イグジーザス
『イグジーザス』 (Exzisus) は1987年、タイトーからアーケード向けにリリースされた横スクロールシューティングゲームである。
ジャンル | シューティングゲーム |
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対応機種 |
アーケード[AC] PlayStation 2[PS2] |
開発元 | タイトー大阪 |
発売元 | タイトー |
プログラマー |
吉川勉 村田武司 |
人数 | 1~2人交互プレイ |
発売日 |
[AC]:1987年 [PS2]:2007年1月25日 |
ハーフミラーを用いて2画面を合成する専用筐体バージョンと、後から発売され普通の筐体で稼動できる1画面バージョンがあり、内容には違いがある。以下は主に1画面バージョンに関する記述。
ストーリー
編集コズモファイターとは銀河の掃除屋のことである[1]。彼らの中に一際腕の立つファイター、ロビンがいた。ロビンは、宇宙に巣喰った謎の軍団を排除するため、ひとり第4銀河系に飛び立った[1]。
ゲームのルール
編集プレイヤーは、8方向レバーと2ボタン(ショット、オプション)で「コスモファイターロビン」を操作する。ショットボタンではショット(ブラスター)とミサイルを発射し、オプション装備時にはオプションボタンで前方に射出できる。アイテムは敵の編隊を倒すと出現する。
ステージは全4ステージ構成で[1]、各ステージ最後に出現するボスを倒すか一定時間逃げ切れればステージクリア。ステージ中盤では隕石、触手などの大きなポイント(障害物)が行く手を阻み、このゲームの興奮を盛り上げる要素となっている[1]。4面をクリアするとエンディングとなるがスタッフロールなどはなく、そのまま1面に戻って2周目が始まる。ループゲームだが、4面後半と2周目以降は敵の攻撃が激しい上、コンティニューが出来ない。なお、全4ステージを1周するとボスの攻撃と耐久力が上がり、難度も上昇する。
人間形態のときに敵弾、敵、障害物、アイテムの入ったカプセル等に当たると1ミスとなり、戻り復活する。戦闘機形態でミスした場合は人間形態に戻る。なお戦闘機形態では地面への接触でも人間形態に戻る。
アイテム
編集カプセルを破壊するとパワーアップアイテムが出現する。
- レーザー(赤のL)
ブラスターがレーザーにパワーアップする[1]。4段階まで。
- ディスラプション(緑のD)
ブラスターが3方向(3WAYガン)に変化する[1]。4段階まで。
- ミサイル(黄のM)
ミサイルが変化。3段階まで変化。1つ取ると地上走行のミサイル、2つ取ると3連射空中ミサイル[1]。
- デストラクション(紫のD)
画面上の敵を全滅させることができる[1]。
- フルオート連射(黄のF)
ボタンを押したままで、ミサイルとブラスターがフルオート連射になる[1]。
- オプション(白のO)
1つ取ると鳥型アニマルロボットが現れ、もう1つ取るとイヌ型アニマルロボットが現れて自機の上下の定位置に付き、自機とともにショットを発射して援護する[1]。オプションボタンで前方に射出できるがあまり役に立たない。
- 転身(青のA)
人間形態のときに取ると、プレイヤーが戦闘機に転身する[1]。
- バリア(青のB)
敵の攻撃から4発まで身を守ってくれる[1]。
ステージ
編集- ステージ1(地の惑星)
- ゴツゴツした岩が散らばっている月面を思わせるステージ。敵の攻撃はまだ弱く、パワーアップアイテムもたくさん出現する[1]。中盤では、上から隕石が降りかかってくるポイントがある[1]。ボスキャラクターは「ゴールドモアイ」で、弱点である顔と胸から弾を撃ってくる[1]。胸を先に破壊すると分難して攻撃してくるが、顔を先に破壊すると分難しない。
- ステージ2(氷の惑星)
- 寒々しい風景のステージ。敵の編隊攻撃が多いが、有効なパワーアップは少ない[1]。中盤では、氷の柱が上から落ちてきて行く手を塞いでしまうが、破壊して穴を開けてすり抜ける[1]。ボスキャラクターは「メカニカルイエティ」で、弱点は目と腹部[1]。こちらのボスも先に目を破壊すると良いのだが、胸を破壊すると分難して攻撃してくる。
- ステージ3(砂の惑星)
- 数発当てないと破壊できない敵や、スピードが速い敵などが登場し、敵の攻撃力も強力になる[1]。中盤のポイントでは、休みなく動くメカ触手が出現するが、ここをタイミング良くすり抜ける[1]。後半ではバリアなどのパワーアイテムが出現する[1]。ボスキャラクターは「レッドスコーピオン」で、弱点は口[1]。
- ステージ4(都市の惑星)
- 最終ステージ。敵は編隊攻撃や地上からのレーザー攻撃などの複合攻撃を仕掛けてくる[1]。バリアやレーザーは必須アイテム[1]。中盤のポイントでは、棒状の障害物が伸び縮みを繰り返していて、動きにフェイントをかけてくることもある[1]。ボスキャラクターは「バイオレットサラマンダ」で、弱点は口の中、通常弾の以外にリングレーザーを撃ってくる[1]。現れた瞬間、リングレーザーで攻撃して来るので、中央で回避。
音楽
編集スタッフロールがないため作曲者は不明。音源にはタイトーでは比較的採用例の少ないヤマハYM2151を使用している(他にはレインボーアイランド、ラスタンサーガ等)。
専用筐体バージョンについて
編集専用筐体は基本的に同社が発売した『ワイバーンF-0』(1985年)と同様のものが使われているが[1]、『ワイバーンF-0』は縦画面、本作は横画面である。二つの映像を一つのフレームに重ね合わせることで、遠景の上にハーフミラーで合成された近景やキャラクターが重なり、独特の立体感が演出されている[1]。背景が宇宙であることから、広大な宇宙の感じを奥行きと迫力のある映像で表現されている[1]。
基板からはRGB信号(R,G,B,SYNC,GND)が単純に2系統出力されているが、2系統のR,G,Bを混ぜてしまえばとりあえず1画面環境で動かすことは可能(コントラストが落ちた感じの映像になる)。
1画面バージョンとのゲーム内容の違い
編集- 2つ目のボタンがミサイル発射になっておりオプション射出操作がない
- ミサイルが上や下(パワーアップ状態によって異なる)に発射された後、回り込んで遠景に着弾する
- 遠景から出現して自機と同じ面に回りこんでくる敵がおり、遠くにいるうちはミサイルで破壊できる
- オプションが被弾により消滅する
その他
編集- 最終ボスであるバイオレットサラマンダが広範囲に発射するリングレーザーが沙羅曼蛇でオプションを4つ装着した状態でのリップルレーザーに酷似している(色や発射角度などの違いはあるが)。
移植作品
編集- PlayStation 2版 - 2007年1月25日発売のタイトーメモリーズII 上巻に収録。移植されたのは1画面バージョンの方である。