【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホ程バズって伝説になってますわ!?
『【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホ程バズって伝説になってますわ!?』(ひほう おじょうさまけいていへんダンジョンはいしんしゃ はいしんきりわすれにきづかずどうぎょうしゃをボコってしまう けどあいてがわかてさいきょうのめいわくけいはいしんしゃだったらしくアホほどバズってでんせつになってますわ)は、赤城大空による日本のライトノベル。Web版はドラゴンタニシ名義でカクヨムにて2023年6月2日から連載中で[2]、書籍版はガガガ文庫(小学館)より2023年10月から刊行されている[3]。イラストは福きつねが担当している。
【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、 配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしく アホ程バズって伝説になってますわ!? | |
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ジャンル | 配信コメディ[1] |
小説 | |
著者 | 赤城大空 |
イラスト | 福きつね |
出版社 | 小学館 |
掲載サイト | カクヨム |
レーベル | ガガガ文庫 |
連載期間 | 2023年6月2日 - |
刊行期間 | 2023年10月18日 - |
巻数 | 既刊4巻(2025年6月18日現在) |
漫画:お嬢様系底辺ダンジョン配信者、 迷惑系をボコったらバズって伝説になってますわ!? | |
原作・原案など |
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作画 | 山田孝太郎 |
出版社 | 小学館 |
掲載サイト | サンデーうぇぶり |
レーベル | サンデーGXコミックス |
発表期間 | 2025年6月18日 - |
巻数 | 既刊1巻(2025年10月17日現在) |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | ライトノベル・漫画 |
ポータル | ライトノベル・漫画 |
メディアミックスとして、山田孝太郎によるコミカライズが『お嬢様系底辺ダンジョン配信者、迷惑系をボコったらバズって伝説になってますわ!?』(おじょうさまけいていへんダンジョンはいしんしゃ めいわくけいをボコったらバズってでんせつになってますわ)のタイトルで『サンデーうぇぶり』(小学館)にて2025年6月18日から連載中[4]。
あらすじ
編集ファンタジーで知られるダンジョンが現実の世界に出現してから数十年、法整備が進んでダンジョン探索者が一つの職業として定着し、探索の様子を配信する「ダンジョン配信」は配信の中でも人気のジャンルとなっていた。
「お優雅」なお嬢様を目指すダンジョン配信者の山田カリンは、拳でモンスターを粉砕するほどの常人離れした実力を見せていたが、視聴者からはフェイク動画だと判断されて信じてもらえずに伸び悩んでいた。ある時、配信が切れていないことに気づかないまま帰路につこうとしたカリンは、配信者の男が爆炎石でダンジョン壁を破壊しようとする現場に遭遇する。カリンはその男が若手でも最強格の実力をもつ迷惑系配信者であることを知らないまま、男を止めるために一方的に叩きのめす。その一部始終が配信されたことがきっかけで、カリンの実力は本物だったと認められるが、同時に優雅とは程遠い「チンピラお嬢様」として一気に注目を集めることになる。
登場人物
編集山田 カリン ()- 本作の主人公[1]。ドレス姿のお嬢様系配信者の高校生。チンピラ気質かつ一般家庭の出身だが、アニメのお嬢様キャラに憧れて「お優雅」な生き様や強さを目指している[1]。アニメと現実の区別がついていないアホの子で、なおかつフィクションの強さを実現できる才能の持ち主でもあり、常識外れな行動や配信から騒動を巻き起こす[1]。また、ネーミングセンスをはじめ「お優雅」の認識にもズレがある[1]。子供のように夢と憧れに突き進む純粋さが周囲の人間を惹きつけて影響を与えている[1]。
- 両親は既に亡くなっており一人暮らしで、生活は非常に質素。自分の部屋の家具も自作していた。後に配信時のスパチャで数百億円を稼ぎ出すようになるが、食事のおかずを安くあげようとするなど貧乏性が抜けず、真冬にその点をたしなめられている。
- カリンのキャラクター造形は、赤城の好みである「エセお嬢様キャラ」と、無自覚最強主人公を描く際の計算が混ざって生まれたものである[1]。配信ものでは主人公の異常な強さを指摘される機会が多く、無自覚のままだと違和感が生じやすいことから、前述した人物設定にすることで、主人公が強さを自覚しないことに説得力を持たせたほか、ダンジョン配信モノやアホの子と相性のいい要素を追加したという[1]。
佐々木 真冬 ()- カリンの友人(高校の同級生)。ネットに不慣れなカリンに助言を与え、裏から支える参謀的存在[1]。知的かつクールで、感情を表に出さないながらもカリンのことを大切に思っている[1]。自身も過去に探索者として活動していたが、怪我のため引退した。ただ当時の伝手で、公安警察の関係者などとも繋がりがあることが示唆されている。
- 規格外の存在であるカリンに対応できるよう、真冬もまた秘密を抱えるキャラクターとして描かれる[1]。
神代 穂乃花 ()- 悪徳クラン「ブラックシェル」に所属していたが、カリンに助けられて才能を開花させた探索者[1]。後に警視庁に採用され、探索者専門の対応部署である「対探課」勤務となる。
- 本作において希少な常識人である一方で、悪徳クランでの経験やカリンとの関わりを経て常人離れした面を見せるようになるキャラクターとなっており、赤城によると『ONE PIECE』のウソップや『ダイの大冒険』のポップに近いポジションだという[1]。
四条 光姫 ()- カリンの対となる「真のお嬢様」ダンジョン配信者[1]。しかし一方で、「『ダンジョンアライブ』のネット配信に変なコメントを書き込み後の騒動の火種を作る」「カリンの配信の解説に呼ばれるが、熱狂的カリンファンがたたりまともに解説できず気絶する」など、カリンとは別の意味で変わった性格を見せる。
- 赤城によると、カリンへの強い愛情ゆえに暴走する姿を描くのが楽しいキャラクターで、カリンとはまた別ベクトルで好きなことへ真っすぐな姿が魅力だという[1]。
影狼 砕牙 ()- 若手の中では最強格の迷惑系ダンジョン配信者。作中では、ダンジョン内での配信中に「爆炎石」[注釈 1]を使おうとしたところ、それを目撃したカリンにフルボッコにされる。後にカリンへのリベンジを狙うが、単に自身が返り討ちに遭っただけでなく、カリンがダンジョンのスタンピードを一人で鎮圧する様子を最も間近で目撃することになったためその実力に脱帽。以後は「迷惑系」配信者を止め、改めて探索者としての修行に励んでいる。
用語
編集- ダンジョンアライブ
- 本作で重要な役割を持つ作品。元は「もちもちたまご」作の漫画で、アニメ化もされ、幼少期のカリンが熱心に視聴していた。
- ダンジョン内で活躍する探索者グループの様子を描いた作品で、中でも主人公格の「鬼龍院セツナ」にカリンが憧れている。カリンの「お優雅」スタイルも、元々はセツナの探索スタイルを模倣しようとしたことから生み出された。
- ブラックタイガー
- 日本国内では最大規模を誇る探索者クラン。しかし一方でブラック系との悪い噂が絶えず、一部で問題視もされている。影狼が当初所属していたが、後に脱退した。
- 傘下に頭に「ブラック」が付くクラン群を持ち、穂乃花が所属していた「ブラックシェル」もその一つ。
- 神匠
- カリンや穂乃花らが保有する探索者のユニークスキル。ダンジョン内で入手した素材を元にアイテム[注釈 2]を加工できる。スキルレベルの高さに加え、ダンジョンのより深いところ(魔素が濃い場所)で作業するほど加工の成功率が上がる性質がある。ただ「素材は最低でもダンジョン下層の素材が必要」「出来上がったアイテムはスキル使用者本人しか使えない」という制約があり、世間一般では「ハズレスキル」扱いされていた。
- なおカリンの場合はスキルレベルが非常に高いため、下処理をした素材を魔力を込めたハンマーで数回叩くだけでアイテムが出現する状態となっている。
作風
編集作中における名前のない視聴者コメントや掲示板の書き込みは、重要な要素として描かれている[1]。
赤城は動画配信者の生配信を時間に余裕がないことからほとんど試聴しておらず、普段はニコニコ動画などを試聴していることから、作中に登場する視聴者コメントはニコニコ動画風の文体になっている[1]。赤城によると、主人公であるカリンの性格上、彼女の行動に対するツッコミ等を除いて、性的な内容や下ネタ系のコメントは極力避けており、赤城の過去作品とは対照的になっているという[1]。
カクヨムでの連載という形式を踏まえ、1話ごとに笑ったりツッコミを入れたくなる要素を意識的に盛り込んでおり、特にコメントが登場する際に重視しているという[1]。
制作背景
編集赤城によると本作の着想は、Webで流行し始めたダンジョン配信ものにハマったことがきっかけだという[1]。自身が匿名掲示板やコメント付き動画サイトに親しんでいたこともあって、特に作中の掲示板やコメント欄でのやり取りに魅力を感じ、隙間時間を利用して執筆を進めたという[1]。
評価
編集『カクヨム』のランキングでは2024年に年間総合1位になった[1]。赤城によると、日間・週間・月間ランキングでは1位になったことがないまま年間ランキングで1位になったという[1]。
『このライトノベルがすごい!2025』では文庫部門で第10位、総合新作部門で第6位になった[5]。
「次にくるライトノベル大賞2024」では文庫部門で第3位になった[6]。
「ラノベニュースオンラインアワード」では、2025年6月刊の投票アンケートで第4巻が「笑った部門」に選出された[7]。
既刊一覧
編集小説
編集- 赤城大空(著)・福きつね(イラスト) 『【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホ程バズって伝説になってますわ!?』 小学館〈ガガガ文庫〉、既刊4巻(2025年6月18日現在)
- 2023年10月18日発売[3]、ISBN 978-4-09-453157-2
- 2024年3月18日発売[8]、ISBN 978-4-09-453183-1
- 2024年10月18日発売[9]、ISBN 978-4-09-453213-5
- 2025年6月18日発売[10]、ISBN 978-4-09-453246-3
漫画
編集- 赤城大空(原作)、福きつね(キャラクター原案)、山田孝太郎(漫画) 『お嬢様系底辺ダンジョン配信者、迷惑系をボコったらバズって伝説になってますわ!?』、小学館〈サンデーGXコミックス〉、既刊1巻(2025年10月17日現在)
- 2025年10月17日発売[11]、ISBN 978-4-09-157899-0
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w 赤城大空(インタビュー)「独占インタビュー「ラノベの素」 赤城大空先生『【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホ程バズって伝説になってますわ!?』」『ラノベニュースオンライン』、Days、2025年6月18日 。2025年10月13日閲覧。
- ^ “【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう~けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしく動画がアホほどバズって伝説になってますわ!?(ドラゴンタニシ)”. カクヨム. 2025年10月14日閲覧。
- ^ a b “【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう”. 小学館コミック. 小学館. 2025年10月13日閲覧。
- ^ “「お嬢様系底辺ダンジョン配信者、迷惑系をボコったらバズって伝説になってますわ!?」サンデーうぇぶりで連載開始”. MANGA Watch. インプレス (2025年6月18日). 2025年10月13日閲覧。
- ^ 『このライトノベルがすごい!2025』宝島社、2024年12月10日、13,34,41,88頁。ISBN 978-4-299-06183-6。
- ^ “大賞決定! 「次にくるライトノベル大賞2024」結果発表! 文庫部門『境界のメロディ』単行本部門『私の心はおじさんである』に決定!”. KADOKAWA (2025年2月24日). 2025年10月13日閲覧。
- ^ “ラノベニュースオンラインアワード2025年6月刊の投票アンケート結果を発表”. ラノベニュースオンライン. Days (2025年8月16日). 2025年10月13日閲覧。
- ^ “【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう 2”. 小学館コミック. 小学館. 2025年10月13日閲覧。
- ^ “【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう 3”. 小学館コミック. 小学館. 2025年10月13日閲覧。
- ^ “【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう 4”. 小学館コミック. 小学館. 2025年10月13日閲覧。
- ^ “嬢様系底辺ダンジョン配信者、迷惑系をボコったらバズって伝説になってますわ!? 1”. 小学館コミック. 小学館. 2025年10月17日閲覧。