ID-0
『ID-0』(アイディー・ゼロ)は、サンジゲン制作による日本のアニメ作品。テレビアニメシリーズとして、2017年4月より放送中[1]。
ID-0 | |
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ジャンル | SF、ロボット |
アニメ | |
監督 | 谷口悟朗 |
シリーズ構成 | 黒田洋介 |
脚本 | 黒田洋介 |
キャラクターデザイン | 村田蓮爾(原案) 加藤裕美 |
メカニックデザイン | 海老川兼武(キャラクター) 片貝文洋、高倉武史 柳瀬敬之 |
音楽 | 服部隆之 |
アニメーション制作 | サンジゲン |
製作 | ID-0 Project |
放送局 | TOKYO MXほか |
放送期間 | 2017年4月 - |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
概要
バンダイビジュアルと世界コスプレサミットの共同プロデュースによるオリジナルアニメ作品として2016年に制作が発表され[2]、2017年2月19日に、同年4月から放送のテレビシリーズであることが発表された。
監督に谷口悟朗、メインライターには黒田洋介を起用。両者が共同で新作アニメを手掛けるのは、2001年制作の『スクライド』以来約16年ぶりとなる。アイキャッチの際に流れるタイトルコールは、生前の田中一成によるものである。
キャッチコピーは「全ての記憶-メモリー-は、Iマシンとともにある── There are all memories with the 'I Machine'」[4]。
ストーリー
オリハルトと呼ばれる特殊な鉱石の発見により、技術革新で人類が飛躍的な進歩を遂げた世界。人々の居住域は太陽系を超え、宇宙各地に広がっていた。また、人間の意識を転送して操縦するIマシンという人型ロボットが開発され、民間・軍事用を問わずにその利用が進んでいた。
ある日、白鳥座アルビレオ二重連星を訪れていた惑星連盟アカデミーに所属する学生・ミクリ・マヤは、Iマシンを使ったオリハルトの採掘作業中に事故に巻き込まれ、教授たちに見捨てられて一人で置き去りにされてしまう。しかし、その場に現れたオリハルトの民間採掘業者「エスカベイト社」と名乗る者たちに救助され、九死に一生を得る。
彼らの母船の中で、自分が不正取引の容疑で指名手配されているというニュースを聞き、教授の罠に嵌められたと知ったマヤは、社長のグレイマンの誘いを受け、仕方なくエスカベイト社で働くこととなる。
登場人物
主要人物
- ミクリ・マヤ
- 声 - 津田美波[5][6]
- 本作の主人公。惑星連盟アカデミーの女学生。宇宙地質学科にて主席になるほど優秀。オリハルト採掘中の事故で置き去りにされ、エスカベイト社に拾われる。キンズバーグの企てで指名手配される身となり、お金を稼ぐという点からもエスカベイト社で正社員として働くことになる。
エスカベイト社
- イド
- 声 - 興津和幸[5][6]
- 社員の1人で、エバートランサー。オリハルトの採掘・入手に拘っている。戦闘ではクナイ状の武器を使う。他の面々と比べて、固有IDが存在せず、惑星連盟軍の調査でも素性は不明。
- リック・エイヤー
- 声 - 松風雅也[6]
- 社員の1人で、エバートランサー。明るく陽気な性格で、チームのムードメーカー的存在。元の素性は事故で全身不随となったトップレーサー。
- カーラ・ミラ=フォーデン
- 声 - 大原さやか[6]
- 社員の1人で、エバートランサー。営業や交渉事を担当する女性。アバターは短髪の美人。元の素性は宇宙資源マーケットのファンドマネージャー。
- グレイマン
- 声 - 小山力也[6]
- エスカベイト社の社長で、エバートランサー。ストゥルティー号の船長。アバターは筋肉質の男。本名は「ジェイク・ホウジョウ」。惑星連盟軍の元大佐で、最新鋭艦と大勢の部下を失った過去を持つ。
- クレア・ホウジョウ
- 声 - 金元寿子[6]
- 社員の1人。グレイマンの娘で、オペレーター担当。社内で唯一、常に人間の肉体でいる。
- ファルザ
- 声 - 小澤亜李[6]
- 社員の1人で、エバートランサー。元の素性は、くじら座の絶滅危惧種の野生動物で、人間ではない。
惑星連盟軍
- アマンザ・ボルチコワ
- 声 - 皆川純子[6]
- 惑星連盟軍第83強攻偵察中隊に所属する中尉。オリハルトを違法採掘していたフジマ組を摘発する。その後、エスカベイト社の面々を拘束するが、ミゲルジャンプに巻き込まれ、自身だけがストゥルティー号に取り残される。
惑星連盟アカデミー
- アットミー・キンズバーグ
- 声 - 宝亀克寿
- アカデミーの教授で、宇宙地質学の権威。穏やかそうな顔をしながらも、本質は冷酷非道。マヤを見捨ててオリハルトの情報をフジマ組に横流ししたうえ、後にその罪を彼女になすりつける。
- ロマノフ
- 声 - 羽多野渉
- キンズバーグの助手。キンズバーグに同調してマヤを見捨てる。
情報屋
- ゼファ
- 声 - 村田太志
- カーラに情報を流している若い情報屋。
その他
登場メカニック
Iマシン
- プロトタイプ(仮)
- ケイン・アリスガワが開発したIマシンの元となる機体。楕円形の頭部と骨格のような体を持つ。カラーリングは様々。
- マヤ機
- マヤが操縦する機体。カラーリングはオレンジ系統。
- イド機
- イド専用機。首の赤マフラーが特徴。カラーリングは青系統。
- リック機
- リック専用機。ライダーのような姿が特徴。カラーリングは赤系統。
- カーラ機
- カーラ専用機。女性的なフォルムの機体。カラーリングは薄紫系統。
- グレイマン機
- グレイマン専用機。ごつい体をしている。カラーリングは緑系統。
- ファルザ機
- ファルザ専用機。兎のような形状が特徴。カラーリングはピンク系統。
- アマンザ機
- アマンザ専用機。ライフルを所持する。カラーリングは紫系統。
艦船
- ストゥルティー号
- エスカベイト社の掘削作業専用航宙船で、社屋そのもの。
- インターステラシップ
- 惑星連盟軍の航宙艦。ストゥルティー号より遥かに巨大。
用語
- Iマシン
- 人間の意識データを転送させ、人体のように動作する全高約18メートル前後の人型作業マシン。非武装の作業機や惑星連盟軍が運用している軍用機など、種類は様々。開発者はケイン・アリスガワ。
- MTシステム(マインドトランスシステム)
- 声 - 木村珠莉(システム音声)
- オリハルトを利用して、人間の意識データをIマシンのアーカイブに転送させるシステム。意識データとリンクしたIマシンの機体反応は、通常肉体時と同等になる。バックアップを取るため、Iマシンを失っても「マインドリロード」することにより意識データが消失することはなく、生命維持システムも不要となる。
- エバートランサー
- 肉体を捨て、意識データを完全にIマシンに移した者。そのため、Iマシンを破棄してマインドリロードすることは出来ず、Iマシンの全壊は死を意味する。エバートランス(エバートランサーになること)は、惑星連盟法では重犯罪行為で、生命倫理的にもタブーとされている。
- オリハルト
- 特異空間を介して時空転移を実現させる物質。解明されていない未知の部分が多いものの、人類が宇宙全域に進出する社会的基盤ネットワークに必要不可欠なものになっている。超光速移動法を可能にする恒常領域の「ミゲルライン」と宇宙をつなぐ性質を持つが、空間変動現象「ミゲルストーム」を起こす危険性もある。
- ミゲルジャンプ
- オリハルトを使用した任意空間に移動する空間転移(いわゆるワープ)。二重ジャンプ(ミゲルジャンプ中でのミゲルジャンプ)は危険で、空間情報システムにエラーを与える。
- エスカベイト社
- ストゥルティー号を母船とする、海賊紛いの違法性スレスレの作業も厭わない、オリハルト鉱石専門の掘削業者。クレアを除く全員が、人間の体を持たないエバートランサーである。
- 拡張空間
- アバターを使用するバーチャル空間。通常、アバターは本人の肉体の姿になっているが、Iマシンの姿にしている者もいる。
スタッフ
- 監督 - 谷口悟朗[5]
- シリーズ構成・脚本 - 黒田洋介[5]
- アニメーションキャラクター原案 - 村田蓮爾[5]
- アニメーションキャラクターデザイン - 加藤裕美[5]
- メカニックキャラクターデザイン - 海老川兼武[5]
- メカニックデザイン - 片貝文洋、高倉武史、柳瀬敬之[5]
- リサーチャー - 白土晴一[5]
- プロップデザイン - 岩永悦宜[5]
- 3DCGスーパーバイザー - 今義和[5]
- モデリングディレクター - 平井和希、武内泰久[5]
- リギングディレクター - 四本大介[5]
- アニメーションディレクター - 志賀健太郎、西野弘泰、三村厚史、中村基樹[5]
- 美術監督 - 金子雄司[5]
- 美術設定 - 平澤晃弘、岩熊茜[5]
- 色彩設計 - 柴田亜紀子、北川順子[5]
- 撮影監督 - 奥村大輔[5]
- 編集 - 長谷川舞[5]
- 音響監督 - 明田川仁[5]
- 音楽 - 服部隆之[5]
- 音楽制作 - ランティス[5]
- 音楽プロデューサー - 関根陽一、佐藤純之介
- チーフプロデューサー - 小栗徳丸、湯川淳、吉江輝成、平澤直
- プロデューサー - 西小路啓文、杉本敏和、関根陽一
- アニメーションプロデューサー - カルキラジーブ
- アニメーション制作 - サンジゲン[5]
- プロデュース - 世界コスプレサミット[5]
- 製作 - ID-0 Project(WCS、バンダイビジュアル、ランティス、ウルトラスーパーピクチャーズ)
主題歌
各話リスト
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 2D作画監督 |
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DIG 01 | 魂魄遷移
MIND TRANCE | 谷口悟朗 | のがみかずお | 茶之原拓也 |
DIG 02 | 時空結節
FORMLESS MINERALS | 須永司 | 久保田雄大 | |
DIG 03 | 空漠の廊
MIGUEL LINE | 松下周平 |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [8] | 備考 |
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2017年4月9日 - | 日曜 23:00 - 23:30 | TOKYO MX | 東京都 | |
日曜 23:30 - 月曜 0:00 | KBS京都 | 京都府 | ||
2017年4月10日 - | 月曜 1:00 - 1:30(日曜深夜) | サンテレビ | 兵庫県 | |
2017年4月12日 - | 水曜 0:30 - 1:00(火曜深夜) | BS11 | 日本全域 | BS放送 / 『ANIME+』枠 |
配信期間 | 配信時間 | 配信サイト |
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2017年4月9日- | 日曜 23:00 更新 | Netflix |
BD / DVD
2017年8月29日にBlu-ray BOX 特装限定版(BCXA-1250)およびDVD BOX 特装限定版(BCBA-4841)が発売予定[9]。
公式ノベライズ
ぷちアニメ
ぷちアニメ劇場『クイズ!! ID-0』はYouTubeで配信のミニアニメ。監督・演出・脚本は芦名みのる、ぷちキャラクター原案はCHANxCO、ぷちキャラクターデザイン・作画監督はたけはらみのる、アニメーション制作はスタジオぷYUKAIが担当。
話数 | 問 | 作画 | 配信日 |
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第一問 | エスカベイト社が探し求める 赤い鉱石は何ハルト? |
たけはらみのる みやひこ |
2017年 4月9日 |
第二問 | オリハルトを活用した人の意識を移し、 ロボットを操縦する技術、M・T・S。 これは何の略称でしょうか? |
4月16日 |
脚注
- ^ “オリジナルアニメーション「ID-0」公式サイト”. 2017年2月19日閲覧。
- ^ “オリジナルアニメ「ID-0」、制作決定! 谷口悟朗×サンジゲン、世界コスプレサミットプロデュース”. アキバ総研 (カカクコム). (2016年8月8日) 2016年8月17日閲覧。
{{cite news}}
: 不明な引数|1=
が空白で指定されています。 (説明)⚠ - ^ “『ID-0』興津和幸さん×津田美波さんの対談インタビュー公開”. アニメイトタイムズ (アニメイトラボ). (2017年4月7日) 2017年4月17日閲覧。
- ^ “「萌えアニメじゃなくてごめん!」!? 谷口吾朗×黒田洋介のオリジナルアニメ『ID-0』の気になる方向性は”. サイゾー (2017年3月25日). 2017年4月11日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa “『ID-0(アイディー ゼロ)』出演声優&イベントなど新情報解禁”. アニメイトタイムズ (アニメイトラボ). (2017年1月27日) 2017年1月27日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “STAFF&CAST”. オリジナルアニメーション「ID-0」公式サイト. 2017年2月19日閲覧。
- ^ “ON AIR”. オリジナルアニメーション「ID-0」公式サイト. 2017年2月19日閲覧。
- ^ テレビ放送対象地域の出典:
- 政府規制等と競争政策に関する研究会 (2009年10月9日). “放送分野の動向及び規制・制度(資料2)” (PDF). 通信・放送の融合の進展下における放送分野の競争政策の在り方. 公正取引委員会. p. 2. 2018年10月24日閲覧。
- “基幹放送普及計画”. 郵政省告示第六百六十号. 総務省 (1988年10月1日). 2022年5月11日閲覧。
- “地デジ放送局情報”. 一般社団法人デジタル放送推進協会. 2022年8月5日閲覧。
- ^ “BD/DVD”. オリジナルアニメーション「ID-0」公式サイト. 2017年4月11日閲覧。
- ^ 「ID-0」公式ノベライズ刊行決定 - 「ID-0」公式サイト. 2017年4月18日閲覧。
外部リンク
- オリジナルアニメーション「ID-0」公式サイト
- TVアニメ『ID-0』公式 (@ID_0_anime) - X