青いにしんの秘密』(あおいにしんのひみつ、The Blue Herring Mystery )は、1954年に刊行されたエラリー・クイーン推理小説

青いにしんの秘密
The Blue Herring Mystery
著者 エラリー・クイーン
発行日 アメリカ合衆国の旗1954年
日本の旗1979年
発行元 アメリカ合衆国の旗pocket books
日本の旗早川書房
ジャンル 推理小説
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
形態 文学作品
前作 黄色い猫の秘密
次作 紫の鳥の秘密
ウィキポータル 文学
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エラリー・クイーン・ジュニア名義[注 1]だが、日本ではエラリー・クイーン名義で翻訳・出版された[注 2]

物語

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ある日、ジュナはアニーおばさんに連れられ、キャンデイさんという村の女性宅に遊びに行った。キャンデイおばさんの曾祖父は、むかし捕鯨船の船長だった人で、古い航海日誌を見せてもらう。

その日誌には、聖書のページらしき数字や奇妙な言葉が記され、ページが破り捨てられているし、さっぱり分からなかった。「青いにしん」と言い残して死んだ老船長の謎にジュナは挑む。

主な登場人物

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  • ジュナ - 主人公。エデンボロの村に住む少年。チャンプ(チャンピオンの略称)という名前の犬を飼っている。
  • エラリイ - ジュナのおばさん。初老の婦人。ジュナと二人で暮らしている。
  • トミー・ウィリアムズ- ジュナの友人。エデンボロに住んでいたが、父ハリーが相続した農園のあるフロリダのドルフィン海岸に引っ越した。
  • ボビー(ロバート)・へリック - トミーの友人。
  • キャンディ・バーンズ - エラリイおばさんの近くに住む友人。
  • ジョージ - 村の大工だが、修理、配送などトラックを使い、様々な仕事をこなしている。
  • ソッカー・ファーロング - 新聞記者。
  • ウィリス・ピンドラー - 雑貨屋。郵便局長。

提示される謎

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  • 暗号(古い航海日記)
  • ダイイング・メッセージ(青いにしん)

特記事項

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都筑道夫は、本作を、シリーズ8作目にして初の「本格推理」だと定義している[1]

日本語訳書

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  • 『青いにしんの秘密』 大久保康雄訳、ハヤカワ文庫、1979年 ISBN 978-4-15-0600082

脚注

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注釈

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  1. ^ 実際には、サミュエル・ダフ・マッコイが執筆し、リーが監修で承認したのち出版。
  2. ^ 早川書房「ハヤカワ文庫 JR8」(1979年)では「エラリイ・クイーン」と表記されている。

出典

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  1. ^ 「黒い犬の秘密」から「黄色い猫の秘密」までは「スリラー」もしくは「冒険もの」(『青いにしんの秘密』解説、ハヤカワ文庫