アルジェリア航空
(エア・アルジェリアから転送)
アルジェリア航空(アルジェリアこうくう、Air Algérie)は、アルジェリアのアルジェを本拠地とする航空会社。アラブ航空会社機構に加盟している。
![]() | ||||
| ||||
設立 | 1947年 | |||
---|---|---|---|---|
ハブ空港 | ウアリ・ブーメディアン空港 | |||
マイレージサービス | Air Algerie Plus | |||
会員ラウンジ | Marhaba lounge | |||
保有機材数 | 56機(10機発注中) | |||
就航地 | 57都市 | |||
本拠地 | アルジェリア アルジェ | |||
代表者 | M.T.Benouis | |||
外部リンク | http://www.airalgerie.dz/ |

歴史
編集- 1946年に設立された。当時はフランス領だったため、フランスのフラッグキャリアであるエールフランスも出資していた。
- 1947年、チャーター導入したDC-3を使用し、ヨーロッパを目的地に運航を開始した。
- 1952年、34人乗りのシュド・ウエスト SO.30を3機導入した。
- 1958年、シュド・カラベルを発注した。
- 1960年、シュド・カラベルを導入し、パリ線に投入した。
- アルジェリア独立の翌年である1963年、アルジェリア政府が過半数51%の株式を取得し、アルジェリアのフラッグキャリアとなった。
- 1964年4月、アルジェリア政府が保有株式を57%に引き上げた。
- 1964年4月、モスクワ線を開設するため、2機のイリューシンIl-18を発注した[1]。なお、最終的に導入したのは1機のみ。
- 1972年5月、1968年に設立された国内航空会社であるSociété de Travail Aérienを買収した。
- 1972年8月、フォッカーF27型機3機を発注した。
- 1974年には政府出資100%となり、事実上の国営航空会社となった。
- 1979年11月、ボーイング727型機4機を発注[2]。
- 1981年1月、ロッキードL-100-30を3機発注した。
- 1981年11月、ボーイング727-200、ボーイング737-200を導入した。
- 1984年、エアバスA310を2機発注。
- 1984年、フォッカーF-27を使用して、国内地域路線を運航するインターエアサービスという子会社を設立した。
- 1989年、ボーイング767-300型機3機を2億6,400万米ドルで発注した[3]。
- 1997年、有限会社となる[4]。
- 1998年、アルジェリアの国営石油会社であるソナトラックとの合弁で、タッシリ航空を設立した。
- 1998年、老朽化したボーイング 727-200型機とボーイング 737-200型機の置き換えのため、ボーイング737-800型機7機、ボーイング737-600型機3機を発注した[5][6]。
- 2000年8月、ボーイング737-800型機を導入。
- 2002年5月、ボーイング737-600型機を導入した。737-600を導入するのは、世界で5社目[7]。
- 2003年後半、エアバスA330-200型機5機、ATR72-500型機9機を発注。
- 2007年6月15日、初の大西洋路線としてモントリオール線を開設した。
- 2009年2月には、初のアジア路線として、北京線も開設した。
- 2021年9月、フランスとアルジェリアの間で麻薬を輸送していたスチュワードの1人が逮捕され、規則を強化した。
- 2023年6月、エアバスA330-900型機5機、エアバスA350-1000型機22機、ボーイング737 MAX型機98機をを発注した[8][9]。
保有機材
編集運航機材
編集機材 | 運用機数 | 発注機数 | 座席数 | 備考 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
B | PY | Y | 計 | ||||
ATR72-500 | 12 | ‐ | ‐ | ‐ | 66 | 66 | |
- | - | 70 | 70 | ||||
ATR72-600 | 3 | ‐ | ‐ | ‐ | 68 | 68 | |
エアバスA330-200 | 8 | ‐ | 14 | 22 | 196 | 232 | |
18 | 14 | 219 | 251 | ||||
エアバスA330-900 | - | 5[11] | 未定 | 2025年以降受領[12] | |||
エアバスA350-1000 | - | 2[11] | 未定 | ||||
ボーイング737‐600 | 5 | ‐ | - | 16 | 85 | 101 | |
ボーイング737‐700C | 2 | ‐ | - | 8 | 104 | 112 | |
ボーイング737-800 | 25 | - | - | 48 | 114 | 162 | |
ボーイング737MAX9 | - | 8 | 未定 | 2027年以降受領[13] | |||
貨物機 | |||||||
ボーイング737‐800BCF | 1 | - | 貨物 | ||||
ロッキードL-100‐30T | 1 | - | 貨物 | ||||
計 | 57 | 15 |
退役済機材
編集他社からのリース機材も含む。他社からのリース機材は、自社カラーへの塗り直しが行われるケースと、リース元の機体塗装を残して使用するケース(航空雑誌などで「ハイブリッド塗装」と呼ばれている)があった。
- ボーイング707-100
- ボーイング727-200、-400、-400SF
- ボーイング737‐200
- ボーイング747-100、-100SF、-200、-200C、-200M、-200SF:他社からのリース以外に、自社発注も行ったことがあるが、アメリカ製のエンジンの輸出規制に抵触したため、受領できなかった。(なお、当該機材はその後ノースウエスト航空が購入している)
- ボーイング767‐200、-200ER、-300、-300ER
- エアバスA300B1,B4
- エアバスA310-200、300
- エアバスA320-200
- エアバスA330-300
- エアバスA340-300
- ダグラスC-47
- ダグラスC-54
- ダグラスDC-10
- ロッキード L-1011 トライスター
- ブレゲーデュポン763 : ローンチカスタマー
- ピーチクラフトクイーンエア
- コンベアCV-640
- フォッカーF27
主な事故
編集- 1960年5月19日、パリ・オルリー空港付近で、私有飛行機との空中衝突事故が発生した。私有機は衝撃で完全に破壊された。アルジェリア航空の航空機は、ジェットエンジンが飲み込まれた破片のために炎上したが、着陸に成功した。乗客32名と乗務員7名のうち1名が死亡した[14]。
- 1967年4月11日、ダル・エル・ベイダ空港からタマンラセット空港へ向かっていたダグラスDC-4(登録番号7T-VAU)が、着陸進入中にタマンラセット近くのサハラ砂漠の丘に墜落し、乗客33名と乗員6名全員が死亡した[15]。
- 1969年7月26日、電気系統の故障によって、飛行中の機体で火災が発生し、すぐに炎に包まれて墜落し、乗客30人と乗組員7人全員が死亡した[16]。
- 1979年1月24日、ブッゲネ・ベン・アリ・ロトフィ空港の手前15kmで航空機が墜落し、搭乗していた乗客20人のうち14人が死亡した。3人の乗組員は生存し、これは高度計の故障のせいだとしたが、調査でパイロットエラーだとされた[17]。
- 1994年12月21日、イースト・ミッドランズ空港からコヴェントリー空港に向かっていた貨物仕様のボーイング737-200型機が、目的地空港の滑走路から1.7km手前で墜落し、搭乗していた5人の乗組員が死亡した[18]。
- 2003年3月6日、アルジェリア航空6289便は、アグナール・ハジ・ベイ・アハモク空港を離陸した直後にエンジン故障により墜落し、乗客96名と乗員6名全員が死亡した。生存者は1人だけだった[19]。
- 2006年8月13日、アルジェリア航空2208便(ロッキードL-100ハーキュリーズ)がイタリアのピアチェンツァ近くで墜落し、3人の乗組員が死亡した。自動操縦に問題が発生し、パイロットは飛行機の制御を失っていた[20]。
- 2014年7月24日に墜落事故を起こした。
→詳細は「アルジェリア航空5017便墜落事故」を参照
脚注
編集- ^ http://www.flightglobal.com/pdfarchive/view/1964/1964%20-%201352.html
- ^ http://www.flightglobal.com/pdfarchive/view/1979/1979%20-%204108.html
- ^ http://www.flightglobal.com/pdfarchive/view/1989/1989%20-%201346.html
- ^ Limited, Bangkok Post Public Company (2014年7月25日). “Air Algerie plane crashes in Mali, third air tragedy in a week” (英語). Bangkok Post 2025年8月22日閲覧。
{{cite news}}
:|last=
に無意味な名前が入力されています。 (説明)⚠ - ^ “Air Algerie starts fleet modernisation” (英語). Flight Global. 2025年8月22日閲覧。
- ^ “Boeing: Air Algerie Orders 10 Boeing Next-Generation 737s”. www.boeing.com. 2025年8月22日閲覧。
- ^ Reed Business Information Limited. “Air Algerie gets 737-600 - 5/7/2002 - Flight Global” (英語). www.flightglobal.com. 2025年8月22日閲覧。
- ^ “https://www.airbus.com/en/newsroom/press-releases/2023-06-air-algerie-orders-five-a330-900s-and-two-a350-1000s”. www.airbus.com. 2025年8月22日閲覧。
- ^ “Air Algérie Orders Eight Boeing 737 MAX Jets, Commits To Two 737-800 Boeing Converted Freighters” (英語). MediaRoom. 2025年8月22日閲覧。
- ^ “OUR FLEET” (英語). Air Algérie. 2019年10月3日閲覧。
- ^ a b https://web.archive.org/web/20230707122401/https://www.airbus.com/en/newsroom/press-releases/2023-06-air-algerie-orders-five-a330-900s-and-two-a350-1000s
- ^ “Air Algérie orders A330neo, A350s” (英語). ch-aviation 2025年3月4日閲覧。
- ^ Aviacionline. “Air Algérie finalises order for eight Boeing 737 MAX 9” (スペイン語). Aviacionline | Aviacionline es el sitio de aviación en español más leído del mundo. Presenta noticias de aerolíneas, aviones, aeropuertos, y demás.. 2025年3月4日閲覧。
- ^ Ranter, Harro. “Accident Sud Aviation SE-210 Caravelle IA F-OBNI, Thursday 19 May 1960”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
- ^ Ranter, Harro. “Accident Douglas DC-4 7T-VAU, Tuesday 11 April 1967”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
- ^ Ranter, Harro. “Accident Sud Aviation SE-210 Caravelle VI-N 7T-VAK, Saturday 26 July 1969”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
- ^ Ranter, Harro. “Accident Nord 262A-44 7T-VSU, Wednesday 24 January 1979”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
- ^ Ranter, Harro. “Accident Boeing 737-2D6C 7T-VEE, Wednesday 21 December 1994”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
- ^ Ranter, Harro. “Loss of control Accident Boeing 737-2T4 7T-VEZ, Thursday 6 March 2003”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
- ^ Ranter, Harro. “Accident Lockheed L-100-30 Hercules 7T-VHG, Sunday 13 August 2006”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
参考文献
編集外部リンク
編集- Air Algérie
- Air Algérie (@airalgerieah) - Instagram