三菱UFJ信託銀行
三菱UFJ信託銀行株式会社(みつびしユーエフジェイしんたくぎんこう、英称:Mitsubishi UFJ Trust and Banking Corporation、略称:MUTB)は、2005年(平成17年)10月に設立された、三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の子会社で日本の信託銀行である。信託業務では三井住友信託銀行に次ぎ国内第2位の規模である。
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種類 | 株式会社 |
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市場情報 |
非上場(以下は三菱信託銀行の過去のデータ) |
本社所在地 |
![]() 〒100-8212 東京都千代田区丸の内1丁目4番5号 (三菱UFJ信託銀行本店ビル) |
設立 |
1927年3月10日 (三菱信託株式会社) |
業種 | 銀行業 |
法人番号 | 6010001008770 |
金融機関コード | 0288 |
SWIFTコード | MTBCJPJT |
事業内容 | 信託銀行事業、受託財産事業、不動産事業、証券代行事業、市場国際事業 |
代表者 |
代表取締役会長兼社長 若林辰雄(わかばやし たつお) |
資本金 |
3,242億79百万円 (2015年3月31日現在) |
発行済株式総数 |
33億6,944万3千株 (2015年3月31日現在) |
純利益 |
単体:1,407億57百万円 連結:1,597億73百万円 (2015年3月期) |
純資産 |
単体:2兆2,006億49百万円 連結:2兆4,682億43百万円 (2015年3月31日現在) |
総資産 |
単体:36兆2,713億36百万円 連結:38兆3,097億85百万円 (2015年3月31日現在) |
従業員数 |
単体:6,879人 連結:11,757人 (2015年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ 100% |
主要子会社 | #関連会社参照 |
関係する人物 |
各務鎌吉 中野豊士 |
外部リンク | http://www.tr.mufg.jp |
三菱UFJ信託銀行のデータ | |
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法人番号 | 6010001008770 |
店舗数 |
69店(本支店・出張所・駐在員事務所) (2015年6月1日現在) |
貸出金残高 |
12兆6,098億27百万円 (2015年3月31日現在) |
預金残高 |
12兆7,414億10百万円 (2015年3月31日現在) |
旧三菱東京フィナンシャル・グループ傘下の商業銀行部門である東京三菱銀行とUFJ銀行の二社合併と同様に、信託銀行部門である三菱信託銀行(みつびししんたくぎんこう、英称:The Mitsubishi Trust and Banking Corporation、略称:MTB)とUFJホールディングス傘下の旧三和銀行系の旧UFJ信託銀行(旧々東洋信託銀行)との二社合併により誕生した。
概要
旧三菱信託銀行の看板部門であった市場国際業務、資金為替業務、証券投資業務や、旧東洋信託(旧UFJ信託)銀行の独擅場であった証券代行業務では、圧倒的なプレゼンスを有する。それゆえ資産運用面では他社提携商品は少なく、自社のみ運用するヘッジファンド商品が他信託に比べて多い。また三菱UFJトラスト投資工学研究所(旧エムティービー インベストメント テクノロジー研究所:MTEC)を擁し、金融工学、数理ファイナンス分野、モデル・システム開発に強みがあり、日本有数の機関投資家である。
合併当初は同グループMUFG子会社である三菱東京UFJ銀行とともに業界首位の規模にあったが、2011年に住友信託銀行と中央三井信託銀行が経営統合することで、2010年(平成22年)5月時点の情勢では規模的には2位になった。 不動産や債権の証券化、年金信託、年金SRIファンドなどにも強い。なお、企業年金の一形態である確定拠出年金(日本版401k)では運営管理機関の登録を行っておらず、運営管理機関は三菱東京UFJ銀行などと共同で設立した専門業者である日本確定拠出年金コンサルティング(DCJ)が行い、三菱UFJ信託は資産管理機関としてカストディ業務を担当している。また、自社[1]あるいは日本リテールファンド投資法人等の投資ファンド所有の商業施設の大規模小売店舗立地法における名義上の設置者(所有者)になっている物件もある[2][3]。
旧三菱信託からの流れで、融資先の業種が2004年にMTFG傘下入りをしたアコムに代表されるノンバンクと不動産会社に傾斜してしまっていることが、ビジネス業績管理上の課題とされる。一時期、同社のイメージキャラクターとして、長嶋茂雄・一茂親子を起用していた(「Trustship!」キャンペーン:テレビCMでは、スティービー・ワンダーの「ステイ・ゴールド」を使用)。
旧三菱信託からの流れで三菱グループに属する企業で構成される三菱金曜会や三菱広報委員会に加盟する一方[4][5]、旧UFJ信託からの流れで三和グループに属する企業で構成される三水会やみどり会にも加盟している[6]。
融資拠点の集約
2007年末、法人向け与信業務を国内4拠点(東京・名古屋・大阪・九州)に集約し、拠点外の顧客の業務を三菱東京UFJ銀に移管した。
勘定系システム・システム統合
勘定系システム
旧三菱信託店は日本IBM、旧UFJ信託店は日立製作所のシステムを採用していたが[7]、システム統合(2008年(平成20年)5月7日(水))後は旧三菱信託のシステムに片寄せされた。また、証券代行業務のシステムは元々取扱会社数が多い旧UFJ信託のシステムに統合された。
システム統合の時期
システム統合は旧UFJ信託店を対象とし、2回に分けて行われた。
第1回の対象店舗(2008年(平成20年)1月4日(金)[8])
- 西池袋支店(旧三菱信託店の池袋支店と同居)
- トラストプラザ大泉(西池袋支店大泉出張所)
- 大宮支店
- 平塚支店
- 第2回の対象店舗は、残り全ての旧UFJ信託店であり、2008年(平成20年)5月7日(水)に行われた。
インターネットバンキング
2008年11月25日より、三菱UFJ信託ダイレクトの名称で、インターネットバンキングサービスを開始した[9]。
サービス開始時は、WindowsのInternet Explorer (IE) 以外のブラウザに対応しておらず、IE以外のブラウザ及びMac利用者はインターネットバンキングを利用できなかった。
2011年7月11日からIEに加え、MacintoshのSafariに対応した。ただし、その他のOS、ブラウザ (スマートフォンなど) は動作確認済みの利用環境とされていない[10]。
ATMサービス・手数料
同行キャッシュカードで出金する場合、同行・三菱東京UFJ銀行・イーネットのATMで時間内(平日8:45-18:00)無料、時間外は要手数料。入金については同行、三菱東京UFJ銀行、ゆうちょ、イーネットで時間内のみ取り扱っており常時無料。
また、エクセレント倶楽部(預金・投資信託等の合計残高が1000万円以上、または住宅ローンの取引がある等の条件あり)に入会すると、同行・三菱東京UFJ銀行ATM利用時の時間外手数料は無料。その他のATMでも月2回まで時間内・時間外にかかわらず無料となる(エクセレント倶楽部のランクによっては回数制限なく常時無料)。
振込手数料
同一支店宛ての振込手数料は無料。
ATMでのカード振込とインターネットバンキング、テレホンバンキングでの振込は同行および三菱東京UFJ銀行の本支店宛が無料。
エクセレント倶楽部会員のインターネットバンキングによる振込は、1か月20回まで無料。但し、 楽天銀行については無料で振込みできる回数を1か月2回までに制限。
沿革
- 1927年(昭和2年)
- 1947年(昭和22年)8月 - 川崎信託株式会社が日本信託株式会社と商号変更。
- 1948年(昭和23年)
- 7月 - 日本信託株式会社が日本信託銀行株式会社と商号変更。
- 8月2日 - 三菱信託株式会社が朝日信託銀行株式会社と商号変更。
- 1952年(昭和27年)6月1日 - 朝日信託銀行株式会社が三菱信託銀行株式会社と商号変更。
- 1959年(昭和34年)11月2日 - 三和銀行、神戸銀行、野村證券の3社を母体として、東洋信託銀行株式会社が設立される。
- 1993年(平成5年)8月 - 東京信託銀行株式会社(当時の東京銀行の信託銀行子会社)が設立される。
- 1994年(平成6年)
- 10月 - 日本信託銀行が自主再建を断念し、親密都銀の三菱銀行による経営再建策を受け入れる旨発表。
- 12月 - 日本信託銀行の第三者割当増資を三菱銀行が引き受け、同行の子会社となり救済される(独占禁止法の例外適用)。
- 1995年(平成7年)
- 8月 - 東海銀行の信託子会社として、東海信託銀行株式会社が設立される。
- 11月30日 - 三和銀行の信託子会社として、三和信託銀行株式会社が設立される。
- 1999年(平成11年)10月 - 東洋信託銀行株式会社が三和信託銀行株式会社を合併。
- 2001年(平成13年)
- 4月2日 - 三菱信託銀行株式会社、日本信託銀行株式会社及び株式会社東京三菱銀行の三行が株式移転により株式会社三菱東京フィナンシャル・グループを設立し、三行はその完全子会社となる。同日、東洋信託銀行株式会社が株式会社三和銀行及び株式会社東海銀行と株式移転により株式会社UFJホールディングスを設立し、その完全子会社となる。
- 7月1日 - 東洋信託銀行株式会社が東海信託銀行株式会社を合併。
- 10月1日 - 三菱信託銀行株式会社が日本信託銀行株式会社及び東京信託銀行株式会社を合併。
- 2002年(平成14年)1月15日 - 東洋信託銀行株式会社がユーエフジェイ信託銀行株式会社と商号変更。
- 2004年(平成16年)8月12日 - UFJホールディングスと三菱東京フィナンシャル・グループの2005年10月統合への基本合意がなされる。
- 2005年(平成17年)10月1日 - 三菱信託銀行株式会社がユーエフジェイ信託銀行と合併し、三菱UFJ信託銀行株式会社と商号変更。
- 2014年(平成26年)10月14日 - 日本橋支店を日本橋メルクロスビルへ移転。
関連会社
2015年3月31日現在、連結子会社54社および持分法適用関連会社12社が存立する[11]。
など。
提供番組
現在
過去
- ズームイン!!SUPER( - 2009.3)
- ポカポカ地球家族
- 真相報道 バンキシャ!( - 2009.3)
- 報道ステーション( - 2009.3)
脚注・出典
- ^ 札幌市告示第2858号/大規模小売店舗の変更の届出の公告 - 札幌市公式ウェブサイト、2013年9月27日閲覧。
- ^ 日本リテールファンド投資法人>不動産ポートフォリオ>ポートフォリオマップ>イオン戸畑ショッピングセンター - 日本リテールファンド投資法人公式ウェブサイト、2013年9月26日閲覧。
- ^ 北九州市広報第1430号 - 北九州市公式ウェブサイト、2013年9月26日閲覧。
- ^ 三菱金曜会会員29社紹介
- ^ 三菱広報委員会 - 会員会社39社の紹介
- ^ メンバー会社一覧 - みどり会
- ^ 日経コンピュータ (2005年5月28日). “三菱東京・UFJがシステム統合の詳細を発表、銀行は東京三菱に片寄せ”. ITpro 2014年7月4日閲覧。
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: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ) - ^ 日経コンピュータ (2008年1月4日). “三菱UFJ信託、旧UFJ信託4店舗の勘定系システムを旧三菱信託のシステムに切り替え”. ITpro 2014年7月4日閲覧。
{{cite news}}
: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ) - ^ インターネットバンキング(「三菱UFJ信託ダイレクト」)サービスの開始について (PDF)
- ^ 現状、他のブラウザでも利用できる場合もあるが、「正常に動作しない可能性」があるとされている。[ご利用環境]
- ^ 『有価証券報告書 第10期 三菱UFJ信託銀行』