ジェットスター航空

ジェットスター航空
Jetstar Airways
法人番号	6700150004831
設立	2004年
ハブ空港	メルボルン空港（メルボルン）
焦点空港	アバロン空港（メルボルン）; キングスフォード・スミス国際空港（シドニー）; ブリスベン国際空港（ブリスベン）
マイレージサービス	カンタス・フリークエントフライヤー
会員ラウンジ	カンタスクラブ・ラウンジ
親会社	カンタス航空
保有機材数	71機
就航地	34都市
本拠地	オーストラリアメルボルン
代表者	ステファニー・タリー(CEO)
外部リンク	www.jetstar.com/au/en/
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ジェットスター航空（ジェットスターこうくう、Jetstar Airways）は、オーストラリアのメルボルンに本社をおく格安航空会社（LCC）である。カンタス航空の子会社である。

カンタス航空の子会社ではあるが、人材や機材の共有などは一切行わず、自由度の高い経営が実現されていることから、マーケティングが中途半端になって撤退や親会社への統合が相次ぐ大手航空会社設立の格安航空会社の中では抜群の成績を誇っている^[2]。

歴史

2001年、格安航空会社のヴァージン・ブルー（現・ヴァージン・オーストラリア）に対抗するために、カンタス航空によって完全子会社の格安航空会社として設立された。
2004年 5月25日、国内線運航を開始した。
2005年12月1日、初の国際線として、シドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコーストから、ニュージーランドのクライストチャーチに就航した。
2006年10月4日、オーストラリアの航空会社として初めて、予約時に座席を選択できるサービスを提供開始。
2008年、ノーザンテリトリー政府と契約を締結し、ダーウィン国際空港を拠点に多数路線を開設。
2010年1月、マレーシアのエアアジアと、格安航空会社としては世界初となる業務提携を発表した。次世代ナローボディ機の共同仕様化、機材や部品の共同購入などで、コスト削減を行う^[3]。
2011年2月1日、ワンワールドとの提携を開始し、ワンワールド会員は、QF便名でジェットスター便を予約できるようになった。
2014年2月、エミレーツ航空とコードシェア契約を締結した。
2014年半ば、オーストラリア競争消費者委員会(ACCC)から、競合のヴァージンオーストラリアとともに、ドリッププライシングに関して法的措置をとられた。
2015年6月、2015年12月からニュージーランドで地域サービスを開始すると発表したが、2019年11月に赤字を理由に運航を停止すると発表した。
2019年6月、パリ航空ショーにおいて、発注していたエアバスA321neo型機26機をA321XLR機に、A321neo型機10機をA321LRに変更した。さらに、A321XLR型機を10機追加発注した。
2022年7月、最初のA321LRを導入。
2023年11月、2025年後半から11機のボーイング787-8を改装すると発表。

サービス

なるべく低価格で航空券を販売するため、エコノミークラスではチケットにサービス料金を組み込まず、希望者にのみ別料金でサービスを行う。有料サービス提供時は、客室乗務員が座席表にてプリペイド予約の有無を確認する。座席はエコノミークラスでもレザーシートが採用されている。ビジネスクラスであるスタークラスではいずれも無料で提供される。

国際線（日本路線含む）の別料金の追加サービス

機内食（片道あたり2食分とソフトドリンク）- 2,500円（運賃に関係なく食べ物の機内への持込可）
エコノミークラスのアルコールは有料（飲料水は機内に無料冷水機を提供）
コンフォートパック（持帰り可能な毛布・空気枕、アイマスク、耳栓）- 600円（機内900円）

機内エンターテインメント（ビデオ・オン・デマンドとヘッドセット） - 900円（機内1200円）

またエコノミークラスでは、一度サービスを予約するとキャンセルできない仕様になっている（予約直後からキャンセル料100％）。エコノミークラスには2種類設定されており、「ジェットセーバーライト」は、機内持込手荷物の10kgのみで、受託手荷物として荷物を預けることができない代わりに、若干安い価格が設定されている。一方、「ジェットセーバー」では機内持込手荷物10kgに加え、受託手荷物として20kgまでの荷物を預けることができる。

B787型機の機材ではパナソニック社製のeX2と呼ばれる機内エンターテイメントが導入されている。^[4]

日本との関係

日本への運航路線

機材などは変更となる場合がある。公式サイトを参照。

ジェットスター航空　日本への運航路線
便名	路線		機材	コードシェア
JQ9/10	東京/成田	ブリスベン	ボーイング787-8	AY
JQ25/26		ケアンズ		AY、JL
JQ25/26		シドニー		AY、JL
JQ23/24	大阪/関西	ブリスベン		AY
JQ15/16		ケアンズ		AY、JL
JQ12/13		シドニー		AY
JQ12/13		メルボルン		AY

コードシェア

AY-フィンエアー
JL-日本航空

日本との歴史

2007年3月、関西-ブリスベン-シドニー-関西の航路で、日本への定期便初就航^[5]。
2007年8月2日に、名古屋-ケアンズ線に当初週6便で就航^[6]。
2008年12月18日、成田-ケアンズ線、成田-ゴールドコースト線をエアバスA330-200型機にて開設^[7]。成田-ケアンズ線は、カンタス航空からの引継ぎとなる。なお、これに伴い、名古屋線から撤退。
2009年12月、関西-ケアンズ線を就航。
2014年4月30日、成田-メルボルン線の運航を開始した^[8]。
2022年7月20日、成田-ケアンズ線を再開し、2年4カ月ぶりに日本路線を再開。
成田-ゴールドコースト線は2023年10月27日をもって運休。
2023年12月3日から、成田-ブリスベン線に新規就航。
2024年4月1日から、関西-シドニー線に新規就航^[9]。

就航都市

→詳細は「ジェットスター・グループの就航都市」を参照

ジェットスター航空　就航都市
国	就航地
オーストラリア	バリナ、ニューカッスル、シドニー、ダーウィン、ブリズベン、ケアンズ、ゴールドコースト、ハミルトン島、マッカイ、サンシャインコースト、タウンズビル、プロサーパイン、アデレード、ホバート、ローンセストン、メルボルン、アバロン、パース
ニュージーランド	オークランド、クライストチャーチ、ダニーデン、ウェリントン、ハミルトン(2025年12月1日より運航開始予定)
フィジー	ナンディ
クック諸島	ラロトンガ(2026年5月18日より運航開始予定)
インドネシア	ジャカルタ、デンパサール
日本	東京/成田、大阪/関西
韓国	ソウル/仁川
シンガポール	シンガポール
タイ	バンコク/スワンナプーム、プーケット
ベトナム	ホーチミン
フィリピン	マニラ(2025年11月27日より運航再開予定)^[10]、セブ(2025年12月3日より運航開始予定)^[11]
アメリカ合衆国	ホノルル

機材

ジェットスター航空ボーイング787-8型機

ボーイング787-8 11機（ビジネス21席、エコノミー314席）
エアバスA320-200 53機（180席）
エアバスA321neo 2機（220席）
エアバスA321-200 6機（220席）

2022年12月現在^[12]^[13]^[14]

ジェットスター・グループ

ジェットスター（Jetstar★）という共通ブランドを使用しているカンタス航空の子会社が世界各地に設立されている。

ジェットスター・アジア（シンガポール）
ジェットスター・ジャパン（日本）

歴史

2003年、シンガポールにジェットスター・アジアを設立し、2004年12月13日に運航を開始した。
2007年7月、カンタス航空が、ベトナムのパシフィック航空の株式18%を取得し、2010年までに30%に増やした。その後、2008年5月23日にジェットスターパシフィックとなった。
2012年 7月1日、カンタス航空・日本航空（JAL）・三菱商事の3社が共同出資し、成田国際空港を拠点とする「ジェットスター・ジャパン」が就航した^[15]。
2013年年末頃にはカンタス航空・中国東方航空の2社が共同出資する「ジェットスター香港」が就航開始する予定であったが、香港政府の認可が下りず、設立に至っていない。

事故・トラブルなど

2019年 3月29日、ケアンズ発関西空港行ジェットスター15便（ボーイング787、機体記号VH-VKJ）が、関西空港への着陸直前に、左右双方のエンジンが出力低下の状態になっていたことが、同年4月3日の新聞報道で判明。負傷者はいなかったものの、日本の国土交通省はこのトラブルを事故につながりかねない重大インシデントに指定し、運輸安全委員会が事故調査官3名を同空港に派遣する事態となった^[16]。原因は本事案の2日前に行われた燃料タンクの殺菌作業で使われた殺菌剤の成分（マグネシウム塩）が燃料調整弁に固着していたためだった^[17]。

テレビ番組

日経スペシャルガイアの夜明け大空の格安競争～国際線で巻き起こる低価格旋風～（2008年1月29日、テレビ東京）^[18] - 日本に殴り込みをかける格安航空会社を取材。

脚注

^ ^a ^b 運賃タイプとオプション - Jetstar.com
^ 週刊東洋経済2010年8月7日号「格安航空が来襲!」
^ https://www.jetstar.com/jp/ja/_/media/18678e9322964b699d839092af6f2e49.ashx
^ 月刊エアライン　2013年1月号　63ページ
^ http://www.nkiac.co.jp/news/2006/124/060411.pdf
^ “◎ジェットスターがケアンズ便運航　　関西空港から週４便”. prw.kyodonews.jp. 2025年4月3日閲覧。
^ https://www.jetstar.com/jp/ja/_/media/2be436043f4e407795b828b05b98f30c.ashx
^ https://www.jetstar.com/jp/ja/_/media/6904f86ade214a0bab1f3aaa9e145da6.ashx
^ “ジェットスター、大阪/シドニー線に新規就航！3万円台のセール開催 | FlyTeam ニュース”. FlyTeam(フライチーム). 2025年4月3日閲覧。
^ “Jetstar Adds Perth – Manila Service in mid-4Q25”. 2025年7月17日閲覧。
^ “Jetstar Adds Brisbane – Cebu Service From Dec 2025”. 2025年7月16日閲覧。
^ 航空機 - ジェットスター
^ Jetstar fleet details - Airfleets.net
^ Jetstar Airways Fleet Details and History - Planespotters.net
^ “JL、カンタス、三菱商事がLCC設立－ジェットスター・ジャパン、12年就航へ”. トラベルビジョン. (2011年8月16日) 2011年8月16日閲覧。
^ “ジェットスター機、着陸直前にエンジン出力低下”. 読売新聞 (2019年4月2日). 2019年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月15日閲覧。
^ “航空重大インシデント調査報告書ジェットスター・エアウェイズ所属ボーイング式787-8型 VHVKJ 飛行中における複数の原動機の継続的な水力の損失に準ずる事態”. 運輸安全委員会 (2020年6月25日). 2025年6月1日閲覧。
^ 大空の格安競争～国際線で巻き起こる低価格旋風～ - テレビ東京 2008年1月29日

外部リンク

Jetstar （日本語）（英語）
Jetstar Japan (@Jetstar_Japan) - X
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JetstarJapan - YouTubeチャンネル

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[fare-types-1] 運賃タイプとオプション - Jetstar.com

[2] 週刊東洋経済2010年8月7日号「格安航空が来襲!」

[3] ttps://www.jetstar.com/jp/ja/_/media/18678e9322964b699d839092af6f2e49.ashx

[4] 月刊エアライン　2013年1月号　63ページ

[5] ttp://www.nkiac.co.jp/news/2006/124/060411.pdf

[6] “◎ジェットスターがケアンズ便運航　　関西空港から週４便”. prw.kyodonews.jp. 2025年4月3日閲覧。

[7] ttps://www.jetstar.com/jp/ja/_/media/2be436043f4e407795b828b05b98f30c.ashx

[8] ttps://www.jetstar.com/jp/ja/_/media/6904f86ade214a0bab1f3aaa9e145da6.ashx

[9] “ジェットスター、大阪/シドニー線に新規就航！3万円台のセール開催 | FlyTeam ニュース”. FlyTeam(フライチーム). 2025年4月3日閲覧。

[10] “Jetstar Adds Perth – Manila Service in mid-4Q25”. 2025年7月17日閲覧。

[11] “Jetstar Adds Brisbane – Cebu Service From Dec 2025”. 2025年7月16日閲覧。

[12] 航空機 - ジェットスター

[13] Jetstar fleet details - Airfleets.net

[14] Jetstar Airways Fleet Details and History - Planespotters.net

[15] “JL、カンタス、三菱商事がLCC設立－ジェットスター・ジャパン、12年就航へ”. トラベルビジョン. (2011年8月16日) 2011年8月16日閲覧。

[16] “ジェットスター機、着陸直前にエンジン出力低下”. 読売新聞 (2019年4月2日). 2019年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月15日閲覧。

[17] “航空重大インシデント調査報告書ジェットスター・エアウェイズ所属ボーイング式787-8型 VHVKJ 飛行中における複数の原動機の継続的な水力の損失に準ずる事態”. 運輸安全委員会 (2020年6月25日). 2025年6月1日閲覧。

[18] 大空の格安競争～国際線で巻き起こる低価格旋風～ - テレビ東京 2008年1月29日

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