南長野運動公園総合球技場
南長野運動公園総合球技場(みなみながのうんどうこうえんそうごうきゅうぎじょう)は、長野県長野市の南長野運動公園にあるサッカー・ラグビー・アメリカンフットボールの球技専用スタジアム[1]。施設は長野市が所有し、シンコースポーツ株式会社が代表企業となる南長野スポーツマネージメント共同事業体が指定管理者として運営管理を行っている。
南長野運動公園総合球技場 長野Uスタジアム | |
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施設情報 | |
所在地 | 長野県長野市篠ノ井東福寺字上組北320 |
位置 | 北緯36度34分49.27秒 東経138度10分3.2秒 / 北緯36.5803528度 東経138.167556度座標: 北緯36度34分49.27秒 東経138度10分3.2秒 / 北緯36.5803528度 東経138.167556度 |
開場 |
2002年(旧スタジアム) 2015年3月(新スタジアム) |
拡張 | 2014年1月 - 2015年2月 |
取り壊し | 2013年8月(旧スタジアム) |
所有者 | 長野市 |
運用者 | 南長野スポーツマネージメント共同事業体 |
グラウンド | 天然芝 |
ピッチサイズ | 120m×80m |
照明 | 照度100~1,500LX |
大型映像装置 | 12m×6m |
建設費 | 71億4千万円 |
設計者 |
旧スタジアム:東京ランドスケープ研究所 新スタジアム:竹中工務店・東畑建築事務所・アーキプラン |
建設者 | 竹中工務店・北信土建・千広建設 |
使用チーム、大会 | |
AC長野パルセイロ(Jリーグ) AC長野パルセイロ・レディース(WEリーグ) | |
収容人員 | |
15,575人(設計時) | |
アクセス | |
#アクセスを参照。 |
日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟するAC長野パルセイロ、日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)に加盟するAC長野パルセイロ・レディースがホームスタジアムとしている。
愛称は「長野Uスタジアム」(ながのユースタジアム)、略称は「長野U」、「Uスタ」(詳細は後述)。
施設
編集施設面積13,693㎡、延床面積26,684㎡、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、地上4階建で高さは25mの施設が設置されている。
AC長野パルセイロのJリーグ参入目標を視野に施設の全面改築を実施。2013年8月に既存施設が取り壊され、2014年1月から工事に着手。2015年3月に全面改築工事が完了した。改築後はJリーグの定める「Jリーグスタジアム基準」のJ1基準を満たしている。
新スタンドは上から見た姿がアルファベットの「U」字型をしており、古代オリンピックが行われたコロシアムをイメージして設計されている。
2016年4月1日、指定管理者が電算およびコナミスポーツ&ライフから南長野スポーツマネージメント共同事業体へ変更された[2]。
命名権については2015年9月より募集するも企業からの応募がないこともあってこれを中止し、スタジアムの愛称を市民からの公募で決める事となり[3]、2016年11月に愛称を「長野Uスタジアム」(ながのユースタジアム)とする事が発表された[4]。パルセイロのホームゲームでは2017年シーズンよりこの名称が使用される。Jリーグでの略称は「長野U」。パルセイロのクラブ広報では「Uスタ」。
フィールド
編集フィールドは9,600㎡、120m×80mの天然芝が設置されており、寒冷型西洋芝であるケンタッキーブルーグラスが使われている。建設に先立ち、2013年6月に千葉県内で播種され、2015年2月に75cm×50cmのサイズで約26,000枚敷設された。
天然芝の生育に配慮し、南側サイドスタンドを低くして冬至においてもゴールラインまでの日照を確保。散水栓は54基が埋設されており、同時に28基が散水可能とし、ハーフタイム等の短時間に十分な散水が可能。この散水には井水を使用している。また、南北サイドスタンド下にルーバー式の通風孔を設置している。この通風孔は試合時には閉じられ、ボールへの影響を軽減できる。
スタンド
編集3面が二層式、南側サイドスタンドは一層式のスタンドが設置されている。最大収容人数は15,575人(一般観客席15,491人)。
座席はコトブキシーティング社製の、全席がカップホルダーの設けられた椅子席(個席)となっている。1層目の座席は傾斜角22°、2層目の座席は32°と、2層目の傾斜角のほうが鋭角になっている。このため、後席からの接触を避けるため2層目の座席は背もたれが15cm高められた45cmのハイバックタイプとなっている。1層目の座席はオレンジ色(南側サイドスタンドは青色)、2層目の座席は青色。またバックスタンドの2層目には白色の座席があり、遠景でバックスタンドを見ると青地に白抜きの「NAGANO」の大文字が描かれている。[5]
サイドラインから最前列までの距離は10m、高さ1.2m、タッチラインから最後列までの距離は30mと臨場感を重視した設計。また、グループ利用(定員10名)が可能な「マルチBOX」が4部屋と、大相撲の枡席のような、4人で利用できる椅子の設置のない(ディレクターズチェアが2脚設置される)デッキ席の「テラスデッキ」が22区画、北側コーナー部に設置されている。[6]また、車椅子用観覧席、赤色のVIP席、キッズルーム、授乳室も設けられている。
スタンド外周には「エコスクリーン」という有孔折板が設置され、防風・防音、照明の漏れを防ぎながらデザイン性を向上させている。
天候に左右されない快適な観戦環境提供のため、スタンド全周に屋根が設置されている。屋根の一部には太陽光発電設備が設置(約50kw)されている。
大型映像装置は南側サイドスタンド屋根上にフルカラーLED式12m×6mの物が設置されている。また、北側サイドスタンド屋根下にチーム名・得点・時計・45分計のスコアボードが設置されている。
トイレに関しては非常に重視されており、ハーフタイムに使用が集中するトイレの動線を整えるために出入口が複数設置され、トイレ内は一方通行となっており、空室が容易に判別できるように扉に○印のサインが付けられている(扉が閉まっていると○印のサインが見えない)。観客用トイレは大用186基、小用78基(多目的用除く)が設置されている。[7]
コンコースは車両の通行が可能な設計になっており、キッチンカーやゴミ収集車が通行でき運営を容易にしている。また、南サイドスタンド以外のコンコースは南長野運動公園の園路として常時解放されている。
その他設備
編集25人用の更衣室がホーム・アウェー側にそれぞれ2室ずつ計4室設けられており、同日2試合開催に配慮されている。
南サイドスタンド下には屋内練習場が設置されており、人工芝600㎡で単独使用も可能である。
旧施設・改築工事
編集当初の設備
編集1998年の長野冬季オリンピックのメイン会場となった長野オリンピックスタジアム(野球場)を含む南長野運動公園内の一施設として、東京ランドスケープ研究所の設計で2002年に完成した。天然芝グラウンド(154m×80m)1面を有し、収容人員6,000人(ベンチ席2,000人+芝生席4,000人)、照明設備4基(200LX)[8]を備えていたが、大型映像装置は無い小規模な球技場だった。
その後はAC長野パルセイロ(当時は北信越リーグ→JFL所属)やAC長野パルセイロ・レディース(以下「パルセイロL」、当時は日本女子サッカーリーグ所属)がホームスタジアムとして使用したほか、北信越フットボールリーグ(アルティスタ東御、上田ジェンシャンなど)の公式戦、長野県サッカー選手権大会(天皇杯全日本サッカー選手権大会長野県予選)、全国高等学校サッカー選手権大会の県予選、全国高等学校ラグビーフットボール大会長野県予選、東海学生アメリカンフットボールなどに利用されていた。
改築工事に至る経緯
編集- 2011年
- パルセイロが日本フットボールリーグ(JFL)へ昇格したのに伴い、メインスタンド上段にマッチコミッショナー室や医務室を兼ね備えたプレハブ席を設置した[9]。
- なお、パルセイロが日本プロサッカーリーグに加盟するためにはJリーグ ディビジョン2開催基準に適合したスタンドの増築が必要となるが、巨額の経費が見込まれるため、具体的な改築計画策定には至っていなかった。また、一部報道によると公園全体の敷地が狭く、都市公園法で定められている建ぺい率等の法規制をクリアすることが困難であるとされ、長野市側はこれまで公式な見解を示さなかった。
- 11月、整備を求める署名約86,000人分が市に提出される。これを踏まえ整備場所を次の4案の中から検討された。
- 案1:屋島の千曲川リバーフロントスポーツガーデン→千曲川の河川区域内によりスタジアム建設は困難
- 案2:東和田の長野運動公園→都市公園法の建ぺい率を超過、近隣住宅地への騒音問題が顕著
- 案3:南長野運動公園の拡張の上での新設→周辺が農業振興地域の為拡張は困難、整備期間が長期化、財政負担が大
- 案4:南長野運動公園総合球技場の改修→国庫補助金で建設された施設により許可が必要
- 検討の結果、「グレードアップであれば、再整備は可能」との確認を市が得て、案4の既存球技場の改修となった。
- 長野市によるパルセイロのJリーグ準加盟申請に必要な支援文書中に、「南長野運動公園総合球技場の改修は可能」と盛り込むことが明らかとなったが、改修の時期や50~60億円と見込まれる改修費用の予算取りはこれから検討するとした[10]。
- パルセイロがJリーグ準加盟を2011年末に申請したものの継続審議となったが、これはスタジアムのJ規格への整備計画年度が長野市側(2016年度以後)とパルセイロ側(2014年度)とで異なるためであった。その後パルセイロは同年に、2016年シーズン開始までに同競技場を改修する計画を提示した上で再度申請を行い、準加盟が認められた[11][12]。
- 2012年
- 8月29日、長野市による改修の概算が発表された[13]。予算については当初の60億円程度との試算を上回り、80億円を要することが明らかにされた。これは、当初の計画ではJ2仕様である1万人収容規模としていたが、J1仕様の1万5千人収容規模とすること(芝生の縦方向のサイズを130mに縮小し、その分ゴール裏の座席を新設する)やメインスタンドへの屋根の設置、駐車場の整備等を盛り込んだため大幅に膨らんだ。財源についても国庫支出金38億円を見込み、残りを市債や一般財源にするなどと発表された。
- 設計・施工については設計施工一体型の公募型プロポーザル方式を採用。工期についても2012年度末までに設計施工者の選定を行い、2013年度末までに設計、現施設の解体を行い工事に着手し、2016年度シーズンからの使用開始を見込むが、業者側からの提案によっては工期が短縮される可能性もあるとした。
- 2013年
- 長野市が公募した整備事業プロポーザルに大手ゼネコンを中心企業とした5JVが参加。2月12日に、竹中工務店・東畑建築事務所・北信土建・千広建設・アーキプランのJVを設計・施工者に選定した。事業費は71億4千万円。事業費では竹中を下回る提案があったものの、プレキャストコンクリートを積極的に用いる工法を採用することで長野市の当初想定より8ヶ月の工期短縮をはかり2015年シーズンに間に合う工程としたこと、長野の自然環境を考慮したライフサイクルコスト削減につながるプランニングにより高評価を得た[14]。解体工事が2013年8月より実施され、2014年1月より本体工事に着工。2015年2月末までに完成させ、2015年3月に供用を開始する予定[15][16]
- 収容人員については15,000人とするが増設可能であるとされた。屋根は4面全面に設置にするとされた。芝生の生育をしやすくすることを配慮し、南側ゴール裏スタンドは屋根を含めやや低めにセットされ、また南北サイドスタンド下全面に風道を設け、芝の管理に十分な配慮がされたものになる予定である。また太陽光発電を活用し、維持管理費を削減するものであるとされた。[17][18][19] また、3月21日に選定の説明資料が公開され、アウェイ側となる南側サイドスタンド以外の3面を2層式のU字型スタンドとすることや、サイドスタンドは車椅子席を除き立見席とすることとし、収容人員はVIP(84席)、立見席(5,154席)、グループ席(144席)、車椅子席(56席)含めて15,525人(この他に記者席80席)となる計画であるとの詳細が発表された。[20]
- これに先立ち、パルセイロおよびパルセイロLを運営する株式会社長野パルセイロ・アスレチッククラブは本競技場が改修される2013年夏~2014年度の公式戦主催試合を佐久総合運動公園陸上競技場(佐久陸)で代替開催する旨の協定を佐久市と締結した[21]。なお、2013年シーズンについてパルセイロは8月以降のホームゲーム6試合を、パルセイロLは同じくホームゲーム2試合を佐久陸で開催した(他には長野市内の長野運動公園内長野市営陸上競技場(東和田)を使用)。
- 2014年
- 2月5日、長野県が改修費用の一部として5億円程度の補助をする方針である事が明らかになった[22]。長野市によると[23] 当初計画の71億円から人件費増加、消費税増税等の理由から79億7千万円になったとされ、国からの補助金38億円、市債32億円、寄付金6億円、市の一般財源4億円を財源として見込むものの、寄付金が予定額を2013年末時点で約1,800万円と大幅に下回っている[24] など確保の見通しが立っていないことから、1月に加藤久雄長野市長が阿部守一長野県知事に対して要望書を提出した。(その後、パルセイロを支える有志や自治体の広報活動の努力などにより、2014年12月末現在で、1億7千万円を超える寄付金が集まっている)
- 8月には、当初は立見席とする計画であったサイドスタンドを椅子席に変更することが発表された。建設コスト削減の目的で立見席とする計画であったが、日本サッカー協会との打ち合わせで出た意見(日本サッカー協会が定めるガイドライン「スタジアム標準」への準拠等)などを検討した結果椅子席とすることにした。市の発表では国際大会の招致のためには全席に椅子が必要であること、サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)や男子のアンダー代表の試合開催の可能性があること、2020年の東京五輪の際のキャンプ地となる可能性があること、が説明された。これにより全席に椅子が設置されることになるが、完成は計画通り2015年2月末の予定である。[25]
- 10月には、当球技場に誘致を予定していた2019年ラグビーワールドカップの試合会場の立候補を長野市が断念したと報道された。[26]
- 12月、2015年5月28日にサッカー日本女子代表の国際親善試合が開催されることが発表された。対戦相手、開催時刻は発表時点では未定。2015年6月に行われる2015 FIFA女子ワールドカップの前の最後の国際親善試合として、5月24日開催の香川県立丸亀競技場と共に選ばれた。長野県内での日本代表の試合は、アルウィンで2010年5月8日に女子アジアカップの壮行試合として行われたメキシコ代表戦以来2回目。[27]
- その後2015年2月にキリンチャレンジカップ2015としてイタリア女子代表と対戦することが発表された。[28]
- 2015年
- 1月22日に発表されたリーグ戦日程で3月22日の明治安田生命J3リーグ第2節「AC長野パルセイロ vs. SC相模原」戦が南長野球技場の改修後最初の試合となることが決定し、2015年はパルセイロのホームゲーム全試合が南長野での開催となることになった[29]。
- 3月8日、竣工式と内覧会が行われた[30]。
改修計画
編集ピッチの改修計画
編集当球技場はAC長野パルセイロ、AC長野パルセイロ・レディースと2つのプロチームのホーム戦が行われている他、サッカー・ラグビー等の各年代の大会にも利用されており、他のJリーグホームスタジアムと比べ使用頻度が非常に高い。茨城県立カシマサッカースタジアムが年間76日(2016年)、同じ長野県内の長野県松本平広域公園総合球技場の年間使用日が90日以内とされている中、当球技場は年間平均120日使用されている。そのため、芝生の維持管理が困難になっている。また、傷んだ芝生を張り替えるために必要な芝生を育成する圃場が改修時に整備した250㎡、その後2016年に800㎡増設し1,050㎡としたがまだ不足しており(長野市ではピッチコンディションの維持には1,500~2,000㎡の圃場が必要としている)、芝生の維持管理を一層困難にしている。特に夏場以降のピッチ状態の悪さは際立っており、当球技場の芝は先述の通り寒冷地芝のケンタッキーブルーグラスであり、寒さには耐性があるが暑さに弱く、気温が35度を超えると生育に影響が出る。
実際に苦情も多く、一例では2024年J3リーグ第31節(2024年10月5日開催)で当球技場でパルセイロと対戦した松本山雅FC霜田正浩監督は「とてもピッチコンディションが難しかった」、「サッカーをやれる環境ではなかった」と発言しており、パルセイロの選手からも「目の前で(ボールの)バウンドが変わるとか、そういうところに意識を持っていかれるのは正直、嫌」といった発言があった。と2024年12月1日に信濃毎日新聞が報じている[31]。
劣悪なピッチコンディションは選手の怪我に繋がりかねない事、2026年のJリーグの秋春制への移行に伴い、ピッチ状態が最悪の状態での開幕を迎えかねない事、また2028年の第82回国民スポーツ大会(信州やまなみ国スポ)での成年女子サッカーの競技場に使用されることからも対応を迫られた長野市は、2027年にピッチの排水設備改修と合わせて芝を全面張り替える方針とし、2024年12月16日に長野市議会で予算(8億800万円)が承認された。2025年~2026年で芝を育成し、2027年1月から夏頃まで改修の予定。また、暑さへの対応として寒地型芝から暖地型芝への変更も行う[32]。
(仮称)南長野運動公園フットボール場の整備
編集当球技場にはサブピッチがなく、また長野市内に当球技場以外の国際大会や大会開催時の練習会場としての施設要件を満たすことができる芝生グラウンドが存在しない。これを必須の要件とする国際試合や大規模大会を誘致することが困難となっている。また、先述の通り国民スポーツ大会成年女子サッカーが行われるが、そのためには2~3面のピッチが必要とされており、当球技場以外に国民スポーツ大会の基準を満たす施設が必要となった。
長野市内に存在する芝生グラウンドは他に千曲川リバーフロントスポーツガーデン(パルセイロの練習場にもなっている)に5面、飯綱高原南グラウンドに1面、長野運動公園の長野市営陸上競技場に1面の3施設7面の天然芝グラウンドがあるが、リバーフロントは千曲川の河川敷の為に設備増強が不可能の上、夜間照明もなく、また近年は水害が頻発している。飯綱高原南は防球ネット等の整備は行っているものの市街地から非常に距離があり(長野市南部に位置する当球技場から長野市北部の山間部に位置する飯綱高原南まで距離にして19km、長野駅から飯綱高原南まででも11km)、長野市営陸上競技場は陸上競技に使用するため利用調整が困難、となっていた。
また、長野県内に存在する夜間照明付き芝生グラウンドは(大規模、陸上競技場、学校を除く)7箇所あるが、その所在地は北信エリアの中野市、千曲市と東信エリアの軽井沢町に1箇所ずつであるが、松本市に3箇所、筑北村に1箇所と中信エリアが4箇所と多く、U-12長野県大会の優勝チームも中信地区から多く出ていることもあり、競技振興の観点からも新たなグラウンドの整備が求められた。
このことから、南長野運動公園内、当球技場に隣接した場所に(仮称)南長野運動公園フットボール場の整備が決定。約100,000㎡の敷地に120m×80m程度の天然芝1面、人工芝2面のピッチとクラブハウス(管理棟)、付帯設備、圃場、また南長野運動公園の慢性的な駐車場不足に対応するため、400台程度の駐車場が整備されることとなった。また、防災拠点としても使用できるように、機能に配慮しながら整備していく方針。供用開始はは令和10年(2028年)の見込み[33]。完成後はパルセイロの練習拠点としても用いられる見込みである。
計画当初の建設費予定は29億8,900万円の見込みであったが、資材・労務単価の上昇や、グラウンドの材質変更などに伴う設計変更で予算が膨らみ、2025年現在で60億6,600万円と当初計画の2倍以上と見込まれている[34]。また、完成後の維持管理に年間530万円かかる見込み。
開催された主なイベント・大会
編集サッカー
編集国内大会
編集- AC長野パルセイロのホームゲーム
- AC長野パルセイロ・レディースのホームゲーム
- Jリーグ公式戦(カターレ富山がホームゲームを開催)。
- 天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会
- 皇后杯 JFA 全日本女子サッカー選手権大会
- 全国高等学校サッカー選手権大会長野県大会
- 長野県サッカー選手権大会(天皇杯長野県予選)
- 北信越フットボールリーグ公式戦
2018年、松本山雅FCがホームスタジアムのアルウィンの芝張り替えの影響で開幕戦を当球技場で行いたい旨の打診が長野市に対してあったが、2017年の平成29年台風21号による大雨の影響で当球技場の芝が痛み、使用が厳しい旨返答した(松本山雅FCは山梨中銀スタジアムで開幕戦を行った)[35]。
国際大会
編集ラグビー
編集国内大会
編集国際大会
編集- 2018年6月2日 - ラグビー国際親善試合・イタリア選抜×ヤマハ発動機ジュビロが対戦
アクセス
編集- 平日11本のうち、運動公園経由は4本のみ。土曜・休日は全便運休。
- 篠ノ井駅東口からタクシー約10分、徒歩約40分
- Jリーグ開催時は、篠ノ井駅東口よりシャトルバスが運行される[36]。
ギャラリー
編集-
2013年に解体される以前の総合球技場
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同球技場で応援する長野パルセイロサポーター
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バックスタンドホーム側からメインスタンドを見る
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散水中のピッチ
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大型映像装置
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テラス席
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メインスタンドのVIP席
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スタジアム外観
脚注
編集- ^ “施設案内 | 南長野運動公園”. minaminagano.jp. 2025年10月12日閲覧。
- ^ 長野市・平成27年度 指定管理者選定結果一覧 (PDF)
- ^ AC長野ホームに変わらぬ愛称を 命名権販売中止し市民に募集へ - 信濃毎日新聞、2016年7月6日
- ^ 愛称「長野Uスタジアム」に AC長野本拠地 - 中日新聞、2016年11月20日
- ^ “南長野運動公園 総合球技場|コトブキシーティング株式会社”. コトブキシーティング株式会社. 2025年10月12日閲覧。
- ^ 産経新聞 (2015年3月7日). “最前列は臨場感たっぷり 南長野運動公園総合球技場が完成”. 産経新聞:産経ニュース. 2025年10月12日閲覧。
- ^ “「地方都市・長野にある日本有数のスタジアム」長野Uスタジアム | スポチュニティコラム” (2023年6月2日). 2025年10月12日閲覧。
- ^ “南長野運動公園 総合球技場 | スポーツ施設照明 ラグビー | 納入事例 | 岩崎電気”. www.iwasaki.co.jp. 2025年10月12日閲覧。
- ^ “パルセイロの本拠地球技場 長野市の改修工事終える”. 信濃毎日新聞. (2011年3月30日) 2015年3月22日閲覧。
- ^ “南長野運動公園「改修は可能」 長野市がAC長野支援文書に記載”. 信濃毎日新聞. (2011年11月23日). オリジナルの2011年12月15日時点におけるアーカイブ。 2015年3月22日閲覧。
- ^ “Jリーグが長野パルセイロの準加盟を承認”. 日刊スポーツ. (2012年7月24日) 2012年7月24日閲覧。
- ^ “AC長野、J準加盟承認 昇格へ1条件クリア”. 信濃毎日新聞. (2012年7月24日) 2012年7月24日閲覧。
- ^ “南長野運動公園総合球技場 整備事業について”. 長野市 (2012年8月29日). 2012年8月31日閲覧。
- ^ “五輪見据えた前哨戦-竹中工務店、南長野総合球技場改修で工期14カ月「急速施工」”. 日刊建設工業新聞. (2014年12月10日) 2015年3月22日閲覧。
- ^ “竹中JVを選定/南長野サッカー場設計施工”. 長野経済新聞 (2013年2月15日). 2013年12月25日閲覧。
- ^ “AC長野本拠地でお別れイベント”. 信濃毎日新聞 (2013年7月30日). 2013年12月25日閲覧。
- ^ “長野市南長野運動公園整備事業について”. AC長野パルセイロ (2013年2月13日). 2013年2月13日閲覧。
- ^ “長野市の南長野運動公園改修 完成は15年2月末予定”. 信濃毎日新聞 (2013年2月13日). 2013年2月13日閲覧。
- ^ “南長野運動公園総合球技場整備事業設計者及び施工者選定に係るプロポーザル 最優秀者の決定について”. 長野市 (2013年2月14日). 2013年2月15日閲覧。
- ^ “南長野運動公園総合球技場整備事業設計者及び施工者最優秀案の説明資料について”. 長野市 (2013年3月21日). 2013年3月22日閲覧。
- ^ “佐久でAC長野戦開催 球技場改修の間 協力協定結ぶ”. 信濃毎日新聞 (2013年1月25日). 2013年2月15日閲覧。
- ^ “AC長野ホーム球技場に5億円補助 県、予算案に計上へ”. 信濃毎日新聞 (2014年2月6日). 2014年2月18日閲覧。
- ^ “「南長野運動公園総合球技場」整備事業の設計結果について”. 長野市 (2014年1月6日). 2014年3月12日閲覧。
- ^ 『信濃毎日新聞』2014年2月12日付朝刊
- ^ “広報ながの平成26年8月号”. 長野市 (2014年7月31日). 2014年9月15日閲覧。
- ^ “19年W杯ラグビー試合会場 長野市、立候補見送りへ”. 信濃毎日新聞 (2014年10月30日). 2014年11月13日閲覧。
- ^ “なでしこ、5月に長野で親善試合 連覇狙うW杯の開幕直前に”. 信濃毎日新聞 (2014年12月11日). 2014年12月28日閲覧。
- ^ “なでしこジャパン(日本女子代表) 対 イタリア女子代表【5/28(木)@長野】 キリンビール株式会社、キリンビバレッジ株式会社の特別協賛が決定”. JFA.jp (2015年2月5日). 2015年2月9日閲覧。
- ^ 2015明治安田生命J3リーグ日程が決定しました。(第1節~第20節 ) - 2015年1月22日 AC長野パルセイロ公式サイト
- ^ “南長野運動公園総合球技場が竣工”. 日本サッカー協会 (2015年3月9日). 2015年3月22日閲覧。
- ^ “サッカーやる環境では…長野Uスタジアムの芝ボロボロ 猛暑で整備に苦慮、選手や監督から苦情も|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト”. 信濃毎日新聞デジタル (2024年12月1日). 2025年10月12日閲覧。
- ^ “傷み目立った長野市の長野Uスタの芝、27年に全面張り替え 指摘相次いだピッチ状態の悪さ、改善図る |信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト”. 信濃毎日新聞デジタル (2024年12月10日). 2025年10月12日閲覧。
- ^ 長野市. “長野市国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会施設整備計画”. 長野市. 2025年10月12日閲覧。
- ^ “「非常に大きな金額」フットボール場の建設費が60億円に倍増 長野Uスタジアム隣に3面を整備、資材価格上昇や設計変更が影響(信濃毎日新聞デジタル)”. Yahoo!ニュース. 2025年10月12日閲覧。
- ^ 「松本山雅、甲府でホーム開幕戦 芝張り替え | 信濃毎日新聞[信毎web]」『信毎web』。2025年10月12日閲覧。
- ^ チケット/観戦 AC長野パルセイロ 2015年3月25日閲覧
関連項目
編集外部リンク
編集