「日本国政府専用機」の版間の差分

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天皇・皇后の外国訪問と、内閣総理大臣の外遊が重なった場合には、政府専用機は、事実上日本の「[[国家元首|元首]]とされている天皇・皇后の御召機として優先使用される原則となっている<ref>2009年7月、天皇・皇后のカナダ訪問で政府専用機が使用中のため、[[イタリア共和国]]での[[主要先進国首脳会議]](ラクイア・サミット)に出席する為に訪伊した内閣総理大臣:麻生太郎は日本航空の特別機を使用した</ref>。
 
両機は[[総理府]]の予算で購入され、[[航空自衛隊]]に運用を委託する形で使用を開始。現在では[[防衛省]]が管理する航空自衛隊機で、乗組員は[[航空整備士]]<ref>政府専用機には1機につき7人の[[航空機体整備員]]が同乗し、海外でも自力で機体整備ができるようにしている。また各機には予備のパーツから照明灯や窓磨きにいたるまで、あらゆる状況を想定した備品が搭載されている。</ref>から特別空中輸送員([[客室乗務員]])<ref>[[空軍]]同等である航空自衛隊に客室乗務員業務のノウハウはないので、担当の自衛官は運航ハンドリングを委託している日本航空グループの[[日本航空インターナショナル]]に約3ヵ月間出向してサービス技能の研修を受ける。</ref>まで、すべて「航空自衛隊[[特別航空輸送隊]]第701飛行隊」、通称「特輸隊」と呼ばれる組織に所属する[[航空自衛官]]である<ref>「Route 5」2009年2月号</ref>ほか。また、国内外における機内食の企画、調製などは日本航空の系列会社である「ティエフケー」が行っている<ref>「Route 5」2009年2月号</ref>。
 
日本国政府専用機は2機体制であるが、本来要人輸送機は最低でも『正(要人搭乗・主務機)』、『副(随行・副務機)』、『予備(正・副が出発した後基地で待機・非常時の代替機)』の3機体制で運用されるのが望ましいとされている。もし1機が故障していると使用できるのが1機のみになり予備機がなくなってしまうからで、また海外寄港地で2機とも故障した場合は代替機がなくなり、危機管理上の問題を呈すとみなされているからである<ref>1999年2月に[[ヨルダン国王]]の[[フセイン1世]]が死去した際には、フセイン1世が行政府の長を兼ねていたことから[[国葬]]には[[皇太子]][[徳仁親王]]夫妻と内閣総理大臣の[[小渕恵三]]夫妻が共に参列することになり、両者が二機に分乗したため、双方が主務機扱いとなった。このため両機は予備機なしで0泊3日の往復飛行をこなすこととなった。</ref>。