せんだい (護衛艦)

海上自衛隊の護衛艦(DE)、あぶくま型護衛艦4番艦。

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せんだいローマ字JS Sendai, DE-232)は、海上自衛隊護衛艦あぶくま型護衛艦の4番艦。艦名は川内川に由来し、この名を受け継いだ日本の艦艇としては、旧海軍川内型軽巡洋艦川内」に続き2代目にあたる。

せんだい
洋上を往く「せんだい」
基本情報
建造所 住友重機械工業 浦賀工場
運用者  海上自衛隊
艦種乙型護衛艦(DE)
級名 あぶくま型
母港 舞鶴基地
所属 護衛艦隊第14護衛隊
艦歴
計画 昭和62年度計画
発注 1987年
起工 1989年4月14日
進水 1990年1月26日
就役 1991年3月15日
要目
排水量 基準 2,000トン
満載 2,500トン
全長 109.0m
最大幅 13.4m
深さ 7.8m
吃水 3.8m
飛行甲板 なし(VERTREP甲板のみ)
機関 CODOG方式
主機 三菱 S12U-MTKディーゼルエンジン × 2基(4,650PS
川崎/ロールス・ロイス スペイSM1Aガスタービンエンジン × 2基
出力 27,000PS
推進 スクリュープロペラ × 2軸
速力 最大27ノット以上
乗員 120名
兵装 62口径76mm単装速射砲 × 1基
ハープーンSSM4連装発射筒 × 2基
74式アスロックSUM8連装発射機 × 1基
高性能20mm機関砲(CIWS) × 1基
68式3連装短魚雷発射管(HOS-301) × 2基
搭載機 なし
VERTREPHIFR可能
C4I MOFシステム
レーダー OPS-28C 低空警戒/対水上
OPS-14C 対空
81式射撃指揮装置2型-22C
ソナー OQS-8
SFCS-8 水中攻撃指揮装置
探索装置・
その他装置
OAX-1B赤外線暗視装置
電子戦
対抗手段
NOLR-6C ESM+OLR-3 ジャミング
Mk.137 デコイ発射機 × 2基
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艦歴

「せんだい」は、中期防衛力整備計画に基づく昭和62年度計画1,900トン型乙型護衛艦1232号艦として、住友重機械工業浦賀工場で1989年4月14日に起工され、1990年1月26日に進水。同年10月16日に海上公試開始。1991年3月15日に就役し、佐世保地方隊第21護衛隊に編入された。

1991年6月20日、佐世保地方隊隷下に第39護衛隊が新編され、「おおよど」とともに編入された。

1997年3月24日、隊番号の改正により第39護衛隊が第26護衛隊に改称。

2008年3月25日~3月26日佐世保に寄港したタイ海軍練習艦隊ナレースワン級フリゲート「ナレースワン」、チャオプラヤー級フリゲート「サイブリ」に対しホストシップとして交歓する。

同年3月26日、自衛艦隊の大改編により第26護衛隊が第16護衛隊に改称され、護衛艦隊隷下に編成替え。

2011年3月16日付、第16護衛隊が廃止となり、第12護衛隊に編入。定係港が佐世保からに転籍。

2015年12月から舞鶴基地に回航。

2016年3月18日付、第14護衛隊に編入、定係港がから舞鶴に転籍。

2018年2月16日昼、第1航空群所属のP-3Cと共に、東シナ海公海(上海の東約250kmの沖合)で北朝鮮船籍のタンカー「Yu Jong 2号」が「闽宁德油078」(繁体字表記は「閩寧德油」(ビンネイトクユ)であり「福建 寧徳市 油槽船」を意味する)との表示がある船籍不明の船舶と接舷し、国連安保理決議で禁止されている「瀬取り」とみられる作業を行っていたことを確認した[1]。なおこれは、対北朝鮮かつ艦艇による現認では自衛隊初であった。

2018年6月29日昼、東シナ海の公海上(上海の南南東約350kmの沖合)で北朝鮮船籍のタンカー「AN SAN 1(アンサン1)号」(IMO番号:7303803)が船籍不明の船舶と接舷し、国連安保理決議で禁止されている「瀬取り」とみられる作業を行っていたことを確認した[2]。なお「AN SAN 1号」は、2018年3月に国連安保理北朝鮮制裁委員会から資産凍結・入港禁止の対象に指定された船舶だが、制裁逃れのため船名を「HOPE SEA(ホープ シー)号」に偽装していることも確認した。

2019年8月23日8月27日、親善のため舞鶴に寄港したカナダ海軍ハリファックス級フリゲート「オタワ」に対しホストシップとして交歓する。[3]

2019年11月13日未明、東シナ海の公海上(上海の東約280kmの沖合)で北朝鮮船籍のタンカー「MU BONG 1(ムボン1)号」(IMO番号:8610461)が船籍不明の船舶と接舷し、国連安保理決議で禁止されている「瀬取り」とみられる作業を行っていたことを確認した[4]。また船籍不明の船舶が、制裁逃れのため船名を何らかの物で覆っていることも確認した。

歴代艦長

歴代艦長(特記ない限り2等海佐
氏名 在任期間 出身校・期 前職 後職 備考
1 鈴井尚夫 1991.3.15 - 1992.3.24   せんだい艤装員長 佐世保通信隊司令
2 加藤耕司 1992.3.25 - 1993.3.23 防大20期 第1護衛隊群司令部幕僚 海上幕僚監部人事教育部人事課
3 小田和春 1993.3.24 - 1994.3.24 防大18期 誘導武器教育訓練隊訓練科長 海上自衛隊第1術科学校教官 3等海佐
4 泉 三省 1994.3.25 - 1995.3.23 防大22期 くらま砲雷長 海上幕僚監部防衛部防衛課
5 下山公貴 1995.3.24 - 1997.3.24 防大19期 統合幕僚会議事務局   就任時3等海佐
1996.7.1、2等海佐
6 内田 薫 1997.3.25 - 1998.3.22 防大21期 やまゆき航海長兼副長 海上自衛隊幹部学校
7 碇山武男 1998.3.23 - 1999.3.28   呉地方総監部防衛部第5幕僚室 第4海上訓練指導隊船務科長 就任時3等海佐
1998.7.1、2等海佐
8 落 修司 1999.3.29 - 2000.3.23 防大25期 第3護衛隊群司令部幕僚 海上幕僚監部調査部調査課
9 尾島義貴 2000.3.24 - 2001.3.22 防大27期 たちかぜ砲雷長兼副長 海上幕僚監部防衛部運用課
10 丸澤伸二 2001.3.23 - 2002.8.11 大阪外大
36期幹候
みねゆき船務長兼副長 東京業務隊
11 藤村栄次 2002.8.12 - 2003.8.10 防大24期 くらま砲雷長   3等海佐
12 福原俊樹 2003.8.11 - 2004.8.4 防大23期 しまかぜ砲雷長兼副長 海上自衛隊第1術科学校総務課長
13 林田嘉信 2004.8.5 - 2006.1.19 防大27期 誘導武器教育訓練隊訓練科長 自衛艦隊司令部 就任時3等海佐
2006.1.1、2等海佐 
14 久保直紀 2006.1.20 - 2007.3.25 防大28期 さざなみ副長 自衛隊富山地方協力本部募集課長
15 西村正之 2007.3.26 - 2008.7.31 誘導武器教育訓練隊誘導武器科長 海上訓練指導隊群司令部幕僚
16 清水博史 2008.8.1 - 2009.8.2 防大33期 統合幕僚監部副報道官 海上自衛隊幹部学校
17 織戸邦明 2009.8.3 - 2011.3.24   さわかぜ副長 佐世保地方総監部管理部総務課長
18 近藤 匡 2011.3.25 - 2012.7.1 防大37期 海上幕僚監部指揮通信課   2012.1.1
1等海佐昇任 
19 長村久光 2012.7.2 - 2013.7.28 統合幕僚監部運用部運用第2課 自衛艦隊司令部
20 松本圭太 2013.7.29 - 2014.12.7 くにさき船務長 海上自衛隊第1術科学校  
21 恩蔵 洋 2014.12.8 - 2016.3.24 うみぎり副長 海上自衛隊幹部学校研究部員  
22 長岩友久 2016.3.25 - 2017.5.21 防大40期 はまな副長 沖縄海洋観測所副所長
23 那須靖司 2017.5.22 - 2018.5.9 防大34期 ときわ副長 あきづき艦長
24 吉田 潤 2018.5.10 - 2019.3.31   てんりゅう艦長 舞鶴地方総監部管理部
25 田中信也 2019.4.1 - 2020.3.15 防大44期 あしがら副長 海上自衛隊幹部学校付
26 五十嵐晋太郎 2020.3.16 - 開発隊群司令部幕僚

ギャラリー

脚注

参考文献

  • 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
  • 世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)

外部リンク