廣田不孤斎

日本の美術商 (1897-1973)

これはこのページの過去の版です。常田十三 (会話 | 投稿記録) による 2016年1月8日 (金) 15:28個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (増補)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

廣田 不孤斎(ひろた ふっこさい、1897年 - 1973年6月22日)は、大正昭和期古美術商、蒐集家。本名は廣田 松繁(まつしげ)。古美術店「壺中居(こちゅうきょ)」の共同創業者。蒐集した中国陶磁を中心とするコレクションのほぼすべて、496点を東京国立博物館に寄贈した。

来歴

富山県八尾町(現富山市)出身。
1909年明治42年)、十二歳で上京し日本橋にあった神通薫隆堂に入る。
1924年大正13年)、東京神田連雀町に盟友西山保(南天子)とともに壺中居(こちゅうきょ)を創業。以降、大正末期から終戦までの間にたびたび中国を訪れて古陶磁を買い付け、岩崎小弥太細川護立横河民輔といった大蒐集家に納める。
1947年昭和22年)東京国立博物館に、所蔵品を5点寄贈する。
1949年昭和24年) 壺中居相談役に退き、不孤斎(ふっこさい)と号す。
1967年昭和42年)に1点、1972年(昭和47年)には490点の所蔵品を東京国立博物館に寄贈する。
1973年昭和48年)、死去。同年、勲四等瑞宝章を叙勲する。鎌倉市の自宅(昭和30年築)は鎌倉女子大学山ノ内学舎として使用され、現存している。
2006年平成18年)4月、東京国立博物館所蔵 広田不孤斎コレクション「茶の湯の名品」展が、富山市佐藤記念美術館にて開催された。
2010年平成22年)10月、秋季特別展 東京国立博物館蔵 広田不孤斎コレクション「茶の湯の名品」が、京都市の茶道資料館にて開催された。
2012年平成24年)9月、東京国立博物館140周年特集陳列「広田不孤斎の茶道具」にて、寄贈品の中から茶道具類が展示された。

著書

関連書籍

  • 寄贈 廣田松繁コレクション目録 1973年(昭和48年)、東京国立博物館