書誌学者の一覧

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書誌学者(しょしがくしゃ)とは、書誌学専攻する研究者のこと。

目録の作成に熱心なロシアの書誌学者
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書誌を作成する専門家には、文献の物としての特性に焦点を合わせて分析・記述する専門家と、文献の知的内容に焦点を合わせて分析・記述する専門家がいるが、主に前者の専門家を書誌学者という[1]。書誌学の実体は、日本では既に江戸時代から確かに存在しており、江戸幕府や各大名に属する学者、在野の学者、文人の多くがそれを探求し、その成果を後世に残している[2]。もちろん、このような人物がいるのは日本のみならず、というものを作り出し、蒐集する人々が存在する国々には、必ずといってよいほどいる[2]

ところが、このような歴史的背景にもかかわらず、書誌学は「一種の好事家の仕事」か「学術くさい趣味」という程度しか見られていない[3]。また書誌学のみを専門とする研究者は、数えられる程度しかおらず、ほとんどの場合、書誌学を必要とする度合の高い文学言語学歴史学図書館学博物館学などの研究者が兼学しているのが現状である[3]

日本

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諸外国

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特にイギリスドイツフランスオランダなどのヨーロッパ諸国では、多くの書誌学者が研究活動を続けている[2]。またアメリカでは書誌学が図書館学の一分野とされているが、逆にヨーロッパ諸国では図書館学が書誌学の一分野とされている[3]

脚注

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  1. ^ 図書館情報学用語辞典(第5版)『書誌作成者』 - コトバンク
  2. ^ a b c 廣庭基介 & 長友千代治 (1998), p. 19.
  3. ^ a b c 廣庭基介 & 長友千代治 (1998), p. 20.

参考文献

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  • 慶應義塾大学附属研究所斯道文庫 編『図説書誌学:古典籍を学ぶ』(訂正新版)勉誠社、2023年11月(原著2010年12月)。ISBN 978-4-585-30010-6 
  • 高橋智『海を渡ってきた漢籍:江戸の書誌学入門』日外アソシエーツ、2016年6月。ISBN 978-4-8169-2610-5 
  • 国文学研究資料館 編『和書のさまざま』和泉書院、2015年3月。ISBN 978-4-7576-0729-3 
  • 国文学研究資料館 編『本かたちと文化:古典籍・近代文献の見方・楽しみ方』勉誠社、2024年2月。ISBN 978-4-585-30011-3 
  • 山岸徳平『書誌学序説』岩波書店〈岩波全書セレクション〉、2008年2月(原著1977年12月)。ISBN 978-4-00-021893-1 
  • 川瀬一馬 著、岡崎久司 編『書誌学入門』雄松堂出版、2001年12月。ISBN 4-8419-0290-2 
  • 大沼晴暉『図書大概』汲古書院、2012年11月。ISBN 978-4-7629-1225-2 
  • 長沢規矩也書誌学序説吉川弘文館、1960年6月https://dl.ndl.go.jp/pid/2932974/1/3 
  • 長沢規矩也『古書のはなし:書誌学入門』(新装版)冨山房、1994年6月(原著1976年11月)。ISBN 4-572-00763-2 
  • 白戸満喜子『書医あづさの手控:書誌学入門ノベル!』文学通信、2020年12月。ISBN 978-4-909658-41-8 
  • 堀川貴司『書誌学入門:古典籍を見る・知る・読む』勉誠出版、2010年3月。ISBN 978-4-585-20001-7 
  • 廣庭基介長友千代治『日本書誌学を学ぶ人のために』世界思想社、1998年5月。ISBN 4-7907-0710-5 

関連項目

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外部リンク

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