ジーン・アウル
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ジーン・アウル(Jean Marie Untinen Auel、1936年2月18日 - )は、アメリカ合衆国の小説家である[1][2]。イリノイ州のシカゴに生まれ、18歳で結婚、25歳までに5人の子の母となる。28歳から会社に就職して働きながら、ポートランド大学などで学び、40歳でM.B.A.(経営学修士号)を取得。同時に退職して小説を書き始める。3万年前の人類の祖先を舞台として少女エイラを主人公にした処女作「The Clan of the Cave Bear」[3](邦題「大地の子エイラ」を1980年に出版してベストセラーになる[4]。その後のシリーズ『Earth’s Children®』(邦題は『始原への旅立ち』ほか)もベストセラーとなり映画化され、世界で翻訳されて4,500万部以上を売り上げた[5]。また世界の考古学者や人類学者からも注目され[6]、4つの大学から名誉学位、フランス政府文化省から芸術文化勲章オフィサーを授与されている。世界的にも知名度が高く国際的に注目を集める人物となっている。夫のレイと共にオレゴン州に在住[5]。
作品解説
編集アウルの代表作は、旧石器時代を舞台とした歴史ファンタジーシリーズ『アース・チルドレン』(Earth's Children)である。本シリーズは全6部で完結している。物語は、地震により孤児となったクロマニョン人の少女エイラが、ネアンデルタール人の氏族に拾われ、その中で成長していく姿と、彼女の旅路を描いている。
日本語訳について
編集本シリーズの日本語訳は、評論社と集英社(ホーム社)からそれぞれ出版されており、タイトルや固有名詞の訳語に多くの相違が見られる。集英社版の記述によれば、評論社版は青少年向けに内容を一部省略した「抄訳」であるのに対し、集英社版は「完訳」とされている。集英社版の方が、評論社版よりも丁寧に翻訳されており、大人向けの記述であるという評価も存在する。
シリーズ作品一覧
編集各作品の原題、出版年、および日本語訳版の情報を以下に示す。数字はアラビア数字を用いる。
- 『アース・チルドレン』(Earth's Children、シリーズ総称)
- 評論社版シリーズタイトル:『始原への旅立ち』
- 集英社版シリーズタイトル:『エイラ―地上の旅人』
- 第1部:『ケーブ・ベアの一族』(The Clan of the Cave Bear、1980年出版)
- 第2部:『野生馬の谷』(The Valley of Horses、1982年出版)
- 第3部:『マンモス・ハンター』(The Mammoth Hunters、1985年出版)
- 第4部:『平原の旅』(The Plains of Passage、1990年出版)
- 第5部:『故郷の岩屋』(The Shelters of Stone、2002年出版)
- 評論社版:未訳
- 集英社版:『故郷の岩屋』(上・中・下)
- 翻訳者:白石朗
- 日本語訳出版:2005年 - 2006年
- 第6部:『聖なる洞窟の地』(The Land of Painted Caves、2011年出版)
- 評論社版:未訳
- 集英社版:『聖なる洞窟の地』(上・中・下)
- 翻訳者:白石朗
- 日本語訳出版:2013年
脚注
編集- ^ “20世紀西洋人名事典 「ジーンアウル」の解説”. コトバンク. 2025年8月28日閲覧。
- ^ “The Library of Congress > Linked Data Service > LC Name Authority File (LCNAF)” (英語). The Library of Congress. アメリカ議会図書館. 2025年8月28日閲覧。
- ^ 『The Clan of the Cave Bear : a novel』Crown、1980年 。
- ^ “現代外国人名録2016 「ジーン・M.アウル」の解説”. コトバンク. 2025年8月28日閲覧。
- ^ a b “Penguin Random House”. 2025年8月28日閲覧。
- ^ “「ネアンデルタール人も煮炊きしていた?」(NEWS>古代>2014.05.01)”. ナショナル ジオグラフイック. 2025年8月28日閲覧。