スタンドバイミー 〜気まぐれ白書〜

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スタンドバイミー ~気まぐれ白書~』(スタンドバイミー ~きまぐれはくしょ~)は、1987年8月28日から同年9月25日にかけて、TBS系列で毎週金曜日21:00 - 21:54(JST)に放送された テレビドラマである。

スタンドバイミー ~気まぐれ白書~
ジャンル テレビドラマ
脚本 横田与志
演出 大岡進
吉田秋生
出演者 志穂美悦子
小川範子
伊東四朗
オープニング 城之内ミサ「気まぐれ白書」
国・地域 日本の旗 日本
言語 日本の旗日本語
製作
プロデューサー 柳井満
制作 TBS
放送
放送チャンネルTBS系列
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1987年8月28日 - 9月25日
放送時間金曜 21:00 - 21:54
放送枠TBS金曜9時枠の連続ドラマ
放送分54分
回数5
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ストーリー

倉田利子が経営する、『国内ホームステイ チャイルドハウス』という児童保護施設(※以降は『チャイルドハウス』と表記)には、炊事担当の音次や家庭教師担当の五郎たちが共に生活する。そこに人間不信でワガママな中学生の伸恵が来て利子たちと悶着を繰り返す日々が続くようになるが、伸恵は徐々に心を開いていく。

出演

チャイルドハウスの関係者

このドラマに登場する、児童保護施設『チャイルドハウス』の関係者たち。

倉田 利子 - 志穂美悦子
  • 『チャイルドハウス』の経営者兼買い物係。皆からは「利子ちゃん」や「姉ちゃん」と呼ばれるが、五郎は「利子さん」と呼ぶ。ロック音楽[注 1]が好きなしっかり者であるが、怒ると怖い。しかし、ゴキブリが大の苦手。出掛ける時はオートバイを使う。
桃山 音次 - 伊東四朗
  • 『チャイルドハウス』の炊事係。皆からは「お父さん」や「おとさん」と呼ばれる。子供好きであるが、養った経験はない。元々は板前など、オールマイティーなシェフとして働いていたが、有名ホテルのシェフになるオファーを断り、『チャイルドハウス』で働くことになった。普段は野菜炒めカレーライスなどの簡素な料理しか作らないが、第5話で伸恵たちに挑発され、ビーフストロガノフを作った[注 2]。競馬好きが高じて五郎と意気投合し、五郎にお金を貸しているが、そのお金は1円も帰って来ない(後述)。出掛ける時は自転車を使う。
田島 五郎 - 松田洋治
  • 『チャイルドハウス』で下宿する大学生。下宿代の代わりに家庭教師と夜の見回り係を任されているが、自分に甘く、お金の管理が苦手(「音次からお金を借り、競馬で負けて借金が増える」という癖[注 3]が直らないうえ、施設の利用者からお金を借りること[注 4][注 5]やチラシ貼りの仕事をサボる[注 6]など、ズルが絡む話を挙げるとキリがない)。利子からは「五郎ちゃん」、皆からは「お兄ちゃん」と呼ばれるが、細かいことでケチが付くとケンカになることもある[注 7]

上田家と夫の愛人

このドラマのもう1つの主人公。いびつな家庭環境に悩まされる娘とその原因となった親。

上田 伸恵 - 小川範子
  • 不幸な境遇(後述)に育ったせいで「幸せ」というものを知らないワガママな中学1年生[注 8]。皆からは「伸ちゃん」と呼ばれる。[注 9]を飼っており、常に溺愛する。しかし、第1話では犬を使って利子・そば屋出前の人・酒場酔っ払いたちに悪事を働いた。その後、条件付きで施設に預けられることを許されたが、自分からトラブルを起こすことや利子と衝突することが多く、五郎などとケンカになったこともある。その日々を過ごすうちに徐々に心を開き、第5話で音次がビーフストロガノフを作った翌日に自ら帰宅した。
伸恵の父 - 斉藤洋介
  • 伸恵は「パパ」と呼ぶが、名は不明。伸恵は「2年前からロンドン単身赴任中」と話したが、第1話の終盤で愛人と自宅に居ることが伸恵にバレてしまう。気が弱過ぎることが災いし、音次を怒らせてしまったこともある。
伸恵の母 - 鷲尾真知子
  • 伸恵は「ママ」と呼ぶが、名は不明。伸恵は「パパがロンドンで倒れたから、看病に行った」と話したが、帰国していた。第2話と第4話で迎えに来るが、利子と伸恵で取っ組み合いのケンカとなってしまう。

上田家の夫の愛人

上田家に忍び寄った黒い影。気の弱い夫をなだめる愛人だが、家庭が崩壊しそうになる引き金を作ったのもこの人。伸恵はこの人のことを憎んでいる。

愛人 - 野村真美
  • 第1話と第4話の終盤、伸恵の自宅に伸恵の父と居た人(※第4話は通話のみ出演)。第5話では伸恵の父を伸恵の自宅の玄関で迎えるシーンもあった。気が強く、伸恵の父を奪うこともいとわない。

チャイルドハウスで預かった児童

利子が経営する、『チャイルドハウス』で預かった児童の皆さん。

武夫 - 浅尾和憲
  • 『チャイルドハウス』に預けられた男子小学生。母が「山田ですが」と名乗ったため、正式な役名は「山田武夫」である。施設の庭で他の男子と車の工作(※夏休み宿題の1つ[注 10])をしたり、ゲーム機(ファミリーコンピュータ)のコントローラー争いで他の男子ともめることもあったが、去り際に「夏休みの宿題が終わるまでここに居たい」という本心を漏らしたため、この施設のことは嫌っていない。
太郎 - 石上大輔
  • 『チャイルドハウス』に預けられた男子小学生。第1話は五郎の部屋で立ち小便をし、第2話は自分の布団で寝小便して迷惑を掛けた。母が迎えに来た時、前日の夜に伸恵が起こした悪事を利子に告げ口してから母と一緒に帰る。
哲也 - 坂根慶祐
  • 『チャイルドハウス』に預けられた男子小学生。母から手厚い歓迎を受けた後、隆たちと食事をしに行った[注 11]
隆 - 岩瀬威司
  • 『チャイルドハウス』に預けられた男子小学生。施設から帰る時に父親から飯に誘われ、「ハンバーグがいい」と語るなど、わんぱくな面がある。
ユウコ - 土井千恵子
  • 第2話のみ登場。『チャイルドハウス』に預ける予定だった小学3年生の娘。「ユウちゃん」と呼ばれるが、母から離れようとしない。それを見た伸恵がビンタして泣いたことが原因で母を怒らせた結果、母と一緒に帰ってしまう。
白井トオル - 伊崎充則
  • 第3話と第4話で登場。父がオーストラリアへ出張するため、『チャイルドハウス』に預けられる。坊主頭の小学生で口数は少ないが、伸恵のことを深く心配する。その一方、お金の件で五郎にからかわれることもあった。なお、第5話で再登場したときは「トオル」という役名で出演した。

児童たちの保護者

『チャイルドハウス』で預かった児童たちの保護者。児童を預けた理由は様々。

武夫の母 - 和泉ちぬ
  • 第1話のみ登場。『チャイルドハウス』を訪ねた際に「ごめんください、山田ですが」と名乗った。武夫のことが心配だったが、利子の話を聞いて安心した。夫が病気にかかり、その看病をするため武夫をこの施設に預けていた。
太郎の母 - 五十嵐美鈴
  • 第2話のみ登場。『チャイルドハウス』に預けた太郎を迎えに来て、「ちゃんとお利口にしてた?」と心配した後、太郎の服を少し引っ張ってシワを伸ばす。
哲也の母 - 井原千寿子
  • 第2話のみ登場。迎えに来たシーンで「未婚の母」とカミングアウトし、隆の父と意気投合する。哲也を預けた理由は「取材旅行のため」とのこと[注 12]
隆の父 - 綾田俊樹
  • 第2話のみ登場。迎えに来たシーンで「男手ひとつのモンですから、長期出張の時は-(以降略)」と語る。同じタイミングで迎えに来た哲也の母と意気投合し、子供と一緒に食事に行く。
ユウコの母 - 猪俣光世
  • 第2話のみ登場。「1泊だけ預かって」とお願いし、ユウコを『チャイルドハウス』に預ける。なお、「主人が迎えに行く」というやり取りはあったが、そのシーンはなかった(先述)。
トオルの父 - 中原丈雄
  • 第3話と第4話で登場。羊毛の買い付けでオーストラリアへ出張するため、息子のトオルを『チャイルドハウス』に預ける。礼儀正しく、息子のことを良く理解する父親である。第5話は電話のみの出演となったが、声は聞こえなかった。

町の人たち

『チャイルドハウス』がある町で働く人・暮らす人(※なお、学校関係者は別記とする)。

森下巡査 - 渡部雄作
  • 『チャイルドハウス』がある町を管轄する交番巡査。『チャイルドハウス』の件で振り回されることもある。
医師 - 島田彰
  • 第2話のみ出演。近所の町医者で、伸恵が足を痛めた時に診察した。
周旋屋 - 市川夏江
  • 第4話で登場する、不動産屋のおばさん。五郎の物件探しに協力するが、断わられてしまう。
八百屋のオヤジ - 不破万作
  • 第1話と第2話のみ出演。八百屋の店主で「ゲンさん」というあだ名がある。トイレを貸すなど優しい面もあるが、利子に対する下ネタの多さが玉にキズ。
長渕剛(特別出演)
  • 第1話の序盤のみ出演。商店街内で腹痛を起こして八百屋のトイレを借りた人。なお、役名はない(※「志穂美悦子と長渕剛の再共演」を参照)。

学校関係者

伸恵が通う中学校の先生、その学校に通う伸恵のお友達。

担任の先生 - 山岡八高
  • 伸恵が通う中学校の先生。利子に迎えをお願いする電話をし、利子が来るとバイクのことをからかう。第2話のみ登場。
伸恵の友達 - 吉田由美関菜穂子
  • 伸恵が通う中学校の友達で、仲が良い。

競馬中継番組

音次と五郎が視聴した競馬番組でレースの実況と解説を担当した人。第5話のみ登場。

アナウンサー - 吉田功
解説者 - 武川信介
  • 競馬中継の解説者。

スタッフ

主題歌

  • 主題歌:城之内ミサ「気まぐれ白書」(MOON RECORDS)
    • 作詞・作曲・歌:城之内ミサ/編曲:重実徹

放送リスト

各話 放送日 視聴率
第1話 1987年8月28日 23.2%
第2話 1987年9月4日 24.5%
第3話 1987年9月11日 25.3%
第4話 1987年9月18日 25.1%
第5話 1987年9月25日 26.7%

エピソード

志穂美悦子と長渕剛の再共演

第1話で「トイレを借りる人」という設定でゲスト出演(役名なし)し、志穂美悦子と共演した。TBSが制作したテレビドラマで共演したのは『親子ゲーム』以来となるため、約1年ぶりとなる。なお、長渕剛との共演シーンに関する話の流れは下記の通りであり、長渕は(前番組の)『親子ジグザグ』で演じた食堂店の衣装で出演したが、「女好き」などの細かい設定は変わらなかった。

ここでは役名で話の流れを解説するため志穂美悦子は「利子」、長渕剛は「勇次」(※役名がないため、前作品の役名で代用)、八百屋のオヤジは「オヤジ」と記す。

共演シーンの流れ

セリフはすべて太字表記。なお、本編につながるシーンはこの共演シーンの直後から始まるため、このシーンは本編との関連性は低い。'

  1. 利子、八百屋に行ってスイカ[注 13]を買い、代金を払う(※この時点でオヤジがトイレを勇次に貸しているため、勇次は「紙ねぇぞ、紙!」と怒鳴る)。
  2. オヤジ、紙(トイレットペーパー)の場所を勇次に言った後、(スイカを右手でトントン叩く)利子にお釣りを渡す。
  3. 勇次、もう1回怒鳴るも、オヤジは怒鳴り返す。利子、「誰?」と聞くとオヤジは「知らねぇ野郎だよ。いきなりトイレ貸せってよ」と返す。
  4. トイレ(店の奥)から勇次が店のほうへ出て、オヤジに文句を言う。利子、スイカなどが入った段ボール箱を持ち上げる[注 14]
  5. 勇次が利子にナンパすると、利子が「アンタの出番、もう終わったでしょっ![注 15]と返す。
  6. 勇次が「あと」と言った後、利子の左頬へ無理矢理にキスをすると嫌がられる。利子はその後、「呆れた、もう!」と言って右足を突き上げた後、更に文句を言う[注 16]
  7. 利子から離れた勇次はその後、商店街を歩く別の女性(2人組)にナンパするも、再び断られる。
  8. 勇次、利子に気付いて立ち止まり、(利子に向かって)しばらく手を振った後、「ろくなもんじゃねえ[注 17]を歌いながら(利子から)遠ざかる。
  9. 勇次が去る姿を見た利子は「何が『ぴいぴいぴい』だ![注 18]と言って八百屋から去る。

再共演後

  • このドラマで主役(倉田利子役)を演じた志穂美悦子と第1話でゲスト出演した長渕剛は、第1話の放送翌日(1987年8月29日)に結婚(※長渕は再婚)を発表した[1]

その他

上田伸恵役を演じた、小川範子のプロレス演技が注目された(※第2話の冒頭で、倉田利子役を演じた志穂美悦子と乱闘した際に、プロレス技をかけた)。[独自研究?]

脚注

注釈

  1. ^ ※部屋には矢沢永吉のポスターが貼ってある。なお、第1話ではロック音楽に合わせて踊るシーンもある。
  2. ^ ※伸恵に「じゃぁ作ってみせてよ」と言われるが、その時は「嫌だね」と断った。しかし、五郎が「食ってみたい」と言ったことで利子も「出来るの?」と挑発した。その後、3人で音次に頼んだら「頭を下げて」と言われて3人とも頭を下げた。その結果、音次が腕を振るうことになり、冷製グリーンスープも作った。
  3. ^ ※第1話で音次に借金(馬券を買うために借りた金)の残額を聞くシーンがある。
  4. ^ ※第4話で伸恵を騙そうとしたが、噓を見抜かれた(※五郎は「授業参観に行くから、1万円貸して」と言ったが、伸恵は反抗した)。
  5. ^ ※第4話でトオルを騙して500円を借りてパチンコに使ったが負けてしまった(音次が立て替えたことで解決した)。
  6. ^ ※第5話でもトオルを騙し、チラシ貼りの仕事を途中でサボった(この時はトオルに500円を先に渡した。トオルがこの仕事をしている時に利子に見付かり、その話を聞いた利子は「アイツ(五郎)に3,000円も渡したのに」と憤慨する)。
  7. ^ ※「ビーフストロガノフ」のことを知らないため、伸恵とケンカになった(「ビーフストロガノフ」のことを「ビーフ何とか」と言った後、大学のことをバカにされたため)。なお、伸恵とケンカになったのはこれが2回目である。
  8. ^ ※オープニング映像に映る誕生日ケーキの「のぶえ」はこの人を指す。なお、同映像でパーティー会場を荒らす描写がある。
  9. ^ ※名は「ケン」である。なお、田舎(静岡)では隣の家で預かっていた(第1話の本人談より)。なお、『チャイルドハウス』ではペットを飼うことはできないが、特例で飼うことが許された。
  10. ^ (※木で作っていたため、図工の宿題とみられる)
  11. ^ (※隆の父から飯の誘いを受けたときに「カレーがいい」と語った)
  12. ^ ※手提げの紙袋に「ようこそ仙台へ!」という字が書かれているため、仙台への取材旅行から戻るときに購入したものとみられる。
  13. ^ ※利子がスイカを買うときに1,200円の値札と800円の値札をすり替えた後、800円(※すり替える前は1,200円)のほうを抱えて「フフフ」と笑うシーンがある(余談:このスイカは食後のおやつとして買ったものであり、第1話の劇中にそのシーンがある)。
  14. ^ ※劇中では「スイカを買う」というシーンしか映らないが、犬に吠えられるシーンでネギなどの野菜が映る。
  15. ^ (※前番組、『親子ジグザグ』のこと)
  16. ^ (※キスをした後、勇次は利子から離れたため、利子が突き上げた右足は勇次に当たっていない)
  17. ^ (※前番組、『親子ジグザグ』のオープニング曲)
  18. ^ (※前番組、『親子ジグザグ』のオープニング曲、「ろくなもんじゃねえ」の歌いだし)

出典

  1. ^ 長渕剛と入籍、極秘挙式した志穂美悦子”. 日刊ゲンダイ. p. 1 (2010年12月4日). 2022年4月25日閲覧。

関連項目

外部リンク

TBS 金曜21時枠連続ドラマ
前番組 番組名 次番組
親子ジグザグ
(1987年4月10日 - 1987年8月21日)
スタンドバイミー 〜気まぐれ白書〜
(1987年8月28日 - 1987年9月25日)
男女7人秋物語
(1987年10月9日 - 1987年12月18日)