神戸ファッション造形大学短期大学部

廃止された大学

神戸ファッション造形大学短期大学部(こうべふぁっしょんぞうけいだいがくたんきだいがくぶ、英語: Kobe College of Fashion and Design)は、兵庫県明石市明南町2-1-50に本部を置いていた日本私立短期大学である。

神戸ファッション造形大学短期大学部[注 1]
正門と1号館
大学設置 1967年
創立 1937年
廃止 2011年
学校種別 私立
設置者 学校法人福冨学園
本部所在地 兵庫県明石市明南町2-1-50[注釈 1]
学部 ファッションデザイン学科[注 2]
研究科 専攻科を参照のこと。
ウェブサイト 公式サイト
2012年9月28日アーカイブ
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概観

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大学全体

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建学の精神(校訓・理念・学是)

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明石短期大学

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  1. 豊かな人格をそなえた人材の育成
  2. 幅広く応用し得る専門技術
  3. よりよき実生活の創造[11]

神戸ファッション造形大学短期大学部

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  • 建学の精神は「人・創造・未来」となっていた。これは創始者である福冨芳美による言葉である。

教育および研究

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明石短期大学および神戸文化短期大学

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神戸ファッション造形大学短期大学部

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学風および特色

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  • 神戸ファッション造形大学短期大学部におけるファッションデザイン学科には、「アパレルデザイン」・「ファッションビジネス」・「インテリアデザイン」・「総合デザイン」の各コースがあった。
  • 1年次には「カフェテリア履修」と称したカリキュラムがあった。いわゆる一般教育科目に相応するものでもあり、「調理学」や「食物学」、洋菓子の「製菓実習」もあった。
  • 短大の一大イベントとしてファッションショーがあった。

沿革

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基礎データ

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所在地

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  • 兵庫県明石市明南町2-1-50
校地は野々池貯水池に隣接していた。1967年の明石女子短期大学開学時は一面の田園地帯で、周囲のめぼしい施設は兵庫県立明石南高等学校があっただけだったが、その後徐々に宅地化が進み、1977年に明石市立野々池中学校、1978年に神戸市立王塚台中学校、1980年に明石市立沢池小学校・幼稚園、1986年に神戸市立出合小学校が開校するなど、文教地区としての性格を帯びるようになった。
閉学後の2013年に校舎は解体され[72]、それ以降は住宅の分譲地となった[73]

校歌

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  • 明石短期大学校歌
白川渥 作詞、大中恩 作曲
  • 明石短期大学学苑歌
中村正昭 作詞、武岡徹 作曲

当時の交通アクセス

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  • JR神戸線西明石駅下車北へ徒歩15分。
    • 神姫バス 5系統、6系統 上ヶ池公園・沢野経由高丘巡回天郷行 [鳥羽弁財天バス停] 下車後8分
    • Tacoバス 西明石北ルート [野々池貯水池バス停] 下車後3分
かつて1998年春頃まで神姫バス明石市営バスが明石駅-硯町-西明石-明石短大前(短大線)を共同運行していた[74]

象徴

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教育および研究

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組織

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学科

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明石短期大学および神戸文化短期大学

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  • 服飾学科→ファッションデザイン学科
  • 教養学科 入学定員100名[注釈 14]
  • デザイン美術科 入学定員80名[注釈 14]

神戸ファッション造形大学短期大学部

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  • ファッションデザイン学科 入学定員70名[注 37]

専攻科

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別科

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  • なし
取得資格について
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研究

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  • 『明石短期大学研究紀要』(1970年発刊)[82][83]
  • 『神戸文化短期大学研究紀要』[84]

学生生活

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部活動・クラブ活動・サークル活動

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学園祭

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  • 大学祭は「野々池祭」と呼ばれ、第1回の大学祭は1968年11月15日から17日まで開催された[89]

大学関係者と組織

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大学関係者一覧

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教職員

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協力者

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出身者

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施設

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キャンパス

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明石短期大学時代には以下の施設があった。

  • 前庭 - 高さ22mのケヤキの大樹が植えられていた[30]
  • 管理棟 - 事務局、理事長室、学長室、応接室、医務室など[92]
  • 1号館 - 学生ホール、食堂、繊維・絵画・インテリアデザイン・染色・調理・服飾の実習室[92]
  • 2号館 - 染織デザインコースの実習室、就職相談室、学生ロッカー室など[92]
  • 3号館 - 大講堂、階段教室、普通講義室、LL教室、英文タイプの実習室があり、主に教養学科が使用した[92]
  • 福冨記念館 - 1階に図書館、視聴覚ホール、情報管理室、大会議室、2階に記念ホール(体育館兼用)があった[93]
  • テザイン実習棟 - 木工、彫金、彫塑、立体造形などの制作が行われた[92]
  • グラウンド - ポプラの木々が並び、ベンチも置かれていた[94]
  • 水苑寮(100名収容)

対外関係

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他大学との協定

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オーストラリア

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系列校

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社会との関わり

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卒業後の進路について

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就職について

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  • 就職先として教員、官公庁、繊維会社、百貨店、研究所、デザイナー、設計事務所、広告会社、各種図書館、公共施設、その他一般企業などが挙げられる[97]

編入学・進学実績

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出来事

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  • 明石短期大学は1990年4月1日に神戸文化短期大学と改称した。しかし、1990年度用の入試要項では校名変更を予告しておらず、『福冨学園50年史』でも校名変更の理由説明は皆無であり、改称時に学科再編や新校舎開設を伴わないなど、不自然な点が目立つ。1989年7月23日に起きた悲劇的な出来事[88]との関連性は不明だが、少なくともこの校名変更が入念な準備の下で行われたものでないことは明らかである。
  • 1993年5月、神戸文化短期大学の学生寮で寮生32人がサルモネラ菌による食中毒の症状を訴え、このうち17人が入院した。原因は寮生らが13日夜に食べた給食のオムレツとみられ、給食業者は3日間の営業停止処分を受けた[99]
  • 1998年10月6日午前1時50分頃、神戸文化短期大学の校舎1階の絵画教室から出火。消防車8台が出動して消火活動にあたり、約50分後に鎮火したが、教室内の壁や天井、卒業生の美術作品などが焼けた。出火当時の教室は無人で、火の気もなかったという[100]

関連項目

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公式サイト

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注釈

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注釈グループ

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  1. ^ 2013年に校舎は解体され[1]、それ以降は住宅の分譲地となった[2]
  2. ^ a b 平成22年度より学生の募集を停止[5][6]。神戸文化短大時代の1995年以降は毎年定員を下回っており、経営難に陥っていた[7]
  3. ^ a b 出典[8][9][10]
  4. ^ 現在の文部科学省
  5. ^ a b c d e f g h i j k のみ
  6. ^ a b 右記資料も参照のこと[27]
  7. ^ a b c d うち1
  8. ^ a b うち男29
  9. ^ a b 右記資料も参照のこと[44]
  10. ^ a b c うち男15
  11. ^ a b うち男24
  12. ^ a b うち男39
  13. ^ a b 2006年3月31日をもって正式に廃止となる[64][65]
  14. ^ a b 最終募集となった2004年における体制[76][77]

補足

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  1. ^ 明石女子短期大学明石短期大学神戸文化短期大学含む
  2. ^ ほか学科も参照のこと。
  3. ^ 出典[12][13]
  4. ^ 出典[14][15]
  5. ^ 右記資料も参照のこと[16]。なお、当初は生活造形科 入学定員100名となっていた[17]
  6. ^ 出典[21]。服飾科を服飾学科に改称されている。
  7. ^ 出典[22][23][24][25][26]。これにより服飾学科の入学定員を100→60に減員。
  8. ^ 男女各19
  9. ^ うち男4
  10. ^ うち男66
  11. ^ うち男9
  12. ^ うち男31
  13. ^ うち男20
  14. ^ うち男15
  15. ^ うち男9
  16. ^ 出典[36][37]。なお右記資料に掲載された入試要項では学校名が「明石短期大学」となっており、校名変更についての十分な事前告知はなされなかったようである[38]。また、キャンパス移転や新学科設置なども行われなかったことから、単なるイメージチェンジをねらった改称ではないかとも考えられる。なお、[39]においては校名変更に関する理由説明が全く為されていない。
  17. ^ 出典[40][41]昨年度の資料[42]及び本年度のそれ[43]も其々参照のこと。
  18. ^ 出典[46][47]昨年度の資料[43]及び本年度のそれ[48]も其々参照のこと。
  19. ^ 出典[49]。うち1回生 男5、女619[50]
  20. ^ うち男21
  21. ^ うち男2
  22. ^ うち男25
  23. ^ うち男3
  24. ^ うち男5
  25. ^ うち男22
  26. ^ うち男11
  27. ^ うち男7
  28. ^ うち男12
  29. ^ うち男23
  30. ^ うち男17
  31. ^ うち男14
  32. ^ 出典[58][59]
  33. ^ 平成17年度より学生の募集を停止[60][61][62][63]
  34. ^ 出典[67][68][69]
  35. ^ なおかつ、入学定員を100→70に減員[70][71]
  36. ^ 出典[75][69]
  37. ^ 最終募集となった2009年における体制[78][79]
  38. ^ 最終募集となった2004年における体制。
  39. ^ 出典[80][81]

出典

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  1. ^ 神戸ファッション造形大学は解体作業中
  2. ^ プロムナード明南レジデンス
  3. ^ 晶文社'1967.8.
  4. ^ 福冨学園'1990.3, p. 55-63.
  5. ^ 文教協会'2010.
  6. ^ 文部科学省高等教育局'2010.
  7. ^ 『朝日新聞』 2009年6月11日夕刊
  8. ^ 文部科学省'2011.11.25, p. 1.
  9. ^ 文教協会'2012.
  10. ^ 文部科学省高等教育局'2012.
  11. ^ 兵庫県大百科事典 上より。
  12. ^ 学校法人名簿 昭和42年度より。
  13. ^ 日本大学大鑑 1980年度版より。
  14. ^ 大学資料 (23)より。
  15. ^ 短期大学一覧 昭和42年度 (短期大学資料)より。
  16. ^ 短期大学教育 (22)より。
  17. ^ 学習研究社'1966, p. 255.
  18. ^ 文部省'67, p. 41.
  19. ^ a b c 福冨学園'1990.3, p. 62.
  20. ^ 文部省'68, p. 43.
  21. ^ 短期大学一覧 昭和44年度 (短期大学資料)より。
  22. ^ 短期大学一覧 昭和45年度 (短期大学資料)より。
  23. ^ 大学資料 (35)より。
  24. ^ 晶文社'1970.6.
  25. ^ 廣潤社'1970.9.
  26. ^ 梧桐書院'1970.8.
  27. ^ 短期大学教育 (28)より。
  28. ^ 文部省'70, p. 44.
  29. ^ 文部省'71, p. 44.
  30. ^ a b 福冨学園'1990.3, p. 94.
  31. ^ 文部省'85, p. 66.
  32. ^ a b 福冨学園'1990.3, p. 168.
  33. ^ 文部省'86, p. 67.
  34. ^ 福冨学園'1990.3, p. 12.
  35. ^ 文部省'87, p. 68.
  36. ^ 文教協会'1990.
  37. ^ 文部省高等教育局'1990.
  38. ^ 広潤社'1990.8.
  39. ^ 福冨学園'1990.3.
  40. ^ 文教協会'1991.
  41. ^ 文部省高等教育局'1991.
  42. ^ 短期大学教育 (47)より。
  43. ^ a b 短期大学教育 (48)より。
  44. ^ 晶文社'1991.4.
  45. ^ 文部省'91, p. 77.
  46. ^ 文教協会'1992.
  47. ^ 文部省高等教育局'1992.
  48. ^ 短期大学教育 (49)より。
  49. ^ 文部省'92, p. 79.
  50. ^ 旺文社'1992.9, p. 389.
  51. ^ 文部省'93, p. 81.
  52. ^ 文部省'94, p. 82.
  53. ^ 文部省'95, p. 84.
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  55. ^ 文部省'97, p. 88.
  56. ^ 文部省'98, p. 76.
  57. ^ 文部省'99, p. 80.
  58. ^ 文教協会'2003.
  59. ^ 文部科学省高等教育局'2003.
  60. ^ 文教協会'2005, p. X.
  61. ^ 文部科学省高等教育局'2005, p. X.
  62. ^ 文教協会'2005, p. Y.
  63. ^ 文部科学省高等教育局'2005, p. Y.
  64. ^ 文教協会'2006.
  65. ^ 文部科学省高等教育局'2006.
  66. ^ 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構'2021, p. 131.
  67. ^ 文教協会'2005.
  68. ^ 文部科学省高等教育局'2005.
  69. ^ a b 晶文社'05.
  70. ^ 文教協会'2008.
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  72. ^ 神戸ファッション造形大学は解体作業中
  73. ^ プロムナード明南レジデンス
  74. ^ 市バス 年表 ~市バスの走る街 明石市営バス私設サイト~
  75. ^ 日本私立短期大学協会短期大学広報委員会'1980, p. 296.
  76. ^ 文教協会'2004.
  77. ^ 文部科学省高等教育局'2004.
  78. ^ 文教協会'2009.
  79. ^ 文部科学省高等教育局'2009.
  80. ^ 第一法規出版'1984.9.
  81. ^ 晶文社'04.
  82. ^ 福冨学園'1990.3, p. 63.
  83. ^ 明石短期大学研究紀要より。
  84. ^ 神戸文化短期大学研究紀要より。
  85. ^ 日本女子体育連盟『女子体育 30(10)』1988年10月、p. 56.
  86. ^ 日本女子体育連盟『女子体育 31(8)』1989年8月、p. 70.
  87. ^ 日本女子体育連盟『女子体育 31(12)』1989年12月、p. 40.
  88. ^ a b 神戸新聞』1989年7月24日朝刊社会面および明石地方面
  89. ^ 福冨学園'1990.3, p. 64.
  90. ^ a b c d e f g h i 福冨学園'1990.3, p. 54.
  91. ^ 福冨学園'1990.3, p. 55.
  92. ^ a b c d e 福冨学園'1990.3, p. 95.
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  95. ^ 福冨学園'1990.3, p. 72.
  96. ^ a b 福冨学園'1990.3, p. 79.
  97. ^ 兵庫県大百科事典 上より。
  98. ^ 旺文社'2000.05, p. 460.
  99. ^ 朝日新聞』1993年5月18日 大阪地方版/兵庫
  100. ^ 『朝日新聞』1998年10月7日 大阪地方版/兵庫

参考文献

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学校法人福冨学園

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教員養成機関

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全国学校総覧

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全国短期大学高等専門学校一覧

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全国短期大学一覧

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文部省

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文部科学省

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文部科学省

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日本の私立短期大学

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短期大学受験案内(晶文社)

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全国短期大学受験要覧(廣潤社)

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短期大学案内(梧桐書院)

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蛍雪時代

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学研

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大学改革支援・学位授与機構

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