2,4-ジクロロフェノール(2,4-dichlorophenol)は、フェノール化合物で、フェノールの水素原子のうち2つが塩素原子によって置換されたものである。ほかにも塩素原子が置換する位置によって、異性体を持つ。水に溶けにくいが、水酸化ナトリウム水溶液には溶ける。プールの水か、うがい薬のような強い刺激臭を持ち、粉末を容器に入れておくと、一晩で固まる。また、放置すると針状の結晶が上へ上へと伸びていく。2,4-ジクロロフェノールはやや昇華性があるためである。この物質は、有害性があり、皮膚につくと、水ぶくれになって痛む。ただし、劇物には指定されていない。 め クロロ酢酸とともに2,4-ジクロロフェノキシ酢酸の原料となる。

2,4-ジクロロフェノール
Skeletal formula
Skeletal formula
Ball-and-stick model
Ball-and-stick model
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
バイルシュタイン 742467
ChEBI
ChEMBL
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.004.027 ウィキデータを編集
EC番号
  • 204-429-6
Gmelin参照 261170
KEGG
RTECS number
  • SK8575000
UNII
国連/北米番号 2020
性質
C6H4Cl2O
モル質量 163.00 g·mol−1
外観 白色の固体
匂い フェノール臭
密度 1.38 g/cm3
融点 43.2 °C (109.8 °F; 316.3 K)[1]
沸点 210 °C (410 °F; 483 K)[1]
50 g/L
熱化学[2]
標準生成熱 ΔfHo −226.4 kJ·mol−1 (s)
−156.3 kJ·mol−1 (gas)
危険性
GHS表示:
腐食性物質急性毒性(高毒性)急性毒性(低毒性)水生環境への有害性
Danger
H302, H311, H314, H411
P260, P264, P270, P273, P280, P301+P312, P301+P330+P331, P302+P352, P303+P361+P353, P304+P340, P305+P351+P338, P310, P312, P321, P322, P330, P361, P363, P391, P405, P501
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
引火点 114 °C (237 °F; 387 K)[3]
致死量または濃度 (LD, LC)
47.0 mg/kg (ラット、経口)
790.0 mg/kg (哺乳類における経皮曝露)
安全データシート (SDS) External MSDS
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
チェック verify (what is チェック ☒N ?)

出典

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  1. ^ a b Haynes, p. 3.166
  2. ^ Haynes, p. 5.12
  3. ^ Haynes, p. 16.20