香林寺 (登米市)

宮城県登米市にある曹洞宗の寺院

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香林寺(こうりんじ)は、宮城県登米市豊里町杢沢にある仏教寺院である。

香林寺 (登米市)

概要

 
香林寺

旧北上川を前にした丘陵地の谷間に位置し、JR気仙沼線御岳堂駅から徒歩5分程の所にある。寺伝によれば、香林寺は葛西氏の支族、月輪六郎、七郎兄弟の菩提を弔うために1584年天正12年)に建立された。元来当寺は、天台宗としての開宗寺院であったと言い伝えられており、本尊も阿弥陀如来だが、その後、曹洞宗に改宗した。 境内は傾斜地で、古木や植栽も見事である。

文化財

 
香林寺 山門

山門

香林寺山門は、1540年天文9年)室町時代の後期に月輪館の東門として建築されたものを、香林寺開山時に移築した[1]。宮城県では珍しい室町時代末期頃の様式的手法を遺す遺構であり、1972年昭和47年)10月11日に宮城県の有形文化財に指定された建造物である[2]
宮城県内最古の山門で、木造建築物としても、角田市高蔵寺阿弥陀堂[3]に次いで県内で2番目に古い。1990年平成2年)11月に全面解体修理を受けた。
「二ツ柏の紋」は束ねとして建造当初より組み込まれており、宗家の葛西氏は三ツ柏の家紋を、初代清重依頼用いて来たものと言われている。とすれば、この山門は葛西氏支族との関連を示す、現在唯一の物的証拠といえよう(東北大学名誉教授 ‎佐藤巧)。なお、香林寺と月輪兄弟についての論文等は、『奥州三迫合戦記』{軍記物語}(和光大学人文科学研究紀要第23号)〈1988年〉に記載されている。

所在地

  • 〒987-0356 宮城県登米市豊里町杢沢87

アクセス

近隣の史跡

関連項目

脚注

外部リンク

座標: 北緯38度36分7.8秒 東経141度15分33.8秒 / 北緯38.602167度 東経141.259389度 / 38.602167; 141.259389