野伏 (日本史)
野伏(のぶし、のぶせ、のぶせり、野武士、野臥)とは、中世の日本において、山野に潜伏し、金品や物資を略奪していた野盗集団[1]の総称である。
概要
編集野伏には山賊や武士の類も含まれていたが、その大半は農民だったと考えられている[2]。中世には落ち武者狩りといって、流刑となった罪人や戦に敗れた落武者が山や藪の中の道を人目を避け通り掛かった際、金品や武具、馬などの有価物を掠奪し、殺害する慣行が存在した。これは村落の防衛という面だけでなく、庶民にとっての収入源の一つであったとも思われる。
また戦の際に、守護などが領内から徴発した農民たちのことも同様に呼んだ。
参考文献
編集- 安田次郎 『走る悪党、蜂起する土民 』 小学館 2008年