荒木友輔

日本のサッカー審判員 (1986-)

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荒木 友輔(あらき ゆうすけ、1986年5月2日 - )は、東京都青梅市出身のサッカー審判員プロフェッショナルレフェリー国際主審東京都サッカー協会所属。

荒木 友輔
個人情報
誕生日 (1986-05-02) 1986年5月2日(39歳)
出身地 日本の旗 日本
東京都青梅市[1]
他職業プロフェッショナルレフェリー
国内
リーグ 役割
2012-2013 JFL 審判員
2013- Jリーグ 審判員
国際
リーグ 役割
2017- FIFA登録 審判員

来歴

都立北多摩高校サッカー部入部後、1年生から審判員資格を取得する部員を選ぶことになり、じゃんけんでその役回りとなって審判員資格の取得をはじめたのが審判員になったきっかけ[2]法政大学文学部3年生の時、全日本サッカー少年大会(現、JFA 全日本U-12サッカー選手権大会)の決勝で主審を任されたことをきっかけに本格的にプロフェッショナルレフェリーを意識し始める[2]。2010年に大学卒業後、オフィススポデュケイションに勤務しながら福生市のジュニアサッカークラブ「GONA」にてコーチとして活動する傍ら、日本サッカー協会 (JFA) の審判養成学校であるJFAレフェリーカレッジに7期生として入学し、2011年に1級審判員の資格を取得[1]

2012年から日本フットボールリーグ (JFL) の主審を務め、翌年からは日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)の主審も担当。2017年には前年限りで国際主審を引退した家本政明(當麻政明)に代わって国際主審に登録され[3]、翌2018年2月1日からプロフェッショナルレフェリーとして活動している[1]

経歴

議論を呼んだ判定

2021年4月7日 J1第8節・FC東京北海道コンサドーレ札幌味の素スタジアム
55分、札幌DFキム・ミンテがFC東京FWディエゴ・オリヴェイラをタッチライン際でファールで倒した際に、主審の荒木は当初「大きなチャンスの阻止(SPA)」と判断してイエローカードを提示したが、この判断にVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入。オンフィールド・レビューの結果を経て、キム・ミンテの「決定的な得点機会の阻止(DOGSO)」と判断を変え、レッドカードを提示した。VARの介入直前にFC東京の森重真人などが抗議していたため、あたかも選手の抗議によってVARが介入したように思われたのと、ゴールから遠い場所でのファールに「決定機阻止」の判断を下したことで、ネット上ではさまざまな意見が噴出した[5]
この判定に対し、DAZNで配信された「Jリーグジャッジ リプレイ」の中で、FIFA・AFC・JFA審判インストラクターの深野悦子は、一見するとイエローカード止まりのプレーにも見えるが、ゴール裏に近い方からのカメラで見るとDOGSOであることが明白なように見えると指摘、VARの介入が妥当だったと述べる一方、Jリーグ副理事長の原博実は「(SPAともDOGSOとも)どちらとも取れる案件」とVARの介入に疑問を投げかけたほか、Jリーグウォッチャーの平畠啓史はDOGSOの4要件のうち『(ファウルを受けなかった場合に)ボールをコントロール出来る可能性』に疑義を呈し、イエローカード相当ではないかとの見解を述べた[6]
2023年5月3日 J1第11節・名古屋グランパスヴィッセル神戸豊田スタジアム
荒木が主審を務めたこの試合の90分終了時点ではアディショナルタイムの目安が「5分」と表示されていたが、96分(後半アディショナルタイム6分)に神戸MF齊藤未月に遅延行為があったとしてイエローカードを提示し、2枚目のイエローカード提示となって齊藤が退場処分となった。この一連の事象を受けて、第4審の中澤涼が神戸ベンチにアディショナルタイムを1分追加する旨を伝えたが、実際にはそこから試合が動き、98分(後半アディショナルタイム8分)に名古屋DF藤井陽也のミドルシュートが決まり、土壇場で2-2の引き分けに終わった。この審判団のゲームコントロールに対し、神戸監督の吉田孝行はインタビューで「最後のロスタイムは納得いきません。第4審判が僕に(アディショナルタイムが)1分追加と言ったんで。5分+1分。得点は98分だった。そこは全く納得いきません」と批判[7][8]、DF酒井高徳も「腹立たしいです。その一言に尽きます」「そもそも僕がJリーグに疑問に思っていることは、何で審判団のインタビューが公開されないのかなと」とコメントする事態となった[9]

出場記録

国内公式戦

[10]

国内大会個人成績
年度 J1 J2 J3 リーグ杯 天皇杯
主審副審 主審副審 主審副審 主審副審 主審副審
2012 0 0 0 0 - 0 0 1 0
2013 0 0 8 0 - 0 0 1 0
2014 0 0 0 0 12 12 0 0 0 0
2015 0 0 19 0 0 0 0 0 3 0
2016 10 0 11 0 0 0 4 0 1 0
2017 12 0 5 0 0 0 3 0 1 0
2018 20 0 3 0 0 0 4 0 2 0
2019 18 0 3 0 0 0 5 0 1 0
2020 22 0 8 0 0 0 1 0 0 0
2021 22 0 3 0 0 0 1 0 1 0
2022 14 0 0 0 0 0 0 0 1 0
通算 118 0 60 0 12 12 18 0 12 0
国内大会個人成績
年度 VAR AVAR AAR
2016 - 1
2017 - 2
2018 - 4
2019 0 1 1
2020 0 0 -
2021 10 0 -
通算 10 1 8
JFL個人成績
年度 主審 副審
2012 7 7
2013 7 0
通算 14 7
  • その他の国内公式戦
    • 全国高等学校総合体育サッカー競技大会(2010)
    • 関東大学サッカーリーグ(2011、2012、2014)
    • 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ(2011、2012、2014)
    • 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント(2011)
    • 関西学生サッカーリーグ(2011)
    • 天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権(2012〜)
    • 全国高等学校サッカー選手権(2012〜2017)
    • 日本クラブユースサッカー選手権(2012、2013)
    • 全日本大学サッカー選手権(2012〜2014)
    • 全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(2012)
    • スーパーカップ(2021、2023)

国際試合

AFCチャンピオンズリーグ

国際大会個人成績
年度 ACL/ACLE ACL予選
主審副審 主審副審
2020 0 0 1 0
2022 1 0 0 0
通算 1 0 1 0
  • その他の国際試合
    • AFC U-16選手権マレーシア(2018)
    • 第30回ユニバーシアード競技大会(2019)

決勝担当

開催年月日 大会 対戦カード 結果 会場 担当
2013年8月3日 第37回日本クラブユースサッカー選手権大会 サンフレッチェ広島ユース 横浜F・マリノスユース
1-4
ニッパツ三ツ沢球技場 主審
2016年11月29日 2016J1昇格プレーオフ セレッソ大阪 ファジアーノ岡山
0-1
キンチョウスタジアム 第4審
2016年12月4日 明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ 決勝 第1戦 鹿島アントラーズ 浦和レッズ
0-1
県立カシマサッカースタジアム 追加副審
2017年1月9日 第96回全国高等学校サッカー選手権大会 青森山田 前橋育英
5-0
埼玉スタジアム2002 主審
2018年1月1日 第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会 セレッソ大阪 横浜F・マリノス
2-1
埼玉スタジアム2002 追加副審
2018年10月27日 2018JリーグYBCルヴァンカップ 湘南ベルマーレ 横浜F・マリノス
1-0
埼玉スタジアム2002 追加副審
2019年10月26日 2019JリーグYBCルヴァンカップ 北海道コンサドーレ札幌 川崎フロンターレ
3-3
(PK4-5)
埼玉スタジアム2002 主審
2021年1月1日 天皇杯 JFA 第100回全日本サッカー選手権大会 川崎フロンターレ ガンバ大阪
1-0
国立競技場 第4審
2021年2月20日 FUJI XEROX SUPER CUP 2021 川崎フロンターレ ガンバ大阪
3-2
埼玉スタジアム2002 主審
2021年12月19日 天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 浦和レッズ 大分トリニータ
2-1
国立競技場 主審
2022年10月16日 天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会 ヴァンフォーレ甲府 サンフレッチェ広島
1-1
(PK5-4)
日産スタジアム VAR
2023年2月11日 FUJIFILM SUPER CUP 2023 横浜F・マリノス ヴァンフォーレ甲府
2-1
国立競技場 主審

関連項目

出典

  1. ^ a b c 荒木友輔氏、山内宏志氏とプロフェッショナルレフェリー契約を締結』(プレスリリース)日本サッカー協会、2018年2月22日http://www.jfa.jp/news/00016250/2019年1月14日閲覧 
  2. ^ a b [特集]審判員のマインド やればやるほど楽しくなっていく ~審判員の素顔~ 荒木 友輔国際審判員(主審)/プロフェッショナルレフェリー(『JFAnews』2021年4月号より)”. 日本サッカー協会 (2021年6月15日). 2021年6月16日閲覧。
  3. ^ “東城、佐藤主審らを国際審判員登録”. ゲキサカ. (2017年1月20日). https://web.gekisaka.jp/news/detail/?208109-208109-fl 2019年1月14日閲覧。 
  4. ^ J. League Data Site”. data.j-league.or.jp. 2021年9月19日閲覧。
  5. ^ “「イエロー→レッドカード」へ、VAR介入で判定変更 “決定機阻止”とされた状況とは?”. Football ZONE Web. (2021年4月8日). https://www.football-zone.net/archives/316657 2021年4月9日閲覧。 
  6. ^ 【動画】FC東京戦、VAR介入で北海道コンサドーレ札幌DFキム・ミンテ退場は妥当?”. Goal.com (2021年4月15日). 2021年4月15日閲覧。
  7. ^ 98分に劇的同点弾浴びたヴィッセル神戸、指揮官は追加タイムの長さに不満「5分プラス1分と言っていた。まったく納得いかない」”. goal.com (2023年5月3日). 2023年5月4日閲覧。
  8. ^ “神戸の吉田監督が怒り「ジャッジに納得いかない」長すぎるアディショナルタイムで終了間際に悪夢”. スポーツニッポン. (2023年5月3日). https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2023/05/03/kiji/20230503s00002179432000c.html 2023年5月4日閲覧。 
  9. ^ “神戸DF酒井高徳 後半AT5分表示→8分に失点で要求「批判ではなく、状況を明確にする場を審判も作った方が」”. デイリースポーツ. (2023年5月3日). https://www.daily.co.jp/soccer/2023/05/03/0016312540.shtml 2023年5月4日閲覧。 
  10. ^ J. League Data Site”. data.j-league.or.jp. 2022年3月22日閲覧。