送分より、『JNNフラッシュニュース』の枠拡大で20:00 - 20:55に変更となり、本放送が短くなった。16話以降は、再放送素材も、本放送と同じオープニング・エンディングになった。それゆえ、脇役・裏方も含めた詳細なクレジットが見られるようになっている(DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材も同様)。
  • 第3話「天下の果し合い」、第12話「誘拐」は再放送から外されることがある。2007年11月24日に発売されたDVDボックスには全話が収録されている。
    • 第3話「天下の果し合い」では冒頭に「乞食」という落書き表現、また中途で差別用語が出てくることが、見送りの要因となっているとみられる。
    • 第12話「誘拐」は放送禁止用語の使用や、女児を誘拐した後で目潰しを行い、盲妹にして外国に売り飛ばすという非人道的な表現が見送りの要因とみられる。

第4部

大岡越前 第4部
ジャンル テレビドラマ
脚本 葉村彰子
加藤泰
監督 内出好吉
山内鉄也
出演者 加藤剛
宇津宮雅代
吉沢京子
松山英太郎
加藤治子
志村喬
大坂志郎
片岡千惠藏
製作
製作総指揮 松下幸之助
プロデューサー 西村俊一
制作 TBS
放送
放送国・地域  日本
放送期間1974年10月7日 - 1975年3月24日
放送時間月曜日20:00 - 20:55
放送枠パナソニック ドラマシアター
放送分55分
回数全25
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大岡越前 第4部」(おおおかえちぜん だい4ぶ)は1974年10月7日から1975年3月24日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L.。全25話。

概要

大岡忠相は人情深い奉行として慕われており、大罪を犯した男の息子、相良俊輔の身柄を引き受け、優秀な頭脳を見込んで内与力として登用することにした。村上源次郎には再婚話が出て、後添えをもらった。猿の三次は船宿を始めることになり、南町奉行所の仲間たちの憩いの場のような存在になる。そして、三次がかつて世話になったお葉という女盗賊も改心して仲間に加わる。冤罪問題、罪を犯す者の弱さなど、裁くことの難しさを感じる忠相は、江戸の町が真の意味で平和になることを願い職務に勤める。この部では、物価高に対応する姿も描かれているのが特徴であろう。

レギュラー出演者

  • 大岡越前:加藤剛
  • 榊原伊織:竹脇無我(第20話のみ)
  • 徳川吉宗:山口崇(第1話、第4話、第8話ほか)
  • 雪絵:宇津宮雅代(第1話~第3話、第5話~第8話ほか)
  • 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第1話~第8話ほか)
  • 藤枝綾:吉沢京子(第3話、第4話、第6話ほか)
  • 千春:土田早苗(第4話、第6話ほか)
  • 藤枝美乃:本山可久子(第3話、第4話、第6話ほか)
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 相良俊輔:三浦友和
  • 文吉:三ツ木清隆(第7話~)
  • お千代:沢田亜矢子(第2話~第3話、第5話、第7話~第9話ほか)
  • おはな:結城しのぶ(第1話~第2話、第6話、第8話~第9話ほか)
  • お葉:江波杏子(第5話、第6話ほか)
  • 北町同心・戸賀崎新兵衛:佐藤允(第2話、第6話ほか)
  • 伊東洪庵:高松英郎
  • 大岡妙:加藤治子(第1話、第3話~第4話、第8話ほか)
  • 海野呑舟:志村喬(第2話、第3話、第5話、第7話、第9話ほか)
  • 村上源次郎:大坂志郎
  • 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)

スタッフ

  • 脚本:葉村彰子、加藤泰、さわさかえ、大西信行、稲垣俊、宮川一郎、津田幸夫、安藤日出男、木下亮
  • 音楽:山下毅雄
  • 題字:朝比奈宗源
  • ナレーター:芥川隆行
  • 撮影:萩屋信、河原崎隆夫、脇治吉、並河孝治
  • 美術:鈴木孝俊
  • 録音:渡部芳丈、西川潔、面屋竜憲、神戸孝憲、加藤正行
  • 照明:井上義一、真城喩、伊勢晴夫、岩見秀夫、井口雅雄
  • 編集:河合勝巳
  • チーフ助監督:居川靖彦、矢田清巳、髙倉祐二、渡辺譲
  • 擬斗:菅原俊夫
  • 邦楽監修:中本敏生
  • 衣裳:東京衣裳
  • 美粧・結髪:東和美粧
  • 装置:青木茂雄、野瀬善和
  • 装飾:関西美工
  • 記録:川島庸子、木下洋子、大原より子、石田照
  • 演技事務:本多和雄
  • 制作進行:杉浦満洲男、山田勝、持田久仁、上田耕太郎
  • 現像:東洋現像所
  • 協力:俳優座
  • 制作協力:東映
  • プロデューサー:西村俊一、郡進剛
  • 特技:宍戸大全
  • 監督:内出好吉、倉田準二、山内鉄也、松尾正武

作品リスト

解説

  • 榊原伊織を演じる竹脇無我は、第4部と同時期に放映された日本テレビ製作の「鞍馬天狗」の主演とスケジュールが重なったため、伊織は長崎へ留学中という設定となり、第20話のみ登場した。
  • 土田早苗演じる伊織の妻・千春と、志村喬演じる小石川養生所の肝煎・海野呑舟が出演する最後のシリーズとなる。
  • この部のみ、オープニングやエンディングの背景やCMに入る前のアイキャッチが、大岡忠相が用いた家紋「大岡七宝」をデザインしたものに変更されている(その他の部は、オープニングやエンディングの背景はお白州の砂をイメージした青と緑の砂模様、アイキャッチは第1部第1〜7話のオープニングにて使われた十手が使われている)。オープニングタイトルは家紋を中心に据えたものを使用し、クレジットにおいては、「水戸黄門」の木彫りの三つ葉葵を連想させるような、家紋の位置をずらしたものが数カット使用されている。
  • 朝比奈宗源による題字がこの部でも書き直され、その後のシリーズやNHKのリメイク版でも使用されるように定着することになる。
    • さかのぼって第1〜3部のDVDボックスのパッケージやDVD盤面のロゴ、メニューなどでも利用されている。
  • この部以降、オープニングの配役名のうち大岡忠相が「大岡越前」に変更される(第3部までは「大岡忠相」と記載されている)。
  • この部では、三次は船宿を開いているが、船宿の名前は「喜楽」であり、後に定着する「たぬき」とはまだ命名はされていない。
  • この部では、南町奉行所の白州に掲げられている額の文字が「天地有情」の4文字に変わる(第3部までは漢字3文字の額がかかげられていた)。
  • 第1〜3部では、大岡政談の各エピソードを単独の回で使用することは少なかったが、この部以降、単独回にするケースが増える。
  • 第1話は、室鳩巣の門下にあった相良俊輔が内与力の見習いになる経緯が描かれる。父親の相良小左衛門は、吉宗の江戸の町のお忍びの徘徊の際に命を狙ったが、最後は捨て身で吉宗と忠相の命を救った。
    • なお、冒頭、吉宗のお忍びの徘徊の際に、辰三が吉宗と気付いていないが、第1〜3部で既に顔を知っている描写があることから不整合となる。また、雪絵と大奥の滝川とも第1部第23話「忠相の結婚」で面識があるはずだが、面識のない描写となっている。これらは一例ではあるが、第4部以降は、第1部〜第3部の初期の「大岡越前」の設定との不整合が目立つようになる。
  • この部のみ、村上源次郎が男やもめから美乃と再婚に至るが、第5部以降は美乃と再婚した設定が抹消される。
    • 再婚に至る過程は第3〜4話にて描かれるが、この部の第1話から再婚に至るまで、源次郎は無精髭を生やし、衣服がボロボロになるまで使っている描写がなされ、再婚の伏線となっている。
    • 第4話では、美乃の娘・綾が再婚話に抵抗する描写がなされるが、同様の境遇にあった娘おいとの話(おいとが14歳の頃、母・おときがヨイトマケの仕事で小頭と再婚する話があったことに反対した)を聞いて、再婚を認めることになる。なお、本放送放映当時は、美輪明宏の「ヨイトマケの唄」は、民放では放送が自粛されていた時期だったが、自粛理由の「ヨイトマケ」という単語が使われている。
    • 祝言では、当初、伊織・千春夫婦は来ない予定であったが、伊織が路銀を工面して長崎から千春のみ戻ってくる。
    • 再婚するまで、辰三は村上源次郎宅で食事をとっていたが、源次郎の再婚後は遠慮する描写がある。
  • 第5話「艶ぼくろの女」で、盗賊の仲間で、かつて盗賊時代の三次を助けたことがある、お葉が密偵に加わることになり、通常時は「喜楽」で働いている。
  • 第6話以降、この部の特徴の1つである物価高対策について言及されるようになる。
  • 関西地区に於けるテレビネットワーク腸捻転の解消に伴い、朝日放送で放送された最後のシリーズ。次の第5部より毎日放送に移行。
  • この第4部からポスターの「放送開始」の書体が太くなった。

再放送と欠番

  • 第13話「除夜の鐘」は2004年のCS放送・TBSチャンネルでの放映までしばらく再放送されなかった。地上波では2012年現在も再放送されていない。理由は不明。
  • 第4部のDVDボックスは、ナレーションのカット・差別表現部分の加工処理されており、現存する完全な素材を用いていない。
  • 2014年2月から時代劇専門チャンネルで放送されている素材は、DVDボックスで使用された素材ではなく、ナレーションや差別表現などのカットのないものである。

第5部

大岡越前 第5部
ジャンル テレビドラマ
脚本 葉村彰子
加藤泰
監督 内出好吉
山内鉄也
出演者 加藤剛
竹脇無我
宇津宮雅代
和田浩治
加藤治子
大坂志郎
片岡千惠藏
製作
製作総指揮 松下幸之助
プロデューサー 西村俊一
制作 TBS
放送
放送国・地域  日本
放送期間1978年2月6日 - 7月31日
放送時間月曜日20:00 - 20:55
放送枠パナソニック ドラマシアター
放送分55分
回数全26
テンプレートを表示

大岡越前 第5部」(おおおかえちぜん だい5ぶ)は1978年2月6日から7月31日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L.。全26話。

概要

大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。忠相の親友榊原伊織は、長崎で妻・千春を亡くすが、医学の知識を深め江戸へ帰ってきた。村上源次郎はじめ、若手同心の風間俊介、すっとびの辰三など真面目で明るい仲間たちと力を合わせて難しい事件を次々解決していく。

レギュラー出演者

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 榊原伊織:竹脇無我
  • 雪絵:宇津宮雅代
  • 風間駿介:和田浩治
  • 猿(ましら)の三次:松山省二(現・松山政路
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 高坂千惠:山口いづみ
  • おはな:遠藤真理子
  • おとき:榊千代恵
  • 工藤新吾:藤間文彦
  • 大岡妙:加藤治子
  • 村上源次郎:大坂志郎
  • 徳川吉宗:山口崇
  • 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)

作品リスト

解説

  • 前シリーズを休演した榊原伊織が復帰。海野呑舟(志村喬)が登場しなくなったため小石川養生所の所長になった。また伊織の妻・千春も長崎留学中に病死した設定となり、第1話で伊織が墓前に参る場面が描かれた。
  • 第4話「恐怖!雨の夜の辻斬り」、第12話「唐獅子の復讐」、第15話「天下御免の偽名医」は2004年までしばらく再放送されなかった。理由は不明。
  • 朝比奈宗源による題字がこれから変更され第1部からのものはCM挿入前のテロップ用として継続される。
  • 猿(ましら)の三次役の松山英太郎はプロデューサーに転身するために降板し、実弟の松山省二(現・松山政路)と交代した(6部から復帰)。
  • このシリーズから和田浩治演じる同心・風間駿介が登場した(第9部まで出演)。好評につき風間を主役としたスピンオフ作品疾風同心』『八丁堀暴れ軍団』も制作された。
  • 第26話『目黒に消えた公方様』が放送ライブラリーで視聴可能。

第6部

大岡越前 第6部
ジャンル テレビドラマ
脚本 葉村彰子
加藤泰
監督 内出好吉
山内鉄也
出演者 加藤剛
西郷輝彦
宇津宮雅代
和田浩治
松山英太郎
加藤治子
大坂志郎
片岡千惠藏
製作
製作総指揮 松下幸之助
プロデューサー 西村俊一
制作 TBS
放送
放送国・地域  日本
放送期間1982年3月8日 - 10月11日
放送時間月曜日20:00 - 20:55
(1982年10月以降は20:54まで)
放送枠パナソニック ドラマシアター
放送分55→54分
回数全32
テンプレートを表示

大岡越前 第6部」(おおおかえちぜん だい6ぶ)は1982年3月8日から10月11日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L.。全32話。

概要

大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。一方、忠相の親友・榊原伊織は、長崎へ留学している。伊織が不在の小石川養生所を任された雪絵の乳姉弟・橋本悟は、腕は良いが気の弱い性格で、養生所をあずかるには荷が重すぎたため、養生所は玄庵門下の医師の専横状態となっていた。そこへ伊織に付いて医術を学び、伊織とは義兄弟の契りを交わした新三郎が長崎からやって来た。新三郎は、蘭方に関しては伊織も及ばぬ腕というお墨付きで、伊織が長崎からよこした名医である。新しいメンバーとともに、村上源次郎はじめ、同心の風間俊介、すっとびの辰三など真面目で明るい仲間たちと力を合わせて難しい事件を次々解決していく。

レギュラー出演者

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 新三郎(おらんだ新三):西郷輝彦
  • 雪絵:宇津宮雅代
  • 風間駿介:和田浩治
  • 猿(ましら)の三次:松山英太郎
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • おはな:遠藤真理子
  • いね:仁和令子
  • おきみ:岡田美佐子
  • 大岡妙:加藤治子
  • 徳川吉宗:山口崇
  • 村上源次郎:大坂志郎
  • 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)

作品リスト

解説

  • 片岡千惠藏演じる越前の父、大岡忠高が登場する最後のシリーズである。
  • 第6部のポスターからそれまでの○月○日放送開始に変わって○月○日スタートという表現が使われるようになった(「大岡越前」では第15部まで続いた。後番組の「水戸黄門」でも第13部から○月○日スタートを使うようになった)。
  • 日本女性の理想と言われた宇津宮雅代演じる雪絵。誘拐された牢内での凄艶な演技を残して最後の出演となった。
  • 西郷輝彦演じる新三郎の初登場シリーズである。本シリーズでは苗字は設定されなかった。本シリーズでの新三郎のキャラクターはこれ以前に同時間枠で放映されていた西郷主演の「江戸を斬る」の遠山金四郎を髣髴とさせるような江戸っ子キャラクターであった。風間たちからは「おらんだ先生」と呼ばれていた。
  • 1982年10月から『JNNフラッシュニュース』の再度の枠拡大に伴い、20:00 - 20:54に変更(1分縮小)

第7部

1983年4月18日10月24日(全27話)

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 榊原伊織:竹脇無我
  • 雪絵:酒井和歌子
  • 風間駿介:和田浩治
  • 猿(ましら)の三次:松山英太郎
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • おけい:叶和貴子
  • 志保:根本律子
  • おはな:遠藤真理子
  • 大岡妙:加藤治子
  • 村上源次郎:大坂志郎
  • 徳川吉宗:山口崇
  • クランクイン直前に大岡忠高を演じた片岡千惠藏が死去。第1話で忠相と伊織が仏壇に手を合わせるシーンが登場し、忠高も死去した設定となる。理由は代役の務まる役者がいないことによる。
  • このシリーズから、雪絵役の宇津宮雅代が酒井和歌子と交代した。
  • 第10〜13部に同心佐橋孫兵衛役で出演している佐野浅夫が、第1話に志保の父親役(直接顔を合わせてはいないが)でゲスト出演した。

第8部

1984年7月16日1985年1月21日(全26話)

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 榊原伊織:竹脇無我
  • 雪絵:酒井和歌子
  • 風間駿介:和田浩治
  • 猿(ましら)の三次:松山英太郎
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 勘太:谷幹一
  • おけい:叶和貴子
  • 志保:根本律子
  • おはな:香山まり子(遠藤真理子が改名)
  • お由美:山本郁子
  • 蕪木兵助:森田健作
  • 村上源次郎:大坂志郎
  • このシリーズから、森田健作演じる同心・蕪木平助、谷幹一演じる出目の勘太(このシリーズではまだ"勘太"とのみ表記されている)が登場した。
  • 第10〜13部に同心佐橋孫兵衛役で出演している佐野浅夫が、第1話に岡っ引き役でゲスト出演した。

第9部

1985年10月28日1986年4月21日(全26話)

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 榊原伊織:竹脇無我
  • 雪絵:平淑恵
  • 風間駿介:和田浩治
  • 猿(ましら)の三次:松山英太郎
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 出目の勘太:谷幹一
  • 立花喬之助:佐藤佑介
  • 千鶴:舟倉由佑子
  • 志保:根本律子
  • 大坂志郎演じる同心の最古参、村上源次郎が登場する最後のシリーズである。
  • 和田浩治は、本シリーズ放送終了後に死去した。
  • このシリーズから、雪絵役が酒井和歌子から平淑恵へ交代し、最終回スペシャルに至る。
  • 辰三とおはなが第3回でようやく結婚する。
  • 新キャストの佐藤佑介(立花喬之助役)、舟倉由佑子(立花千鶴役)が姉弟で登場し、第14部に至る。
  • 第14話「奉行に似ていた復讐鬼」では加藤剛が二役を演じている。役は佐原雄之進。
  • 第26話「吉宗暗殺仇討ちの陰謀」では山口崇が二役を演じている。役は川田市之進。

第10部

1988年2月29日9月5日(全27話)

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 蕪木兵助:森田健作
  • 雪絵:平淑恵
  • 猿(ましら)の三次:松山英太郎
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 出目の勘太:谷幹一
  • 立花喬之助:佐藤佑介
  • 志保:根本りつ子
  • お柳:森マリア
  • このシリーズから、大坂志郎(村上源次郎役)に変わってベテラン同心役を佐野浅夫(佐橋孫兵衛役)が演じる。また、森マリア(お柳役)が登場した。
  • このシリーズのみ、三次は、同心たちのたまり場であった小料理屋「たぬき」に代わって、船宿「やなぎ」を経営している(翌11部に、「たぬき」に戻っている。)
  • 第10部のポスターからそれまでのNマークに変わってNationalのロゴマークが登場した。
  • 第11部から千夏役でレギュラーとなる川島なお美が第19話「掏った財布で恩返し」でゲスト出演した。
  • 第22回「駕籠屋が見ていた真犯人」は当初7月25日に放映予定が翌週の8月1日に変更された。その年のプロ野球オールスターゲーム第1戦が雨天中止順延になったあおりで、TBS系列の中部日本放送が放映権を獲得していた第2戦がこの日にずれ込んだため急遽放映休止となったもの。

第11部

1990年4月23日10月15日(全26話)

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 蕪木兵助:森田健作
  • 雪絵:平淑恵
  • 猿の三次:松山英太郎
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 出目の勘太:谷幹一
  • 立花喬之助:佐藤佑介
  • 千夏:川島なお美
  • 志保:根本りつ子
  • お京:相楽晴子(第5話から)
  • お柳:森マリア
  • 放送20周年記念シリーズ。
  • この作品から佐野圭亮(里見浩太朗と親子2代での大岡越前出演。里見は、町火消しの鳶の伊三郎の元で働く政吉役だった)、孫兵衛の娘・千夏、勘太の姪・お京が登場。
  • 加藤治子が1983年以来7年ぶりにレギュラー復帰(11部のみ)。
  • 辰三の妻が第10部までの「おはな」からお竹に変更される(〜12部)。

第12部

1991年10月14日1992年3月30日(全24話)

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 雪絵:平淑恵
  • 筧甚八:原田大二郎
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 出目の勘太:谷幹一
  • 立花喬之助:佐藤佑介
  • 千夏:川島なお美
  • 志保:根本りつ子
  • お柳:森マリア
  • 千鶴:舟倉由佑子
  • お鈴:花島優子
  • 片瀬堅太郎:佐野圭亮
  • お千代:山下志麻
  • お玉:宮川明子
  • お梅:武田京子
  • 北村一平:島英臣
  • もぐらの久助:井上茂
  • 水野和泉守:幸田宗丸
  • 中山出雲守:高野真二
  • 丁の目の半次:左とん平(第5回から)
  • 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第1回のみ、過去映像の編集で登場)
  • 蕪木兵助:森田健作(第1回のみ)
  • 赤垣伝兵衛:小松政夫
  • 片平弥平次:西岡徳馬
  • 佐橋孫兵衛:佐野浅夫
  • 榊原伊織:竹脇無我
  • 猿(ましら)の三次を演じていた松山英太郎が第11部の放送終了後に死去したため、第1回で三次の殉職を回想するシーンが入れられた。主要部分の三次は後ろ姿のみの吹き替え、斬られる場面は第9部第3回で斬られたふりをした場面を再編集している。また当時昼の帯番組の司会を担当することになった森田健作も京都での長期撮影が不可能になり、殉職という形で降板した。
  • 原田大二郎演じる筧は本所奉行所から移籍の形で登場。1972年の第3部の与力・池田大助役以来19年ぶりの登場である。
  • 西岡徳馬演じる片平は吟味与力として初登場。
  • 三次に代わる密偵として左とん平演じる丁の目の半次が登場し、最終回スペシャルに至る。
  • 北町奉行所の同心として小松政夫演じる赤垣がこのシリーズから登場し、第15部に至る。(この時点ではダメ同心の扱いだった)なお小松は同時間枠の『江戸を斬る』(里見浩太朗主演)や『翔んでる!平賀源内』でも同様のダメ同心役を演じている。配下の岡っ引きである井上茂は『翔んでる!平賀源内』に続いてコンビを組んでいる。
  • 忠相宅の奉公人が一新され、お鈴役の花島優子と用人・北村一平役の島英臣となった。
  • 第12部のポスターからTBSのロゴマークが変更され、Nationalの下の松下電器・松下電工の書体の位置も変更された。

第13部

1992年11月16日1993年5月10日(全26話)

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 雪絵:平淑恵
  • 筧甚八:原田大二郎
  • 丁の目の半次:左とん平
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 出目の勘太:谷幹一
  • 立花喬之助:佐藤佑介
  • 千夏:川島なお美
  • 志保:根本りつ子
  • お柳:森マリア
  • 片瀬堅太郎:佐野圭亮
  • 千鶴:舟倉由佑子
  • お鈴:花島優子(準レギュラー)
  • 北村一平:島英臣
  • すみれ:吉井丈絵
  • お君:彩木優花
  • お梅:武田京子
  • 蛍:浦田久美
  • 中山出雲守:高野真二(準レギュラー)
  • もぐらの久助:井上茂
  • 赤垣伝兵衛:小松政夫
  • 永松左兵衛:中野誠也(準レギュラー)
  • 片平弥平次:西岡徳馬(準レギュラー)
  • お蓮:鮎川いずみ(準レギュラー)
  • 佐橋孫兵衛:佐野浅夫
  • 徳川吉宗:山口崇
  • 静加:藤間紫(準レギュラー)
  • 榊原伊織:竹脇無我
  • 第12話「金の亡者は悪検校」は欠番となり、再放送されていない。
  • 前作ではまったくのダメ同心だった赤垣のキャラクターが、娘・蛍を登場させるなどして多少和らげられた。第4話で北町奉行所を追われるが、忠相の計らいで第5話から南町奉行所に加わり、それまで小料理屋「たぬき」で顔を合わせる浪人として接していた忠相の正体を知ることとなる。
  • このシリーズから、吉井丈絵(すみれ役)、藤間紫(雪絵の母・静加役)が登場。
  • このシリーズのみ、中野誠也演ずる火付け盗賊改・永松左兵衛役が準レギュラーで登場する。永松自身は第14部にも1話限り登場しているが、このときは別の大部屋俳優が演じた。
  • 初代水戸黄門役の東野英治郎がゲスト出演した。
  • 佐野浅夫が同時間枠の「水戸黄門」の3代目黄門役に選ばれたため、最終回を待たずにお役御免を願い出て諸国巡礼に出るという形で降板(ただし2006年3月20日の最終回スペシャルでは復帰している)。
  • 前2作では小石川養生所員だった片瀬が南町奉行所付き監察医となる。さらに、佐橋の勇退に伴って同心に昇格する。
  • 原田大二郎(筧甚八役)、川島なお美(千夏役)、森マリア(お柳役)がこのシリーズをもって降板。
  • たぬきのお梅は第11部からの連続出演、部ごとに変わるポジションにありながら3部連続は稀。演じた武田京子(高橋靖子)は第10部でも別役にてレギュラー出演していたことから、自身は4部連続の出演である。
  • 丁の目の半次も最終回を待たずに降板するような描かれ方がなされたが、次の第14部では初回から復帰している。

第14部

1996年6月17日12月2日(全24話)

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 雪絵:平淑恵
  • 丁の目の半次:左とん平
  • 志保:根本りつ子
  • お鈴:中野みゆき
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 出目の勘太:谷幹一
  • 立花喬之助:佐藤佑介
  • 夏目甚八:てらそま昌紀
  • 千鶴:舟倉由佑子
  • 片瀬堅太郎:佐野圭亮
  • 北村一平:島英臣
  • すみれ:吉井丈絵
  • 子吉:中村獅童
  • お春:稲村友紀
  • お秋:彩木優花
  • 蛍:坂野友香
  • 赤垣伝兵衛:小松政夫
  • 水野和泉守:高野真二
  • 徳川吉宗:山口崇
  • 静加:藤間紫
  • 結城新三郎:西郷輝彦
  • 榊原伊織:竹脇無我(最終話のみ)
  • 見雲遊山:森繁久彌(第1回のみ)
  • ベテラン同心に小松政夫演じる赤垣が事実上昇格して第15部に至る。第12部の初登場時のようなダメ同心ではなく、良い意味で枯れた印象の頼れる同心となった。ただし、これ以後も時折、昔の北町時代の事柄に絡む話は登場している。なお、忠相と村上は「源さん」「若」と呼び合い、佐橋とは「孫さん」「お奉行」と呼び合っていたが、赤垣とは「赤垣」「お奉行」と呼び合っている。役者の実年齢は大坂志郎佐野浅夫加藤剛より年上だが、小松政夫は若干年下である。
  • 佐藤佑介演じる立花が同心の“若頭”に昇格する。なお、佐藤も姉・千鶴を演じる舟倉も本作をもって降板した。
  • 新同心・夏目甚八(てらそま昌紀)登場。
  • 第6部に登場した新三郎(西郷輝彦)が復帰している。このシリーズから苗字が設定され、キャラクターも以前のような江戸っ子キャラクターから武士らしい落ち着いたキャラクターに変更された。
  • 志保を演じる根本りつ子が本作を以って降板するが、最終回スペシャルでは復帰している。
  • 第1-4部で榊原伊織の妻・千春を演じた土田早苗が、第3話「将軍様は金魚迷惑」でお金という役でゲスト出演している。
  • 第11-13部で北町奉行・中山出雲守を演じた高野真二が、老中・水野和泉守役で第1話ほかに出演している。
  • 第12-13部でもぐらの久助を演じた井上茂が、第7話「復讐果たす怒りの十手」で盗人・伝次という役の他で、数回ゲスト出演している。
  • 第14部のポスターからTBSのロゴマークが変更され、現在の書体となった。

第15部

1998年8月24日1999年3月15日(全26話)

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 雪絵:平淑恵
  • 丁の目の半次:左とん平
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 出目の勘太:谷幹一
  • 夏目甚八:てらそま昌紀
  • 北島駿介:島英臣
  • 片瀬堅太郎:佐野圭亮
  • 隼の六助:4代目桂三木助
  • 笙子:河原崎有稀(現・伊藤榮子
  • 房吉:うえだ峻
  • 太市:水野純一
  • すみれ:吉井丈絵
  • お花:森永明日夏
  • 菊江:弓場沙織
  • 赤垣伝兵衛:小松政夫
  • 徳川吉宗:山口崇
  • 静加:藤間紫
  • 結城新三郎:西郷輝彦(最終話のみ)
  • 榊原伊織:竹脇無我
  • この作品からフィルムからVTRで撮影される。
  • 第12・13・14部と3部連続で大岡家御用人・北村一平役を演じた島英臣の役柄が同心・北島駿介となる。
  • 第6・14部に出演した新三郎(西郷輝彦)が最終回で出演。
  • C.A.Lのプロデューサー・五十嵐通夫と女優・水野久美の長男、水野純一が太市役で出演。
  • この第15部からTBSのロゴ部分がマイナーチェンジされた。また、Nationalの下の松下電器・松下電工の書体が一回り小さくなった。

ナショナル劇場50周年記念特別企画スペシャル

大岡越前 ナショナル劇場50周年記念特別企画スペシャル
ジャンル テレビドラマ
企画 中尾幸男
脚本 櫻井康裕
監督 矢田清巳
出演者 加藤剛
竹脇無我
山口崇
佐野浅夫
高橋元太郎
左とん平
平淑恵
根本りつ子
佐野圭亮
製作
製作総指揮 松下正治
プロデューサー 藤田知久
樋口祐三
進藤盛延
制作 TBS
放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域  日本
放送期間2006年3月20日
放送時間月曜日18:55 - 20:54
放送枠パナソニック ドラマシアター
放送分119分
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大岡越前 ナショナル劇場50周年記念特別企画スペシャル」(おおおかえちぜん なしょなるげきじょう50しゅうねんきねんとくべつきかくすぺしゃる)は2006年3月20日ナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L.

キャスト

  • 大岡忠相:加藤剛
  • 榊原伊織:竹脇無我
  • 徳川吉宗:山口崇
  • 佐橋孫兵衛:佐野浅夫
  • すっとびの辰三:高橋元太郎
  • 丁の目の半次:左とん平
  • 大岡雪絵:平淑恵
  • 志保:根本りつ子
  • 片瀬堅太郎:佐野圭亮
  • 駒造:島英臣
  • 高木保之進:高井清史
  • すみれ:吉井丈絵
  • 英太:芦田昌太郎
  • おとよ:坪井木の実
  • おひさ:島美布由
  • 藩士:山田幸隆
  • 藩士:田井克幸
  • おみよ:山内明日
  • 楓:西田ひかる
  • 月光院:伊藤榮子
  • お庭番頭:栗塚旭
  • 弥之助:峰岸徹
  • 小萩:黒坂真美
  • 鮫七:須藤雅宏
  • 千夏:美栞了
  • 丑松:伊達達広
  • 阿部和泉守:鈴木瑞穂
  • 西尾豊後守:滝田裕介
  • 徳川通春夏原遼
  • 岬大介:頼三四郎
  • お柳:東てる美
  • 伊三郎:伊吹吾郎
  • 野田瓔石:林与一
  • 土屋山城守:里見浩太朗
  • 窪田弘和 
  • 山本辰彦 
  • 矢部義章 
  • 川上真人 
  • 三浦英明 
  • 安藤紀美子 
  • 吉村美奈子 
  • 清水万理 
  • 平井三智栄 
  • 梅原真子 
  • 金子礼 
  • 佐野満弥子 
  • 中村彰宏 
  • 大音奈々 
  • 高島和男 
  • 樋口英里 

スタッフ

  • 製作:加地隆雄
  • 企画:中尾幸男
  • 脚本:櫻井康裕
  • 音楽:山下毅雄
  • ナレーター:鈴木史朗
  • 撮影:山本辰也
  • 美術:高見哲也
  • 録音:中川清
  • 照明:畑下隆憲
  • 編集:藤原公司
  • チーフ助監督:和田圭一
  • 邦楽監修:中本哲
  • 日本舞踊:若柳錦秀
  • 擬斗:菅原俊夫
  • 監督助手:喜田川隆義
  • 撮影助手:杉原典彦、池田薫
  • 録音助手:田代博司、中近一慶
  • 照明助手:稲津武、渡辺行洋、加藤真吾
  • 装置:野本志郎
  • 装置助手:福田敏郎
  • 装飾:三木雅彦
  • 装飾助手:多田明日香
  • 小道具:高津商会
  • 美粧:中野進明
  • 美粧助手:中村清敷
  • 結髪:福本るみ
  • 結髪助手:森美登里
  • かつら:山崎かつら
  • 衣装:植田光三
  • 衣装助手:中沢麻美
  • スプリクター:小川加津子
  • スチール:荒川大介
  • VF:横山丈浩
  • ビデオ編集:高田晴伸
  • 整音:神戸孝憲
  • 整音助手:田辺義教
  • 演技事務:山下義明
  • 文芸担当:皿田明
  • 番組宣伝:河野浩之
  • プロデューサー補佐:長崎洋二郎、浦壁浩之、八島賢、森井敦
  • 進行:世古美智子
  • 協力:元離宮二条城姫路市好古園、国宝・姫路城、姫路フィルムコミッション、東映太秦映画村
  • 技術協力:IMAGICAウェストオフィシャル・オーカー
  • 制作協力:東映太秦映像オフィス・ヘンミ
  • プロデューサー:藤田知久、樋口祐三、進藤盛延
  • 監督:矢田清巳

解説

  • 大岡忠相が徳川吉宗の任命により、これまでの南町奉行から寺社奉行大名に昇進し、このスペシャルが事実上の最終回にあたる。
  • 登場人物の設定が、同心を辞め巡礼に出たはずの佐橋が復活しているうえに、志保が復帰した。また役者は違いながらも、千夏、お柳、さらには伊三郎が復活している。
  • 第1部第2話に創設された町火消し創設の話が再登場するなど、第15部までのストーリーから見ればアナザーストーリー的な側面もある。
  • 第3部まで政吉を演じた里見浩太朗が忠相を支える老中・土屋相模守役でゲスト出演している。
  • 加藤剛の息子である夏原遼、頼三四郎が父との共演を果たした。
  • 加藤剛(大岡忠相役)、高橋元太郎(すっとびの辰三役)は、全シリーズ・2時間スペシャル通しての出演である。
  • 佐野浅夫、高橋元太郎、伊吹吾郎の3人は『水戸黄門』でも藤林無門水戸光圀うっかり八兵衛渥美格之進として共演している。
  • シリーズを通して唯一のハイビジョン作品。
  • 2013年3月6日にBS-TBSで再放送された(時間帯は18:00-19:54)。

テーマ曲

山下毅雄作曲のテーマ曲は、旋律がバイオリン、口笛、 女声コーラスで奏でられる。 それまでの時代劇のテーマ曲とは一風変わった曲調で知られる。

口笛は山下自身のもの (但し、最終回スペシャルでは新録音の上、 山下が放送前年に故人となり佐野博美によるものになっている)

このテーマはオープニングに使用されたものだけでも、音源は4種類がある。

1. 前半の主旋律は口笛が強調された初期バージョン。

○第1部〜第5部

2. 前半の主旋律がバイオリンが強調されたものに変わり、 曲のテンポが早くなる。 もっとも長い期間使用されたバージョン。

1)第6部から第14部まで
2)第9部、第10部15〜23話(未確認)

第11部1〜10話、同12話、同14話〜15話。 現状では、同21〜22話は未確認。

第7部から第14部までに使用したものの女声コーラスがないバージョン。

3. リズムセクションが打ち込み音源になったステレオ音源。 前半の主旋律はシンセサイザーが奏で、後半の主旋律は口笛と女声コーラスによるもの。

○第15部

4. 曲調・アレンジはオープニング第2期の音源とほぼ変わらない。 途中女声コーラスが挿入されるロングバージョン。 エンドコーダも異なる。

○ナショナル劇場50周年記念特別企画スペシャル

ナレーション

  • 大岡越前の歴代ナレーターは、同時期の「ナショナル劇場」におけるC.A.L制作時代劇作品(「水戸黄門」、「江戸を斬る」など)のナレーションも担当している。

視聴率

  • 放送ごとの最高視聴率
第5部初回(1978年2月6日放映)の31.6%。

数字はいずれもビデオリサーチ調べ、関東地区。

関連商品

DVDボックス

2006年から竹書房を販売元にして、第5部まで販売されている。前述の通り、第1部第3話と第2部第22話を除いた第1部第1話〜第3部第15話までは、オープニングとエンディングを短縮した再放送素材のみ残ったため、それが収録されている。第4部以降は、ナレーションや不適切な用語の音消し処理等がなされた再放送素材が用いられている。また、各部とも特典として、番組関係者のみに配られた番組資料小冊子の復刻版が封入されている。

  • 大岡越前第一部(2006年3月24日発売)ディスク7枚
  • 大岡越前第二部(2006年11月24日発売)ディスク7枚(初期ロットのみ第22話「幻術師」収録)
  • 大岡越前第三部(2007年11月24日発売)ディスク8枚
  • 大岡越前第四部(2012年5月25日発売)ディスク7枚
  • 大岡越前第五部(2013年5月24日発売)ディスク7枚

サウンドトラック

2002〜2003年にかけてキングレコードから「オリジナル・サウンド・トラック 大岡越前」シリーズが4つ販売され、2007年にアスタエンタテインメントから「大岡越前 オリジナルサウンドトラック」が販売されている。

  • オリジナル・サウンド・トラック 大岡越前(2002年2月28日発売)ディスク1枚 収録時間44分
  • オリジナル・サウンド・トラック 大岡越前 暗闘編(2002年12月25日発売)ディスク1枚 収録時間40分
  • オリジナル・サウンド・トラック 大岡越前 抒情編(2002年12月25日発売)ディスク1枚 収録時間38分
  • オリジナル・サウンド・トラック 大岡越前 ファイナル・セレクション(2003年3月26日発売)ディスク1枚 収録時間41分
  • 大岡越前 オリジナルサウンドトラック(2007年5月9日発売)ディスク2枚 収録時間93分

CSでの再放送とハイビジョン化

2013年10月より、時代劇専門チャンネルにおいて全15部のハイビジョンによる放送が決定した。2012年初頭から2013年の春ごろにかけてTBSチャンネルで放送された際には、一部ナレーション等が削除された放送素材で第1部から第3部までをループで放送するにとどまっていた。また、シリーズの全作品が放送されるのは、2003年に、TBSチャンネルにおいて標準画質で放送されて以来のことである。

時代劇専門チャンネルの放送素材は、従前の標準画質(SD)ビデオを単純に拡大(アップスケーリング)したものではない。時代劇専門チャンネルがハイビジョン放送になった頃から多くの古い時代劇をフィルムからHDリマスターしたように、「大岡越前」もフィルムから改めてHDリマスターしたものである。これは、フィルムの質感を残しながらも、現行のハイビジョン番組とほぼ遜色のない精細画質となっている。なお、ビデオ収録となった第15部については、HDリマスターの詳細は不明である。また、第1部第3話と第2部第22話を除いた第1部第1話〜第3部第15話までは、オープニングとエンディングを短縮した再放送素材のみ残ったため、端役やスタッフの詳細が不明である(これはDVDボックスでも同様である)。

音質については、DVDボックスと比べて、第1部〜第2部は極めて良好であるが、第3部のみ音がこもった状態で放送されている。

これまで再放送などで欠番扱いされたもののうち、1作品を除き放送が予定されている。

  • 第1部:2013年10月より、全話放送
  • 第2部:2013年11月より、第22話(DVDボックスでは初期のロットにのみ収録され、その後削除)を除く全27話放送
  • 第3部:2013年12月より、全話放送(音質が非常に劣化しており、DVDボックスの音質の方が良い)
  • 第4部:2014年2月より、全話放送

関連項目

外部リンク