古謝景春
古謝 景春(こざ けいしゅん、1955年3月24日[1] - )は、日本の政治家。沖縄県南城市長(4期)。元知念村長(1期)。
古謝 景春 こざ けいしゅん | |
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生年月日 | 1955年3月24日(70歳) |
出生地 |
琉球政府(現・沖縄県)島尻郡知念村 (現南城市) |
出身校 |
沖縄大学法経学部法学科 自治大学校 |
所属政党 | 無所属 |
公式サイト | 古謝景春(コザ景春)公式サイト |
当選回数 | 4回 |
在任期間 |
2006年2月12日 - 2018年2月11日 2022年゜2月12日 - 現職 |
沖縄県旧知念村長 | |
当選回数 | 1回 |
在任期間 | 2002年9月21日 - 2005年12月31日 |
来歴
編集本籍は南城市知念字安座真。知念村立知念小学校、知念村立知念中学校、沖縄県立沖縄水産高等学校卒業[2]。1979年(昭和54年)4月、知念村役場に採用される。1989年(平成元年)3月、沖縄大学法経学部法学科卒業。1992年(平成4年)、自治大学校卒業。
1998年(平成10年)12月22日、知念村助役に就任。2002年(平成14年)5月31日、助役を退任。同年9月21日、知念村長に就任。
2006年南城市長選挙
編集2006年(平成18年)1月1日、知念村は佐敷町、玉城村、大里村と合併して消滅。南城市が誕生。これに伴って2月12日に行われた南城市長選挙に出馬。大里村長の屋宜由章、玉城村長の大城晃ら2候補を破り初当選した[3][4]。
※当日有権者数:30,634人 最終投票率:78.64%(前回比:--pts)
候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
---|---|---|---|---|---|---|
古謝景春 | 50 | 無所属 | 新 | 9,489票 | 39.73% | |
屋宜由章 | 64 | 無所属 | 新 | 7,508票 | 31.43% | |
大城晃 | 66 | 無所属 | 新 | 6,889票 | 28.84% |
2010年南城市長選挙
編集2010年(平成22年)1月31日執行。元県議の親川盛一(社民党、民主党、沖縄社会大衆党、政党そうぞう、国民新党推薦、日本共産党支持)ら2候補を破り再選[5][6]。
※当日有権者数:31,176人 最終投票率:74.47%(前回比: 4.17pts)
候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
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古謝景春 | 54 | 無所属 | 現 | 12,697票 | 55.1% | (推薦)自由民主党・公明党 |
親川盛一 | 68 | 無所属 | 新 | 10,215票 | 44.3% | (推薦)社民党、民主党、沖縄社会大衆党、政党そうぞう、国民新党(支持)日本共産党 |
新城健一 | 69 | 無所属 | 新 | 129票 | 0.6% |
2014年南城市長再選
編集2014年(平成26年)、無投票で3選[7]。
2018年南城市長選挙
編集2018年(平成30年)1月21日執行。オール沖縄側が擁立した元衆議院議員の瑞慶覧長敏(社民党、日本共産党、自由党、沖縄社会大衆党、民進党推薦)との一騎打ちとなり、65票差の僅差で落選[8]。惜敗率は99.43%。
※当日有権者数:34,328人 最終投票率:66.92%(前回比: 7.55pts)
候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
---|---|---|---|---|---|---|
瑞慶覧長敏 | 59 | 無所属 | 新 | 11,429票 | 50.14% | (推薦)民進党、日本共産党、自由党、社会民主党、沖縄社会大衆党 |
古謝景春 | 62 | 無所属 | 現 | 11,364票 | 49.86% | (推薦)自由民主党・公明党・日本維新の会 |
2022年南城市長選挙
編集2021年5月31日、南城市議会の保守系議員が古謝に翌年行われる市長選挙への出馬を要請[9]。これを受ける形で6月6日に立候補を表明した[10]。
2022年1月23日投開票の南城市長選挙では現職の瑞慶覧長敏を1689票差で破って、市長に返り咲いた[11]。選挙結果は以下の通り[12]。2月12日、第5代目南城市長に就任・再登庁。
※当日有権者数:35,509人 最終投票率:69.12%(前回比: 2.2pts)
候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
---|---|---|---|---|---|---|
古謝景春 | 66 | 無所属 | 元 | 13,028票 | 53.47% | (推薦)自民、公明 |
瑞慶覧長敏 | 63 | 無所属 | 現 | 11,339票 | 46.53% | (推薦)共産・社民・立憲・にぬふぁぶし・れいわ |
強制わいせつ容疑での書類送検・不起訴
編集2024年11月5日、公用車の運転手だった女性にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつ容疑で那覇地検に書類送検された。沖縄県警によると、起訴を求める「厳重処分」の意見をつけたという[13][14]。
2025年2月19日、那覇地検は古謝を嫌疑不十分で不起訴とした。客観的な証拠の乏しさなどから有罪の立証は困難と判断した[15][16]。
同年5月16日、古謝による職員へのハラスメント行為を調べていた市設置の第三者委員会は調査報告書を公表した。女性職員へのキスや太ももを触るなどのハラスメント行為があったことを認定し、再発防止策として「市長が辞職することが最も有効だ」と提言した[17][18]。古謝は同月28日に市役所内で記者会見し、「職員の肩や手に触れた行為は事実だ」と述べ、第三者委員会が認定した行為の一部を認めた。一方、職員へのキスなどその他の行為は「事実と異なるため改めて否定する」と述べた。辞職については「任期満了まで職務を全うする」と述べ否定した[19]。
同年9月26日、市議会は古謝への不信任決議案を可決した。古謝への不信任決議案が提案されたのは今回で4回目。過去3回はいずれも議会多数派の与党議員の反対で否決されていた。だが今回は、被害を訴える女性が古謝との会話を録音したとする音声が報道され、古謝が口止めしたり、告発者を特定しようとしたりする様子が伝えられたこともあり、与党議員が不信任案を提出。採決の結果、賛成15人、反対3人(欠席1人)と、可決要件である「出席議員の4分の3以上の賛成」を満たした[20]。古謝は10月6日に市議会解散を選択した[21]。
人物
編集旧統一教会との関係
編集- 2022年1月15日、古謝は自身のフェイスブックに、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体「天宙平和連合」から受けた「平和大使任命状」の写真を投稿した[22][23]。
- 2022年8月6日までに、沖縄タイムスは、政治家との関わりが焦点となっている統一教会をめぐり、沖縄県関係国会議員と県議、県内市町村長計98人全員にアンケートを実施した。このアンケートに古謝は回答を拒否した[24]。
その他
編集- 2021年7月27日、フェイスブックへの事実無根の投稿で名誉を毀損されたとして、古謝が宮城康博市議を相手に500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が那覇地裁であった。福渡裕貴裁判長は古謝の請求を一部認め、宮城に30万円を支払うよう命じた。2022年2月22日、福岡高裁那覇支部は一審判決を支持し、宮城の控訴を棄却した[25]。
選挙歴
編集当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
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当 | 2002年旧知念村長選挙 | 2005年 | 47 | ーー | 無所属 | ーー票 | ーー | 1 | / | / |
当 | 2006年南城市長選挙 | 2006年2月12日 | 50 | ーー | 無所属 | 9489票 | 39.73% | 1 | 1/3 | / |
当 | 2010年南城市長選挙 | 2010年1月31日 | 54 | ーー | 無所属 | 1万2697票 | 55.1% | 1 | 1/3 | / |
当 | 2014年南城市長選挙 | 無投票 | 58 | ーー | 無所属 | ーー票 | ーー | 1 | / | / |
落 | 2018年南城市長選挙 | 2018年1月21日 | 62 | ーー | 無所属 | 1万1364票 | 49.86% | 1 | 2/2 | / |
当 | 2022年南城市長選挙 | 2022年1月23日 | 66 | ーー | 無所属 | 1万3028票 | 53.47% | 1 | 1/2 | / |
脚注
編集- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.629
- ^ “プロフィール - 南城市長 | 古謝(コザ)景春”. koja-k.jp. 2025年10月17日閲覧。
- ^ “過去の選挙結果(2006年1月から3月まで)”. www.geocities.co.jp. 2025年10月17日閲覧。
- ^ “投票・開票・選挙結果一覧 | 南城市役所”. 南城市役所. 2025年10月17日閲覧。
- ^ “南城市長選、古謝氏が再選 親川氏に2千票余差”. 琉球新報. (2010年2月1日) 2016年7月18日閲覧。
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: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ) - ^ “南城市長選挙 - 2010年01月31日投票 | 沖縄県南城市”. 選挙ドットコム. 2025年10月17日閲覧。
- ^ 南城市長選挙 当選証書付与式(2014/01/30)-[南城市]
- ^ INC., SANKEI DIGITAL (2018年1月22日). “わずか65票差…沖縄・南城市長選、知事派が初当選 政権支援の現職破る 投票率は最低” (日本語). 産経ニュース 2025年10月17日閲覧。
- ^ “南城市長選、前市長の古謝氏に出馬を要請 市議会保守系2会派”. 琉球新報. (2021年6月1日) 2021年6月6日閲覧。
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: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ) - ^ “南城市長選 前市長の古謝景春さんが出馬を表明”. 琉球朝日放送. (2021年6月6日) 2021年6月6日閲覧。
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: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ) - ^ “南城市長に古謝氏が返り咲き 現職の瑞慶覧氏に1689票差”. 琉球新報. (2021年1月24日) 2022年1月24日閲覧。
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: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ) - ^ 令和4年1月23日執行南城市長選挙開票速報-[南城市]
- ^ “南城市長を強制わいせつ容疑で書類送検 元運転手の女性にセクハラ疑惑 沖縄県警 「厳重処分」の意見付き”. 琉球新報. (2024年11月6日) 2024年11月6日閲覧。
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: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ) - ^ “職員へのわいせつ容疑、南城市長を書類送検 市長は「無実証明する」”. 朝日新聞. (2024年11月5日) 2024年11月17日閲覧。
- ^ “南城市・古謝市長を不起訴処分 強制わいせつ容疑 那覇地検、嫌疑不十分で”. 沖縄タイムス. (2025年2月20日) 2025年2月20日閲覧。
- ^ “強制わいせつ容疑で書類送検された沖縄・南城市長、那覇地検が不起訴…「犯罪成立認めるのは困難」”. 読売新聞. (2025年2月19日) 2025年2月20日閲覧。
- ^ “沖縄・南城市長のセクハラ、第三者委が認定「一般企業なら懲戒免職」”. 朝日新聞. (2025年5月16日) 2025年5月16日閲覧。
- ^ 南城市ハラスメント事案に関する第三者委員会 2025.
- ^ “【速報】沖縄・南城市長、職員へのキスなどセクハラ行為を否定 手に触れた行為は謝罪 第三者委員会の辞職提言を受け会見”. 沖縄タイムス. (2025年5月28日) 2025年5月28日閲覧。
- ^ “沖縄・南城市長の不信任案を市議会可決 セクハラ行為、4度目提案で”. 朝日新聞. (2025年9月26日) 2025年9月26日閲覧。
- ^ “【速報】セクハラ不信任の南城市長、議会解散を通知 「否定してきたのに不本意」辞職せず”. 琉球新報. (2025年10月6日) 2025年10月6日閲覧。
- ^ “旧統一教会と沖縄・南城市長が接点 友好団体から「平和大使」の任命状”. 沖縄タイムス (2022年10月14日). 2022年10月19日閲覧。
- ^ “古謝景春 Facebook 2022年1月15日” (2022年1月15日). 2022年10月19日閲覧。
- ^ “社説 旧統一教会と自民 実態調査し関係解消を”. 沖縄タイムス (2022年8月9日). 2022年10月19日閲覧。
- ^ “SNS投稿で南城市長に名誉毀損、市議に二審も賠償命令 那覇地裁”. 沖縄タイムス (2022年2月23日). 2022年10月19日閲覧。
参考文献
編集- 赤嶺真也、田村ゆかり、青山喜佐子、髙橋正明、比嘉紀枝『調査報告書』南城市ハラスメント事案に関する第三者委員会、2025年5月16日 。
外部リンク
編集- 古謝景春(コザ景春)公式サイト
- 古謝景春 (keishunkoja) - Facebook
- 古謝(コザ)景春【公式】 (@kojakeishun) - X
公職 | ||
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先代 新設 瑞慶覧長敏 |
沖縄県南城市長 2006年 - 2018年 2022年 - |
次代 瑞慶覧長敏 現職 |
先代 志喜屋新孝 |
沖縄県旧知念村長 2002年 - 2005年 |
次代 廃止 |