ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター/history20190113
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このフィクションに関する記事は、ほとんどがあらすじ・登場人物のエピソードといった物語内容の紹介だけで成り立っています。 |
ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター(ゲゲゲのきたろうのとうじょうキャラクター)は、水木しげるの漫画作品およびそれを原作とするアニメ、映画『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する架空のキャラクター(その大半は伝承上の妖怪で占められている)の一覧。
貸本劇画版である『墓場鬼太郎』に登場した人間・妖怪などについては墓場鬼太郎の登場人物を参照。
鬼太郎シリーズはアニメや映画といった映像化作品それぞれで設定が異なる上に、原作においても別の話と矛盾する設定が出てくる場合が多いため、全メディアのシリーズを通しての共通の設定というものはあまり存在しない。
1話限定の総称の設定やそのシリーズ限定の総称の設定は、#総称を参照。
鬼太郎とその仲間たち
鬼太郎ファミリー
- 鬼太郎(ゲゲゲの鬼太郎、墓場鬼太郎)
- 声 - 野沢雅子(第1作、第2作、墓場鬼太郎、映画妖怪ウォッチなど)、戸田恵子(第3作)、松岡洋子(第4作)、高山みなみ(第5作)、沢城みゆき(第6作)、松本梨香(異聞妖怪奇譚)/ 演 - ウエンツ瑛士(実写映画版)
- 本作の主人公。妖怪でも名門とされる幽霊族の最後の生き残り。生まれた時から左目を失い、前髪で隠している。武器になる下駄とちゃんちゃんこを着用している。温厚で争いを好まないが強い霊力と悪い者を許さない正義感を秘め、様々な超能力(髪の毛針、体内電気、指鉄砲など多彩)を持ち、その能力で悪事を働く様々な妖怪たちと戦うが、身勝手な人間にも厳しいお仕置きを与える。妖怪と人間が自然界で共存共栄できる平和な世界を望んでいる。惚れっぽく世間に疎いといった間抜けな面も多い。当初は人望が薄く超能力も使わなかったが、妖怪と戦い始めてからは正義感の強い性格になり、超能力も使うようになった。
- 目玉おやじ(目玉の親父)
- 声 - 田の中勇(第1作~第5作、墓場鬼太郎、実写映画版など)、大竹宏(第2作代役)、野沢雅子(第6作)、熊倉一雄(異聞妖怪奇譚)、島田敏(ドラマ、CM、映画妖怪ウォッチなど)
- 鬼太郎の父親の目から生まれた幽霊族の妖怪。元々はミイラ男の風貌で溶ける病に侵され妻共々死亡したが、鬼太郎への愛情から目玉だけで蘇生した。小さな体の一つ目と甲高い声が特徴。物知りで妖怪のことなら大抵何でも知っている(稀に知らない妖怪が出現すると周囲に驚かれるほど)。茶碗風呂が趣味でそれが日課のひとつである。その体ゆえに力は弱いが、生命力と霊力は鬼太郎同様に強い。
- ねずみ男
- 声 - 大塚周夫(第1作、第2作、墓場鬼太郎など)、富山敬(第3作)、千葉繁(第4作)、高木渉(第5作)、古川登志夫(第6作)、野沢那智(異聞妖怪奇譚)、大塚明夫(映画妖怪ウォッチ)、/ 演 - 大泉洋(実写映画版)
- 鬼太郎とは腐れ縁の悪友。鼠のような顔つきと常に着ている薄汚いマントが特徴。悪だくみ・裏切り・だましが得意なトリックスター。金と美女に弱く、敵の誘惑にもそそのかされやすいが、根は優しい一面もあり、いざとなると頼もしさも見せる。不潔で力は弱く、自分が騙されたと知るとすぐ鬼太郎たちに泣きつくが、オナラと口臭・体臭による悪臭を武器にしており、悪臭は強力な妖怪でも気絶するほどの威力。猫が苦手で、猫娘には頭が上がらない。人間と妖怪の間に生まれた半妖怪なので、人間界の社会情勢には敏感。無知に見えるが、妖怪界の知識は鬼太郎や猫娘より詳しい。
- 猫娘(ねこ娘、ネコ娘)
- 声 - 山口奈々(第1作)、小串容子(第2作)、三田ゆう子(第3作)、西村ちなみ(第4作)、今野宏美(第5作)、庄司宇芽香(第6作)、宮村優子(異聞妖怪奇譚)、皆口裕子(映画妖怪ウォッチ)/ 演 - 田中麗奈(実写映画版)
- 本作のヒロイン。おかっぱ頭に結んだリボンがトレードマーク。鬼太郎の幼馴染(1年年長)。お転婆で勝気な性格だが、鬼太郎にしおらしい恋心を抱く。普段は可愛い女の子の容姿をしているが、鼠や魚を見るか怒らせると猫の本性が出てしまい、口が大きく裂けた化け猫のような形相となり、猫のような鋭い爪で相手を引っ掻き、鋭い牙で噛み付く。よくねずみ男と張り合い、彼が悪さをするとお仕置きをするが、腐れ縁的な仲でもある。半妖怪なので、人間社会にも溶け込んで暮らしている。
- 砂かけ婆(砂かけばばあ)
- 声 - 小串容子(第1作、第2作代役)、山本圭子(第2作、第4作、第5作)、江森浩子(第3作、映画妖怪ウォッチ)、田中真弓(第6作)、堀絢子(異聞妖怪奇譚)/ 演 - 室井滋(実写映画版)
- 鬼太郎の仲間。白髪に大きな目玉をした老婆の妖怪。砂を自由自在に操り攻撃する。ある程度医術や占術も心得ている。短気だが世話好きで面倒見がよく、鬼太郎や猫娘たちのお婆さん的存在にして母親代わりでもある。子泣き爺とは長い付き合いで、お目付役でもある。妖怪アパートを経営者していて、ゲゲゲの森では目玉おやじに次いで妖怪の事に詳しい。人間嫌いを公言する事も多いが、困っている人には相談に乗って手を貸す優しさを見せる。仲間からは「オババ」と呼ばれている。奈良県出身。
- 子泣き爺(子泣きじじい、児啼き爺)
- 声 - 永井一郎(第1作、第2作代役、第3作)、北川米彦(第1作代役)、富田耕生(第1作代役)、矢田耕司(第2作)、はせさん治(第2作代役)、塩屋浩三(第4作、映画妖怪ウォッチ)、龍田直樹(第5作)、島田敏(第6作)、穂積隆信(異聞妖怪奇譚)/ 演 - 間寛平(実写映画版)
- 鬼太郎の仲間で、鬼太郎たちのお爺さん的な存在でもある。割れたハゲ頭で金と書かれた前掛けに蓑を着た老人の妖怪。敵にしがみつき赤ん坊の声で泣くと石化して重くなり押し潰したり、硬い石頭で頭突きしたり、地面を揺らして地震を起こす攻撃が得意。茶飲み友達で長い付き合いの砂かけ婆には、いつも叱られており頭が上がらない。酒好きで酔っぱらって失敗することも多い。将棋が趣味で暇な時はよく妖怪仲間としている。のんびり屋で迂闊だが、戦う時は真面目になる。目玉おやじや砂かけ婆ほどではないが、妖怪界の事にも詳しい面がある。徳島県出身。
- 一反木綿(一反もめん)
- 声 - 富田耕生(第1作)、キートン山田(第2作)、八奈見乗児(第3作、第5作)、龍田直樹(第4作、妖怪ウォッチぷにぷに)、山口勝平(第6作)、緒方賢一(異聞妖怪奇譚)、柳沢慎吾(実写映画版)
- 鬼太郎の仲間。空を飛ぶ一反の布の妖怪。主に移動手段として活躍するが、目玉おやじにベテランと言わしめるほどの豊富な戦闘経験をもち、空中戦のサポートと長い体による締め付け攻撃が得意。登場当初は硬派だったが、段々とひょうきんな性格になる。九州弁や熊本弁を流暢に話し、可愛い女の子を見るとすぐナンパするという女好きな一面も見せるようになる。布だけあって火やハサミが苦手。鹿児島県出身。
- ぬりかべ(塗壁)
- 声 - 北川米彦(第1作)、富田耕生(第1作代役、異聞妖怪奇譚)、内海賢二(第1作代役)、キートン山田(第2作)、屋良有作(第3作)、龍田直樹(第4作、第5作)、島田敏(第6作)、伊集院光(実写映画版)、最上嗣生(妖怪ウォッチぷにぷに)
- 鬼太郎の仲間。巨大な壁の妖怪。おとなしい性格で、低い声で「ぬりかべ~」と言う以外は基本的に口数が少ない。巨体を活かした怪力で戦う。壁による防御で鬼太郎達を守り、倒れこんで敵を押し潰し、敵を体内に塗り込み攻撃する。いわゆる鬼太郎たちのボディガード的存在である。体の大きさをある程度変えれて巨大妖怪とも互角に戦い、地中をかなり自在に移動する事も可能。鬼太郎の仲間では、子泣き爺に次いで酒好きでもある。女性の優しさに惚れやすい純情な面もある。福岡県出身。
以上のキャラクターについて詳細はリンク先のページを参照。
隣人妖怪
鬼太郎父子と共通の在住(妖怪アパート、ゲゲゲの森、妖怪横丁など。同居も含む)描写がある妖怪たち。
- 呼子(よぶこ)/ 山彦(やまびこ)/ 山小僧(やまこぞう)
- 声 - 富田耕生(第2作)、杉山佳寿子(第3作)、上村典子(第4作)、大本眞基子(第4作第92話のみ)、中山さら(第5作)
- 山で音声を反響させる妖怪。わら頭巾をかぶった顎や前歯が大きい男児の姿で、眼や足は1つだったり2つだったりする。話によって上記のように3つの呼称がある。大声でショックを与える、『妖怪千物語』で音波攻撃を反射する、アニメ第5作で声真似、かなり遠くからでも「ヤッホー」と呼ばれると相手と場所を特定でき、また自分の声はあの世までも届くなど、音に関係した術が得意。
- 音関連以外の能力では「若返りマッサージ」(『死神』にて死神の息で老化した鬼太郎に施した、ただし砂かけの台詞のみで直接描写は無い)、霧の発生(『鬼太郎ベトナム戦記』)、第3作第79話で仲間の名を呼んで分身させる「山彦の術」、第5作第49話で一息で数人分の空気を供給できる肺活量、携帯電話に呼びかけると助けを求めている人にメールが届くなどを有している。
- アニメでは第2作第12話初登場。
- 第5作では第17話から登場した蒼坊主の迎え役となることが多い。第79話で妖怪四十七士の鳥取県代表になる。
- 化けガラス(ばけガラス)
- 一見大きめのカラスにしか見えないがれっきとした妖怪。人語を話す事もでき、事件の発生を鬼太郎たちに知らせるなど連絡係として活躍、戦闘では大勢のカラスを率いて集団戦術を行う。また武器の「封じフン」は鳥もちのように相手にへばりついて身動きを封じる。
- 原作初登場は『妖怪大裁判』、アニメ初登場は第1作第2話。
- また普通のカラスにも鬼太郎の友は大勢おり、情報活動(手紙の配達、偵察など)や空輸力(多数で各々ロープの端を持ち、吊り下げて飛ぶ。「カラス船」または「カラスヘリコプター」と呼ばれる)で活躍する。
- 油すまし(あぶらすまし)
- 声 - 小林通孝(第3作)、塩屋浩三(第3作・地獄編)、中井和哉、龍田直樹(第4作)、平野正人(第5作)、江川央生(第5作・劇場版『日本爆裂!!』)、龍田直樹(第6作)
- 地蔵のようなすまし顔に蓑を着た妖怪。初登場は『妖怪大裁判』だが、当時は敵側の群衆扱い。
- 1980年代以降の原作では鬼太郎や仲間の妖怪が住む「ゲゲゲの森」の村長として頻繁に登場する。大の将棋好きで、デザインも髷が加えられた。鬼太郎達に加勢する事も多く、体から油を出す術や、敵の術を破る術、逆用する術などを駆使する。また『鬼太郎国盗り物語』でも目玉親父に次ぐブレーンとして戦いの旅に参加するなど、原作では子泣き、砂かけと並ぶレギュラーとして活躍する。
- アニメでは第3作第6話初登場。『地獄編』では地獄の旅に同道、地獄に関する知識(その知識は目玉おやじより上)で一行を支えた。
- 第4作では妖怪アパートの住人、第5作では妖怪横丁の町内会長。
- 第6作では第4話初登場。ゲゲゲの森の住人で、長年森に住んでいる。鬼太郎とは将棋をする仲。
- つるべ火(つるべび)
- 声 - 蓮岳大(異聞妖怪奇譚)/ 演 - 軽部真一
- 老人のような顔がある火の玉。鬼太郎の助っ人として時々登場し、敵妖怪を焼き払ったり照明(朝日に偽装できるほど明るくなれる)になったりする。アニメ第2,4,5作では群れで登場したこともある。初登場は原作『モウリョウ』、アニメでは第1作第1話初登場でねずみ男よりも先に登場している。第1作の第1話と第39話では喋っている。
- アニメ第3作では炎の妖怪五人衆の一員。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』では最初から仲間として登場。
- 妖怪ランプ
- アニメでは第1作のみ登場。つるべ火と似ているが、つるべ火と比べて小さいため火力が弱く、主に家の室内照明となっていることが多い。だが初登場である第2話『夜叉』ではとどめを刺し、第12話では現場写真から消えていたぬらりひょんの姿を炙り出す、第18話『魔女人形』では魔女の箒に火を放つなど活躍。第14話『水虎』では水力に負けつるべ火に交代している。話す場面がないのもつるべ火と異なる点。他に第29話に登場。
- ろくろ首
- 声 - 木下しのぶ(第3作)、豊嶋真千子(第5作)、久川綾(第6作)/ 演 - YOU
- 元来ろくろ首の伝承には首が分離して人間を襲うものもあるが、本作に登場するのは首が長い伝承の方(首が分離するものについては「ぬけ首」を参照)。アニメ第1作第1話の「ろくろ兵衛」、『相撲の巻』の「ろくろ山」など、男性のろくろ首も別個体で登場している。週刊実話版『ろくろ大合戦』では敵として老婆のろくろ首が登場。
- アニメでは第1作第1話初登場。
- 第3作では第103話登場。
- 第4作ではオープニングに登場。
- 伝承でも知名度の高い妖怪ながら、原作・アニメ共に長らく群衆扱いされ続けてきたが、第5作では容姿端麗な砂かけ婆の妖怪長屋の住人としてレギュラー入りを果たし、ネコ娘に次ぐヒロイン的位置付けとなった[1]。首は伸縮自在で、伸ばさなければ人間の女性と変わらない外見だが長時間首を縮めると肩が凝り、恋煩いになった際には首が縮められなくなってしまったこともあった。戦闘では、首を伸ばして相手に巻き付き締め上げる「首巻き」を得意技としている。妖怪長屋の家賃を稼ぐため、人間界では「ろく子」と名乗って第21話からネコ娘と共に働く。その際知り合った人間の青年・鷲尾誠と交際し、後に婚約を結ぶ。
- 第6作の第23話では、50年前に春夫と冬子という夫婦が経営を始めた「爽快アパート」に住み付いた妖怪として登場。姉御肌の性格で、人に危害を加えることはしないが、仲間の唐傘やあかなめと一緒に住人に悪戯して(自身は一緒に遊ぶことを強要する形で)怖がらせていたため、困り果てた春夫が呼んだ鬼太郎と対峙。人間の味方をする鬼太郎を敵視して襲うが、あっさり成敗される。その後、泣きながら鬼太郎に連れられ出て行こうとしたところで、自分のアパートを愛してくれている彼らを追い出すのは忍びないと思い直した春夫に引き留められ、住民の前に現れたり、悪戯はしないことを条件に、引き続き住ませてもらえることになった。33年前には鬼太郎ファミリーの手を借りてアパートを地上げ屋から守ったり、その後生まれた大家夫婦の孫娘・夏美の遊び相手になるなど良い関係を築いていた。夏美が人間の友達より妖怪たちと遊ぶ方が楽しいと言ったことを聞き、彼女の将来を考えて姿を現さないと決めるが(この時既に冬子と夏美の両親であるアキ夫妻は他界している)、それでも夏美を見守り続けていた。春夫が亡くなった後、夏美が婚約者と思っていたヒロに騙され(以前の地上げ屋の子分だったことが判明する)アパートの権利書と実印を奪われた際には再び姿を見せ、ヒロを脅かし退散させ、傷心の夏美を「自分たちがいるから一人ぼっちではない」と慰める。その後、鬼太郎ファミリーが逃げ帰ったヒロの事務所に乗り込み、権利書と実印を取り返して二度とアパートに近づかないよう念入りに懲らしめた後、アパートが砂かけ婆に管理を任されて妖怪のためのアパートになってからは台所に立って料理をしたりしており、オーナーとなって妖怪たちに会いに訪れるようになった夏美を喜んで迎えている。
- 2007年の実写劇場版では「和江(かずえ)」という名のろくろ首が登場。妖怪の溜り場「墓の下倶楽部」の常連で、輪入道の妻でもある。輪入道が唯一頭の上がらない妖怪。
- シーサー
- 声 - 山本圭子(第3作・第5作)、鉄炮塚葉子(第4作)、一龍斎貞友(異聞妖怪奇譚)
- 沖縄の著名な獅子の妖怪(まだ子供なので小犬サイズ)。本作では頭頂部で跳ね上がる鬣と口から覗く2本の牙が特徴(第4作ではそれぞれの牙が二又になっている)。ドリルのように高速回転して地中を掘り進むのが得意。アニメ第4,5作では怪力を持つ成獣形態になることもできる。成獣幼獣問わず二足歩行が可能。
- 色はシリーズ毎に明る目や赤黒い、基本の色調が異なるなど差がある。水木による画とアニメ第3作では肌色や黄などを基調とするが、後年の作品では濃緑の毛髪と髯、黄土色や茶色などの身体をしている。体全体が薄赤で金の体毛のシーサーもいる。成獣形態の方もデザインに差異があり、第3作で見られた先代の模造品は青黒い体に青灰色の毛色、第4作では臼歯が見え、鼻が大きくて全体的に黒々しく(置物のシーサーに近い)、第5作では緑と黄のより明るい色調で唐獅子らしさを増した風貌だった。初登場は1980年代『最新版』第1話『大妖怪がしゃどくろ復活』、少年マガジン『妖怪大百足』[2]。
- 原作では突然やって来て遠足に出かける鬼太郎ファミリーに同行。出先で遭遇した大百足戦の功績を認められ下宿する。地獄編では命がけの大活躍をし、勇敢な所を見せた。『鬼太郎国盗り物語』では沖縄に帰っていて、両親と共に登場(父親は置物に近く、母親は息子を大きくしたようなデザイン)。
- アニメでは第3作第73話『シーサー登場!!沖縄大決戦』で初登場。本作や当時の原作でレギュラーとして活躍[3]。気のいい妖怪で、ねずみ男の口車に騙されることも多い。先代(父親)の姿と声を模した変装(ハリボテの土人形)に入って行動していた事もある。キジムナー曰く、先代のように頼り甲斐のある存在ではないらしい。鬼太郎の力を試すために攻撃を仕掛けた事もあるが、その後は鬼太郎を慕って下宿している子分的存在。
- 第4作では63話「メンソーレ!妖怪ホテル」で登場したが、当初は鬼太郎と戦って和解をするものの、後に仲間として再登場する様子も見られなかった(救援に来られるような場面でも登場しなかった)。ただし気の良い性格は変わらず、開発により住処の森をキジムナー共々追い出された為、地元の観光ホテルに入り浸っていた。後にホテルの運営復興に助力する。人間に化けたり幻惑を見せる能力も持つ。
- 第5作では第25話の運動会に薄赤色で金髪の個体が南チーム代表として出場。アカマタの沖縄における唯一無二の親友でもある。第94話ではキジムナーを人質に吸血樹に操られてしまい、アカマタを追放した後に沖縄の妖怪四十七士を装って鬼太郎たちをおびき寄せて襲うが、アカマタに毒を抜かれて元に戻る。「共に沖縄のために戦おう」とアカマタの四十七士覚醒を祝福した。ガジュマルの林に囲まれた御嶽らしき場所に住む。見た目は以前のシリーズと似ているが、口から竜巻状のすさまじい黒紫色の暴風を吐いたり、天候を狂わせ広範囲にわたって嵐や雷、地震を引き起こす、島中に点在するシーサーの置物(子供の手作りの工作を含む)等に呪いをかけることもできる強力な妖怪になっている。霊毛ちゃんちゃんこを跳ね除け指鉄砲や体内電気を無効化、逆に体内電気を口から収束して撃ち返し、暴走すれば沖縄全土を崩壊・滅亡させてしまうほどの力を持っていた。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』では特定条件下で仲間にできる。
- かわうそ
- 声 - 山本圭子(第1作)、小宮山清(第3作)→田中和実(第3作・第98話)、柏倉つとむ(第4作)、丸山優子(第5作)、浦和めぐみ(第6作)、又村奈緒美(異聞妖怪奇譚)
- 初登場は『オベベ沼の妖怪』。オベベ沼に住む妖怪で、通称オベベ。貧しさ(アニメ3,4,5,6作では寂しさ)から人間を騙して金儲けをしていた。人間に化けることが出来、口から水鉄砲を発射し攻撃する。笠を被っており、投げて攻撃に使うこともある。川魚(第6作ではフナ)が大好物で、魚を焼く匂いを嗅ぐと変身が解けてしまう。原作やアニメ第1作では鬼太郎の旧友とされているが、3,4,5,6作ではオベベ沼の事件が初対面となっている。
- アニメでは第1作第40話初登場。
- 第2作ではモブキャラのような扱いで台詞はない。
- 第3作では第31話初登場。ある晩、一頭の牛が沼に沈みかけたのを助けようとするが、それを目撃した村人に沈めようとしていると勘違いされ、動揺している間には牛は沼に沈んでまう。それ以来、村人たちに危険な妖怪と誤認されたことでやさぐれ、悪さをするようになった。鬼太郎に訳を話すとねずみ男の同情と説得で和解し、もう二度と悪さはしないと誓った。第85話では、たくろう火を退治するために鬼太郎に協力した。
- 第4作では第71話初登場。水鉄砲は発射しないが、腕っぷしが強い。ぬらりひょんを騙したため、悪河童に追い詰められ川に転落。老人に助けられ、所持金は老人を借金取りから助けるために渡してしまうが、心の繋がりが大切だと気づき、しばらく老人と暮らす。第79話、80話では傘化けと共に中国妖怪チーとの戦いに応援に駆け付けたが、チーの妖術で反物にされる。
- 第5作では砂かけ婆の妖怪長屋の住人としてレギュラー入りを果たし、途中から登場したアマビエとコンビを組む形で鬼太郎ファミリーの一員となった。本作では、妖怪画同様の着物姿をしている。過去にオベベ沼の事件で鬼太郎に捕らえられた所をかばってもらったねずみ男とは彼の金儲けに加担するなど鬼太郎とは違った意味での悪友じみたところがあったが、第63話でねずみ男が中国妖怪に取り入って日本妖怪達を罠に嵌めて反物にした時には「今回ばかりはお前を見限った」と怒ってアマビエと共に彼を海上に置き去りにしている。塩水は苦手だが、鬼太郎の窮地には自ら海に向かうことも多い。
- 第6作では、オープニングでは神社ですねこすりに追いかけれられたり、墓場で綱引きをしていた。本編は第18話で初登場。悪戯好きで、過去に住処のオベベ沼周辺の村の人間を騙して(「村にイノシシが来た」と言うなど)楽しむなどしていたが、その途中で逃げ遅れた女の子をおぶって家まで運ぶなど、それほど悪い妖怪ではない。現代では空腹の少年の振りをして周辺の住人を騙し、食物を貰うなどしていた。本人は野菜より魚が好きらしい。ねこ娘も被害者の一人で、崖から落ちて負傷した農家の老人を助けたお礼に分けて貰った野菜を騙し取られていた。しかし、住民が妖怪ポストで相談したため鬼太郎に悪事が知られ、ねこ娘にも嘘がバレてしまう。怒った彼女に追いかけ回されるが、そこへ老人と一緒に転落した妻の老婆が現れ、かわうそが怪我で動けない彼女をずっと介抱しており、食糧も彼女のために集めていたことが明らかになる。事実を話した後、山村から段々と人が去って行く事を寂しく思っていたことを吐露し、ねこ娘に誘われてゲゲゲの森に暮らすようになった。第20話では蛤船の船頭となっていた。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』ではむじなの仲間として登場したが、ねこ娘で2回説得した後にむじなに利用されたことに気づき、仲間にすることが可能。
- お歯黒べったり
- 声 - 中友子(第5作)
- 目鼻がなく、お歯黒を付けた口のみの顔をした女妖怪。
- アニメでは第1作7話『ゆうれい電車』で初登場。妖怪ショーに参加したが、乱暴な2人組に落書きをされてしまった。
- 第5作では妖怪横丁の銭湯「大風呂屋敷」の女将として登場し、白髪で赤い着物を着ている。砂かけ婆ほどではないが、かなり年配の女妖怪で煙管を嗜み、戦闘では丈夫な歯での噛みつきを得意としている。人間と妖怪の恋愛には否定的で、第21話では人間に恋をしたろくろ首に「妖怪と違い、百年程度しか生きられない人間とでは、必ず相手が死ぬのを看取ることになる」「残されて永遠に悲しむくらいなら、人間と恋愛をしないほうが良い」と苦言を呈しているが、一度失恋したろくろ首が鷲尾から改めて告白されて付き合うことになった際は「バカな女だよ」と言いながらも嬉しそうにしている。第23話では、ねこ娘たちと一緒にリゾートホテルへと出掛け、プールで泳いだり、レストランで食事をしたりしているが、水中メガネやパーカーのフードを被ることで目元を隠している。
- 第6作では第7話に登場。第5作とほぼ同じデザイン。
- 井戸仙人(いどせんにん)
- 声 - 北川米彦(第2作)、青野武(第3作)、八奈見乗児(第4作)、矢田耕司(第5作)/ 演 - 笹野高史
- 井戸の底に漂うメタンガスを吸って幾千年を生きる仙人。グロテスクな顔つきが特徴。中国出身でユーラシア大陸方面の妖怪や術に詳しく、また妖怪医術や薬学にも長けている。初登場は原作『妖怪反物』。反物にされた鬼太郎を元に戻し、万能ガラス玉を使ってチーの正体を見破った。アニメでは第2作で初登場。
- 第3作劇場作品『最強妖怪軍団日本上陸!』予告では、体が赤く見た目も若干異なっていた。
- 第3作以降は『妖怪反物』以外のエピソードでも度々鬼太郎たちに協力している。
- 第4作では物忘れが激しく、肝心な所を思い出せない。初登場した第4作劇場版『大海獣』では、目玉おやじに大海獣に変身した鬼太郎を戻す方法を教えた(この時は物忘れはしていない)。
- 第5作では妖怪横丁から離れた山中にある井戸に住んでいる。井戸から外に出るのが大嫌いで、自己中心的かつ偏屈な性格であり、やたらと口が悪い。目玉おやじとは古い付き合いだが、顔を合わせれば互いに悪口を言い合い、毎年の年賀状に目玉おやじを馬鹿にした絵を描いて送るなど、傍目からは仲が良いとは言えないが、要請されれば文句を言いながらも助けに現れ、目玉おやじも彼の妖怪医学の知識と薬作りの腕ついては一目を置いている。二人の関係を鬼太郎は「ケンカ友達」と評しており、井戸仙人なりに目玉おやじを気遣ってもいるが(年賀状と一緒に薬も送る、落ち込む目玉おやじをワライダケの胞子で笑わせる等)、「あんなヤツは友達ではない」と目玉おやじは否定している。また、本作では仙人らしく雲に乗って空を飛ぶ術を使用している。
- つるべ落とし
- 声 - 江川央生(第5作)
- 突然樹上から目の前に落ちて驚かすとされる、巨大な頭のみ(小さな足が描かれることもある)の妖怪。本作では禿頭ひげ面に厚い唇、左右非対称な目となっている。敵を大頭で押さえつけたり口に収めたりする。
- 初登場は『釜なり』で、多くのアパート仲間と共に釜なり退治に参加した。
- アニメでは第2作第19話初登場。
- 第5作では妖怪横丁の雑貨屋(本人曰くコンビニ)の店主として登場。ひげを手のように使ったり、周囲に多数の釣瓶を落とす(伝承のつるべ落としのバリエーションのひとつでもある)能力を持つ。
- 第6作のオープニングでは、ぬりかべとのペアの二人三脚をして前を走っていたねずみ男とねこ娘のペアが転倒したのと同時に転倒した。
- 花子
- 声 - 山口奈々(第1作)、荘真由美(第3作)
- 『げた合戦』に登場した花の妖精。
- 原作やアニメ第1作では気位が高く、普段は鬼太郎やねずみ男を軽蔑して口も利かないが、丸毛に貯金を盗まれて捜索を依頼して来た。
- 1980年代『最新版』では第1話で後姿のみ登場。
- アニメでは第1作第44話初登場。
- 第3作では第52話登場。ねずみ男をも疑わない純真で優しい性格に変更され、彼が逆柱から奪還したリモコン下駄を受け取って鬼太郎に届けた。花吹雪を放つ術を使う。第84話や地獄編に登場する同名のキャラクター(声 - 山本百合子、片石千春〈地獄編〉)は人間であるため無関係。
- かみきり
- カラスのような顔で両手が鋏状の妖怪。原作「釜なり」で妖怪アパートの住民として初登場。
- 「まぼろしの汽車」では目玉親父の呼んだ汽車にいつの間にか乗り、吸血鬼化した鬼太郎とねずみ男を「体が痺れる網」で捕らえた。
- アニメでは第3作第63話初登場。穴ぐら入道が操る蜘蛛の糸を鋏で切る。
- 第4作第40話では妖怪運動会で短距離走に出場。夜行さんに負け2着になった。
- 「国盗り物語」では吸血花ラグレシアの茎を猫娘や傘化けとのトリオ攻撃でぶった切った。
- 天井なめ(てんじょうなめ)
- 声 - 田中和実(第3作)
- 長い舌で天井を嘗め染みを作るという妖怪。原作「釜なり」で妖怪アパートの住民として初登場。
- アニメでは第3作第106話登場。カビを好んで食べ、豆腐小僧が蔓延させたカビを取る為に呼ばれた。多人数にカビが生えた為食べきれず、また彼ですらねずみ男のカビを直接嘗めるのは嫌がったため、胃液を水で薄めてカビ消し薬を作る。
- 第4作第87話では倉ぼっこの迷い家を荒らす人間を懲らしめるのに協力する。
- 雪姫(ゆきひめ)
- 1980年から翌年まで月刊少年ポピーに連載された『雪姫ちゃんとゲゲゲの鬼太郎』のみのレギュラーで女の赤ん坊。鬼太郎の妹だというが真偽は不明(「そういう血統書が付いていた」とねずみ男が拾って来た)。白雪姫に倣って目玉親父が命名。
- 序盤では普通の赤ん坊のようだったが、中盤から念力やテレパシーなどの超能力を使い、言葉も話すようになる。鬼太郎を超能力でサポートする一方、ドラキュラ達にさらわれ売り飛ばされそうになったり、大蛸に見初められたりと彼女が標的になる話もあった。
- モデルは水木の娘。アニメには未登場。かわいいキャラクターをとの編集者の要請によって創作された。
- アマビエ
- 声 - 池澤春菜(第5作)
- 熊本出身でピンク色の髪を生やし、鳥のような口をした幼女風の人魚(首から下が鱗に覆われている)。「ひらめき」で近い未来の出来事や隠されたものの在処などを知ることができるが、大抵は悪い出来事の予知(しかも近過ぎてほとんど手が打てない)や誰でもわかることばかりひらめく。他には空中に浮いたり海水を吐いたりする能力がある。
- アニメでは第5作第26話『妖怪アイドル!?アマビエ』で初登場。高飛車な性格で近隣住民と揉めていた所を蒼坊主と出会い、人付き合いを学ぶために横丁に行き鬼太郎に会うよう言われたが、なぜか横丁のアイドルになれと言われたと勘違いした。ぬらりひょん達に「皆殺しの矢」で射られて暴走した砂かけを救う為、予知能力を駆使して鬼太郎やかわうそと協力し、以来横丁住民の一員となった。その後しばらく鬼太郎を気に入って付き纏い、猫娘を嫉妬させた時期もある。
- 第62話ではその予知能力を生かして占い師を開業(顔半分をベールで覆い、両腕を露出しない服装で人間に変装)。
- 第5作が初登場であるが、制作中「予知能力を持つわがままなキャラ」を加えようと案が出て登場となった。なお、「鬼太郎マガジン VOL.1」によれば他に後述のくだんが候補に上がっていた。かわうそとは迷コンビであり、彼に度々陰口を噛まされてビンタすることが多い。
- 白狐(しろぎつね)
- 声 - 大本眞基子(第5作)
- 白い毛色を持ち、人々に幸福をもたらすとされる、善狐の代表格。
- 原作・アニメ共にこの名称で直接は登場していないが、第5作の収録DVDの「ゲゲゲ組」製作の特典映像で、オリジナルとして登場。狐妖怪の少年で、妖怪横丁近くに住んでいる。
- 白坊主(しろぼうず)
- 声 - 平井啓二(第5作)
- 足の無いのっぺらぼうのような姿の妖怪。大阪府出身。
- アニメでは第5作初登場。輪入道が営む運送屋に火車と共に勤める。
- 第90話で火車が冤罪を晴らすために鬼太郎と入れ替わったことを知り、輪入道に伝えて共に畑怨霊戦の応援に駆け付ける。顔から放つ光線で姿を隠した畑怨霊を見破り、この戦いで輪入道や火車と共に妖怪四十七士に覚醒した。
その他の仲間妖怪
- マンモス男
- 声 - 屋良有作(第3作)
- マンモスの胴と四肢のようにずんぐりした毛むくじゃらの巨人。あまりに毛深いため目鼻立ちや頭と胴の境目はわからない(マンモスのような耳・鼻・牙は見えない)。
- 初登場は「おばけナイター」。同話の妖怪達では唯一名が出ている。外野手を務め、長身ゆえにホームラン級の打球も楽に捕球。日光が苦手で、夜が明けると真っ先に逃げ帰った。
- アニメでは第1作第1話初登場。1作ではマンモス男ではなく「むく邪羅(むくじゃら)」と呼ばれた。
- 第3作26話のナイターでは審判として登場、最初妖怪のルールで審判して人間側の不興を買った。その後も敵妖怪の住む洞窟を岩で塞ぐなどの力仕事で活躍。ここでは昼間も平気で行動している。
- 「雪姫ちゃん登場」には敵としてマンモス男に似た「マンモス殿下」が登場。ねずみ男に子供を誘拐させ、彼らの頭髪を食べていた。鬼太郎をも体毛で絡め取るが、目玉親父に火をつけられて特大ステーキと化した。
- 海じじい
- 声 - 北川米彦(第1作・第3作)、丸山詠二(第4作)
- 老いた浦島太郎のようなスタイルの妖怪。「妖怪獣」の終盤にて、大なまずを氷流しにして自分ごと凍らせた鬼太郎の溶液を極地で発見し、玉手箱に詰めて目玉おやじの元に連れ帰った。
- アニメでは第1作22話、第3作57話、第4作111話に登場。
- 第3作では「昔鬼太郎に助けてもらった(詳しい経緯は不明)から今度は自分が助ける番だ」と言って鬼太郎の溶液に息を吹きかけ復元する。
- 天火(てんか / てんぴ)
- 顔が不明瞭で長い尾を引く火の玉。原作では貸本「地獄の散歩道」に名前のみ登場。
- アニメでは第3作第35話初登場で炎の妖怪五人衆の一員。第94話で過熱したぬけ首につるべ火と海月の火の玉が胴体を戻す際は、頭の炎に吸収される前に彼らを引き離す命綱の役を務めた。
- 座敷童子(ざしきわらし)
- 声 - 加藤みどり(第1作)、山本圭子(第3作)、柏倉つとむ(第4作)、広橋涼(第5作)
- 東北地方に住む子供の妖怪。大人には見えないが子供や妖怪には見え、住み着いた家を栄えさせる。初登場は「笠地蔵」。坊主頭に常に眠そうな目をした色白の男児の姿をしている。
- アニメでは第1作第60話初登場。冬越しに入った家の老夫婦の貧しくも情け深い様子を見て、鬼太郎達に相談して贈り物をした。
- 第3作では第12話登場。
- 第4作では第55話登場。
- 第5作では第7話初登場。本作では少女の姿の座敷童子も登場。人間の子供たちと遊んでいる時に雪入道に襲われた。第25話では妖怪運動会に登場。なお、男児での座敷童子が登場したのは第85話。第85話ではねずみ男に目をつけられて男女共々妖怪城に取り込まれてしまう。その後、ぬらりひょんに止めを刺されて妖怪城に食べられた鬼太郎を助けに来たミウによって鬼太郎が復活して妖怪城から脱出する際、2人とも岩手県代表で妖怪四十七士に覚醒した。
- ガマ仙人
- 声 - 永井一郎(第1作)、青野武(第3作)、八奈見乗児(第4作)
- かつて邪魅をガマに変えた多彩の術を使う仙人。森の奥の木の家に住む。初登場は「妖怪関ヶ原」。彼の住む樹で採れる異次元光線を放つ妖怪キノコを入れたランプを使い、自分が無敵になれる特殊空間「妖怪関ヶ原」への扉を開く。邪魅の毒で邪悪になった鬼太郎を正気に戻すために異次元空間へ誘い出し、その攻撃を無効化し捕え、正気に戻した。そして鬼太郎に化けて(顔は老人のままだったが、「仙人との激戦でエネルギーを使い過ぎた」とごまかした)邪魅を騙し、再びガマに変えた。
- 原作「妖怪世界選手権」では中国代表として登場。遠泳で船に化けて他選手を閉じ込めた上に凍らせたが、サシペレレに腹を蹴破られ脱落。
- アニメでは第1作第50話初登場。蛇が苦手。
- 第3作では第41話登場。鬼太郎を助けようと奮闘するユメコを見て姿を現した。正気に戻した鬼太郎に杖を貸して邪魅を封印させた。
- 第4作では第54話登場。自分が無敵になれる特殊空間が「異次元の森」に改称された。原作や第1作同様鬼太郎に化け、妖怪キノコを封じ石に当てて邪魅を再びガマに変えた。
- 姥ヶ火(うばがび)
- 詳細は「日本妖怪」の姥ヶ火の項を参照。
- アニメ第3作では炎の妖怪五人衆の一員。
- 化け火(ばけび)
- 声 - 田中亮一(第3作)
- 坊主顔が三つあり、それぞれ分離行動もできる火の玉。原作には「妖怪危機一髪」「幽霊大戦争」で登場。
- アニメ第3作では第15話初登場。炎の妖怪五人衆の一員。単体での活躍も多く、鬼太郎の腹に入り熱放射や口からの火炎連弾といった合体技を使ったり、つるべ火と共に妖怪戦車のヘッドライト兼火炎放射になったりした。反面、西洋妖怪軍や亡者の吹き溜まりに臆して逃げ去る場面もあった。
- 海月の火の玉(くらげのひのたま) / くらげ火(くらげび)
- 声 - 小野坂昌也(第3作)
- 海月(クラゲ)の化身。
- アニメでは第3作第35話初登場。炎の妖怪五人衆の一員。劇場作品『最強妖怪軍団!日本上陸!!』でも、後述の妖神(紙の精)への対抗策として、鬼太郎の招集につるべ火や天火、姥ヶ火と共に招集された。
- ハマグリ船(ハマグリぶね)
- 「妖花」及びそのアニメ版(第1、3、4、6作)に登場する巨大なハマグリの船。殻の中(身の上)は地面があり、一軒家や植木、畑まである。殻を閉じて潜水も可能(第6作では殻の内側から海中が透けて見える)。原作や第3、6作ではかわうそが船頭を務め、彼曰く「こう見えて、めっちゃ速いんだぜ」。妖花の源を探りに船出する際、鬼太郎は当初いつものように筏を使うつもりだったが、依頼人の女性が同行を願い出たのでより快適な船旅ができるよう特別に用意した。
- 第4作77話ではこれとは別に、より小さいお化けハマグリが夜行さんの作った妖怪潜水艦の船体になる。殻の中には座席が作り付けてある。
- 第5作では登場せず、妖花の島へはクジラ型飛行船に乗って行った。
- 倉ぼっこ
- 声 - はせさん治(第3作)、松野太紀(第4作)
- 倉に住み着いて栄えさせる妖怪。初登場は原作「吹消婆」(群衆扱い)。
- アニメでは第3作初登場。恐山妖怪病院の医師。第4作では迷い家の主。
- 『妖怪千物語』では住んでいた旧家の倉が取り壊されるのを悲しんで工事機材などを操って暴れたが、鬼太郎の仲介で家の主人父娘が幼い頃に倉ぼっこと遊んだ事を思い出し、新築した家の子供部屋に移住する事で和解した。
- 風の神(かぜのかみ)/ 風神(ふうじん)
- 声 - 田中和実(第3作)
- 袋を持った風を司る鬼神。
- アニメでは第3作第14話初登場。さざえ鬼達の住む海を汚した工場を、排煙を逆流させ懲らしめた。その後も何回か風力で鬼太郎達を支援する。
- 第4作では第16話初登場。雷神(電気妖怪かみなりとは似ているが別個体)とのコンビで風雨を起こし、巨大化した白うねりの汚れを洗い流した。劇場版『ゲゲゲの鬼太郎 おばけナイター』では野球チームに参加。打席では球を風で飛ばして反則になりアウト。
- 第5作では第25話登場。運動会では障害物役を務めた。
- 岩魚坊主(いわなぼうず)
- 声 - 広中雅志(第3作)、佐藤正治(第4作)、辻親八(第5作)
- 年経たイワナが化けた僧形の妖怪で、死者の霊を導いたり悪霊を封じたりする法力を持つ。
- アニメでは第3作第53話初登場。鬼太郎が押さえたモウリョウを経を唱えて石に封じ込めた。
- 第4作では第59話初登場。オバリヨンと親しかった少女の死期を知り、その魂の昇天を一日遅らせて姉と会わせた。第103話では旧鼠を生み出す元になった廃寺の不浄霊を浄化する。
- 第5作では第92話初登場。浪小僧に弟子入りを志願されて当初は断ったものの、目玉親父の勧めもあり入門させる。気が短いところがあるため、大らかな性格の浪小僧との相性が心配されており、一度は誤解から浪小僧を破門させるものの、訳も聞かずに怒ったことを反省し、猛霊八惨と浪小僧の対決に加勢、強い絆で結ばれた師弟は共に四十七士に覚醒した。物や妖怪を岩に変える力を持つ。イワナが好物。第100話では浪小僧と共に天狗大本堂を訪れ、群馬県の温泉街で松明丸と戦った。
- 第6作では第23話に登場。ラストで爽快アパートに入居したと思われ、あかなめと将棋をしていた。
- 黒髪切り(くろかみきり)
- 声 - 滝口順平(第4作)
- 歯並びのいい口と円らな目、全身真っ黒の妖怪。
- 初登場は「妖怪危機一髪」でソーセージにされた鬼太郎の担架をあかなめと共に担いだ。
- 「カニ妖怪」では父親と子供で登場。髪を材料にした洋服店「黒髪屋」を営むが、ねずみ男の紹介で来た客=アメリカのカニ妖怪に父親が拉致される。
- アニメでは第4作第112話登場。300年前に悪事を働いた鬼髪を封じた。髪を食べて妖力の源とするが、悪党とはいえ仲間を封じた負い目から断っており、復活した鬼髪との再戦に臨み鬼太郎たちから髪(子泣きと油すましは眉。一反木綿と呼子は毛がないので気持ちだけ)を貰って力を付ける。鬼髪に組み付いて取り込まれた人々を分離した後、鬼太郎に「清めの炎」で自分ごと焼き払わせ、この世から消えた。
- 小右衛門火(こえもんび)
- 1980年代版「吸血鬼ラ・セーヌ」にて、油すましが援軍に連れて来た火の玉妖怪。球状で顔らしいものはないが話せる。叩かれると分裂する性質があり、次々に増えてラ・セーヌ配下のコウモリ軍団を圧倒した。
- 化け鯨(ばけくじら)
- 体長数百m超に及ぶ巨体を持つ、クジラの骨格を模した姿の妖怪(ヒゲクジラに牙が生えたような風貌で、胸鰭と尾びれにもパーツが存在する。水木による描画とアニメでは尾びれの形状が異なる)。厳つい容姿だが、一見すると微笑んでいるようにも思える眼窩が特徴(初登場話の鬼太郎たちとの邂逅前では怒っているように見える場面もある)。
- 多数のクジラの魂の集合体とも言われるが正体は謎。骨鯨とも呼ばれ、日本海に出現した時は多数の妖怪魚を引き連れていた。
- アニメでは第4作第18話「深海の奇跡!化け鯨」で初登場。「象の墓場」ならぬ「鯨の墓場」の守護神であり、強大な妖気と体躯に見合った怪力をもつ。尾の一撃は、西洋妖怪四天王の一角で巨体のブイイ(後述)を海中深くに沈めるほど。その反面、仲間を傷つけないように繊細な力と海水のコントロールが可能。第104話「恐怖!吸血妖怪の島」では、海水に弱い吸血樹を潮吹き等で殲滅したことも。また、伝承によればすり抜けて攻撃を受け付けないらしい。北陸から東京湾まで数時間で到達するほどの猛スピードで海面を泳ぐことや、凍らされた仲間を体内で溶かすこともできる。しかし、必要以上の攻撃はしないようで人間を無暗に襲ったりすることはなく、警告程度に済ますようである。鯨らしく知能が高く寛大なようで、嵐の中で命を落とした鯨の研究者の魂を(彼が鯨を愛していた事も全て見通した上で)引き取り、多数の鯨の霊と共に「クジラの墓場」で安住させていた。背中に乗せた者達が眠るのを邪魔しないように静かに泳ぐなど親切な妖怪でもある。
- クジラの霊の安息の聖地である周辺海域を汚した人間に対する警告と、鬼太郎および上記の鯨研究家の娘を呼ぶために暴れ、親子の再会を許したと共に、聖地を荒らすなというメッセージを鬼太郎たちに託した。その後は第98話「試練・妖魔城への道!」および第99話「決戦!妖怪王対鬼太郎」など、何度か鬼太郎の助っ人に現れて一行の絶体絶命のピンチを救ったりしている。
- 妖怪千物語では半魚人との戦いで鬼太郎に協力した。
- 蒼坊主(あおぼうず)
- 声 - 古川登志夫(第5作)
- アニメ第5作第17話初登場。青い衣を着た青年行脚僧の姿をした妖怪。右手に六尺棒という武器を持っている。額には一本角(瘤?)と第三の目(通常は閉じている)があるが、普段は笠で隠している。青い太眉毛に頭部から生やしている青髪の長い髪が特徴。
- 人間の行脚僧として振舞いながら生活しているが、実は悪妖怪の封印を巡視する役目を持ち、日本各地を旅している。しかし、その割には方向音痴で目的地とは列島の反対側に行ってしまう事もある。緊急時には呼ばれれば場所がわかる呼子が迎え役となる[4]。戦闘では右手に持つ六尺棒を振るう。また第三の目を開くと見た者を幻覚に陥れたり、健康状態を調べたり出来る。
- 妖力を暴走させた幼い頃の鬼太郎を鎮めて[5]以来、鬼太郎から「蒼兄さん」と呼び慕われる兄貴分。鬼界ヶ島での戦いの後猫娘から青いお守りを貰った[6]。呼称は猫娘のことを「猫ちゃん」、目玉親父のことを「親父さん」と呼んでいる。呼ばれ方は猫娘、ねずみ男からは「蒼さん」、目玉おやじからは「蒼」、砂かけ婆、子泣き爺からは「蒼坊」、呼子からは「蒼坊主おじさん」と呼ばれている。旅に出る際、妖怪の仲間たちに見送られるのが苦手で、こっそり旅に出ようとする[7]。第100話では天狗大本堂に向かう途中で道に迷っていたところを呼子と鬼太郎に助けられ、共に天狗大本堂を訪れた。
- 伝承上の青坊主をモデルとしてはいるが、役目や能力については、あくまでアニメ第5作オリジナルの設定である。
- 鵺(ぬえ)
- 声 - 野田圭一(第5作)
- アニメ第5作第57話に登場。数多の妖怪からもその存在を知られ、時代と共に恐怖や尊敬の対象とされてきた京の大妖怪。後世では、伝説として広く知られる姿(キメラ型)で言い伝えられてきたが、実際は黒雲に身を包み目が緑に輝く麒麟や龍馬のような姿を持つ。独特の鳴き声が特徴。騒動の終結後も、広まった誤解や嘘のイメージを放置し(百鬼夜行復活に喜ぶ妖怪たちを、自分の姿や声を懸念した上で怖がらせたくないとしたため)、それよりも妖怪と人間双方に平和が訪れた事を何よりも喜ぶなど温和で麒麟同様に徳の高い心を持つ。実際に麒麟族と関わりがあるかは判断ができない。
- 化け灯籠の策略によって捕らえられて妖力を奪われたが、残りの能力を振り絞って鬼太郎を千二百年前の平安京に召喚した。化け灯籠によって嘘の情報が広められ、妖怪・人間の双方から恐れられていたが、暴走した化け灯籠の落とした雷で発生した大規模な火事を残り少ない妖力ながら瞬時に鎮火したことで妖怪と人間の心に留まり、歴史改変後の後世では妖怪族の憧れのヒーローとして語り継がれていた。なお、現代の京都・鵺寺に飾られていた絵も変化したが、鬼太郎が共に描かれていたにも関わらず、ねずみ男と猫娘は気にも留めていなかった。
- 羅城門の鬼(らしょうもんのおに)
- 声 - 平井啓二(第5作)
- 千二百年前の平安京にて、化け灯籠に操られた陰陽師たちによる妖怪狩りから他の妖怪や付喪神などを匿っていた。鬼太郎も一時厄介になる。なぜ、妖怪避けの結界が張られていた羅城門に住んでいられたのかは謎。
- スィームルグ
- 「鬼太郎のベトナム戦記」で活躍した霊鳥でトルコ出身。ベトナム戦争時に空中戦力として鬼太郎に招集された。小柄だが、子泣き爺が石化した状態で背に乗っても空を飛べるほど力が強い。偵察に使われた事もあるが、嘴攻撃(かみ砕き)や糞攻撃などで、敵の航空戦力の減少や戦闘車両の無力化などの戦果を上げている。
- なお、伝承に伝わるスィームルグとはミトラ教神話に登場する神鳥である。世界の始めに存在した生き物で、すべての鳥の王(または女王)。鳳凰に似た性質を持ち、ありとあらゆる鳥よりも巨大な体を持つ。人語を話すだけでなく、類まれなる知恵を有する。ミトラ神や最初の動物の誕生にも関わった。シームルグとも表記し、他にも呼称が数多く存在する。「王書シャー・ナーメ」(叙事詩)、ブンダヒシュン、マインヨー・イ・カルド、アヴェスターなどにも登場するほか、キルギス民話などにもその影響が見られ、中東地域の文化において広く見られる霊鳥である。「スィームルグ時代」や「スィームルグ文化」といった言葉も生まれた。
- くだん
- 『鬼太郎国盗り物語』第17話に登場。予知能力を持つ人面の子牛。伝承では母牛から産まれるとすぐ予言を一つ遺して死ぬが、本作では生き続けて幾つも予言する。沖縄で辻占いをしていた所をゴルゴーンに拉致されるが、助けに来た鬼太郎の勝利を予言し的中した。
- 片耳豚(カタキラウワ)
- 「鬼太郎国盗り物語」に登場する、豚の妖怪。その名の通り、片耳の豚の頭部から足が生えたような外見をしている。常に集団で行動しており、固い木の実に化けて相手の頭上に落ちたり、群れで一斉に飛びかかったり、合体して巨大化するのが得意だが、鬼太郎に太刀打ちできるほどの実力はない。伝承では奄美大島の妖怪だが、本作では地底世界に住む。
- かつて人間と暮らしていたが、人間たちがムーによって支配されたため、逃げ出す。その後、鬼太郎たちをムーの手下と勘違いして襲うも実力の差で敗北。和解後に事情を話し、鬼太郎に助けを頼む。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』では特定条件下で仲間にできる。
- モノワスレ
- 演 - 谷啓
- 実写劇場版オリジナル。目玉親父の旧友で、老人の姿をした自然と草花を愛でる妖怪。花(忘れ草)を媒体にして人間の記憶を消す能力を持つ。実花と健太から鬼太郎の記憶を消し去った。
かつて敵だった味方の妖怪
ここでは重要な敵役として登場し、戦いの末に降参または和解、そして後に鬼太郎の味方として活躍する者を挙げる(ただし、原作重視)。
敵対した事はあっても群衆扱いだった者は前項を、“敵と味方で別個体と思われる(封印したのに再登場したなど)者”や“原作では倒されたが一部のアニメなどで味方になった者”は後述の「日本妖怪」を参照。
- 小豆洗い(あずきあらい)/ 小豆とぎ
- 声 - はせさん治(第1作)、田中和実(第3作)、西村知道(第4作)、小西克幸(第5作)
- 河原で歌いながら小豆を磨ぐ妖怪。ゲゲゲの森の住人。
- 原作「小豆連合軍」では敵として登場。工場廃水で小豆畑を汚染された報復に仲間の小豆はかり・小豆婆と共に工場の機械を壊し、人間の顔から養分を小豆として搾り取る術をかけた。ゲゲゲの森に畑を持つことで鬼太郎達と和解した。
- アニメでは第1作第7話初登場。第3,4作にも登場し、特に第4作では現代社会に生きる善良妖怪の哀愁漂う姿が細かく描かれている。
- 第5作では妖怪横丁で饅頭屋を営んでいる。第83話の終盤では頭部に妖怪四十七士の紋章があり、山梨県代表で妖怪四十七士に覚醒した。
- 第6作では第7話初登場。
- 丸毛(まるげ)
- 声 - 八奈見乗児(第1作)、野田圭一→はせさん治(第2作)、塩屋翼(第3作)、沼田祐介(第4作・第5作)
- 毬藻のような体の小妖怪。逆柱に子供たちを人質に取られ、貯金箱に化けて金を盗み集める奴隷にされていた。鬼太郎により解放されてからは仲間として活躍。『妖怪反物』では目玉親父と共に中国妖怪の根城に侵入し、箱の中から反物にされた鬼太郎たちを助け出した。しかし『妖怪大裁判』では百々爺たちの圧力でかわうそと共に鬼太郎に有利な発言をすることができなかった。初登場は『げた合戦』。
- アニメでは第1作第44話初登場。第3作の劇場版『最強妖怪軍団!日本上陸!!』では中国妖怪の起こした風圧で飛ばされた猫娘の下敷きにもなり、「娘の尻はかくも重たいものなのか?」と嘆いていた[8]。また、その際の反物騒動ではねずみ男から「雑巾くらいにしかならねえな」と散々な言われ方をされている。それでも、劇中ではねずみ男が閉じ込められた反物の箱の鍵を開けたり(本人曰く秘術「錠前破り」)[9]、チーが紙に描いた絵が本物になり妖神が生まれたのを見てそれを鬼太郎に話したことから妖神を倒す糸口に繋げるなど活躍した。
- アニメ第5作では上記同様の事で妖怪横丁にある家から財布を盗み、ゲゲゲハウスにある目玉おやじが隠していた貯金箱(鬼太郎に自転車を買うためのお金)も盗んだ。その後、犯人を突き止めるために砂かけ婆の罠で捕まりそうになるも逃亡し、目玉おやじに追い詰められる。事情を目玉おやじに話して何とかしてもらう。一方逆柱は鬼太郎によって本来の向きに戻されて改心した。その後、縁側のしたにいた子供たちを開放してもらい、盗んだ財布や目玉おやじの貯金箱を返した。
- 第6作のオープニングでは綱引きの応援を魑魅と共にしていた。
- のっぺらぼう
- 声 - 永井一郎(第1作)、安西正弘(第3作)、山口勝平(第4作)
- 顔がなく口だけのどこか間の抜けた感じのする妖怪。初登場は『のっぺらぼう』。
- アニメでは第1作第45話初登場。墓地で人魂を捕えて天麩羅(他にも人魂のスープやそのスープで握った握り飯等もある)にし、それを食べさせた相手から顔を奪い取る能力を持つ。
- 最初は死人の顔を盗んでいたが、あまり長持ちしない為生きた人間の顔を奪うことに変更する。初めにねずみ男の顔を奪った(人魂の天麩羅、人魂のスープ、墓地の梅で作った梅酒でもてなした)が、「見れば見るほど間延びしたくだらん顔」として気に召さず、鬼太郎を見て「奴の顔なら一級品」として人魂のスープで握った握り飯を食べさせて顔を奪うことに成功する。その後、ねずみ男と手を組み人魂入りのポップコーンを配り36人の顔を奪い続ける。しかし、鬼太郎に人魂入りのアイスクリームを食べさせられ顔を奪還される。その後、降参するふりをしながらあらかじめ仕掛けておいた落石の仕掛けで鬼太郎を潰し、餅の中に入れて鬼太郎餅にして食べようとしたが、逆に自分が餅に包まれて完全に降参し36人の顔を返し、二度と顔を盗まないことを鬼太郎と約束した。
- 「人魂の天麩羅を食べさせ顔を奪う」構想は『のっぺらぼう』以前に鬼太郎以外の水木作品『なまけの与太郎・顔ぬす人』でも描かれている。そこでの「顔ぬす人」の姿はねずみ男だった。
- 第2作では第2話でチー一味との戦いに参戦。
- 第3作では第16話登場。人魂を食べないと生きていけない妖怪で、抱きつくことで顔を奪い取る妖術を持つ。また、飛行能力も備えている。ぬらりひょんに人魂の豊富な場所を紹介された恩義から、妖術で顔を奪い指名手配中の犯人の顔を取り換えるという役目を担う。大金を手に入れたぬらりひょんにお金を差し出されるも本人は「人魂の豊富な場所を教えていただいているから、それだけで十分」として受け取らなかった。その直後、鬼太郎と対峙するが、オカリナロープで首を絞められて奪っていた顔を全部吐き出して倒された。その後は、改心したようで鬼太郎の仲間として度々登場した。
- 第4作では第7話初登場。従来とは異なり、人魂料理で顔を奪わず、直接顔を「食べる」ことで奪う。また奪われるのは顔全体ではなく、鼻から上の部分(つまり犠牲者はのっぺらぼうと同じような顔となる)。鬼太郎のちゃんちゃんこを菜箸で絡めて鍋に入れる、箸でリモコン下駄を受け止め天井に刺すなど料理道具を使った武術にも秀でている。7話では蕎麦屋を営み、代金の代わりに顔を奪っていた(ねずみ男も被害に遭った)。改装中のホテルの調理場を利用し猫娘、一反木綿、ぬりかべの顔も奪い、鬼太郎を餅にして食べようとしたが、実際食べたのはちゃんちゃんこで鬼太郎が腹の中でちゃんちゃんこを膨らませ破裂寸前まで追い詰められ降参、二度と顔を奪わないと誓い持ち主に顔を返す。改心した後は田舎で無農薬農業をして暮らしており、同じく人間が顔を奪われる事件が発生した第21話にて再登場。真っ先に疑われたが、真犯人が白粉婆と判明し鬼太郎と共闘し、白粉婆の顔を奪って顔を盗られた者の苦しみを味わわせ、人間たちの顔を取り戻す。第40話の運動会では飴探し競争で一位をとった。第64話では妖怪ラリーにトラクターで参加。
- 第6作のオープニングでは綱引きをしていた。
- だるま
- 声 - 北川国彦(第1作)、滝口順平→田中康郎(第3作)、田中信夫(第4作)、麦人(第5作)
- 文字通り手足の生えただるまの妖怪。別名「おばけだるま」。腹から大量の子だるまを出す。子だるまはだるまの内臓でありその内の心臓に当たるもの(アニメ第1作では白、第3作では青色、第4作では止まっているときに脈打っている、第5作では黄色でサングラスをかけた「笑いのツボ」)が弱点。達磨との具体的な関係は作中で語られていない。
- 初登場は「だるま」。とあるマンションビルに存在しないはずの4階(「4」は忌み数であるため、「3階」の一つ上を「5階」と呼んでいた)に住まわせてくれるよう懇願し、他の妖怪仲間を引き連れて入居する。しかし、本当の目的はビルを乗っ取ることであり妖怪仲間と共にビルの住民たちを怖がらせ次々と追い出した。鬼太郎の策で煙草の煙で妖怪仲間は燻し出される。自身は鬼太郎との一騎打ちで腹から子だるまを出して反撃に転じる。あと一歩という所まで追い詰めたものの、心臓の子だるまを掴まれ噛まれてしまい、降参して命乞いをし「もう二度とこの世には姿を現さん」と約束して許してもらいビルを去った。
- アニメでは第1作第59話初登場。忌み数「4」を飛ばすことで生じた空間に住んでいたがそれが少なくなった事情が加えられている。原作同様ビルを乗っ取り、鬼太郎と一騎打ちし投げ飛ばされてもだるまの名に恥じない特性で絶対倒れなかったが、リモコン下駄で両目を失い、原作同様に子だるまを出すも心臓の子だるまを掴まれ敗北。目玉おやじによると「ヨーロッパにでも渡っておんぼろビルの13階にでも住むかもしれんな」という(西洋では13が忌み数だから)。このことから、鬼太郎に「考えてみるとだるまもかわいそうな妖怪ですね、人の嫌がる所を見つけてひっそりと暮らすんですから」と同情された。
- 第2作では第2話でチー一味との戦いに参戦。
- 第3作では第8話初登場。ストーリーは第1作とほぼ同様だが、妖怪相談所を開いたことと、その後のビル乗っ取りはねずみ男の入れ知恵でやったことになっている。だるまが鬼太郎に負けてビルを去った後、ねずみ男は罪滅ぼしとして、全室に新しい入居者が集まるまでただ働きさせられる羽目になった。だるまは第26話以降、鬼太郎の味方として頻繁に登場した。
- 第4作では第105話登場。人間や妖怪を呑み込み、だるまに変える能力を持つ(猫娘もだるまにされた)。だるまに願掛けをしながらも正当な努力をせず(選挙工作や裏口入学など)、用済みのだるまを粗末に扱う人間に怒り、ある町の住人全員をだるまに変えてしまう。昔気質な性格と価値観を有しており、当人曰く「ウーマンリブともやしっ子は大嫌い」。火だるま攻撃、雪だるま攻撃、だるま落とし等多彩な攻撃を行う。「だるまさんが転んだ」と言われると反射的に動きを止めてしまう癖がある。
- 第5作では第93話登場。普段はだるまのようなヒゲを生やした長髪の人間の姿をしている。100年以上前から建つ石垣ビルヂングの存在しないはずの「4階」で100年前から妖怪相手の美術商を営むが、ビルが取り壊される事を知ってオーナーの石垣金五郎に抗議しに現れ、その翌日に工事業者を「4階」に連れ去る。その後、鬼太郎たちを交えた金五郎夫婦と交渉にあたり、金五郎の祖父と正式に契約書を交わした上で「4階」に住むれっきとした住人であることも判明する。工事を中止しなければ人質は解放しないと主張し、業を煮やした金五郎の妻が工事を強行したことに怒って金五郎も「4階」に連れ去り、展示物に変えようとするが、砂かけ婆の発煙砂で燻り出される。鬼太郎に妖怪横丁に来るように誘われるが、長年住んできた愛着あるビルから離れることを断固拒否し、正体を現して鬼太郎と戦う。指鉄砲や体内電気も効かない強敵だったが、「笑うと負けを認める」とされ、鬼太郎のにらめっこは通じなかったが目玉おやじが言ったダジャレに「笑いのツボ」の子だるまが反応したことから弱点が判明する。猫娘に「笑いのツボ」をくすぐられ、必死に笑うことに抵抗するも遂には真っ白になって気絶し負けを認める。しかし、だるまのビルを守ろうとする姿と、幼い頃に友達からビルの外観を「おんぼろビル」とからかわれていたことを気にしていた際に、「他人がどう思おうが自分の価値観を持ち、それを貫けば良い」とだるまに教えてもらった事を思い出した金五郎がビルの解体を撤回し、補修工事のみで済ませることを決めた(金五郎は当初補修工事のみを行うつもりだったが、周囲の勧めを断り切れずにいた)ため人質を解放し、「4階」に住み続けることになった。
- 傘化け(かさばけ) / カサやん / からかさ小僧(からかさこぞう) / 化け傘(ばけかさ) / 唐傘(からかさ)
- 声 - 兼本新吾(第2作)、小林通孝、平野正人(第3作)、草尾毅(第4作)、小西克幸→高戸靖広(第5作・第53話以降)稲田徹(第6作)、金子はりい(異聞妖怪奇譚)、デーブ・スペクター(実写映画版)
- 古びた傘が魂を持った妖怪。傘に口のない一つ目の顔と両手、片足を生やしたような姿をしている(作品によっては口が描かれていたり、両手がなかったりする場合がある)。傘の色は原作では茶色だが、アニメでは赤が多い。上記の様に呼称が多数あるが、「傘化け」以外はその都度記す。
- ほとんどの技は一本足を軸にした回転に由来し、飛行・催眠術・丸鋸式に切断・攻撃の跳ね返し・強風を起こすなど多彩。他に必殺武器として目から高出力熱線を放つが、鏡に反射されてしまうのが欠点。
- 鬼太郎作品への初登場は貸本「ボクは新入生」で、ブリガドーンに住む幼い個体「カサちゃん」が登場。
- 連載作品初登場は『電気妖怪』(初アニメ化第1作第25話)で、ゲゲゲの森の住人で「カサやん」と呼ばれる2体が鬼太郎と子泣き爺をかみなりの住処へ運んだ。
- アニメ初登場は第1作第7話。妖怪ショーに参加するが、乱暴な2人組に骨を抜かれる。
- サンデー版の原作『傘化け』及び第2作第24話ではねずみ男に騙されて鬼太郎からちゃんちゃんこを奪い、その霊力を利用して大富豪の一人息子に化けて本物と成り代わり財産を手に入れようとするが、鬼太郎との再戦で熱線を鏡で反射され焼け焦げて敗北する(原作では完全に燃え尽きてしまう)。第2作ではその後、ねずみ男が鬼太郎に自分を退治させて礼金をせしめようとしていたことを知って激怒し、当分の間ねずみ男を召使いとしてこき使うことで勘弁することにする。
- 第2作では24話で敵対した傘化けとは別に「カサやん」と呼ばれる仲間が登場。
- 『鬼太郎のお化け旅行』第15話では、海外遠征中の鬼太郎ファミリーの元へ飛来、留守中の日本に再び悪事を働く妖怪が現れたことを伝え、ベアード戦に加勢する。16話の帰途でも一緒にハイジャック犯を退治するが、ねずみ男と共にブードーの秘曲を盗んだ。
- 雪姫編の『傘化け』では悪意を持った妖怪として生を受け、熱線を放って暴れたり雪姫をさらってこき使ったりしたが、サンデー版同様に鏡台で反射された熱線で燃え尽きた。
- 第3作では6話と26話で「からかさ小僧」、23話などで「化け傘」の名で登場。敵対する話はない。23話では雨山博士の施したコーティングでかみなりの放電を防ぎ、26話では妖怪野球チーム選手として登場しバットの代わりに和傘を使用。空輸力として頻繁に登場し、多数で飛ぶ回もあった。
- 『幽霊大戦争』では複数でぬりかべを現場に運んだ。
- 第4作では第31話に登場。目玉おやじ曰くオバケの良い性格だが、あまり頭は良くない。無人の炭鉱跡でひっそりと暮らしていたが、仙人を名乗るねずみ男に唆され、鬼太郎を襲撃してちゃんちゃんこを奪う(実際にちゃんちゃんこを奪ったのはねずみ男で、傘化けの熱線が起こした火事の煙に紛れて鬼太郎の頭を殴って気絶させた)。ちゃんちゃんこの霊力で一年前に亡くなった大富豪の老人・伊集院寿太郎に化け、その妻・タエの前に現れて屋敷で暮らすが、自分を夫だと思い込んでいるタエが語った「多忙な金持ちになる前の貧乏な暮らしのほうが長く一緒にいられて幸せだった」という言葉に、「幸せとは決してお金があることではない」と教えられる。その後、ちゃんちゃんこからの通信で呼ばれた鬼太郎と戦うが、奪い返されたちゃんちゃんこで目隠しをされて落下、逆エビ固めを食らってギブアップし鬼太郎に自分を唆した仙人の似顔絵を描いて教え、黒幕がねずみ男だと判明する(悪事がバレたねずみ男は、砂かけ婆の妖怪アパートで無償労働をする罰を受ける)。最後にもう一度だけちゃんちゃんこを借り、大切なことを教わったお礼として寿太郎を演じ、「自分はもう死んでいるが、のんびりと待っている。だから、子供や孫たちと長生きして欲しい」と別れを告げてタエの元を去る。劇場作品『おばけナイター』では第3作同様和傘バットで打席に立つ。79-80話では中国妖怪軍との戦いに加わるが、最初の城攻めで敗れ反物にされた。
- 妖怪千物語では封じ札を貼られてお堂に転がっていたのが、雨宿りした子供たちが封じ札を剥がし復活。熱線を放って暴れたが、ぬりかべ反射鏡で自分が焼け敗北。鬼太郎に火を消されて助命され改心、以降は仲間になる。
- 第5作では妖怪長屋の店子として登場。ある人間の女性と親しかったが別れてしまった過去から、人間とは距離を置くべきと考えており、58話では鷲尾とデートの準備をするろくろ首の邪魔をしたり、雑巾妖怪ギュギュ(白うねり)を飼い始めた子供たちに、手に負えなくなることを見越して早く成長させる方法を吹き込んだりした。横丁一のコマ回し名人でもあり、自身をコマ、一反木綿を紐に見立てた連携技を使う。
- 第6作では唐傘の名称で登場。オープニングでは神社を歩いていたり、綱引きをしていた。またエンディングでは鬼太郎の傘として登場した。本編では第5話で鬼太郎を助けるために子泣き爺を現場に運んだり、幽霊電車作戦に協力したりしていた。第23話では、50年前に爽快アパートに住み付いた妖怪という設定で登場し、豪快な性格だが涙もろい面がある。ろくろ首やあかなめと共にアパートの住人を驚かしていたため、大家に呼ばれた鬼太郎と対峙し、ろくろ首に巻き付かれた鬼太郎に回転攻撃を食らわせようとするがあっさり成敗されてしまう。居心地の良いアパートを出て行きいたくないとろくろ首たちと号泣し、大家の計らいで住むことを許されてからは、鬼太郎ファミリーの手を借りて地上げ屋を追い払ったり、大家夫妻の孫娘の夏美の遊び相手になったりしていた。特に夏美と遊ぶことが気に入っていた為、彼女の将来を考えて姿を消すことにした際は涙を流して名残を惜しんでおり、交際相手に騙された彼女の前に再び姿を現した際には感涙している。アパートが妖怪専用アパートとして存続することになった後は子泣き爺やがんぎ小僧と酒を飲んだりしており、アパートに遊びに来た夏美を喜んで迎えている。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』ではねこ娘や子泣き爺に成りすまして放火していた。特定条件下で仲間にできる。
- 毛目玉(けめだま)
- 声 - 矢田耕司(第2作)、はせさん治(第3作)、田の中真弓(第5作)
- 目玉おやじに毛が生えたような姿の妖怪。
- 初登場は『鬼太郎のベトナム戦記』で、ベトナムで百年眠っていた目玉おやじの従兄弟という設定だった(幽霊族との関連性には触れられていない)。
- 少年誌初登場は『髪さま』(単行本にて『髪の毛大戦』と改題)。『ベトナム戦記』とは別設定で、離島を支配する髪様の忠実な僕として登場。
- アニメでは第2作第9話『髪さま』で初登場。「(目玉おやじとは)関係ない」と言っている。
- 鬼太郎に髪様が敗れてからはしばらく登場しなかったが、『妖怪危機一髪』では鬼太郎の仲間として登場、役割上は『妖怪反物』での丸毛と一緒で、この時は目玉おやじと共にヒ一族のアジトに潜入した(親類である原作とは異なり、アニメ第3作および第5作では髪様の部下である)。
- 第5作44話では、髪様の妖力強化のために鬼太郎の妖力を狙い、目玉おやじを捕らえ自分の毛を剃ってなりすまし妖怪横丁に潜入。本物がイメチェン宣言した直後なので雰囲気が変わっても住民たちはなかなか気づかなかった。だが鬼太郎と過ごす内に情が移り、彼を生贄にする段になって髪様を止め、お供えを増やすことで妥協してもらった。その後目玉おやじとも友人になる。
- 第6作の第2エンディング映像では、鬼太郎が開けたゲゲゲハウスの模型からスライム[10]に押し出されるように飛び出す。第5作と同じデザイン。
- 小豆はかり
- 声 - 塩屋浩三(第3作)、里内信夫(第4作)、小形満(第5作)
- 小豆連合軍の一人。太鼓を叩いて、人間の顔から小豆を搾り取った。
- 小豆婆(あずきばばあ)
- 声 - 青木和代(第3作)、宇和川恵美(第4作)、上村典子(第5作)
- 小豆連合軍のリーダー的存在。鍬を振るって鬼太郎と戦った。
- ひでり神(ひでりがみ)
- 声 - はせさん治(第3作)、立木文彦(第4作)、小野坂昌也(第5作)、大竹宏(異聞妖怪奇譚)
- 一眼の狒々のような姿の妖怪(一腕一足とされる伝承と違い、手足は2本ずつある)。初登場は『ひでりがみ』(初アニメ化第1作43話)。口から熱風や火炎を吐き、高温に晒されるほど強くなる。また、黒雲に障子戸が付いた「妖怪ホバークラフト」で空を飛び移動する。ねずみ男と組んで週刊雑誌「妖怪パンツ」の編集者2名を誘拐し、身代金を要求したため鬼太郎と対峙。一度は火山の火口に落とされるが炎の塊のような姿にパワーアップして鬼太郎を苦戦させる。しかし鬼太郎が誘導した野づち塚へ攻撃を当て塚を壊し、冬眠から目覚めた野づちに吸い込まれてしまう。吐き出された時にはエネルギーを吸い尽くされて老化しており、もはや暴れる気力も無く「山に入って死を待つばかりだ」と言い去って行った。目覚めた野づちは鬼太郎が説得して冬眠に戻った。
- 新編ゲゲゲの鬼太郎『月の妖怪桂男』では回復していて救援に呼ばれ、口から猛烈な「日照り」を桂男に浴びせ、水分を蒸発させ桂男を縮めて降伏させる。
- 第3作では29話登場。うっかり者で食いしん坊だが基本的には絵を描くのが趣味の大人しい妖怪で、棲み処の地下洞窟で絵を見たねずみ男が一儲けしようと企んで手を組み、漫画雑誌の編集者に売り込むも、子供の落書きレベルの絵を見た編集者から「売り物にならん」とダメ出しされてしまう(激怒するが編集者に怒鳴り返され、「だから嫌だと言ったのに」と酷く落ち込む)。仕方なく誘拐作戦に切り替え、ねずみ男が地下洞窟に編集者を隠している間に身代金を取りに来たところで鬼太郎と対峙。原作通り野づちに吸い込まれて懲らしめられ、地下に戻った。その後は老化も回復し改心して仲間になり、45話のさら小僧戦などで救援に来ていた。劇場作品『最強妖怪軍団!日本上陸!!』では、趣味を活かして友好盆踊り大会の垂れ幕の文字を書くなど会場設営の手伝いをしており、その後も日本妖怪軍団の一員として中国妖怪との戦いに参戦。妖怪ホバークラフトの黒雲を画皮に吹き飛ばされてしまい、残った窓の障子だけで滞空していたところへ、「美味いものをやろう」とチーに丸薬を放られつい食ってしまい反物化する。因縁ある野づちとは、進軍時に「今日は仲良くやろうぜ」と声を掛け、反物にされた際にも「仇は頼んだ」と言うなど、むしろ仲が良かった。
- 第4作では76話登場。北陸の農村で山の神として祀られ、年に一度、地酒「山一錦」を祠に供えられることで天気を見守っていた。しかし、酒造工程が機械化されたことで味が変わったのを「ニセモノを渡された」として激怒し、妖怪ホバークラフトで雨雲を吸い取り、伝承通りに日照りを起こして人々を困らせていた。インチキ雨乞いを行っていたねずみ男と組んで「本物の山一錦を三樽と現金百万円を持ってくれば雨を降らせる」と要求し(ひでり神自身は金などどうでもよかった)祠に樽酒を持ってこさせ味見するが、「山一錦ではない」と余計に苛立つ。山一酒造の蔵元が「正真正銘の山一錦だ」と主張したことにより激昂し、危害を加えようとしたことで鬼太郎と戦う。口から放つ熱線で枯草を燃やし辺りを火で囲むが、鬼太郎に巴投げで火の中に投げ込まれる。しかし、熱を吸収して巨大化し、鬼太郎とねこ娘を追い詰めるが、砂かけ婆が妖怪ホバークラフトに蓄えられていた雨雲を解放して降らせた大雨で弱体化したところをリモコン下駄を目に食らって元の姿に戻る。その後も「自分は悪くない」と主張するが、子泣き爺が連れてきた蔵元の父親が自分用に仕込んだ酒を飲み、「これが待ち望んでいた味だ」と感激する。自分の作った酒を喜んでくれたことを先代に感謝されると共に、工程の機械化と大量生産も止むを得ないと判断したことを説明される。自分がいる限り手作りの酒を供えることを先代から約束され、「爺さんの無念も知らずに済まなかった」と謝罪する。一件落着の後に山一酒造で開かれた宴会に鬼太郎たちと共に参加し(ねずみ男は便乗して金を巻き上げようとした罰で、外に樽詰めで放置される)、純米吟醸の酒風呂に入る目玉おやじに「贅沢だ」と苦言を呈している。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』では特定条件下で仲間にできる。
- 夜行さん(やぎょうさん)
- 声 - 大竹宏(第3作)、掛川裕彦、川津泰彦、佐藤正治(第4作)、楠見尚己(第5作)
- 1つ目の髭を蓄えた鬼。首切れ馬に乗っている。
- 初登場は1980年代『最新版』第2話で、百鬼夜行衆の大将。当初はぬらりひょん一味だったが、第6話で鬼太郎に敗れ、部下共々鬼太郎ファミリーに入った。
- 地獄編「最後の出会い」では餓鬼道の番人。他シリーズの夜行さんと似た姿の部下多数を、鉄の皮膚を持つ大将が率いている。
- アニメ第3〜5作では妖怪発明家という設定で妖怪戦車などを製作し、第5作では妖怪横丁に研究所を構える。
- 首切れ馬(くびきれうま)
- 夜行さんが乗る頭部の無い馬。『最新版』6話、「最後の出会い」、アニメは第3作113話、第4作37話に登場。第5作では「妖怪横丁ゲゲゲ節」の歌詞に名が出ているものの、本編未登場。
- 地獄童子(じごくどうじ)
- 声 - 堀川亮(第3作・地獄編)
- 閻魔大王の従者兼用心棒として現れた謎の少年。正体は鬼太郎と同じ幽霊族の血を引く半妖怪。長いエリマキが武器で、ロープとして妖力で硬直させて剣としても使用する。はじめ鬼太郎とは敵対するが、和解して共闘した。最終回ではぬらりひょん撃破後、地獄の平和を守っていくとして地獄に残った。原作では貸本時代のエピソードを元にした「妖怪水ころがし」にて溶けてしまう。後日談的な内容の3部最終作SFC版でも彼の最後的な内容の終わりがある(その最後は敵妖怪に肉体を乗っ取られたのか殺されたのか真意は定かではない)。
- 登場は原作『最新版』およびアニメ第3作『地獄編』のみ。原作・アニメとも幽子(ゆうこ、声 - 江森浩子)という名の亡者の少女を恋人にしている。
- 考案者は1980年代当時に水木プロで『最新版』を作画していた森野達弥。1994年に森野はスピンオフ作品「地獄童子」を発表している。
- 葵(あおい)
- 声 - 園崎未恵
- アニメ第5作第77話で初登場した雪女。ポニーテールの髪形をした巨乳の美女。後述する雪女・真白の親友で、彼女に次ぐ実力者。彼女を死なせた鬼太郎をどうしても許す事ができず、猫娘を人質に鬼太郎を呼び出して殺そうとした。鬼太郎に対抗する為の修行で雪女郎や真白を超えるほどの妖力を身につけている。自分の怒りと悲しみを正面から受け止めた鬼太郎の命がけの説得で改心し、妖怪四十七士の山形県代表となった。
- 本来は明るく快活な性格で他者への思いやりが強く、同族に逆らって鬼太郎と戦うことの罪深さを自覚していた。地獄の炎を怖れずに鬼太郎を助けた勇気ある行動が、四十七士に選ばれた理由であると鬼太郎は考えている。
- 和解直後に猫娘に恋の宣戦布告をしたり、第95話でバレンタインデーを前に人間界の服を新調して鬼太郎を象った冷凍チョコを持参したりと鬼太郎に好意を寄せる言動をしている[11]。
- 毒娘(どくむすめ)
- 体内に猛毒を持つ女性の半妖怪で、古いネコイラズ屋「元祖ねこいらず・猫毒屋」の店長。『国盗り物語』に登場。口から毒の息を吐き、相手を病気にさせたり、呪いのかかった品を無力化したりできる。猫娘とは知り合いらしい。
- 色仕掛けで旧鼠王を騙し、日本銀行から大金を盗ませた上で毒殺する。ダンプで逃亡を図るが、それに気付いて追ってきた鬼太郎を振り切ろうとして事故に遭い、計画は失敗し、重傷を負った。その後鬼太郎の家で治療をうけているうち改心しはじめる。吸血花ラグレシアとの戦いで、敵に自らの毒の血を捧げる捨て身の手段で倒し、息を引き取る。その後、ラグレシアに島を占領されていた人々が墓を立ててくれた。
人間の関係者
原作やアニメ第2作までは人間の登場人物は主に怪事件の被害者・依頼人で一回きりの登場だが、アニメ第3・4・6作では依頼人から鬼太郎の友人に進展してレギュラー出演する者達が登場する。また第5作でも準レギュラー的に出演するキャラクターが登場する。
- 水木(みずき)
- 鬼太郎の育ての親で血液銀行に勤めていたごく平凡なサラリーマンの青年。
- 勤めていた血液銀行が扱っている血液の中に「幽霊族の血」が混じっていたことを社長から聞き、その血を輸血した事で幽霊になってしまった患者がいるという病院を訪れ調査することになる。そして、その供血者の住所が自宅と同じであったことから、隣接する古寺に夜中に行き、幽霊族の夫婦(鬼太郎の両親)と出会う。妻の方が供血したことと彼らの種族の出生の歴史と事情を教えられ、妊娠していた妻から「赤ちゃん(鬼太郎)が生まれるまで誰にも黙っていてください」という頼みを聞き入れる。その8ヶ月後、死んでいた夫婦を見つけ考えてみるとあわれな種族だという慈悲から妻を墓に埋めてなぐさめた(夫は体がどろどろに溶けていてとても気持ち悪かったので、墓まで運ぶ元気が持てずそのまま放置した)。その3日後、墓から生まれた鬼太郎を化け物の子だとして殺してしまおうとしたが、殺す勇気が持てず、鬼太郎が自分を頼りにしていることから、自分しか頼る者がいない、あわれであることから引き取って育てることを決意する。しかしその6年後、鬼太郎が夜中墓へ出歩くようになったため、鬼太郎に夜中出歩くことをやめるか、退去するかを命じる。結果、鬼太郎は水木の家を出ることになり、これが鬼太郎の放浪の始まりとなる。
- ガロ版の夜話では鬼太郎親子を警察とともに追い詰めるが、目玉親父の誘い込みによって地獄に落とされてしまう。
- それ以降の水木、ないしは墓場鬼太郎における水木は墓場鬼太郎の登場人物を参照。
- 第6作では赤ん坊の頃の鬼太郎を助けた人間としてその存在が語られ、鬼太郎が人助けをする理由付けとなっている。
- 原作者のペンネームと同姓だが、後に登場する原作者のキャラクターとは無関係[12]。
- メリー
- 1960年代マガジン版の最終回に当たる『その後のゲゲゲの鬼太郎』のヒロインで、ニューギニア近海にあるとされる「幸福の島」の酋長の娘。
- 幸福の島は近くにある死者の領域「死の島」との間を誕生と死によって往来する独特の輪廻転生システムをとり、戦いに疲れて船旅に出た鬼太郎達はそこに漂着して島の掟で定住を余儀なくされる。鬼太郎はそこでメリーと出逢い恋に落ちたが、酋長に取り入って保安官になったねずみ男にキスシーンを目撃されてしまう。彼女に気があったねずみ男は鬼太郎が島民の経済格差を解消する革命に加わった事も調べ上げ逮捕、鬼太郎は死の島に流され肉体を失う。だが鬼太郎は死の島の霊魂達の協力を得てメリーの胎内を借りて復活(後に目玉おやじはメリーの妊娠について疑問を口にしたが、鬼太郎は赤面して回答を拒んだ)、革命に成功。初代自由酋長となってメリーと暮らす。そのため、資料によっては彼女を鬼太郎の「妻」と記しているものもある。
- その後「死神大戦記」では幸福の島にいた鬼太郎が事件を知って行動を起こし、戦いの後はまた島に戻る形をとっているがメリーは登場しない。更に後に舞台は再び日本に戻るが、鬼太郎がいつなぜ日本に戻ったかも謎である。
第3作に登場
- 天童家
-
- 天童 ユメコ(てんどう ゆめこ)
- 声 - 色川京子
- アニメ第3作に登場した人間の女の子。通称ユメコちゃん。父母、弟との四人家族の小学生の女の子である。学年や誕生日は不明だが4月生まれ(29話でねずみ男曰く)。濃い茶髪のロングヘアが特徴。将来の夢は絵本作家。
- 第2話で家族共々初登場。鏡じじいに狙われて姿を奪われたが鬼太郎たちに救出され、それをきっかけに鬼太郎たちと友達になり、やがてゲゲゲの森に出入りするようになる。鬼太郎ファミリーに対してほぼ全員「さん」付けで呼ぶ(シーサーのみ呼び捨て、彼からは「ユメコさん」と呼ばれる)。美しい外見に自分を襲った妖怪をも思いやって改心させるほどのキレイな心を持ち合わせているがゆえ、妖怪の目標にされることも少なくない。だが事によっては「鬼太郎の力になりたい」という猫娘の頼みや、自身の好奇心などからねずみ男などの自分への好意を利用して御したりもする一面もある。
- おしとやかな性格で、普段はあまり積極的な言動をすることはないが、自身を救ってくれた鬼太郎を愛するようになり、第49話ではキスをせがむといった積極的な行動に出ている。一方でねずみ男にも惚れられて付き纏われ、第3話でねずみ男がユメコのクラスメイト達の前で平気で大きな声で彼女の名前を呼ぶなどしたため怖がって、ねずみ男との関係をきいた教師に「全く知らない人です」と言って隠れるなどしたこともある。
- 猫娘とは恋敵であると同時に親友でもある。また、意志が強く勇気もあり、第108話で鬼太郎を助けにいく猫娘たちについていったように、自ら危険な所に行くこともあり、さらに第36話で鬼太郎たちをダウンさせた釜鳴りを単身竹竿で殴って追い払う、劇場版第4弾にて火車・山童を猫娘と共にゴルフクラブで殴って気絶させるなど自ら戦うこともある。また、鬼太郎を強く愛しており、第41話で邪魅に襲われた時に至っては、ねずみ男がユメコたちを置き去りにして瞬時に逃げ出したにも関わらず、目玉おやじと二人だけの状況の中、「逃げません!ガマ仙人に会って、鬼太郎さんを助けるまでは!」と言い、自分よりはるかに強大な敵である邪魅に対し、たった一人で立ち向かった。
- 第100話では下校中に鬼道衆に目をつけられて八百比丘尼の所まで連れ去られる。その後、女王人魚を狙う八百比丘尼に洗脳され、般若の面を被せられて操られるがままに鬼太郎を襲う「鬼巫女」にされたが、鬼太郎により正気を取り戻した。
- 第101話での江戸時代の話では「お夢」という名前になっており、クレジットでも「お夢」と表記。
- 地獄編ではねずみ男が掘り出した奇妙な枕の魔力で地獄に落とされてしまう。奇妙な枕で後を追った鬼太郎たちと再会し同行する。最終回では地獄から地上に向かう際、ヌルリ防を倒して後を追いに来た鬼太郎に駆けつける途中で天井の岩が崩れて落下し、その岩で頭部を強打して死亡するが、鬼太郎の母から閻魔大王に与えられた命を譲られて生き返った。その後、終盤にて鬼太郎達との出会いは一度は夢として消えたが、忘れたくない思いが通じたことで再び会えた。
- 後に漫画でも、『最新版』第11話「ぬらりひょん、最後の戦い」に登場している。中学生になっており、二人の関係が最終的にどうなったかを暗示させていた。
- アニメの後日談的な内容のスーパーファミコン版『ゲゲゲの鬼太郎 復活! 天魔大王』では大人になった未来のユメコが80年代の鬼太郎へ1999年の鬼太郎の危機を報せる手紙を時を越えて送るシーンがプロローグとなっている。
- 実写映画第1作のノベライズ版では健太が鬼太郎の話や妖怪ポストの場所を知っていたのは、ユメコの親類に当たる少年から聞いたという流れになっている。
- 天童 星郎[13](てんどう ほしろう)
- 声 - 高坂真琴
- ユメコの弟で腕白な小学生。第2話で姉が行方不明になった時は彼が鬼太郎への依頼を提案した。この時は鬼太郎を「日本のゴーストバスター」だと両親に説明している。姉共々ゲゲゲの森に出入りし、鬼太郎を尊敬している。
- 成績はあまり芳しくなく、優等生の姉と比べられることをコンプレックスにしていて、第85話ではそれをたくろう火に利用されたことがある。
- 登場話のほとんどは姉と共演だが、第95話のみ単身で登場。
- 第101話での江戸時代の話では赤ん坊になっている。
- 天童 優子[14](てんどう ゆうこ)
- 声 - 川浪葉子
- ユメコと星郎の母。茶髪のショートヘアが特徴。彼女の母「おはな」が鏡じじいを守護神と崇める村に育ち、鬼太郎たち妖怪にも理解がある。彼女が妖怪の被害を受けたケースは全て家族ぐるみで、単身で直接被害を受けたことは無かった。
- 天童 正夫[15](てんどう まさお)
- 声 - 佐藤正治
- ユメコと星郎の父。厳格な雰囲気の会社員で頭が固い。震々など妖怪の被害を受けてもなお、なかなか妖怪の存在を信じなかった。
- 典型的な仕事人間だが、第90話では妖精ニクスにストレスを抜かれて会社をサボってしまったことがある。
- 第101話での江戸時代の話では絹問屋「山形屋(やまがたや)」の店主。
- 若杉(わかすぎ)先生
- 声 - 雨宮一美→川島千代子、柴田由美子(代役)
- ユメコの学級担任を勤める若い女性教師。ショートヘアに眼鏡をかけている。第3話初登場で、学級で遠足に行った猫塚村で事件に巻き込まれ、猫仙人が操る猫たちに児童たちと包囲された所を鬼太郎たちに助けられた(このためユメコの同級生たちのほとんどは、事件を起こす前に声を掛けて来たねずみ男を含め鬼太郎たちと面識がある)。前期はユメコ同様妖怪がらみの受難が多かったが、後期はあまり出番がなかった。実家はオベベ沼の近くの農家。
第4作に登場
- 村上家
-
- 村上 祐子(むらかみ ゆうこ)
- 声 - 前田このみ
- 身長138cm、体重33kg
- アニメ第4作にセミレギュラーとして登場した小学4年生三人組の女の子。通称祐子ちゃん。三人で一番目立っている。エンディングで妖怪に追いかけられている三人組のうち、左側の女児である。第1話で見上げ入道に神隠しにされたことをきっかけに鬼太郎と知り合う。おかしな事件に巻き込まれて悩む級友に鬼太郎を紹介することもあった。大人しく見えるが行動的で度胸もあり、鬼太郎を助けるべくカラスヘリに乗って現場に駆けつけたり、草薙の剣を巡ってぬらりひょんと対決するといった活躍もあったが、次第に登場話数も減少していき、第4作2年目は第74話や第101話を除いてほとんど登場しなくなった。カナヅチで泳げない。マンションで両親と暮らしている。
- 村上 明美(むらかみ あけみ)
- 声 - 南民恵
- 祐子の母。鬼太郎達妖怪を祐子の変わった友達と見ており、鬼太郎が訪問した際に目玉おやじがドアスコープから顔を出した時は気絶したり、夫が一反木綿をタオル代わりにした時は一緒に驚いた。
- 谷本 淳(たにもと じゅん)
- 声 - 沼田祐介
- アニメ第4作の小学4年生三人組の一人の少年。第1話で神隠しにされた祐子を見つけるべく翔太とともに妖怪ポストを探し出し、鬼太郎を呼び出す。エンディングで妖怪に追いかけられている三人組のうち、右側の男児である。割とずぼらで学校の成績もあまりよくないが運動は得意で、三人組では唯一浮き輪なしで泳げる。祐子のことは呼び捨てにしている。
- 第27話では0点のテストを野づち塚に捨て野づちの封印を解いてしまう。
- 第29話では祖母からダイダラボッチの言い伝えを聞いており、そのことを鬼太郎に教えるなど、妖怪や伝承の類にも詳しい。
- 鈴木 翔太(すずき しょうた)
- 声 - 松井摩味
- アニメ第4作の小学4年生三人組の一人で眼鏡をかけた男の子。エンディングで妖怪に追いかけられている三人組のうち、真ん中の男児である。気が弱く怖がり。祐子のことは「村上さん」と呼ぶ。鏡爺の鏡に「翔太参上」という落書きをして捕らえられた事がある。祐子同様カナヅチで泳げない。
第5作に登場
- 鷲尾 誠(わしお まこと)
- 声 - 草尾毅
- アニメ第5作に登場する若い男性。
- 第21話初登場。初登場時は鴉山大学の理工学部3年生で、大学の購買部で猫娘とバイトしていたろく子(ろくろ首)と出会う。おどろおどろに操られた女子大生達に襲われて古い倉庫にろく子と逃げるが、床が抜けて転落して足を怪我してしまう。その時、一緒にいたろく子が首を伸ばして助けを呼んだため彼女が妖怪だと知るが、それでもろく子を1人の女性として愛し、テレビの人探しでその気持ちを彼女に伝え、正式に交際を始める。
- 第34話で逃走中のギャングの車から子供を庇って轢かれてしまい、意識不明の重体となったが、幸いにも間もなく意識を取り戻した。
- 第43話でろくろ首が商店街の福引きで引き当てたミステリートレインの旅に彼女や鬼太郎達と同行。鬼太郎達は事件に巻き込まれていたが、鷲尾とろくろ首は事件にすら気付かず展望デッキで二人の世界に浸っていた。以上1年目の出番において鬼太郎達と面識はあるが、ろくろ首以外との会話はほとんどなく、また正体を現した敵妖怪とは一度も対面していなかった。
- 少々天然な面が見られるが学業成績は優秀(後述のOB曰く「特待生の天才児」)で、2年目では大学院に進み、ろく子との結婚生活を夢見て就職活動にかかる。また、この事から作中では少なくとも2年が経過していることが分かる。
- 第91話ではOBが務める会社の見学に行った際、周囲に自分を人間と思い込ませて働く一つ目小僧(一つ橋)に出会うが、すでに妖怪が存在すると知っていた彼には術が効かなかった。この話では一つ目小僧や鬼太郎に劣らずメインととれる扱いであり、妖怪横丁への訪問や直接妖怪に襲われるのは初めてなものの、バケローの連絡先を知っているなど、かなり妖怪慣れしている。また、第91話まで約1年ほど登場場面がなかった(ろくろ首が話題に出すことは数回あった)が、スタッフブログによるとシナリオ段階では度々登場していたものの都合でカットされたとのこと。シリーズにおいて人間のレギュラーでは初の若い男性である。
- 風祭家
- アニメ第5作劇場版『日本爆裂!!』に登場する一家。
- 風祭 華(かざまつり はな)
- 声 - 小林沙苗
- アニメ第5作劇場版『日本爆裂!!』のヒロインである中学生の少女。第3作に登場した天童ユメコをオマージュしたキャラクター。黒髪のポニーテールが特徴[16]。勉強もスポーツも得意な優等生で、呼子は「完璧な美人」と評価している。心優しいにも関わらず、周囲からはきつく冷たい性格と思われて友達がいない。学校の鏡に引きずり込まれてしまうも逃れられた。帰宅する際、幼き頃に祖母からゲゲゲの鬼太郎の呼び出す方法を教えてもらい、手紙を妖怪ポストに入れた。帰宅後に弟・京夜の携帯に鏡があり、それを見てはいけないと忠告するが、黒い手の怪物から弟を助けるために手放させたが、鏡の世界に引き吊り込まれ、鏡爺によって姿を奪われてしまう。その後、鏡の世界に閉じ込められた鬼太郎と出会う。鏡爺が倒されたことで姿を取り戻した。しかし、その直後弱い霊力のまま鏡の世界に長く居すぎた鬼太郎が倒れてしまい、倒れた鬼太郎を妖怪横丁まで連れて行った。その際、アマビエが目の前に現れて驚いていたが、全く怖がっていなかった。妖怪横丁の妖怪たちを「家族みたいに仲がいい」と評した。妖怪横丁の妖怪たちと仲良くなり、妖怪たちと遊んでいた。人間界に戻り帰宅したときに母と京夜が自分を忘れていたことに絶望し、「人間の世界なんか壊れてしまえばいいのに」と思ったことで異常現象を引き起こしてしまう。
- 華の母
- 声 - 折笠愛
- 華の母。下の名前は「こと」で鏡爺から「おことちゃん」と呼ばれている。中盤ではヤトノカミの術にかかり、華を忘れてしまう。
- 華の祖母
- 声 - 江森浩子
- 『日本爆裂!!』の冒頭のみ登場する華の祖母。
第6作に登場
- 犬山家
-
- 犬山 まな(いぬやま まな)
- 声 - 藤井ゆきよ
- アニメ第6作に登場する中学1年生の少女。13歳。ウェーブ気味の髪を左肩辺りで束ねている(髪を下ろした状態は12話の就寝時が初出)。人一倍好奇心旺盛で活発な性格。強気で男勝りであり、弱い者いじめは許さない。また、順応性もあり鬼太郎が突然現れた時も蒼馬が逃げ出す中、「あんた、誰よ」と堂々と問答したり名前を「まみ」と間違えられ「まなだよ、犬山まな」と頬を引っ張りながら強く主張するなど度胸もある(目玉おやじを見た際は、激しく動揺していたが)。隣に住む裕太の話を聞いて妖怪ポストに手紙を出したことから、鬼太郎と出会うきっかけを得る。ED『鏡の中から』では鬼太郎ファミリーの人形を作り鬼太郎たちにプレゼントしている。母・純子の作るハンバーグと、伯母・リエの作るイワシのつみれ汁が大好物。ルックスはそれなりに良く、妖怪に惚れられることもある。虫が苦手。
- 当初は妖怪の事をあまり信じていなかったため妖怪が見えなかったが、鬼太郎や目玉おやじと触れ合う内にもっと妖怪や見えない別の世界の事を分かりたいと強く思うようになり、信じてきたため妖怪が見えるようになる。また、思わぬ「偶然力(目玉おやじ曰く)」を持っており、それが鬼太郎のピンチを救うこともある。鬼太郎とは互いに呼び捨て、ねこ娘を「ねこ姉さん」と呼んでいる。他の鬼太郎ファミリーには「さん」付け。ゲゲゲの森には入れない(4話で裕太が見つけたトンネルも、まなから見ると行き止まりだった)。2話では父・裕一の勤める会社が事件現場の設計に携わっていたことから、父のパソコンから現場の見取図を鬼太郎に提供した。
- 妖怪や見えない世界の事を知ってからは、鬼太郎たちを手伝いたい、そして友達になりたいと考え積極的に妖怪が関わる事件の噂の情報を集めたりしている。鬼太郎からは最初は「妖怪と人間は友達にはなれない」と拒絶されていたが、見学先の陸上競技場で他の同級生には見えない妖怪城の人柱を見つけて、やはり鬼太郎たちの役に立ちたいという気持ちから正確な情報を見つけてスマホを使い情報を送った。そのことが、妖怪城とたんたん坊一味を倒す糸口に繋がった。その後は、鬼太郎ファミリーに認められ鬼太郎とちゃんとした友達になる握手を交わした。
- 大翔から「デカまな」というあだ名で呼ばれているが、本人は不本意に思っている。ねこ娘とは当初は意見が合わず対立していたが、ねこ娘の戦っている姿を見て「カッコいい」と憧れ、彼女を慕うようになった。その後は頻繁に連絡を取り合い、ねこ娘の方も彼女が妖怪に狙われた際には積極的に助けに行くなど良好な関係を築いている。友達思いな一面もあり、蒼馬に対しては彼の弟・大翔が裕太をからかっていることからよく制裁を加えているが、見上げ入道により霊界送りにされ行方不明になった際は心配し、鬼太郎やねこ娘に帰るよう勧められても決して帰らず、無事に戻ってきた際は「バカ」と悪態を吐き、いつものように殴ってはいたが、涙を流して喜んでいた。不器用な所もあり、15話で死人の顔を見て呆然としているきららに「大丈夫だよ、私なんかこの前新しい靴で犬のうんち踏んじゃって、それに比べたら死人の顔なんて」等あまり慰めにも洒落にもならないことを言って落ち込んでいた。
- 八百八狸との戦い(11-12話)では3度に渡って右手に妖力・霊力の類を吹き込まれた(刑部狸から狸化の呪いの接吻→壊した要石から力が流入、蛟龍を倒す決め手になる→蛟龍打倒後、名無しにより何かしらの呪いをかけられ右手に「木」の文字が浮かび上がった)が、最後の呪いを本人と鬼太郎ファミリーは気づいていない。19話で夜道を歩いている時、初めて名無しと出会い名無しがまなの体をすり抜けた際、再び右手の「木」の文字が浮かび上がる。まなは、名無しの姿を絵に描き鬼太郎に手紙で出したが、目玉おやじにも正体が分からなかった。
- 14話では、鬼太郎や妖怪たちの通う学校に通い楽しむ夢を見ていた(猫娘が担任を務める)。
- まなに惚れた妖怪
- エピソードの中で、妖怪がまなに惚れるということがある。
- 鏡じじい - 第8話にて、まなに惚れ、がしゃどくろからまなを守った。
- ねずみ男 - 第10話にて、パンをもらったことでまなに惚れ、恩返しをしようとしていた。
- ぬりかべ - 第10話にて、まなを守ったことで感謝の笑顔を向けられ惚れ、以来教室の天井に張り付きまなを見守っている。
- カラス天狗の小次郎 - 第17話にて、まなに惚れ、鬼太郎ファミリーや境港の人々を蟹坊主から助ける手助けをした。
- 犬山 純子(いぬやま じゅんこ)
- 声 - 皆口裕子
- まなの母親。8話初登場。口元にほくろがある。家族想いでしっかりものの女性。勤めており、出張で家を空けることが多い模様。
- 親戚に伯母の淑子がいる。
- 犬山 裕一(いぬやま ゆういち)
- 声 - 高塚正也
- まなの父親。11話初登場。無精髭を生やしている。純子曰く台風で鉄道が全線運休になっても会社に行くほど真面目な性格。鳥取県の境港出身で、郷里に実兄・庄司がいる。建設関連の会社に勤め、自宅のパソコンモニターの横に会社用のパスワードを貼り付けている。この事から、ねこ娘に「セキュリティーの甘い父親」と評されている。仕事の時以外は遊び人である。
- 犬山 庄司(いぬやま しょうじ)
- 声 - 魚建
- まなの伯父で裕一の実兄。第16話初登場。鳥取県の境港で漁師をしており毎年夏休みには姪のまなが訪れる。少年時代には野球選手でセンターを務めていた。海座頭によって船幽霊にされてしまったが、彼だけは一時的に意識を保っており、鬼太郎達の転機によって正気を取り戻し海座頭へ野球ボールを顔面へ命中させ鬼太郎の勝利へのアシストを務めた。
- モデルは実在の境港の「水木しげる記念館」館長[17]。
- まな基準で父方の親戚。
- 犬山 リエ(いぬやま リエ)
- 声 - れいみ
- 庄司の妻でまなの伯母、裕一の義姉。第16話に初登場する。
- まな基準で父方の親戚。
- 犬山家の親戚
-
- 沢田 淑子(さわだ としこ)
- 声 - 高島雅羅
- 千葉に住んでいる純子の伯母で、まなからは大伯母にあたる。第20話に初登場。年齢は90歳を越えており、ハッキリとしない(=曖昧な)事が嫌いである性格の持ち主。親戚間では変わり者とされ距離を置かれているが、唯一姪の純子は気に入っている。毎年お盆の時期になると、家の屋根や壁面、庭を覆いつくすほど妖花が咲くという。入院中に見舞いに来た純子とまなに家に花が咲いているか見てほしいと頼む。若い頃の顔つきはまなや純子によく似ており左眼の下にほくろがある。戦時中当時に恋におち結婚を約束していた男性・総二郎がいたが、急に音信不通になったことで誰にも愛されない、愛さないと考え独身である。実は総二郎は結婚に反対する親に入隊を強制され、その事情を伝える手紙を出すことも叶わず戦死していた。後に鬼太郎達がその手紙を回収し、受け取った淑子は妖花が総二郎の想いによるものと理解し涙した。
- 妹(未登場)がおり、それが純子の母であり、まなの祖母である。
- まな基準で母方の親戚。
- 裕太(ゆうた)
- 声 - 古城門志帆
- まなの家の隣に住む眼鏡をかけた小学生の男児。鬼太郎と同じくらいの身長。気弱な性格だがまなに負けず劣らず好奇心旺盛。まなには、お隣同士という縁があることから弟のように大事に思われており、「まな姉ちゃん」と呼び慕っている。妖怪に詳しい祖母の影響から妖怪はいると信じており、鬼太郎を始め多くの妖怪のことを知っている[18]。
- 祖母から聞いた話で、人間が木(吸血木)に変わる一連の怪事件は妖怪の仕業であると蒼馬と大翔の兄弟に主張していたが信じてもらえず、唯一構ってくれたまなに「妖怪ポストに手紙を入れれば鬼太郎が来てくれる」と話し、半信半疑ではあったがまなが手紙を妖怪ポストに出すというきっかけを作った。
- 4話では、まなから鬼太郎たちの事を詳しく聞き[19]ゲゲゲの森に行けないものかと入口を探した結果、トンネルを見つけ偶然ゲゲゲの森に迷い込んで、鬼太郎たちと出会い、目玉おやじの提案で鬼太郎に「森にあるものには決して触れない」ことを条件に森を案内してもらう。一反木綿はなぜゲゲゲの森に入れたのか疑問に思っていたが、目玉おやじによると「人間の子供は魂が安定しておらず、人間と妖怪の中間のような状態」という理由から入れたのだと考えている。途中で好奇心に負けて鬼太郎との約束を破って山爺の赤い木の実をもぎ取ってしまい、それが山爺を怒らせゲゲゲの森に異変を起こしてしまうが、そのことに気付いた鬼太郎の指示に従い実を返したことで異変は収束した。その後、約束を破ったことを反省し山爺に謝罪して咎められながらも許され二度としてはいけない印として掌に×印を書かれ、ゲゲゲの森に行ったことを誰にも話さないことを条件に人間界へ送り返された。砂かけ婆や一反木綿が言うところによると、過去にも何度か人間がゲゲゲの森に迷い込む事はあり、裕太の前に来たのは寅吉(とらきち)という人物(当時は少年)だったが、それは数百年も前の出来事で、油すましも「人間がゲゲゲの森に来るのは珍しい」と語っていた。
- 第6作に合わせて始まった別冊コロコロコミック版にも、「ゆうた」という名の眼鏡をかけた男児が登場。非常に怖がりな性格で敵味方問わず妖怪に怯えている。鬼太郎と友達になり、頻繁にゲゲゲハウスに出入りしている。
- 蒼馬(そうま)
- 声 - 新井良平
- まなの同級生の中学1年生の少年。大翔の兄。
- 妖怪など非科学的なことを信じていない現代っ子。弟・大翔が裕太をからかっていると、兄であることからまなによく成敗される。また、小心者でもあり鬼太郎が突然現れた際は、まなを置いて一目散に逃げ出していた。第2話では見上げ入道によって霊界送りにされたが、見上げ入道が封印されたと同時に戻った[20]。第8話では見学先の村で掃除をしている最中、悪ふざけで同級生の有元(ありもと、声 - 蟹江俊介)と箒で遊んでいるところを注意してきたまなに追い回され、うっかり石碑を倒してしまいがしゃどくろを復活させてしまう。がしゃどくろに襲われ有元とともに意識が朦朧とする状態になってしまい病院に運ばれたが、がしゃどくろが倒されたことで意識を取り戻した。12話で八百八狸に政権を乗っ取られ狸政権となった際は、弟共々狸の尻尾を付けられ反たぬき派の男児を虐めていたりとやりたい放題だったが、狸政権崩壊後はその事を反省していた。19話では大翔共々、見上げ入道たちの誘いに乗ってお化けの学校に行き妖怪に改造されそうになり、助けに来た鬼太郎たちとはこの時初めて明確に対面している。この戦いではまなをたんたん坊の痰から庇って固められるも、彼女が見上げ入道撃退の呪文を唱える機会を作るが、後で見返りに宿題代行を要求して叩かれた。
- 大翔(ひろと)
- 声 - 森下由樹子
- 裕太の同級生の男児。蒼馬の弟。兄・蒼馬同様、妖怪を全く信じていない現代っ子。よく裕太をからかっており、そのたびに兄がとばっちりを受ける。12話で八百八狸に政権を乗っ取られ狸政権となった際は、兄共々狸の尻尾を付けられ反たぬき派の男児を虐めていたりとやりたい放題だったが、狸政権崩壊後は兄同様反省したかは不明。19話ではかまいたちの鎌で顔を妖怪らしく「整形」されそうになり気絶、兄は彼を担いで逃げ回る破目になった。
- みやび
- 声 - 祖山桃子
- まなの同級生の中学1年生の少女。今のところ直接事件に巻き込まれた描写はないが、まなの日常的場面で頻繁に行動を共にしている。
「最新版 ゲゲゲの鬼太郎」に登場
- 山田 健太(やまだ けんた)
- アニメ第3作時に「水木プロ」名義で描かれた原作『最新版 ゲゲゲの鬼太郎』に登場。容姿は水木作品常連のサラリーマン山田であるが、本作では中学生の少年として登場する。
- 第1話にてがしゃどくろの呪いで同級生から虐められて自殺しかけたところを鬼太郎に助けられ、以後は友人になってゲゲゲの森へも何度か出入りするようになる。天童ユメコも本作では同じクラスの中学生として物語中盤の11話「ぬらりひょん、最後の戦い」に登場した。
猫の友達
- クロ
- 声 - 豊嶋真千子
- アニメ第5作に登場する黒猫。鬼太郎とは別の意味でのネコ娘の相棒として活動する。普段はネコ娘のアルバイトの手伝いをする事もあり、妖怪の事件を目撃した際は先ず彼女に情報を提供する。首輪には鈴ではなく勾玉がついている。特徴は白い眉毛があり、その雰囲気からして雄に見える。表情は人間並みで二本足で直立もできる。人語は喋れないが理解する事ができて、潜入調査も得意。妖怪横丁にもよく出入りし、目玉おやじを頭に乗せて移動手段となる時もある。
- アニメ第6作でも、クロと同一個体かは不明だが、妖怪ポスト投函の手紙を中継配達したり、ねこ娘に妖怪出現情報を報告する黒猫(声 - 庄司宇芽香[21])が時折登場する。
- 猫楠(ねこぐす)
- 声 - 永井一郎
- 本来は別作品で南方熊楠(みなかた くまぐす)を描いた伝記漫画『猫楠-南方熊楠の生涯-』に登場する猫。見た目は雑種で虎のような縞模様である。体格は寸胴でやや太め。熊楠に命名される。熊楠の友人・喜多幅(きたはば)の経営する医院で飼われていた「花子猫(はなこねこ)」という雌猫をガールフレンドとしている。「猫楠」のラストシーンで、普通の猫ではなく大昔から人間の幸福の観察者として暮らしていた事が判明。以後他の水木作品にも花子を連れて登場。原作やアニメの「鬼太郎」本編には直接姿を見せていないが、鬼太郎と仲間たちの集合図や児童向けの絵本等の挿絵では度々一緒にいるように描かれている。
- NHKの連続テレビ小説・『ゲゲゲの女房』に猫楠らしき猫が登場。トイレにいた水木しげるに妖怪「いそがし」にとり付かれたことを教える。
アニメオリジナルの仲間妖怪
- 古今東西妖怪大図鑑(ここんとうざいようかいだいずかん)
- 通称「古今(ココン)」。第5作でバンダイの関連商品「DX妖怪大図鑑」のタイアップとして登場したキャラクター。第17話初登場。意志を持った書物で、第17話より飛騨の天狗から蒼坊主を通して鬼太郎父子に贈られた。
- 多くの妖怪についての情報が記されており、しかもその内容は風の便りを受けて自動追加されていく。また、その情報を元に特定の妖怪を封印する御札を作り出せる。表紙の丸窓部分が顔、また錠前に付いた綱を手足のように使って動ける。人語は話せないようで「ココーン」としか言わない。
- 下心に敏感で、着いて早々ねずみ男のそれに反応して逃げ出し、目玉おやじがどうにか宥めて連れ戻した事がある。以降、鬼太郎の家でのペット的存在だが、時々近いサイズの妖怪達と遊びに行ったり放浪の旅に出たりして留守の時もある。
- ミウ
- 声 - 浅野真澄(ミウの母も担当)
- 第5作に登場するアマミ姉弟の姉。西洋妖怪の侵略から自分たち姉弟を救った鬼太郎に想いを寄せ、彼を人生の師と仰ぐ。
- 第32話初登場。瀕死の母から体内に秘宝・『地獄の鍵』を託されたことで、ミイラ男バルモンドの執拗な拷問を受けた。その際、命がけの駆け引きで敵を牽制して島民を守り、自分も生き残るという困難な課題を見事に達成した。西洋妖怪への恐怖心や母親を殺された恨みなどといった個人的感情に流されず、自分の命と引き換えに島民を守ることで鬼太郎への愛を示そうとした一連の勇気ある行動は彼女を殺して地獄の鍵を回収しようとした地獄の高官・五官王の心をも動かした。
- 猫娘やドラキュラ三世が見とれるほどの美人で、鬼太郎が好む女性のタイプを知っている猫娘からはライバル視される。子ども好きであり、子ども達の前では笑顔を絶やさない。猫娘とは第51話の東京見物で知り合い、入ったビルが災害に遭った際、皆を救う為の互いの行動を讃え合った。母親を亡くした体験から他者の命を守ることには命を賭けている。
- 妖怪としての能力は強力な治癒(鬼太郎のちゃんちゃんこなど物も瞬時に修復できる程)とテレパシー、一族由来の水中能力であるが、攻撃用に爪を鋭く延ばすことが可能。陸の幽霊族と海のアマミ一族と称されるように幽霊族とは近い系統の種族であるため、また、仮にも『地獄の鍵』の守護を地獄から任命されていたこともあり、穏やかな感情で封じてはいるが鬼太郎と互角以上に張り合える戦闘力をもつようである。鬼太郎の体内電気すら通用しない。使用する機会と武器としての使用が知識にも心にもなかったために『地獄究極奥義』を使用した事はない。
- 第85話ではぬらりひょんに連れ去られ、蛇骨婆に催眠術で操られて妖怪城の花嫁にされた。催眠術で操られたことで穏やかな感情を失い、妖怪城へやってきた鬼太郎を痛めつけた。その後、ぬらりひょんにとどめを刺された鬼太郎が妖怪城に食べられたあと催眠術が解けて用済みとなり、蛇骨婆の蛇に右腕を噛まれて毒[22]に襲われたところを始末されそうになるも、呼子と共に助けに駆けつけた蒼坊主に助けられた。その後、妖怪城に取り込まれた鬼太郎を助けるために自ら妖怪城の内部に行き、妖怪城に取り込まれた妖怪たちと共に妖力を鬼太郎に分け与えた。その後は登場していない。
- カイ
- 声 - 下野紘
- アマミ姉弟の弟。姉思いの優しい少年。
- 姉共々第32話初登場。西洋妖怪の全貌を負傷しながらも命がけで広い海を泳ぎ渡って鬼太郎に伝えた。
- 第51話での東京見物ではガイド役の猫娘を姉のミウと引き合わせた。ビルの倒壊事故では姉の指示のもと負傷者の救助に当たった。鬼太郎より背が高く、大人びていて高校生のような風貌をしている。作中で見られた泳法はドルフィンキック。
- 第85話で姉が連れ去られた際には彼に関する描写が無く、その後も登場していない。
- オソレ
- 声 - 鈴木清信
- 第5作54話と79話に登場。恐山にある妖怪大病院にいる凄腕の妖怪医者で、4眼に大きな2本角、ウナギのような尾を持つ老人の姿。金にがめついがそれ以上に新鮮な天然アユに目がなく、鬼太郎の治療で最初1億円以上要求しても、かわうそが獲って来るアユで承諾してしまう。
- バケロー
- 声 - 田中秀幸
- 第5作第55話「百目の呪い」から登場。古今同様、バンダイ関連商品「DX携帯妖怪 BAK600(バケロー)」のタイアップとして登場したキャラクターである。
- 元は妖怪百目の杖だったが、百目が鬼太郎に倒された時に壊れ魂だけとなった。その後色々な物に取り憑いて生き延びてきたが、携帯電話に取り憑いた時に人間の少年隆(声:置鮎龍太郎)に買われ、現在の体である携帯電話の型番「BAK600」をもじって「バケロー」と名付けられた。隆と一緒に過ごすうちに彼に情が移ったらしく、百目の魔手から守り、鬼太郎に百目をもう一度倒すように頼んだ。百目との戦いで壊れるが妖怪横丁で直してもらい、目玉おやじとも仲良くなって鬼太郎の仲間に加わった。
- ワンセグ(目玉おやじがテレビを見る場面もある)、GPS、ネット検索やメール、計算といった近年の携帯電話の機能を揃えている。また、霊界電波を送受信できるので地獄との通話や特殊空間のGPS探知も可能。
地獄関係者
作品世界では日本(仏教)における地獄界は存在しているが、その他の文化圏に見られる地獄やそれらに相当する世界は描写が少ない。西洋文化中で地獄と関係を持つ悪魔や、アニメ第2作35話のイースター島の地獄の使者、原作「霊魂爆弾」のエジプトの冥界は登場している。
- 閻魔大王(えんまだいおう)
- 声 - 永井一郎(第1作)、柴田秀勝(第2作・第4作)、郷里大輔(第3作・第5作)、津嘉山正種(実写映画版)
- 言わずと知れた地獄の最高権力者である東洋の地獄神。鬼太郎たちが見上げる程の圧倒的な巨体の持ち主。鬼太郎親子の力を高く評価しており、彼らに助言や協力をしたり、逆に地獄と現世に跨るようなトラブルの調査・解決を依頼したりする。
- 名の初出は貸本『アホな男』で、鬼太郎親子を訪ねて来た記述がある。姿の初出は『死神大戦記』。
- アニメ第1作は20話、第2作は34話に登場。どちらの作品も鬼太郎親子と親しい描写はない。
- 第3作では特に出番が多く、鬼太郎達だけでは為す術がなくなった際に助言や協力をしてくれた。地獄編ではぬらりひょんに操られた。
- 第4作でも鬼太郎親子とは親しい様子で、事件の依頼をすることもある。また目玉おやじ曰く彼が怒るとこの世では雷となって地上に伝わる。
- 第5作では、五官王が代理人としてサブレギュラー出演している関係で出番が少なくなっている。地獄の盟主なだけあって、鬼太郎同様に「地獄究極奥義」を繰り出せるが、使用した獄炎乱舞の威力と規模は鬼太郎の比にならないほど強大。閻魔大王の場合、奥義の発動に「地獄の鍵」を必要としない。
- 五官王(ごかんおう)
- 声 - 広瀬正志
- 『鬼太郎の地獄めぐり』では嘘をついた罪を裁くと解説されている。
- アニメ第5作では十三王の一柱で閻魔大王の副官。最初は鬼太郎を快く思わなかったが次第に認めていく。
- 剣術を主に戦うが、バリアーや雷と共に飛来する能力等を披露している。「地獄の鍵」とその使用法にも詳しいが、彼含め十三王(閻魔以外の十二柱)自身が奥義を使用できるか否かは知られていない。
- 下記の宋帝王と共同で、閻魔大王不在の場合代わりに地獄の保持を司ることも可能。
- 宋帝王(そうだいおう)
- 声 - 竹本英史
- 『鬼太郎の地獄めぐり』では異性を騙した罪を裁くと解説されている。
- アニメ第5作では十三王の一柱で閻魔大王の副官、五官王と双璧をなす。武骨な五官王と対照的に穏やかで物腰の柔らかい人物である。
- 実は初代ドラキュラ伯爵が化けた偽物であり、本物は数年前に血の池地獄に沈められ封印されていたが、ねずみ男と猫娘に解放された。
- 秦広王(しんこうおう)
- 十三王の一柱。大柄な白髪の初老男性の姿。
- 都市王(としおう)
- 十三王の一柱。赤ら顔の巨漢。両端が三日月状の鎖を持つ。
- 平等王(びょうどうおう)
- 十三王の一柱。長い金髪の青年姿。
- 初江王(しょこうおう)
- 十三王の一柱。黒い眉と口ひげを伸ばした中年姿。鉞を背負う。
- 変生王(へんじょうおう)
- 十三王の一柱。黒髪の女性。双身の刀を持つ。
- 泰山王(たいざんおう)
- 『鬼太郎の地獄めぐり』では死者の裁きの最後に控えると解説されている。
- アニメ第5作では十三王の一柱。小柄な白ひげの老人姿。
- 五道転輪王(ごどうてんりんおう)
- 声 - 小西克幸
- 十三王の一柱。眉毛を生やした両生類のような顔。
- 祇園王(ぎおんおう)
- 声 - 真殿光昭
- 十三王の一柱。口ひげを生やしたカエルのような顔で、88話の地獄一クイズ大会で慈恩王・五道転輪王と共に司会を務めた。
- 蓮華王(れんげおう)
- 十三王の一柱。顔のほとんどを布で覆った小柄な女性。丸盾に鎖分銅を付けたような武器を背負う。
- 慈恩王(じおんおう)
- 声 - 中友子
- 十三王の一柱。蓮華王の頭に乗るほどの小柄でリスのような顔をしている。「〜ちゅうに」が口癖。
- 又五郎鬼(またごろうおに)
- 声 - 西尾徳
- 「奪衣婆」(アニメ化第3作39話)に登場した、地獄の鬼の一人。太目の体格でギョロ目と大きな前歯が特徴。
- 原作では名の読みは「またごろうき」。現世に現れた奪衣婆の事を地獄へ調べに来た目玉おやじと会い、奪衣婆が盗んだ「万有自在玉」を壊す「金剛針」を渡した。
- 牛頭(ごず)と馬頭(めず)
- 牛と馬の獣人のような姿をした地獄の兵士たち。大王庁の護衛や侵入者の排除、罪人の刑罰を担当している。また、地上で人間が悪事を働くと彼らに目をつけられる。
日本妖怪
ぬらりひょんと関係者
- ぬらりひょん
- 声 - 槐柳二(第1作)、青野武(第3作・第5作)、千葉耕市(第3作第4話のみ)、西村知道(第4作)、滝口順平(異聞妖怪奇譚)/ 演 - 緒形拳
- 日本妖怪の総大将。一般には忙しい暮れに勝手に他人の家に上がり込み、家人のような顔をして飲み食いをするなどと言われる。
- 卑怯で狡猾な手口で悪事をはたらく。基本的に他者を利用するのが得意な悪参謀タイプだが、どこか間抜けな面がある。強い妖怪を雇ったり騙したり、あの手この手で鬼太郎達を倒そうと画策する。シリーズを通して登場するが、シリーズによって若干性格や位置づけが異なる。本来は「1960年代マガジン版初出」に分類されるが、多数のシリーズで「鬼太郎の宿敵」の代表格となっており、特に第3作以降は準レギュラーとして登場シーンも非常に多いため個別記事にて記述する。
- 朱の盆(しゅのぼん)
- 声 - 小林通孝(第3作)、郷里大輔(第4作)、小西克幸(第5作)
- 朱の盤とも書く。大きな頭で赤ら顔の鬼のような姿の妖怪。初登場のアニメ第3作4話『妖怪ぬらりひょん』以降、第4,5作でも、ぬらりひょんの子分として登場した。ぬらりひょんに極めて忠実で彼の登場するシーンには必ずと言ってていほど付き従っている為、ぬらりひょん同様準レギュラー的存在で登場シーンが多い。シリーズを通して間抜けな小悪党的キャラクターとして描写されている。
- 第3作では、ぬらりひょんの下で悪事に精を出しているが決して邪悪な性格というわけではない。伝承の通り、人間に化け突然正体を現して驚かすくらいしか術がなく(伝承ではそれで人間をショック死させているが、ユメコは驚かなかった。第4作・第5作では化けてすらいない)、人間の大人7人を突き飛ばす力がある(第3作60話)が、妖怪同士の闘いでは無力。第3作第58話ではぬらりひょんの命令でユメコをさらって人質にしたが、人を驚かすことしか能がないと嘆いた際にユメコに慰められ、励まされたことがきっかけでユメコに対して心を開き、この回に於いては最終的にぬらりひょんを裏切り、ユメコを脱出させて解放する。そしてこの時以来、朱の盆はユメコを「天使」と思い、感謝している。第三作の最終回となった第115回(地獄編の第7回)では、ユメコの優しさを目の当たりにしてついに改心。ぬらりひょんを裏切り、ユメコに永遠の別れの言葉として感謝の心を伝え、「親分の始末はわしにまかせろ!」と言い、一反木綿に飛び乗ってぬらりひょんに突撃。一人でぬらりひょんに飛びかかり、自分ごとぬらりひょんを地獄の業火に転落させて消えていった。
- 第4作ではのんびりとした性格だが、ほとんど他人の力を当てにするぬらりひょんに対し突っ込みを入れて怒られることもあった。第101話では、ぬらりひょんを助けようとして一刻堂に「古い朱塗りの盆」に変えられてしまう(その後元の姿に戻される)。
- 第5作第72話では修理した妖怪城の復活に必要な家鳴りを1体も捕まえることができなかったことに加え、かまいたちが捕まえた家鳴りが入れられたかごを倒し逃がしてしまったことでぬらりひょんの怒りを買い、次に家鳴りを1体も捕まえられなかったらクビにすると宣告される。家鳴りを捕まえに行っていたところを鬼太郎に見つかり自分が捕まって妖怪横丁に連れて行かれ、その際に家鳴りの力で妖怪城を復活させることを鬼太郎達にばらしてしまう(妖怪横丁に潜入した蛇骨婆の蛇によって、ぬらりひょん達に一部始終が報告される)。その後、鬼太郎達が目を離している隙に縄を解いて逃亡し、再び家鳴りを捕まえに行き、1体だけだが家鳴りを捕まえてぬらりひょんの所へ戻るも、鬼太郎達に妖怪城のことをばらしてしまったこと、更には尾行されていたことを追及される。ぬらりひょんからクビを命じられてしまうが、鬼太郎達がかまいたち達と戦っている途中、間違えて鬼太郎達に自分が攻撃されるところを見た家鳴りを笑わせ妖怪城を復活させることができたため、クビは帳消しにされた(ぬらりひょんは本心では朱の盆をクビにしたくはなかったが、かまいたちから「たいした実力も無いのに一番の古株というだけで一味に名を連ねている」と指摘されていた事と度重なる失態から、組織の長としての判断を下すが、妖怪城復活の功績でクビを帳消しにする口実が出来たことを暗に喜び、彼の努力を誉めている)。
- 実写劇場版第1作では大裁判の原告団の一人として、群衆扱いで登場。第2作には登場せず、ぬらりひょんとは無関係。
- 蛇骨婆(じゃこつばばあ)
- 声 - 麻生みつ子(第1作)、山本圭子(第3作)、津田延代(第4作)、鈴木れい子(第5作)/ 演 - 佐野史郎
- 伝承では首に蛇を巻いた老婆の姿で、夫が眠る蛇塚を守るとされる妖怪。
- 原作「妖怪ぬらりひょん」で初登場。ぬらりひょんの仲間で医療・知恵袋的な立場で登場する(丁度鬼太郎側で言えば砂かけ婆の役割であり、実写映画では彼女達は古くからの仇敵でもある)。他のぬらりひょんの部下とは違い、ぬらりひょんに対して同格の言葉遣いをする。
- ぬらりひょんが鬼太郎の宿敵として準レギュラー化した第3作では、ぬらりひょんの参謀的キャラクターとして登場。4話ではぬらりひょんに依頼されて共に鬼太郎を謀殺しようするも、逆に鬼太郎に出し抜かれてぬらりひょん、朱の盆と共に先史時代に送られてしまった。『地獄編』では地獄の針の山に現れ、黒い単眼の獣(水木の妖怪画の疱瘡婆に酷似)の姿に変身して鬼太郎を襲った。
- 第4作では78話『ぬらりひょんと蛇骨婆』で登場。それまでは何らかの理由により壺に封じ込まれていたようだが、本作ではその封印が解かれており、以降はその壺を自身の懐に隠し持っている。自身特製の妖怪コンクリートでぬらりひょん、朱の盆と協力して鬼太郎を生き埋めにする(鬼太郎は逆にコンクリートの妖気を吸収し3日かけて復活した)。しかしリモコン下駄だけは埋めそこなっており、ぬらりひょん等と共に下駄を破壊しようとするも歯が立たず、一か八か自分が隠し持っていた壺に下駄を封じ込めようと躍起になる。その際、白髪の生えた大蛇という正体を現し、襲って来たリモコン下駄を咥えて捕獲するもぬらりひょんに下駄もろとも封印されそうになり、結果下駄は難を逃れ彼女のみが再度壺に封印されることとなった。この時、なぜか鬼太郎の生い立ちを知っており、ぬらりひょんに詳細に語って聞かせた。106話『悪夢!妖怪地獄』にて再登場を果たしているが、これは鬼太郎を「妖怪ノイローゼ」に陥れた百々爺の妖術で作られた幻だった。
- 第5作でもぬらりひょんの一味として登場。本作では伝承通り蛇を従えている。登場シーンは朱の盆等より少ないものの、準レギュラー的存在に位置している。ぬらりひょんの一味が座敷で酒宴を催すシーンではぬらりひょんの横に控えているなど、他の部下よりも地位の高い様子も伺える。蛇を使役し、毒牙による攻撃や潜入・偵察などを行う。蛇の目を利用して映写のようなことも可能で、30話ではこの能力と人間の電波塔を利用することで、鬼太郎へのネガティブキャンペーンを日本各地の妖怪の元へ投影している。その他にも、封じられた妖怪を復活させる儀式や妖怪香炉を使用した催眠術なども行える。26話ではぬらりひょんがバックベアードから譲り受けた「皆殺しの矢」を射て鬼太郎を狙ったが失敗し、矢は砂かけ婆を傷つけた。
- 狸ばやし
- 雷獣
- #1972年以降初出を参照。
- 狐者異(こわい)
- 声 - 銀河万丈(第3作)
- 本所七不思議の妖怪の一体で燈無蕎麦に出現。漫画では炎の体で鬼太郎に抱きついて焼こうとするが、ちゃんちゃんこに川の水をかけられ消えた。
- アニメでは第3作第108話登場。爪で襲い掛かったが、逆にオカリナ鞭でバラバラにされた。
- おいてけ堀
- 声 - 石森達幸(第4作)
- 本所七不思議の妖怪の一体で幽霊のような姿(アニメの設定画では一本足)で堀から手を伸ばし鬼太郎を引き込むが、雷獣から受けて体内にためていた電気をプラスして威力を倍にした体内電気を喰らって消滅した。
- アニメでは第3作第108話登場。
- アニメ第4作第94話では水仙人として登場。井戸仙人とは旧知の仲。東京湾の主で穏やかで魚に甘くうっかりした性格。魚を釣る人間に「置いてけ~」と囁き、無視した人間に飲めば魚になる「魚眼丸」(「回復丸」を飲めば元に戻る)を渡し魚の気持ちをわからせようとする。魚眼丸を渡された少年の沢井達也(さわい たつや、声 - 大塚瑞恵)は鯛に変身してしまい、鬼太郎とねずみ男が探すことになり、誤解から吸引力で鬼太郎たちを飲み込み腹痛を起こしてしまう。誤解が解けて東京湾中の魚たちに達也を探すように呼び掛けるも、達也は漁船に釣られて市場に運ばれ寿司屋(声 - 増谷康紀)に売られてしまう。鬼太郎たちの必死の捜索のおかげで達也は寿司屋で裁かれる前に助けられ元に戻った。
- 板鬼
- アニメでは第3作第108話登場。
- 草かまいたち
- 声 - 戸谷公次(第3作)
- 本所七不思議の妖怪の一体で片葉の葦に出現。伝承通りのかまいたちの姿で、葦の葉手裏剣と両手の鎌で鬼太郎を攻撃。漫画では火炎を浴びて取り押さえられ、目玉親父の監禁場所を白状して逃亡。
- アニメでは第3作第108話登場。目玉おやじの居場所を白状せず、鬼太郎にオカリナ鞭で木に叩きつけられて消滅した。
- 送り提灯(おくりちょうちん)
- 声 - 川浪葉子(第3作)
- 本所七不思議の妖怪の一体でアニメ第3作第108話のみの登場。提灯を持った女の姿で鬼太郎を足洗邸に誘導した。
- 足洗い(あしあらい)
- 声 - 銀河万丈(第3作)
- 本所七不思議の妖怪の一体で目玉親父が監禁された足洗邸に出現。天井から巨大な足を振り下ろし、連戦で消耗した鬼太郎を踏みつける。だが鬼太郎親子を助けに来た多数の仲間達に押さえ付けられ全体を現す。漫画ではぬりかべの体内に塗り込まれた。
- アニメでは第3作第108話登場。闇の中では実体がなく攻撃が突き抜けるが、破れた屋根から入った朝日の光を浴びて消滅した。
- 鉄鼠(てっそ)
- 鉄より硬い体を持つ大ネズミ(人間サイズ)の妖怪。
- 漫画初登場は80年代『最新版』の「世紀の妖怪アイドル、幽子」。猫妖怪の五徳猫を妻にしており、彼女の妖術で亡者の少女・幽子を現世に召喚して歌手デビューさせ金儲けを企む。それで幽子の恋人・地獄童子や鬼太郎と争いになり、鬼太郎に角を折られて猫の本能に戻った妻に襲われ、夫婦でもつれ合い玉になった。だがこれで幽子も地獄に戻される。この時点ではぬらりひょんと無関係だったが、後に彼が復活した際に蘇らせて貰い、その礼に霊界から歴史上の美女を妃として呼ぼうかと胡麻をすっていた。
- アニメでは幽子の話をアレンジした第3作地獄編第4話に登場。婚約者の五徳猫と共にぬらりひょんに雇われ、幽子を人質にして地獄童子にユメコを捕らえさせ鬼太郎を葬ろうとした。その一方で親戚筋のねずみ男(彼には叔父と名乗る)と猫娘は丸め込んで結婚式の立会人にする。幽子を返す約束を破った為に地獄童子に裏切られ、漫画同様に鬼太郎と地獄童子のタッグに敗れる。
- 第5作では劇場版『日本爆裂!!』で妖怪四十七士の滋賀県代表として覚醒。
- 「魔笛エロイムエッサイム」ではぬらりひょんの部下として登場。経典の巻物で敵を縛る術を使う。
- 辻神(つじがみ)
- 声 - 岩崎ひろし(第5作)
- 伝承では丁字路に面した家に入り込むとされる一種の疫病神。一反木綿に角と牙の生えた口を付けたような姿。ぬらりひょんの飛行要員として登場することが多い。地獄編最終話ではヌルリ坊の投げた岩の下敷きとなった(生死は不明)。
- 百々目鬼(どどめき)
- 声 - 桑島法子
- 盗みをやめられなくなった人間が妖怪化したもの。普段は人間の姿をしているが、妖怪形態は全身に眼がつき、カエルのように口が裂けた姿である。元が盗人の為、妖気等の気配を断つのがうまい。人間が妖怪となったものなので、正確には人間の姿が正体。
- アニメでは第5作第8話登場。ぬらりひょんの手下の一人。ひとみという人間の姿で鬼太郎を油断させ、ちゃんちゃんこを奪い弱体化させた。しかし鬼太郎に敵だと知られても自分を案じてくれた事に人間だった頃を思い出して改心、ぬらりひょんの攻撃から鬼太郎を庇い息絶えた。その後の妖怪大裁判では、ねずみ男により霊体として登場し鬼太郎を弁護する。
- 火取り魔(ひとりま)
- 声 - 楠見尚己
- 上半身が炎で下半身が着流しの姿をした、夜道を行く人の灯火を奪う妖怪。
- アニメでは第5作第17話登場。火だけでなく電気など現代のエネルギーも吸収でき、ぬらりひょんの指示で街のエネルギーを吸収し火力を上げ、鬼太郎を飲み込んで池も蒸発するほどの熱で焼き殺そうとする。パワーアップした自身の力に酔って増長し、ぬらりひょんの命令を聞かなくなり、さらに力を得ようとして工場地帯のエネルギーを吸収しようとするが、妖怪横丁の面々に取りえられ、蒼坊主によって古今の封じ札で封印された。
- 片車輪(かたしゃりん)
- 声 - 稲田徹
- アニメ第5作第30話に登場。燃え盛る車輪の妖怪。今作では炎と鬼面が本体で、車輪のように回る部位がある物に乗り移る。蛇骨婆の儀式で封じ絵から復活し、古い車輪→オートバイ→トラックと移動、暴走の末にちゃんちゃんこ包みで倒されたかに見えた。だが模型自動車に移り逃げ延びて目玉親父をさらい、そのまま遊園地の巨大遊具に移って人間の街を焼き払おうとする。父を助けに向かう鬼太郎の姿をぬらりひょんは「鬼太郎は人間に味方して同胞である妖怪を攻撃する裏切り者」であるかのように放送するが、夜行さんの応援要請を受け鬼太郎の行動を見抜いた天狗ポリス、雪女族、河童族が駆けつける。河童の水鉄砲+雪女の冷気+天狗の風による氷のミサイルで片車輪は大打撃を受け、ちゃんちゃんこで回転を封じられて河口に落ち消えた。
その他の日本妖怪軍団の長
- たんたん坊(たんたんぼう)
- 声 - 緒方俊也(第1作)、田中康郎(第3作)、塩屋浩三(第3作86話、第6作)、立木文彦(第4作)、チョー(第5作)、
- 妖怪城に棲む妖怪たちのリーダー格。巨大な頭のみの姿をしている。口から吐き出すタイヤ状の青痰が武器(第1作では青痰から目脂に変更され、第3作では口から吐く痰を「トリモチ唾液」と呼称)。誘導ミサイルのように敵を追い、膠のように張り付き、体中の穴を塞いで窒息死させる。目からの怪光線や、その巨体で押し潰すなどの攻撃もする。妖怪城の封印が解かれた為、かまいたち、二口女とともに復活し、人間の子供を捕えて妖怪に改造し、日本を妖怪王国にしようとしていた。アニメ第3作ではその動機について、妖怪との共存の精神を忘れて我が物顔で振る舞う人間の思い上がりが許せないためと語っていた。第4作では、妖怪城の力で世界を永遠の夜とすることで、夜の間は無敵となる妖怪城の三妖怪が世界を支配することが主目的で、妖怪が世を牛耳るのは結果的なものだった。初登場は原作『妖怪城』およびそのアニメ化作品・第1作第3話。
- 第3作では第1話登場。その後26話のお化けナイターや、友好盆踊り大会にも参加。86話では妖怪香炉から悪霊として登場し鬼太郎に襲い掛かった。91話では妖怪ハンターヒ一族との戦いで鬼太郎ファミリーと共闘する。108話ではぬらりひょん主催の集会に参加する。
- 第6作では第3話登場。その昔、二口女、かまいたちとともに妖怪城ごと石化・封印されていたが、コンクリートの材料として山ごと妖怪岩が切り崩され、その欠片を大量に使用して建造された陸上競技場で名無しの術によって復活。犬山まなを含む十三人の子供を人柱にして妖怪城を再建し、その力で人間全てを妖怪に変えようとした。動機は自然を汚し傲慢に振舞う現代の人間への怒りからだったが、人間を理解しようともせず一方的に滅ぼそうとしたことで鬼太郎を激怒させる。妖怪城から常に力を供給されているため、倒されても復活して鬼太郎たちを苦戦させるも、まなの着信音で人柱の隠し場所を突き止めた鬼太郎に人柱を破壊され、不死身の能力を失う。それでもなお鬼太郎に向かって行ったが、指鉄砲に眉間を撃ち抜かれて消滅した。第19話では二口女、かまいたち、見上げ入道と共に名無しによって復活しており、ねずみ男をお化けの学校の雑用係としてこき使っていた。かまいたちや二口女のように授業はしていなかったが、変装して学校に潜入した鬼太郎には、子供たちの個性や興味を無視する人間の学校教育を批判し、個性豊かで自由な妖怪の世界の素晴らしさを語っていた。その後、本性を現し子供たちを妖怪に改造しようとしたため鬼太郎たちと対峙。呪文を唱えて見上げ入道を倒そうとするまなを執拗に狙って妨害し、口から吐き出す痰で彼女を固めようとしたが、蒼馬が庇ったため失敗し、その隙に見上げ入道を倒されてしまう。その後、かまいたち、二口女とともに鬼太郎とねこ娘に倒されると、自分達が名無しによって蘇ったこと、そして鬼太郎は名無しに勝てないという言葉を残して消滅した。
- 少年マガジンの巻頭特集では、アニメ第1作の内容を意識してやにやに坊という名前で紹介され、青痰ではなく目脂を飛ばす妖怪とされていた。
- 大かむろをモデルにした創作妖怪。
- 刑部狸(ぎょうぶだぬき)
- 八百八狸を参照。
- 百々爺(ももんじい)
- 声 - 柴田秀勝(第2作)、今西正男(第3作)、松尾銀三(第4作)、西村知道(第5作)/ 演 - 神戸浩
- 陰険な手段を行う卑劣漢の妖怪。鼻のでかい禿げた老人姿である。「鼻毛針」や、幻覚ガス入りの鼻ちょうちんで分身を見せる「鼻もんもの術」を操る。
- 初登場は『妖怪大裁判』(初アニメ化第2作3話)。鬼太郎に濡れ衣を着せ冤罪に陥れようとしたが、最終的に失敗し、天狗ポリスに身柄を拘束され嘘の証言をしたねずみ男共々有罪判決を言い渡された。アニメ第4作と妖怪千物語ではぬらりひょんに利用されていた。
- 第3作では番外編である101話にも登場。虚無僧に変装し板鬼を使って悪事を働いた。
- 第4作106話ではカラスの糞だらけにされた恨みを糞で返そうと、井戸仙人から妖怪医学書を盗み、鬼太郎に臭いを染み込ませた手紙を出して妖怪ノイローゼに陥れた。入らずの山の恐れが淵で恐怖を克服できない鬼太郎を突き落とすが、勇気を取り戻し恐怖心を克服した鬼太郎の反撃で臭いガス入りの壺を割られ自分がガスを嗅いでしまい、迫りくる妖怪たちの幻覚に怯えながら足を滑らせ恐れが淵に落下しあの世に行ってしまった模様。鬼太郎は勇気を出して飛び込み、この世に戻れた。
- 第5作では妖怪世界では慈善家として知られているが、本性は狡猾かつ卑劣な性格。鬼太郎が地獄の鍵の無断使用で投獄されたことを知り、自分の名声を高めるために鬼太郎が妖怪の秘湯を人間にバラしたと偽の情報を流して彼を裁判にかける。しかし賄賂で味方に付けていたねずみ男(元々味方になるふりをしていた)に裏切られ、金を渡して協力させていた人間のカメラマンも黒鴉に捕えられたことで全ての悪事が露見してしまう。その後は鬼太郎と交戦するもぬらりひょんの横槍で失敗した。
八百八狸
- 八百八狸(はっぴゃくやだぬき)は四国山中の地下に封じられていた化け狸一族。姿は服を着て直立歩行する狸そのもので、腹鼓を打つ外見こそユーモラスだが実態は凶暴な人食いの怪物。天海上人という高僧の護符により封印されていたが、開発工事の影響で巣窟を塞ぐ岩から護符が剥がれたことで復活。地上に狸王国を築き、人類を奴隷・食糧(日本中の美人を狸城の女中にし、男はソーセージにしようとした)として支配しようとした。
- 首長・刑部狸は強力な妖術使いであり、他の狸は岩に化ける程度の術しか見せていない(アニメ第1作版)が、脅威の部隊能力と政治家に直接交渉をしかけるほどの高い知性はそれを補って余りある。また、妖怪であるがゆえに人間の武器は一切通用せず、さらに切り札として蛟龍、大なまず、要石といった強大な戦力も擁しており、最終的に日本を実力で制圧、公務員に狸の尻尾を付けて奴隷化してしまう(第6作では狸に従順になった一部の一般人にも付けて反狸派の人間を迫害していた)。自分たち以外の妖怪すら敵視しており、支配下に置いた人間たちには狸以外の妖怪を讃えることを重罪として厳しく取り締まった。その凶悪さは、一度はいつものように寝返ったねずみ男が、八百八狸が勝利したら自分たち他の妖怪にも未来はないと恐れおののき、再び鬼太郎達に味方したほど(ただしアニメ第3作では不利な時に弱音を吐く程度で実際に寝返ることはなく、逆に第6作では最後まで鬼太郎達の側に表返ることはなかった)。圧倒的な強さを見せた狸軍団によって、彼らとの約束を破って封印した鬼太郎は呪いで狸に変えられかけ(封印を解くと狸化は解け、後に再封印しても再発動しなかった)、失明、石化、蛟龍や大なまずを倒すために溶解、凍結、再生して赤ん坊になるなど非常に苦しめられ、一反もめんも寸断され一時死亡するなどの犠牲を出したが、最終的には目玉のおやじとねずみ男の活躍で再封印された。
- しかし、彼らの活躍は人間達に知られることなく(米軍による要石への爆撃が再封印と偶然同時だったため、爆撃で八百八狸を退治できたと誤認された)、むしろ一度政権を奪われた失態から当時の内閣閣僚達に役立たずと罵られ、報いられることはなかった(アニメ第1作の科学庁長官は状況を理解し鬼太郎に感謝した。第3作の首相は国連軍の功績と誤認したが鬼太郎を罵ってはいない。第4,6作では鬼太郎と政府関係者の間に接点はない)。
- 登場話『妖怪獣』は週刊少年誌連載作中、全10回と最も長い。初アニメ化は第1作21,22話で、更に第3,4,6作と計4作品でなされているが、全て前後編構成になっている。
- アニメ第3作では人間による開発が誘発した飲料水の不足と落盤による死傷事故に激怒したことが決起の直接理由になっており(封印中は石化していた他シリーズと違い、生身で幽閉される描写)、鬼太郎父子も仲間妖怪多数の協力で再封印したものの「やり方は間違っていたが、言い分には一理ある」と事件後に同情的な感想を述べ、いつか和解できる時が来ることを願った。
- 第5作ではアニメ化されなかったが、刑部と団三郎が四十七士に名を連ねており、打ち切りがなければ八百八狸の話が描かれ和解する予定だった模様。
- 第6作では11-12話登場。昔の高僧が力の源である要石に護符を貼って封印していたが、名無しが護符を剥がしたことで復活した。原作同様、圧倒的な戦力を背景に人間の政権を奪って支配下に置き、要石を破壊しに来た鬼太郎も、あらかじめ要石にかけていた「妖怪を石化する呪い」で石化する。しかし、人間ゆえに呪いが効かない(半妖怪にも効かない可能性が示唆されたが、ねずみ男や猫娘は触らなかったので不明)まなが要石を破壊したことで倒され、同時に地下帝国も崩壊した。刑部の怨念が宿った蛟龍も鬼太郎に倒されたが、その亡骸の妖気と、支配下で互いの不和を掻き立てられた人間たちの邪念とが名無しによってまなの右手に流れ込み「木」の字を成した。
- 刑部狸(ぎょうぶだぬき)
- 声 - 富田耕吉(第1作)、柴田秀勝(第3作)、仲木隆司(第4作)、堀内賢雄(第6作)
- 八百八狸の長。巨大な僧形の化け狸で、ゲゲゲの鬼太郎全エピソードを通じて最もスケールの大きな敵役妖怪の一人。
- 抜群の統率能力を持ち、配下の八百八狸の大軍勢、蛟龍(こうりゅう)や大なまずといった妖怪獣を縦横に操る。妖怪獣や触れた物全てを石に変える巨石・要石(かなめいし)を操る念力、特定の人物に毛を植えつけ、苦しめたり支配する呪術を用いる。鬼太郎の頬に接吻をし、約束を破って封印されたときに呪いで鬼太郎を狸に変えようとした。
- 第4作では狸内閣の内閣総理大臣に立候補。
- 第5作では隠神(いぬがみ)刑部狸の名で、妖怪四十七士の愛媛県代表。数珠を持った姿ではなく太鼓を首から下げた水木氏の絵に近い姿で描かれている。
- 第6作では妖怪たち全員に自分の支配下につくよう説得しろと鬼太郎に迫り、人質として犬山まなの右手に接吻(頬に接吻するはずだったが、まながとっさに防いだ)して、約束を守らない場合は彼女を化け狸に変える呪いをかけた。まなたちが要石を破壊しに来た際には、呪いを発動してまなを化け狸に変え妨害したが、一反木綿に首を絞められたことで呪いが解けてしまい、まなに要石を破壊されて他の狸たちと共に倒れる。それでも体から抜け出た怨念が蛟龍に憑依し暴れるが、まなの手に宿る要石の力を乗せた鬼太郎の指鉄砲に撃たれて完全に倒された。
- 玄蕃狸(げんばだぬき・第1作)/ シルクハット狸(第3作)/ タキシード狸(第4作)/ 団一郎(だんいちろう・第6作)
- 声 - 野田圭一(第1作)、千葉繁(第3作)、増谷康紀(第4作)、落合福嗣(第6作)
- 刑部狸の側近の一匹で理知的な雰囲気。原作では名が出ない。江戸時代に封印されたはずだが、どこで手に入れたか復活時点からタキシードとシルクハットを着用。鬼太郎に昭和40年代には妖怪の時代が訪れるというのになぜ人間の味方などをするのかと指摘した(アニメ第6作では、21世紀〈妖怪大辞典の巻頭に記されている〉で刑部狸が指摘したが、鬼太郎に「興味が無い」と一蹴された)。
- 第3作では狸城建設の現場指揮を執る。刑部が封印されると支配が解けた警官たちに追われ、城に要石が落ちた衝撃で倒れた鉄骨に潰された。その場にいた部下たちも瓦礫に潰されたり地割れに落ちたりして全滅。
- 第4作では狸内閣の外務大臣に刑部から任命される。武器はステッキで、リモコン下駄も払い落とす。
- 第6作では三兄弟の長男。葉巻を愛飲し葉巻カッターを鳴らす癖がある。長男でありながら、戦いで弟たちを見捨てるなど冷たい。シルクハットをブーメランのように投げて攻撃し、岩にも食い込む威力。まなたちを追跡する際は最後まで残り、タキシードを破り捨てて猛獣の形相と巨体の形態になり猫娘と格闘して追い詰めるが、まなが要石を破壊したことで倒れた。
- お富狸(おとみだぬき・第1作)/ 着物狸(きものだぬき・第4作)/ 団二郎(だんじろう・第6作)
- 声 - 坪井章子(第1作)、田中一成(第4作)、高戸靖広(第6作)
- 刑部狸の側近の一匹。女性的な日本髪と着物を着た姿だが、鬼太郎が邪魔者と見るや即座に殺そうと提案するなど残忍で好戦的な性格。原作および第1作では「このおたんこなす!」が口癖だった。原作では名が出ず、第3作には登場しない。
- 第4作では狸内閣の大蔵大臣に立候補。
- 第6作では三兄弟の第二子(女性のように見えるが団二郎という男性名がついている)。武器は簪。まなたちを追跡する際に砂かけ婆との一騎打ちで簪を折られ、他の化け狸たちとまとめて砂かけ婆の砂太鼓で戦闘不能にされた。
- 団三郎狸(だんさぶろうだぬき・原作・第1作)/ 団十郎狸(だんじゅうろうだぬき・第3作)/ 鉢巻狸(第4作)/ 団三郎(第6作)
- 声 - 北川国彦(第1作)、西尾徳(第3作)、川津泰彦(第4作)、ボルケーノ太田(第6作)
- 刑部狸の側近の一匹で気性が荒い。一反もめんを褌にしようとしたが、反撃のチャンスを窺っていた一反木綿に絞め殺されてしまった。
- 第3作では殺されずに済んだが、四国のアジトで鬼太郎側の妖怪たちに敗れ、刑部と共に封印された。
- 第4作では狸内閣の建設大臣に立候補。一反木綿からは股間を締められ苦しむだけで済んだが、狸城ごと封印された。
- 第5作では団三郎ムジナの名で、妖怪四十七士の新潟県代表。
- 第6作では三兄弟の末子。まなたちを追跡する際に一反木綿に胴と腕を締められるも、逆に引き破って褌にした。その後は子泣き爺と一騎打ちするも石化した彼に押しつぶされて苦戦し、団一郎に助けを求めるも見捨てられ、身動きとれないまま団二郎たちとまとめて砂かけ婆の砂太鼓で戦闘不能にされた。更に、一反木綿を褌にしたことが仇となって刑部への接近を許し、まなへの呪いを妨害され、要石を破壊される結果を招いた。
- 飛脚狸
- 声 - 大塚芳忠
- 第3作のみに登場。飛行兵姿の伝令役。
- 狸カメラマン
- 声 - 土門仁
- 第4作のみ登場。狸内閣設立の記念写真を撮影。
- たぬきアナウンサー
- 声 - 蟹江俊介
- 第6作のみ登場。黒羽織を着て政権奪取後のテレビニュースを担当(第4作でも狸の1匹がニュースを担当したがノンクレジット)。
- 竹切り狸(たけきりだぬき)
- 声 - 草尾毅、松山鷹志(異聞妖怪奇譚)/ 演 - ブラザートム、星野亜希
- 原作では「竹切り狸」に登場し、八百八狸とは無関係。親類である万年竹の復讐に鬼太郎を狙う。まずやまこに運動能力を高める竹馬を与えて鬼太郎と戦わせ戦力を探り、鬼太郎の各急所に笹の葉手裏剣を刺して力を封じ尾の毛を刺して血を吸った。だが利用されたことを怒ったやまこに反抗された隙に目玉おやじが心臓から葉を抜き、逆に血を吸われ始め降参。だがなおも隙を突いて吸引口になっている陰茎で鬼太郎とやまこを陰嚢内に吸い込み消化しようとしたが、つるべ火に陰嚢を焼き破られて倒れた。
- アニメは第4作のみに登場。刑部狸のやり方に反対し、鬼太郎達に協力した。
- 実写映画『千年呪い歌』では高尾山に住む夫婦が登場。こちらも八百八狸とは無関係。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』では鬼太郎の前に立ちはだかる悪役として何度か出ている。
関連する妖怪
- 蛟龍(こうりゅう)
- 巨大な妖怪獣。一反木綿の説明では「70年生きた蛇が蜃気楼の中で産んだ卵が孵り、地下で数百年育った後に天に昇って蛟龍になる」という(アニメ第6作では「七百年生きた蛇が蜃気楼の中に入って卵を生む妖怪でその卵が地下に入り、更に数百年が経過すると、再び天に昇り妖怪となる」と目玉おやじが解説した)。本作では巨大な目と大きく裂けて鋭い歯が並ぶ口を持ち、全体の形は蛇や龍というよりデフォルメされた類人猿にも見える。目からは蜃気楼を起こす光線を出す(アニメ第3作ではジェット機を消滅させてしまう光線となっている)。
- 『妖怪獣』にて刑部狸に操られて登場。最初偽の月の中に収まっていたが、人間のミサイル攻撃によって月が破壊され地上に出た。圧倒的な破壊力で日本を制圧し、鬼太郎を巨体で踏み潰すが、何でも溶かす鬼太郎の強力な胃液が体にかかり、ドロドロに溶解して倒れた。
- アニメ第6作では、全体から強力な衝撃波を発し広範囲に渡り建造物を破壊し、自衛隊を返り討ちにしてしまった。また口から火球を吐く。八百八狸と同じく力の源とする要石を壊されて一度は倒れるが、刑部狸の怨念が乗り移って復活、鬼太郎たちに襲い掛かる。鬼太郎の指鉄砲も通常では顔面直撃でも効かなかったが、要石を壊したまなに流れ込んでいた力を上乗せして撃たれ、口中から脳天にかけて貫かれ倒れた。しかし、その亡骸に残っていた妖気は名無しがまなに呪いをかけるための材料にされた。
- 1985年の劇場版ではぬらりひょん配下として登場。南方妖怪チンポの船に攻め込む鬼太郎の筏に海中から襲い掛かった。一反木綿に両目を塞がれ、鬼太郎のオカリナ剣で脳天を刺され暴走、チンポの船に激突して共に轟沈した。
- 大なまず(おおなまず)/ なまず神(なまずがみ)
- 地震を起こす、巨大なナマズの姿をした妖怪獣。『妖怪獣』で登場。富士山の人穴に大昔から置いてあった要石によって封印されていたが、八百八狸によって解放された。陸上でも活動可能で、地震や天候を操る力と不死の生命力で米軍艦隊をも蹴散らす。鬼太郎をも呑み込むが脳を支配され、極地に向かって冷凍された。
- 蛟龍とことなりアニメ第6作の八百八狸の話には登場しない(刑部狸の怨念が乗り移った蛟龍との最終決戦の場所が富士の裾野であった)。
妖狐族
- 天狐(てんこ)
- 声 - 内海賢二(第1作)、増山江威子(第3作)、川村万梨阿(第4作)/ 演 - 小雪
- 日本の妖狐族の総元締め。人間のような髪を生やし着物を纏った姿。悪事は働かず、滅多に姿を見せない。
- 「天狐」(初アニメ化第1作49話)に登場。人間の地下駐車場建設が彼らの領域に触れた為に部下達が事故を引き起こす。鬼太郎との交渉の末、稲荷神社に油揚げを絶やさない条件で工事を許可した。
- アニメ第3作では、地下鉄工事が彼らの聖域を侵したことに怒って作業者を捕えて人質とし、工事を直ちに止めるよう要求した。作業者たちを助けに来た鬼太郎が空狐たちと戦っているところへ現れ、自分が負けたら二度と人間たちの邪魔はしないと宣言して鬼太郎と直接対決する。鬼太郎との戦いで柱にぶつけられると、負けを認めて約束通り部下を引き連れ消えて行った。戦いの後、鬼太郎たちは天狐が明らかに余力を残しながら負けを認めたことについて、一族をこれ以上傷つけないために敢えて勝ちを譲ったのだろうと、その気高さを讃えた。また、工事の関係者たちにも彼らの気持ちは伝わっており、自ら進んで稲荷明神の社を建て、彼らを祀った。
- 第4作では善狐としての性格を強めた。全ての稲荷の統率者であり、狐たちが悪さをしないように監視もしている。自分が眠っている間に無茶をした空狐を止める為に姿を現した。女性的で非常に徳が高く、冷静で穏やかなど高貴な性格をしており、目玉おやじ含め妖怪たちからも高く尊敬される存在である。ある有力デパートの社長一族を、初代の頃から相談や日々の報告に耳を傾け、次期社長の誕生と成長を共に喜ぶなど昔から見守ってきた。騒動の発生時は地下の世界で10年間の眠りの最中であったが、鬼太郎を飲み込んだ空狐と体内電気で対抗する鬼太郎の両者が共倒れになるのを絹糸のような物で包んで止めさせた。念力の他、空狐や他の狐たちが引き起こした大規模な騒動(デパートや客の紛失)を容易く元に戻す力も持つ。稲荷神社は自分たちの力を信じる人間の善意で作るものと考えており、狐への尊敬の念を知らぬ次期社長に激昂し無理矢理作らせようとした空狐を「誇り高き狐族の名を汚すのか」と厳しく諭した。
- 実写映画版では空狐をただの狐に変える能力を持つ。人間と親しい鬼太郎を見込んで、妖怪石を大天狗に返すことと、人間に全国の稲荷神社に油揚げをお供えさせることを頼んだ。
本作では天狐の下に以下3階級の妖狐が存在する。
- 空狐(くうこ)
- 声 - 関智一(第4作)/ 演 - 橋本さとし
- 天狐に次ぐ位。地水火風を自在に操る。天狐との面会を申し出た鬼太郎に、試合で空狐の代表に勝ったら認めるとしたが、なかなか負けを認めないため天狐に叱られた。
- アニメ第3作では5人衆、第4作では普段は小さな狐だが真の姿は五尾の狐として登場し天狐が眠っている間に自分たちを大事にしない人間たちを独断で天狐の世界へと連れ込んだ。
- アニメシリーズでは天狐に忠実だが、実写劇場版では人間に報復しない天狐に痺れを切らして下克上を企てる。
- 気狐(きこ)
- 変化能力を得た妖狐。
- 野狐(やこ)
- 変化能力すらない最下級の妖狐。人間同様に二足歩行して手を使い、話す程度はできる。
死神
本作に登場する死神は、人間の寿命である「命の灯」を見届け、死人をあの世へ渡す役目を担う。ドクロを擬人化したような顔をしている。ねずみ男などと同様に他の水木作品でもたびたび登場している。アニメ第4作最終回の114話における最後の敵でもある。
初登場は原作『死神』、アニメ化作品第2作第30話(アニメ2作目の死神については後述)。地上支配を狙い、魔女(アニメ第3作では亡者「花子」、第4作ではヒ一族の巫女)と結託、ねずみ男にも生き別れの兄(第3作では父)と偽り懐柔、鬼太郎を倒そうとするが敢え無く敗北した。
個別の名称がある者は、後述。
- 42号
- 声 - 神山卓三
- サンデー版鬼太郎『死神』の敵役と、水木の別作品『サラリーマン死神』シリーズの主人公・死神106番を元にしたキャラクター。アニメ第2作ではサンデー版『死神』を元にした第30話の後、『サラリーマン死神』同様に、業績(死者の魂の回収数)不振で人間界へ追放された設定で、魂集めのために色々な妖怪と組んで鬼太郎との対立を繰り返す、準レギュラーとして活躍した。妻の青子と息子の骨太の三人家族で、家族を養うために魂集めに努力する人間くさい個性が魅力的。ここでは死神は不死と設定され、しぶとさの反面、死神のノルマに永劫縛られる悲哀も帯びている。最終回の45話でアラブの死神パシャが持っていた魂を手に入れ、妻子と共に地獄へ帰る。名前番号の「42」は「しに」から。
- 99号
- 声 - 田中秀幸
- アニメ第5作第35話に登場。妖怪横丁の住民で、勤務する死神の出張所も現世にある。元々優しい性格なので魂がうまく取れず(事故で死ぬ予定の親子を助けてしまう、臨終の老婆のもとに集まった家族に同情している間に他の死神に魂を取られる等)、家族は貧しい生活を送っている。家族の名前など、アニメ第2作の42号の準レギュラーとしての設定や『サラリーマン死神』シリーズを原作としている。
- 青子(あおこ)
- 声 - 小原乃梨子(第2作)、上村典子(第5作)
- 水木の別作品『サラリーマン死神』シリーズの主人公である106番の妻。
- アニメ第2作45話でも『サラリーマン死神』シリーズと同様の設定で、42号の妻として登場する。
- 第5作では第35話登場。42号に近い設定の99号の妻として登場。第2作より逞しく、夫を尻に敷いている。
- 骨太(ほねた)
- 声 - 坪井章子(第2作)、桑島法子(第5作)
- 水木の別作品『サラリーマン死神』シリーズの主人公である106番の息子。
- アニメ第2作45話では父42号とパシャが「直接人間を殺してはいけない」死神の掟を破ろうとするのを知り、彼らが抜いた鬼太郎の魂を返し父を止めるよう頼む。
- 第5作では42号に近い設定の99号の息子として第35話登場。父の不甲斐なさを案じ、マヒマヒとねずみ男の魂集めに協力するが、親しく話した老夫婦の魂を奪うのを躊躇してマヒマヒに見限られ、父の気持ちを理解した。なお、99号夫妻には骨太の下にもう一人子供(赤ん坊)がいる(この赤ん坊に該当するキャラクターは原作「涙ののるま」では母の胎内にいる間に父に誤って殺されてしまう)。
- 100号
- 声 - 竹本英史
- アニメ第5作第35話に登場。嫌味たらしいエリートの死神。
外国の死神については#外国の死神を参照。
天狗
本作に登場する天狗は、天狗ポリス(警察)という組織を形成しており、その他にも裁判官をつとめるなど、法に関わる部署についている者が多い。ただし、『妖怪大裁判』やそれを元にした話では天狗ポリスは濡れ衣を着せられた鬼太郎を捕らえる立場にあり、黒雲坊などの邪悪な天狗もいるため、仲間であるとは限らない。
- 大天狗(だいてんぐ / おおてんぐ)
- 声:富田耕生(第2作)、屋良有作(第3作)、笹岡繁蔵(第4作)、楠見尚己(第5作)/ 演 - 中村獅童
- 天狗ポリスの長と妖怪法廷の裁判長を務める最高位の天狗。彼の判決には誰も逆らえない。強力な神通力を持ち羽団扇で突風を起こす。
- 真剣な態度を持った裁判長として登場し、濡れ衣の鬼太郎に有罪判決を言い渡すが、鬼太郎が冤罪を晴らすと真犯人に有罪判決を言い渡した。
- 第5作では目玉おやじと100年以上前からの知り合いで酒豪(目玉の方が多く飲める)。本名は赤嵐坊(せきらんぼう)。他シリーズに比べ豪放な性格。仇敵・黒雲坊の遺児である黒鴉を引き取って育てた。
- カラス天狗
- カラスに似た顔と背の翼を持つ天狗。多くの者が天狗ポリスとして従事しているが、中にはぬらりひょんの配下(「魔笛エロイムエッサイム」「鬼太郎国盗り物語」)や黒雲坊のように悪の勢力に属している者もいる。名前や住処などの判明している者を以下に列挙する。
- 鞍馬山のカラス天狗
- 声 - 富田耕吉(第1作)、宮内幸平(第3作)、新田三士郎(第4作)
- 「悪魔ベリアル」(初アニメ化第1作30話)に登場。ベリアルの来日時にそれを察知し、魔力を封じ込めた。魔力を取り戻したベリアルに不意を突かれ家ごと地中に封じられ、危険を知らせる蚊文字を放つ。目玉おやじをして「彼をこのように封じられる者は日本にはおらぬ」と言わしめるほどの実力の持ち主。ベリアル退治後に鬼太郎の逆魔法で救出されたが、家が全壊したため一時砂かけのアパートに入居する。なお、天狗ポリスの面々と共に姿は見られたことがない。
- アニメ第3作では一族の長老。
- 鳥目(とりめ)
- 1980年代の『最新版』に登場した3眼のカラス天狗刑事。脱獄囚しょうけらの捕縛や復活したぬらりひょんの暴動の際に鬼太郎に協力を要請した。人間界では頭巾で顔を隠す。第三の目からは妖怪を人間に変える光線を放つ描写がある。
- 黒鴉(くろからす)
- 声 - 緑川光
- アニメ5作目に登場する天狗ポリスのエースにして武術の師範。群馬県榛名山出身で、年齢3000歳(見た目は青年)。第5作における鬼太郎の協力者。第36話初登場。羽根手裏剣という羽根を撃ち出す技を持つ。常に敬語で礼儀正しい誠実な性格。鬼太郎の仲間であることを誇りにしている。第36話で猫娘から黒い霊界符を貰った。100話にて悪天狗・黒雲坊の遺児であった事が判明、実父の魂に操られて天狗大本堂を襲撃したが、大天狗や鬼太郎達の説得で自分を取り戻し四十七士に覚醒、大天狗を「本当の父」と呼ぶ。涙しながら黒雲坊にとどめを刺した。
- ヒゴモ
- 天狗ポリス鹿児島派出所の所長。太い眉が特徴。第5作73話で一反木綿を辻神と間違えて逮捕してしまい、素直に謝罪した。その後も積極的に辻神の捜索に参加、辻神の尾からの邪気により倒れた人間達の救助や、成層圏で辻神と戦う鬼太郎と一反木綿を手から松明丸を噴射して援護した。最後は一反木綿を鹿児島代表妖怪として称えた。
- リンゴロウ
- 天狗ポリス青森派出所の所長。リンゴのように赤く丸い頬が特徴。第5作85話で津軽海峡に出現した妖怪城を迎撃すべく黒鴉や鬼太郎達と共闘した。
- 黒雲坊(こくうんぼう)
- 声 - 大塚周夫
- アニメ第5作において、3000年前に「天狗は邪悪であるべき」と主張して赤嵐坊(現・大天狗)と対立、敗れて封印された悪天狗。第5作における最後の敵。36話からその存在を匂わせていた。100話で魂を息子・黒鴉に乗り移らせ、使い魔(松明丸・水竜丸・天狗傀儡)を操り天狗大本堂を襲撃、大天狗を殺そうとした。だが大天狗や鬼太郎達の説得で自分を取り戻した黒鴉によって魂を羽毛の剣で貫かれ滅びた。
- 長老
- 声 - 中博史
- アニメ第6作17話に登場。大山に住むカラス天狗一族の長老。妖怪は人間と関わるべきではないと考えており、戦国時代に一武将に加担した蟹坊主にも警告していた。復活した蟹坊主が人々を銅像化した際にも、助けを求めて来た目玉おやじたちには蟹坊主の過去を話しただけで助けようとしなかったが、小次郎が自分の考えに背いて干渉したことや正体を現した蟹坊主が暴れたことから「しようがねえな」と竜巻で大山の霊水を撒いて銅像化された者たちを戻し、戦況を逆転させた。望遠鏡でまなを眺めている小次郎に「人間に関わるのも結構だが、蟹坊主みたいになるなよ」と注意した。
- 小次郎(こじろう)
- 声 - 阪口大助
- アニメ第6作17話に登場。大山に住むカラス天狗一族の若者。大山の夜道で足を踏み外したまなを助けた。彼女に一目惚れしたらしく長老に内緒で、蟹坊主に銅像化された者たちを戻すのに大山の霊水を使うことを提案し、まず水筒一杯を汲んで庄司を戻した(もっとも、このことは長老はお見通しだった)。暴れる蟹坊主には六尺棒や手投げ弾のような物で応戦。事件解決後、望遠鏡でまなを眺めているところを長老に見つかり注意された。
- 雨ふり天狗
- 声 - 山田俊司(第2作)、阪脩(第4作)
- 「雨ふり天狗」に登場。風を操るが、雨が降ると羽団扇が濡れるのを防ぐために石になる。風人峠に住んでいたが、自動車道が開通して食糧の霞に排気が混ざり、怒って運転手達を風化(風と化してどこかへ消し去る)させた。妖怪自動車で調査に来た鬼太郎と対決、指鉄砲で左目を潰され逃走する。数日後村に現れ目医者に目玉おやじを移植してもらうが、帰途で雨が降って化した石から目玉は脱出。鬼太郎は排気の及んでいない深山に妖怪保護区を設けてもらって天狗を移住させ、風穴に捕われていた人々を救出した。
- アニメ初登場は第2作4話。鬼太郎との初戦で髪の毛針を左目に受け、医者に目玉おやじを移植させようとしたところで再戦中に雨が降り石化する。石化した天狗を爆破しようと言う医者を止め毛針を抜いてくれた鬼太郎や自然を守る決意を語る医者の息子に感心し、風化した人々が富士の風穴にいることを教えた。
- 第4作では23話登場。風吹峠に住んでいるが、車の排気ガスで食料であるカスミ草が枯れたことに激怒し、峠に通る人間を吹き飛ばし風穴に閉じ込めていた。鬼太郎のリモコン下駄で目を負傷し、医者(鬼太郎に事件の依頼をした少年の祖父)に治療してもらう。事情を知った医者がカスミ草の栽培を約束すると和解し、山に帰った。
- めんこ天狗
- 声 - 塩谷翼
- 「めんこ天狗」(アニメ化第3作105話)に登場。丸顔の少年型天狗で、めんこの修業で天狗になったと言われる。人間の子供とめんこで遊ぼうとしたが、時代遅れと笑われて怒り、子供達をめんこに変えてしまう。鬼太郎をも激戦の末に隙を突いてめんこに変えるが、めんこのまま脱出した鬼太郎は猫娘に自分を使わせめんこ勝負で子供達のめんこを奪う。最後は天狗自身がめんことなって鬼太郎めんこと一騎討ち、敗れて鬼太郎や子供達を還元した。
- 山天狗(やまてんぐ)
- 声 - 岸野幸正
- 「木の子」(アニメ化第3作89話)に登場。木の子達が一緒に暮らしていた人間の少女・モモコを連れ帰られたくないあまり呼び寄せた。鬼太郎を天狗礫や天狗倒し、鼻毛針などで苦しめ、一度倒したかに見えたが、その報酬にモモコの生き胆を要求する。復帰した鬼太郎に止められ、下駄や指鉄砲で目鼻を塞がれ降参。
- アニメでは封印されていたのを木の子達が解いてしまう。羽団扇で鬼太郎の鼻を伸ばして動きにくくするが、シーサー達が奪った羽団扇で元に戻った鬼太郎により再封印された。
- 鬼太郎作品における主犯格の天狗では珍しく、信念ではなく欲望で犯行に及んだタイプである。
- 風の又三郎
- 声 - 難波圭一
- アニメ第3作69話に登場。季節風を導く役目を持つ、西洋妖精風の少年型天狗。大ガラスの姿にもなれる。季節風の精の休み場所である「風の谷」が自動車道建設で潰されそうなのを抗議して暴れ、近くの村の少女・風子(声 - 渡辺菜生子)をさらう。風子と意気投合し、彼女を旅に連れて行こうとするが、風子の両親が心配しているのを見て帰した。また自動車道は鬼太郎達の尽力で、風の谷を避けてトンネルが通された。
- 当時のコミックボンボンのアニメ解説頁では、この69話の解説に雨ふり天狗の絵が描かれ、「雨ふり天狗」のアレンジであるような描写になっている。
- 天狗の使い魔
-
- 松明丸(たいまつまる)
- 天狗火の一種で、普段は小さな松明だが集合して巨大な火の鳥になる。第5作36話では独自に動き連続放火を引き起こす。妖怪横丁で合体して子ぬりかべの一体を取り込んだが目玉おやじの活躍で救出され、松明丸は鬼太郎・蒼坊主・黒鴉の一斉攻撃で砕け池に落ちて消えた。100話では数体が黒雲坊に操られて天狗大本堂を襲う。
- 水竜丸(すいりゅうまる)
- 水で出来た竜の姿をした、天狗の使い魔。第5作100話で鉄砲水を起こして群馬県の温泉街を襲った。
- 天狗傀儡(てんぐくぐつ)
- 第5作100話に登場。天狗を象った、動く土人形。面が制御装置で、それを割られると崩れる。
河童
- 河童(かっぱ)は日本の淡水生妖怪の代表格。頭の皿、背の甲羅、手足の水掻きなどが特徴(これらのどれかががない種類もいる)。水が入った頭の皿が乾くと力が出せなくなる弱点がある。鬼太郎作品にも敵味方取り混ぜて、様々な種類・個体が登場する。
- 第3作7話では、磯女母子が住む磯を埋め立ててレジャーランドにしようとする悪徳社長たちを懲らしめるのに協力し、彼らの尻子玉(砂かけ婆が解説していた)を抜いた。尻子玉を抜かれた社長たちは、真っ青な顔で病院へ駈け込んでいた(抜いた尻子玉は後で鬼太郎が返した)。
- 第4作では8話で河童淵に暮らす集団がかに坊主に襲われ、42話で親分が仕切る河童村に暮らす集団が一目入道の集団と争っていた。71話ではかわうそを倒すためにぬらりひょんに協力した悪河童の集団(集団でもかわうそに圧倒されるなど戦闘能力は低い模様)もいた。
- 第5作では妖怪横丁の住民としても登場したが、その個体は目立った活躍は無かった。63話では九州の河童が虎男によって妖怪反物にされてしまう。
- 第6作のオープニングでは運動会で玉転がししており、本編に登場した太郎丸・次郎丸兄弟も描かれている。本編では9話登場。遠野の山奥の河童の里で平和に暮らしていたが、ねずみ男の紹介でIT企業に集団就職する。最初は時給のキュウリ3本に満足して働いていたが、熱が入るあまり次第に行動がエスカレートしていき、ついには社長とのトラブルを機に我を忘れて集団で人間の尻子玉を抜く大騒動に発展した。本作の尻子玉は実体の無い光の玉のような描写で、抜かれた者(人間だけでなく妖怪にも有効)は力もやる気も無くし倒れて腑抜けとなる。連係の力もあって一時は鬼太郎ファミリーを壊滅寸前に追い詰めたが、いそがしが鬼太郎に憑依したことで逆に壊滅寸前に追い詰められ、太郎丸の改心後は尻子玉を持ち主に返して里に戻った。暴走の経緯などは太郎丸・次郎丸の項目を参照。
- 個体名が明かされている河童
-
- 三吉(さんきち)
- 声 - 三輪勝恵
- アニメ第3作85話に登場した子河童。彼の里では集団で遊ぶ習慣がなく、それがある人間の子供を羨んでいた。妖怪の生活に憧れた星郎と出会い、互いを羨んでいたところをたくろう火に利用される。人間の姿で河原(かわら)三吉と名乗って学校に転入するが、手に水掻きが残っていたため騒ぎになって抜け出し、ゲゲゲハウスを訪ねた。これによって星郎の行方とたくろう火の企みを知った鬼太郎たちを里へ案内する。
- クッパ、コッパ、パッパ
- 声 - 高戸靖広、大塚瑞恵、白鳥由里(役名と同順)
- アニメ第4作8話に登場した、河童淵に住む子河童の三兄弟。かに坊主に淵を荒らされ、他の河童たちが操られて人間に悪さを始めたので、鬼太郎に助けを求めた。
- ガラッパ
- 声 - 辻村真人
- アニメ第5作19話登場、河童池の長老。人間による池の埋め立てに対し一族が抵抗派と移住派に分かれたため、鬼太郎に相談し、移住派代理の鬼太郎組(鬼太郎、猫娘、目玉おやじ)と抵抗派代表組(シバテン、ネネコ、メドチ)の勝ち抜き相撲を決行、行司を務める。物忘れが激しく、都合が悪いと寝たふりをする。スケベでもある。
- シバテン
- 声 - 高木渉
- アニメ第5作19話初登場、河童池の抵抗派リーダー。必殺技は屁と共に張り手連打を放つ「へのかっぱ」。鬼太郎と3番手同士の試合になるが、アクシデントから山下と改めて取り組むことになる。
- 30話ではカンキチ他数名の河童と共に、「ライバルに死なれては困る」と片車輪と戦う鬼太郎の援護に駆け付けた。
- ネネコ
- 声 - 小松里歌
- アニメ第5作19話登場、河童池の抵抗派で女河童。猫娘と2番手同士の試合になるが、両者の肌にやたら触れるガラッパに怒り揃って殴ったため、両者試合放棄。
- メドチ
- 声 - 広橋涼
- アニメ第5作19話登場、河童池の抵抗派で小柄な河童。目玉おやじとの1番手同士の試合に勝つも、次の猫娘に迫力負け。
- カンキチ
- 声 - 千葉一伸
- アニメ第5作19話初登場、河童池の移住派。温厚な性格で争いが嫌い。
- 30話ではシバテンと共に援護に駆け付けた。
- 山下(やました)先生
- 声 - 稲田徹
- 第5作19話登場、河童池のそばの小学校で教師を勤めており(河童が人間に化けていたのか、人間が何らかの方法で河童になったのかは不明)、生徒から河童先生と呼ばれていた。人間である教え子の里見(さとみ、声 - 野中藍)が鬼太郎とシバテンの試合中に紛れ込んだため、掟で鬼太郎が交代することになり、代わりに参戦を名乗り出た。試合は最後まで描かれなかったが、山下が勝って一族は移住したと鬼太郎の回想で語られた。
- 太郎丸(たろうまる)
- 声 - 阪口大助
- 第6作9話登場。次郎丸の兄。キュウリ作りが得意な礼儀正しく気の良い河童で、砂かけ婆から畑作り向けの砂をもらっていて、しばしばキュウリを届けたりしていた。ねずみ男の斡旋で仲間の河童たちとともにIT企業に就職してからはリーダー的な存在になり、社長・郷原(声 - 松山鷹志)に労働環境の改善を提案するなどして「意識が高いね」と高く評価された。しかし、河童の労働待遇が人間のアルバイト以下であることを知って郷原に抗議するも、「法律上の待遇保障は人間にだけ適用」「ここを辞めたら雇ってくれる会社は無い」と足元を見られて一蹴される。そのことに怒って郷原の尻子玉を抜き、更に人間社会で河童が堂々と働けるようにするための強行手段として仲間たちと会社の周囲一帯の人間の尻子玉を抜き始めたため、鬼太郎たちと対峙。鬼太郎、ぬりかべ、一反木綿(一見尻の位置が分かりにくいがあっさり見破られ抜かれてしまった)も尻子玉を抜かれて腑抜けになり、猫娘と砂かけ婆[23]は女性として尻を集団から狙われるのに堪えかね[24]逃げ惑うしかなかったが、仲間の河童たちが猫娘と砂かけ婆を取り囲んだのが仇となりいそがしに憑依された鬼太郎の反撃で瞬く間に全滅させられ、自身も郷原の社長室まで追い詰められてしまう。それでも諦めず抗戦する姿勢を見せたが、止めに入った次郎丸の訴えで昔のほうが良かったと気づき改心し、尻子玉を持ち主に返した後に仲間と共に里に帰った。
- 次郎丸(じろうまる)
- 声 - くまいもとこ
- 第6作9話登場。太郎丸の弟。太郎丸や仲間の河童とともに郷原の会社で働くが、働き詰めの生活に馴染めず、素朴で牧歌的な昔の生活に戻りたいと願うようになる。後に河童たちが暴走した際も彼だけは誰からも尻子玉を抜こうとせず、いそがしに憑依された鬼太郎と太郎丸が睨み合うところへ来て鬼太郎の尻子玉を返し、「昔の生活が良かった」「百万本のキュウリより、兄ちゃんが半分くれたキュウリの方が美味しかった」と涙ながらの訴えで太郎丸を改心させた。その様子を見た郷原も「自分は妻や娘と一緒に過ごしたことが一番の幸せ」だと気づき考えを改め、田舎へ引っ越すも、スローライフと称した極端な田舎暮らしが妻子の賛同を得られず置いて行かれ、様子を見ていた鬼太郎親子を呆れさせた。
- 河童の仲間の妖怪
-
- さら小僧(さらこぞう)
- 声 - 内海賢二(第1作)、古谷徹(第3作)、高戸靖広(第4作)、松野太紀(第5作)
- 初登場は「さら小僧」。350年生きている河童系妖怪。鬼太郎親子も恐れるほどの実力者で、頭から飛ばす水皿や猛毒の小便が武器。自作の歌「ぺったらぺたらこ」(第3作のみ「闇夜に気をつけろ」)を歌うのが趣味だが、これを盗み聞きした「ザ・ビンボーズ」が自分たちの歌として発表したことに腹を立て、多数の仲間を引き連れて隠れ里に誘拐した。鬼太郎から人間たちを返すように求められても知らぬ存ぜぬを通し、痺れを切らして戦いを挑んだ鬼太郎を倒したが、ねずみ男に服を被せられて臭さのあまり正気を失い、ビンボーズの場所を白状する。その後、救出されたビンボーズと入れ替わりに隠れ里の牢に閉じ込められた。
- アニメは第1作34話初登場。ねずみ男の服の匂いでは怒らせただけだったが、歌詞から弱点を知った鬼太郎の策で自分の水皿を通した太陽光を頭の皿に受け正気を失った。ビンボーズは懲りずに「ゲゲゲの歌」を盗作しようとしたが、ねずみ男の怒りを買い、口臭で気絶した。
- 第3作では43話登場。河童一族一の美声を自称するが、建物も破壊するほどの音痴。多数の河童系妖怪を率いて歌を盗作したビンボーブラザーズを誘拐し、鬼太郎を苦戦させるがひでり神の熱気で部下諸共ダウン。ビンボーブラザーズの一人が病気の娘を励ますために歌謡大賞に出たがっていた事情を知り、自分も歌謡大賞に出ることを条件に歌うことを許した。
- 第4作では33話登場。「ぺったらぺたらこ」は4番存在し、禁断の4番は時間を巻き戻すという設定。紅白夏の歌合戦で歌を盗んだ憂歌団に歌わせ、歌を盗む前の時間に戻った。42話では「ぺったらぺたらこ」のテープが命を落としたがんぎ小僧を生き返らすのに使われた。
- 第5作では66話登場。「ぺったらぺたらこ」は雨乞いの歌という設定で、5番存在する(5番の歌詞で雨がやむ)が、5番を知らずに歌ったザ50回転ズが歌い続け、街は洪水に陥ってしまう。鬼太郎に敗れたさら小僧が5番を歌ったことで洪水は収まった。ザ50回転ズは救われた後も懲りずに「ゲゲゲの歌」を盗もうとして鬼太郎たちの怒りを買った。
- ひょうすべ / ひょうすえ
- 皿や甲羅はなく、禿頭の猿のような姿の河童系妖怪。
- 原作では「さら小僧」などに群衆扱いで登場。
- 第1作10話でアニメ初登場。11話では「姿を見た人間を病気にし、その患者を見た人間にも病気が感染する」妖力を持ち、バックベアードに洗脳された鬼太郎は、以前面倒を見たことのあるひょうすべを利用して人間界に病気を蔓延させる提案をした。
- 第3作では6話から登場。32話や43話では百々爺やさら小僧に付いて敵に回ったが、46話以降は味方に付いた。人間にも姿を見せているが病気にした様子はない。
- 80年代『最新版』では、第2話で総大将側の妖怪たちの中にいたが、第3話で鬼太郎側のスパイだと発覚。わいらとサガリに追い詰められて食い殺され、最期の力で鬼太郎に知らせる火矢を放った。
- 第4作では妖怪王編で、小豆三妖怪と共に鬼太郎の助っ人に参上。ブイイの口に魚を投げ込んだ。
- 第5作では妖怪四十七士の佐賀県代表(一斉覚醒)。
- 第6作では幽霊電車で脅かす妖怪の一体。
- 川猿(かわざる)
- がんぎ小僧
- 声 - 永井一郎、八奈見乗児(第3作)、千葉一伸(第4作)
- 河童に似ているが皿はなく、やすり状の鋭い歯を持った水棲妖怪。その歯はライフル銃をも噛み砕く。
- アニメでは第3作第26話で妖怪野球チームの一員として初登場。第32話や第43話ではひょうすべ同様に敵に回ったが、他では特に水中戦や水力戦で頻繁に鬼太郎に加勢した。
- 第4作では第42話初登場で、股旅姿で登場。行き倒れた所をねずみ男に救われた事があり、以来彼を「ねずみ男の兄い(あにい)」と呼び慕っていた。河童の領分争いに巻き込まれた際にねずみ男を庇って命を落としたが、「ぺったらぺたらこ」の禁断の4番(ねずみ男がさら小僧の声を録音したテープ)で2人が再会する場面まで時を戻されて生き返った。『妖怪千物語』でもこの姿で、妖怪樹との戦いに登場している。
- 第5作では第25話で運動会、第47話で裁判の傍聴人、第88話で地獄一クイズに登場。
- 第6作では第23話で登場。子泣き爺や傘化け達と共に酒を飲んでいるシーンがあった。
- 一目入道(いちもくにゅうどう)
- 声 - 島田敏(第5作)
- 皿が一つ目(または目のような模様)になっている河童。伝承では加茂湖の主。
- アニメ第4作では第42話登場。がんぎ小僧が世話になっていた河童族の敵対勢力で、気性が荒い。
- 第5作では第42話登場。オベベ沼の住人だが、横丁へ移る前のかわうそが悪戯したせいで沼の妖怪の評判が悪くなり、親しかった人間の少女も沼に近付かなくなった。それを嘆いてかつてかわうそが悪戯に使った「水神石」でかわうそに化け、かわうそに濡れ衣を着せ少女たちから声を奪う事件を起こす。
- カシャボ
- 声 - 沼田祐介(第4作)
- 和歌山県の山に棲む河童の仲間の妖怪。皿や甲羅、水かきはなく、長い顔をした6~7歳ぐらいの子供のような姿をしている。水木の絵では口を尖らせ右目が垂れている。
- 第4作61話初登場。日本の南の果ての果てにある金比羅島に棲む。いやみによって無気力になってしまった鬼太郎を元に戻すために島に降りた目玉おやじたちを清めの泉に案内し、泉の水を飲んだ鬼太郎は元に戻った。
- セコ
- 声 - 中山さら(第5作)
- 大分県の山に集団で暮らす河童の仲間の妖怪。
- 第47話では裁判の傍聴人として登場し、第88話では「地獄一クイズ」での極寒地獄でかき氷を10杯食べる試練で自分たちのかき氷を鬼太郎にこっそり食べさせていた。劇場版『日本爆裂!!』では妖怪四十七士の大分県代表として覚醒。
- 波小僧(なみこぞう)
- 声 - 金田朋子(第5作)
- 静岡県出身の河童の仲間。
- アニメ本編に先駆けて劇場版『日本爆裂!!』から登場。一言だけ言葉を発する場面がある。アニメでは第92話初登場。両親の敵をとるために岩魚坊主に弟子入りする。
- ミンツチ
- 北海道の河童。本作では痩身に鋭い目つきと嘴とシャープな印象。
- 第5作では妖怪四十七士の北海道代表(劇場版『日本爆裂!!』で一斉覚醒)。
1960年代マガジン版・アニメ第1作初出
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- 二口女(ふたくちおんな)
- 声 - 千々松幸子(第1作・第3話)、小串容子(第1作・第7話)、梨羽雪子(第3作)、鈴木麻里子(第4作)、金月真美(第5作)、永島由子(第6作)
- 妖怪城に住む妖怪の一人。顔とは別に後頭部に巨大な口を持ち、獲物を見つけると蛇になっている髪で捕え、食べてしまう。その髪は二百メートルも伸びる上に起重機のような力も備えており、鬼太郎をもそれで捕らえ食べようとしたが口に胡椒を撒かれ、怯んだ所を城から投げ出されて墜落死した(アニメ第3作第1話では砂かけ婆に砂を撒かれて視界が利かなくなり城から転落、第1・4作では転落後も生存、城ごと封じられるまで暴れた)。
- 第1作では顔が大口側だけの大口女(おおぐちおんな)として登場。
- 第4作のみ表の顔と後頭部の口とで、別人のような声と喋り方になるという、独特の描かれ方がなされた。
- 第5作では第61話登場。妖怪城に乗り込んだ鬼太郎に襲い掛かるが、体内電気を喰らい放り投げ飛ばされた。
- 第6作では第3話登場。普通の人間には見えない妖怪城の人柱を調べに来たまなを捕らえ食べようとするも、かまいたちに「人柱の最後の一人が足りない」と止められ仕方なくそちらに回した。その後、ねこ娘と砂かけ婆の連携により一度は頭部を両断されるも妖怪城の力で復活するが、鬼太郎にその力の源である人柱を破壊され、ねこ娘に全身を切り裂かれ倒された。第19話では、名無しによって復活しており、お化けの学校で子供たちにカエルの解剖授業をしていた。最初は良い教師を装っていたが、真の目的は子供たちを妖怪に改造することであり、本性を現した際には蛇の頭髪で子供たちを捕えて妖怪ミキサーへ放り込んだ。まなの呪文で見上げ入道が倒された後、たんたん坊・かまいたちとともに鬼太郎・ねこ娘に襲いかかるが、初戦と同様にねこ娘の爪に(今度はかまいたちと2人まとめて)切り裂かれて倒された。
- 見上げ入道(みあげにゅうどう)
- 声 - 緒方俊也(第1作)、北川米彦(第2作、第4作・第1話)、田中康郎(第3作)、川津泰彦(第4作)、郷里大輔(第4作・第96話)、大川透(第5作)、池水通洋(第6作)、石原良純(実写映画版)
- 伝承では山道などで現れ、見る見る巨大化していく妖怪。本作では一つ目の法師姿(鳥山石燕画の妖怪青坊主が原型)。空気を吸う(本人は“食べる”と表現)事による巨大化能力を持ち、逆に吐き出す事で小さくなったり、強風や空気の糸、炎などを吐いたりして攻撃する。炎の輪で敵を空へ巻き上げ、この世から消す秘法「霊界流し」を使う(鬼太郎は霊界に流されても、ちゃんちゃんこの加護で帰還可能)。全て呼吸による術なので、喉を塞がれると使えないのが弱点。また、伝承では「見上げ入道見越した」という呪文を弱点としており、映像化作品の一部でもその設定が取り入れられている。
- 初登場は原作『見上げ入道』およびそのアニメ化作品・第1作第9話。原作やアニメ第1、3、5作では、妖怪学校を開いており悪戯好きな生き物や幼い人間を集めて妖怪にする教育を与えていた。「妖怪大裁判」にも登場し、検事側で「鬼太郎は妖怪のくせに人間の味方をして我々の仲間をやっつけてばかりいる」と批判したが、鬼太郎が無実を証明すると和解した。
- 『国盗り物語』では金霊に惑わされて敵対したこともあったが、その後はムーに対抗するために共闘もした。
- アニメ第4作では最初の敵として登場し、学校の裏庭を工事していた社長(声 - 笹岡繁蔵)によって封印を解かれ、工事現場にいた人々(祐子を含めて)を体内に吸い込み、駆けつけた鬼太郎の仲間たちを吹き飛ばそうとするも、チャンスを狙った鬼太郎によって喉をちゃんちゃんこで塞がれぱんぱんに膨れてしまい、鬼太郎の髪の毛針で破裂し、吸い込んだ人々を吐き出した。そして、体が縮んだ状態で逃げだそうとするも、ぬりかべによって逃げ道を塞がれ、砂かけ婆に砂をかけられて怯んだ隙に、子泣き爺に押しつぶされ、鬼太郎に「見上げ入道見越した!」と言われ再び封印された。なお、見上げ入道が封印された後、工事は中止になった模様。
- 第5作では妖怪の少子化を憂い教育熱心になり過ぎただけで悪い妖怪ではない。鬼太郎を優秀な若手妖怪と認め和解した。
- 第6作では第2話登場。山奥の石の中に封印されていたが、ねずみ男の小便がたまたま封印の札を剥がしてしまったことで復活。5万人の魂を霊界に送ることで無限の力が手に入るとして、ねずみ男を石で作った贋の金塊で釣って利用し、買収したアイドルグループ「電池組[25]」のコンサートに集まった49,996人の観客を秘法「霊界流し」で霊界送りにした。観客を助けに来た鬼太郎・ねこ娘・まなと戦い、鬼太郎・ねこ娘を吸い込むが、鬼太郎の体内からの攻撃で喉を突き破られ、弱ったところへ「見上げ入道見越したり!」の呪文をまなに唱えられて妖力を失い消え去った。同時に人々も霊界から戻った。第19話では名無しの力で、たんたん坊・かまいたち・二口女とともに復活して再登場。異空間の中に作り上げた「お化けの学校」に蒼馬・大翔をはじめとする学校が嫌いな子供たちを呼び寄せていた。最初はかまいたちや二口女の授業で子供たちに勉強の楽しさを教え、自分は校長としてモンスターペアレントの理不尽なクレームに正論で反論するなど良い教師を装っていたが、子供たちが十分に揃ったのを見ると本性を現し、妖怪ミキサーに子供たちを放り込んで妖怪に改造しようとした。子供たちを助けに学校へ来た鬼太郎・ねこ娘・まなと対峙し、「霊界流し」を途中で止める形で鬼太郎の動きを封じ、ねこ娘も捕えて握り潰そうとするが、たんたん坊の妨害を掻い潜ったまなにまたしても呪文を唱えられ(今度は事前のダメージがほとんど無い状態)倒された。
- 月曜ドラマランド版にも登場。こちらは伝承通りの存在で、鬼太郎に「見越し入道見越した!」と言われて即座に退散している。
- 三虫(さんちゅう)
- 「猫娘とねずみ男」(初アニメ化第1作20話)に登場。人間の体内に棲むとされる虫のような魔物で、宿主の悪行を閻魔大王に報告するなどして寿命を縮める。
- ねずみ男はそれを利用して「長寿教」を興し、病人や老人に三虫を弱らせると言ってインチキ薬を売りつけたり、悪事で儲けた財産を浄化すると言って寄付を巻き上げたりした。そのため財産を失ってのたれ死んだり、偽薬を飲んで更に体を壊し死んでしまう老人が続出する。そのため、ねずみ男の体内にいた三虫がこの悪事を報告、閻魔から処罰指令を受けた鬼太郎は猫娘に協力を頼む。
- 天邪鬼(あまのじゃく)
- 声 - 内海賢二(第1作)、峰恵研(第3作)、田中和実(第4作)、平野正人(第5作)
- 初登場は原作『天邪鬼』(初アニメ化第1作47話)。その昔、悪さを働いて狛犬の中に600年も封じ込まれていた根性曲がりの妖怪。太平洋戦争で家族を失って意地悪になってしまった老人(第4作のみねずみ男)により封印をとかれ、現世に復活し、町に下りて再び大暴れした。
- 自ら千人力と称するほど怪力の持ち主であり、戦闘車両も撃退したことで、事態を重く見た自衛隊から要請された鬼太郎と戦う。さとりの怪とも呼ばれ、相手の妖気を素早く察知する(第3作では考えまで読む)事が出来る。また自分のアジトに燻製窯を作るほど燻製好き。最期は岩で鬼太郎を潰そうとした時にリモコン手でくすぐられて逆に下敷きになり(アニメ第1作では沼地に誘導され沈んだ。第3作ではダム破壊のため用意した爆弾を子泣き爺に奪われ、谷間で鬼太郎を追っている時に頭上でそれを爆破され埋もれた)、岩の上に魔除けの昆沙門天像を置かれ封印された。
- 第4作では心を読まない代わりに鬼太郎でも手も足も出ないほどの圧倒的な怪力を誇り、暇つぶしと称しパトカーを全滅させ、ぬりかべとも力比べをした。自らが「自由」であることにすさまじい意志と信念を持ち、「必死」になって抵抗した。ぬりかべと交戦中に封印用の石風車と子泣き爺に潰され魔除けの封印で封じられた。
- 第5作では手の目とコンビを組む。妖怪大裁判で初登場、百々爺の指揮の下で鬼太郎を窮地に追い込む為、手の目と組んで妖怪横丁のつるべ火を盗んだが、横丁住民達に発見されて取り押さえられる。88話でまたコンビで鬼太郎暗殺を企み、無間地獄の上で鬼太郎の命綱を手の目の眼光で切ったが仲間達が支えたため失敗、さらに一部始終を閻魔大王に見られていたため、手の目共々釜茹でにされた。
- 猫仙人(ねこせんにん)
- 声 - 大竹宏(第1作)、青野武(第3作)、矢田耕司(第4作)、江川央生(第4作・64話)
- 「猫仙人」(初アニメ化第1作17話)に登場。不老不死の秘術を見つけ、猫塚と呼ばれる祠に1200年も生き続けている仙人。その秘術とは自分の肉体と魂を分離し、魂は普段猫の中に宿らせ(アニメ第3作では命の水が入った宝の玉に吹き込んでいた)、肉体は猫塚の中で冷凍保存して非常時以外はなるべく使わないようにするというもの。幹線道路工事の為、猫塚が破壊された事に怒り、工事現場と麓の村を猫の大群に襲わせ、村を占領して人間達を奴隷のように扱っていた。
- 伸縮自在の体を持ち、また猫に限らず、魂を生物から生物へと乗り移らせる事が出来る。一度は鬼太郎に敗れたように見せかけ、村の少年(第1作ではねずみ男、第3作ではユメコ)に乗り移って、油断している鬼太郎を毒殺しようとしたが、見破られて魂金縛りの術で石の中に閉じ込められてしまう。
- 第4作では改心。その他に、第64話「激争!妖怪ラリー」でも、青木ヶ原樹海での妖怪ラリーに参加している姿が見られた。全てはぬらりひょんの仕組んだ罠であり、のっぺらぼう共々、凶暴化する電磁波の粉末の影響で暴力的になり通常の判断力を失っており、鬼太郎を迷わず轢こうとしたほど。参加の動機は、願いを叶える霊石の効果で猫達の生活を楽にしようとしたため。危険極まりないレースにもかかわらず、車両の後部座席には段ボール箱に入れた大勢の猫たちを乗せていた。レース途中での分岐路(一方は落とし穴)で他の参加者共々立ち往生しており、そこを魚屋の輸送トラックを盗んでレースに参加したねずみ男が魚の一匹を罠のある方の道路に投げ、後部座席に載せていた猫たちが勝手に走り出し、止めようとして猫たち共に溶岩に落下した。その後、鬼太郎が優勝して霊石を使って、参加者全員を復活させたために事なきを得た。
- のびあがり
- 声 - 田中康郎(第3作)、立木文彦(第4作)、津久井教生(第5作)
- 「吸血木」(初アニメ化第1作19話)に登場。地中深くに棲む半透明でゲル状の体と無数の腕を持つ妖怪。松代群発地震によって千石岩にある龍宮穴にできた通路から地上に這い出してきた。人間を眠り花の花粉で眠らし、血液を養分とする吸血木の芽を植え付けて吸血木にしてしまう。原作では妖怪ではなく、地上の生物とは違う発達をした地下生物という設定だった。また巨大な目は相手を催眠状態にさせ、飛行機を次々に墜落させた。
- 調査に来た鬼太郎にも芽を植えつけて、吸血木にするも鬼太郎は驚異の生命力で木になった実から復活。水中で鬼太郎と格闘するも体内電気で感電、逆に吸血木の芽を植え付けられ、大木となってしまった。
- 第3作では2万年前に封印されていたのが地震で復活。人間の森林伐採に怒り、木に変えていた。眠り花の花粉は使わず、結託したねずみ男に痺れ薬を盛らせて鬼太郎に吸血木の芽を植える。最期は地震の巣と住処をぬりかべが穴を開けて繋ぎ、マグマに飲み込まれた。
- 第4作では10年前に遭難死した増本俊之の意志がのびあがりと合体し、雪崩から村人を守るために木に変えていた。最期は雪崩から妻と娘を救い、苦手な朝日を浴びて水蒸気となり砕け散った。アニメで唯一善良な性格。
- 第5作では砂風呂用の砂を掘った時に混ざっていた。小さい姿だが吸血木から妖怪の生気を吸って巨大化し、妖怪横丁をパニックに陥れた。砂かけ婆の若返りの砂の失敗作をかけられ煙と炎に包まれ苦しみ暴れまわるが、吸血木にされた鬼太郎の意識がちゃんちゃんこを操り炎に包まれ生気を失いおとなしくなり、木から元に戻った(実はならなかった)鬼太郎によって元の砂場に戻された。子供のように無邪気な性格で悪意は全くなく、アニメで唯一生存している。
- 第6作では第1話登場。悪質なYoutuber・チャラトミ(声 - 根本幸多)が悪ふざけで封印の札を剥がしたために復活した邪悪な妖怪で、東京都の地下貯水槽付近を根城に、チャラトミをはじめ多数の人間を無差別に襲って吸血木に変えていた。目から発する光は、相手を吹き飛ばす衝撃波のように描写されている。眠り花の花粉は使わない。世間では「人が木に変わる原因不明の奇病」とされていたが、それを妖怪の仕業と信じる裕太から話を聞いたまなが妖怪ポストで手紙を送ったために現れた鬼太郎と対峙。最初の戦闘では妖怪が見えないまなを庇った鬼太郎を捕えて種を植え付け木に変えたが、再戦ではまなの偶然力が引き起こした事故で目が弱点であることを見破られ、髪の毛針、リモコン下駄、指鉄砲の連続攻撃を目に食らって爆散する。吸血木化した人間たちは、のびあがりが倒されたことで元に戻った。
- 『妖怪千物語』では花見の最中に妖怪たちを吸血木に変えた。砂かけ婆と木になった実から復活した鬼太郎によって種を植えられ自ら吸血木となり自滅した。
- 白山坊(はくさんぼう)
- 声 - 内海賢二(第1作)、はせさん治(第3作)、大塚周夫(第4・第5作)。
- 布をまとった白い狐の妖怪。100年以上生きた古狐が妖怪と化したもの。強い妖力を持ち、無生物を操ったり、無生物に化けたり出来る。また、術をかけることで人間に幸運を授ける、人の心を操る、普通の狐に言葉を話せるようにするなどの行為が可能。
- 基本的には、危機的状態にある人間に対し「命を助けてやる、ただし娘が16歳になったら嫁にもらう」という契約を持ちかけ、その後もらった娘を、嫁と称して食べようとする。
- 第5作を除いてストーリーの骨格はほぼ同じ。第5作では妖怪横丁の住人として登場し、芝居小屋で興行を営む。
- ぐわごぜ
- 声 - 高橋和枝(第1作)、千葉耕市(第3作)、くじら(第4作)
- 初登場は『朧車』(初アニメ化第1作第58話「おぼろぐるま」)。怪気象を使って日本全土の占領を企んだ、妖怪の国の初代総理大臣。ねずみ男のようなガウンを纏った姿の妖怪で、妖気定着装置である朧車を操って、まず調布一帯を怪気象で覆い尽くし、調布市街にある水木しげる(アニメ第4作では木水)の家を国会議事堂にするべく占拠。目玉親父を人質に取ったが、彼を呑み込んだために脳を支配されて妖気定着装置を逆回転させられ、怪気象共々消えていった。カロリーヌ(声 - 三輪勝恵)という一人娘がいる(第4作ではいない)。
- 第3作劇場版では、異次元妖怪の首領・妖怪総理大臣として妖怪皇帝(ぬらりひょん)と手を組んだ。カロリーヌと揃いのペンダントを持っており、ペンダントを通じてカロリーヌの居場所を探知できる。これを利用してカロリーヌを保護した鬼太郎たちを見つけ出して襲撃をかけ、さらにカロリーヌをさらったように見せかけて連れ戻し、救出に来た鬼太郎たちを朧車の力で石化した(カロリーヌは父親の真意を知らなかった)。策略家である一方、娘思いの優しい父親の一面もあり、本当の望みは娘と平穏に生きていくことだったが、ねずみ男とともに鬼太郎を助けようとしたカロリーヌは朧車に跳ねられ命を落としてしまう。そのことをねずみ男に聞かされ、さらに娘の死を妖怪皇帝から冷たくあしらわれたことで立ち直れないほどのショックを受けた。その後、国会議事堂の上で鬼太郎を追い詰めた妖怪皇帝に「娘を返せ」と迫って隙を作り、鬼太郎の逆転の一助となるが、妖怪皇帝に剣で斬られて転落死し、娘と同じように光の粒子となり消えて行った。事件の解決後、ねずみ男はカロリーヌとともにぐわごぜの墓も作り、二人の冥福を祈った。
- 雪ん子(ゆきんこ)
- 声 - 白石冬美(第1作)、山田栄子(第3作)、三輪勝恵(第4作)、竹内順子(異聞妖怪奇譚)
- 初登場は原作『雪ん子』(初アニメ化第1作48話)。少女の姿だが、吹雪や冷たい息で人間を凍らせ、アイスキャンデー状になった魂を取って食べる恐ろしい冷凍妖怪。雪女や雪男と組んで大雪山系の洞窟を根城にし、近隣住民を凍らせて魂を集めた。捜索に訪れた鬼太郎も凍らせようとするが、逆に熱放射(アニメ第3作では化け火が助力)で溶かされる。3人の溶液が集まり氷の巨人になって逆襲するが、さらなる高熱を浴びて蒸発した。第4作では第58話「冷凍妖怪・雪ん子!」に登場。両親(雪男、雪女)と共に山の動物たちを殺した人間を氷漬けにしたが、殺しはせず、人間によって殺された動物たちを一頭ずつ地蔵を作って供え物も用意して弔うなど優しい性格をしている。動物を殺したことのない鬼太郎の心と経歴を見抜いたため、両親に逆らってでも鬼太郎を助けた。鬼太郎の吐く熱光線で溶かされた雪男に駆け寄った事で、光線の余熱で溶かされてしまったが、目玉おやじいわく妖怪なので死なない。いずれまた両親と共に復活し、人間たちが動物に手を出さなければ現れないとする。
- 雪男(ゆきおとこ)
- 声 - 佐藤正治(第3作)、宇垣秀成(第4作)、平井啓二、宮崎寛務(第5作)、広瀬正志(異聞妖怪奇譚)
- 初登場の原作『雪ん子』、アニメ第1、3、4作で雪ん子や雪女と組んで登場。外観はUMAとしての雪男よりもむしろなまはげ(アニメ第1作では原始人)に似ている。原作では冷たい息を吐くだけだが、アニメではつららを振るったり雪崩を起こしたりと力技を披露する。第4作第58話では雪女の夫で雪ん子の父親。冬の山の管理者であり、動物たちの守護者でもある。大雪崩や氷柱を弾丸にして飛ばすなどの能力を持つ。強行的な行動を取ったが、人間らが山の動物たちを殺さなければ暴れない。
- 水虎(すいこ)
- 声 - 緒方俊也(第1作)、田中和実(第3作)、大友龍三郎(第4作)、掛川裕彦(第5作)
- 体が水状の妖怪。そのため殴る・切る等の物理攻撃が通用せず、霧状になることも可能。生物の形も取れるが基本の形はシリーズによって異なる(原作とアニメ第3作では幽霊の様、第1、4作は人獣型(雄)や四肢の細い虎型(完全態)、第5作では日本伝承風に虎の性格が入った河童、妖怪千物語では中国伝承風に虎顔の半魚人)。後述の長江の水虎とは別の存在。
- 初登場は原作『水虎』(初アニメ化第1作14話)。雄と雌とが別の壺に密封され埋められていたが、雄の壺が少年達に掘り出されてその一人が飲んでしまったことで、その少年は雄の水虎に操られ雌を掘り出し始めた。鬼太郎は少年を水責めにして水虎を追い出すが逃げられる。再度現れた水虎に鬼太郎は 寒い雪の日にと条件を付け対決を申込み、慢心していた水虎は了承。当日、わざと水虎を自分に取り憑かせて負けを演じ、雪中に潜って凍らせ再封印した。
- アニメ第1作では、あらゆる生物や物体から水分を吸い取って生きている妖怪という設定。500年ほど前に中国から渡ってきて高僧に壺の中に封じ込められたが、孤児の人間の少女ゆり子に助けを求め壺から出され復活する。この事から、ゆり子に恩義を感じていじめっ子に虐められているのを助けたりしたが、野放しにしておくとあらゆる物から水を吸い取ってしまうことから村が全滅する危機に瀕してしまい鬼太郎と決闘することになる。決闘の直前、使いに来たゆり子に壺に戻るよう頼まれるが聞き入れなかった。決闘で鬼太郎の目を回させて倒し、口から体ごと体内に入って殺そうとしたが、これは鬼太郎の作戦で最後は雪中に潜られ凍らされ再封印された。
- 第3作では9話「不死身の妖怪水虎」に登場。猫のような目を持ち、雲外鏡のような煙に身を包む。内容は上記原作とほぼ同じだが、今作は水虎に取り憑かれた少年はいじめられっ子で無理に雄を飲まされており、先にねずみ男がインチキ除霊したせいもあって鬼太郎は過保護な母親に信用されず少年との接触は難航。だが水虎に立ち向かう鬼太郎の姿に、少年はいじめっ子や母親に意見する勇気を得た。鬼太郎の体内に入るが雪中に潜った鬼太郎に凍らされ再封印され、壺は雌が封じられた壺の隣に置かれ埋められた。
- 第4作56話「水変化!妖怪水虎」では、雪国の温泉宿の一人息子が友人たちの目の前で恰好をつけたいが為に洞窟の封印を解いた(本人は水虎の事を知らなかった)。目玉おやじですら存在を知らなかったが非常に強力な妖怪とされ、古代には数多の妖怪たちが協力して夫婦を割き各々を別個に封じ込めていた。妻である雌(赤いスライム状)の封印された壺は巻物に記してあった。雄単体では、人間より二回りほど大きくて、下半身が不完全な獣人型だったが、妻と合体した事で空も自在に駆ける巨大な虎になった。洪水や雪崩、口から激しい渦巻く水流を吐くなど水全般に関して高い能力を持つ。妻の封印されていたダムを決壊させようと企むが、水中で鬼太郎と対決。雪雲で冷気を取り込んだ鬼太郎が妖怪冷凍の術を発動し、わざと水虎に飲み込まれて体内からダムの貯水ごと水虎を凍らせた。凍らされた水虎は片手で持ち上げられるほど小さくなっていた。
- 第5作では1話「妖怪の棲む街」の最初の敵として登場。変幻自在の体を持つ。少年4人(白石、黒田、赤井、青木)が祠を壊し封印を解いたせいで騒動が発生する。交戦中に突然振り出した雨によって力を取り戻してしまい、体内に入った鬼太郎の体内電気も通じなかったが、砂かけ婆の用意した「吸水性の高い鳥取の砂」と「竜の息」(炎や電気などを強める特殊な砂)を調合した砂をかけられていたことで電撃が強化され水分が蒸発し再封印された。助かった少年たちは罰として祠を直す後始末を命じられた。
- 『妖怪千物語』ではぬらりひょんの部下。朱の盆と協力し、鬼太郎を誘い出す。鬼太郎の体内に入るが、雪女の冷気によって凍らされ、体内電気で砕かれた。
- 毛羽毛現(けうけげん)
- 声 - 永井一郎(第1作)、大竹宏(第3作)、八奈見乗児(第4作)、村松康雄(第5作)
- 「墓場〜」から「ゲゲゲ〜」に改題しての初エピソード「妖怪毛羽毛現」(初アニメ化第1作55話)に登場。太古から生きている毛そのものの妖怪で、大の文明嫌い。妖術で相手を恐竜に変える(原作やアニメ第1,3作では魂を抜いて化石に移すことで蘇らせている。第5作では眼光で相手の体を変化させる)ことができる。
- アニメ第3作では「自分と仲の良かった恐竜などの生物を絶滅に追いやった上に、魂の無い冷たい生物(自動車や飛行機の事)ばかりを造る」として人間を憎み、妖怪と他の生物が調和していた太古の世界に戻そうとしていた。しかし、蘇らせた恐竜たちと人間の少女が仲良くする様子を見て人間を見直し、人間と妖怪が仲良くできる時代が来ることを信じて子供たちの魂を返し、眠りに就いた。
- アニメ第4作では動物の毛や羽毛が集まって現れた、彼らの代表意思のような存在。住処の森が利権絡みの道路工事で荒らされた為、がしゃどくろを操って妨害した。恐竜化の術は使わない。
- 第5作28話「鬼太郎恐竜 現る!」でも白い毛並の毛羽毛現が登場。次なる住処を探している最中に行き倒れとなり、妖怪横丁近辺で衰弱している所をランニング中の目玉おやじに保護された。発見当時は鬼太郎も青ざめるほどひどく汚れていたが(人間の街に誤って入り込んで汚染された結果)、親子の介護で回復、目玉おやじとは親友になった。しかし、次なる住処には完全な自然環境を求めており、横丁の喧騒を人間世界と大差ないと見て失望する。森に妖怪達を誘い込んで恐竜に変え、横丁を妖怪恐竜たちに蹂躙させた。鬼太郎に踏みつぶされ負傷した目玉おやじは、仕方なしに犬猿の仲であった井戸仙人に助力を請うが叶わず、単身毛羽毛現に挑んだが、操っていた鬼太郎に食べられそうになる。間一髪で目玉おやじは井戸仙人に救われ、井戸仙人の助力もあって鬼太郎達も元に戻った。戦いの後、横丁に居を構えるチャンスを与えられるが、あまりの強情ぶりから拒絶し自ら去っていった。
- 目玉おやじの発言から、太古より複数の毛羽毛現が存在していた模様。生存個体がいた事は目玉おやじにとっても意外なことであったようである。常日頃より、地球や生物は太古の姿に還るべきと信じており、「恐竜拳」なる独自の健康法も編み出していた。恐竜を使役せずとも素の状態で鬼太郎が倒せないほどに実力はある。
- ふらり火(ふらりび)
- 牛馬サイズのニワトリ型妖怪で毛羽毛現の空飛ぶ乗り物。原作とアニメ第1,3作に登場。逃げ惑う鬼太郎達に鳥モチのような糞を落とした。
- 海座頭(うみざとう)
- 声 - 内海賢二(第1作)、大竹宏(第3作)、沢木郁也(第5作)、青森伸(第6作)
- 「海座頭」(初アニメ化第1作26話)に登場、海に住む琵琶法師姿の妖怪。沈没船員達の魂を奪って船幽霊にし、更に船を襲わせ、そこに積まれた財宝を納めさせていた。また、大鮫を用心棒に使役している。鮫を倒して船員の魂を解放した鬼太郎に襲いかかり、魂を奪おうとしたが、逆に精気を吸い取られて(アニメ第1作では体内電気を食らった)海底に消えた。
- 第3作50話では海で死んでいった人間の魂を鎮める事を役目としている。瀬戸内海のある島同士で漁場を巡って争う漁師達に憤慨して漁船を大鮫を使って沈め、漁師達を船幽霊に変えた。船幽霊達が捕らえられ、大鮫が敗れると姿を現し琵琶を鳴らして争い続ける源平合戦で死んだ武士達の亡霊を見せ、鬼太郎達に人間は長い歴史の中で過去を振り返らず争いを続けて来た事を伝え、過去を忘れず語り伝えていく事が亡霊達を鎮める方法だと語って船幽霊達の魂を持っていく事を了承するも「もしその事を忘れた時は再び船を沈める」と警告し姿を消した。
- 第4作では登場せず、船幽霊に船を襲わせるポジションは海和尚が担う。
- 第5作4話では朱の盆(ぬらりひょんの命令の可能性がある)に「海に漬けた子供は美味い」と嘘を吹き込まれ妖力で作った貝を手にした子供達を襲った。琵琶を鳴らす事で生み出した船幽霊を使役としており、更に海の水を自在に操り巨大な津波を作り出したり、水の壁を作り攻撃を防いだりする事が可能で波の先を鋭く尖らせた「水流銛」という技を持つ。一反木綿と親しくなった少女の綾(声‐雪野五月)を襲い、一反木綿を退け鬼太郎にも海上で有利に立ったが一反木綿と鬼太郎との連携による回転技で力の源である琵琶を壊されて子供達を返し降参した。その際に朱の盆の事を打ち明けた。
- 『新妖怪千物語』では海神島(人食い島)近辺の漁場をねずみ男に紹介したが、(上海かに坊主に操られた)人食い島が起こした嵐に巻かれ漁師達と共に捕われる。
- 第6作16話では江戸の昔から境港近海に住みそこを航海する北前船の財宝を狙って船幽霊を操り沈めていた。壺の中に閉じ込められ海底に封印されていたが北前船の財宝を探していたねずみ男が壺を開けた事で復活した。復活後は沈めた北前船の財宝を運び出す人手としてまなの伯父・庄司を含む漁師達の魂を抜き船幽霊に変えた。琵琶の音色で巨大な水の竜巻を起こし鬼太郎を苦しめるも、魂を解放された庄司の投球を顔面に食らった隙に指鉄砲を喰らい倒された。
- 船幽霊(ふなゆうれい)
- 声 - 大竹宏(第1作)、戸谷公次(第3作)、根本幸多、松本考平(第5作)
- 海難事故の犠牲者の死霊。柄杓で海水を船に汲み入れ沈める。
- 「海座頭」(初アニメ化第1作26話)に登場、ここでは海座頭に魂を奪われた沈没船員達で、他の船を沈めて宝を奪うためこき使われていた。筏で旅していた鬼太郎が船上で栽培していたモヤシに海水をかけ枯らした所を捕まり、事情を明かす。鬼太郎は海底に隠された魂を封じた壺を開け、魂を取り戻した船幽霊たちは人間に戻った。
- 第3作では本来は大人しく悪さをしないと言われている。ここのみ船に乗って現れ、海座頭の使役する大鮫が船を沈めて船員が海に投げ出されるとその上から柄杓で水をかけ沈める。元は人間の魂だけに個々の実力は低い。
- 第4作では海和尚の海水を回転させる特殊な装置に人間の魂を入れる事で生み出した。ある程度の自我を持つが基本的に海和尚の命令に従っている。柄杓を渡されると合体して柄杓と共に巨大な一個体になって船を沈め、仮に底抜けの柄杓を渡されても集団で渦潮を起こす事で船を沈めようとする。装置の海水の回転を逆にして使用する事で元の人間に戻せた。
- 第5作では元が人間である事は強調されず、海座頭が琵琶の音色で生み出した使い魔的な存在。陸に上がり海座頭が狙いを定めた子供を見つけ、海座頭の前に差し出す。
- 第6作では海座頭が漁師達の魂を海底の祠に閉じ込め変えた。庄司は自我が辛うじて残っており、捜索船を襲った際に姪のまなを逃がす。祠の様子を海底から上がったねずみ男から聞いた境港の人々は、まなの説得もあって力を合わせ、ねずみ男にかけさせた綱で岸から祠の扉を引く。海座頭の命令で妨害に入った船幽霊と綱引き状態になるが、ぬりかべたちの加勢で扉が開き、魂は取り戻された。この件で力を合わせたことが幸いして、新旧住民の意見相違で開催が危ぶまれていた港大漁祭も無事開催され、鬼太郎ファミリーも歓迎された。
- ぶるぶる
- 声 - 中谷ゆみ(第3作)、沢海陽子(第4作)
- 「峠の妖怪」(初アニメ化第1作23話)に登場。暗闇などで人の背筋を震えさせる妖怪。封じ絵の中に閉じ込められていたが、大掃除の際に焼かれ、解放された。その姿は妖怪メガネでしか見る事ができず、その体は鬼太郎の霊毛でしか固定する事ができない。またぶるぶるが体内に入ると、その人間は徐々に体温が下がり、しまいには凍死してしまう。しかし一方で熱には弱く、風呂などに入られると抜け出ていく(苦手なだけで、普通の火では倒すに至らない)。峠を行く車を狙っては運転手を震えさせて事故を起こさせていたが、鬼太郎によって最初は髪の毛針で木に縫い止められる。だが、それをキクラゲの干物と勘違いしたねずみ男が食べてしまい、彼を凍死寸前に追いやるが、風呂につかり身体を温めた彼の体内から追い出され、風船の中に閉じ込められ、大空へ追放された。
- アニメ第3作では、ネズミ男ではなくユメコに取り憑くが鬼太郎が彼女を入浴させることで追い出され、鬼太郎と化け火に追い詰められ岩に封じられた。
- アニメ第4作では、臆病な人間にしか姿が見えず、棲み処に引きずり込んだ臆病な人間の寿命を奪う。人間が臆病な気持ちを捨てたため力が弱まり、棲み処から引きずり出され鬼太郎につかまり、つるべ火に炙られて蒸発した。
- モウリョウ
- 声 - 永井一郎(第1作)、増岡弘(第3作)、松尾銀三(第4作)、田中大文、川津泰彦、森岳志(第5作)
- 死体から死体に乗り移って生きている妖怪とそれに付きまとう妖怪達の総称。
- 初登場は「モウリョウ」(初アニメ化第1作31話「もうりょう」)。乗り移っている死体が古くなると、新しい死体を求めて墓を暴く。死体に乗り移ったままでも姿を現せるが、これは幻のような物で、現在乗り移っている死体を完全に焼いてしまえば消滅する。墓を暴いている所を墓守をしていた少年・玉吉(たまきち、声 - 小串容子)に目撃され襲ったが、鬼太郎の呼び寄せたつるべ火に死体を焼かれて消えた。
- アニメ第3作では未練を残した死者の体に入って操る。
- 第4作では火葬が普及して入る死体がないため、生者を死に追いやって乗り移ろうとした。ただし、相手が生きたいという未練があれば体を奪うことは不可能。実体がないため攻撃が一切通用しない。人間界に姿を現して騒がすことで鬼太郎に体を譲るよう強要したが、それで実体化したためちゃんちゃんこで絞め殺された。
- 第2作6話「死人つき」にも登場するが、こちらは原作は鬼太郎ではなく、ロシア民話をベースとした短編『妖怪 魍魎(もうりょう)の巻、死人つき』に準拠。女性の死体に取り付き、それに引かれて数多なモウリョウが集まってくるという内容。日光に弱く、原作では朝になったことに気付かず自滅する。
- 第5作64話「もうりょうの夜」では魑魅魍魎の名称で登場した。鹿羽村(しかはむら)に特有の現象として恐れられてきたが、若くして有能な病院の院長の息子泰造(たいぞう)は、「しかばねむら」と呼ばれ続けてきた自分の故郷の現状を憂い、迷信として一連の現象を否定しようとした。死人つきが起きる時節には妖怪が方々から引き寄せられ、半妖怪でありながらもねずみ男も鹿羽村に行き倒れていた。なお、女性の死体に取り付いた魍魎は第2作では牛頭鬼のような正体で暴れたが、第5作では取り付いたまま滅びたので正体は見せておらず、「(仲間の待つ)山に帰りたい」と繰り返していた。
- 鬼太郎は50年前にも対決したことがあり、一番鶏を鳴かせず、カラスたちで窓を覆って日光を遮断する(夜中と勘違いさせる)など、周到に策を練って対処している。
- 土精(どせい)
- 声 - 竹本英史(第5作)
- 魑魅魍魎中唯一名前が明らかな妖怪。他の魑魅魍魎では知覚できない結界内を見る事ができるが、瞼が大きく重いため仲間に持ち上げてもらう必要がある。第2作や元ネタの『妖怪 魍魎(もうりょう)の巻、死人つき』では一眼だが、第5作では二眼となっている。
- おどろおどろ
- 声 - 富田耕吉(第1作)、北村弘一(第3作)、佐藤正治(第4作)、西村知道(第5作)
- 長毛に覆われた鬼面の獣のような姿。毛を突き刺して人間の血を吸う。
- 初登場は『おどろおどろ』。科学者が自らの体で「毛生え薬」の人体実験を行い、その薬の副作用で妖怪になり、超能力が身についたが人間の血を吸わなければ生きていけない体となってしまう。最初は血液銀行から買った血を吸っていたが、不味い上に高価という理由で、新鮮な子供の血を吸うことに変更する。自分が苦心の末に手に入れた「ほうき元素(魔女の箒の中に含まれた特殊な元素)」を入れたプラモデルの飛行機で子供を誘拐して死なない程度に血を吸い、証拠隠滅の為に霊界輸送機で霊界に送る。実は正太郎(しょうたろう、声 - 朝井ゆかり)という息子がおり、正太郎は人間に戻る研究をしているのでおどろおどろを殺さないように鬼太郎に頼んだ。しかし、科学者当人は人の心を無くしており、秘密を知った者を全て葬る気で霊界に送った子供を帰す気は無かった。鬼太郎をも血を吸って殺そうとして逆に吸い返され死亡した。この事件の後、息子は鬼太郎を恨んでいた。
- 純粋な吸血鬼として登場する場合もある。墓場鬼太郎「下宿屋」のリメイクであるマガジン版「おどろおどろ対吸血鬼」では夜叉の代役として登場。ドラキュラ四世と相打ちになった。
- アニメでは第1作27話初登場。
- 第3作では第37話登場。息子は隆(たかし、声 - 塩沢兼人)という青年で、彼が父の獲物になる子供を誘拐。隆はそれを続けるのに耐えかねて、逆説的に「この事件には手を出すな」と妖怪ポストに投函し、父が倒された後で自首した。
- 第4作では第38話登場。息子がいるという設定はないが助手(声 - 根谷美智子)が助命を嘆願、鬼太郎の妖気を清めた血によって元の人間に戻れた。
- 第5作では第21話登場。原作とは異なり完全な妖怪として登場。「関谷教授」に化けて大学に入り込み、恋をする女学生の血を好んで吸っていた。血を吸われた相手は操られる。なおこの「関谷教授」の姿はマガジン版で相打ちになったドラキュラ四世そのものだった(「ドラキュラなどという青っ白い西洋妖怪ではない」と発言する)。
- 逆柱(さかばしら)
- 声 - 北川国彦(第1作)、矢田耕司(第3作)、高木渉(第4作)、稲田徹(第5作)
- 「げた合戦」に登場する古い木材の妖怪。
- 丸毛の子供を人質にして親丸毛に盗みをさせていた。丸毛を捕まえて調査に乗り出した鬼太郎のリモコン下駄を偽物とすり替え、それを履いた鬼太郎や触れたねずみ男をくっつけたまま踊り狂わせた。だが目玉親父に解放された本物の下駄に偽下駄を破壊され、しかもその下駄が本体だった為即死。
- 80年代「最新版」では電気を帯びた樹木の妖怪。野衾軍団を率いてその電撃で朦朧となった人間を集め、呑み込んで一人から二人の複製人間(実体は棒切れ)を部下として作り出した。鬼太郎達も複製したが[26]、根切り虫に根を齧られ根の塊の本体を現し(地上部は尾に過ぎない)、本物達を吐き出した後に湖に落ちて自分の電気で自滅。
- アニメでは第1作第44話初登場。伝承通り上下が逆の柱が本体で、偽下駄は自分の一部で作った物。弱点は木材なので燃える事と上下を正しい向きに直されるとただの柱に戻る事。
- 第3作では取り壊された名家の屋敷の跡地に立っていた柱が本体で、金を集めて屋敷を再建させようとしていた。伝承では家主に害を為す妖怪とされるが、本作では屋敷の柱として大事にしてくれた家主への恩返しが動機であり、根は邪悪な妖怪ではなかった。
- 第4作ではぬらりひょんに騙された。
- あまめはぎ
- 声 - 杉浦宏策(第1作)、槐柳二(第3作)、上田敏也(第4作)、飛田展男(第5作)
- 「こま妖怪」に登場したコマ回しが得意な妖怪で、頭にキノコを生やしている。子どもの足の裏の皮を食べるのが好きで、その妨げになる鬼太郎を倒そうとする。一度はコマ試合に敗れ引き下がったが、ねずみ男にイイナリ茸を食べさせて操り、鬼太郎を妖気消滅地帯に誘き出して術を封じ痛めつけた(あまめはぎのコマ技は妖気を必要としない)。だが脱出されて敗北、もう子供を襲わないと誓う。
- 第4作では大雪でコマ神木が倒れ復活。子供好きで足の皮は食べないが、コマを粗末にする子供達に怒ってコマに変える。鬼太郎への術封じにはコマの結界を使用。鬼太郎に敗れると、鬼太郎達の霊力で元に戻ったコマ神木で眠りに就いた。
- アニメでは第1作第35話初登場。
- 第5作では第31話登場。土の中に眠っていたが、ねずみ男に頭のきのこを取られたことで土から出てきた。ねずみ男と手を組み、キノコを餌に子供達を襲うきのこ狩りにやってきたカズオ(声 - 福圓美里)にきのこを取られてコマ勝負を申し出る。自身が勝ったらカズオの足の裏の皮を食べようとしたが、鬼太郎に阻止される。その後、鬼太郎とのコマ勝負[27]で敗れた。その後、木の皮で作った巨大ゴマで再び鬼太郎とのコマ勝負で鬼太郎を圧倒し、鬼太郎にキノコを植え付け苦しめた。
- 第6作の第23話ではアパートにて、子泣き爺やがんぎ小僧、傘化けと共に酒を飲んでいた(後ろ姿のみの登場)。
- また、彼と外見が全く同じ妖怪「物の怪」が「墓場」に登場しており、ねずみ男と組んでせこい金儲けに奔走している。
- 手の目(てのめ)
- 声 - 富田耕吉(第1作)、銀河万丈(第3作)、石塚運昇(第5作)
- 『手の目』(アニメ化第1作37話)に登場。顔ではなく両の掌に目がある妖怪。その眼光を浴びた相手の手を一日に数時間操れる(アニメ第1作ではねずみ男の意識も操っている。第3,5作では眼光は破壊光線に変更)。人間の青年「山田」の手を操りサラリーマンを殺させ(アニメ第1作では重傷を負わせ)現金を強奪した。鬼太郎にも手を操ったり幻覚を見せたりして苦しめたが、彼と砂かけ婆に目を2つとも潰され、強盗殺人の真犯人として警察に突き出された。
- アニメ第3作ではまず妖怪大裁判で百々爺の取り巻きとして登場。77話では餓鬼と共に洞窟に封じられていたのが人間が侵入して封印が解け、近隣の村人を捕らえワイン漬けにして食おうとした。飛ばす眼球はちゃんちゃんこをも突き破る。
- 第5作では第47話初登場。天邪鬼とコンビを組む。百々爺の指揮の下で鬼太郎を窮地に追い込む為、天邪鬼と組んで妖怪横丁のつるべ火を盗んだが、横町の住民達に発見されて取り押さえられる。88話でまたコンビで鬼太郎暗殺を企み、無間地獄の上で鬼太郎の命綱を眼光で切ったが仲間達が支えたため失敗、一部始終を閻魔大王に見られていたため、天邪鬼共々釜茹でにされた。
- 人食い島(ひとくいじま)
- 声 - 青野武(第4作)
- 「人食い島」(初アニメ化第1作42話)に登場。和歌山県佐々岡村の沖に千年も前から住み、海神として毎月二人の生贄を村に要求し続けてきた。逆らうと嵐や大波を起こす。生贄は海神の住処と思われていた島の洞窟に送られていたが、その島こそが海神の正体である巨大な人間型生物「人食い島」だった。嵐や大波は島の凄まじい呼吸力による物。洞窟は口であり、そこから入った生贄は胃腸に送られ徐々に消化されてしまう。鬼太郎達に同行した村長は死んでしまったが、チャンチャンコの守りで消化を免れた鬼太郎に体内で胃液を撒いたことで、逆に消化された。
- 第3作では元々は大人しく、村人から島神として祀られていたが急に生贄を要求。実は肺に寄生した海和尚の仕業で、鬼太郎が海和尚を倒すと元に戻った。消化力は全シリーズ最強で、鬼太郎も一度は消化され大便になってしまう。
- 第4作では動いたり話したりもできる。千年前「生贄は自分で最後にして欲しい」と身を捧げた女性に心打たれて食人をやめていたが、彼女の形見の首飾りをねずみ男に盗まれて暴れ出す。鬼太郎が首飾りを返すと鎮まった。消化液は人間には効くが妖怪には効かない。
- 『新妖怪千物語』では昔は暴れ者だったが今は封印されて大人しくしている。封印の祠を上海かに坊主に悪用されて操られ、鬼太郎に助けを求めた。
- おりたたみ入道(おりたたみにゅうどう)
- 声 - 内海賢二(第1作)、大竹宏(第3作)、川津泰彦(第4作)
- 『おりたたみ入道』(初アニメ化第1作第38話)から登場したビックリ箱のような妖怪で、むじなの背負うつづらの中にいる。水木しげるオリジナルの妖怪。
- 大きな口で何でも飲み込んでしまう。つづらの中に入ると無敵の防御だが、体内からの攻撃に弱く、鬼太郎に襲い掛かった際に毒まんじゅうを食わされて(アニメ第3作では一反木綿につづらから切り離された上に子泣き爺に押し潰され、第4作では食べた鬼太郎の体内電気を食らった後、霊毛ちゃんちゃんこで締め付けられて)倒される。
- アニメ第1作のみ、正体が案山子とされており、育つのに100年掛かるらしい。原作同様毒まんじゅうで倒されるが、山の妖気で復活。再び鬼太郎を襲うも、また倒されて案山子に戻った。
- 妖怪千物語ではねずみ男(本人でむじなとは無関係)を唆して背負わせる。体内からの外道殱封で妖界の大気に封じられた。
- ムジナ
- 声 - 安原義人(第3作)、高木渉(第4作)、野沢那智(異聞妖怪奇譚)
- 狸またはアナグマの異称とされる、人を化かす獣。
- 『おりたたみ入道』(初アニメ化第1作第38話)に初登場。ねずみ男そっくりに化け(服の模様は違う。アニメ第1作ではヒゲが少ない)子供たちから金を騙し取り、本人と鬼太郎に見つかるとおりたたみ入道をけしかけた。入道が倒されるとねずみ男の弟と名乗ったが、裾から尾が出ていて(第1作では2戦目で味方したねずみ男がちゃんちゃんこを燃やそうとした際、その煙で苦しみ)正体を見破られ逃げ去った。
- 第3作13話ではねずみ男の家に招かれるが、物を持ち去ろうとして鬼太郎に見つかり正体を現し戦う。まず眼光による幻覚を使い、見破られると陰嚢を部屋一杯に膨らませ鬼太郎を潰そうとするが、髪の毛短剣で破裂させられてしまう。砂かけに縫合してもらい感謝反省し、鬼太郎の頼みで一泊して山へ帰るまでねずみ男の弟を演じた(ただし44話で死神が父と名乗った際、ねずみ男は真相を知っていた)。クレジットでは「ニセねずみ」と表記。
- 第4作36話でもねずみ男を騙し妖怪アパートに忍び込む。騙されたと気づいたねずみ男の怒りのビンタを受け反省し、山へ帰った。ムジナが去った後に露店商売をしていたねずみ男は、幼い兄弟の客にサービスし、ムジナとの兄弟愛を思い出して「もう少し長く騙してほしかった」と涙ながらに呟いた。
- 妖怪千物語ではおりたたみ入道とは無関係で、西洋妖怪との戦いに加勢した日本妖怪の中にいた。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』では悪役として登場。見た目だけでなく声もねずみ男そっくりに化けていたので鬼太郎達にはバレなかった。
- 雲外鏡(うんがいきょう)
- 声 - 杉浦宏策(第1作)、大竹宏(第3作)、鶴ひろみ(第3作・仮の姿・クモ子)、田中亮一(第4作)
- 「鏡合戦」(初アニメ化第1作29話)に登場。二千年以上経った銅鏡から生まれた妖怪で、少女の姿に化けて鬼太郎に近付き、鏡の中に閉じ込めた。聖なる鏡・照魔鏡の光を当てられると術が破られる。銅でできているため塩水に弱く、バケツで塩水をかけられ(アニメ第3作では磯女が竜巻で飛ばした海水の雨を浴び、第4作や千物語では岩塩の粉を被った鬼太郎を呑み込み)赤錆と化した。
- 化け猫(ばけねこ)
- 声 - 永井一郎(第1作)、京田尚子(第3作)、青野武(第4作)
- 猫妖怪の総称としても使われるが、「ばけ猫」(アニメ化は第1作41話)では自動車に轢殺された猫達の亡霊として登場。自動車への復讐としてトラックに化けて突進、それで事故を起こした運転手はムチ打ち症ならぬ「猫うち症(いわゆる猫憑き)」に罹ってしまう。鬼太郎はねずみ男の運転する車でトラックを追跡して霊界に入るが、亡霊猫の群れに包囲される。ねずみ男が焚いたマタタビの煙(第4作では砂かけ婆の着物の袖に仕込んであったマタタビ香)で猫を眠らせ逃げ帰り、慰霊碑を建てて猫の霊を鎮めた。
- アニメでは猫の霊が集合して巨大な猫の姿になる。第1作では鬼太郎との格闘の末に足場が崩れ落石に潰される。鬼太郎に慰霊塔を建ててくれるよう言い残して絶命した。第3作では身を投げ出した鬼太郎に「お前たちを悼んでいる人間もいるんだ、僕を責めて気が済むならやってくれ」と言われ引き下がる。
- 第4作62話「怪奇!ばけ猫街道」では、交通事故に遭う猫達の守護者的存在で、犯人の人間たちを強く憎んでいた。人間が呪い殺される事で世間に広め、交通事故を減らす考えであった。事故を起こしていない存在には何もする気がないなど、本来ならば心根の優しい存在である事が伺えるが、人間共への憎悪が激しく鬼太郎親子の説得にも耳を貸す余裕はなかった。高い呪力や運動能力、リモコン下駄を弾き返したり霊毛ちゃんちゃんこを軽く引きはがす、石化した子泣き爺を簡単に遠くへ放り投げる、口から毛針を跳ね返すほど強い息を吐いたり巨大化するなど、妖怪としても強い部類に入る(目玉おやじもかなり手強いと評している)。だがマタタビには弱い。なお、ねずみ男も化け猫トラックに遭遇して事故を起こしているが、アニメ第4作以外は猫打ち症になっていない(第4作で猫の安否を気遣う運転手を邪魔してそのまま半ば強制的に放置させたのはねずみ男である)。第1作では同乗した鬼太郎が着けさせた幽霊族の品に守られたとされる。化け猫トラックによる事故を起こしても乗り手や車両に損傷はないが、妖怪自動車は最初ガードレールを突き破って河川敷に落下させられ、その後追突の形で猫の霊界に連れ込まれた。猫打ち症になると、三日三晩「猫踊り」を踊らされた挙句に霊界に引き込まれる。猫娘が砂かけ婆たちを説得して、轢かれた猫の飼い主だった農家のトラクターを借りて化け猫ダンプをおびき寄せた。なお、化け猫ダンプと直接体や車体が触れていないと猫の霊界には引き込めない(道路に落ちた砂かけ婆がタイヤの間を蹲ってやり過ごした)。マタタビ香で無力化された後は追撃もせず、人間たちやねずみ男の症状も治り事件も終結した。
- 「妖怪大裁判」では大猫の姿で登場。百々爺率いる原告団に参加した。第3作以降は裁判後に登場したため参加していない。
- 姑獲鳥(うぶめ)
- 声 - 高橋和枝(第1作)、杉山佳寿子(第3作)、三田ゆう子(第4作)、山崎和佳奈(第5作)、尾小平志津香(異聞妖怪奇譚)
- 「姑獲鳥」に登場。出産直後に亡くなった女性が化けた、巨大な鳥の姿をした妖怪。赤ん坊をさらって自分の子として育てるのを生業としている。また干してある布団に足形を付け、その布団で寝た子供におねしょをさせるが、こちらはただの趣味である。元は姑獲鳥石という石像だったが、ねずみ男に羽毛をかぶせられて鳥になった。言い伝えによれば、更に羽毛を拭うと女怪になるという。武器はヘッドライトのような眼光と溶岩のような糞で、巨大な口は相手を一飲みにしてしまう。つるべ火に羽毛を燃やされ、石に戻った。
- アニメでは第1作第46話初登場。
- 第4作では人間の女性に化けて、保育を請け負う振りをして子供をさらった。
- 第5作では第65話登場。復活した理由は今までと同様だが、他のシリーズと全体的な設定が大幅に異なっており、子供をさらう理由が子育てのためでは無く、生前亡くした自分の赤ん坊を探すためで、「赤子返りの術」で子供のいる家に足跡を残しては、その家の子供を赤ん坊にしてさらっていた。身体が千年石で出来ており、外部からの攻撃は一切通じない。赤子返りの術で鬼太郎(の精神)まで赤ん坊にするが、猫娘の一喝で解け、最後は猫娘の猫騙しで怯んだ隙に鬼太郎に体内に入られ、弱点の羽根を体内電気で燃やされて倒される。その後成仏し、亡くなった赤ん坊と再会した。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』では鬼太郎が最初に戦う敵として登場
- 邪魅(じゃみ)
- 声 - 内海賢二(第1作)、銀河万丈(第3作)、郷里大輔(第4作)、竹本英史(第5作)
- 初登場は『妖怪関ヶ原』(初アニメ化第1作50話)。
- 毒気を出して人を狂わせる妖怪で、ガマ仙人の封力によって百年もの間ガマの姿に変えられていた。鬼太郎を騙して封印の石を動かさせ、元の姿に戻った後は、毒気で鬼太郎を狂わせて子分にし、銀行強盗を働かせた。ガマ仙人に復讐するため家に放火しようとしたが、相手の知略にはまり、再びガマに変えられてしまった。
- アニメ第4作54話ではぬらりひょんの入れ知恵で鬼太郎を誘き出した。
- アニメ第5作27話では、黄泉の国の亡者の怨念から生まれた凶悪な妖怪。鬼太郎に引けを取らない力を持っており亡者達も恐れている。元々は地上で死体を食べていたがいつからか生きている人間を襲って食べるようになり地獄に幽閉されていたが、宋帝王に化けた初代ドラキュラ伯爵によって解き放たれた。その後、ネズミ男が霊石を地獄の非常口に戻したため地獄に戻された。悪知恵のあった過去作品と違い、怪獣のように描かれる。
- 後神(うしろがみ)
- 声 - 小串容子(第1作)、池田昌子(第3作)、江森浩子(第4作)、土井美加(第5作)
- 『後神』(初アニメ化第1作61話)に登場。
- 二つの目だけが付いた真っ黒な顔を持つ女の妖怪。サボテン好きな少年に妖怪サボテン(愛称サボちゃん)を売り、そこの家族を始末して家を乗っ取ろうと企んだ。調査に来た鬼太郎達もサボテンに捕食させるが、サボテンを内側から倒されると自身に大した力はなく、鬼太郎のチャンチャンコで捕えられ、そのまま捨てられた(アニメ第1作では逃げ込んだ木ごと落雷で燃え尽き、第4作では影の化身である為つるべ火の光で封印の壷に追い込まれた)。
- アニメ第3作59話では鬼太郎一派の男性が纏めてメロメロになるほどの美女で植物の世話が得意。一緒に花屋を開く約束をした人間の男性を捜して人里に現れた。事情を知った鬼太郎達は彼氏の捜索を手伝うが、悲報を届けることになった。
- 第5作第86話では住処の祠を失い、人間の少女・真奈美(声 - 福圓美里)の家にたまたまあった妖怪サボテン(ねずみ男がゲゲゲの森に生えていたのを売った)を利用して家を乗っ取った。鬼太郎にサボテンを倒された仕返しに鬼太郎の後ろに取り憑くも、それが仇となり体内電気であっさりと敗北。その後は家購入の費用を稼ぐため、妖怪横丁の大風呂屋敷で住み込みで働く事にした。
- 陰摩羅鬼(おんもらき)
- 声:北川国彦(第1作)、北村弘一(第3作)、佐藤正治(第4作)、中尾隆聖(第5作)
- 『陰摩羅鬼』(初アニメ化第1作64話。原作の雑誌初出時とアニメ第1作では「いんもらき」と読まれた)に登場。
- 三つ目の鳥のような姿の妖怪。魂と肉体を分離でき、魂は死体に乗り移って操れる。地下五メートルの古墳状の家に太古から住んでいたが、上に人間の家を建てられて怒り、そこを相続した青年・哲夫(てつお、声:市川治[28])を殺して肉体と家を乗っ取ろうと企んだ。哲夫の急死した恋人・大下啓子(おおした けいこ、声:桂玲子)に憑いて機を窺っていたが、画家(アニメ第3作では探偵)に変装した鬼太郎の霊紙と霊筆を使った魂かなしばりの術にかかり、魂を焼き殺される。残った肉体がねずみ男の魂を奪ったものの、逆にねずみ男に使われてしまい、鬼太郎に眠り薬を飲まされて眠らされた。
- アニメ第3作49話では吉永ルリ子の遺体に憑き、ユメコの叔父・伊集院に近付く。住処の上に館を建てられたといった怨恨の描写は無く、単なる結婚詐欺の悪党として描かれる。正体を暴かれ、魂を身体に戻して逃げようとしたが、鬼太郎に撃墜された。
- 第4作では後継者の絶えた寺の供養不十分な霊の無念から生まれ、寺の娘だった小池小百合(こいけ さゆり、声:三浦雅子)を蘇らせ操り、寺を潰した村人を襲う。小百合はねずみ男を婿に迎え寺を継いで貰おうとするが、陰摩羅鬼が封印されると彼女も現世には居られず、二人は哀しい別れをしてしまう。寺は新住職が決まり、建て直されることになった。
- 第5作では祠の上に館を建てられた復讐に、まず通りすがりの美術大学生・綾野杏子(あやの きょうこ、声:雪野五月)を利用すべく呪い殺した。杏子の体を乗っ取って、館を相続した青年・中川邦夫(なかがわ くにお、声:森川智之)に近付き、婚約に至った頃に邦夫を殺そうとしたが鬼太郎に正体を暴かれる。邦夫が杏子への未練から封印術を妨害した隙に鬼太郎を負傷させるが、杏子の霊に説得された邦夫に封じ絵を完成されて倒された。同時に杏子は元の死体に戻ってしまった。
- ほうこう
- 声 - 永井一郎、北川国彦、杉浦宏策、富田耕吉(第1作)、玄田哲章、増田均、岐部公好、稲田徹、増谷康紀(第4作)、宮澤正(異聞妖怪奇譚)
- 「妖怪ほうこう」(初アニメ化第1作65話)に登場。漢字では彭侯と書く。般若と天狗が混ざったような顔をした妖怪。漬物が好物でねずみ男を騙して村中の大根を盗ませ漬け込み、捜査に来た鬼太郎をも毒牙を打ち込んで痺れさせ漬物に漬け込んで食おうとした(アニメ第4作では自らの妖力を高めるために鬼太郎をおびき出し漬け込む作戦だった)。しかし、目玉おやじ達の機転や、裏切ったねずみ男の手により失敗に終わる。直後、地水火風の四つの姿に分裂して襲い掛かるも復活した鬼太郎により、火と水、地と風という相反する者同士をぶつけ合わされ、無と化した。その正体は二千年以上経った巨大な縄文杉であり、長い年月の間に生命の本源である地水火風を操る力を持つようになった。
- 『妖怪千物語』ではぬりかべを騙して、すねこすりを漬物にする為の漬物石にした。
- なお、地水火風を操る能力は本作独自のものであり、伝承のほうこうにそのような能力を使う設定は無い。
- 泥田坊(どろたぼう)
- 声 - 永井一郎(第2作)、塩屋浩三(第3作)、増田均(第4作)、大場真人(第5作)
- 「泥田坊」(初アニメ化第2作1話『妖怪復活』)で登場。体が泥でできた隻眼の妖怪。
- 本来は水田に住む大人しい妖怪だったが、田が少なくなった為ヘドロに住むようになり凶暴化した(田を奪われた理由は原作で基地建設、アニメ第2、4作で減反政策、第3作で新幹線開通、第5作で宅地造成とシリーズにより様々)。口から粘着性の熱い泥を吐く。真水によって再生するらしく、一度は鬼太郎により粉々にされたが、雨が降った際に復活した。逆に乾燥には弱い。原作では基地建設で弾圧された農民達の怨霊だった為その慰霊碑を建て直し、アニメでは住む水田を人間の有志が確保する事で鎮まった。
- 『妖怪千物語』の妖怪大裁判編ではぬらりひょん配下。呼子を人質に横丁住民が鬼太郎の弁護をしないように脅迫し、凶悪な妖怪の雰囲気を出していた。しかし、宴会の席に怒りの横丁住民達が攻めて来るとあっさり逃げ出した。
- ベビー泥田坊
- 声 - 鈴木麻里子(第4作)
- アニメ第4作22話に登場した泥田坊の子供。一見、全身隈なく泥を被った人間の子に見える。人間の少年と仲良くなり、二人で親達の衝突を止めようとした。
- 土転び(つちころび)
- 声:槐柳二(第3作)、古谷徹(第4作)、高戸靖広(第5作)
- 毛むくじゃらで丸い身体をした妖怪。
- 「土ころび」で初登場。原作では本来の土ころびは絶滅していたが、人間が工業排水混じりの水を飲んで変化。石油や電気などを食糧とするため、近隣の村から象のような鼻で吸い盗んでいた。ねずみ男に唆されて鬼太郎の妖力を狙い彼を吸い込むが、妖力が大き過ぎて爆死した。
- アニメでは第2作第11話初登場。滅んでいた者が工業排水の作用で復活したとされる。猫娘から妖力を奪って老化させたり、火を吹いたりする。
- 第3作では住んでいた祠や眺めていた古い村がダムに水没したことに怒り、ねずみ男に「村の電気を奪えばダムは無くなる」と騙され人間に復讐することも兼ねて電気を奪っていた。最後は祠をダムから引き上げてもらい和解。
- 第4作では第73話登場。本作でも既に肉体を失って魂のみが祀られた存在として登場。ありとあらゆるエネルギーを栄養源にする。本来は旅人を脅かして楽しむだけの、人間好きで親切な愛らしい妖怪で、人間の傍にいたいが為、肉体が滅びた後も魂だけで山の中の祠に留まり人間を見守り続けてきた。その後、祠の一帯が開発され、祠自身もダムの水中に沈んだ(この時点では、水中に沈めば人間を見守る事ができなくなるが、それでも人間の生活の方が大事だと身を引いていた)。しばらく水中で眠っていたが、日照りで水底が露呈し目覚め、魂だけでしばらくぶりの人間社会を観察しに出かけた。そこで、人間共の電気の浪費ぶりと有難味を持たない心、自分がどんな想いでダムに沈んだで葛藤し、怒りが爆発して、人間に灸をすえる意味も含めて大切なもの(電気)を奪う事を決意。ちょうどその折、日照りにもかかわらず発電量を上げるように要求されたダムの発電所職員(所長)が、困り果てながらも電気を浪費する人間に怒りを覚ていた事に目を付けて憑依、人間の体を借りて実体化し、野球場や空港、遊園地や都心部など人間社会の方々で停電を起こして大騒動に達した。電線から大量の電気を吸い取り巨大化した。なお、土ころびの体内では所長と土ころびのそれぞれの意識が共存し協力して行動していたが、まだまだ怒りの収まらない土ころびと十分に人間に罰を与えたとする職員側とで相違が発生し、体から追い出そうとする所長にやけを起こした土ころびが所長の意識を眠らせて体を乗っ取った。地方の火力発電所まで鬼太郎たちを引きずり回し、そこでファミリーと交戦、発電所の炎や鬼太郎のゲタを食べたり鬼太郎の下半身に食らいつき、それぞれのエネルギーと妖力でさらに巨大化。だが、自らの想いを曝けた土ころびに鬼太郎が更なる妖力を送り込み、所長の意識も説得するが固執し続け、耐えられなくなった土ころびは体内から電気や炎を吐き出しながら破裂した。その後、痩せ細った職員が発見され、土ころびの魂も山へと帰っていった。憑依された所長は土ころびを「さん」付けして尊敬し、大量の死傷者を出す寸前に事態を発展させた事を目玉おやじに叱責されるが、同時に同情もされた。
- 第5作では第48話登場。ねずみ男に封印を解かれ復活する。電気が大好物で、全ての電気を吸い尽くそうと暴れる。最後は鬼太郎とゲゲゲハウスの共同で自分の体の中の電気を吸いかえされて手のひらに乗るほどのサイズに縮小し再び封印される。
- 新編の「土転び」では一眼と触角を持つ姿。食糧として育てたドングリ林を人間に伐採された事を怒り、跡に植えられた杉林や村を潰し回った。鬼太郎親子も押し潰されて球体に吸収されそうになったが、リモコン髪で触角を結んで平衡感覚を奪う。土転びは鬼太郎を分離して触角を解いてもらい、人間側を説得してもらう事で鎮まった。
- 第6作のオープニングでは運動会の玉転がしで玉代わりに2体登場した(転がり方は第4作とほぼ同じ)。
- 『新妖怪千物語』では豆腐小僧の一族の隠れ山里の番人。決められた時季以外に入って来た豆腐小僧と鬼太郎を追いかけ、彼らを襲う骨女とわいらに遭遇し突き飛ばした。
- 髪さま(かみさま)
- 声 - 北川米彦(第2作)、野本礼三(第3作)、掛川裕彦(第5作)
- 髪の毛のみの姿の妖怪。八咫の鏡の神通力によって、人間や妖怪の髪の毛を奪う事ができる。
- 原作やアニメ第2作第9話では離れ小島の洞窟に住み、島民に生贄を要求していた。
- 第3作・第5作では村人に恩恵をもたらしていたが、村人に忘れ去られた(第3作では過疎化、第5作では不景気が原因)と嘆いて復讐しようとした。また、髪の毛の中に一つ目があるデザインに変わり、名前の表記も「髪様」となった。第3作では最初に村人2名の髪を奪った後、毛目玉を通じて少女の生贄を要求する。生贄は村人の誠意を見たかっただけで危害を加える気はなかったのだが、彼らが八咫鏡を狙ってきたねずみ男を騙して生贄として差し出してきたことに激怒。村人全員の髪の毛を奪い、さらに少女の友達のカラスに呼ばれて来た鬼太郎や猫娘も襲って、猫娘の髪も奪ってしまった。その後、鬼太郎、猫娘と戦い、毛針やリモコン下駄を跳ね返すなどして苦戦させ、ついには鬼太郎を髪で捕えて締め付けたが、苦手とする妖怪あみきりが救援に現れ、切られて逃げ惑っている間に鬼太郎に八咫鏡を壊され敗北、村人や猫娘の奪われた髪も元に戻った。事件後は修復された八咫鏡の中に戻って村人と和解し、村人の謝罪を受け入れ、これからもこの村を守っていくと約束した。第5作では力が弱まり過ぎて髪を奪う事すら出来ず、部下の毛目玉に役を喰われてしまっている。
- 『妖怪千物語』では毛目玉に坊主頭の少年を騙させ、人々の髪の毛を奪いそれをエネルギー源にして、人間界征服を企む妖怪として登場。毛柱で人を髪ごと集めたが、少年に鏡を壊されて力を失ってしまう。
- 鏡を割られた時、原作やアニメ第3作・第5作では妖力が弱まって降参したが、第2作と千物語では完全に動けなくなった。
- あしまがり
- 『妖怪あしまがり』(単行本では『妖怪花』に改題、初アニメ化第2作5話)に登場。太鼓を持った狸の姿をした妖怪で、無類の大酒飲み。取り込んだ者を消化してしまう雲状の気体生物を飼い慣らしており、持っている太鼓で操ることが出来る。
- 妖怪花の生息地を開発しようとした人間側(アニメ第3作45話では妖怪花と共存していた業者を乗っ取ったぬらりひょん)に雇われ、開発を止めようとする鬼太郎と闘う。一度は鬼太郎を気体生物に取り込んだが、リモコン下駄で太鼓を逆用され、鬼太郎と入れ替わりに自分が取り込まれてしまった。原作とアニメ第2作では、鬼太郎は更に気体生物を操って妖怪花の生息地を占領したホテルを破壊する。「あしまがり」とは四国の方言で、「足にまとわりつく」という意味。
- カロリーヌ
- 声 - 藤枝成子(第3作)、三輪勝恵(墓場鬼太郎)
- ぐわごぜの娘。水色の髪とタレ目をしている。詳細はぐわごぜ、および墓場鬼太郎の登場人物の項を参照。
- アニメ第3作では心優しい娘で、父親に従いつつも悪事を悲しんでいた。金髪に青く美しい目といった原作および墓場鬼太郎とは全くかけ離れた外見をしている。土蜘蛛に襲われ地下鉄から逃げ遅れていたところを偶然ねずみ男に助けられ互いに両想いになる。その想いを父・ぐわごぜに利用され、国会議事堂に連れ去られ人質にされてしまう。救出に向かった鬼太郎が朧車によって石化してしまい、後から駆け付けたねずみ男に助けられ、鬼太郎を元に戻すべく、朧車から涙を奪い取るも、カロリーヌが裏切ったことに激怒した朧車に跳ね飛ばされねずみ男に抱かれながら消滅した。
1960年代マガジン版・アニメ第1作初出(味方としても登場した者)
- かまいたち
- 声 - 富田耕吉(第1作)、大竹宏、広中雅志(第3作)、鈴木琢磨(第4作)、菊池正美(第5作)、松野太紀(第6作)
- 旋風と共に現れ人肌に斬り付ける妖怪。本作では短髪で口の尖った男に描かれる。
- 『妖怪城』(初アニメ化第1作第3話)では妖怪城に住む妖怪の1名で、呼吸で風を操り鬼太郎を苦しめた。
- 『妖怪万年竹』では鬼太郎の味方として登場。両手の鎌で妖怪竹を斬ったが、万年竹本体には逆に鎌を折られてしまう。その後も日本妖怪が集結する際には参戦した。
- アニメ第3作では高速で飛び回り、その時起こす風で物を切り裂く。その力で鬼太郎と砂かけ婆を追い詰めるが一反木綿に取り押さえられ、妖怪城の封印の方法を白状させられ地中に戻った。その後74話「妖怪万年竹」などで鬼太郎側に付く。劇場版ではチーに秘薬を飲まされ、妖怪反物にされる場面が見られる。
- 4作以降は風を操る能力と両手を鎌に変える能力の両方を使う。
- 5作では妖怪城とは無関係。ぬらりひょんに世話になった事があり、39話ではフリーの殺し屋をしていた。実は萌え系少女漫画マニア。旧鼠にぬらりひょん脱獄を依頼され断るつもりだったがねずみ男に幻の少女漫画「乙女坂ころり」で買収され、力を貸した。しかし本は偽物だったため激怒し、ねずみ男を殺そうとするが鬼太郎に妨害され、決闘を挑むが、敗北。プライドを傷つけた鬼太郎を激しく恨み、ぬらりひょんの勧誘を受け一味に加わった。作中でも屈指の実力者で、天狗ポリス6人を一瞬で斬り捨て、鬼太郎とほぼ互角に戦える。風を自在に操る術も得意とし、巨大な旋風を作り出したり、撤退時にはぬらりひょん達にも旋風を纏わせて飛行することも可能。
- 6作では旋風を纏って空を飛び、両手の鎌から真空の刃を飛ばして攻撃する。妖怪城から力を供給されている間は不死身で、一反木綿に胴体を両断されても復活した。妖怪城の力の源である人柱を鬼太郎に破壊された後は、一反木綿をパチンコのように使って石化した子泣き爺を飛ばす連携技に倒された。名無しによって復活した第19話ではお化けの学校にて、2種類の壺を使って指定量の生き血を計量する問題を出す数学教師のような立場となっていた。その際には指名された蒼馬が答えを出せなくても「考え方はいいよ。あと少しだ」と褒めて励ますなど良い教師を装っていたが、真の目的は子供たちを妖怪に改造することであり、本性を現した際には怯える大翔に手の鎌を突き付け、殊更に恐怖を煽っていた。鬼太郎たちとの戦いでは、ねこ娘に爪で顔を斬られて校舎に逃げ込むふりをし、彼女を見上げ入道に捕えさせたが、まなの呪文で見上げ入道を倒され、最後はたんたん坊・二口女とともに鬼太郎・ねこ娘に襲いかかるも、二口女とまとめてねこ娘の爪に切り裂かれて倒された。
- 鏡爺(かがみじじい)
- 声:永井一郎(第1作)、宮内幸平(第3作)、丸山詠二(第4作)、石塚運昇(第5作)、塩屋浩三(第6作)
- 古い鏡の中に潜む老人姿の妖怪(鳥山石燕画の百々爺が姿の原型)。若い女性や少女が鏡を用いる際に鏡の中から覗き見たり、いかがわしい真似を働くやや好色な面がある。他方、アニメ第3〜6作では女性や子供を守る紳士的な面もある。
- 原作「鏡爺」(初アニメ化第1作8話)では少女の姿を奪い鏡に閉じ込める(被害者の実体は透明になる。アニメ第1作では捕らえた姿を奴隷にしようとした)。「形が無い故に鬼太郎の必殺技が通じない」という特性で鬼太郎を苦しめたが、本体である鏡に戻った際(原作では普段の姿は老人の遺体に魂が憑依したもの)にその鏡を破壊されて退治された。鬼太郎たちの奪われた姿も一緒に失われるかも知れず、一か八かの賭けだったが、彼らは元に戻ることができた。
- アニメ第3作では2話から登場。天童ユメコを襲い、彼女が鬼太郎と知り合うきっかけを作る重要な役回り。元々はある山村で少女達の守護神とされた鏡だったが、過疎化で村ごと捨てられて屈折していた。多数の鏡を操って囲い込む術や分身能力で鬼太郎を苦しめたが、ユメコが大事にしてくれた女性・はなの孫と知って改心、原宿の古道具屋に移り住む。その後70話で雲外鏡に騙された鬼太郎たちにぬりかべの妖怪漆喰で封じられるが、無実を信じるユメコに助言し、磯女の協力も得て雲外鏡の魔手から鬼太郎たちを救った。この時、ユメコは鏡爺を「ちょっとエッチでロリコンだけど優しい妖怪」と語っている。
- 第4作では、全ての鏡の向こう側に通じる「鏡の世界」の住人として登場。祐子達の学校にある大きな鏡の中に住む学校の守り神とされていたが、校長の判断で鏡が粗大ゴミとされた事に激怒。子供たちを誘拐し、「鏡の世界」に閉じ込めた事で鬼太郎と対峙する。鏡の世界では無敵を誇る鏡爺の猛攻に鬼太郎は苦戦するも、砂かけ婆の「合わせ鏡の術」で鏡の世界からの脱出に成功。深追いした鏡爺は鬼太郎と砂かけ婆の連携攻撃に倒れ、降参し田舎の学校へ移された。後に13話でネズミ男が開催したお化け屋敷にて、幼少時の母親の死によるトラウマから失語症になった少年を笑わせてくれるよう父親が鬼太郎に懇願した際、子泣き爺や砂かけ婆らと共に少年を笑わせるのに協力している。
- 第5作では劇場版に登場。つるつるして姿が映る物ならおかまいなしに移動する。大きさも自由自在に変えることもできる能力も加わった。元々は大霊山のヤトノカミの封印の番人で、人々を蛇神から守る役目をもっていたが、彼の社を管理する風祭華の祖母が亡くなり、その跡を継ぐ事を約束していた華の母親から存在を忘れられていたところを大蛇女に唆され、華をさらって永遠に少女のままにしようとする。大霊山の社の鏡封印を解き、華からヤトノカミの魂を取り出せば後は自由にしてよいと言われていたが、そうすれば結局華は死んでしまうと知り、さらに、もう用済みとして重傷を負わされたことで騙されたと気付く。完全体となったヤトノカミとの戦いの際、最後の力を振り絞り鬼太郎の霊界符と風祭家の鏡を繋ぎ、ヤトノカミに消されていた華と母親の絆を取り戻させた。華の母親が大人になったことで変わってしまったと嘆いていたが、それは間違いで、自分の知る「おことちゃん」の本質は変わっていなかったと知り、彼女に「華と仲良くな」と言い残すと消え、同時に風祭家の鏡も割れた。
- 第6作のオープニングでは綱引きをしていた。本編では第8話が初登場。女の子を鏡の中から覗き見ることを好むがそれ以上の悪戯はしないという。山村の旧家・緒方家の老婆の嫁入り道具である古い鏡(元はその老婆の母親の嫁入り道具)に長年住んでおり、その老婆を見守っていた。学級で緒方家の見学と掃除に来たまなたちはそれ以来怪現象に見舞われ、消息を絶ったまなの姿を部屋の鏡に見つけた鬼太郎たちは鏡爺の仕業と考え、緒方家の鏡から鏡の世界に入った。だが、実はまなたちを狙ったのは庭の石碑から蘇ったがしゃどくろで、鏡爺はそれをいち早く察知しまなを鏡の世界へと避難させ助けていた。内気な性格ゆえ鬼太郎たちにうまく訳を話せなかったが、がしゃどくろに襲われるまなが見つかって誤解が解け、彼女を守り鬼太郎たちと共闘した。まなを見守っていたのは「初恋の人に似ていたから」と言うが、その後ねこ娘にも同じことを言って惚れるなどかなりの女好きであった(結局は両者にフラれ、子泣き爺が酒に付き合った)。砂かけ婆や子泣き爺とは顔見知りで、以前会ったのは何十年も前らしい。
- 『パチスロ版』では、鬼太郎のコピーであるブラック鬼太郎を誕生させる。
- 輪入道(わにゅうどう)
- 声 - 銀河万丈(第3作)、郷里大輔、増谷康紀(第4作)、三宅健太(第5作)、江川央生(第6作)、西松和彦(異聞妖怪奇譚)/ 演 - 西田敏行
- 炎を纏った車輪に、厳つい入道顔が付いた妖怪。
- 原作「ダイヤモンド妖怪」が初出。以後、そのアニメ化(初アニメ化第1作第36話)エピソードなどに登場する。炎を操る他、口から炭素光線を吐き、生物をダイヤモンドに変えて喰らう(アニメ第4、6作や千物語では喰うのは魂でダイヤは抜け殻、第4作では欲深い魂ほど美味で、無欲な魂ほど不味い)。その戦いでは最後に、光線を鏡で返され自滅した。原作や第1、3作では輪入道を倒すとダイヤにされた者は時間経過が少ない者だけ元に戻り、長時間経った者はダイヤのまま(原作)か白骨化(第1作)か消滅(第3作)したが、第4作以降は全て元に戻る。
- その後の作品では、後述する妖怪車両の車輪や「UFO宇宙突撃隊」「妖怪危機一髪」「決戦!箱根城!!」などで複数登場することもある。アニメ第3作や当時の『最新版』では、妖怪車両以外はぬらりひょん側として群衆扱いの登場が多い。ダイヤモンド妖怪としての登場は第6作まで全シリーズで退治されており、味方として出た者が同一個体かは不明。
- アニメ第3作5話では砂かけに懲らしめられ千年眠っていたが、ダイヤ目当てに出入りする人間に目を覚まされた。その中でも横田社長は襲われても懲りずに炭素光線を防ぐ防護服を用意したが、住処にある「妖魔の鏡」は炭素光線を防護服も破壊するほどに強め、結局横田一味もダイヤにされる。鬼太郎が妖魔の鏡を逆用して輪入道をダイヤにしても、元に戻った横田はダイヤを独占しようと恩知らずにも鬼太郎たちを始末しようとするが、妖魔の鏡の力で輪入道が復活しかけ、鬼太郎が鏡を壊すとダイヤは全て消滅した(一部は時間が経って消えており、ねずみ男は拾って来たダイヤをユメコに贈ろうとしたが目の前で消えてばれた)。
- アニメ第4作5話では「欲望の墓場」(ゴーストタウン)と呼ばれる廃墟ビルの地下に住んでいる。ねずみ男と組んで、彼がダイヤ商売で集めた人々をダイヤモンドに変えて魂を食っていた。魂を食うと大きくなり、体の一部が欠けても炎を纏って修復できる。炭素光線を返されないように住処の鏡を全部砕く抜かりのなさもある。猫娘(ダイヤにされた時に鬼太郎は怒りながら鉄パイプで殴りかかった)、目玉おやじ、一反木綿もダイヤにされ、鬼太郎もダイヤの欠片で磔にされ追い詰められるが、とどめの炭素光線を大鏡を持って現れたぬりかべに返され自滅、魂を食いすぎてすぐダイヤにならず、苦しみながら魂を吐き出し鬼太郎達が脱出した後にダイヤになり落下した鉄骨で砕かれた。ダイヤはすべて元の人間や動物に戻り、ねずみ男は怒った人間に追い回される羽目になり、鬼太郎親子は人間の欲深さに呆れていた。妖怪王編では鬼太郎に加勢、輪入道の炎を纏ったリモコン下駄が妖怪王ぬらりひょんへの決定打となる。
- 実写劇場版では子泣きの旧友。必要な車輪の数の分身を出して車両と合体できる。鬼太郎の頼みで妖怪機関車を動かした程の実力者だが、妻の和江(ろくろ首)には頭が上がらない。
- 『妖怪千物語』では西洋妖怪との戦いで鬼太郎に加勢した。その後、19話「炎上!輪入道」では敵として現れ、第4作同様の手口でねずみ男と組んでダイヤに釣られた人々を餌食にする。激しい炎で鬼太郎の攻撃をほとんど遮るが、電撃が弱点で体内電気スパークで消滅。そして、29話「妖怪大レース」で鬼太郎の妖怪自動車として登場。
- アニメ第5作では妖怪横丁の住人として登場、敵対する話はない。火車、白坊主と共に運送屋を営んでいる。街で次々に餅が盗まれる事件が発生した時、鬼太郎達と協力して畑怨霊を退治して事件を解決した。そしてその後、妖怪四十七士の京都府代表に覚醒した。火車の「火輪奔り」など炎の技を受けると何倍にも強化して撃ち出せる。
- アニメ第6作では第13話登場。最初は第4作同様の手口でねずみ男と組んで魂を食っていた。その後、ダイヤモンドの採掘・販売・価格管理を世界規模で手掛けるシンジケートの構成員がねずみ男の商売に目を付けたことで、彼らと手を組み更に悪辣な方法で世界中から集めた人々(元鉱山労働者、身売りされた子供、難民など)の魂を食うようになる。しかし輪入道はより多くの魂を求めてシンジケート構成員たちまでダイヤモンドにするなど手に負えなくなり、困惑したねずみ男が呼んだ鬼太郎と対峙。リモコン下駄などの攻撃を回転して弾き返し、指鉄砲も素早い動きで避けるなどかなり手強く、ついには鬼太郎の足に炭素光線を浴びせて下半身をダイヤに変え追いつめた。だが鬼太郎はねずみ男が彼を庇って飛び込ませた自動車から取れたサイドミラーを拾い、それで炭素光線を反射させ輪入道を自滅させ、ダイヤモンドに変えられた人々も元に戻った。なおその中でシンジケート構成員たちは自分らが売買した怒れる人々に包囲され、その後は不明。
- 輪入道が車輪となる妖怪車両を以下に列挙する。
- 妖怪自動車(骸骨型)
- 車体は恐竜の頭蓋骨、ヘッドライトは鬼火。車輪となる入道は4体。初登場は少年マガジンの特集記事「大妖怪ショッキング画報」。
- 物語への初登場は水木プロ原作の「最新版」第6話で、夜行さんとの戦いに備え目玉おやじの設計図に基づき改造、「ゲゲゲマシーン」と名付けられる。車輪は炎の輪だけで入道顔はない。
- アニメ初登場は第4作37話。夜行さんの発明。輪入道は邪念をキーで封印されているものの、ねずみ男などだまし易い対象を見つけると口車に乗せて封印のキーを抜かせ暴走させようとする。だが、第62話「怪奇!ばけ猫街道」では、疑いを掛けられた事に怒り、共に捜査に協力した。ハザードランプに当たる部分から火の玉ミサイルを発射したり、車輪から直接火炎を放って敵妖怪の炎を相殺するなどの能力がある。入道が車体から分離しての攻撃も可能で、後述の中国妖怪、妖神(紙の精)を瞬殺した。分離時には若干大きくなる。
- 『妖怪千物語』29話では鬼太郎の車としてレースに参戦。水虎にガソリン爆弾を投げられるが輪入道と鬼火で爆炎をおいしく吸収。終盤ベアードの光線で大打撃を受けるが、鬼太郎の体内電気を注入してのハイブリッドパワーで逆転優勝した。
- 妖怪戦車
- アニメ第3作にて劇場版『激突!!異次元妖怪の大反乱』やテレビ78話、92話に登場。夜行さんの発明。車体は先述の自動車同様恐竜の頭蓋骨に似たデザインだが、ボンネットバスのように大きい。車輪となる入道は6体で空も飛ぶ。ヘッドライトのつるべ火や化け火はビルを貫き巨木を焼き払う火炎放射、野づちの大砲で敵を吸い込んだり地中を掘り進んだりできる。
- 妖怪機関車
- ヨミの国へ行ける蒸気機関車型の乗り物。輪入道は左右の前輪と動輪に計4体の分身を付け、本体は前方の罐蓋に付く。
- 雪女(ゆきおんな)
- 声 - 小原乃梨子(第1作)、坪井章子(第3作)、中友子、松井摩味(第4作)、高島雅羅(異聞妖怪奇譚)
- 吹雪や冷たい息を放つ、日本の氷雪妖怪の代表格。初登場の原作『雪ん子』、アニメ第1、3、4作で雪ん子や雪男と組んで登場(第3作では後に復活し、94話で雪ん子やつらら女らと組み、過熱したぬけ首を冷ますために鬼太郎と協力した)。
- アニメ第4作でも第58話で家族(雪男と雪ん子)と共に溶けたが後に復活、第98話・第99話でつらら女と組んで、ぬらりひょんや西洋妖怪に挑む鬼太郎に加勢した。家族同様、山の動物たちを想い庇う心の持ち主で、氷漬けにした人間たちも殺しはしなかった。雪ん子に助けられて蘇った鬼太郎が、彼らの秘密を知ったことから生かしておけないとしたが、鬼太郎の心を知った雪ん子が庇い、山で一緒に暮らすのなら許してやってもいいと発言したことも。
- 『妖怪千物語』第25話では水虎と戦う鬼太郎の味方として登場した。
- アニメ第5作では空も飛べる。多数の個体が存在し、独自のコミュニティーを作っている。先述の葵の他に、名前の判明している限りは以下の者々が登場。
- 真白[29](ましろ)
- 声 - 佐藤ゆうこ
- 第7話に登場。人間を愛した姉が雪入道に処刑されたため、人間と親しい妖怪を嫌い凍らせる。不意討ちとはいえ火の妖怪たちを凍らせるほどの強敵だったが、最後は地獄の炎を得た鬼太郎に倒され溶けて消えた。また、第8話での鬼太郎の発言から、実はぬらりひょんに唆されていたことが明らかになった。第47話の妖怪大裁判では、百々目鬼、がしゃどくろと共に霊体としてねずみ男に呼ばれる。鬼太郎を弁護する側だったが何も言わなかった。また、第77話でも同族で親友の葵が鬼太郎に報復しようとした時も、彼女の前に霊体で現れ阻止した。生前は同族の中で最強と格付けされていたため利用された節がある。
- 雪女郎(ゆきじょろう)
- 声 - 笠原留美
- 雪女の元締め。左目の辺りに傷のような赤い模様がある。真白がぬらりひょんに唆されて暴れた事を承知していて、彼女を葬った鬼太郎を咎めず、河童や天狗ポリスと共に片車輪との戦いに協力した。
- 第77話では四十七士の捜索にも協力を申し出る。
- 第85話の妖怪城との決戦には、お黒と共に葵を補佐するため参戦した。最終回は松明丸戦に参戦。
- お黒(おくろ)
- 声 - 中友子(第5作)
- 第77話登場。お歯黒べったりと顔と声が瓜二つの雪女で、性格も良く似ている。雪女の城でねずみ男のガイドについた。ねずみ男を気に入っている。
- 第85話では葵の補佐役として妖怪城の戦いに参加した。
- 磯女(いそおんな)
- 声 - 麻生美代子(第1作)、山口奈々(第3作)、上村典子(第4作)、真山亜子(第5作)
- 初登場は『磯女』(初アニメ化第1作56話)。半人半蛇の狂暴な海の妖怪で、縄張りに踏み込んだ子供をさらおうとした。常に赤ん坊を抱いているが、実はそれが本体で相手に抱きつき石のように重くなったり、強力な吸引力で鬼太郎を呑み込もうとしたが、空気ポンプの術で倒された(膨らむ赤ん坊を母親が押さえようとして、原作では一緒に破裂、アニメ第1作では妖力が尽きて一緒に石化した)。
- アニメ第3作では昔から人間と共存してきた心優しい妖怪だったが、悪い人間がレジャーランド開発のために住処である磯を埋め立てようとしていることに怒り、磯に近づいた人間をさらっていた(さらわれた子供の家族も、住民のことを考えない開発の被害者だった)。鬼太郎と対戦後は、事情を知った彼らに破裂した赤ん坊(本体ではなく本当の親子である)を助けて貰って和解し、協力して住処を乱開発しようとする人間を懲らしめる(この時赤ん坊と子泣き爺とのコンビで、船を沈めた)。その後、鬼太郎の海の仲間として親子で再登場した。
- 第4作では空気ポンプの術で破裂後も生存。本体の赤ん坊の姿に再生して戦いを挑み、伸縮自在の腕で鬼太郎達を苦戦させるも、猫娘の機転でねずみ男の屁を掛けられて苦しんでいる所を、ちゃんちゃんこ包みで倒された。
- 『国盗り物語』では他の海妖怪達や鬼太郎と集まって、ムーの海底基地への偵察に参加する。
- 『妖怪千物語』では、妖怪獣タコ男爵を生み出すために子供を集めてきた。水を槍状にして攻撃する能力をもつ。
- アニメ第5作の赤ん坊は言葉を話せた過去作品と違い、精神的には人間の赤ん坊と大差ない。母親はこの子がぐずると縄張りに踏み込んだ者をおしゃぶりにした。鬼太郎は空気ポンプの術で赤ん坊を抑え、今後人間を縄張りに入れないと約束して捕われた者達を解放させた。劇場版で妖怪四十七士の長崎県代表に覚醒。
- かみなり
- 声:郷里大輔(第3作・第4作)、宝亀克寿(第6作)
- 通称電気妖怪。自由に雷を操ることが出来る。初登場は「電気妖怪」(初アニメ化第1作第25話)。空中に浮かぶ巨大な岩に住んでいたが、相次ぐドライアイスによる人工雨の実験に怒り、調査に来た雨山博士の乗っているヘリコプターを墜落させ、博士をさらった(更に、アニメ第1作では山奥の村に1年間も雨を降らせないようにした)。背中の太鼓は蓄電池になっており、これを使って鬼太郎を感電死させようとしたが、逆に電気を吸収された上に、放電されて焼死した。
- 学年誌版では空を独占しようと人間の飛行機を何度も撃墜。止めようとする鬼太郎を原作同様電気で焼き殺そうとするが、電気を吸収されて褌も履けないほど痩せてしまい、恥ずかしくて岩の中に逃げ帰った。
- 第3作第23話では雨山博士が開発した、雷から電力を得る装置「エレキテルII」の実験で自分のエネルギーを奪われたと怒り、雨山博士をエレキテルIIごと誘拐。鬼太郎と子泣き爺が救助に向かい、雨山博士は何とか連れ戻す(この時に子泣きは墜落してかみなりとの電力売買契約に失敗したねずみ男と激突、両者入院した)も、かみなりを鎮めることはできず、エレキテルIIと巨大岩を取り込んで巨大な姿になった。そのまま町の電力を奪い暴れ回ったが、鬼太郎と雨山博士の共同作戦によって、吐き出した雷を東京タワーの先端に取り付けた装置に吸われる。元の等身大に戻って鬼太郎と戦い、原作同様に組み合いになるが、死亡はせずエネルギー切れで降参した。戦いの後は鬼太郎たちと和解し、雨山博士と酒を酌み交わしながら自然と科学の調和について激論を交わした。後に串刺し入道との戦いや、豆腐小僧の住む山を荒らす人間を懲らしめる際などに鬼太郎に助力している。
- 第4作第32話では雷から電力を得るため積乱雲にミサイルを撃ち込む実験に怒って保谷博士らを誘拐。最後は第3作同様組み合いの末にダウン、このまま退治しようと言う博士に鬼太郎は人間側の身勝手を叱り、かみなりを空へ帰した。
- 第6作第5話では、現代人が雷を畏れ敬わなくなったことに不満を抱いていたところへ、ねずみ男とヤクザの組長・雨山(あめやま、声 - 桐本拓哉)と出会って手を組み、二人が立ち上げた電力会社の供給元になる。最初は電力収益で得た贅沢な暮らしや、会社のマスコットキャラクターとなった「かみなり様」の人気に満足しており、ひょんなことからニュースキャスターの女性(声 - 元吉有希子)に惚れてしまい、いかつい雰囲気から別人のような姿でテレビに出演して彼女を嫁にしようとする[30]などコミカルな面も見せていたが、次第に増長してねずみ男の手を焼かせるようになっていき、ついには電力会社社長から市長になった雨山の指示で、会社の脱税と贈賄を調査していた週刊雑誌の女性記者・五十嵐ゆり子(いがらし ゆりこ、声 - れいみ)を襲って感電死させる。鬼太郎に目を付けられることを恐れたねずみ男に活動を自重するように言われるが、却って自尊心を刺激されて暴れだした[31]ため、鬼太郎たちと対峙。太鼓からの雷をバリアのように使って攻撃を防ぐ、巨大岩の重力を操り鬼太郎を押し潰す、放った雷を龍のような姿に変えて襲うなど、強力な攻撃を繰り出し、鬼太郎や子泣き爺を苦戦させたが、目玉おやじが授けた策でコイルを隠し持った鬼太郎に電撃を浴びせた結果、帯電して電磁石化した鬼太郎に太鼓の枹を引き寄せられて奪われ、太鼓を使った前述の攻撃を封じられる。それでも背中の太鼓の輪で鬼太郎を締め付け、自身の体から直接放つ電撃で鬼太郎を感電死させようとしたが、その電気を鬼太郎に全て吸収され、衰弱したところへ鬼太郎の体内電気に自身の太鼓の雷まで上乗せした強力な電撃を浴びせられて消滅した。その後、雨山は、かみなりが暴れたことによる被害と脱税の容疑で逮捕された。
- 朧車(おぼろぐるま)
- 声 - 佐藤正治(第3作)、大友龍三郎(第4作)
- 牛車に大きな鬼面が付いた姿の妖怪。目から放つ光線と体当たりが武器。外見と声から男性のイメージが強いが、実際は女性である(鬼太郎が彼女と呼ぶシーンがある)。
- 初登場は「朧車」(初アニメ化第1作58話)。ぐわごぜの命令により、怪気象を発生させていた。目から石化光線を放つが、原作や第1作では鬼太郎は石化されても動けて、怪気象が解けると同時に元に戻った。その正体は原作では蜂の巣に目が付いたような物体で、第1作・第3作ではお化けハマグリだった。
- 第3作劇場版では石化された鬼太郎とぬりかべは完全に動けなくなり、元に戻すには朧車の涙が必要。カロリーヌとねずみ男によって涙を取られるも、激怒して二人に目掛け突進、カロリーヌが跳ねられ犠牲になった。カロリーヌの死によって怒りと悲しみに燃えたねずみ男は、異次元妖怪たちをなぎ倒して石化した鬼太郎たちのもとへ辿り着き、涙を振りかけて元に戻した。その後、国会議事堂の地下で鬼太郎と再戦した朧車は、ちゃんちゃんこ目隠しで光線を封じられ、オカリナ鞭で車輪を壊され、更にオカリナ剣で車体を砕かれると、正体のお化けハマグリの姿に戻って絶命した。
- 『国盗り物語』では鬼太郎の仲間として登場。ゴーストカーによる失踪事件調査のため、鬼太郎たちを乗せ出動。車妖怪同士という事でゴーストカーとの交渉も受け持った。ここのみ鬼面は牛車本体ではなく、牛を繋ぐ部位に前輪と共に付いている。
- 第4作25話では数百年前の遺跡から発掘された木片が博物館で牛車に再現されたことで現代に蘇った。何百年も自分が眠っていた丘を人間たちが壊そうとするのに怒り、夜中に市内を暴走して、多数の交通事故を発生させた。最後は鬼太郎の制止を振り切り工事車両に必死の体当たりをするも、衝撃で大破。木片は引退する博物館長が引き取った。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』ではエリートの催眠術によって怪気象を発生させられていた。特定の条件で仲間にすることができる。
- 枕返し(まくらがえし)
- 声 - 北川米彦(第1作)、屋良有作(第3作)、肝付兼太(第4作)、石塚運昇(第5作)、岩崎ひろし(第6作)
- 寝ている人間の枕を移動させ睡眠妨害をする妖怪。夢を操る力と目に入った相手を眠らす砂(アニメ第5作のみ、この砂は砂かけ婆から盗んだ物)を持ち、塩に弱い。
- 初登場は原作「まくら返し」(初アニメ化第1作28話)。この原作やアニメ第1,4作では自分の領域に入った子供を夢世界に連れ去って食べようとした。原作と4作では塩で溶かされ、1作では動物園のバクに食われる。
- 原作「羽衣」ではねずみ男に雇われ、彼と天女を取り合っていた鬼太郎に、彼女に近付くと不運に見舞われる夢を見せ敬遠するようにした。
- 第3作では夢世界の番人として第19話初登場。ユメコの魂を使って廃れてきた夢世界を復興しようとし、彼女を守る鬼太郎たちには各々の弱点を突いた悪夢で苦しめた。だが獏に悪夢を食われ降参して妖怪証文に悪事をしないと誓約、またユメコの励ましで改心。第86話では封じられた妖怪を復活させる「妖怪香炉」をぬらりひょんに盗まれ、夢世界の異変を感じて助けに来た鬼太郎たちと共に戦う。
- 第4作第15話では子供を再びさらいにきた時、第3作とは逆に鬼太郎たちに願望の夢を見せ惑わした(鬼太郎の夢が亡母がらみなのは前作と共通)。
- 第5作第24話では子供の夢を壊す妖怪として登場。夢世界では彼の思ったことが本当になり鬼太郎も大苦戦したが、調子に乗りすぎて荒野となっていた夢世界が動物園を経営する夢を持つ子供と友人達の力で復活し、出現した動物園の獏に食べられてしまった。その後、妖怪大裁判に霊体で現れ鬼太郎に不利な証言をした。
- 第6作のオープニングでは綱引きをしている。第14話ではかつて人間を夢の中に引きずり込んで魂を食べていたが、ある僧に叩きのめされて以来しなくなった。そのため、目玉おやじから人生に躓いた大人たちが夢に囚われ眠り続ける事件の犯人ではないかと疑われたが無実を主張。まなの挑発もあって夢世界を案内し、鬼太郎父子や依頼人の少年・マサシと共に真犯人である「夢繰りの鈴の少女」や彼女と遊ぶマサシの父・アキノリらと対峙する。基本的に戦いを傍観していたが、夢を描く力に乏しく苦戦する鬼太郎を見かねた目玉おやじの頼みで、おやじの生前の姿を再現した。
- 「妖怪千物語」では人間を眠らせ自分の夢世界に引きずりこみ魂を食べる妖怪として登場。夢世界において、無力の鬼太郎を痛め付けるが、兄を救いたいという少年の勇気で蹴ったサッカーボールが当たりそのショックで霊力が戻った鬼太郎に体内電気で倒される。目玉親父曰く、枕返しはイタズラ好きだが本来は大人しい妖怪らしい。その後ぬらりひょんに利用され、妖怪大裁判で鬼太郎に不利な証言をした。最終的に妖怪横丁の住民たちの逆襲でさっさと逃げ出した。
- 獏(ばく)
- 夢を食べるという幻獣。本作では夢世界の妖怪をも食べる。初登場は「妖怪大裁判」(群衆扱い)で、アニメ化は第1作第28話「まくら返し」(動物のバクと同一視)。
- 「鬼太郎のお化け旅行」第1話では夢を持った魂を食らう妖怪。世界遠征の夢を抱いた鬼太郎の魂を狙い、寝ている間に繭で包み魂を呑み込む。だが目玉親父の魂に腹へ入り込まれ、鬼太郎の魂を奪還された。
- アニメ第3作19話では枕返しとの戦いで鬼太郎に呼ばれ、悪夢を食いつくし枕返しを捕らえた。86話でも妖怪香炉から生じた悪夢の軍団を吸い取る為に呼ばれたが、多数の妖怪の怨霊でもある軍団は吸い切れず破裂してしまった。
- 第5作では子供の夢の中の動物園で、枕返しが壊した檻から出た数頭のバク(動物)が獏(幻獣)に変化。枕返しを食べてしまった。
- さざえ鬼(さざえおに)
- 声 - 北川国彦(第1作)、千葉順二(第3作)、松野太紀(第4作・第5作)
- 300年生き長らえたサザエが変化した妖怪で、千葉の天狗岩に出現した。細胞を自由に変えられ、他人に変身することが出来る。ユーモラスな外見の反面、性格は獰猛。また体を潰されても平気で、腕も伸縮自在。鬼太郎を食べて更なる妖力を得よう(アニメ第1作では更に、壷焼きにされた仲間の復讐に人間を壷焼きにする企みだった)と、鬼太郎に化けて街中で人魚の子を売り歩き、鬼太郎の誘き出しを謀った。一度は鬼太郎をのしいか状にして食べる事に成功するも、毛穴から抜け出した鬼太郎に、本体である目の付いた舌を締め上げられ絶命した(その瞬間、鳥山石燕画のような姿になった)。雑食この上なく鬼太郎のリモコン下駄や警官の出した手錠(アニメ第1作のみ)も食べてしまっている。
- 初登場は原作『さざえ鬼』とそのアニメ化である第1作第33話。また原作『妖怪大裁判』では、鬼太郎が裁かれる事に嬉し涙を流して喜んでいた。
- 第3作14話では海洋汚染の犠牲者として描かれ、最後は鬼太郎に助けられる。他シリーズほど獰猛ではなく、囮にした人魚の子も用が済んだら解放するつもりだった。32話の裁判では原作のかわうそたちのように百々爺たちに睨まれて鬼太郎を弁護できなかったが、後半で堪えかねて鬼太郎に加勢した。以降は鬼太郎の仲間として度々登場した。
- 第4作17話では髪の毛網のような技を使った。
- 第5作23話では海岸リゾートに来た猫娘たちをさらって鬼太郎を誘き出す。体から出る粘液を操作して潤滑性や粘着性を持たせる事が出来る。髪の毛槍で舌をやられるとサザエに戻り(ただし殻から出た身に一つ目があり妖怪じみている)海に放された。
- 赤舌(あかした)
- 声 - 屋良有作(第3作)、増谷康紀(第4作)、飯塚昭三(第5作)、岩崎征実(異聞妖怪奇譚)
- 長毛犬とゴリラの身体が合わさったような姿をした巨大な妖怪。高波を起こすなど水を自由に操る。巨体相応のパワーは勿論、機動性においても水の車輪を履いて疾走したり雲を纏って飛んだりと優れる。好物は人間や妖怪の水分。獲物は腹中で水の触手で絡めとり、水分を抜かれて石のような糞と化すが、妖怪なら(アニメ第3,5作や千物語では人間も)湯をかければ復活する。
- 初登場話『妖怪ラリー』(初アニメ化第1作54話)では審判として登場。競技結果に文句をつけたベアードを一喝した。
- 『赤舌』(初アニメ第2作31話)では、地上支配を企む悪の妖怪として登場。骨女を部下にしている。12人の人間を呑み込んで水分を吸い取り(アニメ第2作では鬼太郎のおかげで未遂。第3作では多数の被害者が出るが、先述のように湯をかけられ生き返った)、鬼太郎達もアパートごと呑んで石にするが、そこに残っていた鬼太郎の胃液を飲んで溶けてしまった。
- アニメ第3作35話では子泣きが石になって脱水を免れ、仲間に湯をかけて復活させる。鬼太郎は炎の妖怪五人衆を引き連れ逆襲、赤舌を体内からあぶって蒸発させた。
- 第4作49話では優しい妖怪で普段はマリモぐらいに小さく大人しいが、親しかった少女・清滝涼子(きよたき すずこ、声 - ゆかな)が強盗の人質にされたと知って巨大化して助けに向かう。涼子を助けた後も暴走が止まらず(強盗たちはビルから落ち、一反木綿が死なない程度に一瞬だけ受けパトカーの上に落とした)、最後は海に飛び込み、淡水生なので死滅するかと思われたが元に戻った。
- 第5作82話「命カラカラ!赤舌温泉」では水の守り神として青森で祭られていたが、温泉の乱開発を繰り返し赤舌の住処の沼にも手を付けるなど水を粗末にする人間に怒り、水源を涸らした上に次々と鬼太郎たちや人間を飲み込み石に変えていった。浄水能力で鬼太郎の体内電気を無効化した(純水は電気を通さない)が、アマビエに海水をかけられて絶縁を破られ制止された後、説得されて人間をもう一度信じることにし、妖怪四十七士の青森県代表として覚醒した。第85話「鬼太郎絶叫!!妖怪城の切り札!!」の津軽海峡上での妖怪城戦にも参加。
- なお4,5作では彼の行動に骨女は関与していない。
- 妖怪千物語では弱点が熱。鬼太郎の体内電気電熱スパーク(電気を逆流させて鬼太郎自身が電熱器化)で蒸発。その前に妖怪大レースで、名前は出てこないが、司会・実況をしている。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』では骨女に利用され、人間の水分を奪っていたが、鬼太郎に敗北後、用済みと体を小さくされてしまう。特定条件下で仲間にできる。
- 海坊主(うみぼうず)
- 丸く大きな頭が特徴の、海の妖怪の代名詞的存在。
- 初登場は『妖怪ラリー』(初アニメ化第1作54話)。子供が登場し、父のお使いで買った酒をラリーで来日したベアードの車にはねられ零してしまう。「よけないのが悪い」と全く謝意のないベアードに鬼太郎が抗議し、ねずみ男の仲裁でラリーに勝った方に従う形に。炎上した鬼太郎の車がゴールした後、海水を吐きかけ消火。鬼太郎が優勝したことで、海坊主の子は酒を弁償してもらい示談にした。
- アニメ第1作54話のラリーでは、競技中に通りかかった所を、ベアードが負傷した痛みを紛らすために酒を奪った。
- 第3作51話のラリーでは、海坊主の子の呼称は「小坊主」。ぬらりひょんたちの企みを知り、事情がわからないまま外国妖怪に挑発された鬼太郎に伝える。一回り大きくチョビひげを生やした父の海坊主も登場、親子で鬼太郎を応援する。
- 週刊実話版『海坊主』では地殻変動で海に没した人間たちが、海底の空気が溜まった所へ移り住み変化した種族。海上へ巨大気泡を飛ばして人間を捕らえ生贄にしていた。彼らを研究していた山田博士を捕え、助けに来た鬼太郎たちをも追い詰めるが、博士が捨て身で海底集落ごと爆破した。
- 『海坊主先生』ではエリート生物学者の臍曲(へそまがり)が、師と共同開発した進化薬を妻子と共に飲み、人間から進化した。超能力も身に着いたが人間の魂を食べないと生きていけず、田舎の小学校に赴任して学歴や勲章を絶対視したスパルタ教育で児童を自殺に追いやることで魂を得ようとした。鬼太郎とねずみ男にも経緯を語りつつ進化薬を盛って変化させるが、退化薬を開発した師が鬼太郎と霊波通信した目玉親父の案内で現れ、臍曲一家も鬼太郎たちも元に戻った。
- 妖怪千物語『捕食!海坊主』は『海坊主先生』を原作とするが、こちらは完全に妖怪で海主(かいず)と名乗り人間態でスパルタ教師を演じる。安田博一少年を自殺に追いやろうとするが、一反木綿の励ましで屈しなくなると海岸で直接捕食しようとし、助けようとした一反木綿ごと呑み込んだので鬼太郎も手が出せなくなってしまう。だが腹中から博一と一反木綿にのどちんこを引っ張られ、たまらず吐き出した所を体内電気スパークで倒された。
- 『石妖』ではタコのような顔の黒い巨人。海中で力が出なくなった石妖を捕らえようとした鬼太郎の前に現れ、石妖をペットとして預かると申し出た。
- 第6作24話では石妖から鬼太郎を助けた。
- ぬっぺらぼう / ぬっへふほふ / ぬっへほふ
- 声 - 永井一郎(第1作)、海津義孝(異聞妖怪奇譚)、きたろう(実写映画版)
- 顔のような皺のある肉塊に手足が生えた姿の妖怪。
- 本来は日本本土の妖怪だが、初登場の「朝鮮魔法」およびそのアニメ第3作版の66話では韓国、初アニメ化の第1作57話「隠形魔法」では沖縄の妖怪とされた。3人兄弟が歌声で獲物を魅惑して若さを奪い、抵抗する者を“魔法”で叩き潰す。鬼太郎も若さを奪われ、“魔法”に立ち向かったぬりかべは腹を蹴破られた。だが鬼太郎が悪臭の息を“魔法”にかけると蝿の大群が集って巨大なぬっぺらぼう(透明かつ巨大な4人目の兄弟)の正体を現し、蝿を食べに集まった雀の群れに突かれ、その傷からの出血で集まった蛭の群れに血を吸い尽くされて倒される。追い詰められた残りの3人はエキスにして集めた若さを返し逃げ去った。
- 第3作では4人目は蜜をかけられ蜂の群れに集られて正体を現し拘束される。若さを返した後は農耕で暮らすと約束し4人とも許された。
- 「魔笛エロイムエッサイム」ではぬらりひょん一味だが、処刑用毒井戸の実験台にされる悲惨な役。
- 第5作では妖怪横丁の住民(群衆扱い)。
- 穴ぐら入道(あなぐらにゅうどう)
- 声:北川国彦(第1作)、石森達幸(第3作)、屋良有作(第4作)、中博史(第5作)
- 「穴ぐら入道」(初アニメ化第1作51話)に登場。穴の中に住む妖怪で、虫の生態に詳しい。廃坑で食用のクモを飼い静かに暮らしていたが、「マンガ一家」というヤクザの親分(声 - 富田耕吉)が新しい家だと騙して冷蔵庫に閉じ込め、見世物にしようとした(ここでは冷気や水滴、大声などの攻撃手段を持つが、常人でも小道具で防げる程度)。説得に来た鬼太郎にもヤクザたちはシラを切るが、鬼太郎がある祠から「良心カビ」を出して吹き付けた(アニメ第5作では、鬼太郎に付いていた「いやけ虫」が入道を連れ出そうとする人間に乗り換えた)為に改心、入道は元の穴に返された。
- アニメ第3作64話ではテレビ局まで連れ出され、照明に驚いて地下鉄に逃げ込み大グモを放って立てこもった。連れ出した一味の女性が改心、入道を庇って負傷し、彼女の手当てのために撃たれる覚悟で投降。間一髪で一反木綿が良心カビを撒いたので、包囲していた人間達に無事保護され山へ戻って行った。
- 第4作107話では開発による環境破壊で住処を追われ続けた事に怒り、病虫(びょうちゅう)や大百足を操って工事現場を襲う。その最中に水が噴出する事故が起き、大百足と共に石化してせき止めたがその気持ちはほとんどの人間には通じなかった(特に工事責任者・古野国権造(声 - 田中和実)の態度は酷く、鬼太郎に殴り飛ばされた)。
- 第5作69話にも登場。トンネルの奥底の祠に邪鬼と共存している。狭いところを好む。「誰さんかの?」と聞いてくる。これは禅問答のような物で、名前や肩書きを名乗るだけでは駄目。答えられない者には容赦なく、口から大量の虫を吐きかける。その反面、逆に自身の事を聞かれるのには弱い。突飛な行動が目立つが知性は高いとされる。頭髪や鼻毛などはある程度纏まった束になっており、それぞれが毛穴から這い出るなど生き物のように動き回る。
- 邪鬼(じゃき)
- アニメ第5作に登場。穴ぐら入道の穴ぐらの前に住んでいる。人間に取り憑いて凶暴化させる(この時は赤色に変色し、液体状の体内に長時間いると鬼太郎達ですら溶かされてしまう)。合体して巨大化すると、手がつけられない。
- 野づち(のづち)
- 頭部が大きな口だけで全身毛に覆われた、寸胴の大蛇の妖怪。強力な吸引力で掃除機のように何でも吸い込む。知性があり、妖怪同士なら対話可能。普段は野づち塚で冬眠している。
- 初登場は「ひでりがみ」(初アニメ化第1作43話)。暴れるひでり神を鬼太郎が塚に誘導した事で目覚め、ひでり神を吸い込む。そのままでは野づちが街で暴れてしまうため、鬼太郎は説得して鎮め、衰弱したひでり神を吐かせた後で野づちを再び眠らせた。
- 「煙羅煙羅」では暴走する煙羅煙羅を捕える最終手段として呼ばれる。彼を吸い込み体内で毒素との分離に成功するが、その毒で腹を壊した。
- アニメ第3作では29話登場。ひでり神を吸い込んだ後も冬眠を邪魔された怒りが収まらず街まで出て暴れようとしたが、鬼太郎の誘導で自分の尾を吸い込み動けなくなり、元に戻る方法(尾を吐き出す)を教えてもらう代わりに大人しく冬眠に戻った。その後も何度か登場。劇場作品『最強妖怪軍団!日本上陸!!』のチーとの戦いではチーを乗せた画皮と対決、画皮の吐き出す黒風と吸引力が災いして秘薬を飲まされ、巨大な妖怪反物にされる。元に戻った後、次の劇場作品『激突!!異次元妖怪の大反乱』では、夜行さんの作った妖怪戦車の何でも吸い込む主砲兼掘削機としても活躍した。
- 第4作27話では古代の神が決死の想いで野づち塚に封印したとされる。ひでり神とは対決せず、知性も見られない。体色は赤で毛の色は黄緑。体内で空間のねじれが発生して異次元空間に繋がっているので、無限に物を吸い込める。全シリーズでも最大の大きさ。冬眠していても少しずつ物を吸うので皆が色々不都合な物を塚に捨てていた(砂かけも四百年前、出し損ねた恋文を青春の思い出と共に捨てた)。ねずみ男が廃棄物処理業と称して大量のゴミを捨て、封印の注連縄を捨てたため目覚め暴れる。鬼太郎は異次元の腹中に入り、ちゃんちゃんこで起こした旋風「妖怪竜巻」で空間の歪みを直して中の物を吐き出させた後、野づちに自身の尾を吸わせて動きを止め再び塚に封じた。
- 牛鬼(ぎゅうき)
- 声 - 斎藤志郎(第5作)
- 頭部は牛の角や耳を備えた鬼、胴は蜘蛛に似た怪獣サイズの海の妖怪。鋭い爪が武器。
- 原作初登場はガロ版「鬼太郎夜話」で、貸本版「下宿屋」の夜叉とほぼ同じ役回り(夜叉の項を参照)。
- マガジン版「牛鬼」やアニメ(第5作を除く)、千物語では、知性は見られず破壊や捕食を繰り返すだけの怪物として描かれている。その昔に迦楼羅(声 - 柴田秀勝(第2作)、内海賢二(第3作)、河合義雄(第4作)、野田圭一(第6作))によって封印されていたが、封印場所を荒らされたことで復活した。正体は細胞を変化させる生きた気体で、他の生物の体を乗っ取ることで初めて牛鬼としての実体を得る。宿主が死ぬと最も近くの生物に乗り換え、殺された場合は加害者が新しい宿主となる。作中では主に前の宿主を倒してしまった鬼太郎に寄生し暴れるが、目玉おやじ達の祈りに応えて現れた迦楼羅の笛の音に誘われ鬼太郎の体から分離、回収、再封印された。
- アニメ版では第2作15話に初登場。千年ほど昔にある海沿いの村に現れたが牛鬼岩と呼ばれる岩近くの海中に封印されていた。しかし、何らかの形で忠太という少年の父親に寄生して実体を得て海中に潜んでいた。牛鬼岩で釣りをしていたねずみ男に釣り上げられ姿を現しねずみ男を飲み込み村を襲った。村を訪れていた鬼太郎の髪の毛で絞殺されねずみ男が脱出した後、鬼太郎に寄生した。駆け付けた目玉おやじ達や村人の祈りに応えて現れた迦楼羅によって火山の火口に落とされマグマに耐えきれず鬼太郎から抜け出て逃げようとするも迦楼羅の風呂敷に回収され、復活した鬼太郎の手で鉛の箱に入れられ再び海中に封印された。
- 第3作では42話に登場。全身、暖色系の色をしている。村人が立ち入り禁止している海鬼の磯に封印されていたが忠吉とサブという青年2人が小遣い目的に密漁に入り忠吉が封印石を動かしたことで彼に寄生して復活した。その後ねずみ男が釣りをしたのを機に姿を見せねずみ男を飲み込み一度は海に姿を消した。鬼太郎たちが駆け付けると再び姿を見せ、村を襲い鬼太郎の髪の毛針を目に受けて壁に激突し息絶えたがすぐに忠吉の体を抜け出て鬼太郎に寄生した。最終的に子泣き爺の助言によって祈りが捧げられ姿を見せた迦楼羅によって火山の火口に落とされ鬼太郎から分離し、再び海鬼の磯に封印された。
- 第4作ではオープニングに登場し本編には6話に登場。青色の体に赤色の模様を持っている。牛鬼岩に封印されていたが島の開発を目論んだワンマン社長が釣りの際に封印の札を取ったことで復活。直後に社長の操縦するクルーザーに撥ねられ社長に寄生した。今作では牛鬼に憑り付かれた人間はまず影が牛鬼の影に変化し生肉を食らう様になり最終的に牛鬼になるとされている。また前の宿主を倒した分だけ強くなるので、更に手に負えなくなると言われている。鬼太郎の髪の毛で絞殺されそうになると社長の肉体を抜けて鬼太郎に乗り移りねずみ男などの仲間たちを次々に喰らうという展開になり目玉おやじの訴えで僅かに鬼太郎の意識が戻った隙に姿を見せた迦楼羅によって海に突き落とされ、鬼太郎から分離し札に再封印された。鬼太郎たちも命を落としたと思われたが迦楼羅の恩情で鬼太郎たちは復活した。106話で百々爺の策略によって妖怪ノイローゼになった鬼太郎の恐怖が生み出した幻としても登場。
- 第5作14話では知性を持っており、宿主の記憶や能力を利用し鬼太郎に乗り移った際にはちゃんちゃんこの柄が体表に表れ、毛針や大規模な体内電気を使うなど戦闘力も上がっている。殺生性は無く人間の恐怖心を食糧としており口から吐く糸で人間を生け捕りにして住処に閉じ込めて死への恐怖を与えるなどしている。数百年も昔、瀬戸内海の島々を全滅させたが蜘蛛島の守り神である迦楼羅に封印されていた。おごり高ぶった村長の息子らに金で雇われたねずみ男が復活させてしまい、まず最初はねずみ男に憑依、村人等を襲った後、より強い妖力を持つ鬼太郎に乗り変えようと画策し、おびき寄せるために暴れた。その後目論み通り現れた鬼太郎に憑依するも、肉体を完全に支配することはできず、最期は牛鬼の意思を負かした鬼太郎の意志で火山の火口に身を投げさせられた。燃え尽きる前に鬼太郎は迦楼羅によって救出され、気体も鬼太郎から分離し袋に回収、再封印された(鬼太郎は助けられた記憶がなく、マグマで」燃え尽きたと思っている)。
- 第6作では22話に登場。牛鬼岩の封印をオカルト番組の撮影に来たディレクターとタレントの神宮寺が解いてしまったために神宮寺に憑依し復活(肌は茶色)。同伴していたねずみ男を喰らい、更に街で暴れイベントと勘違いして逃げ遅れた人々をも喰らうが鬼太郎の指鉄砲を額に受け倒され、神宮寺は死んだが喰われた人々は助かった。だが直後に鬼太郎に憑依し再復活(肌は紫)、迦楼羅の社に避難した人々を追い詰める。ねこ娘が囮を引き受けている間に島民と観光客、ディレクター、まな、目玉おやじが迦楼羅を呼び出し、火口に落とされ鬼太郎と分離し、風呂敷に回収、牛鬼岩に再封印された。
- 『妖怪千物語』では15話で鬼太郎と一反木綿の螺旋槍を額に受け倒されると喰われた人々を生きたまま吐き出し、宿主は牛鬼の特徴を残した死体となり指名手配犯とわかる。本体は鬼太郎に寄生し(鬼太郎のちゃんちゃんこは残っていた)、16話で迦楼羅によって第4作同様海に突き落とされ鬼太郎から分離、袋に回収され牛鬼岩に封印された。口から吐き出すよだれ(一反木綿曰く「臭い」)を武器にするが、鬼太郎に寄生後は毛針を使用した。
- サンデー版や1980年代のマガジン版では鬼太郎の仲間として登場し、仲間内では一番の怪力を誇る。収録本によっては呼称が「ぎゅうき」ではなく「うしおに」とされている。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』では特定条件下で仲間にできる。鬼太郎に寄生しながらも説得を受け、それを酌んだ迦楼羅によって寄生能力だけ封じられ、自分の体を持ったという展開。
- 百目(ひゃくめ)
- 声 - 大竹宏(第3作)、稲葉実(第5作)
- 全身に多数の目を持つ妖怪。その目玉で多彩な術(飛ばして偵察、機関銃のように打ち出す、金縛りの眼光など)を使う。
- アニメ第1作1話で百目の子(声 - 白川澄子)が「悪魔くん」の者と同様の姿と性格で登場。妖怪バットを失くし仲間妖怪に怒られると嘆いて鬼太郎に相談した。また、この原作「おばけナイター」の審判は少年マガジンの特集記事「墓場の鬼太郎 妖怪大作戦」にて「百目の親方」と呼称される(但し目の他に口や肛門らしいものも多数ついている。アニメ第4作では「球妖怪」と呼称)。
- 第3作65話では婆尻刑務所の囚人を唆して脱走させ「警察が追って来ない場所」=地獄へ送る。50人集まるごとに自分の複製を1体作り、仲間を増やそうとした。鬼太郎との格闘の末に風船のように膨らみ飛んで逃げるが、金霊に乗った鬼太郎に腹を破られ墜落した。
- 「国盗り物語」では妖怪大相撲の行司を務める。
- 第4作92話では百目の子(第1作とは違う姿)が妖怪アパートに預けられる。ぬらりひょんが妖怪植物兵器を作っている所を偶然目撃して人質に取られたが、金縛り能力を開眼して脱出に成功した。親は妖怪屈指の実力者で、「子供に何かあったらえらい事になる」と砂かけ達は心配し通しだった。
- 原作「鬼太郎霊団」では鬼太郎の仲間として登場、奉連想配下の大入道に目玉機関銃を喰らわせた。
- 第5作55話ではこの世を支配しようと企む悪の妖怪として登場。過去に鬼太郎に倒され壷に封印されていたが、金儲けを企んだねずみ男に出され、逆にねずみ男を家来にした。封印前に鬼太郎にかけた呪い(全身に目の模様が浮かび苦しめる)も復活する。封印されていた後遺症で長く体を保てずすぐ崩れそうになってしまう。優秀な人間50人を集め、自身の100個の目玉全てを交換し力を得ようとしたが、部下だった杖(後のバケロー)に裏切られ、鬼太郎との長期戦の末に体が限界に達して力尽き、体が崩れて自滅した。
- 雨降小僧(あめふりこぞう)
- 声 - 大竹宏(第1作)、塩屋翼(第3作)、田中一成(第4作)、小野坂昌也(第5作)、田村奈央(第6作)
- 和傘を被った男児姿の妖怪。原作では群衆扱いのみだが、アニメでは以下のような設定で登場。
- アニメ初登場でもある第1作第20話「猫娘とねずみ男」では悪い人間を地獄へ送る指令書を閻魔から受け取ったが、怖くて猫娘に代行を頼む弱気な妖怪。
- 第3作第83話ではメキシコの雨神ユムチャックから理想郷の門番に任命されたが、財宝を狙う悪人に唆されて背任。傘化けでも防げないほどの豪雨や落雷で鬼太郎達を苦しめたが、鬼太郎に雷を吸収逆転され倒された。
- 第4作第40話では運動会を中止にしたい少年と雨を降らせる約束をし、見返りとして魂を奪おうとした。だが前夜の妖怪運動会中に降らせ始めて妖怪達に抗議され、少年も対価について知らなかったことから、鬼太郎の仲介により自分も運動会に参加させる条件で契約を白紙に戻した。「おばけナイター」では客席から人間チームに「魂をくれ」と脅かす。
- 第5作でも運動会の話(25話)に登場。所構わず雨を降らせる能力を持つ。運動会が好きだが引っ込み思案な性格で、自分がいると雨が降るからと妖怪大運動会の参加を自粛していたが、鬼太郎達のおかげで参加できた。地獄のクイズ大会で再登場、彼の能力は地獄では無効化されるため雨が降らないと張り切り喜んでいたが、第二関門極寒地獄(かき氷10杯の早食い競争)で脱落。
- 『妖怪千物語』では西洋妖怪との戦いで鬼太郎に加勢した。
- 第6作は第21話登場。前作同様に引っ込み思案な性格。ねずみ男がプロデュースした遊園地のアトラクションで、人間型ロボット「ピグ」の着ぐるみを着てパフォーマンスをしていた。最初は口下手な性格のために人気が出なかったが、隣でアトラクションを始めた妖怪たくろう火と友達になり、励まし合いながらアトラクションの練習をして上達し、客席を満席にするほどの人気者になる。しかし、採算が合わないと判断したねずみ男の決定でアトラクションを閉鎖することになり、ステージは取り壊されピグの着ぐるみもたくろう火の目の前でスクラップにされてしまう。中に雨降り小僧が入っていたと知らず、友達を壊されたと怒り狂って暴れたたくろう火を見かねて、雨を降らせて沈静化させる。その後、自分をロボットと思っていたくろう火に正体を言い出せず騙していたことや、雨を降らせて彼を苦しめてしまったことの負い目に耐え切れずその場を逃げだそうとしたが、彼がピグの正体だと気付いたたくろう火に「君までいなくなったら、僕はまた一人ぼっちになってしまう」と引き留められ、改めて友達になる。
- 半魚人(はんぎょじん)
- 声 - はせさん治(第3作20話)、矢田耕司(第3作100話)、堀之紀(第4作)
- 『かまぼこ』(初アニメ化第2作13話)に登場、餌にしようとした亀を巡って鬼太郎と対立した半魚人。巨大なイカを飼い慣らしており、鬼太郎を襲わせて喰わせてしまう。更にはイカの意思を乗っ取った鬼太郎を騙して散々かまぼこ用の漁獲に酷使した挙げ句、ダイナマイトで鬼太郎イカを爆死させ、肉をかまぼこにして売るという狡猾で残忍な性格をしている。人間の生活に憧れてかまぼこの売り上げで豪邸を建てるが、目玉親父達が買い占めたかまぼこから復活した鬼太郎は女中に化けて彼を言い包め人間の体に改造してしまう。人間の生活で待っていたのは納税などの煩雑な義務、そしていつか訪れる老いと死であった。
- 第3作第20話では、人間の若い海女・あかね(声 - 山本百合子)に恋をする、純粋で内気な妖怪として登場する。ねずみ男の協力で、結婚式までこぎつけるが失敗。鬼太郎からあかねに近づかないことを条件に妖怪病院で人間になるも、人間の生活に嫌気がさし妖怪に戻りたいと後悔する。後に妖怪に戻り、第100話で女王人魚(声 - 山野さと子)と結婚、彼女を鬼道衆から救うため鬼太郎と共闘する。
- アニメ第4作60話「ぬらりひょんの陰謀!」ではぬらりひょんと結託。海難事故の増発と海難者を装って鬼太郎を海上におびき寄せ、毒液を顔にかけて海中に引きずり込んだ。その後鬼太郎を100年間待機させた妖怪イカに喰わせ(ぬらりひょん曰く妖怪イカは強く、体内に入れば二度と出てこられない)、妖力を妖怪真珠の中に封じ込めた(ぬらりひょんは地元にある妖怪灯台の灯にして世界中の妖怪を支配しようと企む)。この時、鬼太郎は食べられたというよりも体内でイカの妖力に囚われており(本人はイカにされたと言っており、ある程度はイカの操作も可能だった)、イカの胴体にはちゃんちゃんこの模様が浮かび上がっていた。その後、反撃に来た鬼太郎イカはぬらりひょんの居合切りでバラバラにされたが、半魚人もぬらりひょんに裏切られ、仕返しに真珠を奪って割り、鬼太郎を復活させた。ぬらりひょんに何度も切られて傷を負うが鱗に守られており、海中に消えたが目玉おやじ曰く無事に生きており、鬼太郎も半魚人を赦した。
- 新妖怪千物語では海の暴れ者。釣り少年と契約し、予告通り魚が釣れる代わりに1年後に命を取ろうとした。止めに入った鬼太郎を妖怪イカに食わせてかまぼこに変え売ろうとする(高値にし過ぎたので売れなかった)。鬼太郎一派に突き止められると鬼太郎かまぼこを食べて力を得ようとするが毛穴から脱出される。イカは髪の毛槍で岩壁に貼り付けられ、自身は少年の釣竿と髪の毛網で捕らえられて北極へ氷流しにされた。
- 山爺(やまじじい)
- 声 - 稲田徹(第4作)、佐藤正治(第6作)
- 一眼一足、頭の大きな老人妖怪。
- 初登場はアニメ第1作10話。群衆扱い(鬼界ヶ島解放軍候補者)だが点呼に応えていた。伝承や後のシリーズと違い大きな両目を持つ。
- 1980年『最新版』第1話ではゲゲゲの森の宴会に参加。鬼太郎が連れてきた少年の茶碗に酌をしていた。
- 第4作113話ではぬらりひょんに雇われた「三匹の刺客」の1名。呑気な性格で常にボーッとしており、何を考えて行動しているのかもはっきりしない。鬼太郎への攻撃も袋からドングリを投げ付けるだけだった。
- 第5作では運動会の選手として登場。劇場版では妖怪四十七士の高知県代表として覚醒。
- 第6作では第4話でゲゲゲの森の住人として登場。森に迷い込んだ少年・裕太が鬼太郎に案内されていたとき、鬼太郎との約束を破ってしまい山爺の持ち物である赤い木の実をもいだことに怒って巨大化して暴れ出した。地面から無数の手を伸ばしてねずみ男や子泣き爺などを手当たり次第に捕え、裕太も捕えようとするが、状況を察した目玉おやじに促されて裕太が実を返したことで鎮静化。反省した裕太が謝りに来た際には、「どの世界にも犯してはならない掟がある」と彼の行為を戒めながらも悪意が無く世の理も知らない少年だった事も考慮して許し、その手に二度としないよう警告の印を残した。
- なまはげ
- サトリ
- 声 - 槐柳二(第2作)、高戸靖広(第4作)/ 演 - 上地雄輔
- 他者の思考あるいは未来を読む力を持った妖怪。以下3種が登場(「さとりの怪」の異名をもつ天邪鬼を入れれば4種)。
- 初登場は『妖怪反物』で猿人のような姿。反物化の薬を飲まそうと話しかけて来た中国妖怪チーに対し、その企みを読んで即座に逃げ延び、鬼太郎達に知らせる。戦闘にも参加し、負傷して包帯だらけになるもチーを封印するまで戦い続けた。井戸仙人への協力要請を提案したのも彼である。この話はアニメ第2〜5作で制作されたが、サトリの本編登場は第4作のみで、第3作劇場版では予告編に顔が出ていたのみ。第4作でも最初のチー城攻めで捕まって反物にされ、原作ほど活躍しなかった。「妖怪千物語」では釜鳴りの話に、より長身長毛の猿人型(鳥山石燕の絵に近い)が登場。
- アニメでは第2作34話初登場。顔の赤い老人姿。親戚である死神42号に協力し、周囲の“ねたみ”の視線で健康を害したエリート会社員の一家を死に追いやろうとした。企みを知った鬼太郎をも予知能力を駆使して事故死させたかに見えたが、仲間達の動向までは読めず一家と鬼太郎の死は阻止される。鬼太郎ファミリーのねたみの視線で苦しんで崖から転落、降参した(原作の死神106番とサトリはエリート会社員の魂獲得に成功している)。
- 映画『千年呪い歌』では人面鹿の姿。濡れ女の封印に使われた楽器を探す鬼太郎を襲う。読心能力で鬼太郎を翻弄するが、ちゃんちゃんこが独自に動けることを知らず敗北。
サンデー版・アニメ第2作初出
- 釜鳴り(かまなり)
- 声 - 田中康郎(第3作)、青野武(第4作)、木内レイコ(第5作)
- 『釜鳴り』に登場。使い古された釜に住む妖怪で、伝承では釜を被った毛むくじゃらの獣のような姿だが、本作では一つ目の影のような姿で描かれている。釜の中は異次元になっており、吸い込んだ者の生気を吸い取ってしまう。2、5作ではほとんどホラーのような展開になっていた。鬼太郎に不意打ちをしかけて髪の毛を奪い、妖力を強化させて暴れた。アニメ第3,5作では物を粗末に扱う人間への復讐を狙っていた。
- アニメでは第2作第19話初登場。
- 第3作では第36話登場。
- 第4作では第95話登場。ねずみ男を唆し下駄やちゃんちゃんこまで奪って鬼太郎に化けた。本物と違い目が赤いのが特徴で、本物同様髪の毛針、リモコン下駄などを使用可能で、猛威を振るうが、父親である目玉おやじには通用せず、しかも後から来た本物に全て奪い返され、弱点の目を攻撃されて倒され、ただの釜に戻った。騒動の原因となったねずみ男は罰として雑用を押し付けられる羽目になった。
- 第5作では第22話登場。髪の毛やちゃんちゃんこ、下駄どころかさらに鬼太郎の衣服も全て奪って裸にした。4作目同様本物と違い目が赤いのが特徴で、本物と同じ能力を使用可能(しかも本物より器用に使いこなす場面が複数ある)。おまけのカード目的でお菓子を捨てる子供や鬼太郎の仲間たちをあしらい次々と釜に吸い込むが、目玉おやじに鬼太郎から奪い取ったもの全て奪い返され、髪の毛針で目玉を攻撃され絶叫。観念して大人しくなり、最後は鬼太郎父子の手により神社らしき場所に奉納される。暴れた理由は先述の通りだが、人間側には被害者たちの見た夢だったと処理されたため、それは伝わらなかった。
- 「妖怪千物語」では粗大ゴミとして捨てられた釜が妖怪になり、鬼太郎の髪の毛を奪い山の妖怪を次々に吸い込み暴れた。鬼太郎を釜に吸い込むが、妖怪達のお芝居作戦でおびき出されて髪の毛を奪い返され、体内電気で消滅。
- 巨大器物
- 釜鳴りに操られる、巨大な鍋や土瓶などの調理器具や食器。
- 原作や第2作では事件が起きた一つ釜(ひとつかま)村に古くから伝わるコレクションで動かない。中には野原に置かれた通常サイズの和式便器もあり、近づいた者は用を足したくなってその隙を釜鳴りに襲われる(便器に関しては第3作も同様)。
- 第3作では釜鳴りを網で捕らえようとした猫娘たちに土瓶、両手鍋、水差しが襲い掛かる。だがぬりかべによって塗り込まれたり踏み潰されたりして全滅した。
- 第4,5作には登場しない。
- 千物語では髪を奪われたまま単身で釜鳴りに挑もうとした鬼太郎を襲う。リモコン下駄も効かないが、手に手に大槌を持って駆け付けた妖怪横丁の面々に粉砕された。
- 縁切り虫(えんきりむし)
- アニメ第2作第17話「縁切り虫」に登場。その名の通り、人と人との縁を切る恐ろしい毒虫。眼鏡をかけたような触角の無いサラリーマン山田に酷似した小型のカミキリムシのような容姿。首元に噛みついて、毒を注入しその者が他者との縁を切る気持ちにしてしまう。この毒素は、硫黄の煙により抜け出してしまう。目玉おやじは、「人間は誰も信じないだろうが、第1次世界大戦も第2次世界大戦も縁切り虫が各国の大統領や首領に噛みついたから起こったと信じている」と言う。
- 作中では、まず財界のプリンス・濃沼と歌謡界の姫君・夢野なぎさの結婚式に現れ、噛まれたなぎさは式場離婚を宣言する。拾った招待状で式場に潜り込んでいたねずみ男は、この虫を利用して「縁切り問題相談所」を開き金儲けしようと画策する。その前に、商売に邪魔な鬼太郎を始末しようと縁切り虫を差し向け他者との縁を切らせることに成功する。その後、相談所に来た濃沼と手を組み兵器会社の株を買い、箱根で行われる国際平和会議の各国代表を縁切り虫に噛みつかせて怒らせることで戦争を起こし、兵器会社の株が急騰したところで一気に売却しようという危険且つ悪質な商売を企てる。しかし、鬼太郎が自殺を願望してきたため、最も相応しい自殺場所として箱根山の火口へ案内し落とすが、そこに発生する硫黄の煙により鬼太郎は正気に戻って生還する。それでも、縁切り虫を差し出せと命令してきた鬼太郎たちにプラスチック製の模型を縁切り虫の死骸に見せかけ欺き、国際平和会議を縁切り虫に襲撃させ大喧嘩を起こした。しかし、事態の異変を察知した鬼太郎が体内に硫黄の煙を蓄え会議場に一気に吹き付けたことで事態は終息し、無事に平和会議は行われた。その後、ねずみ男や濃沼は、破産してしまったことを悔いている内に縁切り虫に噛まれてしまう。ねずみ男は解毒と懲らしめを兼ねて火口に吊るされたが、濃沼のその後は不明。
- 原作は鬼太郎の登場しない水木の短編『縁切り虫』。
- 地獄玉(じごくだま)
- アニメ第2作第18話「幸福という名の怪物」に登場。地獄にしか無い不思議な力を持った玉で正確には妖怪ではなく品物。妖怪が持っているとただのガラス玉に過ぎないが、人間が手にするとその人間は次々と望みが叶う(時には、昇進を望んだら上司が急死してその後継に収まるなど、他人に災いが降りかかる叶え方をすることもある)。しかし、望みを叶えていく内に人間の欲望を吸って段々と大きくなり、遂には多数の犠牲者が出るほどの大爆発を起こす。目玉おやじは「人間という奴は、底知れない欲の塊で、一つの欲を満たすとまた次の欲が出てきて永遠に満たされることを知らない生き物」と評している。
- 猫娘が森の中で偶然見つけ、目玉おやじにより地獄玉だと判明し人間の手の届かないところへ捨てるよう指示するが、その会話を盗み聞きしていたねずみ男(ただし、願いを叶えると同時に時限爆弾になっていくという部分は聞き逃していた)が鯰の丸焼きを餌に猫娘に地獄玉を物々交換させその地獄玉を貧乏な人間の家族・中村一家に100万円で売りつけた。その後、次々と望みが叶い100万円の分割払いで10万円ずつ貰っていたが、地獄玉を取り返しに来た鬼太郎と口論し早く取り返さないと大爆発してしまうと言われ、遂に中村一家の家を教える。しかし、すっかり欲に溺れた中村一家は爆発すると言われても信じず絶対に返さなかったため、遂に地獄玉は爆発して中村邸は大破してしまう。寸前で鬼太郎がちゃんちゃんこで包み爆発を最小限に抑えたため、犠牲者は出ずに済んだ。その後、諦めず地獄玉を探したが見つけられず夫妻は口論するが子供たちに制され、「いずれにしろ、幸運は逃げて行ってしまったんだ」と現実を受け入れ再び貧乏のどん底へと舞い戻った。この事件の後、鬼太郎はねずみ男に「お前もあんまり欲張るなよ」と注意し、目玉おやじは「あの夫婦も本当の幸福が何か、その内わかるだろう」と語った。
- 原作は鬼太郎の登場しない水木の短編『幸福という名の怪物』。
- ふくろさげ
- 声 - 青野武(第3作)、徳丸完(第4作)
- 『ふくろさげ』(初アニメ化第2作20話)に登場。洞窟内の壺に隠されていた不定形の妖怪。近付く妖怪のエネルギーを貪欲に吸収する為、大昔の妖怪達によって封印されていた。2人組の泥棒が隠し場所の地図を盗み出し、彼らと組んだねずみ男が開封したが半分エネルギーを抜かれ退散。人間には忠実で、どんな所にも穴を掘って通れる力がある為、泥棒達はそれを利用して金庫破りを繰り返した。エネルギー補給のためにねずみ男の紹介で鬼太郎を誘き出して吸収を図るが、鬼太郎の膨大なエネルギーを無理に吸収してふくろさげは破裂した。
- アニメでは第2作第20話初登場。
- 第3作では第27話登場。葉の帽子を被った狸のような姿という水木氏の絵に近い姿に描かれている。携える袋は獲物に被せてエネルギーを奪う他、エネルギーを射出したり物を吸い込んだりもできる。また、相手に噛み付いて直接エネルギーを吸い取ることも可能。原作や第2作と違って自我が強く、自分を封じた妖怪たちへの復讐を考えており、復活後は子泣き爺、砂かけ婆、猫娘などを次々と襲ってエネルギーを奪った。また、人間と妖怪との仲を裂くことを目的として、泥棒たちの悪事に積極的に力を貸していた。鬼太郎も独力では歯が立たず一度は退却するが、エンマ大王の助力で大量の妖怪エネルギーを供給されて再戦。ふくろさげは原作同様エネルギーの吸い過ぎで破裂して再封印された。第91話ではヒ一族との戦いで呼ばれた悪玉妖怪の中にいて、鬼太郎たちと一時共闘する際にリーダー格を務めた。
- 第4作では欲望を持つ者を袋に取り込み消化する。本体は狸で袋は陰嚢。ぬりかべに袋を破られ、続いて中国風の甲冑と矛で鬼太郎と交戦したが、霊毛ちゃんちゃんこで妖力を奪われ豆狸に退化した。
- 骨女(ほねおんな)
- 声 - 小原乃梨子、中西妙子(第2作)、松島みのり→弥永和子(第3作)、山崎和佳奈(第4作)、沢海陽子(第5作)、斉藤レイ(異聞妖怪奇譚)
- 長髪を生やした骸骨の姿の女妖怪。『赤舌』で初登場。伝承では美女に化けて男を誑かすとされるが、本作でこの能力を用いたのはアニメ第3,4作。体の骨を分解して撃つ攻撃手段を持ち、それ以上にねずみ男顔負けの弁舌と策略で強者に取り入るのを得意とする。原作では初め赤舌の部下として現れ、ねずみ男が骨壷を盗んだと警察官に嘘の密告をして呼び出し、赤舌の餌となる人間を集めさせた。赤舌が倒された後は真の主人・大首の食糧となる霊魂を集めるがまたも鬼太郎に阻まれ、大首が倒されると彼の念力で動いていた骨女もただの骨に返った。
- アニメでは第2作第26話初登場。これと第31話の内容はほぼ原作と同じだが、順序が逆転している。
- 第3作では第35話初登場。自分の生命を持ち、第40話で大首が倒れた後も健在。第92話で家鳴と組み、住宅難に喘ぐ人間達を人食い家の餌にしようと企む。ここではねずみ男に惚れていて、強引に企みに誘っていた。鬼太郎達やユメコ曰く、とてもお似合い。ねずみ男は迷惑がって逃げ回っていたが、彼女が一時ただの骨に戻った時は涙ぐんで悲しんでいた。
- 第4作では第82話登場。大首になった王に仕えていた巫女で、王国再興の為に二人で妖怪化して生き続けてきた。策士より忠臣としての面が強調され、最後は大首と共に封印され眠りに就いた。
- 第5作では第41話登場。ピンク色の着物を着ている。ねずみ男に惚れていると偽って近づき昔の悪党ぶりを思い出させ、凶悪な妖怪舞首を復活させるために必要な人間の魂を集めさせた。骨でダシをとったスープを飲むと魂が抜ける(妖怪も例外ではない)。最後はねずみ男の見事な裏切りぶりに本気で惚れてしまった。
- 新妖怪千物語では赤舌に付いて失敗した後、豆腐小僧のカビ豆腐能力を見て無理矢理養子にして利用しようとするが失敗し、鬼太郎の体内電気で倒された。
- 大首(おおくび)
- 声 - 今西正男(第2作)、石森達幸(第3作)、屋良有作(第4作)
- 『大首』(初アニメ化第2作26話)に登場。頭部だけの空を飛ぶ妖怪。風を操り敵を吹き飛ばし、また念力で骸骨を操る。縄文時代から富士山の地下で霊魂を食べて生きてきた。
- 生者から霊魂を奪った為に鬼太郎達に嗅ぎつかれ、一度は強風で撃退するが、鬼太郎に霊食キノコを植えられ(第2作では、骨女が鬼太郎ファミリー毒殺用に用意したキノコを逆用された)石のようになって滅びた。
- アニメ第3作40話では富士山を噴火させて日本を征服しようとした。
- 第4作82話では元は古代人の王で、王国再興の為に人骨を食べて生き続けてきた。だが鬼太郎が骨女に放った言葉で、自身のやっている事の間違いに気付き、そして人外の者として生きるのに倦み疲れ、最後は骨女と共に封印され眠りに就く。
- 「異聞妖怪奇譚」ではギーガの配下として登場。一人称は「我」で語尾に「なり」などの古風な喋り方をする。死魂を捕食し、どんなにダメージを受けてもすぐに回復する不死身の肉体を持つ。
- ブンタ
- 声 - 八奈見乗児(第2作)、龍田直樹(第3作)
- 『あかなめ』(アニメ化作品第2作28話、第3作第33話)に登場。進化の結果、知力が異常に発達したチエバエ。
- 自分の住処でもある汚い場所がゴミの不法投棄などで、今や様々なゴミが大量に集まりすぎたせいで、想像もつかない化学変化が起き始めていると鬼太郎たちに忠告し、危惧していた通り巨大なゴミの妖怪あかなめが生まれる。あかなめにより鬼太郎親子も犠牲になってしまい成す術がなくなってしまうが、ゴミの山から掘り出した生命の強さで有名な古代植物の一種の種をねずみ男に託し、ねずみ男が猫娘を唆しそれをあかなめに植え付けさせたことであかなめは巨大な樹と化し結果的に街を救った。その後、東京に緑が戻ってしまったことで自分の住む場所ではないと判断し、人間に「人間共、過ちを再び犯すなかれ」と聞かれることなく忠告を残した後、新しい住処を求めて旅立って行った。
- アニメ第3作でも、同様の役回りであったが暴走したあかなめをどうすれば退治できるかまでは知らず去って行ってしまい、その役は閻魔大王が担った。
- ダイダラボッチ
- 『ダイダラボッチ』(初アニメ化第2作29話)に登場。日本妖怪最大級の巨体を持つ、雲突く背丈の大巨人。地形を簡単に変えるほどの力を恐れられ、千年前に解体封印されていた。信奉者達によって封印の鍵が発見され、目、鼻、口、足、胴と頭、手の順に封印が解かれ復活。封印された復讐に日本列島を食い尽くそうとした。脳だけ地下に残して遠隔操作していた為にどんな攻撃も通じなかったが、鬼太郎が脳の在処を突き止め破壊、体も崩れ去った。
- 第3作60話では創造と破壊の二面性を持つとされる。ぬらりひょんが自然環境の回復を願う人々を騙して復活させ、鍵で脳を操り兵器として利用した。脳を体に取り込ませる前に鬼太郎がぬらりひょんと鍵を撃ち落とし、正気に戻ったダイダラボッチは自ら眠りに就いた。
- 第4作29話ではねずみ男に封印を解かれ復活。争いを収めると伝えられるが、それは争う者達を喰らうという意味。鬼太郎の争う振りをする策略でおびき出された隙に猫娘らに竹槍で封印が解けていない脳を刺され海へ沈んだ。野づち同様、古代の神自身が対応せざるをえないほどの存在。封印を解いたねずみ男と手下二人はお仕置きとして砂に埋められた。96話ではウーストレルに操られ魔境の鏡を探している際に再登場を果たしているが、これは妖怪王になったぬらりひょんに作られた幻だった。106話にも鬼太郎を妖怪ノイローゼに陥れようとした百々爺に作られた幻影妖怪の1人として登場しているが、こちらは巨体ではない。エンディング曲『カランコロンの歌』『イヤンなっちゃう節』にも登場している。
- いやみ
- 声 - 大竹宏(第2作)、飯塚昭三(第3作)、松尾銀三(第4作)
- 女の着物を着ているが、顔は爺という妖怪。強欲な性格。
- 初登場は少年サンデー版『いやみ』(初アニメ化第2作27話)。人間が住処に迷い込んだ為に冬眠から覚め、世の中の楽しみをエキス化して奪い独占し、日本中をうつ状態にした。吸った者を色ボケにしてしまう「イロ気」を吐き、また手足は伸縮自在。色ボケになったねずみ男は女の子(第2作ではいやみを起こした少女・春子、第3作48話ではユメコ)を誘拐、助けに来た鬼太郎も色ボケにされ彼女を取り合って喧嘩する破目に。イロ気の抜けた鬼太郎に頭部を蹴り落とされると首から下の、単眼の巨大な頭から直接手足が生えたような本体を現し襲い掛かったが、力の源である睾丸を打ち砕かれ無力化、再封印された(第2作では鬼太郎と格闘して金的蹴りを食らうと萎み、住処ごと燃え尽きた)。
- 第4作61話ではイロ気は吐かない。自分の神社に来た売れない落語家に取り憑き、「いやみ亭いやみ」の芸名で人間の振りをして街の人間のショウ気(正気または笑気とも書く)を吸い集めた。ショウ気を吸われた者は、本性がむき出しになったり、笑いを忘れて凶暴化してしまう。集めたショウ気は落語の時に放って客を笑わせるのに使った。鬼太郎はグータラ毒を吹き込まれ無気力になるが、後に金比羅島にある清めの泉に入れられ復活。再戦の際に落語家と分離し、原作と同様の姿をした正体を現すが、ちゃんちゃんこで倒された。
- 『雪姫ちゃんとゲゲゲの鬼太郎』シリーズではドラキュラたちに雪姫をさらうため雇われた。妖気を悟られない衣服と、相手の念力や怒りを炎にする舌型ライターで武装する。サンデー版とは逆に頭が本体で、ねずみ男の悪戯で胴を失いドラキュラたちから体の部位を借用。雪姫を捕らえると儲けを独占するためにドラキュラたちを焼き殺したが、鬼太郎に不意を突かれてライターを奪われ、自分も火葬された。訛りのある喋りが特徴[32]。
- 『セクハラ妖怪いやみ』ではある電機メーカーに雇われ、ライバル社にイロ気を充満させセクハラ問題で打撃を与えようとした。他にも机を妖怪化したり、美女の姿をしたしもべ(乳房や陰茎を撃ち出す)を多数作り出したり、陰毛を伸ばして締め付けたりする術を使う。
- ヤマタノオロチ
- 日本神話で名高い八頭八尾の大蛇。
- 初登場はアニメ第2作12話。呼子(鬼太郎の仲間とは別個体)が持つ宝石(ダイアモンド)の中に住み、彼が呼び寄せた人間を引き込んで食う。鬼太郎も引き込まれたが体内電気でオロチを気絶させ脱出、ねずみ男と入れ替わっていた呼子を元に戻させた。
- 第3作79話でも偽呼子が持つ宝石に住む。呼子並びに「オロチが倒れれば自由になれる」と考え、寝返った偽呼子の助力で分身した鬼太郎の猛攻の末に首が絡まり、心臓をオカリナ剣で貫かれ倒れた。
- 第4作74話ではぬらりひょんが草薙の剣で復活させ地上で暴れる。鬼太郎は佑子達が奪った剣をオロチの中枢の頭に刺し再封印した。96話で妖怪王となったぬらりひょんが魔鏡を探す際に再登場。
- 第5作では第一夜オープニングで鬼太郎がヤマタノオロチらしき影に立ち向かう映像があるが、そのオープニングが使われている間には本編での対決はならず、代わりに劇場版『日本爆裂!!』にヤマタノオロチに良く似た姿をしたヤトノカミが登場した。
- 原作は鬼太郎の登場しない水木の短編『やまたのおろち』。
- 猛霊八惨(もうれいやっさん)
- 原作では水木の別作品「妖怪水車」に登場。海で死んだ人間の霊が化けた、船幽霊と同系統の妖怪。一反木綿を厚手にして足をつけたような姿(アニメ第2,3作では主によって遺体を圧延されている為)。集団で渦潮を横にしたような大波「妖怪水車(ようかいすいしゃ)」を起こす。
- アニメでは第2作39話初登場。神主のような服装の「八惨の主(やっさんのぬし)」に率いられ、主は八惨を作る儀式を目撃した少年を呪い殺そうとしたが、鬼太郎のちゃんちゃんこで倒された。主の正体は水死者の霊毛の集まりだった。海底には猛霊八惨の世界があり、少年はそこで父母と束の間の再会をする。
- 第3作98話では八惨の主は水精の翁(すいせいのおきな)。八惨(ここのみ「はっさん」と読む)を慰める祭の本義を人間達が忘れた事を怒り、妖怪水車で村を襲う。水車は鬼太郎が呼んだ水棲妖怪達に防がれ、翁は小型水車を放って鬼太郎と化け火の火炎連弾との衝突の末、急所である鼻を焦がされ退散した。
- 第5作92話では主や八惨の世界は登場せず、人間や霊を海に引き込んで仲間に変える。浪小僧の両親の仇であり、彼が師事する岩魚坊主が封じた悪霊を解放して仲間に加え、妖怪水車を起こす。だが浪小僧の大波を岩魚坊主が石化した堤防で防がれ、その隙に鬼太郎の体内電気で倒された。
- モデルは千葉県銚子市での船幽霊の異称「モウレンヤッサ」。
- 原始さん(げんしさん)
- アニメ第2作第40話「原始さん」に登場。巨大な巨人の妖怪でその名の通り原始時代の人間のような服装をしており巨大な棍棒を携えている。自然を愛し緑を復活させることができる能力を持つことから通称「エコロ爺(えころじい)」とも呼ばれる。
- 銀座の街を次々と破壊していったことから、最初は鬼太郎に敵視されるが緑を甦らせたことで目玉おやじからも説得され和解する。しかし、緑の街を良く思わない反対派の人間が原始さんを追い出そうと行動し始めたため、原始さんは今の人間たちの考えにガッカリし自然の有難みが分かっていない時に来るべきではなかったと判断して全ての生命の源である海へ帰ることにする。「いつか人間は一人残らず後悔する、その時になったらまた来るさ、手遅れにならなきゃいいが」と鬼太郎に言い残し、自分を敵視する人間が攻撃しようとしている所、鬼太郎は「静かに帰らせてあげます」と司令官の口をちゃんちゃんこで塞ぎ火の雨が降り注ぐのを防いだ。その後、原始さんは海へ帰り、街は元通り排気ガスや工業廃水など汚染物質が蔓延する街となってしまった(緑の街は住みにくく働きにくいという)。これを「復興」と呼ばれ鬼太郎は「何も分かってないんだな」と呆れていた。
- 原作は鬼太郎の登場しない水木の短編『原始さん』。
- 貧乏神(びんぼうがみ)
- 声 - 宮内幸平(第2作)、青野武(第3作)/ 演 - 藤井隆
- 住み着いた家を貧乏にする神。「サラリーマン死神」の「枯葉」が原作に登場。
- アニメでは第2作42話初登場。日本経済が豊かになってやりにくいため死神と組む。自動車会社・シンシン工業で新製品紹介と称して公開殺人めいたショーを行い、倒産に追い込んで失業者や自殺者を出そうとした。止めに来た鬼太郎もそのショーに使った車・「ゆりかごから墓場まで」で火葬するが、復活した彼に追い詰められ、自分達が「ゆりかごから墓場まで」に閉じ込められて警察に突き出された。
- 原作「野球狂の巻」では墓の下高校の経理担当。
- 第3作では12話初登場。気の優しい老夫婦の家に住み着いていたが、座敷童子や鬼太郎達に「悪事で儲けている奴の所に行け」と言われて追い出され、最終的にねずみ男を気に入って取り憑く。55話でも猫娘達に呼ばれてインチキ宗教で儲けたねずみ男の家に来る。
- マンモスフラワー
- 第2作・第3作・第4作に登場。正確には妖怪でなく植物。
- 初登場はアニメ第2作第8話「マンモスフラワー」。ゴミの山の夢の島に突如現われ花を咲かせ、種を飛ばし東京中に数を増やした。政府は現代の科学技術では太刀打ちできないので鬼太郎に頼んだ。やがて鬼太郎はあかなめが真犯人と知りその住処に向かうが、あかなめはゴミ大量時代への警告を発するために汚れを養分にするマンモスフラワーを出現させたと告げた。それを知った鬼太郎は政府に助言して街を綺麗にさせ、その結果汚い所にしか生えないマンモスフラワーは姿を消した。
- アニメ第3作第78話では、ねずみ男が宝探しの最中に冬眠中の山男を見つけ起こしてしまい金儲けのために街に連れてきたところ山男が街を耕しマンモスフラワーの種を蒔いたことで大量発生した。花粉を吸った人間達は野生に還る。このままでは人間社会が崩壊してしまうため、鬼太郎は夜行さんの妖怪戦車でマンモスフラワーを焼却、吸引した。この山男は水木の短編『原始さん』が元である。
- アニメ第4作第65話では、第2作に似た形状だが妖怪がこの世に栄えだした頃に生えていた太古の植物として登場。植物であるが自ら動く、攻撃されると痛みを感じる仕草をとる、触手で物を感知するなど動物のように行動をする。現在では大きくなり過ぎた為絶滅したと思われていたがカンブリア紀島で種の化石が発見されそれをある二人組が盗み出し植物学者の黒洋(くろなだ)に無理矢理、復活させた。しかし、その種をバイト中のねずみ男が食べ物と勘違いし(島名を「寒鰤焼き」と聞き違えた)食べてしまい、やがて彼の首から芽を出し急激に成長しその全身をも飲み込み完全に成長した。鬼太郎達が黒洋の指示で結実の準備を施し、カラスの超大群で元の島に植え替えるとやがて結実して枯れ、後には新しい種と元通りのねずみ男が残った。
- バリバリ
- 声 - 田中真弓(第5作)
- アニメ第2作第21話「心配屋」、第5作第60話に登場。人間の体内に入り、強い意志と非凡な行動力を与える妖怪。
- 第2作ではこの卵を人間の体に埋め込むと、バリバリは体温によって孵化し、その人間は自身の才能を伸ばされ、ベートーヴェンや聖徳太子のような大天才となってバリバリ働き出す。ただし伸ばすのはあくまで「本人の才能」なので、時にはヒットラーのような、恐るべき危険人物をも生み出す可能性がある。目玉おやじの説明によると、人間と妖怪世界とのバランスが崩れそうな時こそバリバリの活躍の場だという。
- 凸凹製薬株式会社の無気力な御曹司・凡太に埋め込まれたが、非凡になり過ぎて業界の存在意義を揺るがすような研究を始めた為、ねずみ男の垢を丸めた下剤で排出され、空気に触れて消滅。凡太は元の無気力に戻ってしまった。
- 第5作では第60話登場。前作では不明だった外見のデザイン(棘状の突起に覆われた球体)が判明した。ねずみ男が妖怪闇市で卵を幾つか購入、卵を体に埋め込まずとも寝ている人間の枕元に置くだけで孵って体内に入り込む。宿主はバリバリに養分を奪われながら休まず働く為、放って置くと衰弱死してしまう。今回は被害者が多数[33]おり、シンジの体内では入り込んだ目玉親父の説得によって自ら体外に出る[34]。その個体は他のバリバリを追い出す下剤作りに協力、その後は放浪の旅に出た。シンジは父親(声 - 掛川裕彦)のプレッシャーから解放され普通にやる気を出したが、居酒屋の息子は元の無気力に戻り、野球選手とサッカー選手は引退した。
- 原作はねずみ男を主人公とした、鬼太郎の登場しない短編『心配屋』。
- 影女
- 声 - 北浜晴子(第2作)、岡本嘉子(第4作)
- アニメ第2作第36話「妖怪屋敷」、第4作第100話に登場。第2作では、容姿は下半身が幽霊のような形と肌の色を除けば人間と差ほど変わらないが、第4作では影に人間の女性の顔が付いた真っ黒な姿をしている。
- 第2作では、金太という人間の少年の父親が購入した古い洋館「幽霊屋敷」に住みついていたが、金太が幽霊や妖怪など存在しないことを証明するため犬を連れて乗り込んできた。その強情な金太に罰を与えようと見せしめに犬を殺し更に霊石を食べさせて生きたまま幽霊に変えてしまう。その後、事情を知り乗り込んできた鬼太郎親子を迎え撃ち、伸縮自在な下半身で鬼太郎を締め上げたりあらゆる攻撃が通用しない体質で苦しめたが、影がある限り無敵であることから目玉おやじの助言で影を作る源である光を消す為、ちゃんちゃんこで日光を遮られてしまい力を失い降参し(戦っているときは幽霊の怖い顔であったが、降参した際は美女の顔になっていた)金太少年を元に戻した。
- アニメ4作では、悪意を抱いた人間を影の世界へ連れ込む妖怪で地獄へ送られた罪深い人間たちの祖先から生み出された恐るべき妖怪と言う設定。かつて、人間たちの悪意を集めてこの世を乗っ取ろうとした罪で封印されかけ行方を眩ましたという。自分だけ良い思いをしたいという身勝手な気持ちを抱く人間を影の世界へと引きずり込み悪意の塊にして1000の悪意を集めて、この世界を人間界へ広げ人間界を蝕もうとした。
- 人気アイドル渡辺千里(声 - 井上美紀)などの身勝手な気持ちを抱いた人間を影の世界へ引きずり込み、ねずみ男からの報せを受け助けに来た鬼太郎をも影の世界へと導き悪意へと変えようとしたが、ご先祖様の霊毛でできたちゃんちゃんこで勇気を取り戻した鬼太郎は脱出を試みて鬼太郎ファミリーの助力で脱走を許してしまう。しかし、1000の悪意を集め終え強大な力を手に入れ人間界に出現し街を襲い次々と光を奪っていった。砂かけ婆は、影女の実態は影で四方八方から目を開けられないほどの光を与えるしかないと答え、それを素にねずみ男の提案で渡辺千里のコンサート会場の強烈なライトの光を利用することを思いつき、鬼太郎にコンサート会場へ誘導され鬼太郎ファミリーや鬼太郎親子をも取り込んでしまうが、間一髪で放っていたリモコン下駄に気付けずライトのスイッチを入れることを許してしまい、 苦しみながら今まで引きずり込んだ人間たちや鬼太郎たちを解放し、本体はちゃんちゃんこで倒された。この事件の後、渡辺千里は他人に幸せを与えることが自分の最高の幸せであることに気付き改心してコンサートで頑張って歌を歌うことを決意した。
- 大ミミズ
- アニメ第2作第37話「地相眼」に登場。大きな青いミミズの姿の妖怪で、魑魅魍魎の世界の使者。戦後間もなく魑魅魍魎の世界に迷い込んだ安井という男が、赤・青・黄に光る三つの玉を発見し、そのうち赤い玉を手に取ったところ、臍に付いて取れなくなってしまう。魑魅魍魎の世界を脱出した安井は、地中の油田や鉱脈の場所がわかるようになり、それらを掘り当て一代で大財閥を築き上げた。しかし、赤い玉を手に入れてから二十五年後に大ミミズが使者として現れ、安井が手に入れた赤い玉が魑魅魍魎の世界の天文方位観測所の三つの宝の一つ「地相眼」で、安井が持って行った「地相眼」の代わりとして、彼の一人息子が二十歳になった時に新しい「地相眼」として差し出すか、安井本人の命と全財産を差し出すかの二択を迫った。大ミミズは、「息子が二十歳になるまで考えさせて欲しい」という安井の頼みを聞き一旦帰るが、その十年後、息子の安男が二十歳になったときに再び現れる。安井は苦悩し鬼太郎にも相談するが、鬼太郎は「魑魅魍魎の言い分にも一理ある」として有効な手を打てずにいた。しかし、安井の日記を読んで事情を知った安男は既に地相眼になる覚悟を決めており、大ミミズに連れられ魑魅魍魎の世界へ来た安男は父親との最後の対面で「これでいいんだ」と別れを告げる。そのまま大ミミズに包まれた安男は、失われゆく意識の中で、日本人の誰もが利己心の虜になり、皆で人間らしく幸せになる生き方を探そうとしないことを疑問に感じながら地相眼へと変わった。鬼太郎・ねこ娘とともに一部始終を見ていた目玉おやじは「人間の世の中がこうなってくると、わしらの力も使いようがなくなる」と、人の世の行く先を憂いていた。
- 隠れ座頭(かくれざとう)
- アニメ第2作第38話「隠れ里の死神」に登場。盲目の仙人のような姿の妖怪。長年の座禅修行により「隠れ里」に繋がる「鬨の橋」が見えるようになり、400年前より12~13歳の子供をさらっては「隠れ里」へ連れて来ていた。「隠れ里」は美しい楽園のような場所で、中にいる者は老化することも餓えることもなく、隠れ座頭は子供たちを幸せにするつもりで連れて来ていたが、子供たちは「親に会いたい」と悲しんでいた。
- 隠れ座頭から頼まれた死神が現世で子供を探していたところを鬼太郎に見つかり、事情を聞いて子供たちを助けに来た鬼太郎と対峙。神通力を使って鬼太郎を苦しめるが、鬼太郎が偶然見つけた「鬨の橋」を通って子供たちが逃げようとしたことに気を取られて隙ができ、鬼太郎の毛針に顔を撃たれて倒される。同時に「隠れ里」も崩壊し、鬼太郎と子供たちは「鬨の橋」を渡って現世に戻るが、400年の歳月が一気に流れて子供たちは白骨と化してしまった。自分のせいで子供たちを死なせてしまったと悔やんで悲しむ鬼太郎に対し、猫娘は「みんなこうしてお父さんやお母さんのところに行けたのだから」、目玉おやじは「人が死ぬのは悲しいが、いつまでも死ねないのはもっと悲しいことに違いない」と励ました。
- 原作は鬼太郎の登場しない連載『サラリーマン死神』の「蒸発」。
- ずんべら
- 声 - 青木笑児(第2作)、久川綾(第6作)
- アニメ第2作第41話「霊形手術」、第6作第15話「ずんべら霊形手術」に登場。2作では男性型だが、6作では女性型。
- 第2作ではのっぺらぼうの亜種とも言える顔盗り妖怪。スーツを着た男性の姿で、人前ではコレクトした死人の顔を付けている。生きている人間の顔を盗ることもできるが、普段は死人の顔をコレクトしており、目玉おやじ曰く、「顔をコレクションすることこそ、奴の因果な宿命、存在理由」。人魂を入れたドーナツやケーキを食べさせることで面の皮を剥がして手に入れるなど、やり方ものっぺらぼうと全く変わらない。面の皮は、自分の言う事しか聞かない特殊な金庫に入れて保管する。面の皮が剥がれた人間は手描きで顔を描くことができるが、布で拭かれたり涙を流すと溶けて消えてしまう。
- 整形を繰り返している人間の女性・月子の婚約者であるがお世辞にも美男とは言えない三吉は、「見た目が醜い」という理由で虫けらのように忌み嫌われ中々結婚を認めてもらえず自分も整形をすると告げるが月子は「整形はある程度の土台が無いと効果が無い」と罵倒して相手にしなかったため深く傷つく。その後、ある喫茶店でねずみ男と知り合い、顔の土台を綺麗さっぱり無くすことができる霊形手術の話を持ち掛けられ、1万円を払ってズンベラを紹介される。人魂入りのドーナツを食したことにより面の皮を剥がされ自ら顔を描き、改めて月子に結婚を申し出るが、逆に月子はその手術を施したズンベラに興味を抱き是非自分にも紹介してと懇願した。その様子を猫娘が見て鬼太郎親子に相談したところ、ねずみ男も一枚噛んでいることから危険視し、ズンベラの顔盗り作業に立ち会いに行く。すると、そこではズンベラと月子の結婚式が挙げられそうになっていた。このままでは街中に顔盗り事件が氾濫してしまうことを恐れた鬼太郎はその結婚に反対して面の皮が入った金庫を盗み出し、それを目玉おやじに預け深い山の中へ隠した。しかし、月子は自分の面の皮を自ら剥がして捨てズンベラの顔のコレクションを返すようせがんできたため、あまりの欲望に凝り固まりコチコチの石と化してしまった。その後、鬼太郎はズンベラに金庫を返す代わりに三吉の顔を返して貰い、ズンベラも改心してねずみ男とも縁を切り、生きている人間から顔を盗るのを止めて死人の顔だけをコレクトすることを決める。
- ズンベラは鬼太郎たちが来る前に月子から「人魂を養殖して顔を集めよう」と唆されたと語っており、彼女のあまりの欲深さを見た鬼太郎は「妖怪以上の妖怪だぜ、この人間は」と酷評していた。石になった月子は三吉に抱きかかえられて運び出され、鬼太郎も「あの石はあの人に供養させるのが一番良いかもしれない」と判断して見送った。
- 第6作では第15話登場。黒い和装の美女の姿で、美を追求するあまり水銀(昔は仙薬になると信じられていた)を飲んで中毒死した女性が妖怪化したという設定。霊形手術には人魂の天ぷらを使い、剥ぎ取った顔はつづらの中の木箱に入れて保管している。「美に狂う女たちが愛おしい」として、美への執着心が強い女性に近づき、その顔を剥いで死人の顔に張り替える霊形手術を無償で施す。しかし、死人の顔は長くは持たず時間が経つと消えてしまい、のっぺらぼうと同様の顔無しになってしまうため、美しい顔を維持するには定期的に顔を張り直さなければならない。作中では犬山まなの同級生で、自分の顔にコンプレックスを持つ少女・房野きらら(ふさの きらら、声 - ゆかな)と、彼女が追いかけをしていた男性アイドル・ユウスケ(声 - 赤羽根健治)のファン代表の女性の一人(声 - 川庄美雪)に霊形手術を施すが、二人とも程なくして顔が消えてしまう。まなから助けを求められた鬼太郎と猫娘は、きららたちを連れてずんべらを訪ね、顔を戻すように要求すると、ずんべらはあっさりと承諾し、保管していた二人の顔を返す。しかし、自分の顔へのコンプレックスが強いきららは元に戻ることを拒絶し、その場から逃げ出してしまった。だが、彼女を見つけたユウスケから「自分は外見よりも君の心の美しさが好きだった」と説得を受け、ようやくきららは元の顔を受け入れた。その後、鬼太郎から人間の顔を取るのは止めるように言われたずんべらは「私は何もしないさ、女が私を必要としない限り」と含み笑いしながら告げ、鬼太郎たちと別れた。全てが丸く収まったかに見えたが、物語の結末で、美しい顔で女優としてハリウッドデビューしたきららの姿を見てユウスケ達が愕然としており、きらら本人の希望で今もなお彼女に霊形手術を施し続けていることが示唆されている。
- 原作は鬼太郎の登場しない短編『霊形手術』。
- タイタンボウ
- アニメ第2作第43話「足跡の怪」に登場。自然を支配する力を持つなど神に近い存在で、ある村の近くの「入らずの山」にある大きな岩を御神体として祭られており絶対に姿を現すことはない。中村と山田という二人の学者が岩の近くにある穴の中の聖域を荒した上に、岩の一部を壊して持ち帰ったことに怒り、村に嵐や地割れ等の天変地異を起こし、さらに村人を神隠しにした。中村と山田は鬼太郎から石を返すよう説得されるが無視したため、ついに二人にも祟りが降りかかる。山田は祟りによって右手の小指、右耳、右目、鼻と体の一部が溶けて無くなっていき、最後には首までが無くなった状態で走り去り、血のような赤い足跡を残してタイタンボウの岩近くの穴の中へ消えた。中村の方は体に欠損こそ現れなかったものの、山田が岩を返そうと哀願しても見捨てるなど残忍な性格に変わり果てており、目玉おやじから「タブーを犯した報いで人間の心を失ってしまった」、ねずみ男からは「目や耳の代わりに心を失ったわけだ」と皮肉られた。鬼太郎は中村から岩を奪い返して元に戻すが、祟りはそれでも治まる様子はなく、そこへ岩を取り返しにきた中村がニトログリセリンを手に襲いかかる。しかし中村もまた呪いで顔が一気に溶けて無くなり、そのまま穴へ転落。張本人であった二人の死により、ようやく神隠しに遭った人間は帰ってきた。鬼太郎とともに中村の最期を目の当たりにした村長は、「都会者はおっかないものが分かっていない」とその愚かさを酷評した。
- 原作は鬼太郎の登場しない短編『足跡の怪』。
サンデー版・アニメ第2作初出(味方としても登場した者)
- 猫又(ねこまた)
- 歳を経て妖怪化した猫で、尾が二股に分かれている。初登場はアニメ第2作7話(詳細後述)。
- 「猫町切符」(初アニメ化第4作28話)では「猫町」の元締め。原作では人間が猫になる猫町切符を発行。アニメと新妖怪千物語では猫町に来た人間を連れ戻そうとする鬼太郎と争いになる。最後に鬼太郎達は逆猫町切符をもらって元に戻ったが、元から猫族の猫娘以外は猫町の記憶を失った(原作では猫娘は登場しない)。
- 更に修学を積んで無限の寿命を得た猫又は猫ショウとなる(詳細別項)。
- 名が判明している猫又を以下に挙げる。いずれも人間に飼われた経歴があり、飼い主に付けられた名である。
- ジーダ
- 声 - 千葉順二
- 第2作7話(水木の別作品「猫又の恋」が原作)に登場した、南方の島に住むシャムネコ風の猫又。飼い主が「娘に祟って嫁入りの邪魔をしているので始末して欲しい」と鬼太郎に依頼したが、実は別の妖怪・妖孤から娘を守っていた。老僧に化けてそれを伝え、最期は自分を犠牲にして妖孤を倒す。
- 三毛(ミケ)
- 「雪姫ちゃん登場」に登場。誘拐事件が起きた村の少年の家に、少年の祖母の代からいる雄猫。少年達に鬼太郎を紹介し、捜査の間は雪姫の子守を引き受けた。
- ノラ
- 声 - 島田敏
- 第5作に登場。人間に育てられた猫が成長した。富山県出身で薬の専門家。97話にて人間を恨んで猫ショウになった兄弟を救いたい一心で妖怪四十七士に覚醒した。
- あかなめ
- 声 - 北川国彦(第2作8話)、今西正男(第2作28話)、つかせのりこ→頓宮恭子、難波圭一(第3作)、粕谷雄太(第6作)
- 浴室に現れて長い舌で湯垢を舐めるという妖怪。ザンバラ髪で緑色の肌をした子供の姿で描かれることが多い。
- 『あかなめ』(初アニメ化第2作28話)では人間が捨てたゴミが集まり変化した巨大あかなめが出現、触れた物全てを自分の体と同化させる。東京を占領してゴミや害虫の王になろうとし、鬼太郎をも吸収した。進化した蝿・ブン太の入れ知恵でねずみ男が古代植物の種を探し出し、猫娘を騙して植え付けさせたため体の養分を全て取られ東京湾に倒れ緑の島になった(『妖怪千物語』では猫娘と目玉親父が種を探し出して植えた)。『釜なり』『傘ばけ』などでは妖怪アパートの住人としてあかなめの姿が見られる。
- アニメ第2作8話には老人姿のあかなめが登場。汚れを浄化する力を持ち清潔好きな性格で、人間の環境汚染に怒って汚れを養分に育つマンモスフラワーを繁殖させた。
- 第3作では第8話初登場。だるま妖怪相談所の客として訪れ、現代の人間の風呂が清潔過ぎて舐める湯垢が無いことを嘆いていた。33話でゴミの化学物質を食べ巨大化した時は獲物を舌で捕らえ呑み込んでいた。古代植物の力で元に戻った後は鬼太郎の仲間となる。舌でくすぐる位しか能力は見せなかったが、劇場作品『最強妖怪軍団!日本上陸!!』では工事用保護帽と角材で武装して中国妖怪との戦いに参加する。
- アニメ第4作では第16話に登場。本作では言葉を喋ることが出来ない(台本では台詞があったが、喋れない演出に変更された)。ねずみ男の住む廃アパートに白溶裔と住み付き、インチキ商売の片棒を担ぐことになる。清掃会社「クリーンネズミ」の特殊作業員として、あらかじめ白溶裔がつけたカビを舐め取って綺麗にしていたが鬼太郎たちにバレてしまい、クリーンネズミは解散となり、名残惜しみながらねずみ男のもとを去っていく。都会の汚れを吸収して白溶裔と同様に巨大化するが狂暴化はしておらず、白溶裔に吹き飛ばされそうになったねずみ男を助け、白溶裔の汚れを舐めて元に戻そうとする。抵抗する白溶裔の尾の攻撃を食らって倒れこんでしまうが、風神と雷神が起こした暴風雨で衰弱した白溶裔をねずみ男と共に必死で庇う。その後、元の姿に戻り、白溶裔、ねずみ男と一緒にアパートに帰っていった。
- 第6作第23話では、ろくろ首、唐傘と共に50年前に爽快アパートに住み付いた妖怪として登場。第4作とほぼ同じ姿で言葉を喋らないが、妖怪同士では意思が通じている。ヤモリのように壁や天井に貼り付いて風呂場に現れ、湯垢を舐めて住人を怖がらせたが特に危害を加えることは無い。体から紫色の煙を出して煙幕を張る能力を持ち、アパートにやって来た鬼太郎と対峙した際に、この力でろくろ首をサポートするがあっさり成敗される。最高の垢を舐められるアパートから出て行きたくないとろくろ首たちと号泣し、大家の計らいで住むことを許されてからは、地上げ屋を鬼太郎ファミリーの手を借りて追い払ったり、大家夫妻の孫娘の夏美と遊んだりと良き住人となる。夏美の将来を考え、長い間姿を消して見守っていたが、彼女が交際相手に騙された際に消していた姿を現わす。落ち込む夏美を慰めようと頬を舐め、それが彼女の忘れていた記憶を呼び覚ますきっかけとなる。アパートが妖怪専用アパートになってからは、岩魚坊主と将棋を打ったりしており、アパートに遊びに帰ってくる夏美を喜んで迎えている。
- 火車(かしゃ)
- 声 - 富田耕生(第2作)、平野正人、山本圭子(第3作)、梁田清之(第4作)、岸尾だいすけ(第5作)
- 葬式や葬列で死体を盗んでは自分の仲間にしてしまう妖怪。『逆モチ殺し』(初アニメ化第2作第23話「逆餅殺し」)に登場。
- 妖怪の中でも五指に入る実力者(第2作より)で、目玉親父も鬼太郎が火車と対戦するのを止めたほど。昔から火車は皮を残して内臓をとるといわれ、自分と相手との魂を入れ替える術で相手の体を乗っ取ってしまう。また餅が大好物で、相手を餅と一緒について食べる「モチ殺し」は、それに遭うと大抵生きては帰れないという。少年から母の遺体の奪還依頼を受けた鬼太郎の体を乗っ取り、目玉親父も「モチ殺し」で始末したかに見えたが、目玉親父の秘術「逆モチ殺し」で退治された。
- アニメ第2作では一度鬼太郎に依頼を断られた少年とねずみ男が奪還に来たのを魂を奪って操り、生者にまで手を出した以上放置できないと鬼太郎が動く展開が加わる。
- 第3作では「魂とりかえばやの術」で鬼太郎と入れ替わった後、鬼太郎になりすまして少年から報酬を巻き上げ、ねずみ男と繰り出した歓楽街を仕切る暴力団「鬼瓦組」を乗っ取って「鬼太郎組」にしてしまう。魂の入れ替えを知った砂かけたちは、再入れ替えの期限である3日後に「鬼太郎親分就任祝い餅つき大会」に誘い出して餅で捕らえる「モチ封じ作戦」を決行。だが鬼太郎火車は自分に付いた餅を遠心力で飛ばす「逆モチ封じ」で動きを封じ、原作同様に目玉おやじを「モチ殺し」にかけるが「逆モチ殺し」で鬼太郎の体を奪還される。今度はミス村娘に扮し作戦参加していたユメコの体を狙うが、ちゃんちゃんことオカリナ鞭で拘束された上に体内電気で焼き殺された。鬼太郎組の組員たちは「親分の命令」で少年の母が弔われた寺で仏門に入った。組の酒盛りで侍らせた女性たちやユメコのお尻を触るなど、好色でもある。
- 第4作では人情深い妖怪で、ある3兄妹が母親の葬式に行かなかった事に怒り、彼らを攫い魂を餅に混ぜて食べようとした。だが、母親の魂から本当の気持ちを聞くと怒りが収まり自身の母親のことを思い出し涙ながら去って行った。ここでは魂を入れ替える術は使わず、格闘中に自分と相手の位置を入れ替える。
- 第5作では島根県出身。以前は悪党で鬼太郎すら一方的に倒してしまうほどの強さを持っていたが、目玉親父に懲らしめられて改心(本件は目玉おやじの「七つの最強伝説」とは別)[35]。以来妖怪横丁に住み、更生のため目玉の紹介で輪入道の運送屋に預けられ白坊主らと共に働いている。その為、目玉おやじには頭が上がらず、常日頃から感謝している。その為、後述の事件の際に親父からも疑われた際には泣くほどショックを受けてしまい失踪した。粗暴で暴走しがちだが、自分の過去を卑下してしまうほど日頃より反省しており、恩や仁義を一貫して通すなど、今では強い正義感を持つ。本作では炎の渦を撃ち出す「火輪奔り」など炎を操る能力や、鬼太郎の攻撃を弾くほどの赤い電撃を放ち、原作同様に相手と体を交換して操る秘術「魂入れ替えの術」も持つ。「火輪奔り」を輪入道に撃つと威力が何倍にも上昇する。原作同様餅が大好物であり、餅が大量に盗まれる事件が起きた際、横丁住人らに自ら買い貯めた大量の餅を見られて犯人と疑われたが、目玉おやじによって禁じられていた「魂入れ替えの術」で鬼太郎に成り済ましてまで自力で無実を晴らそうとした。その後、横丁の住人達を引き連れて雷門で真犯人の畑怨霊と交戦し、輪入道・白坊主の助力で援軍にきた鬼太郎(火車の姿)と力を合わせて解決し、輪入道、白坊主と共に妖怪四十七士に覚醒した。鬼太郎の姿でいる最中も、妖怪アンテナなど能力を上手に使えず、口調や素行で何度も仲間妖怪達から正体を怪しまれた。鬼太郎とはデコピン対決を始めてしまうなど噛み合わない事が多かったが、これは疑われた事に対して激昂した火車の乱暴さが形に出てしまっただけであり、後に鬼太郎に素直に告白と謝罪をした事で和解し、見事なコンビネーションを発揮するなど親友になった。
- 目目連(もくもくれん)
- 声 - 永井一郎(第2作)、銀河万丈(第3作)、佐藤正治(第4作)、中井和哉(第5作)
- 『目目連』(初アニメ化第2作32話)に登場。多数の目だけの姿で、他の物体に擬態または憑依する。光の粒子になって移動する為、暗闇では行動力が鈍る(アニメ第3作・第5作では逆に光が苦手)。
- 住処の廃屋を工事で潰されたため、工事関係者に襲い掛かった。鬼太郎やねずみ男にも衣服に憑いて締め上げたり幽素を吹き付けて石にしたりして苦しめたが、レンズで一点に集められ妖怪カメラでフィルムに封じられた。
- 第3作ではぬらりひょん配下。朱の盤と組んでユメコを誘拐し、妖怪城(たんたん坊達の城とは別)で鬼太郎を待ち受ける。
- 第4作2話では目連の里に住む優しい妖怪だったが、姉弟の父親が別荘を建てたことに怒り、仕返しに来た。最後は反省した父親が里を元に戻すと約束し和解する。玉葱と線香が苦手。13話ではねずみ男の妖怪屋敷で妖怪を侮る人間を脅すのに協力、ぬりかべと組んだので「百目ぬりかべ」と言えそうな姿になった。
- 第5作ではベアードの協力で海外逃亡し、城を乗っ取った。城に住む婦人を苦しめていたが、鬼太郎にコップに閉じ込められ、最後はベアードに見せしめのように消滅させられた。
- ヤカンズル
- 伝承ではやかんの姿で樹上からぶら下がる妖怪。
- 「悪魔ブエル」(初アニメ化第2作33話)ではカバのような胴体にラッパ状の口だけの頭部を付けた姿で、辺りの物を無限に食べ続け別世界の胃袋に収める。天の岩戸に封じられていたが悪魔ブエルの軍団を倒すために出された。悪魔軍団を食い尽くした後も食べ続けるため、鬼太郎親子はヤカンズルに食べられて体内から操縦して岩戸に戻す。体内からヤカンズルを倒さねば出られず、最低7年はかかる形でサンデー版は連載終了となった。
- アニメでは鬼太郎が食べられた理由が微妙に異なり(第2,4作では封印を解いた者を食べると岩戸に戻る。第3作ではブエルの部下にされたり後から呑まれたりした人間達を救うためで、ヤカンズルは気球を呑ませて岩戸へ引き戻した)、鬼太郎は胃の中でブエルを倒して脱出し放送は続く。
- 第5作では伝承通りやかんの姿で登場。妖怪四十七士の長野県代表(一斉覚醒)。
- すねこすり
- 声 - 矢田耕司(第2作)、内山夕実(第6作)
- 犬か猫を丸っこくしたような、夜道で人のすねに擦り寄る妖怪。伝承では、歩きにくくなること以外に害は無い。
- アニメでは第2作14話初登場。犬妖怪の扱いで、仲間である犬達が自動車にひき殺されるのを怒り、人食い藻クズで作った怪自動車に人間を乗せて車を持たないよう脅す。
- 劇場版『激突!!異次元妖怪の大反乱』では怪気象の妖怪で、妖怪皇帝や朧車の部屋のドア係。
- 第5作では第63話で虎男に襲われて反物にされる。劇場版では妖怪四十七士の岡山県代表になる。
- 第6作のオープニングでは神社でかわうそを追いかけている。本編では第6話に登場。普段は愛らしい三毛猫のようだが、正体は巨大な狼のような姿の妖怪。人懐こい性格で悪意はないが、擦り寄った人間の気力を吸収する性質がある。住処の集落は昔は宿場として栄え、多人数から少しずつ吸っていたので特に害は無かった。だが集落が寂れて、一人に長期間に渡って擦り寄るようになり、そうなると吸われた人間は少しずつ衰弱し、最後にはミイラのように干からびて死んでしまう。だがすねこすり自身はその性質に気付かずにいた。集落で独り暮らしの老女・マサエ(声 - 斉藤貴美子)に拾われ、シロと名付けられて可愛がられるが、先述の性質から彼女を衰弱させてしまう。マサエの息子・翔(声 - 金本涼輔)が村に帰ってきた際にすねこすりを見て異変を感じ、妖怪ポストで知らせたことで鬼太郎と対峙。鬼太郎から自分が人の気力を吸う妖怪だと聞かされ最初は信じなかったが、その後で衰弱したマサエに近づいたところ、彼女がさらに苦しみだしたことで、ついに別れることを決心する。人里を離れて山中に入って行ったが、それを追ったマサエが熊に襲われたため、妖怪の正体を現して撃退。その姿を見ても自分をシロと認めて寄り添うマサエの前で葛藤するが、マサエを追ってきた翔が母親を庇う姿を見て、やはり去ることを決め、悪い妖怪を装ってマサエに襲いかかり、翔にやられたふりをして逃げるように山奥へ消えて行った。ただしマサエも真意には気付いており、別れた後も「シロ、ありがとう」と涙を浮かべていた。その後、第8話でゲゲゲの森を歩く姿が見られた。
- 「妖怪千物語」ではゲゲゲの森に何体か住んでいる。猫妖怪の扱いで、人語は話せないが猫娘と会話可能。
週刊実話版初出
- 奪衣婆(だつえばばあ)
- 声 - 増山江威子(第3作)、鈴木れい子(第3作)、山本圭子(第3作・地獄編)、れいみ(第6作)
- 賽の河原で亡者の衣を奪い、罪を量るという鬼女。初登場は「死神大戦記」。
- 「奪衣婆」(アニメ化第3作39話)では人間界の新聞で老婆と青年のデートを見て真似たくなり、閻魔大王から「万有自在玉(ばんゆうじざいだま)」を盗んで人間界に来て、美女への変装と玉の力で盗んだ宝で男を誘おうとした。誘ったねずみ男が与えた宝を売って警察沙汰になった事を怒り、彼や鬼太郎を玉の力で消してしまう。目玉おやじは地獄へ調べに行って又五郎鬼から「金剛針」を借り、それで玉を壊すと奪衣婆は無力化し鬼太郎達も元に戻った。婆は地獄へ強制送還される。
- 地獄編の「血戦三途の川」では閻魔大王の命令で鬼太郎一行の地獄侵入を阻む。相棒の懸衣爺と組み、霧を吐いて一行を分断した後に三途の川の大蛇や十鬼(じっき)を率いて襲う。最後は全てを食い尽くす地獄蟻を琵琶の音で操って鬼太郎達を追い詰めるが、目玉おやじに脳操縦されて自分を襲わせる曲を弾かされ自滅した。
- アニメ第3作では初めから婆で娘時代の思い出が無いことを嘆き、万有自在玉で地獄への通路を開いて若い男を誘い込み、エキスを取って若返ろうとした。追って来た鬼太郎たちには玉の力で鬼や地獄犬を操って対抗。だが猫娘によって又五郎鬼から借りた針で玉を破壊された上、閻魔大王によって地獄を追放され人間に転生する罰を受ける。被害者たちは閻魔が特別手配した霊界列車で帰された。後に地獄編2話でぬらりひょんによって復活。子供の亡者に化けて鬼太郎を欺き、武器を奪い大蛇に食わせようとしたが、大蛇を撃退されて逃げようとした所を地蔵菩薩の光で消された。
- 第6作第7話では、電車事故で死亡した社長(声 - 手塚秀彰)の魂を乗せた幽霊電車が鉄橋を渡る頃に窓の外に姿を現し、影状の姿で車内を飛び回って天井から実体化、「三途の川を渡る亡者の衣を奪い、罪の重さを計る」という役割の通り、社長のジャケットを奪った(クレジット表記は「脱衣婆」)。この社長は生前に酷いパワハラを繰り返し何人もの社員を自殺に追い遣った人物で、亡者となった社員の恨みで電車に引き込まれた結果、自身も死亡し、最終的には幽霊電車に同乗していた社員の亡霊に取り押さえられたまま終点の地獄へ連行された。
- 狸ばやし(たぬきばやし)
- どこからともなく聞こえて来る狸の腹鼓。
- 原作「狸ばやし」ではねずみ男が音源を探って掘り当てると、瓢箪に封じられていた大狸が復活して暴れ出す。ねずみ男や鬼太郎も、狸を瓢箪に封じ込めるのに失敗して逆に閉じ込められた。更に狸は目玉おやじを呑み込むが、脳操縦されて鬼太郎たちを解放し自分から瓢箪に入る。入りきる前に尻から出た目玉は鬼太郎たちに瓢箪を元通り埋めさせた。
- アニメ第3作108話では本所七不思議の一員として音だけ登場。鬼太郎を誘い出し、その隙に朱の盤が目玉おやじをさらった。
- 粂の仙人
- ツカイ手のばばァ
- 「つきもの」に登場。多数のつきものを飼い、それを人に憑かせて操る老婆。金に困った男に「つきものを憑ければつく(運が向く)、対価はそのつきを半分くれればいい」と騙してつきものを憑け、操って横領をさせた。そのつきものを追って来た鬼太郎と格闘の末逃げ、その隙につきものを皆殺しにされ力を失った。
- つきもの
- ツカイ手のばばァが操る、犬か狐を細長くしたような妖怪。人間に憑いてその思考に割り込み操る。
アニメ第3作初出
- 一本ダタラ / 雪入道
- 声 - 増谷康紀(第4作)
- 一本足、一つ目の妖怪。年に一度12月20日にしか現れない。
- 初登場はアニメ第3作劇場版『激突!!異次元妖怪の大反乱』で、ぬらりひょんの配下として登場。警官に変装して水木家に押しかけたが返り討ちに遭う。その後、国会議事堂で他の妖怪達と共に現れるが、妖怪戦車の野づち砲で吸い込まれた。テレビ版第91話のヒ一族との戦いでは一時的に鬼太郎達と共闘した。
- 第4作では51話登場。鬼太郎父子とは顔見知りらしい。冬眠していたが、冬眠中の熊と間違えた子狐達の悪戯で起きてしまい、空腹のあまり彼らを食べようと追い掛け回した。その後、子狐達を探しに来た鬼太郎に餅を2個貰うと大人しくなり、再び冬眠した。79話でチーに反物にされた際は、特徴の一本足部分が突出した形になっている。
- アニメ第5作では第7話登場。雪入道の名で、雪女・真白の姉を処刑した凶暴な妖怪として登場。雪女が様付けで呼んでいた事や、目玉おやじが「強力な妖怪」と称した事から分かるように、雪女より格上の妖怪である。真白を倒した直後、突然鬼太郎達の前に現れて全員凍らせようとするが、真白と同じく地獄の炎で溶かされた。実はぬらりひょんと結託していたらしい。劇場版では同スタイルの一本ダタラ(色は茶色)が妖怪四十七士の和歌山県代表に覚醒。
- 懸衣爺(けんえじじい)
- 原作「血戦三途の川」に登場する奪衣婆の相棒の鬼。刀で鬼太郎を襲うが、指鉄砲とリモコン手に敗れた。
- アニメでは第3作第39話の解説画に少し映ったのみである。
- 板鬼(いたおに)
- 木の板の両端に多数の鋭い角が生えた姿の妖怪。普通の板に化けて隠れ、獲物に飛びかかり角で斬りつける。
- 漫画では1980年代『最新版』の「妖怪本所七ふしぎの巻」に登場。送り拍子木を鳴らしながら鬼太郎を襲うが、指鉄砲で粉砕された。
- アニメ第3作では本所七不思議の話である第108話ではなく、第101話で百々爺の部下として登場。何人も辻斬りで殺し、鬼太郎の剣とも渡り合える程だったが、彼らに冤罪を着せられた老猫の魂に火を点けられ、百々爺ごと井戸の底に消えた。
- 土蜘蛛(つちぐも)
- 声 - 田中和実(第4作)
- 巨大な蜘蛛の妖怪。
- アニメ初登場は第3作劇場版『激突!!異次元妖怪の大反乱』で、虎のような顔。ねずみ男とユメコが怪気象から避難しようと乗っていた地下鉄を襲うが、居合わせたカロリーヌを庇ったねずみ男の屁を口中に喰らい逃げられる。後に国会議事堂前の戦いでがしゃどくろと共に鬼太郎に襲い掛かるが、駆けつけた妖怪戦車の野づち砲に吸い込まれた。
- アニメ第4作では第85話「魔境・土蜘蛛の山!」にメインで登場。第3作とは違い言葉を話すなど知性がある。人間の大人4人分程の大きさで昆虫のような顔。口から吐く糸を自在に操り、人間を糸玉に小さく閉じ込めたり糸で妖力を吸い取るなど多彩の攻撃方法を持つ。さらに人間の子供(声 - 桑島法子)に化ける能力を持ち巨体でありながら非常に俊敏に動ける。800年前から蜘蛛ノ巣山という山を住処にしており、山に迷い込んだ人間を襲って食らいながら暮らしていた。偶然、山に逃げ込んだ2人組の強盗犯に銃撃され深手を負い、その強盗犯達と彼らを追う刑事、そして強盗犯が盗んだ金塊を狙ったねずみ男を襲って彼ら4人の体と金塊で新しい体を作ろうとした。一時は鬼太郎をも妖力を奪い取って飲み込む程追い詰めたが、体内から反撃され遂に身体の限界を超えこの世に存在できなくなり敗れた。そして土蜘蛛と共に蜘蛛ノ巣山も消えた。106話では百々爺の策略で妖怪ノイローゼになった鬼太郎の恐怖が生んだ幻として登場。
- 妖怪万年竹(ようかいまんねんだけ)
- 声 - 山口奈々(第3作)、大山豊(第4作)
- 歳を経た竹の妖怪。枝で襲うかタケノコを食べさせることで人間および妖怪の生気を奪って竹人間に変えて操り、本体は非常に硬く人間の工具はおろかかまいたちの刃でも切れない。
- 1980年代マガジン版第1話「妖怪万年竹」(初アニメ化第3作74話)に登場。富豪の屋敷工事で住処の竹薮が切り崩されたため、人間を竹人間に変える。原作や妖怪千物語では本体は動きも話しもしないが先述の硬さの為に切り倒せなかった(百年前に暴れた時は火で焼いたが、住宅が密集している現代では大火災になる危険があるため使わなかった)。操っている竹の精を鬼太郎に突き止められ、彼女が降参したため活動停止、根元に貯めていた生気が解放されて竹人間たちは元に戻った。
- アニメ第3作では竹の精と同一存在で女性として描かれ、屋敷の地下から巨大な姿を現し暴れる。硬さと多数の竹人間で鬼太郎を苦戦させたが、根が柔らかいことに気付いたシーサーに齧られ、更に鬼太郎のオカリナ剣で唐竹割りに両断されタケノコに退化した。
- 第4作10話では男性として描かれる。親しかった少女・エリが幼くして死んだことを哀しみ、彼女の住んでいた屋敷に近付く者を竹人間に変えていた。エリが生前の望み通り自分のそばで若竹に転生すると目玉親父に諭され、竹人間たちを解放する。
- 竹の精(たけのせい)
- 竹薮を切り崩す富豪の屋敷に女中(原作や第3作、異聞妖怪奇譚では中年女性、千物語ではメイド服姿の少女・香織)として潜入、工事の中止を進言したが聞き入れられず、万年竹を操って人間を襲った。鬼太郎たちに正体を突き止められると降参(第3作では万年竹となって戦い敗れ)、タケノコになって鬼太郎たちに保護された。
- 第4作には直接登場しないが、代わりに屋敷を買い取ろうとして万年竹に襲われる良子というお金持ち風の女性が竹の精によく似たデザインで登場している。
- 竹人間(たけにんげん)
- 万年竹に生気を奪われた人間や妖怪が変化したもの。万年竹の命令で人間を襲って生気を奪い、その生気は万年竹本体に送られる。犠牲者は新たな竹人間になって増え続けていく。鬼太郎はわざと竹人間(鬼太郎竹)にされて様子を窺い、敵の本質を見抜いた。
- ねずみ男は竹人間(ねずみ男竹)になっても手癖が悪く、生気と同時に財布まで奪った。第3作では一反木綿も竹人間(?)にされ、笊状に編んだような姿に「自分の場合みっともないからやめて欲しかった」とこぼした。
- 五徳猫(ごとくねこ)
- 声 - 伊倉一恵(第3作)、堀川亮(第4作)
- 頭に五徳状の角が生えた化け猫。
- 漫画初登場は80年代『最新版』の「世紀の妖怪アイドル、幽子」で、死者を生者同様に現世に現す妖力を持つ。ネズミ妖怪の鉄鼠を夫にしているが、角が折れると猫の本能に戻って夫を食べようとする。アニメ初登場の地獄編4話もほぼ同様。鉄鼠の項も参照。
- 『鬼太郎国盗り物語』ではシーサーが四十九日前の墓に猫を連れて泊まった為、その猫に死霊が入って変化。シーサーを奴隷にし、鬼太郎にも5体分身と麻痺ガスで苦しめた挙句に魂を奪うが、シーサーの両親と寝太郎の協力で死霊を抜かれてただの猫に戻る。
- アニメでは第4作第113話初登場。ぬらりひょんに雇われた「三匹の刺客」の1名。内職暮らしの貧乏妖怪。風が吹けば倒壊するほどの掘っ立て小屋に住んでいる。竹筒から強力な火を吹くが、風に煽られ鬼太郎に届かず自分自身を焼いてしまう、特徴の五徳角もない、標的が鬼太郎だと知って最後まで敵前逃亡をしようとし続ける等、他シリーズにない小物ぶりだった。邪な性格ではなく、バイト代と食事欲しさにねずみ男に騙された。その後は事情が鬼太郎ファミリーに知られ、温泉饅頭をもらって号泣していた。原作や3作目と違い、男性として描かれている。
- 大百足(おおむかで)
- 声 - 大森章督(第3作)
- 『妖怪大百足』に登場。巨大なムカデの姿をした妖怪。塗り壁を溶かすほど強力な毒をもつ。人間が、仲間のムカデ達を油を作るために大量に殺したため、怒って人間や家畜を襲いだした。天敵の大蛇を退治してほしいと鬼太郎達を騙して洞窟に閉じ込め、その間に人間の村に攻め入ろうとしたが、シーサーの助けで脱出した鬼太郎によって、何でも溶かす胃液を体内に流し込まれて倒された。
- アニメでは第3作第73話初登場。鎧武者の人形を操って沖縄を荒らす。最期はシーサーによって毒液袋に穴を開けられ、自分の毒で自滅。
- 第4作第107話では穴ぐら入道に操られて登場。多数の病虫が合体したもの。生命力が強く、胴体が千切れてもすぐにくっつく。最期は崖から溢れた水を防ぐため、穴ぐら入道と共に石化し人間達を救った。
- 第5作第13話では体が節ごとに分裂して行動でき、さらに分裂した個体にも毒牙をもつ。ただし日光には弱く、夜にしか活動しない。後に1体に合体して巨大怪獣のように暴れたが、ぬりかべ一家の合体攻撃により粉砕された。
- 赤頭(あかあたま)
- アニメ第3作第93話「進化妖怪かぶそ」に登場。坊主頭の小柄な僧侶のような妖怪。数珠を使った金縛り術を使う。人間の文明が栄える地球に嫌気がさして月に移り住んだが、人間が思い上がって月にまで文明を広げようとすることに怒り、月無人探査機に搭乗していたかぶそのハチャとメチャに知恵の実(リンゴに似ている)を渡し、知恵をつけさせてかぶその文明と人間の文明をぶつけさせ戦争を起こさせ人間を滅ぼそうとした。しかし、かぶそは自分たちの文明により自滅してしまい、今度は知恵の樹の枝を伸ばして地球に渡り、妖怪全員に知恵の実を食わせようとした。しかし、鬼太郎ファミリーとの戦いで自分が知恵の実を食わされそうになり敗れ、「文明に溺れる者は文明に滅びる」「かぶそと同じように人間もまた自らの文明により滅びるだろう」と捨て台詞を残し月に引き揚げていった。鬼太郎は「人間が文明を正しく使ってくれるようにメッセージを送り続ける」決意を新たにし、赤頭が残した知恵の実を焼却処分することに。ねずみ男やユメコが持ち帰ろうとした実も没収した(ユメコは知恵の実を胸元に隠していたが、小学生離れしたバストラインになってすぐばれた)。
- かぶそ
- アニメ第3作第93話に登場。毛むくじゃらのネズミのような前歯が特徴の小柄な妖怪。名前が判明しているのは月無人探査機に乗り込み眠っていた「ハチャ」と「メチャ」。
- 文明を月にまで広げる人間を憎らしく思う赤頭に知恵の実を与えられ、地球に戻された後その実を仲間たちと分け合って食べた結果、高度な文明を築き上げた。しかし、知恵に振り回され心を無くしていってしまう。鬼太郎をもその文明で苦しめたが、最後は自らの文明により自滅してしまう。利用された挙句、悲惨な最期を迎えるという言わば犠牲者と言えるあわれな登場となってしまう。
- 海和尚(うみおしょう)
- 声 - 槐柳二(第3作)、大友龍三郎(第4作)
- 顔が首の長い僧形の人間で体は海亀の姿をしている妖怪。
- 第3作76話では、人食い島を祭る村で過去に邪険にされた末に横死した旅の僧の魂が亀に乗り移ったもの。髪が生えており首が短い。人食い島の肺に住み着き、元の姿に戻るために若い娘の肝を取ろうとしていた。鬼太郎に事情を話すと一度は改心したように見えたが、「妖怪の肝の方が効果がありそう」と考え鬼太郎にスッポンの如く噛みつき、組み合ったまま水路のような人食い島の肺静脈に落ち、心臓まで流れて行く。「スッポンには雷」と鬼太郎が放った体内電気で振りほどかれ、そのまま人食い島の心臓の弁に押し潰され死亡した。なお、海和尚の生贄にされかけた女性は当初はお多福顔の不美人だったが、素顔は美人で生贄向けに「昔の美人」の基準に変装をしていた。
- 第4作77話では船幽霊の親玉的存在・海座頭のポジションで登場。人間が海の妖怪に畏敬の念を持たなくなったことを怒り、更に底引き網で自分も深い海の底に閉じ込められてしまったことによる腹いせで漁船を襲って船員を船幽霊にしていた。口から吐く水と鋼鉄のように硬い甲羅が武器。鬼太郎をも船幽霊にしてこき使おうと考え体の半分を船幽霊に変えてしまうが、駆け付けた猫娘や夜行さん、ねずみ男の妨害で失敗し、自身も蟹坊主の吐き出した泡で一時的に身動きを封じられる。最後は、元に戻った鬼太郎の反撃でリモコン下駄を喰らってひっくり返り、オカリナロープで縛りあげられ海の底の冷たい水に浸けて頭を冷やされることになった。船幽霊にされた人たちも元に戻った。
- 煙羅煙羅(えんらえんら)
- 声 - はせさん治(第3作)
- 『煙羅煙羅』に登場した煙状の体で煙を食べる妖怪。山奥の炭焼き小屋に住んでいたが、そこの主人が亡くなって飢えていた所をねずみ男の誘いで都会に出る。最初は煙突掃除をしていたが調子に乗ったねずみ男は煙を吹かせて火事場泥棒をし、煙羅煙羅は更に煙を食べて大きくなり、また都会の煙の毒で暴走し始め煤や毒煙を撒き散らした。
- 原作では野づちに吸い込まれ、体内でヘドロやタール分と分離されて元に戻る。しかしこれで野づちは腹を壊し、大騒ぎの元になったねずみ男は裁判にかけられた。
- アニメでは第3作第107話初登場。砂かけ婆の捨て身技「大砂塵」で諸共にタール化し、妖怪病院で遠心分離機にかけられ元に戻る。その後は子泣き爺(炭焼き小屋の主人と友達だった)と共に元の小屋に戻った。
- 串刺し入道(くしざしにゅうどう)
- 声 - 峰恵研(第3作)
- 生物を串刺しの標本にして集めるのを好む妖怪。人間をも標本にしようとしたため鬼太郎と対立。むくろという動く死体を操る能力を持つ。更に、自らの頭を胴体から抜いて独自に動かすことができ、頭の下の巨大な串で相手を突き刺そうとする。頭部が金属質のため、電気には弱い。
- アニメでは第3作第82話登場。標本にした生物の能力を自分のものにする妖力を持つ。また、首に付いた串以外にも多数の串を投げて攻撃する。
- 化け草履(ばけぞうり)
- 声 - 田中康郎(第3作)、橋本晃一(第4作)、諏訪部順一(第5作)、立川志の輔(実写映画版)
- 九十九神(付喪神)の一種で、古くなった草履に魂が宿った妖怪。捨てられた履物に宿った霊を整理する。履物や古道具を粗末にする人間を恨み復讐しようとする。
- アニメでは第3作第99話初登場。
- 第4作では第43話登場。元は葬式で故人に履かせる草履で、説得された後に依頼人の祖父を送った。
- 第5作では第53話登場。白山坊のショーで客を襲った。
- 妖怪千物語では、西洋妖怪との戦いに加勢した日本妖怪の中にいた。
- 手長足長(てながあしなが)
- 声 - 田中康郎(第3作・手長)、龍田直樹(第3作・足長)
- 「手長足長」(アニメ化第3作81話)に登場。妖術に長けた手長を格闘に長けた足長が肩車しているコンビ妖怪。300年前に海の生き物に悪さをしたため、大ダコによって要石で塚に封印されていたが、その塚が工事で崩されて復活、復讐にタコたちの上半分を他の動物に変えてしまう。ねずみ男に見世物にされていたタコたちから話を聞いて鬼太郎は立ち向かうが歯が立たず、目玉親父(アニメでは加えて猫娘、砂かけ婆、ユメコ)の首から下をタコの足に変えられてしまった。鬼太郎はシーサーに塚の跡から要石を掘り出させ再挑戦、そこへ現れたねずみ男は彼らを封じたら見世物ができなくなると鬼太郎から要石を奪って手長足長に渡すが、「手長が要石を両手で掴む」ことが封印の発動条件だった(シーサー曰く“意志”に反してしまった)ため、彼らは液化して術を掛けられた者たちは元に戻った(原作ではタコたちは他の動物の姿になっている)。ねずみ男はタコたちにつらい思いをさせた罰として、溶液を壺に納める後始末を命じられた。
- 第5作では第25話の運動会で、輪入道転がしの北日本代表として登場。
- 第2作のオープニングでも手の長い妖怪と足の長い妖怪が運動会に参加しているシーンがある。
- けらけら女(けらけらおんな)
- 声 - 青木和代
- けらけら笑う巨大な女妖怪。
- 原作「けらけら女」では子供達を自分の「ケラケラ学校」に集め笑い方を教えようとした。
- アニメでは第3作第95話初登場。暗い顔をした子供に笑いを提供しようと、ヘンラヘラヘラと入れ替え「笑いの世界」に連れて行った。
- 笑い虫(わらいむし)
- 原作でのけらけら女の手下。攻撃されると笑い粉を撒き散らし、共食いして巨大化する。
- ヘンラヘラヘラ
- アニメでは第3作第95話初登場。けらけら女の手下。ヘラヘラ笑って宙を飛び回る子供達の複製。
- 元は水木の別作品「ヘンラヘラヘラ」に登場。公害病の犠牲者が新生命に生まれ変わったかと思われたが、実は公害で霊魂まで変質してあの世に行けなくなったものだった。
- 皿数え(さらかぞえ)
- 声 - 土井美加
- 「皿合戦」に登場。皿を操り、下半身が多数の皿に分離する女妖怪。
- アニメでは第3作第97話初登場。皿に乗った者を眠らせたり[36]、皿の音で踊らせたりする。街中の皿を操って食べ物を盗み、調べに来た鬼太郎達をも呑み込んで皿に変える。しかし皿のままで反撃され、夫の大入道を人質に取られ降参した。
- 大入道(おおにゅうどう)
- 声 - 大竹宏
- 巨大な男(とは言え本作では数メートル程度)の妖怪。
- 「皿合戦」ではトンスラ頭で僧形の巨漢。皿数えの夫で皿ばかり食べる。
- アニメでは第3作第97話初登場。
- 「鬼太郎霊団 阿部の奉連想」では『怪談百鬼図会』にあるような真っ黒な姿。小錦にとりつき、奉連想の部下として登場した。
- たくろう火
- 声 - 龍田直樹(第3作)、吉田小南美(第6作)
- 髑髏のような顔の炎の妖怪。
- 「妖怪クリーニング」では四次元から来た妖怪。ねずみ男と組んで「火で洗うクリーニング」を開業するが、洗う際に服に妖力を吹き込み、着た人間を仲間に変えることで世界征服を企んでいた。それを突き止めた鬼太郎がねずみ男の洗濯機トラップで脱水されると、その妖力を奪い取ろうとした。だが逆に支配されて被害者達を還元され、負けを認めて退散した。
- アニメでは第3作第85話初登場。楽しい場所を占領する悪党妖怪。顔が三つあり分離行動可能。互いの境遇を羨む天童星郎と河童の子・三吉に体を入れ替えてやると持ちかけ、瓶に隠れた自分を河童の隠れ里に持ち込ませ占領した。三吉に話を聞いて駆けつけた鬼太郎やユメコを河童達を盾に取って焼き殺そうとしたが、応援に来たかわうそ達水妖怪が降らせた雨で火力を弱められ、オカリナ鞭で水中に引き込まれ消滅。同時に星郎と三吉は元に戻った。
- 第6作では第21話で初登場。第3作とは違い顔が一つ。ゲゲゲの森の住人で純真な心優しい妖怪だが、自分の意思と無関係に触れた物を炎上させてしまう性質があるため友達がいなかった。金に困っていたねずみ男が一儲けしようと手を組み、遊園地のアトラクション「BIBIBI FIRE」を始める。最初は他人と話す経験がなかったため上手く喋れなかったが、ある夜に隣のアトラクションのロボット「ピグ」に出会い、触れても炎上しない彼に勇気を出して頼み、友達になってもらう。ピグも話下手で悩んでいたが、二人で毎夜励まし合いながらアトラクションの練習をして上達し、最初は人気が無かったピグのアトラクションも人気が急上昇、二人で頑張った成果を喜び合っていた。しかし、ピグのアトラクションは思ったほど利益が出ないという判断から、「BIBIBI FIRE」を拡張してピグのアトラクションを閉鎖することをプロデューサーのねずみ男が決めてしまう。そのことを聞き、ピグがどれだけ頑張っていたかと抗議するも「頑張りなんてくだらないものに金を出す客なんていない」と反論され激昂、口から吐き出す火にねずみ男を包んで吸い込んでしまう。外に出ると、既にピグはスクラップ処理場へ運ばれたと知り、駆けつけるも目の前でピグはプレス機に潰されてしまい、逆上して作業員たちも次々に吸い込み、巨大化して火事を起こす。駆つけた鬼太郎の制止も聞かず彼にまで火を放つが、現れた雨降り小僧が降らせた雨で弱り、ねずみ男たちを口から吐き出し沈静化する。雨降り小僧はそのまま走り去ろうとしたが、その仕草がピグと一緒だったことから、彼がピグの中に入っていたと気付いたたくろう火は追いかけ、彼と一緒に頑張った楽しさ、嬉しさを伝えてこれからも友達でいて欲しいと頼む。彼を騙していた負い目を感じていた雨降り小僧も心を開き、友達になることを承諾。雨降り小僧はたくろう火と触れあっても炎上せず、鬼太郎たちも「彼らならうまくやっていけるだろう」と微笑ましく見ていた。
- 吹消婆(ふっけしばばあ)
- 声 - 津田延代(第3作・第8話)、鈴木れい子(第3作・第80話)、川浪葉子(第4作)
- 蝋燭や行灯の火を吹き消す老婆の妖怪。
- アニメでは第3作第8話初登場。妖怪だるまのビル乗っ取り計画に協力して居住者の前に現れ、近代化の影響で火が吹き消せなくなったことの恨み節を語って怖がらせていた。第80話では本格的な敵妖怪として再登場し、たい焼き機のような装置で人間の手相を書き換えて運命を変える力を使って連敗中の女子プロレスラーを操り、勝たせて儲けるばかりか強盗までさせた。鬼太郎はレスラーにプロレス勝負を挑み、球体化しての体当たりで破り吹消婆に手相を戻させる。その後レスラーは自信回復し自力で勝てるようになった。
- 第4作では第50話登場。電灯ばかりになって火が吹き消せず、不満から遊園地の遊具を吹き飛ばそうとした。だが姥ヶ火との対決で鬼太郎のちゃんちゃんこの力を借りて吹き消し、百年分の不満が解消したと言って去る。ここでは若い美女の姿にもなれる。
- ぬけ首(ぬけくび)
- 声 - 矢田耕司(第3作)、青木和代(異聞妖怪奇譚)
- 『ぬけ首』およびアニメ第3作第94話に登場した頭と胴が分離する妖怪。分離後の頭は三千度以上の高熱を発し、胴はそれを抑えていた冷気を出す。妖怪ブームにもかかわらず自分が知られていない事に立腹し、人気のある鬼太郎に襲い掛かり高熱で苦しめた。だがねずみ男が見世物にしようと胴を持ち去ったため、再結合できず過熱、自爆しそうになる。鬼太郎が探し出した胴をつるべ火達が頭に付けて間一髪助かり、文字通り“頭を冷やして”感謝し反省した。ねずみ男は胴の冷気で氷漬けにされたテレビ局員とぬけ首の両方から責められる。
- ゲーム『異聞妖怪奇譚』では特定の条件を満たすことで仲間にできる。
- 白粉婆(おしろいばばあ)
- 声 - 弥永和子(第3作)、吉田理保子(第4作)
- 伝承では顔に白粉を厚塗りして徘徊するとされる老婆の妖怪。
- 第3作103話でアニメ初登場。最強の女妖怪・脂粉仙子を幼いうちから手元に置くことで、彼女の力を利用して妖怪大統領になろうとした。だが儀式を目撃した茂作に脂粉仙子を連れ去られる。3年後に茂作を見付けて白粉の塊で拘束し、居合わせたねずみ男の入れ知恵で美女に化けて、さらわれた娘を取り戻したいと言って鬼太郎に助力を頼む。だが茂作の孫娘・紅子として育った脂粉仙子は「祖父」から引き離されることを拒み、彼女の意思を尊重するぬりかべと「母親」の元へ帰すべきだと言う鬼太郎とで戦いになってしまう。気が急いた白粉婆は燃える白粉をぬりかべに浴びせ粉砕、鬼太郎も騙されたと気付く。脂粉仙子を奪おうと飛びかかるが、一時的に妖力に目覚めた紅子の妖力波を受け消滅した。
- 第4作21話では妖力を込めた白粉をねずみ男に売らせ、使った者の顔を奪いエキスを採って若返ろうとした。犯人と疑われ鬼太郎に協力したのっぺらぼうに顔を奪われ降参。
- 第5作では幽霊電車の駅に現れたり運動会で北日本のリレー走者として出たりした。
- 脂粉仙子(しふんせんこ)/紅子(べにこ)
- 声 - 小山茉美
- 第3作103話登場。鳥山石燕の著書で白粉婆の主人とされる女神・脂粉仙娘(しふんせんじょう)が原案。化粧妖怪の女王で、女妖怪では最強の妖力を持つという。乳児の頃に白粉婆の儀式を受けようとしていた時、猟師の茂作(声 - 兼本新吾)に(傍目には乳児を生贄に捧げるように見えたため)連れ去られる。以来茂作の孫娘・紅子として育ち、3歳の時に雪山で遭難、眼を負傷し一時的に視力を失う。ぬりかべに保護されるが彼を茂作と誤認し、母親を騙る白粉婆を拒み茂作の元に留まることを望み縋る。目が見えない中で鬼太郎とぬりかべの戦いや白粉婆の暴挙を茂作が痛め付けられていると思い込み、悲しみと怒りから一時的に妖力に覚醒し白粉婆を消し去る。同時に視力が回復し、砂かけたちによって白粉婆の拘束を解かれ駆け付けた茂作と再会、引き続き彼の孫娘として暮らす。妖力のことは覚えておらず、目が見えない間に茂作と思っていたのがぬりかべだということや彼から寄せられた淡い恋心にも気付かなかった。
- 餓鬼
- 火男
- ヌルリ坊
- 声 - 塩屋浩三
- 地獄編「最後の出会い」に登場、血の池地獄の主を名乗る妖怪。怪力と口から吐く息が武器。血の池に入った鬼太郎一行を体内で飼っている蛭の群れに襲わせるが、体内電気で蛭を倒され、自身はリモコン手と指鉄砲で倒された。
- アニメでは初登場の地獄編6話にて津波を起こして鬼太郎達を離れ離れにさせた。最終話ではぬらりひょんの部下として登場しており、その怪力で鬼太郎達を追い詰めた。最後は鬼太郎のリモコン下駄で天井の岩を落とされその岩が頭上に突き刺さり破裂した(逆に破裂した衝撃がユメコを死なせる原因となった)。
アニメ第3作初出(味方としても登場した者)
- がしゃどくろ
- 声 - 田中康郎(第3作)、佐藤正治(第5作)
- 惨めな最期を遂げた多数の人間の遺骨と怨念が集まって生まれた、巨大な骸骨の妖怪。
- 漫画初登場は1980年代『最新版』第1話「大妖怪がしゃどくろ復活」。青木ヶ原の自殺者の骨から生まれ、誤って遺骨に小便をかけた山田健太に祟っていじめ地獄に陥れる。気配を感じたシーサーに飛びかかられると正体を現し、町に出て暴れるが、山田や子泣き達が足止めした隙に妖怪ロープで動きを封じられ、火葬された。
- 「石妖」では直接姿を見せないが、「骨川温泉」の旅館経営者。ねずみ男が石山妖子(石妖)との新婚旅行で泊まったが、妖子に全所持金を持ち逃げされたねずみ男を叩き出した。アニメ第6作24話での旅先は人間界なのでがしゃどくろは関係ないが「骨川温泉」の名は使われている。
- 地獄編の「閻魔危うし!白骨軍団」ではエネルギー源の「呪いの壺」をドラキュラ達に盗まれる。彼らが鬼太郎達に撃破された後に奪還に現れ拘束、地上に連行した。
- アニメ初登場は劇場版『激突!!異次元妖怪の大反乱』。怪気象の妖怪として現れるが野づち砲で吸い込まれた。
- 第3作71話では戦没者達が眠る妖花の森の番人。妖花の源を調べに来た鬼太郎達を墓荒らしと間違え攻撃、鬼太郎は止む無く頭蓋骨を遠くに投げ飛ばし、その隙に妖花の送り主である戦没者と対話した。
- 第4作では11話で毛羽毛現に操られ、霊山ハイウェイの自動車を襲った。道路を造ろうとする社長と大臣を懲らしめる作戦(怪奇温泉ツアーと2人を騙して招待)で、2人が温泉に入っている所を鬼太郎のオカリナの音を合図に脅かした。96話でヨナルデに操られたが、これは妖怪王になったぬらりひょんに作られた幻だった。
- 第5作2話では刑場跡のビルに現れ、ビルと一体化して中の人々を呑み込み生気を奪う。鬼太郎はわざと呑み込まれて頭蓋骨の内側から攻撃しバランスを崩させ、髪の毛槍でとどめをさして粉砕され人間達に供養碑を建てさせる。47話の裁判ではねずみ男に霊体で呼び出され、鬼太郎のおかげで安眠を保証して貰ったと有利な証言をした。
- 第6作8話では緒方家の庭の石碑に封じられていたが、まなたちの学級が掃除を手伝いに来た際、サボって遊んでいた蒼馬や有元、それを咎めたまなに石碑が倒され復活。石碑はすぐ戻されたが再封印はされず、封印を解いた彼らに目をつけて襲い、蒼馬や有元は意識不明になった。残る一人のまなを家まで追いかけて襲おうとするも鏡爺(前半はがしゃどくろの姿が映らず、鏡爺が襲ったと誤解される演出)に匿われて逃げられる。しかし、それでも執念深く鏡の中の世界まで追いかけてきて、鏡爺やまなを捜しに来た鬼太郎たちと戦いになり、驚異的な防御力で猫娘の爪や砂かけ婆の毒砂も通用せず、左の眼窩から撃つレーザー状の光線で苦しめたが、鏡爺に反射された光線で自傷した隙に鬼太郎の指鉄砲で粉砕された。
- 雷獣(らいじゅう)
- 落雷と共に現れる動物型の電気妖怪。
- 初登場は1980年代『最新版』の「妖怪本所七ふしぎの巻」(アニメ化第3作108話)で、六足双尾の狐のような姿。本所七不思議の妖怪の一体として鬼太郎を奇襲する。漫画では目玉親父をさらい逃走。アニメではリモコン下駄と髪の毛針で倒された。
- アニメ第5作10話では太目の猫に似るが双尾で背には剣竜類のような突起がある。その姿は存在を信じる者にしか見えない。昔、白神山の神によって「いかずち岩」にのみ落ちる事を許されたが、その岩が産廃処理場工事で除かれそうになり暴れた。それを鎮めようとした鬼太郎と戦っている姿が工事関係者にも見えたため、村人達は力を合わせて岩を元の位置に戻す。工事は見直し、いかずち岩は残す事になり、居場所を取り戻した雷獣は鎮まった。後に栃木県代表の妖怪四十七士として覚醒した。
- キジムナー
- 声 - 松井摩味(第3作・劇場版)、龍田直樹、小林通孝、田中和実(第3作)、佐藤正治(第4作・劇場版)、沼田祐介(第4作)、佐藤聡美、安田早希(第5作)
- またの名をキジムンといい、他にも様々な地方名がある。南方妖怪として登場することもあるが、本来の伝承では沖縄の妖怪。
- 本来は人型のような姿をしているとされるが、本作では鳥のような嘴に体毛におおわれた真ん丸の体と短い手足が特徴(原作と第4作のみで、第3作および第5作では頭以外は比較的人間に近い形をしている)。色は第3作では青か灰、第4作は白かクリーム色、第5作ではキウイフルーツに近い茶色となっている。第5作では嘴はないが唇と歯がある。
- アニメシリーズでは第3作から頻繁に登場。第3作の劇場版第1弾ではぬらりひょんおよびチンポ配下。片や73話では島を荒らす鎧集団退治を鬼太郎に依頼し、鞭や投石器の使い方を教わり共に戦った。何も特殊能力は持ち合わせていないようである。
- 劇場版『大海獣』ではアカマタ率いる南方妖怪軍団の戦闘員として登場。一回り大きくて言葉を話すリーダーに統率され、集団で火を吹いて攻撃してくる他に空を飛ぶこともでき、軍団の飛行用としてアカマタとやし落としを乗せて飛ぶこともある。アニメ第4作63話ではシーサーと共に沖縄のリゾートホテルに住み着いていた。こちらでは火は吐かないが変身能力を持っていた。
- アニメ第5作では妖怪横丁にも多数住んでいる。こちらでは特に活躍は見られない。
- 第6作のオープニングでは目玉おやじと二人三脚をしていた。
- 金霊(かなだま / かねだま)
- 行いの良い者に富を授けるという妖怪。
- 初登場はアニメ第3作65話。鬼太郎に呼ばれて巨大な金貨の姿で現れ、彼を乗せて飛び黄金の輝きで百目の目を眩ませた。
- 「国盗り物語」では十円硬貨の姿。現代人の金銭欲の毒気に当てられUFOのように巨大・凶暴化し、ガイコツベビーに操られて人間や妖怪を金銭欲に狂わせる貨幣をばらまき争わせた。止めに入った鬼太郎も黄金光線で金塊に変えるが、胃液と毛槍ミサイルを喰らって元の鍋蓋サイズに戻る。正気に返るともう都会は懲り懲りだと言って山に帰った。
- 「妖怪千物語」では鬼太郎の頼みで、座敷童子が住み着いた兄妹の家に金銀を贈る。
- 畑怨霊(はたおんりょう)
- 声 - 塩屋翼(第3作)、田中一成(第4作)、稲葉実(第5作)
- 凶作時に餓死した人間の怨霊とされる、巨大な一角の鬼の姿の妖怪。アニメ第4作では顔だけで描かれるが、第3,5作では体がある描写も見られた。後述の目玉おやじの発言から、複数の畑怨霊が発生する事が伺える。
- 初登場はアニメ第3作75話で、小豆の神と偽って小豆洗い達から多量の小豆を騙し取ろうとした。嘘がばれると彼らを喰おうと襲い掛かるが、図体の割にからきし弱く、一斉攻撃で一度転ばされただけで目を回し降参。
- 第4作13話ではねずみ男の妖怪屋敷にて、妖怪を侮る人間達を脅かすため鬼太郎達に協力した。劇場版『おばけナイター』でも妖怪野球の観戦客の一人として鬼太郎に招集を掛けられていた。
- 第5作90話「新年暴走!鬼太郎火車」では浅草・雷門の地面に潜み、零れ落ちた餅を数百年ぶりに食って味をしめ、巨大な舌を地面から伸ばして町中の餅を奪い貪った。目玉おやじ曰くこれ程巨大化した畑怨霊は例がないらしく、土地に纏わる怨霊の強さが桁外れだった事と、生前は贅沢品だった餅を事故的ではあるが食べたことによって飢えが暴走したためとしている。ぬりかべ達を投げ飛ばす力と髪の毛攻撃で鬼太郎たちを苦しめたが、姿を消して逃げようとした所を白坊主の光線で見破られ、鬼太郎(魂は火車)の体内電気と火車(魂は鬼太郎)や輪入道の火炎攻撃で倒された。
- 豆腐小僧(とうふこぞう)
- 声 - 難波圭一(第3作)、阪口大助(第5作)、関根有咲(第6作)
- 笠を被った男児の姿で、持ち歩いている豆腐を食べるよう勧めるという妖怪。
- 『豆腐小僧』(初アニメ化第3作106話)では山神(声 - 北村弘一)の部下で、自然を破壊する人間に怒り豆腐カビをばら撒いた。これはまずカビ豆腐を食べた者の全身に生え、胞子を吸った者にも感染する。妖怪で被害となったのはねずみ男(豆腐を食べた彼から以下全員に感染)、鬼太郎、目玉おやじ、砂かけ婆、子泣き爺(アニメでは感染しなかったが、ユメコと一緒に人間の被害者のカビ落としに行った際に捕まり頭にカビを植えられた)、一反木綿、シーサー(アニメでは猫娘も)。分身能力もあるが、豆腐(アニメでは舌)を撃たれると消えてしまう。本体が残った所で山神が止めに入り和解した。アニメではその後、鬼太郎たちで山を乱開発する社長を懲らしめる。
- 第5作では横丁の住民で豆腐屋を営む。拳銃の弾程度なら舌で受け止めてしまう。出番は少なめ。
- 第6作ではオープニングに登場。また第1話でも、鬼太郎吸血木の枝に腰掛ける姿が妖怪の存在を信じ始めたまなの眼に一瞬だけ映った。第23話のラストでは爽快アパートに入居手続きをする。
- 新妖怪千物語でも横丁住民。10話で花見の喧嘩に巻き込まれて悲しい気持ちで作った豆腐料理がカビ豆腐になってしまう。カビ落とし豆腐を作る特別な大豆を得るために鬼太郎と隠れ山里に向かい、さがりの森や彼を利用しようとする骨女や番人妖怪の妨害を切り抜けて豆を持ち帰った。ここでは豆腐を賽の目切りにして分身を作る。
- 白溶裔(しろうねり)
- 声 - 宇垣秀成(第5作)
- 古い雑巾が変化した白い龍に似た妖怪。口から相手をカビだらけにする息を吐く。原作では群衆扱いのみだが、アニメでは以下のような設定で登場した。
- アニメ第3作劇場版『激突!!異次元妖怪の大反乱』では、ぬらりひょん配下の一匹として巨大な姿で登場。長い尻尾でカロリーヌを攫った。その後鬼太郎と対決するが、オカリナ剣で切裂かれてしまう。
- 第4作では、あかなめと共にねずみ男の家に住み着いた温厚な妖怪。ねずみ男のインチキ商売の協力をするが、鬼太郎達に諌められたねずみ男に捨てられてしまう。その後、都会の下水の汚れによって巨大化して暴れだしてしまった。
- 第5作では第58話登場。雑巾妖怪ギュギュが成長した姿として登場。小学生3人・大地、未来、駿(だいち、みらい、しゅん、声 - 広橋涼、小林由美子、鈴木真仁)のペットとなった。初めは普通の雑巾に似た姿をしていたが、どんどん汚れを吸収して巨大な龍のような姿になり、さらに急激に成長したために力を制御できずに暴走してしまう。
- 第4作・第5作とも最後は鬼太郎達によって体の汚れを落とされて元の姿に戻った。
- 雑巾妖怪ギュギュ
- 声 - 中山さら
- アニメ第5作第58話登場。白うねりになる前の姿。ギューギュー鳴くということから名付けられた。
- 姥ヶ火(うばがび)
- 声 - 伊倉一恵(第4作)
- 老婆の顔をした火の妖怪。姥火と書かれる事もある。
- 原作では「妖怪危機一髪」でヒ一族と、「復活悪魔くん」で魔物と戦う際に呼び出された。
- アニメ初登場の第3作では「炎の妖怪五人衆」の1人として登場。
- 第4作では男に捨てられた女性の情念が化けた妖怪として登場。クリスマスのカップルの姿に嫉妬、怒って暴れ出し放火を繰り返していた。そして遊園地にまで現れ、その場に居合わせた鬼太郎との戦いになる(その際に、怯えた猫娘が鬼太郎に寄り添い、手を握ったのを見て一層怒った)。強力な炎により鬼太郎の攻撃が一切効かない強敵だったが、霊毛ちゃんちゃんこで霊力を強化した吹消婆に吹き消された。106話『悪夢!妖怪地獄』で再登場を果たしているが、これは鬼太郎を「妖怪ノイローゼ」に陥れようとした百々爺の妖術で作られた幻だった。
- 第6作では幽霊電車作戦に協力する妖怪の一人。デザインは第4作とほぼ同じ。
- 家鳴り(やなり)
- 声 - 高塚正也、森岳志(第5作)
- 伝承では古びた家を揺らし、ポルターガイスト現象を引き起こす妖怪。
- 初登場はアニメ第3作第92話「人喰い家と妖怪家鳴」。3体が登場し、山里にひっそりと暮らしていたが、ある日自分達のいる家が人間を食べて成長する人喰い家という事に気付き、その性質を利用して家鳴帝国を築こうと企み、骨女を配下にして餌になる人間を集めさせていた。だが、鬼太郎が夜行さんから借りた妖怪戦車で人喰い家を破壊され、逃げようとした所を野づち砲で吸い込まれた。
- 第5作72話にも登場。伝承の設定が忠実に取り入れられており、彼らが家を揺らすとその屋内の物が独りでに浮遊する怪現象が起きる。その際に生じる共鳴現象で妖怪城が命を吹き込まれたとされ、妖怪城覚醒の為にぬらりひょん一味に何体か捕らえられる。だが、超がつく頑固な性格で面白い事が無ければ進んで仕事をしないため、そのせいで初めは息が合わず作業は難航する。しかし、朱の盤が鬼太郎達にやられる姿が面白かった為、やる気になって妖怪城を覚醒させてしまった。その後は鬼太郎達に一匹残らず逃がされた。
「最新版ゲゲゲの鬼太郎」初出(アニメ第3作未登場分)
- わいら
- さがり
- しょうけら
- 声 - 楠大典(第5作)
- 夜に窓から屋内を覗き込む獣人のような姿の妖怪。
- 漫画では1980年代『最新版』第12話に登場。ケラのように水中・地中・空中を自在に動き回る。妖怪刑務所からの脱獄犯で、人間界で適当な死体に乗り移り人間として暮らそうとした。ねずみ男を利用して調達した死体は鬼太郎の手回しで極悪犯(しかも公式には死亡未確認)・大門松五郎のものだったため、人間界でも追われる身となる。天狗ポリスにも追い詰められ、鳥目刑事によって「人間変身刑」宣告と共に松五郎の姿にされ人間の警察に逮捕された。鬼太郎はしょうけらを「人間と妖怪の世界をぶらぶらするねずみ男とは逆で、どちらの世界からも拒まれた哀れな奴」と評した。
- アニメでは第5作第16話に登場。元は家々の安全を見守る善良な妖怪だが、人間の子供達が興じるゲームに関心を持ち彼らに挑戦する。だが寿命をチップにし勝つまで繰り返したため、寿命が尽きた子供達は昏睡に陥った。鬼太郎も一回戦では敗れたが、再戦で屋内の姿は影に過ぎず本体は窓にいると見抜いて取り押さえ体内電気で勝利し、寿命を返させた。当初は漫画版同様に石燕画に沿ったデザインだったが、影との落差を出そうと決定稿の貧弱な姿に変更された。
- どくろの怪
- 以津真天(いつまでん)
- 声 - 真殿光昭(第5作)
- 戦乱や飢餓などで死んだ人間の野晒し死体の怨念から生まれた妖鳥。
- 漫画では1980年代『最新版』第15話に登場。翼とは別に腕がある怪鳥の姿で、狙った獲物をいつまでも追い続ける。成績最下位を級友達に揶揄され恨んだ少年・林田と「級友全員を食い殺し、その対価に林田は以津真天と同化する」という契約を結び、一人残し喰らった所で彼らが呼んだ鬼太郎と対峙。鬼太郎が匿った最後の一人(実は爆弾入り蝋人形)を喰らい林田と同化にかかる寸前、鬼太郎に爆破される。小さな体に再生し鬼太郎の体内から攻撃しようとするが、逆に胃の中の蛇に捕まりいつまでも体内で扱き使われる事に。林田は地獄流しになり、殺した級友たちの前で地獄童子に連行されて行った。
- アニメでは第5作第12話初登場。交通事故で壊れた公衆電話が自身を使おうとしてその事故で亡くなった人間の女性・片岡彰子(声 - 山崎和佳奈)の思いを伝えたいがために変化した妖怪。何かの執着がある限り何度でも復活する。今回の件では誕生の経緯が異なっていたため、伝承や漫画版とは違い翼の生えたナメクジのような姿になっており、目玉おやじも初めは正体が分からなかった。最期は鬼太郎の手伝いで彰子の「いつまでも愛している」という思いを夫と娘に伝え、それで公衆電話が満足したため浄化された。
- 疱瘡婆
- 水ころがし
- 蟹坊主(かにぼうず)
- 声 - 飯塚昭三(第4作)、小西克幸(第5作)、田中秀幸(第6作)
- 伝承では坊主の姿で現れて人間に「両足八足、横行自在にして、眼は天を差す。これ如何に?」という問いかけを出し、答えられない者を餌食とした巨大なカニの妖怪。背の甲羅にヒゲを生やした人面がある。口から相手を固める泡を噴いたり、岩すら砕くハサミで攻撃する。
- アニメ第3作では本編には出なかったが、エンディングの冒頭に登場している。
- 1980年代『最新版』では「地獄の妖怪なべ」に登場。山わろに食われそうな所を鬼太郎に助けられた。
- アニメ第4作では本編に登場し、蓬莱島を求めていた当時の徐福仙人と共に来日した上海蟹が妖怪化したとされ、そのため色も青黒くなっている。初登場の8話「妖怪かに坊主と河童」では元々山奥の沼に住んでいたが、人間の開発で沼を埋め立てられた為に河童淵への移住を企み、河童たちの住処を荒らして彼らを毒泡で操る。鬼太郎も毒で動けなくなるが、砂かけ婆のおかげで河童たちは正気に戻り、復活した鬼太郎の髪の毛綱で振り回され、妖力が抜けて上海蟹に戻るが、その後改心し海で行動する際などに鬼太郎に協力した。第14話「蜃気楼海竜みずち」では、徐福と再会できたことに涙を流すほど感激しており、徐福自身も「あの時蟹スープにして食べなくてよかった」と述べている。なお、蓬莱島に欲まみれの者は連れていけないとし、ねずみ男を背に乗せることを拒絶した。第77話では夜行さんの作った妖怪潜水艦の動力になり、海和尚との闘いにも加勢。また、第98話「試練・妖魔城への道!」では西洋妖怪四天王の一角ブイイに襲われる鬼太郎たちを化け鯨など他の援軍と共に助け、共に化け鯨に乗ってぬらりひょんらの待つ妖魔城へと進軍した。
- 第5作では敵(ぬらりひょん一味)として登場。最初は喋らなかったが次に登場した時には、普通に喋っており、泡爆弾という新技を編み出している。戦闘時はぬりかべと格闘になる事が多い。
- 新妖怪千物語では中国妖怪・上海カニ坊主として登場。中国最強を自負し、日本最強である鬼太郎に挑戦すべく人喰い島を操って近海の漁師達を人質に呼び出す。気泡コンクリートのような泡で相手を固め、他の妖怪を剥製にして博物館を作ろうと計画していた。人喰い島に呑まれた人々を助けに行った鬼太郎を追って体内に入り、消化液で溶かされた。
- 第6作17話では戦国時代に人間態(雲水)でとある武将に仕え、戦に敗れて落ちのびる姫を守っていた。口から吐く泡で相手や物体を銅像に変えてしまう(自らも含む)。その際に敵味方を区別するために伝承と同様の謎かけを出し、正解である自分の正体を知らない者を敵とみなし銅像に変えていた。だが敵方の雇った呪い師によって石に封じられ、その間に姫も討たれてしまった。封印が解けて現代に蘇り、境港の人々に当時の謎かけをして銅像に変え、鬼太郎ファミリーもほとんどが銅像に変えられてしまう。砂かけ婆を姫と思い込み、大山の烏天狗長老から経緯を聞いた彼女に正体を当てられ現実を受け入れるよう諭される。だが認めることができず正体を現して暴れ、圧倒的な防御力で砂かけ婆と烏天狗の小次郎の迎撃も寄せ付けず追いつめたが、長老に大山の霊水をかれられ復活して駆け付けた鬼太郎の体内電気で倒される。最期は砂かけ婆に姫の眠る境港に安置して欲しいと頼み自らの泡で銅像となり、目玉おやじから「本当は自分を倒してもらいたくて暴れたのかも知れない」と同情された。事件の解決後は希望通り境港に安置された上に、彼を慰めるために境港の人々によって近くに姫の像や鬼太郎ファミリーを含む妖怪の像も作られた。なお、被害者達はほぼ全て鬼太郎ファミリー(ねずみ男だけはしばらくそのままだった)と同時に霊水で戻った。
1980年代マガジン版初出(アニメ第3作未登場分)
- 猫魈(ねこしょう)
- 声 - 島田敏(第4作)、櫻井孝宏(第5作)
- 猫又が修学を積み、より強い妖力と無限の寿命を得た者。アニメでは「猫ショウ」と表記。
- 原作「妖怪猫魈」(初アニメ化第4作108話)では、ある学者が発見した「若返り法」の論文を盗んで食べた猫又が猫ショウになる。その方法は他者の生気を奪うことであり、人間や妖怪の生気を吸って最強の妖怪になろうとした。鬼太郎の生気も吸ったが、更に呑み込んだ際に逆に生気を吸い取られ死亡。
- 第4作では最初に若さのエキスを吸い返した鬼太郎は使い方を知らず赤ん坊(精神は本来のまま)になり、呑み込まれた際に腹中の論文を読んで改めてちゃんちゃんこで猫ショウから若さのエキスを奪い普通の子猫に戻した。
- 第5作では第97話登場。猫又ノラの生き別れの兄弟で、人間に冷遇されてきた恨みから猫娘やクロも含む猫達を操り復讐を企んだ。鬼太郎とノラに野望を阻止されて妖力を失うと自決して怨霊になろうとしたが、彼らに生命力を分与され子猫に戻る。ノラはその子猫を引き取りアサと名付けた。
- ガマ妖怪
- 桂男(かつらおとこ)
- 声 - 長嶝高士
- 「月の妖怪桂男」に登場。月に住む、雲で出来た巨人のような姿の妖怪。物を体内に取り込み大きさを変えられる。地球人が月探査機などで月を侵害するのに怒り、地球に来て虫や小動物を巨大化させ暴れさせた。邪魔になりそうな鬼太郎は小さくし、餅に入れて食べようとした。だがひでり神に熱気を浴びせられて縮み、鬼太郎達にかけた術も解け降参。鬼太郎達に人間を説得してもらうことになったものの、縮んで飛べなくなったので一反木綿に月まで送ってもらった。
- アニメでは第4作93話に登場。主人の月女が地球にいられる最後の夜になっても月への舟を飛ばすための月光が集められず、邪魔な人間の照明を巨大化させた虫で壊そうとした。鬼太郎達の協力で月女だけ帰せる分の月光が集まり、桂男も地球に残れば消える運命だったが、「月女様を無事帰せれば十分だ」と言って彼女を見送り消えて行った。
- 霊兎(れいと)
- 原作での桂男の部下で、いわゆる月の兎。小さくなった鬼太郎を餅に搗き込み、桂男への捧げ物にした。
- 月女(つきめ)
- 声 - 久川綾
- アニメでの桂男の女主人。800年前に月を愛でる地球人のために渡来した月の使者。地球上では800年以上生きられず、それまでに月に帰らないと消えてしまう。鬼太郎達の協力と桂男の献身で、最後の夜に月に帰って行った。
- 針女(はりおなご)
- 声 - 渡辺美佐(第5作)
- 頭髪の先が釣針状の女妖怪。
- 原作「針女」では髪の針で魚を捕らえ魚屋を営む。少女を誘拐して召使にし、妖怪に改造しようとした。少女を助けに来た鬼太郎も地中から手を伸ばす「土中手長の術」で捕まり、髪の針を刺され傀儡と化した。目玉親父は猫娘が集めた猫に魚屋を荒らさせ、ねずみ男を通して「鬼太郎の指鉄砲で猫を撃たせるといい」との助言と猫の絵のエプロンを針女に贈る。命じられた鬼太郎はエプロンの猫ごと針女を撃ち、気絶した間に髪を全部切ると鬼太郎と少女は解放された。ねずみ男は髪の釣針を拾って売ろうとして針女に捕まり、新妖怪「針ねずみ」を作る実験台にされるが、結局この実験は失敗した模様。
- アニメでは第5作81話登場。髪の針には人や妖怪の影を捕える力がある。昔は棲んでいる山に入った男を誑かすだけの妖怪だったが、いつの間にか山に踏み込んだ人間を異常に憎悪するようになり、麓の村民の影を奪い何年も甚振り続けていた。髪は指鉄砲でも切れないほど強靭で、髪の針を鋳造した弾を眉間に撃ち込むしか倒す方法はない。何年もの間、左手の影だけ奪われた猟師・源五郎(声 - 大塚明夫)と戦い続けてきたが、村長に呼ばれた鬼太郎たちが源五郎を助けに来たことを機に、源五郎と針女の両者とも決着を付けるべく動き始める。針女は捕虜としたねずみ男を利用して鬼太郎を自分の棲み処に囚え、助けに来た源五郎と最後の決戦に突入。鬼太郎、源五郎、針女の三者が知力と機転を駆使した駆け引きの末、針女は鬼太郎、源五郎の影を完全に捕えるが、捕われる前に鬼太郎が放っていたリモコン下駄が源五郎の左手の影だけを取り戻し、源五郎は弾を眉間に撃ち込み倒すことに成功。同時に人々の影は戻った。戦いの後、源五郎は自分たち猟師の魂が針女をハンターとして目覚めさせたのかも知れないと語り、「俺は勝ったが、山はお前に返そう」と山を下りた。
- 麻桶毛(まゆげ)
- 石妖(せきよう)
- 声 - 内田真礼(第6作)
- 随筆『中陵漫録』に登場する石の化身妖怪。石切り場に美女の姿で現れ、石工に眠くなるほど快適な按摩をするが、相手の体はその後に傷だらけになるという。
- 「石妖」に登場。ねずみ男が鬼太郎たちに、石山妖子(いしやま ようこ)と名乗る美女と結婚すると知らせ式に招いた。だが新婚旅行中、宿で妖子はねずみ男に按摩し眠った隙に金を盗んで逃げ去る。戻って来たねずみ男の按摩の跡から妖子の正体は石妖とわかった。別の男性が妖子と婚約した記事を見た鬼太郎ファミリーはデート中を抑え石妖を捕らえに掛かるが、石像の姿になって毛針が効かず、ぬりかべが粉砕するが破片がくっついて塊になり逆に彼の腹を突き破った。鬼太郎と一反木綿を追って飛んで来るが、海中に飛び込むと人間態を取らないと動けず、そこに居合わせた海坊主に捕らえられしばらく飼われることになった。
- アニメでは第6作第24話登場。原作同様石山 妖子(いしやま ようこ)という名の人間の美女の姿に化け結婚詐欺を働いていた悪女妖怪で、ねずみ男や他の多数の男に近づき伝承通りの背中に石で引っ掻いたような傷を残すと同時に金を巻き上げていたが、ねずみ男を騙したことで鬼太郎ファミリーの怒りを買い、成敗されることになる。見かけによらず戦闘力は高く、石化して鬼太郎の髪の毛針を防いだり、ぬりかべに粉砕されても石塊の状態になって飛び回り、体当たりでぬりかべの体を貫通し風穴を空ける。その後、鬼太郎と一反木綿との空中戦で、石の竜巻を起こして反撃を仕掛け窮地に追い込むが、鬼太郎を助けに来た海坊主によって叩き落とされ形勢が逆転し、海坊主にペットとして海へ連れて行かれそうになるが、ねずみ男の嘆願で解放される。その後、ねずみ男の優しさに心を打たれたのか、お礼として彼に気づかれること無く林檎を差し出して去っていった(奇しくも二人が初めて会った場所だった)。
- 黒坊主(くろぼうず)
- 声 - 大友龍三郎(第5作)、茶風林(異聞妖怪奇譚)
- クロヒョウに似た頭部をもった、霧のような妖怪。百年以上前、美人画の中に封じ込められたが、長い年月のうちに封印が解けた。生き物の生気を吸って生きる妖怪で、絵を買ったねずみ男たちの生気を吸い取った。弱点は水。
- アニメでは第5作第20話初登場。黒い煙の姿で人間を襲っていた。鬼太郎も敗北寸前に追い込むほど強力な妖怪だったが、妖怪うわんが自らを犠牲にして永遠の闇の中に封じ込めた。その後、第47話での妖怪大裁判で枕返し、おどろおどろと共に霊体で現れたが、言葉は話せないためか鬼太郎に不利な証言をする事は無かった。
- 黒雲主(くろくもぬし)
- 1980年代『最新版』第23話に登場した、黒坊主が産業廃棄物を吸収して巨大に変異した者。ぬらりひょん配下。天狗ポリスの一隊を襲ってまとめて生気を奪うほどだったが、鬼太郎に三原山火口へ誘き出され、ぬらりひょん諸共噴火に呑まれた。
- ゲーム「妖怪軍団の挑戦」では不死身とされる。
- 逆さ首(さかさくび)
- 「稲生物怪録」にも記された、上下逆の生首姿の妖怪で元来は中国の出だという。本作の「逆さ首」では金髪の三姉妹で、旧家・山田家の倉に住み、栄えさせる代わりに倉を覗いた少女の生血を捧げさせていた。生贄に選ばれた孤児の少女・よし子のことを虫から聞いた鬼太郎は助けに向かうが、上下逆の顔を利用した催眠術にかかり逆さ吊りにされ、マムシの巣に落とされる。毒に耐えた鬼太郎は再戦で逆立ちして催眠術を封じ、カメレオンの術で消えて下駄とちゃんちゃんこを戦わせた隙によし子と入れ替わって化けた。マムシの毒が貯められた彼の血を吸って逆さ首は死に、鬼太郎は山田の殺人未遂を内密にする代わりに屋敷を孤児院として寄付し世話役になるよう命じた。
- 玉(ぎょく)/王将(おうしょう)
- 「妖怪王将戦」に登場した将棋の精。将棋の駒に手足が生えた部下を率いているが玉自身は火の玉のような姿。大仙人によって壺に封じられて人面岩に埋められ、部下は只の巨大駒と化していたが、地震で出た壺を宝物と誤認したねずみ男が開けて復活、近くの村を占領した。鬼太郎ファミリーは苦戦の末に主力の飛車角を倒して駒を捕えたものの、玉に組み付いた鬼太郎ら数名が吸収されてしまう。ねずみ男の相談を受けた油すましが妖力を出し合っての対局・妖怪将棋を挑み、敗れて油になったかに見えたが玉がとどめとばかりに火を放った際、油すましは妖力を奪い返して玉を吸収し仲間を解放。玉は油すましの腹中で暴れ出すがねずみ男は封印の壺に吐き出させ、コンクリートで固めて再封印した。
- こそこそ
- 『こそこそ岩』に登場。岡山県にあり声を立てるという石「こそこそ岩」に潜む、女の姿をした石妖怪。石の手刀と石化眼光、相手をくすぐって眠らせる術を得意とする。岩の裏の洞窟に眠る太古の魔物たちを蘇らせて世界征服を企み、復活に必要な「青い血」を持つ少女を拉致。虫の知らせで少女を助けに来た鬼太郎も手足や仲間たちを石化されてしまう。鬼太郎は最後の手段で胃液を吐きかけて溶かすが、こそこそは溶け切る寸前に少女の血を吸い取り魔物にかけて蘇らせた。だが青い血は魔物を封じた神々によって錯乱作用が付加され、魔物たちは同士討ちで落盤を起こし永久に埋もれる。その直後青い血の雨が降り、少女はそれを吸収して生き返った。
- 80年代『最新版』では地獄の岩で女の姿は取らない。夜行さんが鬼太郎に課した特訓で、重量挙げの重石になった。
- 壺仙人(つぼせんにん)
- 「壺仙人」に登場。小太りな風貌の仙人で、何でも入る空飛ぶ壺を持つ。美人の玉女(仙人の侍女)を欲して、母が病に伏せっている少女ユミに薬を与える代わり母が治ったら玉女になるよう要求した。化けガラスを通じて相談を受けた鬼太郎が対峙するも、壺と他の場所につながる仙人画を駆使してユミを連れ去る。追った鬼太郎は壺に吸い込まれるが、逆に壺を操って仙人を攻撃した末、壺に自壊命令して脱出。逃げ道の仙人画も目玉おやじにすり替えられ、仙人は降参した。
- 井守(いもり)
- 恐竜並に巨大なイモリの妖怪で、「井守」にて卑弥呼に操られる邪馬台国の守護神として登場。森の奥の古井戸にある時穴から邪馬台国に紛れ込んだねずみ男とシーサーが生贄の少女を連れ去ったため、小人の兵士に化けた多数のイモリを連れて奪回に現れた。鬼太郎ファミリーに組み付かれると電気を持つ球体を吐いて苦しめたが、チャンチャンコで電気を吸い取ると球体も井守も縮む。球体に卑弥呼の幻像が現れ負けを認め、時穴の秘密を厳守する条件で生贄の儀式を取りやめ少女は送り返された。
- 手足の神(てあしのかみ)
- 十鬼(じっき)
「鬼太郎国盗り物語」初出
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- 大口(おおぐち)
- 『鬼太郎国盗り物語』第3話に登場。ゲゲゲハウス周辺にムーが送り込んだ怪植物が大気に放った妖気により発生した、ぬり壁を丸呑みできるほど巨大な頭のみの空飛ぶ妖怪。食べた妖怪をところてんにしてしまう。ネズミ男がそれを売り一儲けした。最後は鬼太郎によって口中に清浄ガスボンベを入れられ火を点けられ爆死。
- おどろ砂(おどろすな)
- 『国盗り物語』第4話に登場。時間を操る砂状の妖怪。地下のモグラ人間村の神社にある砂時計に封じられていたが、ねずみ男がガイコツベビーの指示で壊したため復活、周りから時を奪い始めた(被害者は時間が急速に進む)。立ち向かった鬼太郎親子にも約1万年時を進め、肉体はおろか下駄やちゃんちゃんこまで塵と化す。だが塵になった彼らに混入されたことで支配され、時間を元に戻された上に力尽きた所を砂かけの砂袋に封じられた。
- 旧鼠(きゅうそ)
- 声 - 曽我部和恭(第4作)、高戸靖広(第5作)
- 歳を経たネズミが化けた妖怪。
- アニメ第4作103話では廃寺の不浄霊がネズミに憑いて変化したもので、通常の旧鼠を遥かに上回る巨体となった特殊な個体であり、ねずみ男も「あんなデカイ旧鼠いるわけないみと語っている男を操って妖気を帯びたハツカネズミを配らせ、人間をネズミに変えてしまう。その妖気は猫娘もネズミ化するほど。ねずみ男が自分の妖気を注いだネズミの知らせで乗り込んできた鬼太郎と戦い、一度は彼をネズミに変えるも、失敗し反撃される。次にネズミ化した猫娘を差し向けたが、鬼太郎の攻撃によって元の通常ズミの大きされ、激怒に戻さした猫娘に引っ掻き攻撃を喰らう。ってする後、廃寺。その後元凶となった霊も岩魚坊主によって払われた。
- アニメ第5作ではぬらりひょん配下として8話から登場。小さめの人間サイズで、体内に多種の毒素や病原体を持ち鬼太郎に噛み付いて弱らせた。ぬらりひょん達が投獄されていた時は蟹坊主と共に刑務所を攻めたり、かまいたちに大金を積んで応援を頼んだりした。
- 旧鼠王(きゅうそおう)
- 『国盗り物語』第5,6話に登場した、大小取り混ぜたネズミの大群を率いる熊並の巨大ネズミ。巨体から繰り出す怪力と毛を使った呪い、部下を使っての集団戦術とペスト菌を駆使して地上制覇を企む。天敵である猫達には呪いで動きを封じ、鬼太郎を捕らえて自分の毛や目玉を移植して部下にすることで妖怪達を抑え、東京の占拠に成功。だが長期戦になればいずれ人間に敗れると考え、日本銀行の金塊や宝石を地下に持ち去ろうとした矢先、協力者だった毒娘に猫いらずを盛られ死亡。
- 凶王(きょうおう)
- 『国盗り物語』第9,10話に登場。
- 数万年前に地上支配を企み、当時の妖怪たちと百年に渡る争いの末に封じられた。長いヒゲを蓄えた頭部だけのような姿。ムーの軍事評論家が妖怪壊滅のために復活させ、鬼太郎たちの籠る妖怪箱根城を攻めさせる。ぬらりひょんですら妖怪全体の敵と認識して鬼太郎との共闘を選んだほど。多数の埴輪軍団やひとだま爆弾を駆使し、ねむり光線や攻撃を反転させる霊力で鬼太郎たちを追い詰める。だが唯一の弱点である「白い炎」が込められた火炎土器を寝太郎と目玉おやじが見つけ出し、体を潰された鬼太郎は手首だけで白い炎を操って凶王を焼き払い倒した。
- 人面瘡
- ボゼ
- トカラ列島に伝わる来訪神。
- 『国盗り物語』第12 - 21話ではムーの手先として登場。最初はゴーストカーに化けて少女たちを誘拐、鬼太郎に取り押さえられて被害者を解放し去る。13話以降は女性の姿をとり、多額の金を使ってねずみ男や、役行者三十世、狒々やバックベアードなどを買収して鬼太郎を抹殺しようと暗躍した。だが21話でムーの進出を快く思わぬタコ神に捕まり、彼をも買収しようとしたが容赦なく絞殺された。そのやりとりを油すましたちが聞いたことで、鬼太郎たちはムーへの通路を知ることができた。
- 狒々
- ガジュマルの精
- 『国盗り物語』第15話に登場。水木画の「松の精霊」のような小坊主の姿。鬼太郎ファミリーが自分の本体である樹に泊まったため宿賃を要求し、断られると居酒屋のふりをして寝太郎たちに樹液を飲ませ樹に変える。立ち向かう鬼太郎たちにも攻撃を先読みする「他心通」や分身「無敵十人衆」、妖怪殺しの魔剣「雷光剣」を駆使して追い詰めるが、目玉おやじが向かわせたねずみ男の、ゴミ箱漁りや食糞などの不潔な思考に堪えかねて他心通を止めた隙に鬼太郎の指鉄砲で倒された。同時に樹に変えられた寝太郎たちも還元、鬼太郎ファミリーは精を埋葬した。
- ヒザマ
アニメ第4作初出
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- くびれ鬼
- 声 - 鈴木れい子、江川央生(第4作)、岩田光央(第5作)
- 伝承では通行人に首を括れと迫る悪霊とされる。
- 初登場はアニメ第4作第19話「恐怖!妖怪くびれ鬼」。現世で疲れた人間を黄泉の世界に連れ込み、その者の魂を徐々に奪い、最期には死に至らしめる凶悪な妖怪で、足の無い幽霊のような身体に巨大な顔が特徴的な姿をしている。ある男性を黄泉の世界に連れ込みその魂を奪っていたが、その男性の娘の相談を受け、その存在を知った鬼太郎の霊毛ちゃんちゃんこで取り押さえられ、目玉親父と砂かけ婆に「偉い坊さんのいる山」に封じられた。その後第46話妖怪大裁判で原告側として登場し、鬼太郎に不利な証言をした。70話では木水が出した妄想妖怪で登場。
- アニメ第5作第62話では、疲れた人間の気配をかぎつけてはその者が「死にたい」と呟いた途端に自分の世界に引き込む。神出鬼没で鬼太郎は寸前の所で取り逃していたが、人気アイドルAYA(声 - ゆかな)とアマビエを引き込んだ際、彼女達の活躍で居場所がバレ、乗り込まれる。そして鬼太郎と戦うも、ちゃんちゃんこと下駄を合わせた武器に圧倒されて逃げようとするが追い討ちで倒され、引き込まれていた人間達も解放された。
- 鬼髪(きはつ)
- 声 - 江森浩子
- 人間の女性の怨念が、その髪に宿って生まれた妖怪。
- 初登場はアニメ第4作第112話。300年前に人間を手当たり次第に襲い(生み出す元になった女性をも取り込んだ)、他の髪の毛妖怪からも危険視されて黒髪切によって人形に封じられ、髪の大社に奉納されていた。だがねずみ男が人形を盗んだために復活、再び人間を襲い始める。髪の妖怪なので毛針やちゃんちゃんこも通じず、黒髪切の歯しか太刀打ちできない。再び黒髪切が挑み、彼は鬼髪から被害者(ねずみ男も含む)を分離した後、自分ごと鬼髪を「清めの炎」(妖怪を炎で封じ焼き尽くす)で焼き払わせ消滅した。
- 第5作では第37話登場。貧しさゆえに髪を売った女性の無念から生まれた以下2体の鬼髪が登場。
- 黒鬼髪(くろきはつ)
- 声 - 富沢美智恵
- 髪を売った女性の「怨み」から生まれた。白鬼髪と共に黒髪神社に奉納されていたが、妹・加奈(かな、声 - 釘宮理恵)の髪を自慢していた女性・里奈(りな、声 - 大本眞基子)が、髪美人コンテストにご利益があると信じて盗み出し、彼女にとりついて女性を襲い髪を切る。鬼太郎たちの用意した封じ札も通じなかったが、姉の妄執を断つべく加奈が自ら髪を切ったために隙が生じ、白鬼髪が里奈を分離して自分が一体化することで封じた。
- 白鬼髪(しろきはつ)
- 声 - 金月真美
- 髪を売った女性の「悲しみ」から生まれた。黒鬼髪を宿主の里奈ごと封じることで止めようとしたが、加奈が自ら髪を切った隙に里奈を解放した上で封じることができた。両者は一房の髪の毛に戻り再び黒髪神社に奉納された。
- 如意自在(にょいじざい)
- 声 - 田中亮一
- 三眼の如意のような顔の妖怪。笠をかぶっている。
- アニメ第4作113話でぬらりひょんに雇われた「三匹の刺客」の1名。同族の「みさこ」という妻と「ゆうた」という息子がいる。普段はゴルフ場でゴルフボールを盗んでいる。腕が伸縮自在で、それを使って鬼太郎に飛びかかろうとしたが途中の木に激突し自滅。
アニメ第5作初出
- 沼御前(ぬまごぜん)
- 声 - 葛城七穂(第5作)
- 伝承では美女に化けて人を襲うとされる妖怪。
- アニメでは第5作第5話初登場。昔は沼に住んでいたが、その沼に映画の撮影所が築かれ、しかもその撮影する映画「クメール遺跡の亡霊」の内容が夫を亡くした彼女の身の上と重なったために現代に蘇った者であり、20年前、40年前にも同様の理由で出現した。上半身は美女で下半身は四匹の白蛇になっており、これで撮影所の人々を襲った。三度目の対決となり蛇で鬼太郎を呑み込むも体内電気で内側から攻撃された後、霊毛ちゃんちゃんこで締め付けられて退散したが、完全に倒されていないため人々を襲い続けている模様。
- 鬼太郎は40年前に第1作が製作された際に人間に撮影を中止するよう頼むが失敗。20年前には撮影助手の高田(声 - 平井啓二)と大島(声 - 山本圭一郎)を殺され、自身も殺される寸前だったカメラマンの木村(声 - 乃村健次)を助け「この映画を撮ってはいけない」と忠告し、木村は重役に「鬼太郎の忠告に従わなければ同じように犠牲者が出る」と必死で訴えるも誘拐容疑で逮捕され(証拠不十分となり釈放された)信じてもらえなかった。現在で撮影所の新人スタッフの小林(声 - 阪口大助)と、映画の撮影を止めようとした木村が襲われたところを助けた鬼太郎は「これで駄目ならもう自分に出来ることはない」と念を押して頼み、小林は自分が撮影した鬼太郎が戦う映像を社長や重役に見せて中止を訴えるがやはり信じてもらえず「自主製作した特撮映画」「インチキ映像」として退けられ、撮影所をクビにされてしまった。小林がクビにされた後、不良スタッフの大久保(声 - 竹本英史)と千絵(声 - 池田千草)が撮影所で小林の映像を見ようとした直後に襲われたことを示唆する描写があり、鬼太郎もそれを察知して足を止めたが、再三に渡る忠告を無視した挙句に襲われた二人への愚かさと身勝手さに怒りや悔しさをにじませ、そのまま先の言葉の通りに助けることなく見捨てて立ち去った。
- うわん
- 声 - 遠近孝一(第5作)
- 伝承では人を両手を振り上げて怒鳴りつけて脅かす妖怪。
- 初登場はアニメ第5作第20話「闇からの声!幽霊スポット」。大柄で長い腕の人型の妖怪。悪戯好きで人気のない古い屋敷などに住みついてそこにやって来る人間を「うわん」という大きな声で脅かす。温厚な性格で人に危害を加えたりはしない。「うわん」という声しか発する事が出来ない。人間に見られたら永遠の闇に封じられてしまうという定めを持っており常に声だけで姿を決して見せる事はなく特に人間の前には絶対に姿を見せない。ライターの蛭田(声 - 一条和矢)がインチキで雑誌に載せた幽霊スポットに人間が訪れるようになりそれが原因で黒坊主が現れ人間を襲うのを防ぐ為に訪れた人間を脅かして追い返していた。正体を露わにし、鬼太郎達や蛭田を襲うとした黒坊主を止める為に姿を見せた。しかし、その事で蛭田に姿を見られてしまい、自身と共に黒坊主を永遠の闇に引き込み自らを犠牲にする事で鬼太郎達を救った。うわんが犠牲になった後、鬼太郎は涙ながら蛭田に「幽霊スポットの記事を書かないでほしい」と訴え、自分の愚かさに気付いた蛭田はライターを引退した。
- 狂骨(きょうこつ)
- 声 - 麻生智久(第5作)
- 伝承では井戸から現れる白髪を生やした幽霊と骸骨を合わせたような姿の妖怪。
- 初登場はアニメ第5作第29話「ネコ娘の妖怪バスツアー」。周囲の人間を襲い自身の邪魔をする相手にも容赦なく攻撃するなど残忍な性格で髪の毛針やリモコン下駄ぐらいの攻撃なら簡単に再生してしまう。さらに死人の魂の集合体の為、チャンチャンコをもすり抜けてしまう。ネコ娘がアルバイトのバスガイドとして小学校の修学旅行で訪れた観光地の古井戸で眠っていたが生徒の一人が悪戯で井戸に石を入れた事で目を覚ました。いろはの順番に準えて生徒達を次々に襲ったが駆け付けた鬼太郎に阻まれ、体内電気を喰らい再生不能になった所を封印の札を張られ完全に浄化された。
- 見越し入道(みこしにゅうどう)
- 声 - 長嶝高士(第5作)
- 伝承では見上げ入道と同系統の妖怪。
- アニメ第1作では群衆扱い。首が節くれだった老爺のろくろ首の様な姿。
- 1980年代「最新版」第22話では見上げ入道の弟で、姿は第1作にやや近いが若く悪人面。兄弟で鬼太郎の武器(髪、ちゃんちゃんこ、下駄)を奪って操ることを企んだが、迦楼羅様に海の幽霊族の武具を借りた鬼太郎に撃退された。
- アニメ第5作では第38話登場。肌が赤く額に瘤と第3の目がある。赤ん坊と住んでいた場所に道路が作られ車が出す排気ガスなどで生活圏を荒らされたことに怒り、持っている杖で地面を叩き地鳴りを起こして悪戯していたが、そうしている内に目を離した赤ん坊がいなくなってしまう。その後、妖怪横丁までやってきて赤ん坊を見つけ、一緒にいた鬼太郎に「人間と仲が良いお前は、人間に悪戯していた儂が気に入らず坊を攫い儂の邪魔をしたわけだな」と誤解し攻撃する。しかし、そこでも戦いに夢中になり赤ん坊を危険な目に遭わせたことから、面倒を見てやっていたねずみ男を怒らせ喝を入れられたことから、自分の今までの行動を思い返して反省し、ねずみ男に礼を言い「本当に坊を思うなら古い住処にこだわって人間と争うより他所に移り住むべきだった、儂らはそうするよ」とお別れの言葉を残して妖怪横丁を後にし去っていった。
- 赤ん坊
- 声 - 冬馬由美(第5作)
- アニメ第5作第38話登場。親とはぐれたところねずみ男に拾われ、彼だけに懐き(鬼太郎たちでは、父親譲りの怪力で殴られたり投げられたりで手に負えない)「ネズミージュニア」と名付けられる。
- 古椿(ふるつばき)
- 声 - 三田ゆう子(第5作)
- 伝承では人間を餌にして長い時を生き続けるツバキの樹の妖怪。
- 初登場はアニメ第5作45話「ネコ娘騒然!?妖怪メイド喫茶」。100年に一度目覚めるという妖木で、人間の女性に化けた分身の花たちに人間たちを誘惑させ、催眠状態で異空間にいる自らのもとへ連れてこさせ、虫に変えて食べてエネルギーとし、長寿を保ってきた。現代では花たちはメイド喫茶の店員の形を取り客を惑わす。その催眠効果は妖怪に対しても有効なほど強力で、ねずみ男は食べられる寸前で逃走し、鬼太郎も餌食になりかかった。しかし、鬼太郎は分身の花の一つである蕾によって元に戻され、そのまま鬼太郎と戦闘になる。鬼太郎に「自分を倒せば蕾も死ぬ」と言って動揺を誘い、その隙に背後から鋭い枝を放って刺殺しようとしたが、蕾が鬼太郎を庇ったために失敗し、その枝は蕾を貫き致命傷を負わせる。そのことに激怒した鬼太郎に髪の毛槍で貫かれた後、とどめに体内電気を流しこまれて倒され、虫に変えられた人間はすべて解放された。
- 蕾(つぼみ)
- 声 - 中原麻衣(第5作)
- 45話登場。古椿の花から生まれた分身の一体。表の顔はメイド喫茶の店員の一人で、獲物である人間たちを誘惑して古椿のもとへ送り届けるのが使命だが、他の花と違って心優しい性格のため、客として来た男性をいつも帰してしまい、仲間たちから「落ちこぼれ」と罵られていた。自らを古椿のもとへ案内させようとした鬼太郎とデートをするも、最後まで鬼太郎を連れて行こうとはせず、本人は落ちこぼれゆえにそろそろ切り捨てられる頃だろうと覚悟し、思い出作りとしてデートを楽しんでいた。しかし、デートの終了直後に古椿の支配下に置かれ、鬼太郎を誘惑して古椿のもとへ連れていくが、虫に変えられた鬼太郎が食べられる直前に自らの意思を取り戻し、鬼太郎を元の姿に戻す。そして鬼太郎を庇って古椿の枝に貫かれ致命傷を負い、鬼太郎に感謝の意を述べて息を引き取り、元の花の姿に戻る。その花は鬼太郎の涙に触れて一粒の種となり、鬼太郎は彼女を想いながらそれを地面に埋めた。
- 川男(かわおとこ)
- 声 - 小西克幸、鈴木琢磨(第5作)
- 伝承では川沿いにいる大柄な人のような姿の妖怪。
- 初登場は第5作第42話「オベベ沼の妖怪かわうそ!」。その後第82話「命カラカラ!赤舌温泉」にも登場。二人組で一人は大きな鼻髭と顎髭を生やした中年姿でもう一人は顎に無精ひげを生やした青年姿でいずれも長髪で両手足に鰭のような物がある。常に飄々とした雰囲気で沼や川の近くに座り込んで話をしている。基本的に会話は青年の方が話して中年の方が答える形で始まる。自身達の目の前の川が干からびても「水のない川って川って言うのかな?」と相手に訪ねたり自身達の先祖の水妖怪の残した大事な水神石がなくなっても「気配を感じないからなくなっているかもね」と言うなどかなり無頓着な性格でねずみ男から「呑気な連中」と評されている。登場した話は必ずラストの方で事件解決に関する彼らの会話が入る。42話のみラストに「総理大臣の支持率、微塵も上がらないね」という現実的な会話をした。
- 舞首(まいくび)
- 声 - 増谷康紀(火首)、川津泰彦(風首)、服巻浩司(雷首)
- 伝承では喧嘩の末に首を斬り合った3人が、首だけになっても海上で争い続けている妖怪。
- 初登場は第5作第41話「打倒鬼太郎!ねずみ男大逆襲」。元々はとても仲の悪い三人組の首が集まって生まれた巨大な妖怪で常に喧嘩しているがそれぞれの首が火首、風首、雷首と呼ばれ口から吐く炎、風、雷を自在に操り天変地異をも巻き起こす程の力を持っており二つの首だけが目覚めた状態でも鬼太郎を追い詰める程の力を持っている。骨女曰く「三日もあれば日本を滅ぼせる」。洞窟の奥底に睡眠状態で封印されていたのを骨女が発見し計略の為にねずみ男と協力して魂を百人分食べさせる事で目覚めさせた。通常は三つの首が協力し合う事はないが愛する二人のリズムでのみコントロールが可能で骨女とねずみ男が骨を打ち鳴らす事で操った。ねずみ男の指示があったとはいえ鬼太郎を火首と風首が目覚めた直後に撃破し、完全に三つの首が目覚めた状態で横丁の妖怪達を追い詰めたが、操るための骨を鬼太郎に破壊されコントロールを失い喧嘩を始め、その隙を攻撃され最終的に目玉おやじに封じ札を貼られ石化封印された。
- 七人ミサキ(しちにんミサキ)
- 伝承では海沿いを常に七人で徘徊する人間の死霊。
- アニメ第5作第49話「あの世の七人ミサキ」に登場。今作のミサキは以下の7人がそれぞれ漢数字の書かれた札を身に付けている。
- 一 日朗(にちろう) - ミサキのリーダー格。着物姿で長い白髪と髭を生やした小柄な老人。一番古いミサキで他のミサキから「親分」と呼ばれている。声 - 伊井篤史
- 二 月雄(つきお) - ミサキ達のNo.2。口髭を生やした着物姿の中年男性。声 - 浜田賢二
- 三 火出丸(ひでまる) - 袴姿の細目の若い長髪の男性。声 - 私市淳
- 四 水恵(みずえ) - ミサキの紅一点。前髪で目が隠れた長髪の着物姿の女性。本人曰く300年ミサキをやっている。声 - 進藤尚美
- 五 木久松(きくまつ) - 物静かだがミサキの中で一番の巨漢で力もぬりかべと組み合えるほど力強い。声 - 高戸靖広
- 六 金吉(かねきち) - 日朗と同じように小柄な体格。旧日本軍のパイロットのような恰好をしている。声 - 阪口大助
- 七 土史蔵(としぞう) - ミサキの中で一番の若手でリーゼントにサングラス姿が特徴。暴走族のような恰好をしている。他のミサキと比べて言葉遣いが悪い。声 - 小西克幸(傘化けを演じているため未クレジット)[要出典]
- 結束が強く常に七人で行動しており、一人が歩くと他のメンバーも一緒に歩き、一人が止まると他のメンバーも一緒に止まってしまう。一人がやられてもすぐに復活するので、倒すには七人同時に倒さねばならない。新しい仲間を引き入れると一番古いミサキがあの世に行き、新入りに七の札が付き他の6人は札の数字が1つずつ減る。彼らにとってあの世はとてもいい所で死への執着心が高い。七人の人間を仲間にする為、手始めにアルバイト中だったねずみ男と呼子を呼び出しねずみ男を仲間にする事で日朗をあの世に旅立たせた。その後、人間の町に出向こうとした所を鬼太郎達に阻まれた。ねずみ男が仲間にいた為、七人同時に倒す事が出来ずさらに海中での戦闘により鬼太郎達を追い詰めたが彼らの七人での結束を逆手に取った目玉おやじと蒼坊主の策略であの世に向かっている途中の日朗を呼子の能力で呼び戻した事で八人ミサキになってしまい動きが封じられた所でねずみ男が抜け、元の七人に戻った隙に一網打尽にされ体内電気を喰らい敗れた。日朗はあの世に向かう途中、一人でいる事がとても寂しく七人でいる事の大事さに気付いた事で改心し呼び戻した呼子に礼を言い、人間を二度と襲わない事と破った場合は閻魔大王への引き渡し(地獄行き)を受けると鬼太郎に約束して和解した。
- 赤えい(あかえい)
- 声 - 西原久美子
- 島と勘違いしてしまう程の巨大なエイの妖怪。
- 第5作51話「ネコ娘の東京妖怪見物」に子供が登場。目立った力はないが目玉だけで鬼太郎たちの倍以上という圧倒的な巨体を持っている。海底で永い間、静かに眠っていたが自身の周りの海を人間の突貫工事で埋め立てられさらにその上にショッピングモールを建てられた事で完全に身動きが出来なくなってしまった。その苦しみから時折、暴れて大地震を起こしていた。偶然、鬼界ヶ島から東京見学に来ていたミウ達とネコ娘がショッピングモールを訪れている時に、地下でインチキ霊媒していたねずみ男の屁で驚き建物が崩壊するほど暴れた。逃げ遅れた子供を助けようとしたミウをさらい後を追って地下にやって来た鬼太郎たちと一時交戦するが、ミウによって建物の下敷きになっていた事実が知らされる。鬼太郎は妖怪横丁の仲間を多数招集し、一同でつるべ火を灯した松明を持ってショッピングモールを囲み彼らの転送能力で赤エイを無事に海上へ解放した。
- 夜道怪(やどうかい)
- 声 - 中田譲治(第5作)
- 旅装をした僧形の妖怪。
- 「魔笛エロイムエッサイム」ではぬらりひょん一味。獣のような顔で、杖から炎や電光を放って攻撃する。
- アニメ初登場は第5作第52話で、闇を操る力を持つ。一宿の恩に報いようとする義理堅い性格だが、人間の感覚とはズレがある。塾での成績が振るわない少年・光一(声 - 高木礼子)の家で雨宿りをし、その礼に「成績が一番になりたい」願いを、塾生(声 - 日比愛子[37]を次々と闇の世界に引き込み「競争相手がいなくなる」形で叶えようとした。その能力で鬼太郎ファミリーをも苦戦させるが、最後は周りを闇一色にされて逃げ道を断たれネズミ男の屁で気絶、それに観念して子供達を解放。鬼太郎と和解し去って行った。
- 後に72話で、妖怪城の風竜の攻撃でピンチに陥った鬼太郎達を闇の世界に引き込んで救った。さらに79話では呼子の声を聞き、鬼太郎達の元へ駆けつけ埼玉県の妖怪四十七士として覚醒し、影を操り槌の子の動きを封じ、鬼太郎を勝利へ導いた。最終回では再び呼子に呼ばれ、水龍丸の水流の攻撃を闇に吸い込み多くの人々を救った。また『日本爆裂!!』では横丁以外の四十七士で一番に駆けつけ、ヤトノカミの攻撃から鬼太郎を救う。四十七士の折り紙付きの実力者。
- 化け灯籠(ばけどうろう)
- 声 - 大友龍三郎
- 伝承では何度火を灯してもすぐ消えてしまうという灯篭。
- 第5作57話「伝説の大妖怪鵺!!」に登場。灯篭の支柱の両側に火が灯り火袋に一つ目のある姿。何らかの形で雷の能力を宿した特別な個体で、雷撃を自在に操る他、人間に化ける、強力な妖怪を簡単に封じ込めるほどの封印術、陰陽師を利用した式神の行使(捕獲した妖怪を、妖力を糧に燃える燈篭に変える)、大規模な人間操作術など幅広い能力を持つ強力な妖怪であった。世を支配せんと陰陽頭として陰陽師たちを操って妖怪狩りを決行し、当時の京から百鬼夜行を夜の闇共々失くさせた。千二百年前の平安京を支配し、大妖怪鵺を策略に嵌めて妖力を奪って封じ込め、鵺の悪評を当時と後世の人間・妖怪共々に、誤った姿(広く知られるキメラ型)とともに広めさせたが、鵺が残り少ない妖力を使って時空を超えた言伝を鬼太郎に届け、京都の鵺寺から千年前の京に召喚させたことで状況が一変する。最後は、自身の雷撃を上回る鬼太郎に電力で競り負け、ちゃんちゃんこで支柱部分を締め砕かれた。
- 樹木子(じゅぼっこ)
- 声 - 宝亀克寿
- 戦乱の跡地に生えるとされる、人間の血を吸い取る木の妖怪。
- 野寺坊(のでらぼう)
- 声 - 塩屋浩三
- 廃寺で鐘を鳴らすという、鋭い爪を生やしぼろ服を纏っている僧形の妖怪。
- 初登場は『朧車』(アニメ化第1作第58話)でぐわごぜ率いる怪気象の妖怪の一員だが、大臣の1名として呼称されただけで能力や性格などは不明。
- 『死神大戦記』では鬼太郎ら日本妖怪軍の一員。捕物帳の子分役の如く「大変だーっ」と数回駆け込んで来ては「騒々しい」と砂かけ婆に叱られていた。
- 明確なキャラクターを持っての登場は第5作84話「野寺坊!夜の闇に響く鐘」。山村の古寺に住む心優しい妖怪で、動物や人間の子供たちを温かく見守ってきた。動物たちにも妖力を分け与え、人語を話せるようにするなど施しも行っているので、動物たちからの尊敬と信頼は厚い。人前にはほとんど姿を見せないが時節、寺の鐘を夕暮れ時についており、近隣の村々では住民からも存在を信じられてきた。また、夜中に鐘を突きながら子供達の健やかな成長を願っていた。
- 音を操る能力を持っており子供達を鐘の音で催眠状態にしたり鬼太郎さえ命の危険を感じるほどの強力な超音波を口から吐く。言葉は自由に話す事ができないようで呻き声のような声を出す。
- 人間の開発により動物たちの住処が奪われるため、責任者に遣いを送ったが無碍に追い払われ、警告のために村の子供たちの一部に術をかけて失踪させた。この時、騒動の最中に同じ山に妖怪昆虫を捕獲しに小旅行で訪れていた鬼太郎とねずみ男が遭遇した。鬼太郎や村民の説得にも応じない責任者は、あげくの果てに野寺坊の古寺まで破壊してしまった。あまりの強情ぶりに温厚な野寺坊も激昂、我を忘れて責任者の息子含め、村の子供全員を失踪させ、責任者をおびき寄せた上で大きな釜に放り込み、子供たちに火を付けさせてから煮て食おうとした。間一髪のところを、子供たちの集団に紛れ込んでいた鬼太郎が止めて交戦し、超音波を鬼太郎の「共鳴反射の術」に利用されて敗北。その後、開発責任者も開発の規模を縮小し、破壊した森林に苗木を植え、古寺も修復したので再び子供達の成長を願って鐘を突くようになり騒動は治まった。
- プロットの流れは、ドイツの民間伝承である「ハーメルンの笛吹き男」と共通した部分を持つ。
- 槌の子
- 巨大な1つ目を持つ大蛇の妖怪。人間たちが知っている姿は人間たちの空想で出来たもの。全身に強力な猛毒を持っていて、その威力は一度噛み付いただけで鬼太郎を戦闘不能に追い込む程だった。作中ではツヨシという人間の少年を執拗に狙うが、これは過去に彼の祖父に一度撃退された事がある為、かつての祖父と容姿が瓜二つのツヨシを本人だと勘違いして襲っていたからだという。しかし、槌の子は彼の祖父が既に他界している事など知る由もなくツヨシを襲い続ける為、鬼太郎達はこれを退治する事になる。毒に侵された鬼太郎は井戸仙人の手当てで回復しつつあるものの、未だ全快の状態ではなかったが、勇気を出して単身無謀な戦いを挑んだ呼子や他の仲間、そして偶然近くを通りかかった夜道怪の助けもあり、髪の毛槍で目を貫き撃退した。この戦いで呼子と夜道怪は四十七士に覚醒した。
- 寝太り
- 声 - 釘宮理恵
- 驚異的な食欲を持ち、眠ってしまうと巨大な脂肪の塊に変貌してしまう妖怪。自身は妖怪であることを知らず、普段は遥という女性の姿で生活をしている。
- いそがし
- 声 - 山口勝平(第5作)、利根健太朗(第6作)
- 第5作89話「師走の奇跡!鬼太郎大いそがし」に登場。一つ目で顔の横に鼻があり常に舌を出した、肌の赤い小柄な妖怪。人間の忙しオーラが好きでそれを赤い輪っかのような物を人の頭に巻き付け、それによって人が忙しくなり興奮する様を楽しんでいる。しかし、忙しオーラを出し続けると人間は我を忘れ命を削る事になり完全に出し尽くすといそがしの言いなりになってしまう。師走の大忙しに乗じて姿を現した。動きも忙しく素早く動きを止められる事やゆっくりやのんびりが嫌い。池に落ちた鬼太郎を介抱した兄妹の兄・哲也がアルバイトする運送会社に取り憑いた際は、妹・まゆを預けた保育園に連絡すらできなくし、「忙しいのは幸せなことだ」とうそぶく(哲也とまゆにしてみれば、過労で父は亡くなり母も意識不明のまま入院中だったのでとんでもない話だった)。鬼太郎は術にかかった振りをして哲也が帰れるように仕事を全部片付け、いそがしを捕らえた。
- 第6作では第9話登場。人間に憑依して無駄にやる気を出させる(憑依は妖怪にも有効)という妖怪。前作と違って鼻は中央にあり肌は青い。最初、ワーカホリックのIT社長・郷原に憑依していたのではないかと疑われたが、実際は郷原本人が自分の意思で働いていただけであり、いそがしの方はもう十年も人間に憑依しておらず、「何もしなくても人間が忙しくしている今の時代に自分は必要ない」と嘆いて酒浸りの生活を送っていた。その後、鬼太郎が河童に尻子玉を取られて腑抜けになってしまったときに助けに現れ、鬼太郎に憑依し(鬼太郎は早送りされた動きになっていた)やる気を出させ形勢逆転、河童をまとめて倒し、太郎丸も追い詰めた。事件が解決すると、鬼太郎と分離し「もう終わりか、久しぶりに暴れられて楽しかったのに」と言い帰って行った。
- 経凛々(きょうりんりん)
- 声 - 佐藤正治
- 第5作91話「妖怪筆師!一つ目小僧」にて登場した妖怪。経典で出来た竜のような姿を持つ。体の表面には、取り込んだ人々の顔が蠢き、一つ目小僧の文字の具現化能力を弾く強さを持つ。
- 一つ目小僧が、妖怪を知らない人間が一つ目小僧を人間と見えるように生活空間に「信」の文字の術をかけて働いていた会社(古文書や芸術作品などの解析やデジタルでの復元作業も取り扱う)のコンピューターに潜伏し、一つ目小僧同様に経文字で人間を操って騒動を引き起こした。キーボードでコンピューターの画面に文字を打ち出させる事でも経文字の術を発動させられる。元来、経凛々は良経より生まれた存在だが、経文が不完全な状態で不適当に復元されたために、己の姿を完全にすべく人間を取り込んで行動していた。囚われた人間のために攻撃が躊躇されたが、人間に正体が暴かれ追放される事を覚悟で変化を解いた一つ目小僧が「経凛々」と描いて経凛々用の新しい体を作り出し、そこに元の経凛々を同化させる事で人間たちを解放した。攻撃可能になったところを鬼太郎の合わせ技(髪の毛槍に「炎」の文字で火を灯した)で倒し、水晶となって事態は収束した。だが、経凛々対策で多大な妖力を使用した為に周囲にかけた術が解かれた事で、一つ目小僧は正体が暴かれてしまった。経凛々は決して悪の妖怪ではなかったため、その後は一つ目小僧の管理下に置かれ、経凛々の正しい復元がされるように原典を調べる旅に出た。
- 文車妖妃(ふぐるまようび)
- 声 - 松井菜桜子(第5作)/ 演 - 中川翔子
- 文車の付喪神である女妖怪。その出自から書物に造詣が深い。
- 初登場は実写映画『千年呪い歌』。妖怪図書館の司書で猫娘の妹分。
- アニメは第5作98話に登場。退屈すると老いて楽しいと若返る。子供達がコンピュータゲームに興じて本を読まなくなったことを不満に思い、人気ゲームソフトに乗り移って「フグル姫」と「魔女マヨウ」の二役を演じて子供達をソフト中の世界に引き込んだ。捜索に入った鬼太郎達もゲームのルールに沿った行動しかできず苦戦するが、チート技で介入した目玉親父が妖妃を追い詰める。そして一反木綿の朗読に関心が移り、彼に懐いて幼女の姿に若返った。
- 亀姫(かめひめ)
- 声 - 井上喜久子
- 福島県の猪苗代城の主である強力な女妖怪。金髪に厚化粧を施した派手な雰囲気の美女の姿をしている。
- アニメ第5作99話に登場。通常の妖怪よりも高位の存在であり、圧倒的な妖力を持つ。式神の侍女を多数従えている。自分の城に番犬としてケルベロスを飼っている。長壁姫と二百年おきに派手な妖術を競い合う「雅(みやび)比べ」を行っている。今回は長壁姫に城跡のビルから集めた人間の魂の炎をぶつけたり、人魂を提灯に閉じ込めてビルをイルミネーションで飾った。その妖力は強く、一都市を両腕を広げるだけで一瞬で全て停電させたり、巨大な天守閣を強固な炎の結界に収めて透明にしたり、止めに入ろうとした鬼太郎を一瞥し目を赤く光らせただけで金縛りにするほどだった。しかし、仲間たちの協力を得て巨大化チャンチャンコで包み込んだ鬼太郎の技に長壁姫と共に感服し、褒美として「雅比べのために人間や動物を犠牲にしないでください」という鬼太郎の頼みを聞き入れる。その代わり鬼太郎を何日も続けて遊びに付き合わせ、その最中に二人は四十七士に覚醒した。
- 途中でデザインが変更されたキャラクターであり、四十七士が公開された時は緑の髪の熟女の姿だったが、本編に登場した時は現在のデザインで登場した(ただし、劇場版では変更前のデザインで登場している)。
- 長壁姫(おさかべひめ)
- 声 - 勝生真沙子
- 兵庫県の姫路城の主である強力な女妖怪。紫の髪に赤い目を持ち、白塗りを施した熟女の姿をしている。
- アニメ第5作99話で亀姫と共に登場。亀姫同様に高位の存在であり、非常に強力な力を持つ。彼女と二百年おきに派手な妖術を競い合う「雅比べ」を行っている。前回は瀬戸内海の島を一つ消し去って亀姫に勝ち、今回は琵琶湖の水を丸ごと吸い上げて作った水の竜巻を福島に持って来て亀姫にぶつけた。そして、上記の亀姫と同様に鬼太郎達に阻止される。その技に亀姫と共に感服し、褒美として「雅比べの為に人間や動物を犠牲にしないで下さい」という鬼太郎の頼みを聞き入れる。その代わり亀姫と共に鬼太郎を何日も続けて遊びに付き合わせ、その最中に二人は四十七士に覚醒した。
- ヤトノカミ
- 声 - 藤田淑子(少年体)、小杉十郎太(青年体、完全体)
- 伝承では、その姿を見た者は一族もろとも滅んでしまうとされる蛇神。
- アニメ第5作劇場版『日本爆裂!!』のボス敵で、日本を滅ぼす凶悪な蛇神。妖怪を超えた敵として登場。はるか昔に一度姿を現したが、閻魔大王の渾身の力で肉体は大霊山に封印され、二度と復活できないように八つある魂のうち一つを人間の心の中に隠された。人間の強い絆がある限り絶対安全の隠し場所のはずだったが、現在はその絆が弱くなっていた。現在は華の魂が復活の鍵を握る。華の本来存在しない弟である京夜の姿になり、風祭家に忍び込んでいた。少年体は下半身が蛇に近い姿。青年体(不完全体)は手が蛇だが、体は人間に近い姿。完全体はヤマタノオロチに近い姿。
- 性格は極めて凶暴で、殺すことと奪うことしか考えない。不完全体(作り物の体)でも鬼太郎を死の寸前まで追い込むほどの力を持つ。自身の体内にある無限毒はくらったが最後、永遠に苦しみ続ける恐ろしい毒で、鬼太郎を苦しめた(ねずみ男が埋葬のつもりで土に埋めたおかげで鬼太郎は毒が抜け助かった)。青年体は少年体から脱皮、腕が蛇になっている。鬼太郎の地獄の鍵以外の攻撃は通用しないほど強い。自身の分身である大蛇女が手に入れた華の魂により復活した完全体は大きさが尋常ではなく、一瞬で都市を滅ぼし、山も一撃で砕く。閻魔大王によれば3日もあれば世界も滅ぼせる強大な力を持つ。吐く紫色の息は生きとし生ける者全てを石にしてしまう。最期は、地獄究極奥義の頂点、烈闘星覇で倒され石になって砕け散った。
- 大蛇女(おろちおんな)
- 声 - 半場友恵
- アニメ第5作劇場版『日本爆裂!!』で登場。ヤトノカミが封印される際の牙の一部から生まれ、七つの魂の欠片を守りながら、孤独に生きていた。口から吐く溶解液が武器。ピンチになっても脱皮して逃亡する。華の担任教師・日比野マヤに化けて、華を孤立させていた。ヤトノカミに絶対の忠誠を誓っている。最後は華の魂を取り出すと、「全てをお滅ぼしくださいヤトノカミ様!!!」と言い残し、魂の欠片を抱えてヤトノカミ本体が眠る深淵へ落ちていった。
アニメ第6作初出
- 水妖怪
- 声 - 落合福嗣
- 第4話登場。ゲゲゲの森のおどろが沼に住む妖怪。全身が水で出来ており、両手のカギ爪が特徴。沼に入りに来た人間を食べる妖怪で、裕太を食べてよいかと鬼太郎に尋ねるも断られ帰っていった。
- 元は『悪魔くん』の実写ドラマ版に登場した妖怪である。
- べとべとさん
- 声 - 石井一久(実写映画版)
- 第4話登場。ゲゲゲの森の住人で、大きな口だけの頭に二本足が生えた姿の妖怪。姿を隠して人の後ろを歩き、足音を聞かせて怖がらせるが、それ以上の悪さはしない。ゲゲゲの森で裕太の後ろを歩いて驚かせたが、彼が祖母から聞いたとおりに道端へ避けて「べとべとさん、お先にどうぞ」と声をかけると姿を現し、一礼して去って行った。この対処方法は、実際に水木しげるが少年時代に「のんのん婆」と呼ばれていた景山ふさという拝み屋のお婆さんから聞かされていた。実写劇場版にも登場しており、団地から人間を追い出すアルバイト要員としてねずみ男に雇われていた。
- 花子さん
- 声 - 佐倉綾音
- 第10話登場。『げた合戦』に登場する花の妖精ではなく、学校の七不思議として有名な、おかっぱ姿の女の子の妖怪。3階女子トイレの奥から2番目に住む。ねこ娘の友達で、鬼太郎とも顔見知りの様子。犬山まなが通う学校の七不思議のひとつだったが、後述のヨースケくんのストーカー行為に耐え切れず学校を逃げ出し、妖怪温泉で旅行中の鬼太郎と目玉おやじに出会って悩みを打ち明ける。その後、ヨースケくんは退治されたが、学校に戻ったかどうかは不明。
- ヨースケくん
- 声 - 菅沼久義
- 第10話登場。横浜市周辺の都市伝説を発祥とする妖怪で、作中では、まなの学校の七不思議のひとつ「2階男子トイレのヨースケくん」として知られる、男子生徒の姿の妖怪。ただし、花子に比べて妖怪仲間からも存在はほとんど知られていなかった。端正な顔立ちだがストーカー気質の持ち主で、トイレの紙が無く困っていたところを花子に助けられて以来「自分と花子は相思相愛」と勝手に思い込み、彼女を陰から覗くなどして怖がらせたため、学校から逃げられてしまう。そのことを「自分と花子の仲を引き裂く何者かの仕業」と勘違いして暴走、二宮金次郎像など他の七不思議の妖怪を捕えて体育館に吊るすなどの暴挙に発展した。その後、まなの親切を過剰に解釈して学校でストーカーに近い行為を働いていたねずみ男、その行為をねずみ男の仕業と知らず気味悪がって調査に来たまなとねこ娘、友人妖怪である二宮金次郎像たちと連絡が取れなくなったことを心配して学校を訪ねた砂かけ婆らと遭遇。最初は誤解からねずみ男を捕えて体育館に吊るしたが、後に身の上を話した際には同じような境遇の彼から共感され、意気投合し握手を交わした。しかし、ねこ娘からは「キモい」「ただのストーカー」と酷評され、さらに勘違いしたねずみ男から「ねこ娘が邪魔をしている」と唆されたことで怒って彼女に襲いかかるが、全く相手ではなくパンチの連打で殴り飛ばされた後、「あんたの行為は自分勝手な気持ちの押し付けで愛なんかじゃない」という痛烈な批判とともに爪で斬られて爆発し、魂だけの姿になって逃げていった。
- 濡れ女(ぬれおんな)
- 声 - 庄司宇芽香[38]/演 - 余貴美子(魔笛エロイムエッサイム)、寺島しのぶ(千年呪い歌)
- 長い髪と蛇のような体を持つ女妖怪。
- 原作の『妖怪危機一髪』などや第3作に登場していたが、台詞はなく群衆扱い。
- ビデオドラマ『魔笛エロイムエッサイム』ではぬらりひょんの側近の1名。前半は人間態を取って主に桜子と共に行動、ねずみ男を誘惑する場面もある。桜子の処刑が始まる頃、鬼太郎とはぐれた悪魔くん(山田真吾)の抹殺指令を受け、大蛇の姿になって追跡に飛ぶ。だが鬼太郎のちゃんちゃんことメフィストの助けで逃げ延びた真吾に鬼太郎たちと合流され、鬼太郎とメフィストに両眼を潰され暴走、処刑用の毒井戸に飛び込んで自滅した。
- 実写映画版『千年呪い歌』では千年前の三浦半島で漁師の海人に恋をし、井戸仙人によって人間になり「なみ」と名を変え結ばれるも、村人たちから魔物扱いされ封印されてしまう。その怨みをぬらりひょんに利用された。
- 第3作ではモブキャラのような扱いで登場しており、幽霊電車作戦に協力したり、がんぎ小僧やかわうそ達と共に鬼太郎を助けたりもしたが、いずれも台詞はない。
- 第6作ではオープニングの時点で登場していたが、第7話で鬼太郎の幽霊電車作戦に協力する妖怪として本編初登場。この時は台詞は無かった。第10話で再登場し、温泉旅行に来ていた鬼太郎と目玉おやじと混浴しており、「お先に」と声を掛けて出て行った。
- 夢繰りの鈴の少女
- 声 - かないみか
- 第14話登場。夢の中に現れる不思議な少女。髪型は黒髪のシニヨンで、赤い着物を着ている。首に鈴をぶら下げている。現実に疲れ果てた大人たちを夢の世界に誘い込み、子供の姿に変えて閉じ込めていた。
- その正体は大昔に洪水を静めるべく川の神に生け贄として捧げられた人間の少女の霊であり、所持している鈴は元はまくら返しが使用していた「夢繰りの鈴」で、彼を叩きのめした高僧により「少しでも良い夢が見られるように」との思いからつけられたものである。鈴の作用で夢の世界では無敵状態となる。
- 夢の世界で自分と永遠に遊んでくれる友達を求めて、夢をなくした大人たちを引き込んでいたことで、彼らを救出に夢の世界へ来た鬼太郎たちと対峙。白髪の鬼女のような容姿に変わって鈴の力で鬼太郎を追い詰めるも、まくら返しの協力で生前の姿となった目玉親父の指鉄砲に鈴を破壊されて力を失う。その後は夢の世界に残って誘い込んだ大人たちを解放するが、別れを告げた際に邪悪な笑みを浮かべており、また鬼太郎たちが結末で虹を眺めていることから、今なお現実逃避を求めて彼女の元に来る人間が後を絶たないことが示唆されていた。
- ピグ
- 声 - 田村奈央
- 第21話登場。遊園地のステージでパフォーマンスをするロボット。たくろう火と友情を深める。その正体は雨ふり小僧だった。
外国妖怪
西洋
ヨーロッパやアングロアメリカ(ラテンアメリカや中東が含まれることもある)出身とされる妖怪(怪物)達。残酷で乱暴な者が多く目玉おやじからも大変危険視されている。
- バックベアード
- 声 - 富田耕吉(第1作)、柴田秀勝(第3作、第5作)、佐藤正治(第4作)、田中秀幸(第6作)小林清志(異聞妖怪奇譚)
- 西洋妖怪の首領。略称ベアード。アメリカの妖怪で、黒い球体に巨大な一つ目と多数の触手を備えた姿をしている。その巨大な目で睨まれると催眠術にかかりベアードの言いなりになってしまう。原作後期では眩暈を起こすものとして描かれている。アニメでは金縛りの術や破壊光線を使う事もある。また場合によっては手足を生やしての行動も可能。『妖怪大戦争』では日本を支配しようと他の西洋妖怪を従えて上陸したが、目玉親父の「針」により急所を突かれ敗れている。
- 各シリーズでの活躍や配役は、リンク先のページを参照。
吸血鬼
- ドラキュラ
- 声 - 杉浦宏策(第1作)、銀河万丈(第3作)、塩沢兼人(第4作)、大塚明夫(異聞妖怪奇譚)
- 吸血鬼。西洋妖怪や吸血妖怪を率いて鬼太郎に幾度も挑戦して来る。
- 貸本『下宿屋』にてドラキュラ四世(後述)として初登場する古参の宿敵。
- 『妖怪大戦争』ではバックベアード率いる西洋妖怪軍団の副将ポジションで登場。配下に布の衣服をまとった同じ容姿の吸血鬼がいる(敵には集団で襲い掛かる)。
- 『血戦小笠原』(アニメ第1作第52話『吸血妖怪団』など)では妖怪医学の権威であるドラキュラ博士が登場、アササボンサン、ランスブイル、ペナンガランら南方の吸血妖怪を引き連れて恐山の妖怪血液銀行を襲撃した。
- 原作『鬼太郎の世界お化け旅行』シリーズでは世界中の妖怪を束ねるドラキュラ親分が登場。
- 原作『鬼太郎地獄編・閻魔危うし!白骨軍団』ではエイズ流行で食糧難になった為、地獄の血を狙って多数の吸血鬼を率いて侵略を企てた(この時デーモン小暮を地上に派遣していると語る)。
- アニメ第4作の劇場版『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪特急! まぼろしの汽車』では、単に吸血鬼と呼称された。マントや帽子を武器に使う。鬼太郎を妖怪石炭に変え汽車の燃料にするが、汽車の力を逆用して元に戻った鬼太郎に逆襲され敗退。
- PS2版ゲーム『異聞妖怪奇譚』ではビジネスに失敗し増えた借金を帳消しにしてくれたギーガ(後述)の傘下の元、西洋妖怪総大将としてエリート、ラ・セーヌ、魔女ロンロン、カリーカ、フランケンシュタイン、オオカミ男らを率いて鬼太郎と戦った。作中では先述の原作を織り交ぜ、性格設定がより確固たるものになっており、鬼太郎のライバル的な位置づけだった。妖怪医という側面も持ち合わせている。
- 『妖怪千物語』では、西洋妖怪軍団の幹部級の妖怪として登場。その実力は本物で鬼太郎を殺してワインにし、日本妖怪を全滅に追い込んだ。しかしねずみ男がワインを飲んでしまい、着ていたちゃんちゃんこの霊力で鬼太郎が復活する。最期は苦手とする太陽光の中に投げ出され消滅した。
- 何代目か明らかにされている者については、下に別記する。
- ドラキュラ四世
- 上記の通り、貸本『下宿屋』に登場。詳細は、墓場鬼太郎の登場人物を参照。
- ドラキュラ三世
- 声 - 小西克幸(第5作)
- アニメ第5作のヤングジェネレーションとして、第32話から登場[39]。同話にてリングアナウンサーの如く、参戦した西洋妖怪幹部を紹介した。性格は冷酷非情で、日本を「何もかもが辛気臭くて好きになれない」と見下している。しかし、美男子である反面、美女を見ると見境無く手を出そうとする悪い癖があり、魔女ザンビアやゴーゴンといった女性妖怪にはバカにされ、どこか実力不足で頼りない三枚目を演じてしまっている。初登場の際にも、ミウに手を出そうとしてバルモンドに力尽くで諌められ「節操が無い」と評されるという情けない有様だった。
- 伝説の西洋妖怪とまで言われた祖父・初代ドラキュラ伯爵には、憧れと敬意を抱いており、87話では二世に稽古をつけてもらう。だが100話終了までにその成果を披露する機会は得られなかった。
- ドラキュラ二世
- 声 - 小西克幸(第5作)
- 三世の父で、アニメ第5作32話の12年前に鬼太郎達と対戦した、68話で地獄への総攻撃作戦の際に登場。鬼太郎達の前に立ち塞がる。なお、この時の二世は32話での回想と髪の色が異なり、顔にも若干シワが出来ている。
- 初代ドラキュラ伯爵
- 声 - 井上倫宏(第5作)
- 「伝説の西洋妖怪」と呼ばれ、全ての吸血鬼の祖であり頂点に立つ男。親友バックベアードの頼みを受け、数十年前から地獄に潜入して宋帝王になりすましていた。しかし、ねずみ男に浄玻璃の鏡に姿が映らなかった事(吸血鬼の特性)で正体を怪しまれる。血の池地獄の力を吸収し続けた事でより強力な再生能力を得て、使役する蝙蝠も巨大な怪獣サイズにまで成長。鬼太郎の髪の毛針、体内電気、指鉄砲などの一切がまるで通用せず、地獄の鍵を開いた状態の鬼太郎すらも圧倒的に追い詰めたが、復活した閻魔大王による本家本元の獄炎乱舞を受け、更には鬼太郎の武頼針の攻撃も喰らい、ようやく倒される。その後は棺桶の中で眠りについている。
- ラ・セーヌ
- 声 - 内海賢二(第1作)、大塚芳忠(異聞妖怪奇譚)
- 日本人の血を吸う為にフランスから来た気障な吸血鬼。ラ=セーヌとも表記される。
- 初登場は鬼太郎のマガジン版第1話『手』とアニメ化第1作第4話「吸血鬼ラ・セーヌ」。容姿はシルクハットに蝶ネクタイ姿と紳士然として、パリでは社交界などに出没して美女を襲った。いつも用心棒として人間の殺し屋ザ・マンモス(声:はせさん治)を引き連れる。高度な吸血術(原作では方法は明確にされていないが、アニメ第1作では手の指先から血を吸う設定になっている)を身につけていて、人間が気付かぬ間に吸血ができ、フランスでは「血なし病」という新種の病気と誤認されてきた。日本でも次々に女性を襲うとするも、いずれ鬼太郎が自分の正体に気付くと考え、先に鬼太郎を誘き出してマンモスにマシンガンで撃たせ、手首だけ残ったのを見て殺害に成功したと思った。しかし、その手(第1作では下駄に変更されている)に付き纏われ、恐怖心を抱き、マンモスと共に山奥のホテルに逃げ込むも、煙突を通って来る手を焼こうとした火を部屋に逆流され焼死した。
- また新編の原作『吸血鬼ラ・セーヌ』でもフランスから来た吸血鬼として登場(ただし『手』のものとは別設定)。千人の美女の生き血を吸って更に千年の生を得ようと企み、その千人目を日本人にすべく来日した。秘密兵器のシルクハット型の超音波瞬間移動装置を頭にかぶり、エッフェル塔から東京タワーまでを瞬時に移動が可能。また巨大なコウモリに変身も出来る。日本のコウモリ達の協力を得て、一度は鬼太郎も倒し大コウモリに血を全部吸わせた。鬼太郎は急遽人間の血を輸血するが力も性格もねずみ男並になってしまう。千人目の獲物に普通の女性と勘違いして猫娘を選ぶも、彼女が化け猫だったことから、妖怪の血が混じってしまった為に一からやり直しとなる。腹いせに力を無くした鬼太郎を東京タワーから突き落とそうとしたが、頭にかぶっていた装置をリモコン下駄で破壊され、その衝撃で自分が転落し重傷を負った。治療を受ける代償に鬼太郎の血を返した為に日本のコウモリの信用を失い、かつ鬼太郎達からも二度と日本に来るなと言われ、飛行機で渋々と帰国していった。
- 吸血鬼エリート / 吸血鬼ジョニー
- 声 - 杉浦宏策(第1作)、佐野史郎(第4作)、石田太郎(第5作) 、八代駿(異聞妖怪奇譚)/ 演 - 佐渡稔(月曜ドラマランド版)
- 貸本時代に執筆された『霧の中のジョニー』(兎月書房・1962年)に登場する吸血鬼が、『週刊少年マガジン』連載時に改作『吸血鬼エリート』で登場したもの。なお同作品はさらに後年、原作者水木自身が構成し挿絵も新たに起した「児童小説版ゲゲゲの鬼太郎」で小説化されたが、このときは「吸血鬼チャランポラン」と改題され、エリートの名はチャランポランと変更されていた。
- ギターの音色で催眠術をかける音響催眠術(第1作では音楽催眠術)を武器とする。大きな口に鋭い歯が並ぶ他は普通の人間と変わらない風貌をしているが、その正体は巨大な吸血コウモリで、部下の何万もの吸血コウモリ達もギターによって自由に操れる。目玉おやじは終戦のどさくさに紛れて日本にやってきたと推測したが、実際は霧が岳山中の館に150年以上前(原作執筆時期から数えると黒船来航より前)から別荘として住んでいた。
- 20年間、美女の血を求めて世界中を旅行していたが、帰国後、日本中の有名人の血を吸うために吸血プランを立てる。まずは国防大臣(貸本で池田総理・第1作では花菱コンツェルン会長だが、モデルはいずれも池田勇人)を狙う。秘書として雇ったねずみ男の協力で、大臣の護衛についた鬼太郎を捕らえ、溶解液を注射して溶かしてしまう。しかし目玉おやじと寝返ったねずみ男により、部下や館ごと焼かれ倒された。
- アニメ初登場は第1作第15話『吸血鬼エリート(前編)』。コウモリの正体を現したのは原作では倒されてからだったが、ここではその姿で焼けた館から飛び上がり、復活した鬼太郎と空中戦を展開した。
- 実写の月曜ドラマランド版にも登場したが外観はむしろドラキュラに似ていた。ここでは、ぬらりひょんの配下として鬼太郎を砂に変えて溶かした他に、吸血された者の心を幼児化させ、マントを被せた相手を別の場所へ飛ばしたり、杖から電撃を放つ術を使った。
- アニメ第2、3作ではアニメ化されず、カラーアニメ初登場となった第4作では水木ファンである佐野史郎が声およびイメージソングを担当した。ここでは長寿のために美女の血、能力向上のために有能者の血を求め、すなわち才色兼備の女性を標的とした。また目的も妹コウモリ「ティナ」を自分と同じエリート吸血鬼にするためだった。最後は鬼太郎に敗れて力を失い、コウモリに戻って妹と去った。
- 第5作では、同時期に放送されていた墓場鬼太郎とのタイアップか、貸本時代同様ジョニーの名前で登場(国務大臣宛に差出人を「霧の中のジョニー」として予告状を送っている)。ギターで相手を催眠状態にかけ操るのを得意としており、その実力の高さから、同じ西洋の吸血鬼からも恐れられている強豪妖怪である。肉体を溶かす薬「コロリポン(原作の同シーンで放った擬態語「ころりぽんですよ」のパロディ)」で鬼太郎を倒すが、ねずみ男の活躍で復活した鬼太郎の逆襲を受け、ギターを破壊される。今度はコウモリ人間の姿に変身し、燃える屋敷の屋根で戦ったが、持っていた「コロリポン」の瓶を鬼太郎に割られた事で自身の肉体が溶け、最後は屋敷の炎によって蒸発した。
- モデルとなったのは、水木しげるの貸本漫画家仲間のつゆきサブローこと杉本五郎である。
- キーエフ
- 孤島で暮らすマッドな老科学者が死んだ一人娘を蘇生させたもの。 しかし娘は吸血鬼に変貌していたため、元に戻すべく研究を続けた結果、どんどん吸血鬼が増えていってしまった。
- この吸血鬼達は老科学者が持つ笛の音に操られており、大群で鬼太郎を襲撃する。
- カミーラ
- 声 - 井澤詩織(第6作)
- アニメ第6作に登場。バックベアード配下では初の女吸血鬼。バックベアード軍団の一人。策略や罠をしかけることに長けている。その妖艶な美貌であらゆる生物を魅了し虜にしてから吸血する。血を吸われると彼女の奴隷と化す。
魔女
- 魔女
- 声 - 坪井章子(第1作・第2作)、三輪勝恵(第3作)、佳友七絵、クロ(第4作)、小宮和枝(異聞妖怪奇譚)
- 鬼太郎作品には頻繁に登場する西洋妖怪の成員。初登場は原作『妖怪大戦争』およびアニメ第1作第10話『妖怪大戦争(前編)』。
- バックベアードやドラキュラの手下の内の一人として描かれることもあるが、原作『魔女人形』『魔女サーカス』『復活悪魔くん』『招かざる客』など、単独または魔女の一団での活躍も多い(それぞれ別個体であるが)。
- 原作『妖怪大戦争』では、一反木綿に巻きつかれた際に心臓に針を刺すという鮮やかな方法で殺害した。呪文を唱え、神秘の箒を自在に操る事もできる。最後はチャンチャンコによって窒息死させられる。
- 『妖怪ラリー』ではフランス代表として出場。そのアニメ第3作では事故にあった自分と狼男を救った鬼太郎と和解し、勝負の結果にケチを付けて鬼太郎を襲った(事故の一因でもある)ベアードを石化する。
- 原作およびアニメ第2作『死神』では死神と組んで鬼太郎の母に化けて鬼太郎を亡き者にしようと毒を盛るが、鬼太郎にとどめを刺そうと吸血した際に血液中に混じっていた毒(自ら盛ったもの)によって死亡した(一方で、鬼太郎は全く中毒症状を起こさず、ケロっとしている)。
- アニメ第3作でも偽の母親が鬼太郎の毒を吸って死亡するが、母親を演じているうちに愛情が芽生え、苦しむ鬼太郎を助けるために毒を吸い取り身代りになる展開に変更されている。
- アニメ第4作の劇場版『妖怪特急! まぼろしの汽車』では爪がハサミのように変化する。ねずみ男に惚れるが、一週間溜め込んだ屁でダウン。
- 名の判明している魔女などを以下に挙げる。
- ロンロン
- 声 - 麻生美代子(異聞妖怪奇譚)
- 初登場は原作『魔女ロンロン』。80年代当時の好景気に便乗して金を儲けようと来日。人間や妖怪の複製人形を操り窃盗をさせ、罪を本物に被せた。嗅ぎ付けて来た鬼太郎には天候操作の魔法で応戦するが、一反木綿に杖を切られて封じられる。降参を装って鬼太郎を「魔女の箒流し」で空中に葬ろうとするが、これまた砂かけ達の不意討ちで破られ、棺桶小包に詰められ欧州に送還された。約150年前に目玉親父と会ったという。
- 『妖怪千物語』では西洋妖怪軍最終兵器の生贄として、11時11分まで起きていた子供達をさらった。杖による電撃攻撃や体当たりを繰り出す。ベアードの光線によって不死身の力を得たが、唯一頭部だけが目玉親父の影になって不死身エネルギーを受けていなかった。最後はそれを見抜いた鬼太郎の電撃を受け倒れた。
- ジニヤー
- 声 - 富沢美智恵
- 『魔女ジニヤー』に登場した、80年代(放映当時)風のお転婆魔女っ子でアラビアの魔王(ジン)の娘。
- 不良高校生を従えて銀行強盗を働くが、鬼太郎達に見つかって乱戦の末に取り押さえられ、術具の「精霊煙草」を没収された。捜しに来た父に告げ口してけしかけるが彼も敗れ、屈辱の内に降参。だが溶けた父を恐山妖怪病院で治して貰えると聞いて感謝、反省した。
- アニメでは第3作第102話登場。病気の父達を救う為に倉ぼっこら妖怪病院医師の拉致を企み、煙草ではなく召使いを召喚する指輪を使った。鬼太郎も魔法で一時ネズミにされる。父(声 - 塩屋浩三)の攻撃に巻き込まれた彼女を鬼太郎が身を挺して救った事で和解、妖怪病院から薬を分けて貰う。
- グルマルキン
- 声 - 伊倉一恵
- アニメ第4作97〜99話に登場。ベアード配下の四天王の一人。双尾の猫に化けて恐山妖怪病院に潜入し、こうもり猫たちに妖気を吸われ干からびて入院した鬼太郎の拉致を企む。だが逆に鬼太郎は彼女から妖力を奪い復活。続いて箒に付いた笛でゴーレムを操って襲うが、鬼太郎のオカリナの音で制御を乱され敗れた。その後、99話でこうもり猫たちと共にぬらりひょんの魔鏡に妖気を吸い尽くされて消滅。その能力はぬらりひょんに受け継がれることとなった。
- ザンビア
- 声 - 野中藍
- アニメ第5作で西洋妖怪のヤングジェネレーションとして登場した、現代風の魔女っ子キャラクター。紫色の髪に赤い帽子赤い服が特徴。第32話初登場[39]。「アパラチャノモゲータ」と呪文を唱える。ベアード配下では一番の若手で、バックベアードに恋愛感情を持っている。バックベアードのお気に入りを自称して横暴な振る舞いが目立つため、先輩妖怪から嫌われており、無謀にも実力も年季も違うゴーゴンやぬらりひょんにまで生意気な口を叩いてそのたびに酷い目にあっている。また、黒鴉からは「下品」と評価され、猫娘と比較された。自分の利益にならない者は同じベアード配下でも平気で攻撃するヤングジェネレーションで最も傲慢で非道な性格。魔法の知識と攻撃力に関してはそれなりのセンスを持っているが、経験不足の上に戦術が稚拙で、いつも負けている。犬猿の仲である狼男ワイルドとは逆に格闘戦に弱い。
- 猫娘とは初対面時に「しょぼい女」呼ばわりしたのを初め、ひでり神を操った際に操縦機ごと蹴られたり、パンサーに裏切られた際に一時共闘したりと、何かと因縁があり、冷酷な一方で完全な悪に徹しきれない部分もある。
- ザンビアの祖母 / 先代魔女
- 声 - 上村典子(第5作)、中友子(第5作第68話のみ)
- 第5作の12年前に鬼太郎たちと対戦したザンビアの祖母である先代魔女。第32話初登場。ザンビアと同じく「アパラチャノモゲータ」と呪文を唱える。アマミ一族カイを襲った際に鬼太郎に敗れて負傷し一反木綿に捕らえられたがザンビアに助けられ[40]、一時前線から退く。直後のザンビアとの会話から引退したかに思われたが、地獄への総攻撃作戦の際にドラキュラ二世や先代狼男と共に復帰。鬼太郎たちの前に立ち塞がった。他の先代メンバーと違い、12年前と外見上の変化が見られない。
- アニエス
- 声 - 山村響(第6作)
- アニメ第6作に登場。人間の中学生が魔女のコスプレをしたような容姿。西洋妖怪世界の宝・“アルカナの指輪”を盗み出し、バックベアードの元から日本に逃亡してきた西洋妖怪の魔女。鬼太郎と出会い、行動を共にすることになる。言葉を選ばない自由奔放な性格のため、しばしば鬼太郎らと衝突することも…。バックベアードから盗み出してきたある物を破壊する方法を探している。
- アデル
- 声 - ゆかな(第6作)
- アニメ第6作に登場。バックベアード軍団を率いる女将軍。容姿は大人びた雰囲気の美女。魔女でありアニエスの姉。逃亡したアニエスを追い、西洋妖怪の精鋭を引き連れ日本へやってきた。実直な性格で、代々バックベアードに仕えてきた名門の家柄を誇りに思っているため、バックベアードに反逆したアニエスに怒りを覚えている。
狼男
- 狼男
- 声 - 北川国彦(第1作)、大竹宏(第3作)、島田敏(第4作)、石井康嗣(異聞妖怪奇譚)
- 伝承では人と狼の姿を使い分けるが、本作では半人半狼の姿で固定されている事が多い。
- 貸本『顔の中の敵』にてロンドンの人狼として初登場(詳細は墓場鬼太郎の登場人物参照)。
- 『妖怪大戦争』(初アニメ化第1作10話)以降、西洋妖怪軍団の一員としてバックベアードやドラキュラと共に現れることが多い。原作『妖怪大戦争』では人食いおおかみと自ら名乗っていたが、『妖怪ラリー』(イギリス代表として出場)以降は狼男と呼ばれるようになる。
- 以後も『死神大戦記』『ねらわれた雪姫ちゃん』『鬼太郎地獄編・閻魔危うし!白骨軍団』など、原作ではよく姿を現す割に活躍は極めて少ない。地獄編の内容では吸血鬼の一種である。原作『鬼太郎の世界お化け旅行』シリーズではルーマニアに住み、宝石が好きで薬の知識があり、ゴーゴンの呪縛を解く薬の処方を知っている。アニメ版では鋭い爪を使った攻撃を得意としている。
- アニメ第3作『世界妖怪ラリー』では、事故にあった自分を救った鬼太郎のフェアプレーを魔女と共に讃えた。
- アニメ第4作の劇場版『妖怪特急! まぼろしの汽車』では夜になると変身。目だった活躍なしのまま、鬼太郎のリモコン下駄でたんこぶだらけに。
- 『妖怪千物語』では敏捷性に優れ、人間の姿を取っての騙し討ちを得意とする。更に満月の下では不死身だが、銀の武器だけには弱く、鬼太郎の指鉄砲で猫娘の銀リングを撃ち込まれ倒れた。
- 名の判明している狼男などを以下に挙げる。
- 狼男ワイルド
- 声 - 高戸靖広(第5作)
- アニメ第5作で登場。ヤングジェネレーションのオカマキャラクター。第32話初登場[39]。ドラキュラ三世や魔女ザンビア同様実力は今一つだが格闘能力だけはかなり高く、五官王と互角に戦える。妖術はまったくの不得手らしい。ネイルアートが趣味。ザンビアとは犬猿の仲で、「変態で本物の馬鹿」「獣臭い」と罵られる。命乞いをするねずみ男にあっさり「殺しちゃお」と言うなど、性格は極めて残虐である。
- しかし、後半からは間抜けな失態を演じる事が多くなり、父親の先代からもその情けなさを嘆かれていた。87話にて、移送中のゴーレムを面白半分に操ろうとした結果、制御不能になって船ごとゴーレムとその操縦装置である魔火の宝玉を落としてしまい、ザンビアと共に宝玉を回収したが、今度は二人で勝手にゴーレムを使って鬼太郎を倒そうとして、ゴーレムと魔火の両方を失うという更なる大失態を犯し、父とヨナルデパズトーリの怒りを買った。
- 先代狼男
- 声 - 高戸靖広(第5作)
- ワイルドの父で、12年前に鬼太郎達と戦った。68話で地獄への総攻撃作戦の際に鬼太郎達の前に立ちふさがった。なお、この時の先代狼男は32話の回想(原作とほぼ同じ外見)に比べ年老いた顔付きに変化している。この事から、12年の間に年を取った事が伺える。ワイルドの情けない有様には、頭を抱えており、二世と共に訓練を始めたドラキュラ三世の姿を見て、「見習って欲しいものだ」と、愚痴をこぼしている。
- ヴォルフガング
- 声 - 草尾毅(第6作)
- アニメ第6作に登場。バックベアード軍団の一人。人間体から狼男への変身する。人間体時は茶髪のロングヘアの髭面の男性で紅色のスーツを着て葉巻を吸っており、狼男になるとスーツの色と同じく全身が紅色になり胸には十字型の模様が出る。高い身体能力を持ち近接の格闘が得意な西洋妖怪。
西洋妖怪
- フランケンシュタイン
- 声 - 今西正男(第1作)、西尾徳(第3作)、増谷康紀(第4作)、竹本英史(第5作)、飯塚昭三(異聞妖怪奇譚)
- ドイツ出身の人造人間。西洋妖怪軍団の一員として数えられる。本来なら「フランケンシュタインの開発した怪物」となるのだろうが、鬼太郎作品ではこの怪物の事をフランケンシュタインと呼ぶ。略称フランケン。初登場は原作『妖怪大戦争』およびアニメ第1作第54話『妖怪ラリー』。
- 狼男や魔女などと同じく西洋妖怪の絡む話では大抵登場しているが、狼男と同様に活躍の場が少ない。アニメ版では怪力だが頭の悪い妖怪として描かれている場合が多い。
- 劇場版アニメにおいては『妖怪大戦争』では虫が苦手、『妖怪特急! まぼろしの汽車』では牛乳好きという面も見せた。
- 『妖怪千物語』では、体が妖怪筋肉の集合体で強敵に会うほど強化される。怪力だが頭は悪く、ゴーゴンの目を見てしまい石になる。凄まじく強力な戦闘能力と破壊力から鬼太郎から「こいつはバケモノ」と言われた。
- 第5作では第32話初登場[39]。常人の3倍近くはある体格で、顔の右側を鉄仮面で覆った容姿をしている。西洋妖怪幹部で唯一、12年前と今回の鬼界ヶ島争奪に連続参加。仲間内では「勇者」と評されるほどの実力者で、子泣き爺とは因縁めいた雰囲気の一騎討ちを展開した。その後、地獄への総攻撃作戦の際に、ドラキュラ二世、先代狼男、先代魔女と共に復帰。鬼太郎たちの前に立ち塞がる。再戦の度に不死身と豪語している。
- ヴィクター・フランケンシュタイン
- 声 - 白石涼子(第6作)
- アニメ第6作に登場。バックベアード軍団の一人。残忍な性格のマッドサイエンティスト。西洋妖怪随一の科学者でもある。普段は少年の姿をしているが、とあるきっかけで巨大な体躯の化物へと変身する。
- こうもり猫
- 声 - 矢田耕司(第3作)、松野太紀(第4作)
- アメリカ出身、蝙蝠の翼を生やした大猫の妖怪。初登場は『妖怪大統領』(初アニメ化第1作53話)。
- 普段は角付きの変な帽子を被った中年男に化けている。アメリカの妖怪大統領選に敗れて日本へ亡命、葬頭河婆と組んで日本の妖怪大統領になろうとした。
- 吸血象の幻影を見せたり、妖怪催眠術を使い敵を操ったりできる。
- アニメ第3作46話ではバックベアードに大統領選で敗れ国外追放された(こうもり猫の得票は1)恨みがあり、報復も考えていた。
- アニメ第4作ではベアード配下の四天王の一体。命をベアードに預けている為不死身であり、体内に吸血小妖怪ウーストレルを多数飼っている他、ポルターガイストを格納している。四天王で最初に登場し、ウーストレルとポルターガイストで鬼太郎の妖気を奪い干からびさせた。その後、99話でグルマルキン達と共にぬらりひょんの魔鏡に妖気を吸い尽くされ、消滅してしまった。
- 同じ水木しげる作品の『悪魔くん』に登場するこうもり猫とは全くの別物。
- グレムリン
- 声 - はせさん治(第3作)、平井啓二、粕谷雄太、高戸靖広(第5作)
- 初登場は原作『妖怪ラリー』(初アニメ化第1作54話)で、ソ連代表としてラリーに出場。
- 悪魔のような外見ではあるものの、戦う姿や能力は見せず、姿の写るコマもわずかである。
- 妖怪ラリーでは中国の水虎と、燃料を抜き合う激走を繰り広げ、鬼太郎に次ぐ2位と好成績を収める。
- アニメ第1作のラリーではタイヤがパンクした際、アメリカ代表のバックベアードに助けてもらうという、「米ソ友好の感動シーンの一コマ」が描かれた。第3作では逆にベアードの光線を喰らって脱落。
- 第5作59話ではベアードの指揮で大軍を為してテレビ局を襲撃。放送機材で地獄への転送装置を作り、何体かが地獄に侵入する。だが蒼坊主の幻覚に騙されて装置を壊してしまい、ベアードの怒りを買う。最期は鬼太郎の獄炎乱舞で1匹残らず焼き尽くされる。地獄に侵入した方も五官王達により捕らえられるが、宋帝王に化けた初代ドラキュラ伯爵の計らいで逃がされ、今度は巨大な時空トンネルを作って西洋妖怪軍団を地獄に侵入させた。その際の戦いにも参加していた。機械に強いが個々の戦力は弱く、完全に雑兵扱いとなっている。
- ミイラ男
- 声 - 飯塚昭三(異聞妖怪奇譚)
- エジプト出身の西洋妖怪。
- 『死神大戦記』でドラキュラの先輩として登場。相手を永遠の眠りに誘う妖術「ファラオの呪い」を使い、一度は鬼太郎を倒す。だがメキシコの秘術で復活した鬼太郎との再戦で呪いを返されて倒された。
- 『鬼太郎のお化け旅行』第4話では双頭のミイラ妖怪が登場。ドラキュラ親分の配下。右頭の口から冷気、左頭の口から炎を吐いて鬼太郎達を苦しめるが、鬼太郎に両頭の目を潰され互いに息をかけ合って自滅。
- 『妖怪千物語』では体が肉食性のスカラベで出来た妖怪として登場。包帯を操り、パンチとキックで攻撃。鬼太郎を追い込むも虫なので火には弱く、つるべ火の炎とねずみ男の屁の合体火炎放射で焼き尽くされた。
- アニメ初登場の第5作では、第32・33話にバルモンドというミイラ男が登場(詳細は後述)。また、地獄への総攻撃作戦の際に、バルモンドの配下と同じ姿をしたミイラ達の軍団が西洋妖怪軍団の中にいた。
- バルモンド
- 声 - 森田成一
- アニメ第5作第32・33話に登場。妖怪王家の末裔で、最強のミイラ男。バックベアードを「歴史の浅い奴」と言って罵ったり、ドラキュラ達から妖力を奪ったり、地獄の鍵を得て世界制圧を企んだりと荒い行動が目立つ。包帯攻撃(絡み付くだけでなく刃やドリルにもなる)や部下ミイラの召喚、更に不死身で、巨大化までして鬼太郎達を苦しめたが、最後は地獄の鍵を得た鬼太郎の新技「獄炎乱舞」で焼き尽くされた。後にチーがエジプト妖怪の反物を着てバルモンドと同じ包帯攻撃を繰り出している。
- ゴーゴン
- 声 - 川上とも子(第5作)、種子(異聞妖怪奇譚)
- 髪の毛一本一本が蛇になっているギリシアの女怪。その目を見た者は石に変えられてしまう。
- 初登場は『鬼太郎のお化け旅行』第9話。1回戦は餌となる子供を買収したねずみ男にさらわせ鬼太郎と対決、睡眠薬付き髪の毛針で眠らされ地下に幽閉。第10話での2回戦は住民を石化した街に誘い鬼太郎を石化するが、ベラドンナ液で復元した彼に誘導され、鏡に反射した自分の眼力で石化した。
- 『鬼太郎国盗り物語』ではゴルゴーンの名でムーに雇われた妖怪として登場。予知本能を持つ妖怪「くだん」を利用して鬼太郎達の戦意を喪失させた。ここでは石化は使わず、幻術(くだんに化け偽りの予知映像を見せた)や、相手の妖力を水晶に封じたり、体内で砲弾を作ったりする能力を持つ。
- 『妖怪千物語』ではフランケンと共に鬼太郎達を襲ったが、フランケンを石にしてしまい、その石に倒れかかられ圧死。
- アニメでは第5作46話登場。三姉妹の末娘が鬼太郎と対戦した。人間界で「綱島瑞希」と名乗り、グルメビルのオーナーとなっていた。天狗ポリスの一隊をあっさりと全滅させ、石にした人間の邪心を吸い取って街に落として滅ぼそうと企んだ。隠れている妖怪の存在を見破るほどの抜群の感知能力を持つ。普段は髪も普通の容姿端麗な姿で上品な言葉遣いだが、魔力が強くなると髪の毛が蛇と化す。さらに魔力が全開になると美顔のメッキがはがれ、蛇のような顔(舌も蛇のようになる)を曝け出し、声のトーンが低くなる(「石化」をやり終えると美顔に戻り、声のトーンも上品になる)。子泣き爺いわく「メッキがはがれるととても下品」。前述の石化能力を応用して頭の蛇に移すことで死角を減らしている。また、髪の毛の蛇は魔力の源であり、剣と化す、石化の魔力を防ぐために瞼を閉じている者の瞼をこじ開ける、などの技を新たに持っている。ベアードからの依頼もあって、晩餐会に鬼太郎を招待し倒そうと計画。鬼太郎ファミリーのほぼ全員を石化するが、自ら石になって凌いだ子泣き爺に敗れて妖力を封じられ、最後は鬼太郎の獄炎乱舞によって邪心もろとも燃え尽きた。第二夜オープニングにも登場。
- ヨナルデパズトーリ
- 声 - 田の中勇(第5作)
- ラテンアメリカにて死者の魂を管理する地獄の妖怪、もしくは神。略称ヨナルデ。
- 初出は「最新版ゲゲゲの鬼太郎」の「地獄の妖怪獣出現!!の巻」。ぬらりひょんの破壊活動により日本の地獄で亡者が増加し、それに対応すべく派遣されてきた。しかしねずみ男によって地上に放たれ、ぬらりひょんに操られ巨大化し暴れ回る。鬼太郎は閻魔から預かった霊波遮断剣をヨナルデの脳天に刺して正常に戻す。
- アニメ初登場は第4作96話。ベアード配下としてぬらりひょんに協力、がしゃどくろを操り魔鏡の欠片を探し出した。
- 第5作では第68話初登場。同話で倒された初代ドラキュラ伯爵に代わり地獄侵略の任に就く。ベアードから「Dr.ヨナルデ」と呼ばれており、発明家だがその発明品は壊れやすく、若手妖怪を実験台にする。第100話終了まで鬼太郎や日本勢との直接対面はなかった。
- 同じ水木しげる作品の『悪魔くん』に登場するヨナルデパズトーリとは全くの別物だが、第5作ではアニメ版『悪魔くん』と同じく田の中が声を担当した。
- ブイイ
- 声 - 川津泰彦(第4作)
- ロシア出身。手を使わなければ開けられないほど大きな瞼を持ち、モウリョウの項で記した土精のモデルとされる。
- 原作初登場は「妖怪実力選手権大会」でソ連代表として出場。太平洋横断の競泳で大魚に化け魔女やケルピイを呑み込んだが、続いてマーメイドを襲った際、逆に水ノコギリで両断され倒れた。
- 80年代『最新版』の「恐怖の地獄童子の巻」では大瞼ではなく、歯を剥いて笑う小鬼の姿。少年達を「あの世は楽園だ」と唆して自殺に追いやり(実は自殺すれば地獄に落ちる)、その魂を地獄童子に売っていた。地獄童子が鬼太郎の説得で契約破棄したと知ると仲間を呼び寄せまとめて葬ろうとするが、吐いた炎をちゃんちゃんこで返され倒れた。
- アニメ初登場は第4作第98話。ベアード配下の四天王の一人で、妖魔城に向かう鬼太郎の前に現れた。冷気を吐く他、吸い込み攻撃を仕掛けて鬼太郎を苦戦させるも、鬼太郎の知らせで駆けつけた化け鯨や蟹坊主など巨大な日本妖怪達の猛攻を受け、その隙に他の雪女やつらら女など、他の妖怪たちも到着する。それでもなお、鬼太郎や援軍たちを苦戦させるが、最後は目玉および前歯にリモコン下駄を食らい退散する。四天王の中で唯一顛末が描かれていない。
- ジャイアント
- 声 - 増谷康紀(第4作)
- アニメ第4作98・99話に登場した、禿頭に長い白ヒゲ、腰布一枚というスタイルの巨人。ベアード配下四天王最強の妖怪で、優れた五感と幻術(無限に続く「妖怪坂」、分身、幻の人食い花など)で鬼太郎たちを苦しめる。だが鬼太郎にヒゲが妖力の源であると見破られヒゲを切られて力を失い、こうもり猫やグルマルキン同様にぬらりひょんの魔鏡に妖気と能力を吸収されてしまう。ぬらりひょんはその後ねずみ男の屁を偶然喰らい、ジャイアントの五感を取り込んだことが仇となって苦悶した隙に敗北。
- ゴーレム
- 声 - 大友龍三郎(第5作)
- 魔法で命を吹き込まれた、土(または石)で作られた巨人。
- 初登場はアニメ第4作97話で、グルマルキンの笛の音色に操られる。鬼太郎を苦しめるが、オカリナの音色で苦しみ倒れた。彼女の能力を奪ったぬらりひょんにも使われたが、最後は妖魔城の崩壊と共に埋もれた。
- 第5作では第87話登場。チェコ出身。優しい心を持ち争い事を嫌っているが、その巨体と並外れた怪力を持つことに目を付けられ、ヨナルデによって魔火が乗り移って操れるように改造されている。日本の霊所への攻略兵器として運ばれるが、狼男ワイルドのミスで暴れて輸送船が沈み日本に漂着する。重傷を負っていたが、指の破片が変化した子ゴーレムが呼んだぬりかべ一家に助けられて打ち解ける。事情を知った鬼太郎や妖怪横丁の仲間達に故郷へ帰るための筏を作ってプレゼントされるが、操縦装置(魔火の宝玉)を回収した魔女ザンビアに操られて暴れ、筏や子ゴーレムまで砕いてしまう。「自分を失って暴れたら壊してでも止めてくれ」と約束したぬりかべにより、手当て中に見付けた生命の素の呪文を砕かれ(本来は額にあるが、改造された際に体内に隠された)、幾度も破壊を行ってきた「悪魔の巨人」である自分と本当の友達になってくれた彼に感謝して崩れ落ちた。その後ゴーレムの破片は妖怪横丁へと運ばれ、いつの日にか蘇ることを待たれている。
- 子ゴーレム
- 声 - 中山さら(第5作)
- アニメ第5作第87話登場。ゴーレムの手の指が変化して生まれた小さいゴーレム。ぬりかべ一家と仲良くなるが、魔火に操られた親を制止しようとして砕かれてしまった。
- 魔火(まび)
- 声 - 田中一成(第5作)
- アニメ第5作第87話登場。フランス出身の火の玉妖怪で、フランス語交じりのノリの言い言葉で会話をする。宝玉に宿り、ゴーレムの頭を乗っ取って操る。この状態で魔火だけ倒すのは不可能。ゴーレムが倒されると宝玉に逃げ戻ったが、最後は鬼太郎の指鉄砲で加速した髪の毛槍に宝玉ごと貫かれ爆破された。
- パンサー
- 声 - 子安武人(第5作)
- アニメ第5作95話に登場。顔立ちは美形、首から下は鳥人のような姿をしている。強豪妖怪と言われるほどの実力者で、自身から甘い匂いを発し、おびきよせた人間を飴玉にする力を持つ。ベアードの為に百年鍋を作ろうとしたザンビアに協力して人間の女の子を飴玉にして集めていたが、真の目的はその百年鍋でベアードを超える存在になる事だった。
- 正体は巨大化した黒いグリフォンのような妖怪で、ネコ娘はおろかザンビアまでも飴玉にしてしまい、それらで作った百年鍋を食べ力を付け鬼太郎たちを圧倒する。しかし、鬼太郎に止めを刺そうとした所で胃の中で食べられた猫娘たちが暴れた為全て吐き出し力を失ってしまう。最後は、鬼太郎の体内電気で倒された。
- ヴォジャノイ
- 声 - 大竹宏(異聞妖怪奇譚)
- 『鬼太郎のおばけ旅行』に登場するソ連出身の水の精。老人に化けているが、その正体は先の尖った長い鼻と二本の角が生えた顔をしている。水死した人々の霊魂の化身とも言われており、水を自由に操る能力を持つ。日本近海を漂っていた鬼太郎とねずみ男を凍結させた後に、生気を抜いて肉羊羹にしようとした。しかし、フライにして食べた目玉おやじに心臓をやられて死亡し、遺体の肉はねずみ男の手によってカツレツにされた。雑誌掲載時は「ヴォジャノイ」の表記だったが、文庫版では「ヴォジャーイ」になっている。
- 『異聞妖怪奇譚』ではドラキュラ、チーの仲間として登場。
- エキセル
- カリーカ
- 声 - 内藤玲(異聞妖怪奇譚)
- 『鬼太郎のおばけ旅行』に登場。フランスの森の館に中世から生きている人間の姿をした妖怪。黒魔術を使い、人間の魂を奪って蝋人形に入れて操ることができる。彼自身も普段は彼そっくりの蝋人形の影武者を動き回らせており、本物は館の振り子時計の形をした呪文コンピューターの中に隠れている。マリーという少女の両親を誘拐し、偶然出会ったマリーに助けを求められた鬼太郎一行を館におびき寄せ(実は鬼太郎たちが会ったマリーはすでにカリーカに魂を入れ替えられ、操られていた)蝋人形の大群に襲わせるが、子泣き爺に蝋人形を制御する呪文コンピューターを破壊され逆上し館に火を放つ。しかし、砂かけ婆の砂で視覚を失っていたため方向を見失い焼け死ぬという最期を遂げ、カリーカが死亡したことで黒魔術が解け、マリーと両親は解放された。
- ベルサイユの化け猫
- セト
- イシス
- マーメイド
- 原作『妖怪実力選手権大会』に登場。上半身は美女で下半身が魚の妖怪。世界の妖怪が戦いながら太平洋(下田~アメリカ間)を泳いで横断する「妖怪実力選手権大会」のアメリカ代表。水を回転鋸のように操って相手を切断する「水ノコギリ」が得意技で、ブイイを両断して倒した後に鬼太郎とサシペレレにも攻撃するが、サシペレレと相討ちになり失格となる。
- サシペレレ
- 原作『妖怪実力選手権大会』に登場。「妖怪実力選手権大会」の南米代表で、一本足でとんがり帽子を被った男性の姿の妖怪。パイプが好きでレース中も咥えている。体を回転して一本足でドリルのように穴を開ける技を持つ。巨大船に化けて自分たちを包囲・凍結したガマ仙人の船底(腹部)に穴を開け倒すが、マーメイドとの戦いで相討ちになり失格となる。
- ケルピイ
- 原作『妖怪実力選手権大会』に登場。「妖怪実力選手権大会」のイギリス代表で、頭部が馬の妖怪。魔女と攻防していたところをブイイに呑みこまれ、マーメイドにブイイが倒されると出てくるが、そのまま空中を泳いで鬼太郎より先にゴールするも、肉体をブイイの中に残した霊体だったことが判明し失格となる。
- 黒小鬼
- 砂男
- 家獣(やじゅう)
- 魔猫(まびょう)
- カニ妖怪
悪魔
- ベリアル
- 声 - 内海賢二(第1作) 大木民夫(第3作)、沢木郁也(第4作)、郷田ほづみ(異聞妖怪奇譚)
- 『悪魔ベリアル』(初アニメ化第1作30話)に登場。その魔力は「脳を持つ水爆」(子泣き談)に例えられる西洋悪魔。
- 明治元年にポルトガル商人に紛れて来日。だが到着早々に鞍馬山の烏天狗に見抜かれ、魔力を封じられて人間の老人同然の姿と能力で日本各地を放浪する破目になる。
- 百年以上経った後、ねずみ男を騙して封印を解かせ、魔力が復活(この話でもねずみ男は敵に協力しているが、騙された上に術で操られてのことであり、裏切ったわけではなく、ゆえに誰からも責められていない)。烏天狗を地中に封じる報復をしたが鬼太郎に気付かれ、その挑発に乗り鬼太郎達が陣取る建物を各器官(目・耳・口・手・足など)が分裂した百倍ずつの塊に化けて包囲。が、鬼太郎に本物の器官を指鉄砲で撃たれて倒れた。他には物(貨幣や食物など)を出したり天候(霧や雷など)を操ったりする魔法や、妖気アンテナに似た能力を使っていた。
- アニメ第3作では来日は安政元年で、当時の烏天狗一族との戦いが安政の大地震の原因とされる。破った妖怪の妖力を自分に取り込む魔力を持ち、子泣きの岩石化能力とぬりかべの身体伸縮能力を奪って岩石巨人になる術も見せた。自分の弱点が記された「悪魔の書」を狙って妖怪図書館を襲撃したが、それを解読した鬼太郎によって唯一つの心臓を剣で貫かれ倒れた。
- アニメ第4作ではねずみ男の屁を偶然本物の目に浴び苦悶して本物の器官を見抜かれ、それを撃たれて人間型に戻った所をちゃんちゃんこ包みで倒された。
- 週刊実話版では後日譚として以下の2話が存在。
- 「透明人間」ではまたも魂を封じた塚をねずみ男が弄って復活。彼の姿を買って実体を得たが、透明になったねずみ男が女子大生寮で悪戯した為に鬼太郎に発覚。再び魂になって鬼太郎に憑こうとしたが逆に魂を滅ぼされた。
- 続く「悪魔博士」ではベリアルの子孫を名乗る博士が復讐すべく登場。ものを変化させる光線を発明し、ねずみ男と組んで金庫破りを働いて鬼太郎を誘き出す。光線で鬼太郎を半ば石化したものの、完全に石化させるつもりがねずみ男が照射装置を誤操作して還元してしまい、蜘蛛に化け逃げようとした博士は鬼太郎に呑み込まれた。
- ブエル
- 声 - 森山周一郎(第2作)、槐柳二(第3作)、島田敏(第4作)、中博史(異聞妖怪奇譚)
- 悪魔五十個軍団を指揮する大物悪魔。初登場は『悪魔ブエル』(初アニメ第2作33話)。
- 日本の荒れ寺に住み着き、一般人に「悪魔の手」を貸し付け悪事をさせていた。普段は気味の悪い人間のような姿に化けている。正体は丸い毛むくじゃらの体に、放射状に馬の脚が生えている不思議な姿をしている。手下の悪魔たちを召喚することができ、大軍勢で鬼太郎を苦戦させた。最後は天の岩戸より蘇ったヤカンズルによって軍勢共々食べられてしまう。アニメでは後から呑まれた鬼太郎と胃の中で格闘するが、胃液で溶かされた。
- 第2作のみ正体のデザインが異なり、マントを着た小悪魔のような外見に変更されていた(配下の悪魔の中に、本来のブエルのような姿をした悪魔がいる)。関西弁をしゃべる。
- 第4作ではぬらりひょんに同盟を持ちかけられるが拒否、彼の手も悪魔の手にしてしまう(手術で移植していた過去作品と違い、相手の手に触るだけで悪魔の手にできる。その被害者に触られた者の手も変えてしまう)。ねずみ男は最初、彼を朱の盆(この回では登場せず)だと勘違いしていた。
- ベルゼブブ
- 悪魔12使の1柱であり、羽に髑髏の模様が入った巨大なハエといった風貌をしている。
- 原作「死神大戦記」で地獄を占領した9柱の大悪魔の一員として初登場。衆合地獄を支配し、地獄の異変を探りに来た少年達を無数の小さな毒蝿に分身して襲う。その後少年達の用意した蝿捕り紙の罠にかかり焼き殺された。
- 原作「UFOの秘密」では鬼太郎の味方として登場。鬼太郎が地下人にミイラにされた際、目玉親父が中近東へSOS信号を送って招き、治癒方法など色々と知恵を借りた。相手をコンクリートを使って動きを封じる「金縛りコンクリート詰め法」なる捕縛方法を使う。
- プルトー
- 元来はギリシア神話やローマ神話の冥界を治める神。本作では枯木のように逆立った頭部と鷲鼻が特徴。
- 原作「死神大戦記」で地獄を占領した9柱の大悪魔の一員として登場。叫喚地獄を支配し亡者を食べていた。ドラキュラや狼男を伴い、鬼太郎の持つ封印のひょうたんを奪おうとしたが、逆にその中に吸い込まれた。
- 妖怪千物語の西洋妖怪編では、悪魔総統デビルプルトーの名で登場。ベアードら西洋妖怪軍の儀式で降臨、絶望を植え付けられて妖怪樹の実と化した子供たちの魂を食べて完全復活し地上を地獄と化そうとした。腹中は地獄につながっており、その中の炎の山で食べた魂は消化される。だが一緒に食べられた鬼太郎が子供たちの魂に、心配する家族友人のことを呼び掛けて希望を取り戻させたため、希望の光に溶け地上から消えた。
- ルキフェル
- かつては天使長だったが、神に反逆して大悪魔となったとされる。サタンと同一視される場合も、彼に次ぐ別存在とされる場合もある。
- 原作「死神大戦記」で地獄を占領した9柱の大悪魔の一員として初登場、サタンの前に控えていた。鬼太郎と対決し、猛毒ヘドロの下駄を食わされ死亡。
- 「地上絵の秘密」では多数の悪魔を率いる総大将。インカ人が築いた空中の楽園を占領した上、地上に光る船を飛ばして「天使として天国に招致する」と騙して美女を千人誘拐、夜ごと弄んだ。乗り込んで来た鬼太郎たちにも人質を盾に奴隷契約書を突きつけるが、隙を突かれて目玉おやじに脳を占領され「奴隷を解放する」発言に部下は混乱、その隙に鬼太郎たちは人質を解放。部下たちは地上へ逃げたものの、ルキフェル自身は拘束された。
- リニュー
- 「国盗り物語」に登場。
中国
この節の加筆が望まれています。 |
- チー(九尾の妖狐)
- 声 - 富田耕生(第2作)、宮川洋一(第3作)、野本礼三(第4作)、島田敏(第5作)、茶風林(異聞妖怪奇譚)
- 中国妖怪軍団首領。飲んだ妖怪を反物に変える秘薬を持ち、その反物で作った服を着た人間を支配するという反物魔法を使う。他にも幻術や紙に描いた怪物を実体化させる術、毒気などを使う。普段は老人の姿だが、その正体は那須高原に封じられた玉藻前の弟である。姉を封印された事で日本に対して憎悪を抱いている。毛並は白(第3作劇場版では、正体発現時は黒だった)でかなり大柄。
- 初登場は『妖怪反物』。紅衛兵により山西省の妖怪パラダイスを襲われたため、手下を率いて来日し、手下や反物魔法によって操られた人間達を使い、瞬く間にチー城を建設してしまう。日本占領を着々と進めるものの、反物にした鬼太郎を日本妖怪勢に奪回・復元されたことから形勢逆転。チー城を燃やされた事により、毒気に変化して日本妖怪に襲い掛かった。最後はねずみ男に盗まれた秘薬で自らが反物化してしまう。その後、姉と同じく那須高原の殺生石に封じられた。
- アニメ第2作では第2話登場。首にあった秘薬入りの袋を鬼太郎に奪われ、袋ごと口に入れられ反物化した。なお、第2作では「中国妖怪」という表現は無く(「チー妖怪」と言い換え)、それに関するエピソードも無い。
- 原作やアニメ第2作では配下の妖怪に名前はついていなかったが、アニメ第3作劇場版『最強妖怪軍団!日本上陸!!』に登場した際にその内の3体に天狗、妖犬、山魈という名前が与えられた(第4作も同様)。また、同作品ではこの3体に加え、水木しげるの妖怪画を元にデザインされた画皮や黒怪物、くしゃみの精、角端獣、他に甲冑と矛で武装した兵士妖怪が配下として登場している(第4作では孫悟空風の妖猿)。
- アニメ第4作79話と80話「中国妖怪襲来!」にも前後編で登場。玉藻前の弟君ではあるものの、九尾の妖狐族の最後の末裔であることが井戸仙人によって暴かれた。前作よりは陽気で飄々とした性格をしている。丸薬は干し苺に変更。人間態では拳法を使い、紙を使った妖術(紙魔法)や雷撃、広範囲に威圧、瞬間移動、部下の強化など様々な術に長け、戦略でも罠を用意するなど周到だった。反物にした妖怪を城から吊り下げ、その妖力を張り巡らせてそれらを吸い込み、後述の妖神を誕生させるなどのことも行った(これには部下たちも最初は引いていた)。なお、紙を丸めて除くと望遠鏡にもできた。妖狐の正体発現後は尾で攻撃と格闘する場面が目立ったが、炎の術や青い狐火の集団は切り札として使っていた。尻尾を高速回転させて飛ばすこともできる。似た攻撃は天狐の部下、空狐も使っていた。最後の毒ガス攻撃は、今作では緑色。ガスの正体は長大に伸びた己の体で、炎を自身に灯す。ガスの状態でも、煙の輪を吐いて攻撃できる。丸薬を喰わされても行動できるが、尾の部分は毛針が決め手になるほど脆い。
- アニメ第5作では63話から登場。三節根状の如意棒で妖怪を圧延するように反物にし、それを着物にして着る事でその妖怪の能力を使う事ができる。一度は鬼太郎らに敗れ退却するも、次は入念に準備をして鬼太郎を反物にすると宣言する。第5作においてぬらりひょん、バックベアードに次ぐ鬼太郎の宿敵扱いとなる予定だったが、100話終了までの出番はたったの2回で、九尾狐の正体を現す事もなく未決着。
- 妖犬(ようけん)
- 妖力を持つ黒い犬。2種類登場している。
- チーの部下
- 声 - 戸谷公次(第3作)
- 「妖怪反物」に登場。直立して衣服を着た犬だが、牛のような2本角もある。原作ではチーが鬼太郎を反物にした際、日本勢に無条件降伏を迫る書状を送り付ける。最後は反物を盗んだねずみ男を天狗達と共に追って来た際、鬼太郎達に倒された。妖犬の名はアニメ第3,4作におけるもので、原作や第2作では名が出ない。第4作ではより大柄で、力も強く火を吐く。正確なコントロールで武器を投げつける。文武ともに前作よりも優れた部下のようである。棍棒を扱い、より牛に似た姿を持つなど、黒怪物の意匠も含まれている。
- 仙人の化身
- 声 - 清川元夢(第3作)
- 「妖犬」に登場。見た目は変哲も無い小型犬。ある少女に拾われ、親は最初飼う事を反対したが紛失物を見つけてくれたことで許可、クロと名付けられる。しかしそのうち両親は犬が妖しい力を使う様子を不気味がって鬼太郎に調査を依頼する。だが犬には鬼太郎達の術がまるで通用せず、何度も挑む彼らの前に仙人の正体を現す。仙人は人の姿より犬の姿の方が無欲で幸福に生きられると考え犬に化けていたが、飼い主達にも正体を知られた以上別の地でやり直す事にし、「戦うばかりが全てではない」と鬼太郎に言い残して去った。
- アニメでは第3作第88話登場。ユメコに拾われタローと名付けられる。鬼太郎はユメコを狙う悪妖怪と誤解して強引に戦いを挑んだ。正体を現した後、弟子の怪物を鬼太郎に差し向ける。だが実はその怪物の正体はただの岩であり、戦いの強さに慢心しつつあった鬼太郎を諌め、戦う前に相手の本質を見抜くことを教えるために目玉親父の頼みでしたことだった。
- 天狗(てんぐ)
- 声 - 若本規夫(第3作)
- 「妖怪反物」に登場するチーの部下。日本の烏天狗に似た顔をしているが別物であり、空を飛ぶ描写は無い。名はアニメ第3、4作におけるもので、原作や第2作では名が出ない。第4作では若干だが山伏風の、日本の烏天狗により似た風貌をしている。大団扇で風を起こす。部下の数と戦力の規模が第3作より明らかに小さい第4作では、妖犬や山魈と並んでチーの優秀な戦力となっている。
- 山魈(さんしょう)
- 声 - 小宮山清(第3作)
- 「妖怪反物」に登場するチーの部下。3本角の鬼の姿。名はアニメ第4作におけるもので、原作や第2作では名が出ない。
- 第3作劇場版では甲冑を纏い矛を持った小男の姿。角端獣に乗って出陣する。体が非常に硬く、猫娘の爪攻撃はおろか天邪鬼に岩で殴られても平気だった。また、天邪鬼を片手で振り回し投げ飛ばすほどの怪力の持ち主。最終決戦では鬼太郎の攻撃を受けた黒怪物が落とした棍棒の下敷きになる。
- 紙の精(かみのせい)
- 「妖怪反物」でチーが紙の絵を実体化させて呼び出した。
- 原作やアニメ第2作では数種類の妖怪が空中から襲い掛かる。
- 原作では日本の妖怪が描かれており、それぞれ一本ダタラ、磯女、海女房、金山様の姿をしている。アニメ第2作では恐竜、人面魚、鳥頭蛇身、1眼の毛の塊といった姿。
- アニメ第3作・第4作では巨大な空飛ぶ竜・妖神(ようじん)として登場。
- 原作やアニメ2〜4作ではいずれも紙ゆえに火で燃やされた。第3作ではチーが最終決戦で切り札として呼び出した妖怪で、飲み込んだ毛針を敵に撥ね返す能力を持つ強敵。鬼太郎だけでは歯が立たず、援軍として呼ばれた火の妖怪勢(海月の火の玉、姥ヶ火、天火、つるべ火)をちゃんちゃんこに灯して竜に点火、そこに突っ込んだ画皮ともつれ合い(画皮を完全に絡みつき覆っていた)、共々チーの拠城に突っ込んだ。
- 第4作でも登場したが、夜行さんら日本妖怪の援軍が連れてきた輪入道たち(妖怪自動車の車輪)によって瞬時に燃やされてしまった。
- アニメ第5作では画皮が鬼太郎の複製を3体作り出す。能力までも複製して本物を袋叩きにするが、猫娘に水を掛けられ溶けた。その他に、第二期オープニングや劇場版の宣伝ポスターで妖神に似た緑色の中国竜が登場するが、作中に登場することはなかった。
- 画皮(がひ)
- 声 - 松井菜桜子(第5作)
- 『聊斎志異』に登場する、皮を被って美女に化けて男を誑かし食う妖怪。本作アニメ版では巨大な空飛ぶ頭だけの姿。
- 原作では画皮の名では登場しないが、雪姫編の『鬼妖怪』は聊斎志異の画皮の話を原案としている。画皮に相当する「鬼妖怪」は後のアニメと違い典型的な鬼の姿。
- アニメ初登場は第3作の劇場版『最強妖怪軍団!日本上陸!!』で、中国妖怪軍団の一体として登場。言葉を話さないがチーの命令には従順で、黒風の息やその巨体で日本妖怪達を苦戦させた。最終決戦では火に弱い妖神のサポートに回ったが、鬼太郎と火の妖怪達の連携攻撃によって妖神竜もろとも燃えたままチーの妖怪城に突入してしまった。ここでは変身しない。
- 第5作では第76話登場。チャイナドレスを着た美女に化けて登場。「ミンメイ」と名乗り、ねずみ男や南方妖怪5人衆(アカマタは洗脳されかけるも鬼太郎の友情を思い出し正気に戻り、知らせに行く途中でチーに捕まり反物にされた)に近づき、彼らを惑わせ鬼太郎を倒すように唆した。また、色気だけでなく眼力で洗脳する術も持っている模様。なお、猫娘に化けの皮を剥がされると正体に幻滅した南方妖怪の洗脳が解けた。その後は自ら突風の息や紙に描いた絵を実体化させる術で戦うが、最後には鬼太郎のチャンチャンコ旋風に敗れる。その直後、戦いを傍観していたチーによって反物に変えられた。
- 黒怪物(くろかいぶつ)
- 声 - 塩屋浩三
- アニメ第3作劇場版に登場するチーの配下。黒い毛皮に覆われ牛のような顔をした巨体の獣人。意のままに巨大化することが可能。棍棒を振り回して暴れるが、最終決戦では復活した鬼太郎の毛針で目を潰され苦しんでいるところへ画皮に激突されて倒された。その際に棍棒を落として仲間の山魈を潰してしまった。原作では城を燃やされる時チーが見せた幻影の中に黒怪物と似た顔がある。第5作では、二期オープニング中で黒怪物のような敵が登場する。
- くしゃみの精
- 声 - 丸山裕子
- アニメ第3作劇場版に登場するチーの配下。バックベアードを小さくして手足と2本角を付けたような姿。口が付いた4つの塊に分離して噛み付く攻撃を得意とし、分離した際に1体が猫娘のスカートの上から尻に噛み付くなどして彼女を悩ませた(噛み付かれた際に猫娘はパンチラもしている)。最終決戦では砂かけ婆に分離して襲いかかろうとするも、再結合を封じる妖怪砂を浴びせられ、慌てて元に戻ろうとしたために爆発・消滅した。
- 角端獣(かくたんじゅう)
- アニメ第3作劇場版に登場するチーの配下。伝承では麒麟の一種。ユニコーンのような1本角を生やした黒い狼のような姿で、その角でかまいたちの攻撃も跳ね除ける。最終決戦では子泣き爺に背中に乗られて振り落そうとするが、そのまま潰され消滅した。
- 虎男(とらおとこ)
- 声 - 田中一成、高塚正也
- アニメ第5作に登場したチーの配下で、黄虎と白虎の毛色をした二人組の獣人。チーによって妖怪を反物に変える如意棒を与えられており、ねずみ男と取引をして妖怪横町のほとんどの妖怪達を次々と反物に変えたが、最期は反物の鬼太郎で作られた着物を纏ったかわうその水柱に飲み込まれた。特殊な武器を与えられていたとはいえ、鬼太郎ふくめ多数の日本妖怪を短時間で撃破した猛者。彼らと取引をしたねずみ男はかわうそとアマビエに見限られ海上に置き去りにされた。
- 夜叉(やしゃ)
- 中国から来た妖怪。何種類か登場しているが、大きく2つに分けられる。
- 髪の毛型
- 声 - 杉浦宏策(第1作)、槐柳二(第3作)、田中和実(第3作96話)、橋本晃一(第4作)、大友龍三郎(第5作)/ 演:ソ・ジソブ
- 本体は長い毛髪の塊で、他者の魂を抜き取る能力と音楽による催眠術を使う。
- 初登場は貸本「下宿屋」(墓場鬼太郎の登場人物参照)。こちらでは魂ではなく血を吸う。
- 雑誌連載(少年マガジン)初登場「夜叉」(初アニメ化第1作2話)では人形を操って人間に化けて(アニメ第3,5作ではスランプ中の音楽家[41]を唆し憑依して)ギター(アニメ5作ではバイオリン)の音色で獲物を誘い寄せ、抜いた魂を食べようとした。ギター催眠術は鬼太郎すら操ることができ、鬼太郎からも魂を奪ったが、火に弱い。なおマガジン版で操っていた人形は「墓場鬼太郎」の夜叉が相打ちになったドラキュラ四世そのもののデザインであった。アニメ第4作ではねずみ男の魂を奪い(それが原因で腹を壊してしまう)「死霊ども」と共生していたが、最後はその巣穴に落ち食い殺された。
- 1980年代『最新版』ではマガジン版の夜叉の甥や姪が登場。レンタルビデオ店を経営し、見た者の魂を抜くビデオを貸し出して魂集めを企んだ。
- 『千年呪い歌』ではぬらりひょんの客分。楽器は二胡で、弓を剣として使ったり破壊音波を放ったりする。
- 女夜叉(おんなやしゃ)型
- 声 - 津田延代(第3作)
- 頭(額から上)が大きく猪のような顔をした、水木の妖怪画で「女夜叉」とされている型。
- 初登場は「血戦小笠原」で地中を移動できる吸血妖怪「支那夜叉」として登場(後の収録本では単に「夜叉」と表記)。欲張って大量の血を吸って動けなくなった所に吸血妖怪綿を被せられ、倒れた。その初アニメ化第1作52話「吸血妖怪団」では呼称「吸血夜叉」で男性。牙を伸ばして突進攻撃を仕掛けたが海に落ち、吸血妖怪綿の餌食になった。
- 「妖怪危機一髪」(アニメ化第3作91話)では「女夜叉」の名で登場。妖力に強い抵抗力を持つ「ヒ一族」を作り出し、日本妖怪を料理した(アニメではぬいぐるみ化した)店を出させ日本妖怪絶滅と金儲けの一挙両得を計画。鬼太郎をも加工させたが、ヒ一族を作る際に利用した毒虫を目玉親父らが解放し、それに噛まれて死亡。
- アニメ第5作では第二夜オープニングに登場していたが本編に登場することはなかった。
- 長江の水虎
- 初登場は『妖怪ラリー』(初アニメ化第1作54話)。中国代表として妖怪ラリーに出場。
- ラリー自体の勝敗にはあまり興味が無く、毛沢東語録(アニメ第1作では論語に変更)の通りにレースを行えれば満足であるらしい。
- 原作ではレース序盤でビリになっても毛沢東語録を読みふける程だが、毛沢東語録に「グレムリンには負けるな」と書いてあるのを見て、相手の燃料を抜くという荒業に出る。レースでの最終的な成績には触れられていない。
- アニメ第1作と『妖怪千物語』では『水虎』に登場した同名の妖怪同様、水状の体を持っていた。第1作では他の選手と共に鬼太郎を妨害する際にその能力を使ったが、ガソリンの炎で焼かれる。『妖怪千物語』では液体を体に取り込んだり再分離したりする能力があり、グレムリンの車から抜いたガソリンで爆弾を作って鬼太郎に投げ付ける。最後はベアードの妨害で崖に激突した。
- 第4作第64話「激争!妖怪ラリー」でも登場。こちらでは特にクローズアップされる事もなく、ほとんどの話のあらすじは第1作と一緒だが、ぬらりひょんの凶悪な策略に乗せられて、世界中の半数以上の妖怪共々凶悪粉(凶悪静電気の粒子)によって凶暴化させられていた。が、レース中では特に鬼太郎と敵対するような行動は見られなかった。
- 第5作ではアトラクション映像『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪JAPANラリー3D』に登場。ナルシストで「美しい」を連発。氷雪地帯コースで体が凍結してリタイヤした。
- 花魄(かはく)
- 第5作第96話「怪奇ロマン!妖花の誘い」に登場。巨大な花の妖怪で、妖花に誘われたまゆみ(声 - 西村ちなみ)を触手で捕らえようとした。
- 竜仙人
- 竜のような顔を持つ中国の仙人。雷虎仙人のライバルだったが、相手の仙界支配の企みを知って来日。鬼太郎に事の次第を話し、助けとなる水晶玉を托した。杖の先端から発する炎で雷虎仙人の護符を焼き、鬼太郎達を助けた。また髭を伸ばして動かしたり、巨竜の姿に変ずることもできる。その後ミステリーサークルについて鬼太郎達から相談を受けた時は、そこを掘れという簡潔なアドバイスをした。
- 雷虎仙人
- 虎のような顔を持つ中国の仙人。同じ中国の竜仙人のライバルだったが、千五百年に一度の戦いに敗れ、その恨みから自らの妖力を高めるために来日。強い妖怪三十人を喰らってその力を奪い、竜仙人を倒して仙界を乗っ取ろうと企んだ。護符を用いた術に長けており、相手の命を奪って操ったり、大量の護符で直接体を縛り上げたりする。また巨大な虎に化けることもでき、三十人目の妖怪である鬼太郎を一呑みにしてしまった。さらに電気ムチや仙術に用いる杖などの武器も携帯している。妖怪や人間の肉にミニサイズの護符を混入させた「加護加護まんじゅう」を売って自分の手下を増やしていたが、竜仙人の助けを得て復活した鬼太郎の毛針ミサイルを受け、一枚の護符と化して消滅した。
- 道士
- 原作『鬼妖怪』『妖怪実力選手権大会』に登場。中国から日本に来た道士。木の葉でできた衣を着ている。
- 鬼妖怪
- 原作『鬼妖怪』に登場。中国から日本に来た妖怪で、女性の皮を被って美女に化け男性を誑かす。原型は『聊斎志異』の画皮。病気の女性を装って鬼太郎に介抱されるが、鬼太郎たちが外出した際に皮を脱いでいるところを見られ、正体が鬼であると発覚。道士に相談した鬼太郎は武器のしゃもじを渡され鬼に挑むが、しゃもじを奪われて返り討ちに遭い、手足を切り離された上に肝を奪われてしまう。雪姫と目玉おやじに助けを求められた道士との戦いで、叩かれて煙になり瓢箪に吸い込まれて退治される。その後、鬼太郎は糞仙人の助けにより復活するが、一連の事件は道士が鬼太郎の実力を調べるために仕組んだものだったことが明かされる。
- 糞仙人
- 原作『鬼妖怪』に登場。中国から日本に来た仙人。とぐろを巻いた大きな大便のような頭部を持ち、修行と称して全裸で肥溜めに漬かっている。鬼妖怪によってバラバラにされた鬼太郎を唯一元通りに出来る人物として道士が雪姫と目玉おやじに紹介した。雪姫から助けを求められると彼女に自分と一緒に肥溜めに入るよう言い、さらに自分の痰を飲むよう要求する。雪姫が我慢して言うとおりにすると姿を消し、痰は雪姫の口から飛び出て鬼太郎の体内に入り、体を修復する。さらに雪姫たちが鬼太郎の切り離された手足を縫い合わせて、鬼妖怪から取り返した肝を戻すと鬼太郎は復活した。
南方
東南アジアやオセアニア、アフリカ中南部などの熱帯・亜熱帯地方出身とされる妖怪達。日本妖怪でも亜熱帯である南西諸島や小笠原諸島の者が属している場合がある。
- チンポ / ポ
- 声 - 滝口順平(第3作)、古川登志夫(第4作)、岸尾だいすけ(第5作)
- 水木しげるオリジナルの南方妖怪。三連の陰茎から出すジェット噴射並みの小便とガス爆発級の屁が武器。
- 原作での登場は「鬼太郎の世界おばけ旅行」にて。ドラキュラ親分の依頼で眼の移植用に目玉親父をさらうが、鬼太郎側にドラキュラの約10倍報酬(2万円)を払うと約束されて寝返った。気のいい田舎者の妖怪。
- アニメ初登場は1985年の劇場版。アカマタら南方妖怪のリーダー格で、日本征服のためにぬらりひょんと同盟を組んだ。最後は鬼太郎の反撃で蛟龍の激突で大型船を沈められ、ぬらりひょんと共にモーターボートで脱出を図るが、仲間割れをしたために岩礁に激突し、飛んで逃亡(一方、ぬらりひょんの生死は不明)。
- 90年代劇場版『大海獣』にも登場。上記の映画とは逆にアカマタの手下となっているが、相変わらず三連の陰茎を用いた能力を持っており、この作品では謎の物体をマシンガンのように連射する技を披露している。最後はリーダーのアカマタが降参したため、彼と共に島へ帰った。第3作の劇場版の者より肌の色が黒ずんでいる。三連の陰茎が最大の弱点。
- アニメ第5作では南方妖怪5人衆の一員として、「ポ」と改称されて登場。屁で空を飛び、口から超音波のような物(自称「ポービーム」)を出して攻撃する。語尾に「〜ポ」と付けるのが特徴で、ボケキャラクターとして描かれた。他のシリーズと違い、三連の陰茎を使うといった下品な描写はなくなったが、人質にした一反木綿をふんどし代わりに捲いたことがある。
- 第6作のオープニングでは綱引きをしていた。
- フジテレビ系『トリビアの泉』にて「ゲゲゲの鬼太郎には恥ずかしい名前の妖怪がいる」と紹介されたことがある[42]。
- NHKで放送されたドラマ『鬼太郎が見た玉砕 〜水木しげるの戦争〜』では、原作の設定に近いチンポのイラストが出てくる。
- アカマタ
- 声 - 北川国彦(第1作)、宮内幸平(第3作)、古谷徹(第4作)、立木文彦(第5作)
- 原作『妖怪軍団』、初アニメ化第1作第39話、アニメ第3作劇場版に南方妖怪として登場。日本征服のためやし落としや他の南方妖怪軍団と共に来日。老人の姿で登場するが、死体に憑いているに過ぎず、他のものに寄生して活動する魂だけの妖怪。口から粘液を吐き、触れたものから生気や妖力を吸収する。鬼太郎に粘液を逆用されて固められたが、それをいじったねずみ男に寄生。鬼太郎の生気を吸いにかかるが吸収し切れず爆死した。その際に宿主のねずみ男も腹が裂けたが、砂かけの縫合で命を取り留めている。その後、やし落としがアカマタの弔い合戦に出るが敗退し、2名がやられたことで他の南方妖怪軍団は形勢不利と見て逃げ出した。
- アニメ第3作劇場版ではチンポの部下のひとりとして登場。倒されるまではほぼ原作通りだが、老人の死体に寄生していた旨の言及はない。
- 90年代劇場版『大海獣』では大海獣(ゼオクロノドン)を祭る南方妖怪リーダー格。不老不死の秘薬として大海獣を探す人間を憎み、鬼太郎にエキスを飲ませ大海獣にする。鬼太郎の戦いで負けを認めた。鬼太郎と和解し、手下と共に島に帰った。その後も人間への警戒は続けている。
- アニメ5作では、伝承通りの沖縄の蛇妖怪として描かれた(一見原作よりやや若い人間形だが、舌や服に隠れた下半身が蛇)。第25話の運動会で南日本の選手として登場。他のシリーズと違い、運動会などで鬼太郎にライバル意識を持っているが命を狙うような敵ではなく、第30話で夜行さんから送られた応援要請の手紙を受け取っている。だが、同じように手紙を送られた、大天狗、雪女郎、河童たちはちゃんと駆けつけたのに対し、彼だけ応援には駆けつけなかった。一応南方妖怪5人衆だが、上記の出来事から鬼太郎と戦うことは望んでおらず、妖怪樹脂で固められた鬼太郎たちを自力で妖怪横丁に運んで助けたり、南方妖怪5人衆を帰らせるための助言をしたりした。第94話では命がけでシーサーや沖縄の人々を守るために鬼太郎と共闘したことで妖怪四十七士の沖縄代表に覚醒した。その際は、鬼太郎の体内電気と四十七士の力を融合させた光輝く巨大な蛇を使用、吸血樹を一撃で噛み砕いた。覚醒後は南方妖怪と別れ、再び沖縄でシーサーやキジムナーたちと暮らす。
- 第6作のエンディングでは、他の妖怪たちと共に森の陰にいた。
- やし落とし
- 声 - 山下啓介(第3作)、郷里大輔(第4作)、山本圭子(第5作)
- 原作『妖怪軍団』、初アニメ化第1作第39話、アニメ第3作劇場版、アニメ第4作劇場版に南方妖怪として登場。アカマタと共に登場する南方妖怪の一員。ヤシの木を頭から生やした奇妙な顔の妖怪。ヤシの木に擬態し、木陰に来た人に実を落とし気絶させる。植物を操る力も持つ。植物の妖怪なので炎に弱く、つるべ火の攻撃に耐えられず正体を現す。正体はヤシの木の根元に目が付いたような姿をしている。最後は、鬼太郎の毛針で両目をやられつるべ火の体当たり攻撃で全身が燃え焼死した。
- 第3作劇場版ではチンポの部下のひとりとして登場。頭の椰子の木を振り回して突風を起こし、椰子の実を弾丸のように飛ばす攻撃を使う。植物園におびき寄せた鬼太郎を一度は倒すが、最後は植物を操っているところを原作通りつるべ火に火を放たれ倒された。本作では植物妖怪の形態は見せず、片言の日本語を話す。
- 第4作劇場版では弱点はそのままで、上記のような正体は存在しておらず、最後はアカマタが降参したため彼と共に島へ帰った。
- 第5作では南方妖怪5人衆の一員。落としたヤシの実をすぐに樹へ成長させる能力を持つ。しかもこの樹には周囲を温暖化させる上に、実の果汁にも強力な回復効果がある。この温暖化の機能によって71話では北海道から東京の太平洋方面にかけて南国ムードへ変え、76話ではグアムを猛暑で包み込み鬼太郎をバテさせており、南方妖怪が目標の地を制圧する為に欠かせない存在。他シリーズと違い、木の部分以外は子供のように小さな(あごヒゲがあるが)妖怪として描かれている。これは5人衆が並んだ構図のバランスを考慮したため。
- 第6作のエンディングでは、他の妖怪たちと共に森の陰にいた。
- 妖怪樹(ようかいじゅ)/吸血樹(きゅうけつじゅ)
- 声 - 山崎草介[43](第1作)、郷里大輔(第3作)、川浪葉子(第5作)
- 『血戦小笠原』(初アニメ化第1作52話「吸血妖怪団」)に登場する、意志を持った吸血樹木。籠状に絡んだ枝の中央に一眼がある姿で、枝や根を伸ばして血を吸う。南の島(原作では小笠原の母島)のジャングルに住む。樹齢は数千年に及び、妖怪血液の不足で体調が低下したため、ドラキュラ博士と組んで恐山妖怪血液銀行の血液を奪う。それで若返って全盛期の力を取り戻し太平洋を征服しようとした。実を結ぶまでに至るが、鬼太郎達によって焼き払われた(アニメ第3作では仲間達の妖力を集めた鬼太郎の体内電気で粉砕された)。
- アニメ第4,5作では呼称「吸血樹」で、「妖怪樹」は別の話に登場(第4作はぬらりひょんの妖怪植物兵器で、「悪魔くん」の「なんじゃもんじゃ」が原型。第5作は運動会の障害物)。
- 第4作104話では吸血島に住み、ぬらりひょんに利用される。本来の部下であるランスブイルやアササボンサンの血まで吸って実を結ぶが、原作同様焼き払われた。
- 『妖怪千物語』では西洋妖怪軍団の兵器。さらわれた子供達の絶望を植え付けられた魂を吸収し、それで生った果実が悪魔総統デビルプルトーへの捧げ物にされた。
- 第5作94話では沖縄に住み、千年前に封印されていたがザンビアが復活させた。キジムナーを人質にしてシーサーに毒を打って操り、四十七士のフリをさせて鬼太郎達を襲わせ血を吸った。だがアカマタの生気を分与された鬼太郎の髪の毛剣で粉砕された。
- 妖怪樹 / 吸血樹の芽
- 親株が焼けた灰の中の種子(アニメ第3作は破片)から大量に発芽し鬼太郎一行を包囲した。上半身は1眼の人間型で下半身は根。地上部を何度切ってもすぐ再生したが、目玉親父が呼び集めた根切り虫に根を食われ(第4作では化け鯨に海水をかけられ)枯れた。その後の第4作106話では、「妖怪ノイローゼ」に冒した鬼太郎の恐怖心から生まれた幻影妖怪軍団の1人として再登場している。
- 第1作では発芽しなかった。
- 第5作では親株が健在なうちに手駒として生み出す。原作のような個々の再生力はないものの、次々に発芽して鬼太郎達を追い詰めた。
- ペナンガラン
- 声 - 風間信彦(第4作)、麦人(異聞妖怪奇譚)
- マレーシア出身、頭部と胃だけの空を飛ぶ吸血妖怪。伝承ではお産の途中で死んだ妊婦が変じる妖怪、すなわち元人間だが、本作ではその面影はない。
- 初登場は『血戦小笠原』(初アニメ化第1作52話)。ドラキュラに率いられて恐山の妖怪血液銀行を襲った吸血妖怪の一体で、根菜のような胴体の蛇といった外観。子泣き爺らに捕縛され、盗んで胃に入れていた妖怪血液を、吸血妖怪綿に血を吸い尽くされていた鬼太郎の復活に使われた。
- 第4作では「アジアの最強吸血妖怪三人衆」の一員。ぬらりひょんに騙され、吸血樹を守る為に鬼太郎を助けに来た妖怪達を襲う。だが、原作同様捕まり、吸血なまこに食われた鬼太郎の復活に使われた。妖怪血液を盗んだという設定は無く、始めから体内に詰まっていた(目玉親父によれば、他の妖怪を襲ったらしい)。
- 『ペナンガラン』(アニメ化第3作第87話)では被った者を踊り狂わせた獅子頭・鏡獅子(かがみじし)に憑いていた寄生妖怪。旧家の倉に封印されていたが泥棒に封じ札を剥がされ復活、その家の娘を取り込んで強盗を働いた。鬼太郎にも手足を操ったり火を放ったりして苦しめたが、ちゃんちゃんこ竜巻に巻かれ娘を分離した所で獅子頭を撃ち割られる。そこで正体を現し(『血戦小笠原』のものと違い、毛の塊に大きな口が付いた外観)鬼太郎に飛びかかったが、リモコン下駄で敢え無く失神、再封印された。
- アササボンサン
- 声 - 中井和哉(第4作)、竹本英史(第5作)
- 西アフリカに伝わる吸血妖怪(原語に近い表記はアサンボサムまたはササボンサム)。初登場は『血戦小笠原』(初アニメ化第1作52話)。ドラキュラに率いられて恐山の妖怪血液銀行を襲った吸血妖怪の一体で、全身に縞模様が走った派手な姿をしている。粘り気のある樹液ガムを常に噛んでおり、戦闘時にはそれを吐いて攻撃してくる。小笠原のジャングルで鬼太郎一行を襲ったが、塗り壁の体内に塗りこまれた。
- 第4作では「アジアの最強吸血妖怪三人衆」の一員。
- 第5作では「南方妖怪5人衆」の一員で、5人の中で最も大柄。樹液ガムはより強力な「妖怪樹脂」となり、鬼太郎の動きを封じ、砂かけ婆の砂を煎じた熱湯風呂でようやく溶かされた。
- ランスブィル / ランスブイル
- 声 - 坪井章子(第1作)、江川央生(第4作)、千葉一伸(第5作)、小宮和枝(異聞妖怪奇譚)
- お産の為に死んだ女性が変化したとされる南方の吸血妖怪(原語に近い表記はラングスィル)。本来は女性の妖怪なのだが、アニメではシリーズによっては男性になっているものがある。
- 初登場は『血戦小笠原』(初アニメ化第1作52話)。ドラキュラに率いられて恐山の妖怪血液銀行を襲った吸血妖怪の一体で、ギョロっとした目に口から生えている牙が特徴。その牙は竹槍をも噛み砕くが、子泣き爺の石頭には折れてしまった。また第1作では長い舌を槍のように刺す。原作では呑み込んだ目玉親父に胃を攻撃されて降参し、第1作ではぬりかべに覆いかぶさられて倒される。
- 第4作では「アジアの最強吸血妖怪三人衆」の一員。
- 第5作では「南方妖怪5人衆」のリーダー格。舌を用いた攻撃が得意で、巨大な氷の塊をも瞬時に粉々に切り刻んだ。一味の突っ込み役もまかなっている。『異聞妖怪奇譚』では南方から来た魔女として登場。
- 妖花(ようか)
- 「妖花」(初アニメ化第1作32話)に登場。一人暮らしの若い女性・花田花子の部屋にひとりでに咲いた蔦状植物の花で、人間界でも知られている種類だが本来は南方のもので日本では育たない。調査を依頼された鬼太郎は妖気と種を運ぶ風から親株の場所を探り、「私も行かねばならない気がする」と言う花子と共に船出、太平洋戦争で戦場だった孤島に辿り着く。親株の根元からは花子の戦死した父(アニメ第1作では両親)の遺骨が見付かり、彼(ら)の思いが花子を見守るために花を咲かせていたことがわかった。
- アニメ第3作以降のリメイクでは、その都度戦争からの経年が増しているため、妖花の送り主と花子の間柄等は変更されている(第3作ではおじ、第4作では祖父母、児童小説「水木しげるのふしぎ妖怪ばなし」では曾祖父、第5作では戦争と無関係に船舶事故で亡くなった父)。
- 第6作20話では、まなの大伯母の沢田淑子の家で毎年盆の時期に咲いており、入院した淑子に代わり様子を見に行ったまなが興味を持ったことで鬼太郎たちと調査に行き、花を辿って南方の島に到達。そこで妖花の源の神木が見つかり、根元には弔われないままの戦没者たちの多数の遺骨が発見された。その遺骨の一つが淑子と結婚を誓っていた恋人・総二郎のもので、握りしめていた手紙から、淑子との結婚を許さなかった親によって戦地に送られてしまい、連絡をとることもできないままこの地で戦死したことが明らかになる。その手紙は、まなによって淑子のもとに届けられ、淑子も総二郎が自分との約束を忘れず、妖花となって自分のところへ帰ってきていたのだと悟り涙を流した。
- 原作「妖花」やアニメ第4作では妖怪戦はないが、第1作では小鬼の集団、第3作ではがしゃどくろ、第5作ではアグリ、森の霊、グハが妖花の森の番人として鬼太郎や花子の前に立ち塞がった。第6作では精霊トゥブアンが神木を伐採しようとする業者に対して戦時中の音を出し脅していたが、鬼太郎たちとは戦っていない。
- 吸血鬼ピー
- 声 -鈴木泰明(第2作)、大竹宏(第3作)、屋良有作(第4作)、茶風林(第5作)
- 南方の吸血妖怪。『まぼろしの汽車』(初アニメ化第2作25話)で初登場。
- ワニが反り返ったような体に二本の足が生え、尾の先に手の平が付いているというシャチホコに似た奇妙な姿をしている。鐘の音が嫌いという性質がある。祖先の血で作られたシルクハットと靴を着用。
- 女吸血鬼モンローを従えて来日。ねずみ男に祖先の血を飲ませて吸血鬼化させてしまい、吸血鬼を媒介し日本を征服しようと企んだ。鬼太郎をも吸血鬼にしてしまうが、目玉親父の呼び出したまぼろしの汽車によって計画は総崩れとなり、あっさり自分の負けを認めて南方へ帰る。
- アニメ第3作では尾の先に付いた手から破壊光線を撃ちだしたり、肉団子になった鬼太郎に噛付いて吸血鬼化させるという能力を持った荒々しいキャラクターになっている。鐘の音に対しては吸血鬼化したねずみ男たちと違い抵抗力を持つ。最後はまぼろしの汽車の罐の中で鬼太郎と水上スキーのような対決をして倒され、モンローと共に棺に入れられ川に捨てられた。
- 第4作・第5作ではまぼろしの汽車は登場せず、逆にピー達が獲物を集める手段として列車を動かす。
- 第4作では吸血鬼化は土中に埋めると解ける設定で(フグ毒に関する迷信がモデル)、列車ごと山に埋もれて元に戻った鬼太郎に取り押さえられ、モンローと共に首だけ出して土に埋められた。
- 第5作ではミステリートレインの企画で人間を引き寄せ生気を吸い、美貌を保とうと企んでいた。生気を吸われた人間はマネキンのようになって操られてしまい、鬼太郎もマネキンにされてしまう。チャンチャンコを奪って猫娘たちを追い詰めるが、取り戻したチャンチャンコの霊力によって鬼太郎が復活。列車の上へと逃げて鬼太郎と戦うが、自ら投げた帽子のブーメランを受け損ね自滅。かわうそいわく「すげぇ弱い」。その後、吸血鬼エリートの話で再登場したが旅行の最中らしく敵意はまったくなく、鬼太郎たちに混じってトマトジュースをモンローと2人で飲んでいた。そしてエリートに関する情報を話した後、そのエリートが現れたため2人は逃げ去った。5作目のピーとモンローは南方妖怪ではなく西洋妖怪と設定されたがベアードの配下ではない模様。
- モンロー
- 声 - 山本圭子(第2作)、向井真理子(第3作)、百々麻子(第4作)、川浪葉子(第5作)
- ピーの妻(アニメ第3作では側近)であるマリリン・モンロー似の女吸血鬼。原作ではマリリン・モンロー当人の血を吸ったのでそっくりになったと語った。
- 原作やアニメ2、3作では魔法医だと偽って重傷の鬼太郎をピーの元へ運び吸血鬼にさせ、4、5作はウェイトレスなどを演じて列車の乗客に吸血鬼化(5作はマネキン化)の薬を飲ませる。5作では爪を伸ばして猫娘と対決している。
- ガマ人
- アニメ第2作第16話「南からの招き」に登場。ニューギニアに住んでいるその名の通りガマガエルが擬人化したような容姿の妖怪。テレパシー能力がありテレパシーを送った人間に思い通りの夢を見させ通信することができる。また、大海獣ゼオクロノドンと同じように自分たちの血を輸血した人間を同じガマ人に変えてしまえる。
- ニューギニアでテレパシー能力を持つ怪物が発見され、ヤマト大学の教授・埴輪博士率いる調査隊が派遣されることになる。その一員である疋田シュンイチは、毎晩のようにニューギニアを歩き奥へ奥へと入っていくと水かきの付いた手に沼の中に引きずり込まれるという不思議な夢を見ていた。彼の相談を受けた鬼太郎も、調査団に加わりニューギニアへ行くことになる。そこで鬼太郎はガマ人と化した日本人たちと出会う。彼らの中には戦時中に行方不明になった疋田の父親もいた。彼は、終戦間際に流れ弾に当たり瀕死の重傷を負ってしまいオボンギ沼の中へ倒れこんでしまうが、ガマ人に助け出され輸血をしてもらい一命を取り留めガマ人となり第2の人生を送っていた。息子に会いたい一心で、遠く海を越えた故郷までテレパシーを送っていたのだ。部落に住んでいた人間たちも飢饉に襲われ、ガマ人に食料を分けてもらっている内にみんなガマ人になってしまったのだという。人間たちに秘密を知られたら大騒ぎになり人間に滅ぼされてしまうだろうと考え、自分たちの秘密を守るために調査隊の人たちや鬼太郎たちを皆ガマ人に変えてしまおうとしたが失敗し、最後は博士に自分達ガマ人の秘密を人間に発表しないでほしいと頼み、博士は平穏であることを気遣い一切沈黙を守ることを約束する。そして、調査隊の一員であった疋田シュンイチも父親と同じガマ人となりニューギニアの秘境に残りそこを第2の故郷にすることを決める。何の成果もあげられず、更に調査隊の一員である疋田が行方不明になった事から、埴輪教授に責任を追及する声が上がるなどマスコミの非難を浴びているニュースをテレビで見たねずみ男は大変憤慨しテレビ局へ文句を言いに行こうとしたが、目玉おやじに「知る人ぞ知る、それでいいんだよ」と制され、鬼太郎も疋田親子が幸せに暮らすにはこうなることが一番良かったんだと考え、幸せに暮らせることを願っていた。
- ブードー
- 原作『鬼太郎の世界お化け旅行』に登場。ケニアで信仰されているブードー教の神で、スーツを着た一つ目の獣人のような姿をしている。小便には相手を溶かす力があり、かけられた相手は巨大なナメクジのような姿に変わった後に液体となってしまう。鬼太郎一行が乗っていた飛行機がハイジャックのためケニアに不時着した際、ねずみ男と傘化けが現地のブードー教の祭りで流れていた秘曲を日本へ持ち帰り、それをレコードにして売ったことを「歌を盗まれた」と憤慨して来日。ねずみ男に歌の返還を求めるも相手にされなかったため、報復として自分の小便を満たした箱の中にねずみ男を投げ込んで溶かしてしまう。その後鬼太郎と戦い、彼にも小便をかけて溶かすが、液体状態でも動ける鬼太郎に巻き付かれて締め上げられ降参。鬼太郎とねずみ男を元に戻し、鬼太郎もねずみ男に歌を返させることを約束したためケニアへ帰った。
- ラグレシア
- 声 - 竹内順子(異聞妖怪奇譚)
- 『国盗り物語』に登場する、巨大な吸血花の妖怪。
- ムーの唯一の地上財産である南方の島に棲む巨大な吸血花。現地の人間の女性を捕えて奴隷にしており、さらに多くの花を従えている。植物ではあるが、根を地面から引き抜いて移動することもできる。武器はオシベから噴き出す大量の花粉と、ムチのように動く毒針付きのメシベ。さらに花弁を回転させてノコギリのように相手を切断してしまう。 島に上陸した鬼太郎一行を騙して眠らせ、一網打尽にしようと企んだが、毒娘の血を大量に吸って枯れてしまい、その後火で焼かれて止めを刺された。
- アグリ / 森の霊 / グハ
- それぞれ第5作第96話「怪奇ロマン!妖花の誘い」に登場。孤島のジャングルに出没する。森の霊は南方の原住民族の仮面や伝統の装いを模した姿で、毒の吹き矢を大量に放ってくる。島の番人であるグハは沼に住む巨大な妖怪(赤舌や蛟竜、水木しげるの描いた川越城の守護神(龍)ヤナに似た姿をしている)。
- トゥブアン
- アニメ第6作第20話に登場。南の島に棲む古い精霊。棲んでいる島で伐採作業を進める日本の業者に対し、毎夜、太平洋戦争中の兵士たちの喧騒や銃声などを再現し聞かせて脅していた。妖花の起源を求めて島を訪ねた犬山まなや鬼太郎たちも音を聞いて驚くが、日本兵の霊に導かれたまなが妖花の源の御神木と、その下に眠る島で亡くなった日本兵の遺骸を発見し、トゥブアンたちがそれらを守っていたことが判明する。ねずみ男に連れて来られた業者の現地責任者が神木の伐採は諦めると約束し、まながトゥブアンたちに礼を言うと、静かに姿を消した。その後、戦没者たちの遺骸は島の日本兵たちの慰霊碑に埋葬された。
外国の死神
- パシャ
- 声 - 鈴木泰明
- 水木の別作品『サラリーマン死神』シリーズに登場。アニメ第2作では45話(最終話)に登場する最後の敵。スフィンクス王に仕えるアラビアの死神(原作「涙ののるま」ではトルコ出身)。昔は砂漠の遭難者から魂を取り、ノルマを超えた分を干物にして保管していた。だが、交通発達で遭難者が減り干物も尽きてきたので日本に来て42号に協定を持ちかける。ツアーと称して集めた客を砂嵐に巻き込んで魂を奪おうとした(おまけに始めは42号に「来たばかりの日本なので、案内してくれれば、魂を分けてやる。魂を取るのは自分がやるから、お前は見てればいい」と言いながら、実行する時になると「魂の干物を作らなくちゃいけないから、魂取るのはお前がやれ」と42号に押し付けたりした)。伊豆大島の砂地で実行に移す寸前に鬼太郎達と対決、猫娘の作った蟻地獄に呑まれ地下深く埋もれた。
- マヒマヒ
- 声 - 檜山修之
- アニメ第5作第35話に登場。サングラスとアロハシャツを身に着けたハワイの死神で、自称エリート。ねずみ男と組んで骨太に魂の回収を手伝わせる。鬼火を操って催眠術をかけ、ツアーに集まった客の魂を抜く。かわうそともみ合って急流に落ち降参した。アニメ第2作のパシャの設定や『サラリーマン死神』シリーズを原作としている。
この他、「妖怪千物語」では黒衣の骸骨姿の死神達が西洋妖怪軍の一員として登場。
その他・不明
- 水神(みずがみ)
- アニメ第2作第22話「地獄の水」に登場。ヒマラヤ山脈の奥地で神として称えられていた液体のような透明な細胞を持つ高等生物。ざんばら髪の男「水神使い」の持つ角笛により操られる。体内に人間を閉じ込め、その中で消化してしまえる。また、体を無限に巨大化させ街をも飲み込むこともできる。また、どのように起こしたのかは不明だが、雪崩も起こせる。
- 雪崩により全滅したヒマラヤ遠征隊の生き残りである深谷という男(出発する直前にねずみ男に千円で鬼太郎の写真を入れたお守り袋を売りつけられていた)が水神を見つけ液体生物だと見抜き研究のため壺に入れて日本に持ち帰ったが、その際夢中になってお守り袋を落としてしまう。更に水神は既に蒸発して逃げ出してしまっていた。その後、水神使いが日本へやってきて落ちていた鬼太郎の写真入りのお守り袋を頼りに水神を持ち帰った者を葬り去ろうとして鬼太郎を呼び出しその男を連れて来いと命令した。結果、警察署長の提案でテレビで全国に呼びかけ鬼太郎は深谷を呼び出すことに成功し事情を教えられるが、その直後水神の襲撃を受けてその深谷は餌食となる。しかし、それだけで終わらず深谷は大勢の者に水神の秘密を話してしまったことからその者たち全員を滅ぼす為、街諸共水神に襲わせようとした。しかし、鬼太郎に不意を突かれ角笛を失い鬼太郎との取っ組み合いで水神の中へ落ち一度は退散する。しかし、その後ねずみ男を人質に取り鬼太郎を葬り去ろうとするが、深谷の言葉をヒントに水の弱点である火を使い水神をやっつけることを思いつき、ねこ娘が指示するヘリコプターで上空からガソリンを撒かれ火を放たれたことにより、水神使いは焼死し、水神も滅んでしまった。火は、消火弾で消火された。
- アクアク
- アニメ第2作第35話「イースター島奇談」に登場。イースター島に伝わる地獄の使者で、骸骨のような顔に地面に着きそうな白い長髪が生え、髑髏が付いた杖を携えている。占い師の男・福島が近くで商売敵となった同じく占い師の女性・アレスを殺してしまう。海外へ高飛びした福島は失踪した父親が遺した日記に「イースター島の地獄の使者に会った暁には金も命も幸福も思うままにすることができる」と記されていたのを読み、自分もその術を手に入れるためイースター島へ向かうことを決める。同じ頃、霊界テレビで事件の一部始終を見て人を虫けらを捻り潰すように殺す様を見て憤慨した鬼太郎は、アレスの商売で客の呼び込みをしていたねずみ男の案内で福島の家に向かうが既に引き払った後であった。それでも、手がかりとしてイースター島の地図を見つけ悪事の報いを与えようと島へ向かう。そして、モアイ像地下の隠し部屋で見つけた石碑の文字を目玉おやじが解読し「赤い月が中天にかかるとき、13匹の蝙蝠が空に舞うとき、石像の目が血の涙を流すとき、汝の影は三時になり地獄の使者はアクアクの精霊に招かれ汝の呼びかけに答えるであろう」という方法が判明、福島はそれを実行した結果、アクアクが現れ恐れおののいている内にモアイ像が倒れ重傷を負う。アクアクは鬼太郎に福島の身柄を渡すよう頼まれるが、「そんな奴はなおのこと地獄へ連れて行かねばならん。儂に任せとけ、お前の気が済むような処罰はしてやる」と告げ地獄へ連れて行った。帰国後、アレスの助手をしていた猫娘から福島が自首してきたと聞いた鬼太郎たちが留置所に行くと、福島は彼らの目の前で突然白骨と化した。鬼太郎は、「これが地獄の処罰だ」と評し驚いていた。
- ユムチャック
- アニメ第2作第44話「雨神ユムチャック」、アニメ第3作第83話「雨神ユムチャック伝説」に登場。古代メキシコに栄えたマヤ文明を支配していた雨神。ユカタン半島のチチェン・イッツアと言う遺跡の街の中央に泉が湧いている。更にその泉の源にもう一つの秘密の隠された泉がありそこに住んでいると言われている。
- アニメ第2作では、エリート研究者の菅原と内田が、マヤ文明の遺産が隠されているという雨神ユムチャックの泉を探している所から始まる。最初は莫大な財宝と名誉が目当てであり、ねずみ男と手を組み鬼太郎を言葉巧みに騙して協力させメキシコに調査へ向かう。チチェン・イッツアのある飲み屋で菅原はカルメンという美少女と出会い一目惚れしてしまう。その場所で、ユムチャックの話を聞き出そうとしたがどこの家でも門前払いされ追い出されてしまう。菅原は、カルメンから直接話を聞き「悲しかったからです」と言う答えを聞き、夜の儀式で運ばれるカルメンを見て彼女が生贄にされるという悲しい真実を知り苦悩するが、最後は彼女と運命を共にすることを決意する。しかし、もう一方の内田は、すっかり欲望の虜となり協力者であったねずみ男を裏切り殴り倒す。遺跡に入った鬼太郎を尾行し、鬼太郎は遺跡の仕掛けで壁の石像の口が開き入口を見つける。そこで、鬼太郎はカルメンと出会い助けようとしたが、「これはマヤの掟なのです」「日照りで作物が萎れると、雨神を慰めるために16歳の娘と宝を捧げるのです」と断られるが、鬼太郎は迷信だとしてなおも助けようとしたが、結果的に「神でも妖怪でも構いません、私はユムチャックを信じます」と運命を受け入れ「ユムチャック様、どうか御召しを」と唱え泉の底に沈んでいく。その後、裏切られたことで怒ったねずみ男が鬼太郎を内田と間違えて取り押さえてしまい、更に口を滑らせて当初の宝目当ての計画がバレテしまう。一方同じ頃、内田は宝目当てで菅原はカルメンを探すために泉へ潜り、とうとう雨神ユムチャックの永遠の国(別世界)に入り込む。そこで菅原はカルメンと再会し二人とも喜び合い抱き合う。内田は醜くも宝を見つけ狂喜する。その後、菅原は「金も名誉も必要なしさ。永遠の命と永遠の愛、それだけで十分満足してるんだ」と内田と別れカルメンと共にユムチャックの国に残ることを決める。内田は、宝を持って「マヤ文化発見の名誉まで独り占めか、ありがたい。礼を言うぜ」と言い残し去って行った。しかし、その光景に菅原から「礼を言うのは僕の方だよ。僕に欲の醜さを教えたのは内田、君なのだから」と皮肉られる。その後、内田は宝を盗み出したことでユムチャックの怒りを買い落石や渦潮、津波などの攻撃を喰らい、宝を落とし鬼太郎に助けられてもなお宝を持って行こうとしたため最終的に欲の為に命を落とすという自業自得な最期を遂げた。その後ユムチャックがカルメンの祈りを聞き入れたのか、遺跡近辺の町には久しぶりの雨が降り始めた。
- 第3作では大昔、小笠原諸島の一島・魔矢ヶ島(まやがしま)を訪れたユムチャックはそこに住んでいた雨降り小僧を日本の雨神と認識し、理想郷の番人に任命し門の鍵となる金の笛を託す。本編の時代ではその笛をカルメンと言う女性が継承し、妹アルメラと暮らしていた。悪徳考古学者・内田はアルメラを人質にカルメンを脅し、理想郷の門を開けさせ笛を奪って侵入する。内田は財宝を手にし、笛を抑えればユムチャックも来ないと雨降り小僧を唆し味方につけるが、笛を再度吹かせないと出られないと知って島に神託を送り、カルメンを生贄として呼ぼうとする。アルメラの手紙で呼ばれた鬼太郎によって生贄の儀式は中止されるが、雨降り小僧は彼らとカルメンを理想郷に引きずり込み、鬼太郎を攻撃するが敗北。内田はカルメンを人質に、鬼太郎たちを残して外界に戻ろうとするが、カルメンがユムチャックを呼ぶ曲を吹いたため、現れたユムチャックの放つ激流に呑まれ、財宝を手放さず溺れる最期を迎えた。怒れるユムチャックは理想郷と外界を完全隔絶することにし、カルメンは彼を慰めるため残る決意を伝え鬼太郎たちを帰す。帰還後アルメラに顛末を伝えた鬼太郎父子は「理想郷は与えてもらうのではなく自分たちで築くものだと思うんだ。地上を理想郷にできた時にカルメンさんたちもきっと帰って来る」と語った。
- 原作は鬼太郎の登場しない短編『雨神ユムチャック』。
- ラクシャサ
- 声 - 塩沢兼人(第4作)
- 男性の羅刹天とされるインド出身の妖怪。仏教では護法善神ともされるが、今作では帰依していない悪鬼として扱われている。
- 初登場はアニメ第4作89話。「妖怪は人間を苦しめてこそ、人間界で存在する価値がある」という意思の下、人間達と親しくする鬼太郎ファミリーを倒しに来日、喫茶店「銀十字」の店員に化けて潜伏していた。相手の一番会いたい者の姿に化け、油断したところを元の姿に戻って攻撃すると言った戦法を取り、鬼太郎とねずみ男以外の妖怪に対しては、分身の髪の毛にこの能力を使わせて次々と襲い、鬼太郎とねずみ男に対しては猫娘の体を乗っ取り(その際に猫娘は大人の姿になった)、利用して追い詰める。そして目玉親父が連れて来たインドの行者によって、猫娘から分離し正体を現す(猫娘は元の少女の姿に戻った)。リモコン下駄が効かないどころか、霊毛ちゃんちゃんこを引き裂いてしまうと言った異常な程の強さを見せたが、猫娘に抑えられた隙に行者が描いた円陣で封じられ、怒りに燃える鬼太郎のちゃんちゃんこによって銀十字ごと焼き払われ、倒される。戦いの後に鬼太郎と猫娘は、彼らなりに銀十字で中断されたデートの続きを楽しんだ。
- 第5作には劇場版の予告の中にその姿があったが登場しなかった。
- ギーガ
- 声 - 加藤精三
- PS2版ゲーム『異聞妖怪奇譚』オリジナルキャラクター。突如出現し、ぬらりひょん、バックベアード、ドラキュラ、チーなど各国の強力な妖怪たちを瞬く間に自らの傘下におさめた謎の妖怪。赤い地肌に紫色の豪毛の巨大な一つ目の怪物で、角のついた兜と翼のようなマントに身を包む。
- ネットの情報に介入する能力を持ち、情報を操り人間と妖怪を陽動して鬼太郎を戦意喪失にするまで苦しめた。また相手の情報を取り込むことで相手のコピーを作り出すことができる。物語の真の黒幕とされ、その正体は味方にも明かされず謎に包まれている。
- ボスにふさわしい実力と頭脳を備えている一方で、性格は幼い子供と同じで自分の思い通りにいかなければ直ぐに癇癪を起こし、その行動目的は自身が快楽を得る為という典型的な愉快犯であり、そんな彼に疑念を抱いた西洋妖怪のボスであるドラキュラは彼の正体を突き止めようと密かに調べていたがギーガについて記された文献を全く見つける事が出来ず結局その正体を掴めなかった。また、ドラキュラたちを道具程度としか思っていないなど仲間意識すら皆無で、不要になれば平気で始末する。
- その正体はネットに渦巻く人間の想念が生み出した新しい時代の新しい妖怪で、最初は種子のような物だったが、偶然ネットをのぞいたグレムリンと同調・融合してこの姿になった。
地底の勢力
UFO人
『UFOの秘密』に登場した地底人。ここではUFOは彼らが地上偵察の為に飛ばしているとされている。不老不死で全員が共通の意志を持ち、地底で楽園を築いている。地上の住人が平和になると地底を侵略に来ると考え、太古から地上の住人同士で争うように画策し、絶滅寸前に追いやられた種族(現生人類から見た妖怪や悪魔)もあった。
ムー帝国
- 創造主
- 雨で地中に染み込んだ科学工場の毒素が化学反応して誕生した巨大妖怪。様々な妖怪を率いて地下のムー帝国を占領、本来の王を牢に閉じ込め、地上の世界も支配しようとした。姿は「おばけナイター」に登場した審判に酷似している。誕生直前に体の一部になる予定だった物が王家に献上されたため不完全体で、常に冷却水を取り込まねばならず堀に浸かっている。最期は体内に侵入した鬼太郎達によって冷却水タンクを爆破され倒されたが、現状のような環境汚染が続く限りいつか復活するとも限らないと言われた。
- ムー国総理大臣
- シャチホコのような頭をしている。地上侵略に邪魔な鬼太郎達を殺そうとしたが、鬼太郎との一騎討ちに敗れる。
- その正体は創造主の術にかかったアンコウに似た魚であった。
- 歯痛殿下
- 骸骨のような姿をした妖怪で総理大臣の側近のひとり。うちわヘリコプターで空を飛ぶ。ヤドカリマンモスは歯痛殿下の所有物である。創造主が現れたときに瓦礫に挟まれ、創造主が口から出したビームを浴びて消滅した。
- ヤドカリマンモス
- 歯痛殿下に飼われた巨大生物。地下マンモスともいう。
- 骸骨船長
- 空飛ぶ幽霊海賊船の船長。総理大臣に空軍として雇われて鬼太郎達を襲った。鬼太郎に腕を切り落とされるが、最後は和解した。会話の内容から、本来は人間であったと見られる節がある。
- 軍事評論家
- ムー帝国出身の軍事評論家。洞窟に現れて凶王を復活させたり、埴輪軍団の指揮をとったりしたが、埴輪軍団が全滅して以降は行方不明になった。
- ガイコツベビー
- ムーの大臣。赤ちゃんながらしっかりとしている。文字通り骸骨のような容姿。当初は総理大臣の手先として、鬼太郎たちを苦しめていたが、金霊事件の際、鬼太郎たちに捕縛。その後は改心し、鬼太郎たちの仲間になる。ムーの地下帝国ではヤドカリマンモスの襲撃にあい、死んだと思われたが奇跡的に生き延び、さらには地下牢に閉じ込められたムーの国王と王妃を救い出すことに成功。創造主との最終決戦の際は、時限爆弾を抱えて単身突入するなど勇敢な行動を取った。
鬼太郎と敵対した人間
- にせ鬼太郎(にせきたろう)
- 山田秀一(やまだ しゅういち)
- 声 - 小宮山清(第1作)、塩屋翼(第3作)、森久保祥太郎(まんがビデオ)
- 大海獣調査隊に参加した天才科学者。生物学(サラマンドラの粉の研究など)をはじめあらゆる分野に長ける反面、野心家で大海獣の研究から不老不死の秘密を解明し、その名誉を得ようとしていた。母親と妹・啓子(けいこ)と3人暮らし(アニメ3作では啓子との2人暮らし)。
- 非科学的なものを信じず、一緒に探検隊に参加した鬼太郎を馬鹿にしていた。ニューギニアの奥地で、大海獣の襲撃を受け、探検隊は山田と鬼太郎を除き全滅。採血した大海獣の血を独占するため大海獣の血を鬼太郎に注射し、海に放逐する。凱旋帰国したものの、大海獣に変身した鬼太郎も日本に帰ってきたことで、悪事の露見を恐れ、鬼太郎を抹殺しようと企む。政府を言いくるめ、大海獣そっくりのロボットを開発、鬼太郎に挑むも、啓子と母親を手に取られ、攻撃できずに逃してしまう。
- 実は鬼太郎は山田家を以前幾度も救っており、啓子たちは争いを止めようと出向いたもので、ビルの倒壊から守るため、鬼太郎は彼女らを連れて逃げたのだった。山田は再度鬼太郎に挑戦するが敗北、海の藻屑になるところを助けられ、母の説得などで自分の間違いに気づき、大海獣の血を分離して鬼太郎を元の姿に戻した。第3作では簡単に許されず、怒りの鬼太郎に容赦なく殴られる。
- 初登場は原作『大海獣』およびそのアニメ化作品第1作第5話『大海獣(前編)』。原型となった貸本時代の作品『ないしょの話』(東考社)には「山田一郎(やまだ いちろう)」とライバルの「村岡花夫(むらおか はなお)」が登場しており、こちらでは採血から変身までの鬼太郎の危難は一郎に降りかかり、秀一の卑劣な立ち回りは村岡が行っている。
- 鉄の大海獣(てつのだいかいじゅう)
- 大海獣と化した鬼太郎を殺すため、5億円かけて山田が開発した大海獣そっくりの巨大なロボット。ラジコン大海獣とも呼ばれる。初登場は原作『大海獣』、およびそのアニメ化作品第1作第6話『大海獣(後編)』。
- 眼がライトになっていて光を放つ。目に虹彩に当たるものが原作中では確認できる。また両手がハサミになっており、大海獣の光線によって生えた毛を刈っていった。この手と鋼鉄の牙が武器で、大海獣となった鬼太郎を苦しめた。しかし、海中戦では大海獣に敵わず沈没していった。
- アニメ第3・4作には未登場(第3作では山田はロボットを作らず、第4作では山田自身未登場)。
- 怪獣にそっくりなロボット怪獣で対抗する発想は、水木の貸本漫画『怪獣ラバン』(1958年)でも登場しており、東宝映画『キングコングの逆襲』(1967年)のメカニコングより早く、作者本人も著書『続・妖怪画談』において最初に考えたのは自分であることを述べている。
- 鬼道衆(きどうしゅう)
- 声 - 大森章督、佐藤佑暉(第3作)
- 『鬼道衆』に登場した、葛城山に住む妖怪狩りの専門家集団。女頭領以外は山伏のような服装。幹部には人魚の肉を食べて何百年も生きている者もいる。
- 原作では人間として育った女王人魚・山田海姫(やまだ みき)を狙い、居合わせた鬼太郎と対立。妖力封じと透明になる術で鬼太郎を打ちのめして海姫を拉致、副頭領の如雲斎(じょうんさい)は鬼太郎の妖力を絵馬に封じて焼き殺そうとするがちゃんちゃんこの力で返り討ちにされた。鬼太郎一派は海姫を救いに葛城山に攻め込み、鬼太郎は女頭領・鬼巫女(おにみこ)の妖力封じと火術に苦戦するが人魚になることを決意した海姫の水術に助けられ、鬼道衆の霊力の源である鬼面を打ち割った。
- アニメでは第3作第100話登場。女頭領・八百比丘尼の寿命切れが近く、延命の為に半魚人と結婚した女王人魚を狙う。鬼太郎と親しいユメコに目を付け、拉致・洗脳して鬼巫女に仕立て上げ鬼太郎の妖力を奪わせる。だが仲間達の尽力で復活した鬼太郎の懸命な説得でユメコの洗脳は破れ、八百比丘尼の寿命は尽き彼女の術で命を保っていた部下達も全滅した。
- 実写映画版では1000年前に悪霊退治の旅をしていた集団として登場。村人の頼みで濡れ女を封印した。比良本楓は頭目の子孫だった。
- 八百比丘尼(やおびくに)
- 声 - 高島雅羅(第3作)
- アニメ第3作第100話に登場。
- 鬼巫女(おにみこ)
- 声 - 色川京子(第3作)
- アニメ第3作第100話に登場。妖怪殺しの後継者。般若の面を被っている。正体は八百比丘尼に洗脳されたユメコだった。
- 一刻堂(いっこくどう)
- 声 - 京極夏彦
- 家業は宮司で陰陽道いかるが流の当主[44]。言霊使いで、妖怪の天敵。副業は憑物落としの拝み屋でもある。八重歯が生えており、和装で赤い襦袢、黒の羽織、赤い裏地のある漆黒の着流し、黒い手甲、黒足袋と赤い鼻緒の黒下駄を纏っている。終始不機嫌な仏頂面をしている。
- 「そもそも妖怪など存在しない」と言い放ち、言葉一つで、その伝承を生んだモノや現象に変えてしまう言霊の力を持つ(詳しくは後述)。その正しい言葉の前ではどのようなまやかしも邪な行為も通用しない。動きは神出鬼没で他者に気配を感じさせずいつの間にか姿を現したり背後に立ったりする、体幹に優れ瞬時に位置を変えてその場から姿を消すように去ることもできる。式神として瀬戸大将、護法童子などを操り、光明真言も唱えるなど真言密教にも通じている。彼の言葉が現実になるのではなく、彼は真実を語っているだけである。
- ぬらりひょんから500年前に先祖が交わした契約を突きつけられ、彼の依頼で鬼太郎達の始末にかかる。その際に「この世に不思議なものなどないのだよ!」と言っている。鬼太郎たちを金縛りにする五芒星の秘術と言霊の力で鬼太郎の仲間たちの名前を忘れさせ次々にただのモノに変えていく圧倒的な力を見せるが、ぬらりひょんと朱の盆が思わず鬼太郎の名前を叫び、鬼太郎が自分の名前を思い出したことで術が解けて失敗してしまう。しかしうろたえることも無く、自分の言葉が正しいから何度でも術は使えるが鬼太郎たちを消すことはしてはならないから失敗したと安心し、約束である以上筋は通したが元々鬼太郎たちを祓うことは不本意であり、ぬらりひょんの邪魔を理由に契約を無効として鬼太郎たちと和解。「妖怪はこの世に居てはならないモノ。しかし、居なくてはならないモノでもある」と、鬼太郎たち妖怪の存在とその価値を元来認めている。成り行き上対峙したが、本当は鬼太郎たちの敵ではなく味方である。
- 水木の弟子筋である小説家、京極夏彦脚本のアニメ第4作・第101話に登場[45]。キャラクターデザイン、声も京極本人によるものである。百鬼夜行シリーズの主要登場人物・中禅寺秋彦(京極堂)とは別のキャラクターながら、素性・言動等が非常に似通っている。京極もこの脚本依頼をイベントとして捉え、「マジンガーZ対デビルマン」などのVSものを意識して執筆したと特集ムックなどで述べている。以下のように鬼太郎たち妖怪は姿を変えられかけるが、ムックの水木との対談等でも京極は、「これが各々『妖怪の正体』なのではなく、名前を失った場合の真実で本当の姿であり、名前による姿形や音、気配等がある以上は、作中の一刻堂の言及通りに妖怪はこの世に居なくてはならないモノ」と言及している。
- 阿部の奉連想(あべのほうれんそう)
- 『鬼太郎霊団 阿部の奉連想』に登場。陰陽師・阿部の晴明の血を引く天才少年。
- ジンバブエで発掘された古代の財宝を基に霊文化を研究するというプロジェクトの日本代表に選ばれるが、「子供だから」という理由で取り消されてしまう。その仕打ちに対する抗議として、陰陽道における最高の術である「屍の法」を用い仮死状態となる。表向きは自殺したということにして葬儀もあげている。しかし、首相らに反省の色が見えなかったため強硬手段を取る。
- 式神を用いて人々を襲い、襲った人間を次々と妖怪に変えていくことで社会を混乱させるも村山田首相(当時の内閣総理大臣である村山富市に似せて描かれてある)の要請を受けた水木しげるがねずみ男を介して呼んだ鬼太郎霊団と戦い、敗れる。
- その後、首相らと和解し、晴れて日本代表に選ばれた。
- ギャング団
- 声 - 永井一郎(政吉)、大竹宏(豆蔵)(第1作)、徳丸完(大黒)、田中亮一(二郎)(第4作)、山野井仁(正岡)、太田真一郎(豆村)、高塚正也(吉川)(第5作)
- 『地獄流し』(初アニメ化第1作第13話)にて警察に追われて鬼太郎の家に侵入した2人の悪人。黒ずくめの服の男・政吉(まさきち)と黒眼鏡に出っ歯の男・豆蔵(まめぞう)の2人組で、それぞれ殺し屋と前科12犯のやくざ(アニメ1作では銀行強盗犯、そして銀行の非常ベルを鳴らした銀行員2人を射殺している)。自分の家に勝手に侵入された上、カラスまで殺された鬼太郎の怒りを買い地獄に流されてしまう。
- アニメ4作では悪質な土地転がしとして登場。黒ずくめが大黒(おおぐろ)、出っ歯が二郎(じろう)に改称された。鬼太郎に銃弾を何発も撃ちこんでダメージはなかったものの怒らせてしまい、砂漠と無人の街が広がった世界に送られてしまった。そこで2人は水や食料を手に入れるために「笑顔」と「若さ」を売り渡し、最後に猫娘が勤めるホテルで「母親の思い出」を要求されたが、母親のことを思い出した二郎はそれを断って夜の砂漠に出て行ってしまう。その後、大事な思い出を手放さなかった二郎は現世に戻り改心したが、大黒は暗闇に突き落とされたままで鬼太郎が最終的にどう処置したか不明。
- アニメ5作では黒ずくめが「正岡」、出っ歯が「豆村(まめむら)」に改称され、冴えない雰囲気の男「吉川(よしかわ)」を加えた柄の悪い3人組。宝石強盗をして、近くにいたねずみ男を人質にして逃走する。その際にろくろ首とデートしていた鷲尾をひき逃げしてしまう。宝石に目がくらんだねずみ男と取引をし妖怪横丁に案内させたが、取引を破棄、横丁で拳銃を発砲、妖怪をいじめる、カラスを射殺するなどやりたい放題の限りを尽くす。しかし、横丁の住民の攻撃によって妖怪の恐ろしさを味わわされ、最後は鬼太郎によって地獄に落とされた。アニメの次回予告で唯一妖怪以外で次回登場するキャラクターとして紹介された。
その他
- ろくろ魔羅(ろくろまら)
- 『ろくろ大合戦』に登場、男性器が異様に伸びる男。鬼太郎に依頼され、老婆のろくろ首と戦い絞殺するが自らも性器を食いちぎられ死亡。
- 霊界郵便配達夫(れいかいゆうびんはいたつふ)
- 妖怪ポストの手紙を鬼太郎に届ける存在。自転車で荒地を片腕で軽快に操り進む。妖怪画が上手い。
- 「月曜ドラマランド版」と「魔笛エロイムエッサイム」の東映製作の二作品のみに登場。原作者水木しげる本人がカメオ出演する時の役。月曜ドラマランド版では冒頭に鬼太郎の家に手紙を届けるのみであったが、魔笛エロイムエッサイムでは、エンディングで妖怪の画を描いており、立ち去る時に偶然カブトムシの姿で辛うじて生き延びていたぬらりひょんを踏み殺すシーンがある。
- 死霊(しりょう)軍団
- 『死霊軍団』に登場。あの世と現世をつなぐ非常口を塞ぐ霊石・鯰地蔵(なまずじぞう)を、ねずみ男が売ろうと取り去ったため、その穴を見つけたギャング団を初め三途の川から閻魔庁へ向かう途中の亡者たちが集団脱走、死霊軍団をなして現世を占領しようとした。善人しか来なくて異変に気付いた閻魔庁からの知らせでゲゲゲの森の妖怪たちが迎え撃つが、死霊軍団は妖怪以上に不死であり、どんなに殴ろうが炎で焼き払おうが1分とかからず復活し妖怪たちを追い詰める。だが死霊はあの世から流出する霊気がないと現世に存在できず、一反木綿に見つかったねずみ男が霊石を戻すと死霊軍団は霊気ごとあの世に送還された。
- アニメでは第5作27話がこの話に相当するが、そちらの亡者たちは既に地獄に落ちた者たちなので理性や知性はほとんど失われており、生前からの欲望を突いた簡単な罠で捕えられる。その代わり五官王によって課された時間制限と邪魅の脱走が鬼太郎たちに障害となった。
- 白骨軍団(はっこつぐんだん)
- 『地獄編』原作第3話に登場。ドラキュラら西洋吸血鬼軍団が地獄侵略の戦力に用意した。大量の骨を用意し、そのそばでがしゃどくろのエネルギー源・呪いの壺の蓋を開くと、呪気の火柱が噴き出し、靄上になって骨に浸透すると不死身の軍隊として動き出す。だが作中ではその戦力を見せる間もなく、鬼太郎一行に襲い掛かろうとした際に目玉おやじの「呪いの壺に生きた善良な生命を投げ込めば白骨軍団の呪いは止まる」との助言に従い、シーサーが身を投じることで白骨軍団は塵と化し、壺に吸い込まれた。シーサーは気絶しただけで命に別状はなかった。
- 呪いの壺と白骨軍団の設定は、小説『タランと黒い魔法の釜』及びそれを原作とするアニメ映画『コルドロン』の、魔法の釜(ブラック・コルドロン)と不死身の軍隊に酷似している。
- テレビマガジンのアニメ第3作版『地獄編』の記事[47]ではがしゃどくろ自身が白骨軍団を操ると記されたが、実際には白骨軍団の話は未制作。
- 名無し
- 声 - 銀河万丈
- 第6作に登場。黒い鍔広帽とローブを身に着けている仮面の男で、常に全体から不気味な黒いオーラを発している。1話終盤に逆五芒星(地獄や悪魔の象徴)が彫られた矢で鬼太郎を射ち(鬼太郎はちゃんちゃんこの加護と、目玉おやじの指示でまなによって神社に運ばれ、迎え出た砂かけ婆らの手当で一命を取り留めた)、2話終盤では矢と同じく逆五芒星が書かれた札でたんたん坊たちを復活させている。11話では、冒頭で手を触れることなく要石の護符を剥がし八百八狸を復活させた。12話終盤で妖怪獣が倒されたと同時に、まなの右手に何かしらの呪いをかけた(掌に「木」の文字が浮かび上がった)。また、まなとは何か繋がりがあるかのような描写もあった(大昔の女性が鎌や剣を持った男に追われ殺されるような構図)。第19話では見上げ入道やたんたん坊など過去に鬼太郎に倒された妖怪を復活させ[48](復活させた妖怪は、皆額に逆五芒星が刻まれている)、その存在が鬼太郎に知られることになったと同時に鬼太郎と初対面する。言葉は話せるが、不気味な韻を踏んだ単語を並べ立てるような呪いめいた言葉しかしゃべらない。たんたん坊に様付けで呼ばれていることから、より上位の存在であることを仄めかせている。
- 人間界を危機に陥れるような行動ばかりしているが、その目的も正体も不明。目玉おやじもその存在を知らず、20話で鬼太郎と共に書物を調べるが、一切記録に無かった。
- オープニング映像では駅のホームに立つまなの後ろに彼らしき影が立ち、まな以外の人間が骸骨に変貌するシーンがある。
- ムーン大王
- 週刊実話版『ムーン大王』に登場。月のような大きい頭部を持つ人間の姿で、本人曰くムーン大陸(地球と一体だった古代の月の別名)の王。何万年も地球を支配していたが、ムーン大陸が爆破されて地球と分離してしまったため、古代の塚の石棺の中で眠っていたという。子供たちが石棺を掘り当てたため復活し、通りかかったねずみ男を気に入って部下に招くが、そこへ来た鬼太郎がニセモノ呼ばわりしたため無礼と怒って食べてしまう。しかし鬼太郎が頭部に穴を開けて脱出し倒れるが、中から本体である大量の液体が流れ出して鬼太郎とねずみ男を襲った。本体の性質は墓場鬼太郎の水神や1980年代『最新版』の妖怪水ころがしと酷似しており、中に入った生物を溶かして吸収してしまうが、液体の姿で古代の塚の穴に戻って眠っていたところへ眠り薬とミキサー車からのコンクリートを投入されて退治された。
総称
以下の記述は、各メディア共通の総称から1話限定の総称やそのシリーズ限定の総称まである。メディアごとに含まれる妖怪がバラバラで総括が難しい総称や含まれる妖怪の人数があまりにも多い場合は、節を設けている。
- 天狗ポリス
- 総称の登場:原作・アニメ第2作・アニメ第4作・アニメ第5作
- 大天狗に仕え、妖怪界の警察官「妖怪ポリス」として働くカラス天狗の集団。空も飛べる。悪い妖怪を取り締まり、牢屋の監視や処刑執行も行う。
- 初登場は『妖怪大裁判』(初アニメ化第2作3話)。漫画版はアニメよりもリアルになっている。
- 百々爺(第4作と妖怪千物語ではぬらりひょん、実写劇場版では空狐)に騙されて、鬼太郎を逮捕し処刑しようとするが、鬼太郎が無実だとわかると、真犯人は処刑され、嘘の証言をしたねずみ男は牢屋に入れられている。
- アニメ第5作では妖怪大裁判以外にも登場。飛騨山脈に本部(天狗大本堂)を構える。悪事を企んだぬらりひょんらを捕えて妖怪刑務所に入れたり、百々爺に騙されて鬼太郎を逮捕したこともある。
- 地獄の十三王(じゅうさんおう)
- 総称の登場:アニメ第5作
- アニメ第5作に登場する地獄の裁判官達。閻魔大王を筆頭に、以下12柱(五官王(ごかんおう)、宋帝王(そうだいおう)、秦広王(しんこうおう)、都市王(としおう)、平等王(びょうどうおう)、初江王(しょこうおう)、変生王(へんじょうおう)、泰山王(たいざんおう)、五道転輪王(ごどうてんりんおう)、祇園王(ぎおんおう)、蓮華王(れんげおう)、慈恩王(じおんおう))を加えた計13柱から成る。十三仏信仰に由来するが、姿や性格付けは今作独自のもの。五官王と宋帝王は閻魔大王に代わって地獄を支える特殊な能力を与えられており、二柱で協力することで発動できる。五官王と宋帝王以外の10柱は、テレビシリーズでは五道転輪王(声 - 小西克幸)、祇園王(声 - 真殿光昭)、慈恩王(声 - 中友子)の3柱しか台詞が無かったが、全員劇場版にも登場しており、その時は五官王と宋帝王以外の声を池澤春菜、高戸靖広、小西克幸、丸山優子の4人が担当した。
- 炎の妖怪五人衆
- 総称の登場:アニメ第3作
- つるべ火(つるべび)、化け火(ばけび)、姥ヶ火(うばがび)、海月の火の玉、天火(てんか/てんぴ)という5体の火の玉妖怪からなる。合体すれば赤舌ほどの強大な水妖怪でも蒸発させる火力を得る。5体揃ったのは第35話のみ。
- 南方妖怪
- 南方の妖怪。#南方を参照。
- 各メディアによって含まれる妖怪は異なる。
- アジアの最強吸血妖怪三人衆
- 総称の登場:アニメ第4作
- アニメ第4作104話に登場したランスブイル、アササボンサン、ペナンガランから成るチーム。原作『血戦小笠原』で恐山を襲ったメンバーから西洋のドラキュラと中国の夜叉を除いた構成。
- 吸血島に住み、妖怪樹復活を企むぬらりひょんに騙され、鬼太郎を助けに来た妖怪達を襲う。だが、返り討ちに遭ってペナンガランは捕まり、ランスブイルとアササボンサンは吸血樹の下に逃げ帰るが、吸血樹に血を吸われミイラと化した。
- 南方妖怪5人衆
- 総称の登場:アニメ第5作
- アニメ第5作の準レギュラーとして登場。メンバーの原作からの由来は、『妖怪軍団』からアカマタ、やし落とし、『血戦小笠原』からランスブイル、アササボンサン、『鬼太郎のお化け旅行』からポ(チンポ)となっている。性格はアカマタ以外は非常にタフで強く、鬼太郎達の攻撃を何度受けても立ち上がったほど(ダメージにも気づいていないだけのような気も)だが、バカンス好きな陽気でおバカで単純な能天気揃い。ゆえにどこか憎めない所もある別名「最強おバカ軍団」。鬼太郎達は不毛な戦いを終わらせるため、わざと降参する「負けるが勝ち」作戦を執った。世界征服の野望を唱えているが、その活動内容は気ままな船旅の先で宴会をしたり強そうな妖怪と勝負したりといった悪辣さのないもので、根は悪い妖怪たちではない。アカマタは四十七士沖縄代表に覚醒後は沖縄に残った。
種族
この節の加筆が望まれています。 |
- 幽霊族
- 総称の登場:ほぼ全てのメディア
- 主人公である鬼太郎の種族。妖怪世界の名門で、人間が生まれる前から栄えていた。没落後、ゴミを漁るなど浮浪する姿を見た人間族によって「幽霊」と間違われたり「人間モグラ」とも呼ばれた(鬼太郎の父も自ら使った呼称である)。死ぬ時に霊毛と呼ばれる生きた髪の毛を一本残して子孫に託す。霊力を帯びたこの毛髪は、束ねることでさらに強力な力を発揮する(鬼太郎のちゃんちゃんこを参照)。人間が生まれてからは洞穴に隠れ住むようになり、餓死するものが増え、ついには鬼太郎の両親を残して滅んだ。一般に鬼太郎は最後の生き残りとされるが、彼やその両親以外の幽霊族が登場したこともある。繁栄期には絶大な栄華と力を謳歌していたが、その歴史に関する詳細(地上を掌握できる程の力を有した手段・情勢や、どのような経緯で人間に浸食され衰退していったのか)は明らかにされていない。末裔の鬼太郎と両親が特に有名で、特に鬼太郎は非常に強力な妖怪として描かれているが、他の幽霊族の面々も妖怪として強力であったのかは言及がされていない。共に妖怪一族の末裔の親類に下記のアマミ一族がおり、その他にも目玉おやじの親類という設定が原作であった毛目玉や、お岩さんも原作の「地獄篇」にて、鬼太郎の母・岩子と親類とされた。
- アマミ一族
- 総称の登場:アニメ第5作
- 鬼界ヶ島に住む妖怪の一族(奄美群島と何らかの関係が示唆される名称だが、作中で由来の解説はされていない)。幽霊族とは互いに近縁で、青い髪と首にある鰓が特徴である。妖怪の中でも比較的人間族に近いため、外見は人間と変わらず同等の早さで年を取る。幽霊族と共通の祖先を持っているかは分かっていない。回想シーンには西洋妖怪軍団に襲われる一族の姿が複数見られることから、ミウ、カイ姉弟を残して西洋妖怪共により族滅に等しい打撃を受けた模様。
- アニメ第5作32話『上陸!脅威の西洋妖怪』から登場。閻魔大王から秘宝「地獄の鍵」を託された一族で、現在鬼界ヶ島にはミウとカイの姉弟のみが存命している(姉弟の母は12年前の西洋妖怪の侵攻で死亡)。鬼太郎の幽霊族と友好関係にあり、体質もよく似ている。少なくともミウ、カイ姉弟は島の外にはあまり出ないので世情には疎い。なぜ、妖怪からも不気味と称され、植物もほとんど生えていないような絶海の孤島の鬼界ヶ島にのみ住み続けるのか、その理由は『地獄の鍵』との関連性があること以外は何も判明していない。
- 彼らには触れた者と心を通わせる能力がある。身体能力は常人よりは高く、たとえばミウは猫娘と同等である。だが、精神的な抑圧から解放されると元来の力を目覚めさせ、幽霊族の鬼太郎に勝るとも劣らない霊力・戦闘力を発揮する。この時、たとえば肉体能力が大幅に強化され、鬼太郎の体内電気は通じず、重傷はおろか破損した物質や鬼太郎のちゃんちゃんこまでも一瞬で治す強力な治癒力が発現する。また、海棲の種族である故、元来の高い水中活動能力と広い海原を自在に泳ぎ渡る体力も特徴である。どのような経歴で『地獄の鍵』を閻魔大王から託されたかは明らかになっていないが、「鍵」の継承後の鬼太郎の地獄との関係から、少なくとも地獄との信頼関係が重要視されていること、そして第85話にてのぬらりひょんの発言から、強力な霊力を有していたなどのことが理由の一部になっている。
- ミウが姉弟を代表して黄色と青の霊界符を猫娘から受け取っている。
- 似たような存在に、1980年代の『最新版』第22話に遺品のみ登場した海の幽霊族がいる。
- 半妖怪
- 総称の登場:ほぼ全てのメディア
- ねずみ男や猫娘が属する(種族というより)分類で、人間と妖怪の混血。
- 原作『地獄篇』では鬼太郎も幽霊族の父と人間の母との間に生まれたとの言及があるが、母・岩子は先述のようにお岩さんの親類で、妖怪に近い人間だった[49]。
- 貸本『ボクは新入生』のみの設定では必ずしも直接の親が人間と妖怪の組み合わせとは限らず、純粋な妖怪はブリガドーン現象の中にのみ存在し、それ以外の妖怪は半妖怪であるとガモツ博士が語っている。
- 吸血鬼
- 総称の登場:ほぼ全てのメディア
- 生血を糧とする妖怪の総称。本作ではその多くは西洋か南方に属するが、まれに中国(夜叉の一部)や日本(おどろおどろ、モモコ)出身者も登場する。
- 八百八狸
- 総称の登場:ほぼ全てのメディア
- 四国山中の化け狸一族。#八百八狸を参照。
- ヒ一族(ヒいちぞく)
- 声 - 塩屋浩三(父)、川島千代子(母)、荘真由美(娘、以上第3作)、勝生真沙子(第4作)
- 総称の登場:原作・アニメ第3作・アニメ第4作
- 「妖怪危機一髪」(アニメ化第3作91話)で妖怪の天敵として登場した、特殊な能力を持った謎の一族。その実態は中国の妖怪女夜叉が育てた蛭が特殊な毒虫「金蚕虫」の糞で変化したもの。夫婦と幼い娘の3人家族で、妖怪達を次々に襲って食肉(アニメではぬいぐるみ)に変えてしまうが、女夜叉が倒されると元の蛭に戻った(アニメではちゃんちゃんこ竜巻で海に落とされ、海水で萎れた)。
- アニメ第4作最終話「絶体絶命!死神の罠」では、かつて妖怪界を乗っ取ろうとした一族とされており、一族の巫女が死神を唆して共に鬼太郎たちを葬り、今度こそ妖怪界を乗っ取ろうと企む。原作「死神」の魔女と同じ役回りで鬼太郎の母親に化けて毒を盛り、毒殺を図ろうとするが、アゲハ蝶(の姿を借りた鬼太郎の母親)が地獄にある解毒草を持って来たために失敗する。原作、3作目と違いその正体は白蛇の化身で、正体を現して鬼太郎を追い詰めるも、アゲハ蝶の攻撃を受けて巫女の姿になった所を霊毛ちゃんちゃんこで倒された。
- 半村良の著書などに同名の一族が登場しているが、誕生経緯や行動目的などは異なり関連は不明。
- 悪魔
- 総称の登場:ほぼ全てのメディア
- 主に聖書やグリモワール等に悪魔として名を連ねる者達が呼ばれ、「西洋の地獄の住人」と解釈されている。原作「UFOの謎」では、元々妖怪同様、太古の地球上にいた『第一人類』の一種で、地底人に滅ぼされかかった者達とされている。一般の西洋妖怪(バックベアードやドラキュラなど、他シリーズでの大将格も含む)と同時に登場する場合、大抵彼らより格上の存在として描かれる。
- 正しい手続きにより召喚した召喚者との契約により命令に従うルールがあり、命令を達成しない限り悪魔の世界には戻れないこととなっている。
- 大海獣(だいかいじゅう)
- 太古よりニューギニアの湿地帯に棲息する神秘の生物。
- ヒゲクジラのような頭部と人間状の手足、体に比較すると小さな尾をもつ非常に巨大な怪獣のような生物で、3億年もの時を生き長らえてきた。クジラの祖先であるゼオクロノドンで、悠久の時を形変えずそのまま生きているとされる。大きさなどは分かっていないが、2足歩行時の身長は高層ビルを遥かに超える。水木しげるの描くクジラたちに特徴の、波打つ口唇も見て取れる。
- 実際のバシロサウルス(ゼウグロドン)とは全く異なる外見を持つが、第4作劇場版でのみ実物の原鯨類の骨格に酷似した白骨体が登場し、これを南方妖怪たちは神として崇めている。このため、第4作では生前の本物のゼオクロノドンが登場しないこともあり、白骨体のプロポーションと鬼太郎が化けた大海獣の容姿に大きな差がある(なぜ人間がゼオクロノドンと判別できたのかは謎である)。見た目は媒体によって若干の差があり、毛並みは茶色(原作および第1作)、青と黒(第3作)、緑色(第4作)である。目の色も黄や赤などのバリエーションがあり、頭部や尻尾の形、歯、手、腹部、尾の毛の有無、大きさやプロポーションにも違いが見られる。アニメ第1作では人間のそれと非常によく似た掌を持つ。第4作でのみ、片目の鬼太郎の設定を生かして海獣化した後も片目であった。また、いくつかのシーンで鬼太郎に似た目元が見られる。
- その血液には不思議な力があり、血液が他の生物の体内に入り込むと血液と細胞を同化させ、血液が入り込んだ生物は全身に毛が生えながら変身し、同じ姿の大海獣が誕生する。よって、ニューギニアで確認された大海獣が本当の意味での大海獣なのか別の生物が海獣化したなれの果てであるのかも不明瞭である。
- 血液を注射された鬼太郎は非常に苦しみ、数日後、全身の痒みと共に皮膚の下から毛が生えてきた後、洗面所で顔を洗い始めた直後に全身の皮膚が剥がれ落ちると同時に変身しながら巨大化した(アニメ第1作では、注射された直後に苦しみながら毛が生えて来て変身し、第3作では注射された数日後全身から産毛が生えてきて、その様子を見ていた山田の目の前で怒りと共に毛むくじゃらになった直後に変身し、船の一部を壊しながら海に転落した後に巨大化した)。
- 変身した鬼太郎は、人語は話せないが口から鉄を捻じ曲げ、有機物・無機物問わず対象を毛だらけにする光線を吐く。オリジナルの大海獣はこの能力を使用しておらず、アニメでは第3作でのみ未披露。激しく吠える時も口中や吐息が発光する。また、巨体に見合った怪力と水中での行動力が強みであり、山田の開発したロボット兵器をも圧倒した。近距離での核爆弾の爆発や放射能にも耐える頑強さも兼ね揃える。
- 初登場は原作『大海獣』、およびそのアニメ化作品第1作第5話『大海獣(前編)』と第6話『大海獣(後編)』。探検隊に採血機で血を抜かれた際大暴れし、探検隊を鬼太郎と山田を除いて全滅させた。後に変化させられた鬼太郎だが、最後は改心した山田によって、大海獣の血と鬼太郎の血を分離されて元に戻った。第3作(第67話「密林の大海獣」および第68話「大海獣怒りの逆襲」)での経緯も、ロボット大海獣の未登場や妖怪を取り巻く社会情勢、日本妖怪たちによる鬼太郎のサポートなど第3作オリジナルのくだり以外は共通する。
- 第4作の劇場版『大海獣』では、南方妖怪たちによって「命の水」を飲まされた鬼太郎が変身した(変身シーンは原作と同様に全身の皮膚がゴム手袋のような形で剥がれ落ちながら毛むくじゃらになり変身)。また、当初は鬼太郎ではなくゼオクロノドンの白骨体に妖力を集め直接復活させようとしたが、クジラの形のシルエットが薄く浮かぶ時点で妖怪たちは疲弊してしまい、世界中の膨大な量の妖気を要するため断念した。井戸仙人の助言で「ココの実(胡桃によく似た実)」をすりつぶしたものと妖気を取り戻す薬草を煎じた薬で元に戻ると判明した。
- 大海獣の子孫であるシロナガスクジラの一群によって助けられる場面がある。海獣化が解けた鬼太郎をもエスコートしているので、少なくとも鬼太郎が正体であることは分かっていたようである。また、猫娘を運ぶカラスヘリコプターのカラスたちが、猫娘の制止を無視して大海獣を取り囲む描写もあった。
- 本作においてのみ、本来のゼオクロノドンの骨格と大海獣の姿に共通点が見られず、容姿(人型の要素や、全身の体毛、片目である事)や光線能力などが体現した原理は、少なくとも原作や以前の作品で確認されたものとは異なる。
- 貸本時代の『ないしょの話』に登場する「鯨神」が原型。こちらの鯨神は哄笑したりねずみ男が鋭い妖気を感じたりと、妖怪化していた模様。
- 神
敵となった妖怪軍団
- ぬらりひょんの部下
- #ぬらりひょんとその関係者を参照。
- 各メディアによって含まれる妖怪は異なる。
- 本所七不思議の妖怪達
- 総称の登場:原作・アニメ第3作
- 80年代『最新版』の「妖怪本所七ふしぎ」(アニメ化第3作108話)で、ぬらりひょん(漫画ではまだ正体を見せず「謎の妖怪総大将」とされる)が本所七不思議に配置し鬼太郎を連続で襲わせた。鬼太郎第3作の最後の敵軍団。
- 狸ばやし、雷獣、狐者異(こわい)、おいてけ堀、板鬼、草かまいたち、送り提灯(おくりちょうちん)、足洗い(あしあらい)から成るチーム。
- 狸ばやしと送り提灯は、漫画では七不思議の解説のみで本編ではアニメのみ登場。アニメの板鬼は七不思議の妖怪ではなく101話で百々爺の部下として登場した。
- 再生妖怪軍団 / 悪夢の軍団
- 80年代『最新版』の「再生妖怪軍団の反撃!」(アニメ化第3作86話)で、ぬらりひょんが妖怪香炉を使って復活させた、かつて鬼太郎に倒された妖怪達。
- 三匹の刺客
- 総称の登場:アニメ第4作
- 第4作ではぬらりひょん最後の出番となった第113話に登場。彼の命令を受けた朱の盆がねずみ男の協力で集めた、五徳猫、如意自在、山爺から成るチーム。先2名は食いつなぐためにボロ傘を作ったりゴルフ場からくすねたゴルフボールを無断転売するほど貧困に喘いでおり、もっぱらバイト料と食事のためだけに釣られた。前者は風が吹けば倒壊する程度の掘っ立て小屋住まい、後者は第三者からは識別が一切不可能なほどに瓜二つな見た目の妻子がいる。山爺に至っては、もはや何のために付いて来ているのか把握していないほどの呑気ぶりである。
- ねずみ男は報酬を巻き上げる為に適当に紹介しており、3名の実力は大したことはない(山爺は常時ボーッとしており、他2名は雑魚と偽って教えられていた標的が実は鬼太郎と知って、雇い主の目を掻い潜って夜逃げするほど内心びびっていた)。しかし偶然と勘違いによりぬらりひょんは彼らの力を買い被って鬼太郎へ差し向ける。まず1名ずつ攻撃(五徳猫は強力だが射程が短い火炎放射、如意自在は伸縮自在の両腕を利用したパチンコ形式の頭突き、ただ木の実を投げて喜ぶだけの山爺)した後、3名合わせての「妖気合体(単に3段肩車しての体当たり)」を仕掛けたが、いずれも鬼太郎に届かず自爆に終わった。その後鬼太郎ファミリーに事情が知られ、土産の温泉饅頭を勧められると前二名は号泣していた。
- #ぬらりひょんとその関係者に含まれていないぬらりひょんの部下
- 一部のメディアのみの設定のため、含まれていない妖怪たちも多い。ぬらりひょん (ゲゲゲの鬼太郎)#部下・協力者の一覧も参照。
- 西洋妖怪
- 西洋の妖怪。#西洋を参照。
- 各メディアによって含まれる妖怪は異なる。
- 西洋妖怪四天王
- 総称の登場:アニメ第4作
- 第97〜99話に登場したバックベアード配下の精鋭妖怪、こうもり猫、グルマルキン、ブイイ、ジャイアントから成るチーム。
- ヤングジェネレーションズ
- 総称の登場:アニメ第5作
- 第32話から登場した、ドラキュラ三世、魔女ザンビア、狼男ワイルドから成るチーム。
- 12年前の鬼界ヶ島争奪で鬼太郎ファミリーを苦しめた強豪妖怪達の息子や孫娘で、親譲りの残忍な性格だが経験不足でまぬけな役として描かれる。
- チーの部下(中国妖怪軍団)
- #中国なども参照。
- 各メディアによって含まれる妖怪は異なる。アニメ第2作では紙の精以外はチーと同じ妖狐族の化身で、倒されると正体を現した。
妖怪四十七士
総称の登場:アニメ第5作
鬼太郎の仲間妖怪。日本列島の各都道府県47箇所に存在する地獄とつながる霊所[50]それぞれに対応して地獄から力を引き出せる選ばれた妖怪で、いわば都道府県を代表する「ご当地妖怪」である。
「地獄の鍵」を持つ鬼太郎を助ける使命を帯びており、四十七士の力が発動すると体のどこかに「四七」をデザイン化した紋章が現れ、鬼太郎に力を与えることが出来る。逆に四十七士の方が鬼太郎から力を分けて貰い、普段を遥かに超える力を発揮する事も可能。
2008年末公開の映画『劇場版 ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!』に連動して登場した設定で、テレビシリーズでは同年9月(73話)より登場。映画の公式サイトでは四十七士を決めるためのご当地妖怪の人気投票が行われていた。子なき爺、砂かけ婆、ぬりかべといった従来の鬼太郎ファミリーの妖怪の中にも四十七士が含まれている。ねずみ男とねこ娘は閻魔大王より直々に日本各地の妖怪から四十七士を探し出す使命を与えられている。
四十七士として覚醒した妖怪は、その回のエンディング前に目玉親父によって紹介され、本人が名乗りをあげる[51]。
第100話をもって番組の終了が急に決まったため伏線を回収しきれず、最終回までに登場した四十七士は24人と全体の約半分だった。映画の出来事は最終回の後に起きた事件となっており、その時点で覚醒して鬼太郎の仲間になっていた四十七士に加え、全国各地に点在する未覚醒の四十七士が登場した。
都道府県を代表する妖怪が妖怪四十七士に覚醒した話が収録されているDVDでは、裏ジャケットに覚醒した妖怪の名前が表記されている。
- 詳細は鬼太郎ファミリーを参照。
- 奈良県代表:砂かけ婆(73話より覚醒)
- 徳島県代表:子泣き爺(73話より覚醒)
- 福岡県代表:ぬりかべ(73話より覚醒)
- 鹿児島県代表:一反木綿(73話より覚醒)
- 詳細はその他の仲間妖怪を参照。
- 石川県代表:かわうそ(73話より覚醒)
- 鳥取県代表:呼子(79話より覚醒)
- 熊本県代表:アマビエ(82話より覚醒)
- 岩手県代表:座敷童子(85話より覚醒)
- 岐阜県代表:岩魚坊主(92話より覚醒)
- 詳細はかつて敵だった仲間妖怪を参照。
- 山梨県代表:小豆洗い(83話より覚醒)
- 詳細はぬらりひょんと関係者を参照。
- 滋賀県代表:鉄鼠
- 詳細は1960年代マガジン版・アニメ第1作初出を参照。
- 愛媛県代表:隠神刑部狸
- 詳細はサンデー版・アニメ第2作初出を参照。
- 島根県代表:火車(90話より覚醒)
- 詳細は1972年以降初出を参照。
- 和歌山県代表:一本ダタラ
- 詳細は南方を参照。
- 沖縄県代表:アカマタ(94話より覚醒)
- 詳細はサンデー版・アニメ第2作初出を参照。
- 山形県代表:雪女(葵)(77話より覚醒)
- 青森県代表:赤舌(82話より覚醒)
- 埼玉県代表:夜道怪(79話より覚醒)
- 京都府代表:輪入道(90話より覚醒)
- 群馬県代表:天狗(黒鴉)(最終話(100話)より覚醒)
- 長崎県代表:磯女
- 岡山県代表:すねこすり
- 以下の妖怪の元ネタについてはリンク先のページの参照。
- 秋田県代表:なまはげ(85話より覚醒)
- 宮城県代表:タンコロリン(85話より覚醒)
- 大阪府代表:白坊主(90話より覚醒)
- 富山県代表:猫又(97話より覚醒)
- 佐賀県代表:ひょうすべ
- 高知県代表:山爺
- 栃木県代表:雷獣
- 大分県代表:セコ
- 北海道代表:ミンツチ
- 福島県代表:亀姫(99話より覚醒)
- 茨城県代表:わいら
- 千葉県代表:かぶきり小僧
- 東京都代表:一つ目小僧
- 神奈川県代表:みかり婆
- 新潟県代表:団三郎ムジナ
- 福井県代表:若狭の人魚
- 長野県代表:ヤカンズル
- 静岡県代表:浪小僧(92話より覚醒)
- 愛知県代表:松の精霊
- 三重県代表:一目連
- 兵庫県代表:長壁姫(99話より覚醒)
- 広島県代表:おさん狐
- 山口県代表:次第高
- 香川県代表:手洗い鬼
- 宮崎県代表:ヤンボシ
建造物など
ゲゲゲハウス
声 - 千葉繁
アニメ第5作48話『戦う! ゲゲゲハウス』に登場。井戸仙人が作った植物活性化液を、不注意から鬼太郎の家にこぼした事で生まれた。「ゲゲゲ〜」としか喋ることが出来ないが、言葉を理解することができるため、一応意思の伝達は可能である。始めは「家」と呼ばれていたが、目玉おやじによってゲゲゲハウスと名付けられる。チャンチャンコは一反木綿が、下駄は猫娘が作ったもの。土転びとの対決で鬼太郎とともに戦い、最後には井戸仙人が作った、活性化した植物を元に戻す薬を自分にかけ、元の家に戻った。その場で元に戻ったため、ぬりかべが運ぶ羽目になった。
妖怪城
声 - 鈴木真仁(第5作)
たんたん坊を中心とした妖怪が棲む城。
原作『妖怪城』(初アニメ化第1作第3話)で初出。百年前に四国山中にて封印の注連縄で妖怪岩に変えられていたが、当時の経緯を石碑で読んだねずみ男が注連縄を外して復活させる。鬼太郎はちゃんちゃんこを奪ったねずみ男を締め上げて新しい注連縄を作らせ、城を再封印させた。
アニメ第3作1話では石碑によって新宿の地下に封じられていたが、それが工事で倒れたため復活。一反木綿がかまいたちを締め上げて石碑のことを聞き出し、立て直して再封印した。劇場版『最強妖怪軍団!日本上陸!!』での中国妖怪の城(チー城)や58話でぬらりひょんと目目連が篭った城も妖怪城と呼ばれる。58話の城は目目連が封じられ、ぬらりひょんが城外に転落すると地下に没した。
第4作では「風雲!妖怪城」前後編に登場。城内の13の部屋に生贄の妖怪を捧げると永遠の夜が訪れるとされ、夜は無敵になれるたんたん坊たち三妖怪はさらった人間を妖怪に変え生贄にしようとした。昼間は三妖怪は弱くなるが、城外との往来は地下の隠し通路を除いて遮断され、封印の注連縄をかけるべき頂上部に至っては内外共に遮断される。生贄部屋が満たされてから永遠の夜になり切るまでには多少時間がかかり、その間は夜扱いで遮断も解けるが途中で空室が出来れば昼夜は本来に戻る。鬼太郎はそれを利用して仲間に生贄部屋を出入りさせて昼夜を切り替えることで三妖怪を捕らえ、生贄部屋に押し込む。そして永遠の夜になり切る前に注連縄をかけ、地中に没する前に他の生贄(仲間や生贄妖怪にされた被害者)を逃がし再封印した。
第5作では第61話から登場。たんたん坊と二口女が棲んでいたが、ぬらりひょんが制御装置を奪い、以降は彼の移動要塞となる。本作ではただの城ではなく妖怪の一種であるという設定で、地上・地中を移動することができ、また周囲に立つ4つの塔には地水火風の4つの属性を司る土龍、水龍、炎龍、風龍の4体の龍が封印されている。修理された後に家鳴りの起こす共鳴現象によって復活してからは言葉を話すようになり、ぬらりひょんを「父上」と呼んでいた。天守閣の最上部にはぬらりひょん専用の操縦室が存在する。ねずみ男を利用して東北地方の強力な妖怪たちを探させ、それらを吸収し妖力を高めてからは「無敵妖怪城」となり、ついに鬼太郎を取り込み「妖怪城完全体」へとパワーアップする。しかし、ねずみ男が適当に探し出した妖怪(タンコロリン、なまはげ、座敷童子の男女)が四十七士として覚醒してしまい、彼らとアマミ一族・ミウの妖力を得た鬼太郎の獄炎乱舞を受けて内部を破壊され津軽海峡に沈没した。そのまま海底で長い眠りにつくことになった。
第6作では第3話に登場。妖怪城が封じられた妖怪岩は山ごと人間たちに切り崩され、建物のコンクリートに使われていた。その建物のうち最も多く妖怪岩が含まれた陸上競技場に「名無し」が逆五芒星の札を貼る儀式を行いたんたん坊たち三妖怪が復活、三妖怪は妖怪岩が使われた所を自在に往来して子供たちをさらい13本の人柱(漢数字が書かれた石の円柱。普通の現代人には見えないがまなには見えて、調べに来た所を捕まり最後の柱にされた。人柱にされた者たちは加齢せず、死ぬこともできずに永遠に苦しみ続ける)に封じて妖怪城を復活させた。城は人間を妖怪に変える力があり、また人柱が揃っている限り三妖怪は不死身(切り刻まれようともすぐ復活する)。だが猫娘がまなのスマートフォンに発信することで着信音から人柱の位置が分かり、鬼太郎が人柱を割ってまなを解放すると不死身効果は失われる。三妖怪が倒されると妖怪城は消滅し、残り12人の人柱も解放された。
外国妖怪の城
- チー城
- チーのアジトとして登場する城。原作では妖怪反物で人間たちを操って建てさせたが、アニメ第3作では地中から出現。最期は切り札の紙の精もろとも焼き払われた。
- ギーガ城
- 「異聞妖怪奇譚」に登場するギーガを初めとする世界妖怪たちのアジト。
妖怪の「味方」「敵」の分析
脚注
- ^ 第5作も最初期は若干デザインが安定しておらず、特に初代オープニングは髪型も顔も本編と全く異なる別個体が描かれていた。
- ^ 描かれたのは『がしゃどくろ』が先だが、鬼太郎との出会いは『大百足』で描かれた。
- ^ 武良布枝『ゲゲゲの女房』によると、水木の母がこの妖怪を気に入り、「鬼太郎に登場させろ」と強く要望したため、登場することになったという。
- ^ 2代目エンディングでは南極で呼子に助けを求めていた。
- ^ 第85話での鬼太郎の回想シーンにて。
- ^ 第36話で明かされた。
- ^ 初登場時はほかの妖怪たちが寝た際にこっそり旅に出ようとしていた。
- ^ 猫娘には「失礼ね。レディのお尻を何だと思ってるの?」とどやされる
- ^ この際、ねずみ男に「今度泥棒やるときは、一緒に組もうぜ」と持ち掛けられずっこけた。
- ^ 同時期に発売された玩具の仕掛けだが、直前ねずみ男が猫娘に引っ掻かれたり鬼太郎が呆れ顔で開けたりしたことから、ねずみ男が何らかの悪戯をしたとも取れる。
- ^ 毎回、猫娘には「からかっただけ」と述べている
- ^ ただし、小学館の「鬼太郎大百科」では鬼太郎の誕生の記述で原作者キャラとの関連が示唆されてもいた。
- ^ 第101話のクレジットでは「お夢の弟」と表記。
- ^ クレジットでは「ユメコの母」「優子」と変わる。初登場時は「その母」、第101話では「お夢の母」と表記。地獄編では「ユメコの母」。
- ^ クレジットでは「ユメコの父」「正夫」と変わる。初登場時は「その父」、第101話では「お夢の父」と表記。地獄編では「ユメコの父」。
- ^ 妖怪横丁でアマビエたちと遊んでいた際、髪を下ろしていた。なお、この作品のポスターで鬼太郎に守られている姿においても髪を下ろした状態だった
- ^ “鬼太郎アニメ50周年@kitaroanime50th”. 2018年07月15閲覧。 エラー: 閲覧日が正しく記入されていません。(説明)
- ^ ただし、目玉おやじやねこ娘の事はまなから聞かされていて、ねずみ男の事も出会うまでは知らなかった。
- ^ 最初はまなは鬼太郎に「妖怪の世界と人間の世界は交わっちゃいけない」と忠告されていたことから話すのは控えようとしていたが、裕太のおねだりに負けて話してしまった。森に来た裕太がまなの知り合いと知った鬼太郎は「またあいつか」とうんざりした表情だった。
- ^ この時まなから心配されるも本人は全く覚えていなかった。
- ^ ノンクレジット。“庄司宇芽香@UMEMOMOKA”. 2018年06月09閲覧。 エラー: 閲覧日が正しく記入されていません。(説明)
- ^ 右腕に噛まれた毒は、蒼坊主に吸い出された。
- ^ 太郎丸だけは世話になった恩義から「あなたからは尻子玉を抜きたくない」と躊躇し抜きたがらなかったが、他の河童は躊躇なく抜こうと追いかけ回した。
- ^ ただし尻子玉を抜かれた人間の女性はいる(抜く描写は無い)。
- ^ メンバーはニッケルカナ(声 - 森下由樹子)、マンガンアヤナ(声 - 古城門志帆)、アルカリユリコ(声 - 祖山桃子)の3人。彼女たちは第16話の境港の祭にも登場。
- ^ 鬼太郎は自力で脱出して自分の複製と戦う、砂かけ婆と子泣き爺は同時に呑み込んだ為「子泣き婆」「砂かけ爺」が誕生。
- ^ 鬼太郎のコマは目玉おやじ。
- ^ エンディングでは、田中雪弥と誤表記されている。
- ^ 第77話で判明。
- ^ ねずみ男が「キャラが作れていない」「ちょっとした手品」などと誤魔化して止めに入ったため、かみなりに攻撃されていた。
- ^ 最終的には、人間が自分をさらに畏れ敬うようにするための見せしめとして、電力会社のある町を滅ぼそうとまでした。
- ^ ただし、雪姫にライターの説明をするときは訛っていなかった。
- ^ 鬼太郎親子なじみの高木洋菓子屋の息子のシンジ(声 - 岸尾だいすけ)、居酒屋の息子、野球選手、サッカー選手。
- ^ 第2作とは異なり、外気に触れても死ぬことは無い。
- ^ どのように懲らしめられたかは不明だが、鬼太郎すら戦慄させる程のやり方だったらしい。
- ^ 作中では皿に乗ったシーサーを眠らせた。
- ^ 他にも真紀(まき、声 - 神田朱未)という女子塾生も消されていた。
- ^ ノンクレジット。“庄司宇芽香@UMEMOMOKA”. 2018年06月03閲覧。 エラー: 閲覧日が正しく記入されていません。(説明)
- ^ a b c d ただし、第31話の最後に一瞬だけ登場している。
- ^ 一反木綿の隙を突いて彼に毒針を刺した。
- ^ 第3作では響ワタル(声 - 古川登志夫)、第5作では月野小夜子(声 - 折笠富美子)。
- ^ トリビアの泉 へぇの本 2 素晴らしきムダ知識 講談社
- ^ 『ゲゲゲの鬼太郎 TVアニメ DVDマガジン』第24巻(講談社・2014年)DVDパッケージのゲスト欄より(ただし、ノンクレジット)。
- ^ 書斎の掛け軸には安倍晴明らしき陰陽師が描かれている。
- ^ 第101話の脚本を書いた京極夏彦によると、当初は妖怪王編のラスト(第99話)でぬらりひょんは死ぬ予定だったのだが、それを知らなかった京極が書いた脚本にぬらりひょんが登場していたため、急遽生き残ることになったという。
- ^ ねこ娘と同じ半妖怪なので「ねずみ男」の名前に因んだうえで、ねこ娘と類似系の変わり方をする可能性は示唆される。
- ^ DVD-BOX『ゲゲゲBOX 80's』ブックレット88頁参照
- ^ 本来、妖怪は絶対に死なず肉体が滅びると、その魂がこの世のどこかをさまよい続けある程度の年月が経つと魂も力を取り戻し再び肉体を手に入れることができるようになる。しかし、たんたん坊たちが復活するには年月が余り経っていないことから誰かが復活させたとしか思えないと、目玉おやじは推測した。
- ^ ただし、アニメ3作の『地獄篇』における鬼太郎の母は、「お岩さんの親戚」ではなく本名も不明な普通の人間であるため、このシリーズのみ鬼太郎は完全な「妖怪と人間のハーフ=半妖怪」とされた。
- ^ 作中では先に霊場が存在し、(明治4年に施行された廃藩置県以降の合併で)人間が無意識に現在の都道府県としてそこを地域区分したという設定。
- ^ ただし、第90話で覚醒した白坊主は喋れないため、目玉おやじが紹介している。