劇場版ポケットモンスター ココ
『劇場版ポケットモンスター ココ』(げきじょうばんポケットモンスター ココ、英題: Pokémon the Movie: Secrets of the Jungle[1])は、2020年12月25日に公開のテレビアニメ『ポケットモンスター』の劇場版映画第23作目の作品。
| 劇場版ポケットモンスター ココ | |
|---|---|
| 監督 | 矢嶋哲生 |
| 脚本 | 冨岡淳広、矢嶋哲生 |
| 原案 | 田尻智 |
| 製作 |
下平聡士、内山雄太 關口彩香、川口類 |
| 製作総指揮 | 岡本順哉、片上秀長 |
| 出演者 |
松本梨香 大谷育江 上白石萌歌 山寺宏一 中川翔子 中村勘九郎 |
| 音楽 |
岡崎体育 宮崎慎二 景山将太 石塚玲依 東大路憲太 |
| 主題歌 | 「ただいまとおかえり」木村カエラ |
| 制作会社 | OLM,Inc. OLM Digital,Inc. |
| 製作会社 | ピカチュウプロジェクト(The Pokémon Companyほか) |
| 配給 | 東宝 |
| 公開 |
|
| 上映時間 | 約99分 |
| 製作国 |
|
| 言語 | 日本語 |
| 前作 | ミュウツーの逆襲 EVOLUTION |
概要
公開当時のTVシリーズは『ポケットモンスター(2019年版)』に移行していたが、『キミにきめた!』や『みんなの物語』と同様に、放送中のTVシリーズとは関係のないオリジナルストーリーとなっている。
本作では森を舞台に、ポケモンに育てられた少年ココと新たに発表された幻のポケモン・ザルードの親子関係を描いたストーリーとなっている。
また、前作までナレーション役を担当した石塚運昇の逝去に伴い、本作からは石塚の後継としてアニメシリーズにてナレーションを務めている堀内賢雄が担当[2]。
当初は2020年7月10日公開予定だったが、新型コロナウイルスの影響で、4月17日に特別前売り券の発売中止、5月13日に公開日の延期が発表された。6月15日に、同年冬に公開されること及び8月7日に前売券が発売されることが発表。8月5日、公開日が12月25日に決定したことが発表された[3]。
『ビクティニと黒き英雄 ゼクロム/白き英雄 レシラム』以来、今作品では次回作の予告は無く、ポケモン復興支援ポータルサイト『POKÉMON with YOU - ポケモンはいつもキミといっしょ -』の宣伝だけに留めている。
ストーリー
ポケモンマスターを目指して旅を続けている少年・サトシとピカチュウはオコヤの森でポケモン・ザルードに育てられた少年・ココと出会う。
登場キャラクター
レギュラーキャラクター
- サトシ
- 声 - 松本梨香
- ポケモンマスターを目指す10歳の少年。本作においては、サトシは自身の父親の存在を言及する。父親に関しては、これまでのアニメシリーズで明言されていない。
- ピカチュウ
- 声 - 大谷育江
- 技:10まんボルト、アイアンテール、でんこうせっか
- サトシの相棒ポケモン。本作ではピスヘルメット(探検帽)にホエルコの水筒を掛けた姿で登場。また、『みんなの物語』同様、ピカチュウ以外でサトシの手持ちポケモンは登場しない。ココのことは「ピピ」と呼んでいる。
- ロケット団
- 珍しいポケモンを狙う悪の組織の3人組。今作はほとんどサトシに絡んでおらず、終始正体もバレなかった。
その他のキャラクター
ゲストキャラクター
- ココ
- 声 - 上白石萌歌[4]、美波わかな(赤ちゃん)
- ザルードに育てられた人間の少年。サトシと同い年。自身をザルードだと信じていた。ポケモン語は理解できるが、人間語はあまり理解できず、片言で喋る。
- ゼッド博士
- 声 - 山寺宏一
- 「ビオトープ・カンパニー」所属の博士。
- カレン
- 声 - 中川翔子
- 「ビオトープ・カンパニー」の研究員でゼッド博士の助手。
- 町長
- 声 - 緒方賢一
- 予定通りの花火打ち上げに協力してくれたサトシ達にかつて森にセレビィがいたことを話す。
- クロム・モリブデン博士
- 声 - 川島得愛
- リン・モリブデン博士
- 声 - 関根有咲
- 「ビオトープ・カンパニー」の前所長夫婦。
- 研究員
- 声 - 田邊幸輔、櫻井トオル、元吉有希子
- 「ビオトープ・カンパニー」所属の研究員。誰か不明だがアリアドスを手持ちに入れている。
- 職人
- 声 - 城岡祐介
- 花火職人。
- アナウンサー
- 声 - 根本京里
- 下っ端A
- 声 - 大町知広
- ジョーイ
- ポケモンセンターの女医。本作では台詞なし。
- ジュンサー
- 警官。終盤に登場する。ジョーイ同様台詞なし。
ゲストポケモン
- ザルード
- 声 - 中村勘九郎[4]
- 技:ジャングルヒール
- オコヤの森で群れで暮らす幻のポケモン。マントをつけている。赤ん坊だったココを発見した。ココに懐かれ見捨てられず、「よそ者をいれてはいけない」という森の掟に反して自ら群れから離れココを育て上げた。ココからは「父(とう)ちゃん」と呼ばれている。ココや他のザルードとは人間の言葉で会話しているように聞こえるが、これは視聴者用に吹き替えられているだけで、ココ以外の人間には鳴き声にしか聞こえない。
- 長老ザルード
- 声 - 中博史
- ザルードの中でも高齢で杖を突いている。物知りでセレビィや樹木について詳しく知っている。
- リーダー・ザルード
- 声 - 津田健次郎
- 長老の次に上の立場で通常より大きめのザルード。掟に反したザルードを裏切者扱いしている。いささか乱暴者だが、仲間思いでもある。
- サブリーダー・ザルード
- 声 - KENN
- 立ち場が3番目のザルード。
- セレビィ
- 森に住んでいると言われる幻のポケモン。今作では体がピンク色の色違いの個体が登場する。
- ウッウ
- 声 - 愛河里花子
- サトシが捕獲を試みる。ピカチュウやロケット団のカードキーを一度飲み込むが、ピカチュウの電撃を受けいずれも吐き出した。ホシガリスと共にエンディングで踊りを披露する。
- ホシガリス
- 声 - 真堂圭
- ココと幼い頃から仲良しのポケモン。食欲旺盛。森に住むポケモンで唯一ザルードに心を開いている。ウッウと共にエンディングで踊りを披露する。
- コノハナ
- 声 - 坂井易直
- ザルードに不満を持っており、ザルードにオレンのみを投げる。
- ダンゴロ
- 声 - 田中啓太郎
- ワシボン
- 声 - 坂田将吾
- 巣から落ちたところをココとザルードが救護し、命拾いする。回想でウォーグルが親と表現される。
- アップリュー
- 声 - 佐藤悠雅
- ウッウの次にサトシがゲットを試みるも見失ってしまう。
- スカンプー
- 声 - 観世智顕
- よく屁をこく。
- フライゴン
- 声 - 田中光
- ゴロンダと喧嘩をし、羽を負傷していた。心配したココが注意を引き付けて怒り心頭にさせ、密かにザルードの縄張りの「治癒の泉」に入れて回復する。作中でココはフライゴンを喧嘩早いと言及している。
- タネボー
- 声 - 夏目妃菜
- 怒り心頭のフライゴンと衝突しそうになり、気絶する。
- エルフーン
- 声 - 永井真里子
- ガントル
- 声 - 宮田海地
- 以上、オコヤの森に住むポケモン達。当初はザルードを警戒していたが、終盤でザルードに協力する。他にもウパー、キャタピー、チェリンボ、ヒメンカ、テッカニン、ウォーグル、ゴロンダ、ヨクバリス、モロバレル、ナゾノクサ、カジッチュ、サシカマス、モンメンなどのポケモンが登場する。
- 以下、ミリーファタウンの市井のポケモンたち。作中ではガラルのポケモンたちを中心に多種多様に登場する。
- エースバーン
- ナットレイ持ちのトレーナーとバトルする。技「かえんボール」を的中させ勝利。
- ナットレイ
- エースバーン持ちのトレーナーとバトルする。技「かえんボール」を当てられ敗北する。
- カジリガメ
- 暴走するが、ココに制止されなだめられる。
- タイレーツ
- ヘイが花火の大砲の底に寝ていたところをココに救出された。
役名無し
スタッフ
- 原案 - 田尻智
- エグゼクティブプロデューサー - 岡本順哉、片上秀長
- プロデューサー - 下平聡士、内山雄太、關口彩香、川口類
- アニメーションプロデューサー - 加藤浩幸
- 脚本 - 冨岡淳広、矢嶋哲生
- キャラクターデザイン - 丸藤広貴
- ピカチュウ作画監督 - 一石小百合
- 総作画監督 - 丸藤広貴、西谷泰史
- 音響監督 - 三間雅文
- 音楽 - 岡崎体育、宮崎慎二、景山将太、石塚玲依、東大路憲太
- アニメーション制作 - OLM Team Kato
- 監督 - 矢嶋哲生
- 配給 - 東宝
- 製作 - ピカチュウプロジェクト(The Pokemon Company、小学館、テレビ東京、タカラトミー、ジェイアール東日本企画、OLM、東宝、小学館集英社プロダクション)
主題歌・挿入歌
岡崎体育が主題歌と劇中楽曲のプロデュースを担当する[3]。
- オープニングテーマ「ココ」
- 歌 - Beverly[5] / 作詞・作曲 - 岡崎体育 / 編曲 - 澤野弘之
- エンディングテーマ「ただいまとおかえり」
- 歌 - 木村カエラ[6] / 作詞・作曲 - 岡崎体育 / 編曲 - 野村陽一郎
- メインテーマ「ふしぎなふしぎな生きもの」
- 歌 - トータス松本[3](ウルフルズ)[7]/ 作詞・作曲 - 岡崎体育 / 編曲 - 野村陽一郎
- 「掟の歌」
- 歌 - SiNRiN[8] / 作詞 - 矢嶋哲生 / 作曲・編曲 - 岡崎体育
- 「Show Window」
- 歌・作詞・作曲 - 岡崎体育 / 編曲 - 岡崎体育、シライシ紗トリ(映画ではノンクレジット。)
- 「森のハミング」
- 歌 - 東京都日野市立七生緑小学校合唱団 / 作詞・作曲 - 岡崎体育 / 編曲 - 本間昭光、会原実希(映画ではノンクレジット。)
リアル脱出ゲームとのコラボレーション
SCRAP主催の体験型ゲームイベントであるリアル脱出ゲームとのコラボレーションで「リアル脱出ゲーム×劇場版ポケットモンスター ココ・幻のポケモンの森からの脱出」が2020年11月から2021年2月までの約4ケ月のロングランでリリースすることが決定した。購入者はオコヤの森に住むポケモンとして、様々な謎を駆使して各々のペースで洞窟に閉じ込められた友人であるココを救出(脱出)することがクリア条件。カップルで尚且つ歯ごたえのある通常版と親子で楽しめて尚且つ初心者向けの家族版の2種類があり、家族版のみ若干難易度が引き下がっている。PDFファイルダウンロードアドレスが付いた電子版とペーパークラフトが付いた紙版の2種類で展開する。キャッチコピーは『これはキミの手で解き明かす、ポケモンと人間の新たな絆(なぞ)』である。
脚注
- ^ Pokémon the Movie: Secrets of the Jungle and Pokémon GO Collide | Pokemon.com(2020.12.14、pokemon.com)
- ^ “故・石塚運昇さん、映画『ポケモン』ナレーション出演せず 連続出演記録22で途切れる”. ORICON NEWS (2020年2月28日). 2020年2月29日閲覧。
- ^ a b c “新作ポケモン映画、クリスマスに公開 テーマソングはトータス松本で岡崎体育と初コラボ”. ORICON NEWS (2020年8月5日). 2020年8月5日閲覧。
- ^ a b “上白石萌歌&中村勘九郎、映画『ポケモン』でゲスト声優 “種族超えた”親子役”. ORICON NEWS (oricon ME). (2020年7月31日) 2020年7月31日閲覧。
- ^ Beverly:by the courtesy of Avex Entertainment Inc.
- ^ 木村カエラ:by the courtesy of ELA / Victor Entertainment
- ^ by the courtesy of Getting Better / Victor Entertainment
- ^ SiNRiN:岡崎体育とSiM。
外部リンク
- 映画公式サイト
- 劇場版ポケットモンスター ココ×リアル脱出ゲーム「幻のポケモンの森からの脱出」 - SCRAPによる公式サイト