興梠慎三
興梠 慎三(こうろき しんぞう、1986年7月31日 - )は、宮崎県宮崎市出身のプロサッカー選手。Jリーグ・浦和レッズ所属。ポジションはフォワード。元日本代表。
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|---|---|---|---|---|---|---|
| 名前 | ||||||
| 愛称 | シンゾー | |||||
| カタカナ | コウロキ シンゾウ | |||||
| ラテン文字 | KOROKI Shinzo | |||||
| 基本情報 | ||||||
| 国籍 |
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| 生年月日 | 1986年7月31日(39歳) | |||||
| 出身地 | 宮崎県宮崎市 | |||||
| 身長 | 175cm | |||||
| 体重 | 72kg | |||||
| 選手情報 | ||||||
| 在籍チーム |
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| ポジション | FW | |||||
| 背番号 | 30 | |||||
| 利き足 | 右足 | |||||
| クラブ1 | ||||||
| 年 | クラブ | 出場 | (得点) | |||
| 2005-2012 | 鹿島アントラーズ | 192 | (49) | |||
| 2013- | 浦和レッズ | 186 | (86) | |||
| 代表歴2 | ||||||
| 2008-2017 |
| 16 | (0) | |||
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1. 国内リーグ戦に限る。2018年12月1日現在。 2. 2015年9月3日現在。 ■テンプレート(■ノート ■解説)■サッカー選手pj | ||||||
来歴
プロ入り前
小学生時代、第7回全日本少年フットサル大会に出場した経験がある。同じ少年チームにいた伊野波雅彦は当時の興梠について「ゴールを決めまくっている印象しかない」と語っており、宮崎県内では非常に有名なサッカー少年であった[1]。
中学三年時に高校の一般入試に落ち、高校進学について悩んでいた頃、鵬翔高校の松崎博美監督からの誘いを受け、鵬翔高校へ入学する[2]。
高校入学後サッカー部に入部するも、厳しい練習や上下関係に耐えられず、一時期部活に行かなかった時期がある。しかし、松崎監督の説得でサッカーを続け、1学年上の増田誓志とともに全国大会に出場した[1]。
鹿島アントラーズ
高校時代から年代別代表に何度も招集され、鵬翔高校卒業と同時に鹿島アントラーズに入団。2007年J1第14節大分トリニータ戦でプロ初得点を挙げた。マルキーニョスと柳沢敦の欠場で出番が回ってきた第28節ヴィッセル神戸戦で2得点をあげるなど、この年は短い出場時間で貴重な得点を多く挙げた。
2008年は前年に退団した柳沢の背番号13を自ら希望して着用。序盤は前年同様スーパーサブとしての起用が目立ったが得点を重ねると田代有三が不調に陥った後半より完全にレギュラーに定着を果たし、J1連覇に貢献する。
2009年は開幕直後にメンバー外になるなど、苦しいスタートだったが途中出場した第3節サンフレッチェ広島、第4節京都サンガF.C.戦と2試合連続決勝点を終了間際に決めた。夏場以降14試合得点から見放されたが、指揮官オズワルド・オリヴェイラは興梠を起用し続けた。第30節ジェフユナイテッド千葉戦で3か月半ぶりの得点をあげると、大一番ガンバ大阪戦では後半に先制点と追加点をあげ、優勝へ大きく前進させる。そして最終節浦和レッズ戦では内田篤人のクロスに滑り込むように飛び込み決勝点を決め、鹿島を3連覇へと導いた。またこの年はリーグ戦では自己最多の12得点を記録した。
2012年頃になると大迫勇也が1トップとして起用されるようになったこともあり、本職ではないサイドハーフで出場することもあった。
浦和レッズ
2012年限りで鹿島との契約を満了。同シーズン、鹿島はリーグ戦終盤までJ1残留を決められず、興梠の慰留及び契約延長に出遅れ[3]、浦和レッズから獲得のオファーを受け、完全移籍した。年間を通して1トップでプレーし、2009年に記録した自己最多得点を更新する13得点を挙げた。
2014年も李忠成の加入があったものの1トップを守り続けていたが、Jリーグカップ予選第2節大宮アルディージャ戦から李を1トップに、2シャドーに興梠と原口元気を組ませる新戦術で挑んだ。慣れないポジションでの起用だったが、監督のミハイロ・ペトロヴィッチの起用に応えた。J1第13節大宮戦からは1トップに戻った。優勝争いをするチーム内で最多の12得点を挙げていたが、第30節鹿島アントラーズ戦で右腓骨を骨折し戦線離脱を余儀なくされた[4]。シーズン中の復帰は難しいと思われたが、20日の練習に部分参加[5]。22日に行われた優勝を占う大一番となったJ1第32節ガンバ大阪戦にベンチ入りし、後半44分から出場した。しかし出場直後、相手選手と接触した際に患部を強打し怪我が悪化してしまい、再び離脱した。
2015年は首の故障などで序盤戦は欠場したが、復帰後は1stステージ15節では優勝を手繰り寄せる決勝ゴールを決めるなどコンスタントに結果を残した。2ndステージ12節で得点をあげ、鹿島時代を含めて4年連続2ケタ得点を達成。
2016年10月9日、Jリーグカップの準決勝・FC東京戦では、2ndレグでプロになってから初のハットトリックを決めて代表組がいない中決勝進出に貢献した。10月22日、2ndステージ第15節のアルビレックス新潟戦では2得点を決めて勝利に貢献し、J1リーグ史上12人目となる通算100得点を達成した。
2017年4月7日、第6節のベガルタ仙台戦では今季初のハットトリックを決めた。5月12日、4月に行われた5試合のうち、5得点をあげて月間MVPを受賞した。5月20日、第12節の清水エスパルス戦で今季2度目のハットトリックを達成した。8月19日、第23節のFC東京戦では2得点を決めて、自己最高の今季15得点目を決めて得点ランキングでも首位に立った[6]。10月22日、第30節のガンバ大阪戦で今季20得点目を決め、浦和の日本人選手として福田正博以来、2人目のシーズン20得点を決めた選手となった。
2018年4月1日、第5節のジュビロ磐田戦で、史上51人目となるJ1通算350試合出場を達成する[7]。8月2日、第19節の川崎フロンターレ戦で得点を決め、史上3人目となる7年連続二桁得点を達成した[8]。リーグ戦15得点を決め、小林悠と並び日本人得点王となった。
日本代表
2008年、日本代表にも招集され、2008年10月9日に東北電力ビッグスワンスタジアムで開催された国際親善試合(キリンチャレンジカップ)UAE戦で代表デビューを果たした。2015年7月、EAFF東アジアカップ2015に出場するサッカー日本代表メンバーに選出され、約4年ぶりの代表復帰となった。
2016年6月23日、リオデジャネイロオリンピックに出場するU-23サッカー日本代表のオーバーエイジ枠に内定したことが発表された[9]。初戦のナイジェリア戦ではPKで得点を挙げた[10] が、2戦目のコロンビア戦、3戦目のスウェーデン戦は試合には出場するも得点を挙げられず、チームはグループリーグ敗退となった。
エピソード
所属クラブ
- ユース経歴
- プロ経歴
個人成績
| 国内大会個人成績 | |||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 年度 | クラブ | 背番号 | リーグ | リーグ戦 | リーグ杯 | オープン杯 | 期間通算 | ||||
| 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | ||||
| 日本 | リーグ戦 | リーグ杯 | 天皇杯 | 期間通算 | |||||||
| 2005 | 鹿島 | 23 | J1 | 8 | 0 | 4 | 1 | 0 | 0 | 12 | 1 |
| 2006 | 10 | 0 | 10 | 0 | 2 | 0 | 22 | 0 | |||
| 2007 | 17 | 22 | 6 | 7 | 0 | 3 | 0 | 32 | 6 | ||
| 2008 | 13 | 29 | 8 | 2 | 0 | 2 | 0 | 33 | 8 | ||
| 2009 | 32 | 12 | 2 | 0 | 3 | 1 | 37 | 13 | |||
| 2010 | 30 | 8 | 2 | 1 | 5 | 2 | 37 | 11 | |||
| 2011 | 31 | 4 | 3 | 1 | 3 | 1 | 37 | 6 | |||
| 2012 | 30 | 11 | 8 | 3 | 5 | 1 | 43 | 15 | |||
| 2013 | 浦和 | 30 | 33 | 13 | 4 | 5 | 0 | 0 | 37 | 18 | |
| 2014 | 31 | 12 | 6 | 0 | 1 | 2 | 38 | 14 | |||
| 2015 | 26 | 12 | 0 | 0 | 4 | 3 | 30 | 15 | |||
| 2016 | 30 | 14 | 5 | 3 | 1 | 1 | 36 | 18 | |||
| 2017 | 33 | 20 | 1 | 1 | 1 | 0 | 35 | 21 | |||
| 2018 | 33 | 15 | 3 | 4 | 6 | 1 | 42 | 20 | |||
| 通算 | 日本 | J1 | 378 | 135 | 57 | 19 | 36 | 12 | 471 | 166 | |
| 総通算 | 378 | 135 | 57 | 19 | 36 | 12 | 471 | 166 | |||
その他の公式戦
- 2009年
- FUJI XEROX SUPER CUP 1試合1得点
- 2010年
- FUJI XEROX SUPER CUP 1試合0得点
- 2011年
- FUJI XEROX SUPER CUP 1試合0得点
- 2016年
- Jリーグチャンピオンシップ 2試合1得点
- 2017年
- FUJI XEROX SUPER CUP 1試合1得点
| 国際大会個人成績 | FIFA | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 年度 | クラブ | 背番号 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
| AFC | ACL | クラブW杯 | ||||
| 2008 | 鹿島 | 13 | 7 | 2 | - | |
| 2009 | 6 | 3 | - | |||
| 2010 | 7 | 2 | - | |||
| 2011 | 6 | 3 | - | |||
| 2013 | 浦和 | 30 | 5 | 1 | - | |
| 2015 | 2 | 1 | - | |||
| 2016 | 8 | 2 | - | |||
| 2017 | 12 | 4 | 2 | 0 | ||
| 通算 | AFC | 53 | 18 | 2 | 0 | |
その他の国際公式戦
- 2012年
- スルガ銀行チャンピオンシップ 1試合0得点
タイトル
チーム
- 鹿島アントラーズ
- J1リーグ:3回(2007年、2008年、2009年)
- Jリーグカップ:2回(2011年、2012年)
- 天皇杯全日本サッカー選手権大会:2回(2007年、2010年)
- FUJI XEROX SUPER CUP:2回(2009年、2010年)
- スルガ銀行チャンピオンシップ:1回(2012年)
- 浦和レッズ
- J1リーグ 1stステージ:1回(2015年)
- J1リーグ 2ndステージ:1回(2016年)
- Jリーグカップ:1回(2016年)
- 天皇杯全日本サッカー選手権大会:1回(2018年)
- AFCチャンピオンズリーグ:1回(2017年)
- スルガ銀行チャンピオンシップ:1回(2017年)
個人
- Jリーグベストイレブン:1回(2017年)
- Jリーグ優秀選手賞:3回(2016年、2017年、2018年)
- J1リーグMYアウォーズ ベストイレブン:1回(2016年)
- J1リーグ月間MVP:1回(2017年4月)
- J1リーグ月間ベストゴール:1回(2016年3月)
代表歴
出場大会
- U-18日本代表
- U-19日本代表候補
- U-20日本代表
- U-22日本代表
- U-23日本代表
- 2016年 - リオデジャネイロオリンピック(オーバーエイジ)
- 日本代表
- 2015年 - EAFF東アジアカップ2015
試合数
- 国際Aマッチ 16試合 0得点(2008年 - 2017年)
| 日本代表 | 国際Aマッチ | |
|---|---|---|
| 年 | 出場 | 得点 |
| 2008 | 2 | 0 |
| 2009 | 8 | 0 |
| 2010 | 1 | 0 |
| 2011 | 1 | 0 |
| 2015 | 4 | 0 |
| 2017 | 0 | 0 |
| 通算 | 16 | 0 |
脚注
- ^ a b 興梠慎三 NIKEFOOTBALL.COM 2015年2月25日
- ^ 興梠慎三インタビュー(2) 増島みどりインタビュー 2015年2月25日
- ^ 『週刊サッカーダイジェスト No.1210』日本スポーツ企画出版社、2013年、12頁。
- ^ J1首位の浦和に痛手…チーム内得点王の興梠慎三が右腓骨骨折で離脱 サッカーキング 2014年10月27日
- ^ 浦和FW興梠 大一番で強行出場志願「サッカーできなくなっても」 スポニチアネックス 2014年11月22日
- ^ 浦和興梠2発で得点単独トップ「順位上げたい」 日刊スポーツ(2017年8月20日)
- ^ “2018明治安田生命J1リーグ 第5節 興梠 慎三 選手(浦和)J1通算350試合出場達成”. Jリーグ.jp (2018年4月1日). 2018年4月20日閲覧。
- ^ 浦和興梠「柔よく剛を制す」が7年連続2ケタ弾生む日刊スポーツ(2018年8月2日)
- ^ “リオ五輪サッカーOA枠に興梠慎三 最後の1人”. 朝日新聞. (2016年6月23日) 2016年8月12日閲覧。
- ^ “興梠が日本初ゴール 先制許すもPKで追いつく”. 日刊スポーツ. (2016年8月5日) 2016年8月12日閲覧。
- ^ 【浦和】興梠実家の手羽先店が東京進出「ローストチキン コオロギ」が江東区にオープンスポーツ報知 2018年9月13日
関連項目
外部リンク
- 興梠慎三 - J. League Data Siteによる選手データ
- 浦和レッドダイヤモンズによる公式プロフィール