石垣港
重要港湾
石垣港（いしがきこう）は、沖縄県石垣市にある重要港湾である。港湾管理者は石垣市。日本最南端の重要港湾であり、八重山列島の人や物の交流の中心となっている[1]。
概要
沖縄県内や日本各地からの八重山列島への物資集散地としての役割や、行き来する旅客の拠点としての役割を果たしている。互いに国交のない中華人民共和国と台湾（中華民国）との貿易の際の一時寄港目的での利用（クリアランス船）も行われているが、増加していたクリアランス目的の利用は、2008年に中台間での三通が解禁されたことを受けて減少に転じている[2][3][4]。
石垣島のほぼ南端にある港であり、石垣市役所、竹富町役場、沖縄県立八重山病院など主要公共施設のほか、石垣市の繁華街とも近い。
歴史
- 1872年（明治5年） - 汽船万年丸が寄港（事実上の開港）[6]。
- 1924年（大正13年） - 木造桟橋が建設される[6]。
- 1933年（昭和8年） - 台風により木造桟橋が被災する[6]。
- 1935年（昭和10年） - コンクリート桟橋を築造し、20tまでの船舶が接岸可能になる[6]。
- 1954年（昭和29年） - 琉球政府の重要港湾に指定される[6]。
- 1960年（昭和35年） - 本格的な港湾施設の建設に着手する[6]。
- 1963年（昭和38年） - 港湾施設が完成[6]。
- 1965年（昭和40年） - 3,000t級岸壁1バース、1,000t級岸壁1バース、500t級岸壁3バースが完成[6]。
- 1972年（昭和47年） - 本土復帰に伴い、国の重要港湾に指定される[6]。
- 2004年（平成16年） - 耐震岸壁 (-9.0m) の供用を開始する[6]。
- 2007年（平成19年）1月31日 - 離島ターミナルの供用を開始する[6]。
施設概要
- 新川地区
- 美崎町地区 - 離島ターミナル等がある。
- 登野城地区 - 離島貨物船等が発着する八島フェリーターミナル（八島埠頭）等がある。
- 浜崎町地区 - 港湾ターミナル、A-F岸壁等がある。離島フェリー用のフェリーバースが計画されている。
- 浜崎船だまり - 官公庁船、遊漁船等が発着する。
- 新港地区（南ぬ浜町） - 人工ビーチ[10]、外航クルーズ客船用のクルーズバース（旅客船埠頭）[11][12]、危険物施設を整備中。
埠頭
航路については、旅客営業を行う定期航路のみ記載（休廃止された航路は就航最終時点の情報を記載）。
E岸壁（フェリーターミナル（石垣港ターミナル））
かつては長距離フェリーが発着していたが、現在は大型クルーズ船用に利用されている[13]。
- 有村産業（沖縄カーフェリー）「クルーズフェリー飛龍、飛龍21」（2008年6月に運航を休止）[14]
- ※週1便、大阪を日曜日（土曜日深夜）に出発していた。
- 名古屋港 → 大阪港（南港フェリーターミナル） → 那覇港 → 平良港 → 石垣港 → 高雄港（台湾） → 那覇港 → 名古屋港
- ※週1便、大阪を木曜日（水曜日深夜）に出発していた。[要出典]
- 琉球海運「わかなつおきなわ」（2006年9月18日限り[要出典]で旅客営業を廃止）[15]
- - 那覇港 - 平良港 - 石垣港
- ※旅客営業終了に伴い、就航船はRO-RO船に代替されている。
- 主に高速船が発着。貨客船（フェリー）は八島フェリーターミナルから発着している。
- - 竹富島・小浜島・黒島・西表島（大原港・上原港）・鳩間島[17]。
- - 竹富島・小浜島・黒島・西表島（大原港・上原港）・鳩間島[18]。
八島フェリーターミナル（八島埠頭）
- 主に貨客船（フェリー）が発着。八島埠頭とも呼ばれる。沖縄の離島航路では、旅客船（高速船）の運航だけでなく、貨物輸送ができる船舶の運航も義務づけられているため、各社が旅客船と同じ航路で貨客船（フェリー）の運航を行っている[22]。
- 安栄観光
- - ※離島ターミナルに発着する航路と同じ航路[23]
- 八重山観光フェリー
- - ※離島ターミナルに発着する航路と同じ航路[24]
- 石垣島ドリーム観光
- - ※離島ターミナルに発着する航路と同じ航路[18]
- - ※離島ターミナルに発着する航路と同じ航路
- - 与那国島
石垣港湾合同庁舎
脚注
注釈
出典
- ^ 石垣港案内 内閣府沖縄総合事務局石垣港湾事務所
- ^ フラッシュ136 沖縄･石垣島に寄港する台湾―中国間を航行する“クリアランス船”の減少 国際貿易投資研究所、2010年6月29日
- ^ 石垣島の風景と歴史（周遊の旅・東回り編） 113 クリアランス船 石垣市
- ^ クリアランス船3割減に 中台間の直行解禁で 八重山毎日新聞、2009年1月7日
- ^ 平成22年第2回沖縄県議会（定例会）第7号7月1日 座喜味 一幸 沖縄県
- ^ a b c d e f g h i j k 石垣港の沿革 内閣府沖縄総合事務局石垣港湾事務所
- ^ 石垣港港湾計画書 改訂 (PDF) 石垣港港湾管理者 石垣市、2013年12月
- ^ 石垣港 港湾計画 改訂 (PDF) 国土交通省、2013年12月2日
- ^ 石垣港はどうあるべきか 長期構想策定作業を具体化 八重山毎日新聞、2012年10月3日
- ^ 南ぬ浜町人工ビーチ 完成は来年3月末予定 八重山毎日新聞、2015年10月16日
- ^ 西銘副大臣が石垣視察 八重山毎日新聞、2015年7月5日
- ^ 平成26年度第1回沖縄総合事務局開発建設部事業評価監視委員会 審議資料 【再評価事業】 ○石垣港新港地区旅客船ターミナル整備事業 (PDF) 沖縄総合事務局開発建設部
- ^ もうひとつのターミナル「石垣港ターミナル」 DEEokinawa、2013年10月24日
- ^ 有村産業、あすから運休 燃料費確保できず 琉球新報、2008年5月27日
- ^ 琉球海運 9月めどに旅客部門廃止 利用客が年々減少 貨物事業を拡大 八重山毎日新聞、2006年4月21日
- ^ 運航案内 安栄観光
- ^ 航路図 八重山観光フェリー
- ^ a b 運航時刻表・運賃 石垣島ドリーム観光
- ^ 波照間海運が運休へ 国の補助打ち切りで 八重山毎日新聞、2011年12月3日
- ^ “波照間海運 再び運休 再開めど立たず撤退へ 補助金打ち切りで”. 八重山日報. (2012年6月1日) 2013年1月1日閲覧。
- ^ 本航路の運休後、本航路で使用されていた「ぱいぱてぃろーま」はメーカーに返却された[20]。
- ^ 池田良穂 「沖縄離島航路のフェリーを見る (PDF) 」 旅客船 No.272
- ^ 運航案内 貨客カーフェリー 安栄観光
- ^ 貨物船運航時刻表 八重山観光フェリー
- ^ 波照間海運、貨客船も運休 八重山毎日新聞、2012年6月2日
- ^ “安栄観光 「フェリーはてるま」を購入 石垣―波照間輸送安定化へ 8月中旬 運航再開”. 八重山日報. (2012年8月1日) 2013年1月1日閲覧。
- ^ “装い新たに運航再開 ニュー「フェリーはてるま」”. 八重山毎日新聞. (2012年10月7日) 2013年10月17日閲覧。
- ^ 石垣海上保安部
- ^ 石垣税関支署 税関
- ^ 那覇植物防疫事務所 農林水産省植物防疫所
- ^ 那覇支局 法務省入国管理局
