音楽記号 (Unicodeのブロック)
音楽記号(おんがくきごう、英語: Musical Symbols)は、Unicodeのブロックの一つ。
音楽記号 (Unicodeのブロック) | |
---|---|
Musical Symbols | |
範囲 |
U+1D100..U+1D1FF (256 個の符号位置) |
面 | 追加多言語面 |
用字 |
Common Inherited |
主な言語・文字体系 | 音楽 |
割当済 | 233 個の符号位置 |
未使用 | 23 個の保留 |
Unicodeのバージョン履歴 | |
3.1 | 219 (+219) |
5.1 | 220 (+1) |
8.0 | 231 (+11) |
14.0 | 233 (+2) |
公式ページ | |
コード表 ∣ ウェブページ |
解説
編集楽譜のうち、特に一般的な五線記譜法において音楽の音階及びリズムの記述に用いられる音楽記号(演奏記号)を収録している。
Unicodeはプレーンテキストでない表現は扱いの対象外としているが、音楽の学術的な研究や理論書、教育書、用語辞典、書誌データベース、テーマ別カタログ、音楽データデータベースの記述において説明のため平文中に多くの音楽記号を登場させる必要性があったため追加の対象となった[1]。
ただし、現状Unicode文字内で各音符の音高などを記述することはできず、プレーンテキスト上で楽譜の記述をすることは不可能となっている。これについて元の提案文書では以下のように述べている。
音楽のレイアウトや音高の表現は非常に複雑なため、この提案の範囲外とされる。この提案で定義するのは文字コードのみであり、楽譜を正確に描画するための座標指定や行間指定などは含まれない。これらの文字は、アルファベットなどと同様に音楽データの転送・保存・処理に使用できる基本的単位を提供するものであり、音高情報などは上位プロトコルで扱うことを前提としている[2]。
ピッチのエンコードと、その結果得られる音楽構造のレイアウトには、複数の音符の同時的な垂直関係だけでなく、複数の五線譜、楽器パート間の関係など、様々な関係の規定が含まれます。これらの音楽的特徴は、提案されたグラフィック要素を利用する高水準プロトコルで完全に処理されることが期待されます。したがって、ピッチエンコードの欠如は、提案の欠点ではなく、エンコードの必須機能と見なすべきです[1]。
すなわち、音高の情報はプレーンテキストではなくより高位のプロトコルに任せるべきであるとしているため、Unicodeの対処範囲外となっている。
通常の西洋音楽における五線譜記譜法の音楽記号のほか、現在の記譜法と連続性を持っている、かつて用いられていた古い記法(計量記譜法、ネウマ譜、キエフ記譜法など)のための記号も含まれている。
Unicodeのバージョン3.1において初めて追加された。
収録文字
編集コード | 文字 | 文字名(英語) | 用例・説明 |
---|---|---|---|
縦線 | |||
U+1D100 | 𝄀 | MUSICAL SYMBOL SINGLE BARLINE | 小節線。小節の区間を区切る線。 |
U+1D101 | 𝄁 | MUSICAL SYMBOL DOUBLE BARLINE | 複縦線。曲の段落、拍子や調の変わり目など、大きな区切りや場面の転換を示す。 |
U+1D102 | 𝄂 | MUSICAL SYMBOL FINAL BARLINE | 終止線。楽曲全体、または楽譜の特定の段落が終わることを示す。 |
U+1D103 | 𝄃 | MUSICAL SYMBOL REVERSE FINAL BARLINE | U+1D106 𝄆 の分解形式の一部。
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U+1D104 | 𝄄 | MUSICAL SYMBOL DASHED BARLINE | 変拍子など複雑な拍子の小節を読みやすくするため、短いセグメントに分割するために用いられることがある。 |
U+1D105 | 𝄅 | MUSICAL SYMBOL SHORT BARLINE | |
コーダ | |||
U+1D106 | 𝄆 | MUSICAL SYMBOL LEFT REPEAT SIGN | 繰り返し区間の開始を示す。 |
U+1D107 | 𝄇 | MUSICAL SYMBOL RIGHT REPEAT SIGN | 繰り返し区間の終了を示す。
𝄆…𝄇で囲まれた区間は2回演奏される。 楽譜の最後に現れる場合は終止線の機能を兼ねる。 |
U+1D108 | 𝄈 | MUSICAL SYMBOL REPEAT DOTS | U+1D106 𝄆 及びU+1D107 𝄇 の分解形式の一部。
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U+1D109 | 𝄉 | MUSICAL SYMBOL DAL SEGNO | ダル・セーニョ。この記号より一つ前のセーニョ記号(U+1D10B 𝄋 )の位置まで戻ることを示す。
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U+1D10A | 𝄊 | MUSICAL SYMBOL DA CAPO | ダ・カーポ。この記号がある場所で楽曲の始まりに戻って演奏しなおすことを示す。 |
U+1D10B | 𝄋 | MUSICAL SYMBOL SEGNO | セーニョ。ダル・セーニョ(U+1D109 𝄉 )が戻る先を示す。
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U+1D10C | 𝄌 | MUSICAL SYMBOL CODA | コーダ。ダル・セーニョやダ・カーポで前の地点に戻った後で、同じ記号が書かれた、クライマックス用の曲の末尾などの別の小節へ飛ぶことを示す。この記号が書かれた小節の2度目の演奏において機能する。 |
音型の繰り返し | |||
U+1D10D | 𝄍 | MUSICAL SYMBOL REPEATED FIGURE-1 | 前の拍と同じ音列を演奏することを示す。 |
U+1D10E | 𝄎 | MUSICAL SYMBOL REPEATED FIGURE-2 | シミレ。前の小節と同じ音列を演奏することを示す。 |
U+1D10F | 𝄏 | MUSICAL SYMBOL REPEATED FIGURE-3 | U+1D10E 𝄎 の異体字。
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継続と休止 | |||
U+1D110 | 𝄐 | MUSICAL SYMBOL FERMATA | フェルマータ。音符のある位置の五線譜の上方に書かれ、音を実際の音符が示す長さよりも長く伸ばして演奏することを示す。曲の末尾などで用いられる。 |
U+1D111 | 𝄑 | MUSICAL SYMBOL FERMATA BELOW | 五線譜の上方にスペースが無い場合などに、五線譜の下方に書かれる際のU+1D110 𝄐の異体字。 |
U+1D112 | 𝄒 | MUSICAL SYMBOL BREATH MARK | 歌のある楽曲において、息継ぎ(ブレス)をするべき箇所を示す。 |
U+1D113 | 𝄓 | MUSICAL SYMBOL CAESURA | カエスーラ。楽曲を途中で止めることを表す。 |
譜面用括弧 | |||
U+1D114 | 𝄔 | MUSICAL SYMBOL BRACE | 大譜表を用いる際に、1人の演奏者によって同時に演奏される2つ以上の楽譜を繋ぐために用いられる。 |
U+1D115 | 𝄕 | MUSICAL SYMBOL BRACKET | 複数のパート(異なる楽器や、混声合唱などにおける異なる声部)が存在する場合、同時に演奏されるパートを括る。 |
譜線 | |||
U+1D116 | 𝄖 | MUSICAL SYMBOL ONE-LINE STAFF | 一線譜。打楽器の演奏などにおいて用いられる[4]。 |
U+1D117 | 𝄗 | MUSICAL SYMBOL TWO-LINE STAFF | 二線譜。ラテン音楽で用いられる、高低2種類の音程を持つ打楽器のティンバレス、コンガ、ボンゴなどの演奏で用いられる[4]。 |
U+1D118 | 𝄘 | MUSICAL SYMBOL THREE-LINE STAFF | 三線譜。ムトウ記譜法などで用いられる。 |
U+1D119 | 𝄙 | MUSICAL SYMBOL FOUR-LINE STAFF | 四線譜。グレゴリオ聖歌を記述するためのネウマ譜において用いられた。 |
U+1D11A | 𝄚 | MUSICAL SYMBOL FIVE-LINE STAFF | 五線譜。一般的な西洋音楽で用いられる。
キエフ記譜法や計量記譜法でも用いられる。 |
U+1D11B | 𝄛 | MUSICAL SYMBOL SIX-LINE STAFF | 六線譜。6弦ギターのタブラチュア(タブ譜)において、抑える場所を番号で示したもので用いられる[5]。 |
タブラチュア | |||
U+1D11C | 𝄜 | MUSICAL SYMBOL SIX-STRING FRETBOARD | 一般的な6弦ギターのタブラチュア。押さえるべきフレットの位置を黒丸で示すためのもの。 |
U+1D11D | 𝄝 | MUSICAL SYMBOL FOUR-STRING FRETBOARD | 一般的な4弦ベースのタブラチュア。 |
音部記号 | |||
U+1D11E | 𝄞 | MUSICAL SYMBOL G CLEF | ト音記号。主旋律などの高い音域のパートであることを示す。
中央の渦の中心がソ(G、ト)の位置であることを示す。ラテン文字のGに由来する。 |
U+1D11F | 𝄟 | MUSICAL SYMBOL G CLEF OTTAVA ALTA | 通常よりも1オクターブ高い音を基準としたト音記号。 |
U+1D120 | 𝄠 | MUSICAL SYMBOL G CLEF OTTAVA BASSA | 通常よりも1オクターブ低い音を基準としたト音記号。 |
U+1D121 | 𝄡 | MUSICAL SYMBOL C CLEF | ハ音記号。混声合唱などにおいてアルトやテノールなどの中程度の音域のパートであることを示す。
中心がド(C、ハ)の位置であることを示す。ラテン文字のCに由来する。 |
U+1D122 | 𝄢 | MUSICAL SYMBOL F CLEF | ヘ音記号。伴奏や混声合唱などにおけるバスなどの低い音域のパートであることを示す。
右側の2つの点の中心がファ(F、ヘ)の位置であることを示す。ラテン文字のFに由来する。 |
U+1D123 | 𝄣 | MUSICAL SYMBOL F CLEF OTTAVA ALTA | 通常よりも1オクターブ高い音を基準としたヘ音記号。 |
U+1D124 | 𝄤 | MUSICAL SYMBOL F CLEF OTTAVA BASSA | 通常よりも1オクターブ低い音を基準としたヘ音記号。 |
U+1D125 | 𝄥 | MUSICAL SYMBOL DRUM CLEF-1 | 中立音部記号。ドラムセットなど、音程のない楽器に用いられる。 |
U+1D126 | 𝄦 | MUSICAL SYMBOL DRUM CLEF-2 | |
休符 | |||
U+1D129 | 𝄩 | MUSICAL SYMBOL MULTIPLE MEASURE REST | 複数小節に跨る長さの休符を表す。
複数の小節にまたがる任意の長さの休符を表すために使用される[6]。この記号の上に書かれた数字の小節分だけ休符が継続する[7]。 |
変化記号 | |||
U+1D12A | 𝄪 | MUSICAL SYMBOL DOUBLE SHARP | ダブルシャープ。五線譜上や音符の符頭の左に置かれ、その音を全音一つ分高くすることを表す。 |
U+1D12B | 𝄫 | MUSICAL SYMBOL DOUBLE FLAT | ダブルフラット。全音一つ分低くすることを表す。
調号によって既に半音下げられた音を臨時記号で更に半音下げる場合などに用いられる。 |
U+1D12C | 𝄬 | MUSICAL SYMBOL FLAT UP | 以下に続く変化記号は微分音などを表現する際に用いられる。
フラットより半音の1/4だけ高い音を表す。すなわち、元の音より半音の3/4だけ低くすることを示す。 純正率用のヘルムホルツ・エリス記譜法(Helmholtz-Ellis Notation)では5倍音の近似に以下に続く矢印付きの変化記号が用いられる[8]。 |
U+1D12D | 𝄭 | MUSICAL SYMBOL FLAT DOWN | フラットより半音の1/4だけ低い音を表す。すなわち、元の音より半音の5/4だけ低くすることを示す。 |
U+1D12E | 𝄮 | MUSICAL SYMBOL NATURAL UP | ナチュラルより半音の1/4だけ高い音を表す。すなわち、元の音より半音の1/4だけ高くすることを示す。 |
U+1D12F | 𝄯 | MUSICAL SYMBOL NATURAL DOWN | ナチュラルより半音の1/4だけ低い音を表す。すなわち、元の音より半音の1/4だけ低くすることを示す。 |
U+1D130 | 𝄰 | MUSICAL SYMBOL SHARP UP | シャープより半音の1/4だけ高い音を表す。すなわち、元の音より半音の5/4だけ高くすることを示す。 |
U+1D131 | 𝄱 | MUSICAL SYMBOL SHARP DOWN | シャープより半音の1/4だけ低い音を表す。すなわち、元の音より半音の3/4だけ高くすることを示す。 |
U+1D132 | 𝄲 | MUSICAL SYMBOL QUARTER TONE SHARP | 四分音、すなわち半音の半分の高さだけ音を高くすることを表す。 |
U+1D133 | 𝄳 | MUSICAL SYMBOL QUARTER TONE FLAT | 半音の半分の高さだけ音を低くすることを表す。 |
拍子記号 | |||
U+1D134 | 𝄴 | MUSICAL SYMBOL COMMON TIME | コモン・タイム。4分の4拍子を表す。 |
U+1D135 | 𝄵 | MUSICAL SYMBOL CUT TIME | アッラ・ブレベ[9]。2分の2拍子を表す。 |
オクターブ | |||
U+1D136 | 𝄶 | MUSICAL SYMBOL OTTAVA ALTA | 局所的に1オクターブ高い音が演奏されることを示す。連桁によって音符が繋がっている場合など、そのまま楽譜にすると可読性が損なわれる場合に用いられる。 |
U+1D137 | 𝄷 | MUSICAL SYMBOL OTTAVA BASSA | 局所的に1オクターブ低い音が演奏されることを示す。 |
U+1D138 | 𝄸 | MUSICAL SYMBOL QUINDICESIMA ALTA | 局所的に2オクターブ高い音が演奏されることを示す。 |
U+1D139 | 𝄹 | MUSICAL SYMBOL QUINDICESIMA BASSA | 局所的に2オクターブ低い音が演奏されることを示す。 |
休符 | |||
U+1D13A | 𝄺 | MUSICAL SYMBOL MULTI REST | 倍全休符。拍子2つ分の長さの休符を示す。 |
U+1D13B | 𝄻 | MUSICAL SYMBOL WHOLE REST | 全休符。拍子1つ分の長さの休符を示す。 |
U+1D13C | 𝄼 | MUSICAL SYMBOL HALF REST | 2分休符。拍子の1/2の長さの休符を示す。 |
U+1D13D | 𝄽 | MUSICAL SYMBOL QUARTER REST | 4分休符。拍子の1/4の長さの休符を示す。 |
U+1D13E | 𝄾 | MUSICAL SYMBOL EIGHTH REST | 8分休符。拍子の1/8の長さの休符を示す。 |
U+1D13F | 𝄿 | MUSICAL SYMBOL SIXTEENTH REST | 16分休符。拍子の1/16の長さの休符を示す。 |
U+1D140 | 𝅀 | MUSICAL SYMBOL THIRTY-SECOND REST | 32分休符。拍子の1/32の長さの休符を示す。 |
U+1D141 | 𝅁 | MUSICAL SYMBOL SIXTY-FOURTH REST | 64分休符。拍子の1/64の長さの休符を示す。 |
U+1D142 | 𝅂 | MUSICAL SYMBOL ONE HUNDRED TWENTY-EIGHTH REST | 128分休符。拍子の1/128の長さの休符を示す。 |
符頭 | |||
U+1D143 | 𝅃 | MUSICAL SYMBOL X NOTEHEAD | ドラム譜においてハイハット[3][10][11]、ライドシンバル[3]、或いはリムショット[3][12]を鳴らす箇所であることを示す。
楽器が重複して割り当てられている場合、どの楽器が用いられるかは符頭が置かれる音階の位置で区別される[3]。 ドラム譜ではどの楽器を演奏するかを分かりやすくするためしばしば符頭が様々な形で書かれる。 また、歌のある楽曲においては、ラップや語りなど、音程の不定な箇所についてリズムだけ提示したい場合に用いられる[13]。「バツ符頭」と呼称される。 |
U+1D144 | 𝅄 | MUSICAL SYMBOL PLUS NOTEHEAD | |
U+1D145 | 𝅅 | MUSICAL SYMBOL CIRCLE X NOTEHEAD | ドラム譜面においてクラッシュシンバルを鳴らす箇所であることを示す[3][11]。 |
U+1D146 | 𝅆 | MUSICAL SYMBOL SQUARE NOTEHEAD WHITE | 計量記譜法において倍全音符を表していた。15世紀ごろの字形。
19世紀のアメリカ南部で用いられた、楽譜を読みやすくするために音の役割を図形で示した[14]シェイプ・ノートで用いられる[15]。 |
U+1D147 | 𝅇 | MUSICAL SYMBOL SQUARE NOTEHEAD BLACK | 計量記譜法において倍全音符を表していた。14世紀以前の字形。
シェイプ・ノートで用いられる[15]。 |
U+1D148 | 𝅈 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE NOTEHEAD UP WHITE | シェイプ・ノートで用いられる[15]。 |
U+1D149 | 𝅉 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE NOTEHEAD UP BLACK | シェイプ・ノートで用いられる[15]。
ドラム譜面においてカウベルを鳴らす箇所であることを示す[3]。 |
U+1D14A | 𝅊 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE NOTEHEAD LEFT WHITE | シェイプ・ノートで用いられる[15]。 |
U+1D14B | 𝅋 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE NOTEHEAD LEFT BLACK | |
U+1D14C | 𝅌 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE NOTEHEAD RIGHT WHITE | |
U+1D14D | 𝅍 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE NOTEHEAD RIGHT BLACK | |
U+1D14E | 𝅎 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE NOTEHEAD DOWN WHITE | |
U+1D14F | 𝅏 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE NOTEHEAD DOWN BLACK | |
U+1D150 | 𝅐 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE NOTEHEAD UP RIGHT WHITE | |
U+1D151 | 𝅑 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE NOTEHEAD UP RIGHT BLACK | シェイプ・ノートで用いられる[15]。 |
U+1D152 | 𝅒 | MUSICAL SYMBOL MOON NOTEHEAD WHITE | |
U+1D153 | 𝅓 | MUSICAL SYMBOL MOON NOTEHEAD BLACK | シェイプ・ノートで用いられる[15]。 |
U+1D154 | 𝅔 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE-ROUND NOTEHEAD DOWN WHITE | |
U+1D155 | 𝅕 | MUSICAL SYMBOL TRIANGLE-ROUND NOTEHEAD DOWN BLACK | |
U+1D156 | 𝅖 | MUSICAL SYMBOL PARENTHESIS NOTEHEAD | 別の符頭と組み合わせて、ゴーストノートを表す。
また、ドラム譜において通常の黒丸の符頭と組み合わせてリムショットを表すことがある[11]。 |
U+1D157 | 𝅗 | MUSICAL SYMBOL VOID NOTEHEAD | 通常の音階を表す符頭のうち、2分音符以上の長さのものに用いられる。
ただし、Unicode上では通常の2分音符以上の長さの音符を入力したい場合はこの符頭ではなく、音の長さを論理的に扱っている次に続く小分類の |
U+1D158 | 𝅘 | MUSICAL SYMBOL NOTEHEAD BLACK | 通常の音階を表す符頭のうち、4分音符以下の長さのものに用いられる。 |
U+1D159 | 𝅙 | MUSICAL SYMBOL NULL NOTEHEAD | 楽典などで符尾を説明する場合や、タブ譜などで符頭の代わりに数字を用いる場合など、符頭の無い音符を表示したいときに用いられる制御文字。 |
U+1D15A | 𝅚 | MUSICAL SYMBOL CLUSTER NOTEHEAD WHITE | |
U+1D15B | 𝅛 | MUSICAL SYMBOL CLUSTER NOTEHEAD BLACK | |
音符 | |||
U+1D15C | 𝅜 | MUSICAL SYMBOL BREVE | 倍全音符。拍子2つ分の長さの音符を示す。 |
U+1D15D | 𝅝 | MUSICAL SYMBOL WHOLE NOTE | 全音符。拍子1つ分の長さの音符を示す。 |
U+1D15E | 𝅗𝅥 | MUSICAL SYMBOL HALF NOTE | 2分音符。拍子の1/2の長さの音符を示す。 |
U+1D15F | 𝅘𝅥 | MUSICAL SYMBOL QUARTER NOTE | 4分音符。拍子の1/4の長さの音符を示す。 |
U+1D160 | 𝅘𝅥𝅮 | MUSICAL SYMBOL EIGHTH NOTE | 8分音符。拍子の1/8の長さの音符を示す。 |
U+1D161 | 𝅘𝅥𝅯 | MUSICAL SYMBOL SIXTEENTH NOTE | 16分音符。拍子の1/16の長さの音符を示す。 |
U+1D162 | 𝅘𝅥𝅰 | MUSICAL SYMBOL THIRTY-SECOND NOTE | 32分音符。拍子の1/32の長さの音符を示す。 |
U+1D163 | 𝅘𝅥𝅱 | MUSICAL SYMBOL SIXTY-FOURTH NOTE | 64分音符。拍子の1/64の長さの音符を示す。 |
U+1D164 | 𝅘𝅥𝅲 | MUSICAL SYMBOL ONE HUNDRED TWENTY-EIGHTH NOTE | 128分音符。拍子の1/128の長さの音符を示す。 |
符幹 | |||
U+1D165 | 𝅥 | MUSICAL SYMBOL COMBINING STEM | 通常の符幹。 |
U+1D166 | 𝅦 | MUSICAL SYMBOL COMBINING SPRECHGESANG STEM | ドイツ音楽において、音程を伴わず話すように歌われる箇所(シュプレヒゲザング)を示す際に、バツ符頭と並んで用いられていた。 |
トレモロ | |||
U+1D167 | 𝅧 | MUSICAL SYMBOL COMBINING TREMOLO-1 | トレモロ。
単音の符幹に付いて、同一の音を高速で繰り返して元の音符の長さ分だけ演奏することを示す。 線の数は同数の符尾を持つ音符の長さで音を刻むことを表し、4分音符に付く場合は1本では8分音符、2本では16分音符、3本では32分音符の長さで刻むことを表す。 ただし、元の音符が8分音符以下の長さである場合、元の音符の持つ符尾も含めた長さとなり、例えば16分音符に2本線が付くと64分音符の長さで刻むことを表す。 打楽器に用いられる場合、ロール奏法を表す[12]。 |
U+1D168 | 𝅨 | MUSICAL SYMBOL COMBINING TREMOLO-2 | |
U+1D169 | 𝅩 | MUSICAL SYMBOL COMBINING TREMOLO-3 | |
U+1D16A | 𝅪 | MUSICAL SYMBOL FINGERED TREMOLO-1 | 2和音の間におけるトレモロ。音符と音符の間に置かれ、和音を構成する2つの音を高速で繰り返して元の音符の長さ分だけ演奏することを示す。 |
U+1D16B | 𝅫 | MUSICAL SYMBOL FINGERED TREMOLO-2 | |
U+1D16C | 𝅬 | MUSICAL SYMBOL FINGERED TREMOLO-3 | |
付点 | |||
U+1D16D | 𝅭 | MUSICAL SYMBOL COMBINING AUGMENTATION DOT | 付点。音符の符頭や休符の右に付き、その音の長さを1.5倍にする(すなわち、その音の半分の長さが加算された長さにする)ことを示す。 |
符尾 | |||
U+1D16E | 𝅮 | MUSICAL SYMBOL COMBINING FLAG-1 | 8分音符の符尾 |
U+1D16F | 𝅯 | MUSICAL SYMBOL COMBINING FLAG-2 | 16分音符の符尾 |
U+1D170 | 𝅰 | MUSICAL SYMBOL COMBINING FLAG-3 | 32分音符の符尾 |
U+1D171 | 𝅱 | MUSICAL SYMBOL COMBINING FLAG-4 | 64分音符の符尾 |
U+1D172 | 𝅲 | MUSICAL SYMBOL COMBINING FLAG-5 | 128分音符の符尾 |
連桁及びスラー | |||
U+1D173 | | MUSICAL SYMBOL BEGIN BEAM | 8分音符以下の長さの音符が連続した際に音符同士をつなぐ連桁(ビーム)の開始を表す。 |
U+1D174 | | MUSICAL SYMBOL END BEAM | 8分音符以下の長さの音符が連続した際に音符同士をつなぐ連桁(ビーム)の終了を表す。 |
U+1D175 | | MUSICAL SYMBOL BEGIN TIE | 小節を跨ぐ音同士を繋いで1つの音として演奏することを表すタイの開始を表す。 |
U+1D176 | | MUSICAL SYMBOL END TIE | 小節を跨ぐ音同士を繋いで1つの音として演奏することを表すタイの終了を表す。 |
U+1D177 | | MUSICAL SYMBOL BEGIN SLUR | 音と音を滑らかに連続的に音程を変化させることを示すスラーの開始を表す。 |
U+1D178 | | MUSICAL SYMBOL END SLUR | 音と音を滑らかに連続的に音程を変化させることを示すスラーの終了を表す。 |
U+1D179 | | MUSICAL SYMBOL BEGIN PHRASE | 1番カッコ、2番カッコ…などの、フレーズの領域を表す┌─…┐のような形状の記号の開始を表す。 |
U+1D17A | | MUSICAL SYMBOL END PHRASE | フレーズの領域を表す記号の終了を表す。 |
アーティキュレーション | |||
U+1D17B | 𝅻 | MUSICAL SYMBOL COMBINING ACCENT | アクセント。この記号が付いた音符を局所的に強く演奏することを示す。 |
U+1D17C | 𝅼 | MUSICAL SYMBOL COMBINING STACCATO | スタッカート。音符が示す長さよりも短く(音符長の1/2程度)音を切って演奏することを表す。 |
U+1D17D | 𝅽 | MUSICAL SYMBOL COMBINING TENUTO | テヌート。音符が示す長さに正確に合わせて演奏することを示す。 |
U+1D17E | 𝅾 | MUSICAL SYMBOL COMBINING STACCATISSIMO | スタッカティッシモ或いはマルテッラート。音符が示す長さよりも極めて短く(音符長の1/4程度)音を切って演奏することを表す。 |
U+1D17F | 𝅿 | MUSICAL SYMBOL COMBINING MARCATO | マルカート。音をはっきりと目立つように演奏すること。
主に弦楽器の演奏で用いられ、音の長さ自体はテヌートと同等だが、音のアタックがはっきりと聞こえるよう、末尾を減衰させて演奏することを意味する[16]。 |
U+1D180 | 𝆀 | MUSICAL SYMBOL COMBINING MARCATO-STACCATO | マルカートとスタッカートを組み合わせたもの。スタッカートの長さでマルカートのように減衰を伴って演奏することを示す。 |
U+1D181 | 𝆁 | MUSICAL SYMBOL COMBINING ACCENT-STACCATO | アクセントとスタッカートを組み合わせたもの。スタッカートの長さで局所的に強く演奏することを示す。 |
U+1D182 | 𝆂 | MUSICAL SYMBOL COMBINING LOURE | メゾ・スタッカート(音符長の3/4程度に切る)を表す。 |
U+1D183 | 𝆃 | MUSICAL SYMBOL ARPEGGIATO UP | 和音を下から順に上昇するアルペジオとして演奏することを示す。 |
U+1D184 | 𝆄 | MUSICAL SYMBOL ARPEGGIATO DOWN | 和音を上から順に下降するアルペジオとして演奏することを示す。 |
U+1D185 | 𝆅 | MUSICAL SYMBOL COMBINING DOIT | |
U+1D186 | 𝆆 | MUSICAL SYMBOL COMBINING RIP | |
U+1D187 | 𝆇 | MUSICAL SYMBOL COMBINING FLIP | |
U+1D188 | 𝆈 | MUSICAL SYMBOL COMBINING SMEAR | |
U+1D189 | 𝆉 | MUSICAL SYMBOL COMBINING BEND | |
U+1D18A | 𝆊 | MUSICAL SYMBOL COMBINING DOUBLE TONGUE | |
U+1D18B | 𝆋 | MUSICAL SYMBOL COMBINING TRIPLE TONGUE | |
U+1D18C | 𝆌 | MUSICAL SYMBOL RINFORZANDO | 𝆌𝆑の形でリンフォルツァンドを表す。局所的に非常に強い(フォルテよりも強い)音で演奏することを示す。 |
U+1D18D | 𝆍 | MUSICAL SYMBOL SUBITO | 𝆍𝆑の形でスフォルツァートを表す。局所的に非常に強い(フォルテよりも強い)音で演奏することを示す。
sforzatoはイタリア語で「強いられた」「強制された」を意味し、特に強くすることを表す[18]。 |
U+1D18E | 𝆎 | MUSICAL SYMBOL Z | 𝆑𝆎の形でフォルツァンド(フォルツァート)を、𝆍𝆑𝆎の形でスフォルツァンドを表す。いずれも局所的に非常に強い(フォルテよりも強い)音で演奏することを示す。
forzatoはイタリア語で「強制された」を意味し、特に強く演奏することを表す[19]。 |
ダイナミクス | |||
U+1D18F | 𝆏 | MUSICAL SYMBOL PIANO | ピアノ。弱い音(ベロシティの小さな音)で演奏することを示す。 |
U+1D190 | 𝆐 | MUSICAL SYMBOL MEZZO | U+1D18F 𝆏 やU+1D191 𝆑 の前に付き、メゾピアノ(やや弱い)、メゾフォルテ(やや強い)などを表す。
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U+1D191 | 𝆑 | MUSICAL SYMBOL FORTE | フォルテ。強い音(ベロシティの大きな音)で演奏することを示す。 |
U+1D192 | 𝆒 | MUSICAL SYMBOL CRESCENDO | クレッシェンド。徐々に大きな音に変化することを表す。 |
U+1D193 | 𝆓 | MUSICAL SYMBOL DECRESCENDO | デクレッシェンド。徐々に小さな音に変化することを表す。 |
装飾 | |||
U+1D194 | 𝆔 | MUSICAL SYMBOL GRACE NOTE SLASH | 装飾音符。ゴーストノートとして演奏されるごく短く弱い音を表す。 |
U+1D195 | 𝆕 | MUSICAL SYMBOL GRACE NOTE NO SLASH | 装飾音符のうち、やや長めに演奏されるものを表す。 |
U+1D196 | 𝆖 | MUSICAL SYMBOL TR | トリル。音符のある位置の五線譜の上方に置かれ、音符が示す音とその2度上の音を高速で繰り返して演奏することを示す。 |
U+1D197 | 𝆗 | MUSICAL SYMBOL TURN | ターン。音符のある位置の五線譜の上方に置かれ、音符が示す音の2度上の音、本来の音、2度下の音の間で揺らしながら演奏することを示す。 |
U+1D198 | 𝆘 | MUSICAL SYMBOL INVERTED TURN | 逆ターン。ターンとは逆に、2度下の音、本来の音、2度上の音の順に揺らしながら演奏することを示す。 |
U+1D199 | 𝆙 | MUSICAL SYMBOL TURN SLASH | U+1D198 𝆘 の異体字。逆ターン。
|
U+1D19A | 𝆚 | MUSICAL SYMBOL TURN UP | U+1D198 𝆘 の異体字。逆ターン。
|
U+1D19B | 𝆛 | MUSICAL SYMBOL ORNAMENT STROKE-1 | トリル記号の開始に付けられる[2]。主にバロック音楽で用いられた[20]。 |
U+1D19C | 𝆜 | MUSICAL SYMBOL ORNAMENT STROKE-2 | U+1D196 𝆖と共に書かれて𝆖𝆜𝆝のような形で波線を形成し、その山の数だけ2度上に上がる動作を繰り返すことを表す。
単独で用いる場合は、𝆜𝆝の形でプラルトリラーを意味し、音符が示す音とその2度上の音の間で揺らしながら演奏することを示す。記号は揺らす長さの分だけ延長される。 |
U+1D19D | 𝆝 | MUSICAL SYMBOL ORNAMENT STROKE-3 | |
U+1D19E | 𝆞 | MUSICAL SYMBOL ORNAMENT STROKE-4 | トリル記号の終端に付けられる[2]。主にバロック音楽で用いられた[20]。 |
U+1D19F | 𝆟 | MUSICAL SYMBOL ORNAMENT STROKE-5 | トリル記号の終端に付けられる[2]。主にバロック音楽で用いられた[20]。 |
U+1D1A0 | 𝆠 | MUSICAL SYMBOL ORNAMENT STROKE-6 | 𝆜𝆠𝆝の形でモルデントを表し、音符が示す音とその2度下の音の間で揺らしながら演奏することを示す。記号は揺らす長さの分だけ延長される。 |
U+1D1A1 | 𝆡 | MUSICAL SYMBOL ORNAMENT STROKE-7 | トリル記号の開始に(𝆡𝆜𝆝のような形で)付けられ[2]、ターンから始まることを示す[21]。 |
U+1D1A2 | 𝆢 | MUSICAL SYMBOL ORNAMENT STROKE-8 | トリル記号の開始に(𝆢𝆜𝆝のような形で)付けられ[2]、逆ターンから始まることを示す[21]。 |
U+1D1A3 | 𝆣 | MUSICAL SYMBOL ORNAMENT STROKE-9 | トリル記号の終端に付けられる[2]。主にバロック音楽で用いられた[20]。 |
U+1D1A4 | 𝆤 | MUSICAL SYMBOL ORNAMENT STROKE-10 | トリル記号の開始に付けられる[2]。主にバロック音楽で用いられた[20]。 |
U+1D1A5 | 𝆥 | MUSICAL SYMBOL ORNAMENT STROKE-11 | トリル記号の開始に付けられる[2]。主にバロック音楽で用いられた[20]。 |
解析 | |||
U+1D1A6 | 𝆦 | MUSICAL SYMBOL HAUPTSTIMME | 新ウィーン楽派の曲において主声部の開始を表す[22]。 |
U+1D1A7 | 𝆧 | MUSICAL SYMBOL NEBENSTIMME | 副次声部の開始を表す。 |
U+1D1A8 | 𝆨 | MUSICAL SYMBOL END OF STIMME | 声部の終端を表す。 |
U+1D1A9 | 𝆩 | MUSICAL SYMBOL DEGREE SLASH | ハーフディミニッシュセブンス(減五短七の和音、m7♭5)を表す際に用いられる。例えばBm7♭5は「B𝆩」のように表される。 |
演奏法 | |||
U+1D1AA | 𝆪 | MUSICAL SYMBOL COMBINING DOWN BOW | バイオリンなどの擦弦楽器においては弓元から弓先に向かう方向に引くこと(下げ弓)を、ギターなどの撥弦楽器においては上から下へ弦を弾くこと(ダウンピッキング)を表す[23]。 |
U+1D1AB | 𝆫 | MUSICAL SYMBOL COMBINING UP BOW | バイオリンなどの擦弦楽器においては弓先から弓元に向かう方向に引くこと(上げ弓)を、ギターなどの撥弦楽器においては下から上へ弦を弾くこと(ダウンピッキング)を表す[23]。 |
U+1D1AC | 𝆬 | MUSICAL SYMBOL COMBINING HARMONIC | ハーモニクス。管楽器や擦弦楽器において、本来の音以外の倍音を強調させた演奏法で演奏することを示す。 |
U+1D1AD | 𝆭 | MUSICAL SYMBOL COMBINING SNAP PIZZICATO | バイオリンなどの擦弦楽器を撥弦楽器のように指で弾いて演奏するピッチカートのうち、特に指板と垂直に弦を強く引っ張り、離して弦を指板にぶつけるバルトークピッチカートを示す[24]。 |
ペダル | |||
U+1D1AE | 𝆮 | MUSICAL SYMBOL PEDAL MARK | ピアノの演奏などにおいて、ペダル(特にダンパーペダル)を踏むべき箇所を示す。 |
U+1D1AF | 𝆯 | MUSICAL SYMBOL PEDAL UP MARK | センツァ。ペダルを離すべき箇所を示す。 |
U+1D1B0 | 𝆰 | MUSICAL SYMBOL HALF PEDAL MARK | ペダルを一瞬だけ離してすぐ踏みなおすべき箇所を示す。 |
その他の記号 | |||
U+1D1B1 | 𝆱 | MUSICAL SYMBOL GLISSANDO UP | グリッサンド。音符と音符の間に置かれ、2つの音を連続的に繋ぐように演奏することを示す。スラーとは異なり、ピアノのような音階が非連続的な楽器で用いられ、2音程間にある音階を高速で音程を変えながら移動するように演奏される。
音程が上昇するときはU+1D1B1 𝆱、下降するときはU+1D1B2 𝆲が用いられる。 |
U+1D1B2 | 𝆲 | MUSICAL SYMBOL GLISSANDO DOWN | |
U+1D1B3 | 𝆳 | MUSICAL SYMBOL WITH FINGERNAILS | |
U+1D1B4 | 𝆴 | MUSICAL SYMBOL DAMP | |
U+1D1B5 | 𝆵 | MUSICAL SYMBOL DAMP ALL | |
計量記譜法の音符 | |||
U+1D1B6 | 𝆶 | MUSICAL SYMBOL MAXIMA | 計量記譜法において全音符の8倍の長さの音符を表す。 |
U+1D1B7 | 𝆷 | MUSICAL SYMBOL LONGA | 計量記譜法において全音符の4倍の長さの音符を表す。 |
U+1D1B8 | 𝆸 | MUSICAL SYMBOL BREVIS | 計量記譜法において全音符の2倍の長さの音符を表す。倍全音符の古い字形。 |
U+1D1B9 | 𝆹 | MUSICAL SYMBOL SEMIBREVIS WHITE | 計量記譜法において全音符を表す。15世紀ごろの字形。
また、ドラム譜においてクローズド・リムショット[3]やシンバル[10]を表すことがある。 シェイプ・ノートでも用いられる[15]。 |
U+1D1BA | 𝆺 | MUSICAL SYMBOL SEMIBREVIS BLACK | 計量記譜法において全音符を表す。14世紀以前の字形。
シェイプ・ノートでも用いられる[15]。 |
U+1D1BB | 𝆹𝅥 | MUSICAL SYMBOL MINIMA | 計量記譜法において2分音符を表す。15世紀ごろの字形。 |
U+1D1BC | 𝆺𝅥 | MUSICAL SYMBOL MINIMA BLACK | 計量記譜法において2分音符を表す。14世紀以前の字形。 |
U+1D1BD | 𝆹𝅥𝅮 | MUSICAL SYMBOL SEMIMINIMA WHITE | 計量記譜法において4分音符を表す。15世紀ごろの字形。 |
U+1D1BE | 𝆺𝅥𝅮 | MUSICAL SYMBOL SEMIMINIMA BLACK | 計量記譜法において4分音符を表す。14世紀以前の字形。 |
U+1D1BF | 𝆹𝅥𝅯 | MUSICAL SYMBOL FUSA WHITE | 計量記譜法において8分音符を表す。15世紀ごろの字形。 |
U+1D1C0 | 𝆺𝅥𝅯 | MUSICAL SYMBOL FUSA BLACK | 計量記譜法において8分音符を表す。14世紀以前の字形。 |
計量記譜法の休符 | |||
U+1D1C1 | 𝇁 | MUSICAL SYMBOL LONGA PERFECTA REST | 計量記譜法において全休符の8倍の長さの休符を表す。 |
U+1D1C2 | 𝇂 | MUSICAL SYMBOL LONGA IMPERFECTA REST | 計量記譜法において全休符の4倍の長さの休符を表す。 |
U+1D1C3 | 𝇃 | MUSICAL SYMBOL BREVIS REST | 計量記譜法において全休符の2倍の長さの休符を表す。 |
U+1D1C4 | 𝇄 | MUSICAL SYMBOL SEMIBREVIS REST | 計量記譜法において全休符を表す。 |
U+1D1C5 | 𝇅 | MUSICAL SYMBOL MINIMA REST | 計量記譜法において2分休符を表す。 |
U+1D1C6 | 𝇆 | MUSICAL SYMBOL SEMIMINIMA REST | 計量記譜法において4分休符を表す。 |
計量記譜法のプロレーション | |||
U+1D1C7 | 𝇇 | MUSICAL SYMBOL TEMPUS PERFECTUM CUM PROLATIONE PERFECTA | テンプスが完全(小節を3分割)、プロレーションが完全(拍を3分割)なリズム構造を表す。
現在における8分の9拍子に相当する。 |
U+1D1C8 | 𝇈 | MUSICAL SYMBOL TEMPUS PERFECTUM CUM PROLATIONE IMPERFECTA | テンプスが完全(小節を3分割)、プロレーションが不完全(拍を2分割)なリズム構造を表す。
現在における4分の3拍子に相当する。 |
U+1D1C9 | 𝇉 | MUSICAL SYMBOL TEMPUS PERFECTUM CUM PROLATIONE PERFECTA DIMINUTION-1 | |
U+1D1CA | 𝇊 | MUSICAL SYMBOL TEMPUS IMPERFECTUM CUM PROLATIONE PERFECTA | テンプスが不完全(小節を2分割)、プロレーションが完全(拍を3分割)なリズム構造を表す。
現在における8分の6拍子に相当する。 |
U+1D1CB | 𝇋 | MUSICAL SYMBOL TEMPUS IMPERFECTUM CUM PROLATIONE IMPERFECTA | テンプスが不完全(小節を2分割)、プロレーションが不完全(拍を2分割)なリズム構造を表す。
現在における4分の2拍子に相当する。 |
U+1D1CC | 𝇌 | MUSICAL SYMBOL TEMPUS IMPERFECTUM CUM PROLATIONE IMPERFECTA DIMINUTION-1 | |
U+1D1CD | 𝇍 | MUSICAL SYMBOL TEMPUS IMPERFECTUM CUM PROLATIONE IMPERFECTA DIMINUTION-2 | |
U+1D1CE | 𝇎 | MUSICAL SYMBOL TEMPUS IMPERFECTUM CUM PROLATIONE IMPERFECTA DIMINUTION-3 | |
その他の記号 | |||
U+1D1CF | 𝇏 | MUSICAL SYMBOL CROIX | |
音部記号 | |||
U+1D1D0 | 𝇐 | MUSICAL SYMBOL GREGORIAN C CLEF | グレゴリオ聖歌を記述するためのネウマ譜においてハ音記号を表していた。 |
U+1D1D1 | 𝇑 | MUSICAL SYMBOL GREGORIAN F CLEF | ネウマ譜においてヘ音記号を表していた。 |
臨時記号 | |||
U+1D1D2 | 𝇒 | MUSICAL SYMBOL SQUARE B | ネウマ譜におけるフラット記号。 |
音符 | |||
U+1D1D3 | 𝇓 | MUSICAL SYMBOL VIRGA | ヴィルガ。ネウマ譜において1つの音高のみで歌われることを示す。 |
U+1D1D4 | 𝇔 | MUSICAL SYMBOL PODATUS | ポダトゥス或いはペス。ネウマ譜において連続した上昇する2音で歌われることを示す。 |
U+1D1D5 | 𝇕 | MUSICAL SYMBOL CLIVIS | クリヴィス。ネウマ譜において連続した下降する2音で歌われることを示す。 |
U+1D1D6 | 𝇖 | MUSICAL SYMBOL SCANDICUS | スカンディクス。ネウマ譜において連続した上昇する3音で歌われることを示す。 |
U+1D1D7 | 𝇗 | MUSICAL SYMBOL CLIMACUS | クリマクス。ネウマ譜において連続した下降する3音で歌われることを示す。 |
U+1D1D8 | 𝇘 | MUSICAL SYMBOL TORCULUS | トルクルス。ネウマ譜において下-上-下の3音で歌われることを示す。 |
U+1D1D9 | 𝇙 | MUSICAL SYMBOL PORRECTUS | ポレクトゥス。ネウマ譜において上-下-上の3音で歌われることを示す。 |
U+1D1DA | 𝇚 | MUSICAL SYMBOL PORRECTUS FLEXUS | |
U+1D1DB | 𝇛 | MUSICAL SYMBOL SCANDICUS FLEXUS | |
U+1D1DC | 𝇜 | MUSICAL SYMBOL TORCULUS RESUPINUS | |
U+1D1DD | 𝇝 | MUSICAL SYMBOL PES SUBPUNCTIS | スブプンクティス。ネウマ譜においてある音の後に1音または複数の音が付加されていることを示す。 |
音部記号 | |||
U+1D1DE | 𝇞 | MUSICAL SYMBOL KIEVAN C CLEF | ロシア正教会などを中心として聖歌の記述に用いられているキエフ記譜法においてハ音記号を表す[25]。
Tsefaut記号と呼ばれ、場合によってはヘ音記号を担うこともある[6]。 |
装飾記号 | |||
U+1D1DF | 𝇟 | MUSICAL SYMBOL KIEVAN END OF PIECE | キエフ記譜法において曲の終わりを表す[25]。 |
音符 | |||
U+1D1E0 | 𝇠 | MUSICAL SYMBOL KIEVAN FINAL NOTE | キエフ記譜法において全音符の4倍の長さの音符を表す[25]。
2つの長方形の間の位置が音程を表す[6]。 |
U+1D1E1 | 𝇡 | MUSICAL SYMBOL KIEVAN RECITATIVE MARK | キエフ記譜法において倍全音符を表す[25]。
2つの長方形の間の位置が音程を表す[6]。 |
U+1D1E2 | 𝇢 | MUSICAL SYMBOL KIEVAN WHOLE NOTE | キエフ記譜法において全音符を表す[25]。
2つのダイヤモンドの間の位置が音程を表す[6]。 |
U+1D1E3 | 𝇣 | MUSICAL SYMBOL KIEVAN HALF NOTE | キエフ記譜法において2分音符を表す[25]。 |
U+1D1E4 | 𝇤 | MUSICAL SYMBOL KIEVAN QUARTER NOTE STEM DOWN | キエフ記譜法において4分音符を表す[25]。 |
U+1D1E5 | 𝇥 | MUSICAL SYMBOL KIEVAN QUARTER NOTE STEM UP | U+1D1E4 𝇤 の符幹が上向きに付いた場合の異体字。
|
U+1D1E6 | 𝇦 | MUSICAL SYMBOL KIEVAN EIGHTH NOTE STEM DOWN | キエフ記譜法において8分音符を表す[25]。
上部のダイヤモンドの位置が音程を表す[6]。 |
U+1D1E7 | 𝇧 | MUSICAL SYMBOL KIEVAN EIGHTH NOTE STEM UP | U+1D1E6 𝇦 の符幹が上向きに付いた場合の異体字。
|
臨時記号 | |||
U+1D1E8 | 𝇨 | MUSICAL SYMBOL KIEVAN FLAT SIGN | キエフ記譜法においてフラットを表す[25]。 |
四分音用の臨時記号 | |||
U+1D1E9 | 𝇩 | MUSICAL SYMBOL SORI | イランの伝統音楽において半音の半分の高さ分だけ音を高くすることを表す[8][26]。 |
U+1D1EA | 𝇪 | MUSICAL SYMBOL KORON | イランの伝統音楽において半音の半分の高さ分だけ音を低くすることを表す[8][26]。
ただし、平均律における四分音とは必ずしも一致していない[26]。 |
小分類
編集このブロックの小分類は「縦線」(Bars)、「コーダ」(Codas)、「音型の繰り返し」(Figure repetitions)、「継続と休止」(Holds and pauses)、「譜面用括弧」(Staff brackets)、「譜線」(Staves)、「タブラチュア」(Tablature)、「音部記号」(Clefs)、「休符」(Rest)、「変化記号」(Pitch modifiers)、「拍子記号」(Time signatures)、「オクターブ」(Octaves)、「符頭」(Noteheads)、「音符」(Notes)、「符幹」(Stems)、「トレモロ」(Tremolos)、「付点」(Augmentation dot)、「符尾」(Flags)、「連桁及びスラー」(Beams and slurs)、「アーティキュレーション」(Articulation)、「ダイナミクス」(Dynamics)、「装飾」(Ornaments)、「解析」(Analytics)、「演奏法」(Instrumentation)、「ペダル」(Pedals)、「その他の記号」(Miscellaneous symbols)、「計量記譜法」(Mensural notation)、「計量記譜法の音符」(Mensural notes)、「計量記譜法の休符」(Mensural rests)、「計量記譜法のプロレーション」(Mensural prolations)、「グレゴリオ聖歌記譜法」(Gregorian notation)、「臨時記号」(Accidental)、「キエフ記譜法」(Kievan notation)、「装飾記号」(Ornamentation)、「イラン記譜法」(Iranian notation)、「四分音用の臨時記号」(Accidentals for quarter tones)の36個となっている[6]。本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。また、収録文字が1文字しかない小分類については小分類名が単数形で表現されているが、本記事では単数形か複数形かによる小分類名の表記ゆれについては別の小分類として扱わず、同一の小分類として扱うこととする。また、「計量記譜法」(Mensural notation)、「グレゴリオ聖歌記譜法」(Gregorian notation)、「キエフ記譜法」(Kievan notation)、「イラン記譜法」(Iranian notation)の4つに関しては別の小分類を更に包括するために設けられた項目である。
縦線(Bars)
編集この小分類には小節を区切る縦線類が収録されている。
コーダ(Codas)
編集この小分類には特定の区間を繰り返すことを表す記号(コーダなど)が収録されている。
音型の繰り返し(Figure repetitions)
編集この小分類にはある一定の区間のまとまりを繰り返して演奏することを示す記号が収録されている。
継続と休止(Holds and pauses)
編集この小分類には音を長く演奏したり、休止を伴うことを表すための記号が収録されている。
譜面用括弧(Staff brackets)
編集この小分類には五線譜の外側で同時に演奏される複数のパートを括る括弧類が収録されている。
譜線(Staves)
編集この小分類には五線譜などの音階の指標を表す、複数の水平線からなる譜線が収録されている。
タブラチュア(Tablature)
編集この小分類にはギターやベースなどの弦楽器において実際に指で押さえる箇所を示すために用いられるタブラチュア譜の譜線が収録されている。
音部記号(Clefs)
編集この小分類にはト音記号やヘ音記号などの、各パートの全体的な音高を表す音部記号が収録されている。
休符(Rest)
編集この小分類には様々な長さの休符が収録されている。
変化記号(Pitch modifiers)
編集この小分類には臨時記号(accidental)や調号(key signature)などの、指定した五線譜上の音程を変化させる記号(変化記号、pitch modifier; 音程修飾子)が収録されている。
五線譜上に書かれた場合は調号として曲全体に作用し、異なるオクターブの音にも適用され、次の調号があるまで影響が持続する。一方、音符の符頭の左隣に書かれた場合は臨時記号として局所的に作用し、異なるオクターブの音には適用されず、同一小節内または同一小節内で次に現れるナチュラル記号までの区間のみに適用される。なお、臨時記号として用いられる場合、適用先の音が調号の影響を受けていた場合はその作用を無視して臨時記号側の影響のみがその音に適用される。
最も一般的なピッチ修飾子(シャープ、ナチュラル、フラット)は、その他の記号ブロックにエンコードされている[6]。
拍子記号(Time signatures)
編集この小分類には拍子を表すために用いられる拍子記号が収録されている。
オクターブ(Octaves)
編集この小分類には局所的にオクターブを跨いで演奏される音程を表す記号が収録されている。
符頭(Noteheads)
編集この小分類には音符の玉の部分(符頭[27])に用いられる様々な記号が収録されている。
複数の楽器の演奏を同一のパートで記述する必要のあるドラム譜などではどの楽器を演奏するかを分かりやすくするためしばしば符頭が様々な形で書かれる[3]。
音符(Notes)
編集この小分類には様々な長さの音符が収録されている。
基本的に音符の旗(符尾[27])部分を切り替えることで音の長さを表現するが、二分音符以上の長さでは符頭の種類が変化する。本小分類に含まれる記号を用いることで、小分類「符頭(Noteheads)」に含まれる符頭の切り替えをせずに自動的に二分音符以上の長さの場合について符頭の形が切り替わることとなっている。
符幹(Stems)
編集この小分類には音符の棒(符幹[27])部分が収録されている。
トレモロ(Tremolos)
編集この小分類には2和音を表す音符の符幹に付いて、和音を構成する2つの音を高速で繰り返して元の音符の長さ分だけ演奏すること(トレモロ)を示す、文字幅の無い結合記号が収録されている。
付点(Augmentation dot)
編集この小分類には音符の符頭や休符の右側に付き、その長さの1/2の長さを加えた長さで演奏することを示す記号(付点)が収録されている。
符尾(Flags)
編集この小分類には音符の旗(符尾)の部分を表現する、符幹に付けられる結合記号が収録されている。
連桁及びスラー(Beams and slurs)
編集この小分類には8分音符以下の長さの音符が連続した際に音符同士をつなぐ連桁(ビーム)や、小節を跨ぐ音同士を繋いで1つの音として演奏することを表すタイ、音と音を滑らかに連続的に音程を変化させることを示すスラーなどの、隣接する音同士の音程によって字形が変化するものを表現するための不可視の制御文字が収録されている。
アーティキュレーション(Articulation)
編集この小分類にはアーティキュレーションを表す、音符の符頭に結合する文字幅の無い結合記号が収録されている。
ダイナミクス(Dynamics)
編集この小分類には音の強弱を表す強弱法の記号が収録されている。
音の強弱はおおむね音量と近い概念であるが、midiにおけるベロシティに相当し、楽器によっては強弱によって音量だけでなく音色が変化する場合がある。
装飾(Ornaments)
編集この小分類にはゴーストノートやトリルなどの装飾的な奏法を表す装飾音記号が収録されている。
解析(Analytics)
編集この小分類には楽曲の解析に用いられる記号が収録されている。
演奏法(Instrumentation)
編集この小分類には楽器固有の奏法を示すための記号が収録されている。
ペダル(Pedals)
編集この小分類にはピアノの演奏において、ペダルを踏んだり離したりするべき箇所を示す記号が収録されている。
その他の記号(Miscellaneous symbols)
編集この小分類にはその他さまざまな目的で用いられる記号が収録されている。
計量記譜法(Mensural notation)
編集この小分類には1280年ごろに発明され17世紀に至るまでかつてヨーロッパで西洋音楽の記述に用いられていた計量記譜法で用いられる記号が収録されている。計量記譜法は現代の音楽記号の祖先となっている。
計量記譜法の音符(Mensural notes)
編集この小分類には計量記譜法で用いられる音符記号が収録されている。
計量記譜法の休符(Mensural rests)
編集この小分類には計量記譜法で用いられる休符記号が収録されている。
計量記譜法のプロレーション(Mensural prolations)
編集この小分類には計量記譜法においてリズムの構造を表していた、プロレーションと呼ばれる記号が収録されている。これは現在における拍子記号に相当するものである。
グレゴリオ聖歌記譜法(Gregorian notation)
編集この小分類には9世紀から10世紀にかけてフランク人の間でグレゴリオ聖歌の記述に用いられたグレゴリオ聖歌記譜法(ネウマ譜)で用いられる記号が収録されている。
音部記号(Clefs)
編集この小分類には各パートの全体的な音高を表す音部記号が収録されている。
臨時記号(Accidental)
編集この小分類には臨時記号として用いられる追加の変化記号が収録されている。
音符(Notes)
編集この小分類には様々な長さの音符が収録されている。
キエフ記譜法(Kievan notation)
編集この小分類には1500年代後半に現在のウクライナで作られ[28]、1660年代にズナメニ聖歌記譜法に置き換わるまでロシア正教会などを中心として聖歌の記述に用いられていた[25]キエフ記譜法で用いられる記号が収録されている。
音部記号(Clefs)
編集この小分類には各パートの全体的な音高を表す音部記号が収録されている。
装飾記号(Ornamentation)
編集この小分類にはキエフ記譜法において楽曲の終わりを表すための記号1文字のみが収録されている。
音符(Notes)
編集この小分類には様々な長さの音符が収録されている。
臨時記号(Accidental)
編集この小分類には臨時記号として用いられる追加の変化記号が収録されている。
イラン記譜法(Iranian notation)
編集この小分類にはイラン音楽で用いられる記号が収録されている。
四分音用の臨時記号(Accidentals for quarter tones)
編集この小分類にはイラン音楽において、微分音の一種である四分音(半音の半分の大きさで変化する音高)を表現するための臨時記号として用いられる追加の変化記号が収録されている。
文字コード
編集音楽記号(Musical Symbols)[1] Official Unicode Consortium code chart (PDF) | ||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F | |
U+1D10x | 𝄀 | 𝄁 | 𝄂 | 𝄃 | 𝄄 | 𝄅 | 𝄆 | 𝄇 | 𝄈 | 𝄉 | 𝄊 | 𝄋 | 𝄌 | 𝄍 | 𝄎 | 𝄏 |
U+1D11x | 𝄐 | 𝄑 | 𝄒 | 𝄓 | 𝄔 | 𝄕 | 𝄖 | 𝄗 | 𝄘 | 𝄙 | 𝄚 | 𝄛 | 𝄜 | 𝄝 | 𝄞 | 𝄟 |
U+1D12x | 𝄠 | 𝄡 | 𝄢 | 𝄣 | 𝄤 | 𝄥 | 𝄦 | 𝄩 | 𝄪 | 𝄫 | 𝄬 | 𝄭 | 𝄮 | 𝄯 | ||
U+1D13x | 𝄰 | 𝄱 | 𝄲 | 𝄳 | 𝄴 | 𝄵 | 𝄶 | 𝄷 | 𝄸 | 𝄹 | 𝄺 | 𝄻 | 𝄼 | 𝄽 | 𝄾 | 𝄿 |
U+1D14x | 𝅀 | 𝅁 | 𝅂 | 𝅃 | 𝅄 | 𝅅 | 𝅆 | 𝅇 | 𝅈 | 𝅉 | 𝅊 | 𝅋 | 𝅌 | 𝅍 | 𝅎 | 𝅏 |
U+1D15x | 𝅐 | 𝅑 | 𝅒 | 𝅓 | 𝅔 | 𝅕 | 𝅖 | 𝅗 | 𝅘 | 𝅙 | 𝅚 | 𝅛 | 𝅜 | 𝅝 | 𝅗𝅥 | 𝅘𝅥 |
U+1D16x | 𝅘𝅥𝅮 | 𝅘𝅥𝅯 | 𝅘𝅥𝅰 | 𝅘𝅥𝅱 | 𝅘𝅥𝅲 | 𝅥 | 𝅦 | 𝅧 | 𝅨 | 𝅩 | 𝅪 | 𝅫 | 𝅬 | 𝅭 | 𝅮 | 𝅯 |
U+1D17x | 𝅰 | 𝅱 | 𝅲 | | | | | | | | | 𝅻 | 𝅼 | 𝅽 | 𝅾 | 𝅿 |
U+1D18x | 𝆀 | 𝆁 | 𝆂 | 𝆃 | 𝆄 | 𝆅 | 𝆆 | 𝆇 | 𝆈 | 𝆉 | 𝆊 | 𝆋 | 𝆌 | 𝆍 | 𝆎 | 𝆏 |
U+1D19x | 𝆐 | 𝆑 | 𝆒 | 𝆓 | 𝆔 | 𝆕 | 𝆖 | 𝆗 | 𝆘 | 𝆙 | 𝆚 | 𝆛 | 𝆜 | 𝆝 | 𝆞 | 𝆟 |
U+1D1Ax | 𝆠 | 𝆡 | 𝆢 | 𝆣 | 𝆤 | 𝆥 | 𝆦 | 𝆧 | 𝆨 | 𝆩 | 𝆪 | 𝆫 | 𝆬 | 𝆭 | 𝆮 | 𝆯 |
U+1D1Bx | 𝆰 | 𝆱 | 𝆲 | 𝆳 | 𝆴 | 𝆵 | 𝆶 | 𝆷 | 𝆸 | 𝆹 | 𝆺 | 𝆹𝅥 | 𝆺𝅥 | 𝆹𝅥𝅮 | 𝆺𝅥𝅮 | 𝆹𝅥𝅯 |
U+1D1Cx | 𝆺𝅥𝅯 | 𝇁 | 𝇂 | 𝇃 | 𝇄 | 𝇅 | 𝇆 | 𝇇 | 𝇈 | 𝇉 | 𝇊 | 𝇋 | 𝇌 | 𝇍 | 𝇎 | 𝇏 |
U+1D1Dx | 𝇐 | 𝇑 | 𝇒 | 𝇓 | 𝇔 | 𝇕 | 𝇖 | 𝇗 | 𝇘 | 𝇙 | 𝇚 | 𝇛 | 𝇜 | 𝇝 | 𝇞 | 𝇟 |
U+1D1Ex | 𝇠 | 𝇡 | 𝇢 | 𝇣 | 𝇤 | 𝇥 | 𝇦 | 𝇧 | 𝇨 | 𝇩 | 𝇪 | |||||
U+1D1Fx | ||||||||||||||||
注釈
|
履歴
編集以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。
バージョン | コードポイント[a] | 文字数 | L2 ID | ドキュメント |
---|---|---|---|---|
3.1 | U+1D100..1D126,1D12A..1D1DD | 219 | L2/97-129 | P. Roland (3 December 1996), Proposal for encoding Western music symbols in ISO/IEC 10646 (英語) |
L2/97-264 | Aliprand (25 November 1997), Comments on Proposal for Encoding Western Music Symbols (英語) | |||
L2/98-045 | Roland (23 February 1998), Proposal for Encoding Western Music Symbols in ISO/IEC 10646 (英語) | |||
L2/99-392 | Andrew Hodgson (24 December 1999), Comments on the Proposal for Encoding Western Music Symbols in ISO/IEC 10646 (英語) | |||
L2/00-179 | Michael Everson (8 June 2000), Ireland's draft comments to Western Music Symbols in ISO/IEC 10646-2 (英語) | |||
5.1 | U+1D129 | 1 | L2/05-258 | Patrick Andries (21 September 2005), Defect report and proposal to add one musical multiple rest character (WG2 N2983) (英語) |
8.0 | U+1D1DE..1D1E8 | 11 | L2/12-022 | Yuri Shardt (23 January 2012), Proposal to Encode Medieval East-Slavic Musical Notation (WG2 N4206; replaces L2/11-376) (英語) |
L2/12-122 | Yuri Shardt (23 April 2012), Proposal to Encode Medieval East-Slavic Musical Notation in Unicode (replaces L2/11-376) (英語) | |||
L2/12-327 | Yuri Shardt (12 October 2012), Proposal to Encode Medieval East-Slavic Musical Notation (revised; replaces L2/12-022) (英語) | |||
14.0 | U+1D1E9..1D1EA | 2 | L2/20-159 | Roozbeh Pournader (7 July 2020), Proposal to encode two accidentals for Iranian classical music (英語) |
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出典
編集- ^ a b Andrew Hodgson (1999年12月24日). “Comments on the Proposal for Encoding Western Music Symbols in ISO/IEC 10646” (英語). L2 Document Register. Unicode Consortium. 2025年10月9日閲覧。
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- ^ a b c d Roozbeh Pournader (2020年7月7日). “Proposal to encode two accidentals for Iranian classical music” (英語). UTC Document Register. Unicode Consortium. 2025年10月9日閲覧。
- ^ a b c “[楽典]18:音符の部分名称と、書き方”. かのんピアノ教室 (2019年10月28日). 2025年10月8日閲覧。
- ^ Yuri Shardt (2012年1月23日). “Proposal to Encode Medieval East-Slavic Musical Notation (WG2 N4206; replaces L2/11-376)” (英語). UTC Document Register. Unicode Consortium. 2025年10月9日閲覧。