ザ☆ドラえもんズ 怪盗ドラパン謎の挑戦状!
1997年に公開された日本のアニメ映画
『ザ☆ドラえもんズ 怪盗ドラパン謎の挑戦状!』(ザ・ドラえもんズ かいとうドラパンなぞのちょうせんじょう!)は、1997年に『ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記』と同時に公開された日本のアニメ映画である。
ザ☆ドラえもんズ 怪盗ドラパン謎の挑戦状! | |
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監督 | 米谷良知 |
脚本 | 寺田憲史 |
製作 |
シンエイ動画 小学館 テレビ朝日 |
出演者 |
佐藤正治 鈴木みえ 神谷明 大山のぶ代 |
音楽 | 宮崎慎二、浜口史郎 |
編集 | 岡安肇 |
配給 | 東宝 |
公開 | 1997年3月8日 |
上映時間 | 30分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
前作 | ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!? |
次作 | ザ☆ドラえもんズ ムシムシぴょんぴょん大作戦! |
概要
この話はドラえもんズの中ではドラメッド三世とドラリーニョの二人のコンビでストーリーが進む。超強力電磁波が流れており、ドラえもんズの小道具は殆どが無力化されたのが本作の舞台である。
藤子・F・不二雄没後の映画作品のうち、武田鉄矢が手がけた主題歌が聴ける唯一の作品である(但し、本作で用いられているのは「ドラえもん のび太と竜の騎士」の主題歌「友達だから」のリメイクである)。
あらすじ
ロボット学校の寺尾台校長から「新しい研究所が怪盗ドラパンに狙われているので守って欲しい」との要請を受け、集められたザ・ドラえもんズ。しかし、それは怪盗ドラパンの罠であった。
ドラパンを攻撃しようとして親友テレカを出したドラえもんズ達はドラパンのキンキンステッキにより黄金の像とされてしまう。
間違ったカードを出した為、難を逃れたドラメッド三世とドラリーニョは、他の仲間を元に戻すため、ドラパンに立ち向かう。そこでドラメッド三世とドラリーニョは真実を知るのであった。
登場人物
ドラえもんズやその関連キャラクターについては「ザ・ドラえもんズ」を参照
- ドラメッド三世
- 声 - 佐藤正治
- 本作の主役。タロット占いが趣味で、水が苦手(苦手な理由がカナヅチであることが判明したのが本作である)だが、仲間のためなら苦手な水中に飛び込むなど勇敢に立ち向かう所がある。後に真相を知り、ドラパンと和解した。最初に親友テレカを出した時は親友テレカではなく「魔術師」のタロットカードを誤って出して難を逃れ,ドラリーニョとともに鏡張りの塔に閉じ込められる。後半の合体シーンでは「大」の字左はらいの上半分。
- ドラリーニョ
- 声 - 鈴木みえ
- 本作のもう一人の主役。天然で物忘れが激しいが、真相を知り、ミミミの言葉を信じる為にわざと親友テレカを出す等、機転を利かせた行動に出る事もある。最初に親友テレカを出した時は親友テレカではなくイエローカードを誤って出して難を逃れ,ドラメッド三世とともに鏡張りの塔に閉じ込められる。後半の合体シーンのポジションは「大」の字右はらいの上半分。
- 怪盗ドラパン
- 声 - 神谷明(寺尾台校長時永井一郎)
- フランスで指名手配中の大泥棒で、普段は仮面で顔を隠している。変装を得意としており、ヒゲは自分の分身になる。暗所恐怖症だがあまりそのシーンがない。実は義賊の怪盗で弱いものの味方[1]。寺尾台校長に変装してパリの上空にあるという新しい研究所を狙われてドラえもんズに助けを求めたふりをしていた。カマンベールチーズ入りのどら焼きを好む。後半の合体シーンのポジションは「大」の字の一番上。
- ミミミ
- 声 - 佐久間レイ
- 本作のヒロイン的な存在。アチモフに誘拐されたドラパンの親友の少女。金髪にピンクの大きなリボンを付けていて、ピンクを基調としたドレスを着ている。ドラリーニョと心を通わせ、ドラパンとドラえもんズの架け橋的な役割を果たす。
- ドラ・ザ・キッド
- 王ドラ
- 声 - 林原めぐみ
- カンフーの達人。ドラえもんズの知恵袋である。初心な性格で女の子が苦手だがミミミのことに気付いていなかったのか当時は女の子に弱い設定がなかったのか照れる描写がなかった。後半の合体シーンのポジションは「大」の字横棒の右側。
- エル・マタドーラ
- ドラニコフ
- 声 - 大山のぶ代
- ドラえもんズのリーダーだがメンバーの中でも影が薄いという印象が強い。しかし、一生懸命な姿勢と面倒見の良さで6人からは慕われている。後半の合体シーンのポジションは「大」左はらいの下半分。
- Dr.アチモフ
- 声 - 銀河万丈
- 本作の悪役で、世界征服を企む悪の科学者。遠い所でも会話できる親友テレカを悪用しようとした。奥歯の義歯に仕込んだスイッチでミミミの首枷を締め付け、彼女の命を盾にドラパンに言うことを聞かせていた。最後はフランスでタイムパトロール隊に逮捕された。
- 声 - 佐久間レイ
- ドラリーニョの頼れる相棒たち。アチモフに奪われた親友テレカを取り戻した。普通のミニドラと異なり耳がある。
- エド
- 前作にも登場したキッドの相棒の馬型ロボット。ドラパンのキンキンステッキによってドラえもんズ共々キンキンにされてしまう。漫画版では台詞があるが、映画版ではカットされている。
- ドラえもんがどこでもドアで広場に来た際にドラえもんの後ろにいた。
ひみつ道具
- タロットカード
- ドラメッド三世が魔法のお師匠様から貰ったカード。「ドラメーディア・タルトゥーリア・ウーラナイノ」という呪文とともにカードが列をなして回転し,それが3等分されて出てきたカードで未来の運勢を占うことができる。ドラメッド三世曰く「良く当たる」。本編では「死神」・「吊された男」・「塔」・「正義」のタロットが出た。このうち「死神」はドラえもんズのブロンズ像化へのフラグとなり,「吊された男」と「塔」は直後の展開へのヒント[2]となった。ドラメッド三世はドラパンに「正義」のタロットカードを渡し、ドラパンはこれを使用してアチモフの金歯(ミミミの首枷を締め上げるスイッチ)を奪い取り、ドラえもんズの友情の証として所持する。
- ドラメッド三世の道具。呪文は「マハラージャ」。ドラメッド三世とドラリーニョが乗るが、本編中盤では電磁波の影響で機能しなくなっていた。
- マタドーラの武器。ドラパンのマントも同じくひらりマント。マタドーラは首に掛けてDrアチモフの乗るアチモフロボの放った巨大なドリルミサイルを跳ね返し,アチモフロボの胴体を大破させる。
- ドラえもんが、校長先生の研究所へ行く時に使った。このワンシーンではドラミが出ていた。また、ドラえもんズたちが宇宙から帰還する時にも使用した。
- キッドの道具。前作のエンディングの際にドラミから貰った。なぜか本来使えないはずの宇宙空間でも使用し,アチモフロボ左手によるゲンコツを破壊している。アチモフロボ解体の高速回転時においても攻撃を試みるが,この時は効かなかった。
- キンキンステッキ
- ドラパンの武器。ステッキの先端には物体変換装置がついており、それを用いて親友テレカを使ったドラえもんズを金色のブロンズ像に変えた。悪人には使えないようになっている。実は二本も持っている(一本目はドラえもんズを蘇らせるために煙となって消えた、二本目はドラえもんのどこでもドアから出てきたときもう一本持っていた)。
- 親友テレカ
- ドラえもんズ達が持っている不滅の友情を誓い合った者達だけしか使えない伝説のひみつ道具。冒頭で没収されるもドラリーニョから送られたミニドラが奪還[3]。最後は親友パワーが回転式のバーナー化してアチモフロボを半分ずつ消滅させる。
- ドラパンの道具。ボードの下から水を噴出する。また、ラップトップ式のモニターで、迷路に設置されていた水流を操ることもできる。
- アチモフによって宇宙空間に投げ出されたミミミを救うためにドラパンが使った道具。
- 通りぬけフープLLサイズ
- ドラえもんの道具。通りぬけフープの超特大サイズ。ネコ型ロボット5人分がすっぽり入れる。合体シーンで最初に用いられ,アチモフロボの左手につけてチョップから逃れる。
- タバスコボール
- ドラニコフの道具。ボールの中にタバスコが入っている。合体シーンでは4番目に用いられ,アチモフロボ右手のゲンコツを全焼させる。
- 巨大ヌンチャク
- 王ドラの道具。袖の中から取り出し,アチモフロボの頭を潰す。
- 魔法道具
スタッフ
- 原作 - 藤子・F・不二雄
- 監督 - 米谷良知
- 脚本 - 寺田憲史
- 演出 - 錦織博
- 作画監督 - 高倉佳彦
- 美術監督 - 鈴木朗
- 撮影監督 - 熊谷正弘
- 録音監督 - 大熊昭
- 音楽 - 宮崎慎二、浜口史郎
- 編集 - 岡安肇
- 動画チェック - 原佳寿美
- 特殊効果 - 土井通明
- 色彩設計 - 照屋美和子
- 原画 - 佐々木正勝、林静香、原勝徳、西村博之、吉田詔治、古山匠、大久保修、島津郁雄、大黒育
- 動画 - 角田恵子、渡辺信司、石野清人、小林稔和
- 彩色 - スタジオキリー、ベガエンタテイメント、ライトフット
- アニメーション協力 - ベガエンタテイメント
- 背景 - スタジオユニ
- 撮影 - 東京アニメーションフィルム
- エリ合成 - 旭プロダクション
- 編集 - 小島俊彦、中葉由美子、村井秀明、川崎晃洋、三宅圭貴
- 効果 - 松田昭彦(フィズサウンドクリエイション)
- 録音スタジオ - APUスタジオ
- 整音 - 内山敬章
- 整音アシスタント - 山本寿
- 音響制作 - オーディオプランニングユー
- 制作デスク - 小澤恵
- 音楽協力 - 齋藤裕二
- 技術協力 - 森幹生
- タイトル - 道川昭
- 現像 - 東京現像所
- 制作デスク - 小倉久美
- 制作進行 - 志村宏明
- プロデューサー - 増子相二郎、木村純一、梶淳
- 制作協力 - 藤子プロ、ASATSU
- 制作 - シンエイ動画、小学館、テレビ朝日
主題歌
- 「友達だから'97」
補足
受賞歴
- 第15回ゴールデングロス賞優秀銀賞
脚注
- 漫 - 原作漫画、大長編漫画等の執筆者の頭の1文字または略記号。藤=藤子不二雄。F=藤子・F・不二雄。1987年の独立前のみ「藤」と記載した(ただし『ドラえもん』は連載開始時から藤本単独作)。FP=藤子プロ。それ以外は作画者を記載。括弧付きは藤本以外が執筆した外伝、短編など。詳細は大長編ドラえもん#作品一覧(併映作品は各作品のページ)を参照。