社畜と少女の1800日

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社畜と少女の1800日』(しゃちくとしょうじょのせんはっぴゃくにち)は、板場広志による日本漫画。『週刊漫画TIMES』(芳文社)にて、2017年4月21日号より連載中[1]

社畜と少女の1800日
ジャンル 青年漫画
漫画
作者 板場広志
出版社 芳文社
掲載誌 週刊漫画TIMES
レーベル 芳文社コミックス
発表号 2017年4月21日号 -
発表期間 2017年4月7日 -
巻数 既刊9巻(2019年10月16日現在)
テンプレート - ノート
ポータル 漫画

ハードな職場で働く中年男性が失踪した友人の娘を引き入れ、仕事と子育てを両立しつつ共に生きる姿を描いたホームドラマ作品。

あらすじ

徹夜に休日出勤と、毎日仕事に追われる日々を送る独身の中年サラリーマン・東根将彦は、ひょんなことから高校生時代の同級生の娘の君島優里と出会う。優里は母親・里美と2人で暮らしていたが、ある日母親が将彦の住所が書かれた置手紙を残して突然失踪してしまったと言う。優里の心境を知った将彦は世間には彼女との関係を内密にしつつ、同居生活を送ることになる。

登場人物

東根家

東根将彦(あずまね まさひこ)
本作の主人公。ゲーム会社に勤務する中年サラリーマンの独身の男性。一人称は「俺」。物語開始時の年齢は40歳。入社してから一度も休んだことが無く、社内ではエース的存在で彼に世話になった社員は数知れぬほど多い。趣味は持っていない。
一人暮らしで帰宅しても寝るだけ、最悪の場合は会社で何日も寝泊りといった生活を送っていた中、高校生時代の同級生・君島里美の娘の優里と出会い、「母親が帰ってくるまで」という約束の下で彼女と同居生活を始めることとなるが、ふとしたきっかけから一念発起して彼女の親代わりとなって嫁に送り出すことを決意する。
1年後に優里との関係が漏洩して匿名の通報を受けた警察から職務質問されるも、「事件性が無い」という理由から釈放されるが、代わりに優里は児童相談所に預けられてしまい、さらに結婚を前提に交際していた優里の担任教師の高井沙耶から同僚の男性教師に寝取られていることを知らされると同時に破局を言い渡されてしまった。そして、上層部から人事異動を命じられて悩んだ末に長年勤めてきた会社を退職し、優里との約束を果たせなかった未練から彼女との生活を取り戻すために引越しを決意する。退職後は、上司の桐谷が独立して創業した会社に「保留」という形で転職する。
引越し後、桐谷の計らいにより優里と再会を果たす。
再会した学生時代の友人から自身が故郷を離れていた時に里美が自分の叔父とただならぬ関係にあるという噂が流れていた事を知り、ある疑念を抱いて優里の戸籍を彼女と共に確認する。父親の欄に記されていた名前は……
君島優里(きみじま ゆり)
本作のもう一人の主人公。将彦の高校生時代の友人・君島里美の一人娘。一人称は「私」。物語開始時の年齢は14歳、中学2年生の少女。純粋で誠実。母親と暮らしていたころに起きた不慮の事故により左肩に火傷の跡がある[注釈 1]
母親・里美と二人家族だったが、中学2年生のころの1学期に母親の失踪と同時に実家が引き払われ、残されたメモから将彦が住んでいるアパートを訪れ、居候している[注釈 2]。父親と親戚には一度も会ったことがない。日常では新聞配達のアルバイトを受け持っていた。実家に住んでいたころは全て家事をやっていたため料理が得意。
中学3年生の2学期に警察に職務質問をされると同時に将彦と別離される形で児童相談所に預けられ転校したが、預けられてから数日後に桐谷の計らいにより将彦と再会する。
高校入学後は調理部に入部し、さらに前に住んでいたアパートの隣人であったナナからの紹介で彼女の行きつけのイタリアンレストランでアルバイトを始める。
ハナ
優里に拾われた野良猫。鼻に黒色の斑がある。
優里が目を離した際には脱走して消息不明となるが、隣人のナナの協力で発見される。優里が児童相談所に預けられてからは将彦の姪の梓の家に引き取られ、将彦の引越し後は再び彼の家に住んでいる。

将彦の関係者

桐谷(きりたに)
将彦が勤務するゲーム会社の年下の上司の女性。一人称は「私」。既婚者だったが夫との関係が上手く行かず離婚してバツイチとなる。料理は苦手。
将彦の行動を疑い出し、優里と同居している事実を知る。身内を除けば将彦と優里の本当の事情を知っている数少ない人物。将彦が退職を決意した際には自らが独立して立ち上げた会社に彼を引き入れ、さらに優里が預けられた児童相談所にて「将彦と結婚して優里を養子に迎える」という口車で彼女を施設から引き離し、将彦と再会させた。
梓(あずさ)
将彦の姉の娘で将彦の姪。初登場時は17歳の高校2年生。一人称は「アタシ」。お調子者で前向きな性格。将来は漫画家を目指している。将彦のことは「マーくん」と呼んでいる。優里が通っていた中学校の卒業生でもある。
とある日曜日に将彦のアパートを訪れた際に優里と出会い、勘違いから将彦に自首するよう言い放つが、優里の説得によって最初に二人の関係を知ることになる。身内には伝えていない。
高校卒業後はゲーム会社の専門学校に通っている。
貝塚梨理南(かいづか りりな)
桐谷が起業した新しい会社の新入社員の若い女性で将彦の後輩。年齢は20代。
常にマスクをつけて作業を行い、会話の際は自ら話すことなく顔文字つきのメールで相手とやり取りしている。東根が前の会社で自分の推しアニメのゲームを手掛けていたことを知ると、興奮してマスクを外し、肉声解禁した。アニメ「この山の名前はだれか知ってる」の大ファン。聖地巡礼したり、劇場版が公開されると特典をコンプリートするためチケットを大量購入して何度も足を運んだりしている。桐谷が劇場版公開のコラボゲーム作成の依頼を受けると、既存イラストを使わず自分で書き下ろし、ファンから高評価を得た。その作業は連日深夜まで及び、疲労が蓄積し身体を壊しかけたところ、東根に「心身にダメージを受けると回復が難しくなり、今頑張っている仕事もご破算になる。休むのも仕事のうち」と忠告を受けた。

優里が通っていた中学校の関係者

教師

高井沙耶(たかい さや)
優里のクラス担任だった女性教師。独身。一人称は「私」。担当教科は国語で、バスケ部の顧問。幼少期から教師になることを夢見ていた。
三者面談で「優里のおじ」として出席した将彦と知り合い、体育祭から一週間後のとある日に酔った勢いで将彦と肉体関係に発展した末に惹かれて交際を始める。しかし、優里の1年生のころの担任であった男性教師の発言から2人の関係を疑い始め、さらに将彦と梓の会話を見て優里と将彦の関係が他人だと知ってしまった。その後、将彦とのすれ違いが続いて不信感が募り、男性教師の甘い囁きに身を委ねてしまい抱かれ、数日後に自宅を訪れた将彦に別れを告げて破局してしまう。
的場(まとば)
男性教師。初登場時は29歳。大学生時代から付き合っているOLの女性と交際している。

生徒

高嶋頼子(たかしま よりこ)
優里の同級生の少女でクラスメート。優里からは「頼ちゃん」と呼ばれている。一人称は「私」。
優里の高校入学後に彼女から連絡を受け、サキと共に再会する。
内海サキ(うつみ サキ)
優里の同級生の少女でクラスメート。一人称は「私」。優里を同級生の虐め加害者の少女から庇った。同級生の寺田の部活動の先輩にあたる兄がいる。
優里の高校入学後に彼女から連絡を受け、頼子と共に再会する。
浅岡春太(あさおか はるた)
優里の同級生の少年でクラスメート。一人称は「俺」。父親は既に亡くなり、母子家庭で弟と妹がいる。家事もこなしているが、料理は苦手。
体育祭のリレーの練習中に軽く足をひねったため、負担の少ない二人三脚に優里と共に参加することになるが、その本番当日に優里を巻き込んで転倒して彼女に軽傷を負わせてしまう。そのことから自責の念に駆られるが、連絡を受けてやってきた将彦から慰められた。
優里の転校から数ヵ月後に彼女と同じ高校に入学し、再会を果たす。部活動は優里と同じく調理部だが、バイトの掛け持ちで忙しいため「幽霊部員」として扱われている。
相葉(あいば)
優里の同級生の少女。
日向(ひゅうが)
優里の同級生の少年。陸上部所属。
井上(いのうえ)、尾形(おがた)
優里の同級生の少年。
寺田(てらだ)
優里の同級生の少年で女子生徒に人気がある。」。一人称は「俺」。修学旅行で優里に告白したが断られた。サキの兄は部活動の先輩にあたり、卒業してからも交流がある。

優里の進学先の高校の関係者

滝田(たきだ)
優里の同級生の女子生徒でクラスメート。一人称は「私」。優里とは彼女の転校先の中学校からの知り合い。
長瀬(ながせ)
優里の先輩の男子生徒で調理部の部長。テニス部の部長の女子生徒と交際中。
光(ひかる)
優里の先輩の男子生徒で人気動画配信者。一人称は「僕」。明るい性格で昭和レトロな物を好む。調理部の幽霊部員だが、食べる専門。

その他

ナナ
将彦が住んでいたアパートの住人の若い女性。一人称は「アタシ」。将彦がいた部屋の隣に住んでおり、彼のことは「おっさん」と呼んでいる。喫煙者。弁当屋でアルバイトをしている。
猫の特性に詳しく、ハナがアパートから脱走した際には優里に協力した。この一件もあり、彼女とは親しい存在となる。
君島里美(きみじま さとみ)
将彦の高校生時代の友人の女性。優里の母親でシングルマザー。当時の将彦の憧れの女性であり、美人で明るくスクールカーストでは上位に入るほどだった。両親(優里の祖父母)とは既に死別し、別れた夫側の親族とも絶縁している。
物語が始まる半年前に将彦と偶然再会を果たし、その数日後に突如、優里の前から失踪して行方不明となる。
長らく行方知れずのままであったが、交通事故による急逝で将彦の友人経由にて連絡が届き、北海道に所在していたことが判明。そして恐らく優里の父とは別の男性と所帯を築いていたという衝撃の事実が発覚する。

書誌情報

備考

脚注

注釈

  1. ^ プールの授業ではサポーターをつけたり、肌の露出が多い服を着るときには肌色のクリームを塗ったりと、ある程度の対策はしている模様。
  2. ^ 後に母親が将彦の実家から当時彼が住んでいたアパートの住所を聞き出していたことが明らかになっている。

出典

外部リンク