御手洗家、炎上する
藤沢もやしによる日本の漫画作品
『御手洗家、炎上する』(みたらいけ、えんじょうする)は、藤沢もやしによる日本の漫画(レディースコミック)。『Kiss』(講談社)にて、2017年5月号から連載中。
御手洗家、炎上する | |
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ジャンル | サスペンス、復讐劇 |
漫画 | |
作者 | 藤沢もやし |
出版社 | 講談社 |
掲載誌 | Kiss |
レーベル | KC Kiss |
発表号 | 2017年5月号 - |
発表期間 | 2017年3月26日 - |
巻数 | 既刊3巻(2018年9月13日現在) |
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あらすじ
代々病院を経営する御手洗家は13年前、自宅兼診療所が全焼するという事件があった。原因は火の不始末とされ、燃えさかる家の前で母が土下座する光景を、御手洗家の長女・杏子はまざまざと見せつけられた。後日、責任を深く感じた母は2人の娘を引き取り、離婚することで事態は収束した。しかし、どうしても腑に落ちなかった杏子は、時を経て御手洗家に家政婦として潜入し、火事に隠された真相を暴くことを決意する。
登場人物
村田家
- 村田 杏子(むらた あんず) / 御手洗 杏子(みたらい あんず)<旧名> / 山内 しずか(やまうち しずか)<偽名>
- 本作の主人公。25歳。家政婦。東京都北西部(23区外)在住。妹の柚子とアパートで2人暮らしをしている。
- 元々は開業医の令嬢として育ったが、火事の一件で両親が離婚。その後は母親の親権となり、庶民的な生活を送っていく。長らく母子家庭で育ったため、家事全般のスキルが非常に高い。また、機転が利く上に演技力に長けるなど、万事に優れた才能の持ち主。
- 表向きは従順な家政婦を装っているが、その実態は「13年前に失った全てのものを奪い返す」ため御手洗家に近づき、そこから事件の真相を密かに探っている。派遣されて間もなく真希子の「2階に上がってはいけない」という言いつけを破り解雇されるが、後に復職する。その矢先、些細なことから希一に素性を見破られ、一時窮地に追い込まれてしまう。しかし、激しい衝突の末に彼を協力者として懐柔する。
- 普段は真面目で落ち着きのある性格だが、実際はかなり気が強い。また、学生時代は眼鏡をかけていたが、現在は変装のためコンタクトレンズを着用している。
- 村田 柚子(むらた ゆず) / 御手洗 柚子(みたらい ゆず)<旧名>
- 杏子の妹。22歳。女子大生。姉とアパートで2人暮らしをしており、学業の傍らアルバイトをしている。
- 容姿は母親に似ており、気弱な小心者。当初から姉の潜入捜査には否定的だったが、後に思わぬ形で真二と再会し、そこから秘密裏に御手洗家を詮索していく。
- 離婚時まだ幼かったため、父・治の記憶はおぼろげ。希一・真二兄弟のこともあまり快く思っていないが、小学生時代は仲が良かった。
- 村田 皐月(むらた さつき) / 御手洗 皐月(みたらい さつき)<旧名>
- 治の前妻。46歳。シングルマザー。日本人とドイツ人の血を引くハーフ。
- 才色兼備の持ち主だったが、若いころから虚弱体質に悩まされていた。離婚してから数年後、極度のストレス状態が続いたことで心身を壊し、それからは部分的な記憶喪失に陥るほど容態が悪化し、入院生活を送っている。
- 伯父
- 皐月の兄。妻子持ち。
- 祖母
- 皐月の母。
御手洗家
- 御手洗 真希子(みたらい まきこ) / 渡 真希子(わたり まきこ)<旧名>
- 本作のキーパーソン。46歳。
- 元々は貧しい生活を送るシングルマザーだったが、後に治との再婚してセレブ妻となる。現在は読者モデルとして売り出して中であり、偽りの私生活をインスタグラムに投稿している。
- 自他ともに認める強欲な性格(本人曰く「欲しいと思うものは、何でも手に入れてきた」)。柔和な外面で通っているが、その裏でどこか不穏な雰囲気を漂わせており、杏子からも強い警戒心を抱かれていた。一方、才色兼備だった前妻と違って、教養がないことに強いコンプレックスを感じている。
- 事件当日、火災現場に居合わせているところを杏子に目撃されており、真相の鍵を握っているとみなされている。
- 御手洗 希一(みたらい きいち) / 渡 希一 (わたり きいち)<旧名>
- 真紀子の長男。28歳。星座好き。
- 表向きは商社に勤めていることになっているが、実態は自室に引きこもっている社会不適合者(ニート)。昔は弟想いの優しい兄だった。
- 事件当時の回想シーンなどから、真紀子との間に深い確執がある模様。
- 御手洗 真二(みたらい しんじ) / 渡 真二 (わたり しんじ)<旧名>
- 真紀子の次男。25歳。医学生。パクチーが好物。診療所を継ぐため大学で勉強中。
- 本人曰く「昔から要領が悪い」らしく、大学受験を3浪している。虚偽の私生活をアピールする母親を快く思っておらず、希一との兄弟間にも亀裂が生じている。昔はゲーム好きの大人しい少年だった。
- 御手洗 治(みたらい おさむ)
- 杏子・柚子の実父、希一・真二の義父。代々続く開業医(内科)の跡取り。
- 13年前、火災の原因を作った前妻と離婚し、それから間もなく真紀子と再婚する。離婚後、杏子・柚子とは1度も顔を合わせていないが、真二曰く「実は会いたがっている」らしい。
その他
- クレア
- 杏子の友人。自営業者。学生時代から裁縫を得意とし、オリジナルブランドの衣服をネット販売している。
書誌情報
- 藤沢もやし『御手洗家、炎上する』講談社(KC Kiss)、既刊3巻[1](2018年9月13日現在)
- 2017年12月13日発売 ISBN 978-4-06-398033-2
- 2018年3月13日発売 ISBN 978-4-06-511121-5
- 2018年9月13日発売 ISBN 978-4-06-512958-6