マイコアカネ(学名:Sympetrum kunckeli)は、トンボ目トンボ科昆虫、アカトンボの中ではやや小型のトンボである。オスの青白い顔と赤い体を「京の舞妓」になぞられて命名された。

マイコアカネ
マイコアカネのオス
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: トンボ目 Odonata
: トンボ科 Libellulidae
亜科 : アカネ亜科 Sympetrinae
: アカネ属 Sympetrum
: マイコアカネ S. kunckeli
学名
Sympetrum kunckeli
Selys1884
和名
マイコアカネ

分布

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全国的に分布し分布域は広いが、生息場所は局地的で各地で減少している[1]

形態

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小型のアカトンボでオスは顔面が青白ないし緑白色になる[1]

生息環境

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平地から丘陵地の、主に抽水植物の繁茂する池沼湿地を生息域とするが、水田や河川敷の水たまりなどで見られることがある[1]

生態

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幼虫(ヤゴ)は水草の根際や腐植物の陰や柔らかい泥の上にうずくまっている。卵の期間は半年程度、幼虫の期間は2ヶ月から5ヶ月程度、卵で越冬する[2]

成熟したオスは抽水植物にとまって縄張りを占有する。メスに出会うとつかみかかり、交尾状態になって付近の植物に静止する。交尾後は連結したまま泥や水面を腹端でうって産卵する。メスは単独でも産卵する[3]

脚注

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  1. ^ a b c 日本のトンボ, p. 402.
  2. ^ ヤゴの見分け方, p. 138.
  3. ^ 日本のトンボ, pp. 403.

参考文献

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  • 尾園暁・他『日本のトンボ (ネイチャーガイド)』文一総合出版、2012年。ISBN 978-4-8299-0119-9 
  • 梅田孝『写真でわかる!ヤゴの見分け方』世界文化社、2023年。ISBN 978-4-418-23403-5