書評
本の内容・スタイル・メリットに基づいて分析される文芸批評
概要
編集解題とは異なり、書物の内容の要約に留まらず、著者の作品群における位置づけや類書との比較などの評価も行われる[1]。小説などの文芸作品のほか、専門書や学術書に対しても行われ、書評そのものも文芸評論・論文の一種(書評論文)として評価・批評の対象となることがある[1][2]。
新刊書を紹介する目的として行われることが多く、新聞や雑誌の書評欄に掲載されるほか、口頭によるものもある[1]。書評を掲載することを主目的とした書評誌もあるほか、特定のテーマ・読者層を対象として良書・必読書を紹介するブックガイドを編纂する際にも掲載図書の選定理由や解説文を兼ねた書評が掲載されることがある[1][3]。書評は図書選択において重要な役割を持つが、出版社による新刊広告・宣伝色が強い書評や著者と評者の関係に起因する社交書評といわれるものもあり、同一図書に対する複数の書評の収集など書評そのものの評価を実施する図書館もある[1][4]。
また、読者間で図書を紹介しあうことや読書意欲を高めることを目的としたイベントとしてブックトークやビブリオバトルがあり、この中で書評が交わされることもある[5]。
脚注
編集- ^ a b c d e 図書館問題研究会図書館用語委員会 編『図書館用語辞典』角川書店、1982年、274頁。doi:10.11501/12274712。
- ^ 草間悟『勉強・研究・発表の技法』南江堂、1996年、115-120頁。ISBN 978-4524207565。
- ^ 紀田順一郎「本の小事典36 ブックガイド」『本』第72号、講談社、1982年、45頁、doi:10.11501/3468037。
- ^ 河井弘志 編『蔵書構成と図書選択』日本図書館協会、1983年、225-229頁。doi:10.11501/12235048。
- ^ 谷口忠大「ビブリオバトルとはなにか」『学校図書館』第775号、全国学校図書館協議会、2015年、14-16頁、doi:10.11501/13773974。