血を吸う粘土

日本の映画

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血を吸う粘土』(ちをすうねんど)は、2017年8月19日公開の日本映画[1]。「第4回夏のホラー秘宝まつり2017」[2]で公開され、のちに海外、日本主要都市でも拡大公開された。海外でのタイトルは『VAMPIRE CLAY』。

血を吸う粘土
監督 梅沢壮一
脚本 梅沢壮一
製作 金澤宏次
梅村昭夫
多井久晃
アントニオ・ブルワー
人見剛史
出演者 武田杏香
杉本桃花
藤田恵名
牧原ゆゆ
篠田諒
津田寛治
黒沢あすか
主題歌 藤田恵名
『私だけがいない世界』
配給 ブラウニー
公開 日本の旗 2017年8月19日
上映時間 81分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 アイアンガール ULTIMATE WEAPON
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概要

特殊造形作家としておもに特殊メイクで数々の映画、ドラマ作品に関わってきた梅沢壮一が監督した初の長編映画[3]。2017年8月19日、「第4回夏のホラー秘宝まつり2017」の1本として日本公開。同年9月には「第42回トロント国際映画祭」でミッドナイト・マッドネス部門のクロージング作品[4]に選出された。

出演俳優では講談社『ミスiD 2017』受賞者4人(武田杏香、杉本桃花、藤田恵名、牧原ゆゆ)が主演することでも話題となり、同選考委員長の小林司も協力スタッフとしてクレジットされている[5][6]

主題歌は藤田恵名の新曲『私だけがいない世界』。

2019年秋には続編『血を吸う粘土~派生』の公開が決定している[7]

ストーリー

とある地方(劇中では山岡県という架空の地域)の美術専門予備校。かつて造形作家の工房だった場所をそのまま美大を目指す若者たちの予備校として機能している。 日高香織は東京から転入してきたが、実力を感じた他の生徒は東京と地方の格差を感じ、大学受験に向けた環境、ひとりだけの講師に不満を抱き始める。 ある日、香織は建物の倉庫にビニール袋に入れて置いてあった水粘土の粉に水をかけて粘土に戻し、課題の制作に使ってしまう。その粘土は無残な死を迎えた彫刻家の激しい怨念がこもった悪魔の粘土「カカメ」だった。生徒の指の切り傷から出た血液と合わさることにより怨念が復活。カカメは予備校生徒達を一人また一人と取り込み怪物化。生徒は次々と血を吸う粘土像になっていく。

キャスト

日高香織
演 - 武田杏香
東京からやってきた美大志望の女性。夏の期間は都内の美大予備校に通っていたこともあり、スキルは高い。
望月愛子
演 - 杉本桃花
香織の良き友人でライバル。香織によると平面構成は全国レベル。もともとの実力は香織と同等だったが、いつの間にか差がついていると感じており、東京の環境に羨望のまなざしでいる。
谷レイナ
演 - 藤田恵名
美大志望の女性。他の生徒と比較するとやや年齢が高いこともあり、片づけなど講師の右腕としての役回りもしているが、芽が出ないのは環境のせいと内心不満を抱いている。2浪中。
立体構成の実力はあるのだが、どこかで見たことがある、持ち味のない作品と講師からの評価は低い。
青木由香
演 - 牧原ゆゆ
2年生の新入生。美術の勉強は始めたばかりであり、作品制作はけしてうまいとは言えないが、フレッシュさ、伸びしろがあることを講師から大きく評価される。おとなしい性格だが、実は喫煙者であるなど裏の顔も持つ。
山下寛治
演 - 篠田諒
美大志望の男性。大手予備校の環境にあこがれを抱く。愛子に弁当を作ってもらい交際しているが、裏では由香にも弁当を頼むなど二股をかけている。
三田塚実
演 - 奥瀬繁
売れない彫刻作家で「カカメ」の制作者。人付き合いが苦手なこともあり、美術界では用意注意人物として警戒されていた。「まってろトーキョー」化学薬品が原因とされる原因不明の奇病で死去。実は作品は続々売れていたのが、伏見の懐に入っており、最晩年は決裂。
伏見恭三
演 - 津田寛治
もともと彫刻作家であったが若いころに見切りをつけた実業家。三田塚のマネジメントを買って出たが、売り上げをごまかし借金に充てていた。三田塚を看取った後、作品と三田塚の骨を溶かし、粉粘土にした。「カカメ」が乾燥に弱いと知っており、粘土に取りつかれた人間を容赦なくバーナーで燃やす残忍さも持つ。
藍那ゆり
演 - 黒沢あすか
美術講師で予備校「アイナアカデミー」の経営者。元々の入居ビルが古びたため、町はずれの攻防に教室を引っ越した。東京の美術大学に憧れる生徒たちを時に優しく、時に厳しく指導。環境に不満を述べる時間があるなら、1枚でも多くデッサンをしてほしいと戒める。
カカメ
演 - 河井樹

スタッフ

  • 監督・脚本・編集・粘土アニメーション:梅沢壮一
  • プロデューサー:山口幸彦、西村喜廣、梅沢壮一
  • 音楽:中川孝
  • 特殊メイク・造形操演:山田陽
  • 特殊メイク:中西桂子
  • 特殊造形:亀山夏美
  • VFX:岡野正広
  • 助監督:冨田卓
  • 制作:松本晋介
  • 撮影:栗山進太郎
  • 編集:梅沢壮一
  • 配給・宣伝:ブラウニー
  • 製作:キングレコード
  • 制作プロダクション:ソイチウム
  • 制作協力:西村映像

音楽

主題歌『私だけがいない世界』
作詞・作曲:藤田恵名、編曲:田淵ガー子、唄:藤田恵名(キングレコード「強めの心臓」収録[8]

ミュージック・ビデオは本作の梅沢壮一が監督した[9]

挿入歌『A Madist In The Mirror』
作詞・作曲:中川孝、唄:中本ルリコ
挿入歌『Wrath And Thirsty』
作詞:中川孝、AntonMark-Hichman、作曲:中川孝、唄:中本ルリコ
挿入歌『Out Of Control』
作詞・作曲:中川孝、唄:中本ルリコ

脚注

  1. ^ Inc, Natasha. “血を吸う粘土(2017)”. allcinema. 2019年9月1日閲覧。
  2. ^ Inc (2017年6月3日). “ホラーだらけの映画祭『ホラー秘宝まつり2017』が開催 『ハウリング』『ザ・フォッグ』などリバイバル上映[ホラー通信]”. ガジェット通信. 2019年9月1日閲覧。
  3. ^ Inc (2017年6月1日). “悪魔のプレス機が暴走するS・キング原作映画も 『ホラー秘宝まつり』続報”. CINRA.NET. 2019年9月4日閲覧。
  4. ^ Inc (2017年9月21日). “藤田恵名 ホラー映画の主題歌熱唱「トロントでガガさんに会いたかった」”. 東スポWEB. 2019年9月1日閲覧。
  5. ^ Inc (2018年3月16日). “女優・黒沢あすかはリアル「冷たい熱帯魚」!? ゆうばり叛逆映画祭のトップバッター 夫婦で登壇”. 映画.com. 2019年9月4日閲覧。
  6. ^ Inc (2019年8月7日). “ミスiD 2017の4人が主演 悪魔の粘土が起こす地獄絵図『血を吸う粘土』”. めるも. 2019年9月4日閲覧。
  7. ^ Inc (2017年5月24日). “"ワイドナ高校生"正本レイラ 「令和元年にバズる」avexのニューヒロイン”. SPICE. 2019年9月4日閲覧。
  8. ^ 衝撃の脱衣盤、着衣盤! 一番“脱げる”シンガーソングライター 藤田恵名さんの新アルバム「強めの心臓」が明日9日(水)発売~ミスiD2017、MCビキニなど多方面で活躍” (2017年8月8日). 2019年9月1日閲覧。
  9. ^ 今、一番脱げるシンガーソングライター藤田恵名が主演映画主題歌 「私だけがいない世界」ミュージック・ビデオでも脱ぐ!”. CINEMATOPICS (2017年7月28日). 2019年9月1日閲覧。

外部リンク